特許第5767409号(P5767409)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5767409
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】窯ヘッドのための旋回機構
(51)【国際特許分類】
   A61C 13/00 20060101AFI20150730BHJP
   F27D 1/18 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
   A61C13/00 K
   F27D1/18 E
【請求項の数】18
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-526526(P2014-526526)
(86)(22)【出願日】2013年7月3日
(65)【公表番号】特表2014-529438(P2014-529438A)
(43)【公表日】2014年11月13日
(86)【国際出願番号】EP2013064012
(87)【国際公開番号】WO2014009217
(87)【国際公開日】20140116
【審査請求日】2014年2月21日
(31)【優先権主張番号】12176209.0
(32)【優先日】2012年7月12日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596032878
【氏名又は名称】イボクラール ビバデント アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100064012
【弁理士】
【氏名又は名称】浜田 治雄
(72)【発明者】
【氏名】ポコルニー,ヴァルター
【審査官】 石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−235098(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102004049888(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの歯科補綴部材に対する支持面が設けられた窯基底部(14)と、前記窯基底部(14)に取り付けられたジョイント器具(16)を介して前記窯基底部(14)と連結され、前記ジョイント器具(16)を介して前記窯基底部(14)に対して旋回可能である窯ヘッド(12)であって、該旋回は前記支持面と実質的に平行に延在する旋回軸(40)まわりになされる窯ヘッドと、前記窯ヘッド(12)の旋回動作のために前記ジョイント器具(16)に作用するモーター(42)とを備え、前記旋回軸(40)は前記窯ヘッド(12)の外側および前記ジョイント器具(16)の外側に延在することを特徴とする歯科用窯および歯科用圧縮窯。
【請求項2】
前記ジョイント器具(16)はジョイントを介して互いに連結された少なくとも3つのである1つのフレーム脚(22)および2つの中間脚(24、26)を備え、第、第2おび第3のジョイント軸(30、32、36)が隣接した脚の間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の窯。
【請求項3】
前記ジョイント器具(16)はジョイントを介して互いに連結された4つの脚である1つのフレーム脚(22)、2つの中間脚(24、26)およびヘッド脚(34)を備え、第1、第2、第3および第4のジョイント軸(30、32、36、38)が隣接した脚の間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の窯。
【請求項4】
記フレーム脚(22)は、前記窯基底部(14)に強固に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の窯。
【請求項5】
前記フレーム脚(22)は、前記窯基底部(14)と他の1つの前記ヘッド脚(34)とに強固に連結され、前記窯ヘッド(12)は取り付け可能または取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の窯。
【請求項6】
前記ジョイント器具(16)は少なくと3つの脚を備え、前記窯ヘッド(12)と連結された前記ヘッド脚(34)は、前記フレーム脚(22)が連結された部位であって前記中間脚(24、26)の互いに対向する端部において前記中間脚(24、26)と連結されるように形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の窯。
【請求項7】
前記ジョイント器具(16)は4つの脚を備え、前記窯ヘッド(12)と連結された前記ヘッド脚(34)は、前記フレーム脚(22)が連結された部位であって前記中間脚(24、26)の互いに対向する端部において前記中間脚(24、26)と連結されるように形成されることを特徴とする請求項1または3に記載の窯。
【請求項8】
前記ジョイント器具(16)がジョイントを介して互いに連結された少なくとも3つの脚を備えること、および、前記基底部(14)に取り付けられたフレーム脚(22)はジョイントを介してつの中間脚(24、26)と連結され、前記フレーム脚(22)に形成された前記ジョイント軸(30、32)は垂直方向に、互いに分離して配置されること、および、前記中間脚(24、26)に形成された他の記ジョイント軸(36、38)もまた互いに分離して配置されるとともに前記窯ヘッド(12)に取り付けられた前記ヘッド脚(34)と連結されることを特徴とする請求項1、2、4または6のいずれかに記載の窯。
【請求項9】
前記ジョイント器具(16)がジョイントを介して互いに連結された4つの脚を備えること、および、前記窯基底部(14)に取り付けられたフレーム脚(22)はジョイントを介して2つの中間脚(24、26)と連結され、前記フレーム脚(22)に形成された前記ジョイント軸(30、32)は垂直方向に、互いに分離して配置されること、および、前記中間脚(24、26)に形成された他の前記ジョイント軸(36、38)もまた互いに分離して配置されるとともに前記窯ヘッド(12)に取り付けられた前記ヘッド脚(34)と連結されることを特徴とする請求項1、3、5または7のいずれかに記載の窯。
【請求項10】
前記ジョイント器具(16)は、前記旋回軸(40)と平行な方向に互いに分離して配置されたつのジョイント構造を備え、それぞれに前記フレーム脚および前記中間脚または前記フレーム脚、前記中間脚および前記ヘッド脚のいずれからなる複数の脚を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の窯。
【請求項11】
前記窯ヘッド(12)を旋回するために使用する前記モーター(42)は、前記ジョイント器具(16)の前記ジョイント構造の間に収納されることを特徴とする請求項10に記載の窯。
【請求項12】
前記窯ヘッド(12)の重量に基づく重力に抗して作用しこれを補う引張バネ(41)を、前記ジョイント器具(16)の中または前記ジョイント器具(16)に収納することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の窯。
【請求項13】
前記引張バネ(41)は前記ジョイント器具(16)の前記構造の間に収納されるつの個々の引張バネから成ることを特徴とする請求項12に記載の窯。
【請求項14】
前記ジョイント器具(16)は前記ジョイント軸(30、32、36、38)を4つの角に置く四角形の形状で互いに連結された前記フレーム脚および前記中間脚または前記フレーム脚、前記中間脚および前記ヘッド脚のいずれからなる複数の脚を備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の窯。
【請求項15】
前記窯ヘッド(12)は前記ジョイント器具(16)と開放可能に連結され、バネで留められたロック突起部(56)を介して固着されたプラグ着脱可能な成形部品(50)を使用して固定を行うことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の窯。
【請求項16】
前記窯ヘッドに固定された成形部品は実質的に上下を反転させたU型であり、その側脚端部は尖ったフェース(52、54)であることを特徴とする請求項15に記載の窯。
【請求項17】
前記モーター(42)の駆動軸は支軸として形成され、前記ジョイント器具(16)を順に駆動するフォームギアと相互に作用することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の窯。
【請求項18】
前記窯のハウジングに対する前記旋回軸(40)の距離は、前記窯ハウジングの最大長さの0.1〜2倍であり、および/または、前記窯ヘッド(12)が開いたときの前記窯ヘッド(12)の底床と前記窯基底部(14)の上部の間の開口角度は5°〜20°であることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の窯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1前段に記載の窯に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科用窯または歯科用圧力窯は、一般的に、歯科補綴部材を置くことができる窯基底部、および実質的にはフード形状で燃焼室も加熱する窯ヘッドを備える。
【0003】
旋回可能な窯ヘッドを備えた歯科用窯が長きにわたり知られている。この代表的なものが米国特許第569911号明細書である。
【0004】
窯基底部の歯科補綴部材用の平滑な支持面が際立っている独国特許第2632846号明細書の解決方式によって利便性が提供されることになると、かなりの進展である。後方部において、このような解決方式では、基底部と旋回ジョイントの旋回軸受ピンを通り抜けて生じる旋回軸を備えているヘッドとの間に取り付けられたジョイントを提供する。
【0005】
独国特許第19542984号(C1)明細書で開示されたように、窯を操作する歯科技工士による取り出しを容易にするために、ヘッドは比較的広範囲に、例えば35°の旋回角度で、旋回して開かなければならない。この解決方式では、30mmのさらなる持ち上げを容易にするピン軸受を追加提供するがこの構造は比較的複雑である。
【0006】
焼成サイクルが完了すると、窯は窯ヘッドが上部に旋回することで開かれる。この状態では、窯ヘッドはまだ比較的熱い。可能であれば、長時間開口状態のままにすべきでない。さもなければ、窯が冷めて次の焼成サイクルのためにより多くの時間再加熱する必要があるからである。したがって、歯科技工士が、冷却段階の必要がなく歯科補綴部材を早く取り出せることが重要である。これを容易にするために、歯科技工士は大きく旋回して開く窯ヘッドを必要とする。しかしながら、残念なことに、大きい旋回は操作者が窯ヘッドの熱い底床により照射される影響があり、それは操作者には都合の悪いことであり、やけどの危険性を減らすために、場合によっては防護服を着るように奨励されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これと比べて本発明の目的は、使いやすさの点を改良した、請求項1前段に記載の歯科用窯または歯科用圧力窯を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は請求項1により解決される。従属請求項によって好適な発展形態が導き出される。
【0009】
本発明によれば、いわゆる仮想旋回軸が特別なジョイント器具を用いて作り出され、すなわち、一方では窯ヘッドの外側にあり、他方ではジョイント器具自体の外側にある旋回軸である。このため、一般的に知られている歯科用窯のように、ジョイント器具は窯底部に取り付けられた脚および窯ヘッドに取り付けられた(または少なくとも取り付け可能な)脚を備える。これらの脚の間に二つの移動可能な脚が、すなわち互いに重なりあって設けられている。上述のこれら4つの脚は、4つのジョイント軸を介して互いに連結され、平行四辺形を形成する。
【0010】
昔ながらの窯ジョイントでは窯ヘッドの旋回軸が、ほとんどの場合そこに備えられた軸受ピンであるジョイント軸を通り抜ける一方で、本発明では、旋回軸が窯ヘッドの反対側のジョイント器具の側面で、窯の外側へ遠く離れて延在する。
【0011】
旋回軸は水平方向に、すなわち、窯基底部において歯科補綴部材に対して支持面と平行に、延在する。
【0012】
概して、旋回軸とジョイント器具の間の距離は窯ヘッドの直径にほぼ相当する。
【0013】
本発明によれば、このようにして窯は歯科補綴部材を取り出すために比較的小さい旋回角度で大きく旋回して開くことができる。窯ヘッドと歯科補綴部材の間の距離は小さい旋回角度にもかかわらず大きく、操作者は窯ヘッドの熱い底床によりほとんど照射されない。むしろ、熱が底部に放射されて窯領域にとどまり、素早く取り出すときにわずかな熱を失うだけである。
【0014】
本発明によれば、ジョイント器具はコンパクトに製造され意外にも安価であることが有益である。ジョイント器具の脚は打ち抜き部品として安価に実現され得る。好ましくは、ジョイント器具は、互いに分離して配置され互いに対称である二つのジョイント構造から成る。これらの間に、窯ヘッドの重量ならびに窯ヘッドの電動作動のための駆動モーターを補う働きをする引張バネが収納され得る。意外なことに、既知の窯ジョイントと比較して、よりコンパクトなジョイント器具はこのようにして実現され得る。
【0015】
好適な発展形態によれば、ジョイント器具はジョイントを介して互いに連結された少なくとも3つ、とりわけ4つの脚を備え、第一、第二、第三、およびとりわけ第四のジョイント軸が隣接した脚の間に形成される。
【0016】
好適な発展形態によれば、ジョイント器具は複数の脚を備え、そのうちの一つのフレーム脚は、窯基底部と他のもう一つのヘッド脚とに強固に連結され、窯ヘッドは取り付け可能または取り付けられている。
【0017】
別の好適な発展形態によれば、ジョイント器具は複数の脚を備え、窯ヘッドと連結されたヘッド脚は窯ヘッドに面する脚として形成される。
【0018】
別の好適な発展形態によれば、ジョイント器具がジョイントを介して互いに連結された複数の脚を備え、基底部に取り付けられたフレーム脚はジョイントを介して二つの中間脚と連結され、ジョイント軸は中間脚の方へ、特に垂直方向に、互いに分離して配置され、中間脚の他のジョイント軸は窯ヘッドに取り付けられた脚と連結される。
【0019】
別の好適な発展形態によれば、ジョイント器具は、水平方向に互いに分離して配置され、特に旋回軸と平行な方向に互いに分離して配置された二つのジョイント構造を備えており、それぞれに複数の脚を備えている。
【0020】
別の好適な発展形態によれば、窯ヘッドを旋回するために使用するモーターはジョイント器具のジョイント構造の間に収納される。
【0021】
別の好適な発展形態によれば、窯ヘッドの重量に対して作用し既知の方式で実質的にこれを補う引張バネを、ジョイント器具の中またはジョイント器具に収納する。
【0022】
別の好適な発展形態によれば、引張バネはジョイント器具の内部、特にジョイント器具の構造の間に収納される二つの個々の引張バネから成る。
【0023】
別の好適な発展形態によれば、ジョイント器具は凸状正方形の形状で互いに連結された複数の脚を備えている。
【0024】
別の好適な発展形態によれば、窯ヘッドはジョイント器具に解放可能に連結され、バネで留められたロック突起部を介して固着されたプラグ着脱可能な成形部品を使用して固定を行う。
【0025】
別の好適な発展形態によれば、窯ヘッドに固定された成形部品は実質的に上下を反転させたU型であり、側脚端部は尖ったフェースである。
【0026】
別の好適な発展形態によれば、モーターの駆動軸は支軸として形成され、支軸としてはジョイント器具を駆動するウォームギアと相互に作用する。
【0027】
別の好適な発展形態によれば、窯のハウジングに対する旋回軸の距離は窯ハウジングの最大長さの0.1〜2倍であり、および/または、窯ヘッドが開いたときの窯ヘッドの底床と窯基底部の上部の間の開口角度は5°〜20°である。
【0028】
本発明のその他の利点、詳細ならびに特徴は、図面について以下に記述する複数の実施例から得られる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明に係る圧縮窯の一実施例を示した概略図である。
図2】ジョイント器具が示されている従来の窯の細部を示した概略図である。
図3】ジョイント器具も示されている本発明に係る窯の別の実施例の細部を示した概略図である。
図4】本発明に係る窯の別の実施例を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1に示されている本発明の窯または圧縮窯10は、本実施例において圧縮窯として形成される。ジョイント器具16を介して互いに連結された窯ヘッド12および窯基底部14が設けられる。窯ヘッド12は、既知の方式で、マッフル20の収容向けの燃焼室18を備える。
【0031】
ジョイント器具16は特殊な方法で独創的に形成されており、窯基底部14、中間脚であって可動脚たる可動下脚24および可動上脚26と連結されたフレーム脚22を備える。両方の脚24および26はそれぞれジョイント軸30および32を介してフレーム脚22と連結される。
【0032】
ジョイント器具16はさらにジョイント軸36および38を介して可動脚24および可動脚26と連結されているヘッド脚34を備える。ヘッド脚34は窯ヘッド12と連結されており、実際には、図示された第1の実施例において、強固に連結される。
【0033】
図1による図において、窯ヘッド12の開いた位置ならびに閉じた位置は互いに重なりあって示される。
【0034】
本発明のジョイント器具16を使用して、窯ヘッド12は、窯10からかなり離れて位置する仮想旋回軸40まわりを旋回可能である。この仮想旋回軸の実現により、窯ヘッド12を開いた時でも、わずか18°程度の比較的小さい旋回角度となる。
【0035】
ジョイント器具16の領域には、引張バネ41が取り付けられる。引張バネは上部の方向にヘッド脚34に予圧を与え、窯ヘッドの重量を補う働きをする。その結果、支軸として形成された駆動軸により、またそこへ連結されたウォームギアにより比較的低い駆動力でモーター42は窯ヘッド12を開いたり閉じたりできる。
【0036】
図2は、従来の窯のジョイント器具を概略的に示す。図2および別の図において、同一参照番号は同一部品を指す。ここで、旋回軸40はジョイント軸30と重なり、フレーム脚22はジョイント軸30を介してヘッド脚34に直接連結される。モーター42は、ジョイント器具16に隣接して横方向に配置され、ヘッド脚34の上に支軸とともに作動する。
【0037】
一方、図3は本発明のジョイント器具16を示す。その図は窯ヘッドの閉じた位置を実線で示し開いた位置を点線で示す。ジョイント軸30、32、36、38を正方形の角とする凸状正方形の形のジョイント器具の実施例が、図3からはっきりと見てとれる。図3に示す図では旋回軸40はわずかに窯の外側に存在するが、実際の寸法記入はむしろ図1に対応することは理解される。
【0038】
ジョイント器具16は、図1および図3では簡単な形状で示されている。
【0039】
変形例において、ジョイント器具16は、互いに対称で互いに関連のある二つのジョイント構造から成る。描画層の前面または背面において、図示されたジョイント構造に加えてさらに対応するジョイント構造が示され、旋回軸全体の方向に互いに分離して配置された両ジョイント構造がジョイント器具16を形成する。
【0040】
これによって、可動脚24および可動脚26が好ましくは2倍備えられ、フレーム脚22はU型であり、U型の中央の脚は垂直に延在し、U型の各側脚はジョイント軸30および32の両方を受けている。
【0041】
両方のジョイント構造を互いに連結し、水平断面でも実質的にU型であるヘッド脚34についても同じことが言える。ここで、ジョイント軸36および38もU型の側脚内へ延在する。フレーム脚30、32の間にモーター42が収納され、ジョイント配置16は全体で極めてコンパクトな構造となる。
【0042】
図4は、本発明の窯の別の変形例を示す。ここでも、窯ヘッド12が閉じた場合、ヘッド脚34は実質的に垂直に延在する。しかしながら、窯ヘッド12とは直接に連結されない。むしろ、窯ヘッド12と強固に連結され、実質的には上下を反転させたU型である成形部品50が設けられる。その側脚は、ヘッド脚34に対して差込傾斜を形成する尖ったフェース52、54で終わり、ヘッド脚と重なる。
【0043】
ヘッド脚34と成形部品50の間のロックのためにロック突起部56を備え、ロック突起部は、成形部品50に可動に取り付けられ、このような方法で、ヘッド脚34と窯ヘッド12の間の確実な連結を容易にするために、ロックされた位置でヘッド脚34の対応する開口部を通り抜ける。
図1
図2
図3
図4