特許第5767428号(P5767428)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5767428情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5767428
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20150730BHJP
【FI】
   G06Q30/06 110E
   G06Q30/06 210
【請求項の数】9
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-520744(P2015-520744)
(86)(22)【出願日】2014年12月19日
(86)【国際出願番号】JP2014083685
【審査請求日】2015年4月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100170346
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 望
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】辻岡 温子
【審査官】 佐藤 裕子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−113049(JP,A)
【文献】 特開2002−288449(JP,A)
【文献】 特開2002−207491(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0128206(US,A1)
【文献】 ローソン、店頭で音楽や映画コンテンツが買える「エンタメCARD」発売へ,2012年12月 4日,検索日2015年6月4日,URL,http://japan.cnet.com/entertainment/35025247/
【文献】 【豆知識】購入済みの曲が含まれるアルバムを、差額分で購入できる「コンプリート・マイ・アルバム」(iTunes Store),2012年11月 7日,検索日2015年6月4日,URL,http://arigato-ipod.com/2012/11/complete-my-album-cma-itunes-store-ios-6.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応するデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコード及び前記デジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが表示されたコンテンツカードから、店舗端末によって読み取られた前記第1のコードを、前記店舗端末から受信するコード受信手段と、
ユーザのユーザ端末のライブラリに保持されているデジタルコンテンツを識別する保持コンテンツIDの一覧を前記店舗端末から受信するID一覧受信手段と、
前記受信された一覧中に、前記受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられた関連コンテンツIDが含まれているか否かを判断する判断手段と、
前記判断の結果に応じて、前記コンテンツカードに対応する前記デジタルコンテンツが前記ユーザに販売される価格を決定する決定手段と、
前記決定された価格に関する情報を前記店舗端末へ送信する価格情報送信手段と、
前記決定された価格による前記デジタルコンテンツの決済情報を前記店舗端末から受信した場合に、当該デジタルコンテンツを有効化する有効化手段と、
前記ユーザ端末から前記第2のコードが受信された場合に、前記有効化されたデジタルコンテンツの前記ユーザ端末へのダウンロードを許可する許可手段と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記ID一覧受信手段は、前記コンテンツカードを購入したユーザの前記ユーザ端末及び前記店舗端末を介して、前記一覧を受信する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記コンテンツカードには前記保持コンテンツIDの一覧を取得するための第3のコードが表示され、
前記ID一覧受信手段は、前記ユーザ端末によって前記第3のコードが読み取られることによって生成され前記一覧を示す第4のコードを前記店舗端末が読み取り、当該読み取られた第4のコードを前記店舗端末から受信することで、前記一覧を受信する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記コンテンツカードに対応するデジタルコンテンツは複数のデジタルコンテンツがセットになったものであり、
前記第1のコードは前記セットのデジタルコンテンツの各コンテンツIDを含み、
前記決定手段は、前記各コンテンツIDのうち前記一覧中に含まれるコンテンツIDと合致したコンテンツIDの数に応じた額を、前記コンテンツカードに対応するデジタルコンテンツに対して予め設定された仮価格から減額することで前記価格を決定する
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記デジタルコンテンツはメタデータを有し、
前記判断手段は、前記関連コンテンツIDとして、前記第1のコードに含まれるコンテンツIDに対応するデジタルコンテンツと異なる種別を有し共通する前記メタデータを有するデジタルコンテンツのコンテンツIDが含まれているか否かを判断する
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記許可手段は、前記第2のコードが、前記第1のコードが受信されてから所定時間内に受信された場合に前記有効化されたデジタルコンテンツのダウンロードを許可する
情報処理装置。
【請求項7】
店舗端末と情報処理装置とを具備する情報処理システムであって、
前記店舗端末は、
対応するデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコード及び前記デジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが表示されたコンテンツカードから、前記第1のコードを読み取る読取手段と、
ユーザの前記ユーザ端末のライブラリに保持されているデジタルコンテンツを識別する保持コンテンツIDの一覧を取得する取得手段と、
前記読み取られた第1のコード及び前記取得された保持コンテンツIDの一覧を前記情報処理装置へ送信するID一覧送信手段と
を有し、
前記情報処理装置は、
前記店舗端末によって送信された前記第1のコード及び前記保持コンテンツIDの一覧を受信するID一覧受信手段と、
前記受信された一覧中に、前記受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられた関連コンテンツIDが含まれているか否かを判断する判断手段と、
前記判断の結果に応じて、前記コンテンツカードに対応する前記デジタルコンテンツが前記ユーザに販売される価格を決定する決定手段と、
前記決定された価格に関する情報を前記店舗端末へ送信する価格情報送信手段と、
前記決定された価格による前記デジタルコンテンツの決済情報を前記店舗端末から受信した場合に、当該デジタルコンテンツを有効化する有効化手段と、
前記ユーザ端末から前記第2のコードが受信された場合に、前記有効化されたデジタルコンテンツの前記ユーザ端末へのダウンロードを許可する許可手段と
を有する
情報処理装置システム。
【請求項8】
対応するデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコード及び前記デジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが表示されたコンテンツカードから、店舗端末によって読み取られた前記第1のコードを、前記店舗端末から受信し、
ユーザのユーザ端末のライブラリに保持されているデジタルコンテンツを識別する保持コンテンツIDの一覧を前記店舗端末から受信し、
前記受信された一覧中に、前記受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられた関連コンテンツIDが含まれているか否かを判断し、
前記判断の結果に応じて、前記コンテンツカードに対応する前記デジタルコンテンツが前記ユーザに販売される価格を決定し、
前記決定された価格に関する情報を前記店舗端末へ送信し、
前記決定された価格による前記デジタルコンテンツの決済情報を前記店舗端末から受信した場合に、当該デジタルコンテンツを有効化し、
前記ユーザ端末から前記第2のコードが受信された場合に、前記有効化されたデジタルコンテンツの前記ユーザ端末へのダウンロードを許可する
情報処理方法。
【請求項9】
情報処理装置に、
対応するデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコード及び前記デジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが表示されたコンテンツカードから、店舗端末によって読み取られた前記第1のコードを、前記店舗端末から受信し、
ユーザのユーザ端末のライブラリに保持されているデジタルコンテンツを識別する保持コンテンツIDの一覧を前記店舗端末から受信するステップと、
前記受信された一覧中に、前記受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられた関連コンテンツIDが含まれているか否かを判断するステップと、
前記判断の結果に応じて、前記コンテンツカードに対応する前記デジタルコンテンツが前記ユーザに販売される価格を決定するステップと、
前記決定された価格に関する情報を前記店舗端末へ送信するステップと、
前記決定された価格による前記デジタルコンテンツの決済情報を前記店舗端末から受信した場合に、当該デジタルコンテンツを有効化するステップと、
前記ユーザ端末から前記第2のコードが受信された場合に、前記有効化されたデジタルコンテンツの前記ユーザ端末へのダウンロードを許可するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子書籍等のデジタルコンテンツをユーザに提供可能な情報処理装置、情報処理システム、上記情報処理装置における情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子書籍等のデジタルコンテンツをユーザの端末にダウンロードさせることが可能なサービスが存在する。
【0003】
下記特許文献1には、書店やコンビニエンスストアなどの店頭において、提供対象のデジタルコンテンツを特定する情報及び当該デジタルコンテンツ利用契約条件を含む商品関連情報が記録された2次元バーコードが貼付/印刷されたコンテンツ代替カードが販売され、それを購入したユーザが携帯機器でコンテンツ代替カード上の2次元バーコードを読み取って商品関連情報を採取し、それを携帯機器がビューワ管理装置へ送信し、当該商品関連情報によって特定されるデジタルコンテンツをユーザの情報処理装置へ配信するように要求し、ビューワ管理装置から当該デジタルコンテンツをダウンロードすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−3857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、Apple社が提供する音楽配信サービスであるiTunes(登録商標) Storeでは、iTunes Store内でのユーザの楽曲購入履歴を基に、アルバム収録曲の一部の曲をユーザが購入済みの場合に、当該購入済みの曲の価格に応じて、残りの曲をまとめて安く購入できる仕組み(「コンプリート・マイ・アルバム」機能)が提供されている。
【0006】
しかしながら、この仕組みは、ユーザのインターネット上の特定のサービスにおける購入履歴を利用し、かつ、ユーザがアルバムの残りのコンテンツを同サービス上で購入することが前提となっている。したがって、ユーザが店頭でデジタルコンテンツを購入する際には、この仕組みは実現できない。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、実在の店舗でデジタルコンテンツを購入したユーザに、そのユーザが保有しているコンテンツに応じた特典を与えることが可能な情報処理装置、情報処理システム、上記情報処理装置における情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、コード受信手段と、ID一覧受信手段と、判断手段と、価格情報送信手段と、有効化手段と、許可手段とを有する。上記コード受信手段は、対応するデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコード及び上記デジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが表示されたコンテンツカードから、店舗端末によって読み取られた上記第1のコードを、上記店舗端末から受信する。上記ID一覧受信手段は、ユーザのユーザ端末のライブラリに保持されているデジタルコンテンツを識別する保持コンテンツIDの一覧を上記店舗端末から受信する。上記判断手段は、上記受信された一覧中に、上記受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられた関連コンテンツIDが含まれているか否かを判断する。上記決定手段は、上記判断の結果に応じて、上記コンテンツカードに対応する上記デジタルコンテンツが上記ユーザに販売される価格を決定する。上記価格情報送信手段は、上記決定された価格に関する情報を上記店舗端末へ送信する。上記有効化手段は、上記決定された価格による上記デジタルコンテンツの決済情報を上記店舗端末から受信した場合に、当該デジタルコンテンツを有効化する。上記許可手段は、上記ユーザ端末から上記第2のコードが受信された場合に、上記有効化されたデジタルコンテンツの上記ユーザ端末へのダウンロードを許可する。
【0009】
これにより情報処理装置は、ユーザ端末に保持されているデジタルコンテンツに応じてコンテンツカードに対応するデジタルコンテンツの価格を決定することで、実在の店舗でデジタルコンテンツを購入するユーザに、そのユーザが保有しているコンテンツに応じた特典(値引き等)を与えることができる。
【0010】
ここで、上記コード受信手段、ID一覧受信手段、及び価格情報送信手段は、情報処理装置の通信部によって実行され、上記判断手段、有効化手段、及び許可手段は、情報処理装置の制御部によって実行される。
【0011】
上記ID一覧受信手段は、上記コンテンツカードを購入したユーザの上記ユーザ端末及び上記店舗端末を介して、上記一覧を受信してもよい。
【0012】
これにより情報処理装置は、ユーザ端末を携帯するユーザが店舗に来店することによってそのユーザ端末のライブラリ内のコンテンツ一覧を取得することができる。
【0013】
上記コンテンツカードには上記保持コンテンツIDの一覧を取得するための第3のコードが表示されてもよい。この場合上記ID一覧受信手段は、上記ユーザ端末によって上記第3のコードが読み取られることによって生成され上記一覧を示す第4のコードを上記店舗端末が読み取り、当該読み取られた第4のコードを上記店舗端末から受信することで、上記一覧を受信してもよい。
【0014】
これにより情報処理装置は、コンテンツカードに記載された第3のコードによってユーザ端末のライブラリ内のコンテンツ一覧を取得することができる。
【0015】
上記コンテンツカードに対応するデジタルコンテンツは複数のデジタルコンテンツがセットになったものであってもよく、上記第1のコードは上記セットのデジタルコンテンツの各コンテンツIDを含んでもよい。この場合上記決定手段は、上記各コンテンツIDのうち上記一覧中に含まれるコンテンツIDと合致したコンテンツIDの数に応じた額を、上記コンテンツカードに対応するデジタルコンテンツに対して予め設定された仮価格から減額することで上記価格を決定してもよい。
【0016】
これにより情報処理装置は、セットコンテンツのうちユーザがライブラリ内に保持していないコンテンツのみをまとめて購入させることができる。ここでセットのデジタルコンテンツとは、例えばデジタルコミックの各巻や複数のデジタルオーディオトラックからなるアルバム等である。
【0017】
上記デジタルコンテンツはメタデータを有してもよい。この場合上記判断手段は、上記関連コンテンツIDとして、上記第1のコードに含まれるコンテンツIDに対応するデジタルコンテンツと異なる種別を有し共通する上記メタデータを有するデジタルコンテンツのコンテンツIDが含まれているか否かを判断してもよい。
【0018】
これにより情報処理装置は、ユーザが購入しようとしているデジタルコンテンツとは種別が異なるものの関連しているデジタルコンテンツを有している場合には、それに応じた特典を与えることができる。ここでデジタルコンテンツの種別とは、例えばデジタル書籍、デジタルオーディオトラック、デジタルムービー等であり、上記共通するメタデータを有するデジタルコンテンツとは、例えばデジタル書籍に関連する楽曲(その書籍を基にしたドラマや映画の主題歌やサウンドトラック)等である。
【0019】
上記許可手段は、上記第2のコードが、上記第1のコードが受信されてから所定時間内に受信された場合に上記有効化されたデジタルコンテンツを上記ユーザ端末に送信してもよい。
【0020】
これにより情報処理装置は、デジタルコンテンツのダウンロード可能時間を制限することで、上記コンテンツカードが悪用されて第三者にデジタルコンテンツがダウンロードされてしまうのを防ぐことができる。
【0021】
本発明の他の形態に係る情報処理システムは、店舗端末と情報処理装置とを具備する。
上記店舗端末は、対応するデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコード及び上記デジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが表示されたコンテンツカードから、上記第1のコードを読み取る読取手段と、ユーザの上記ユーザ端末のライブラリに保持されているデジタルコンテンツを識別する保持コンテンツIDの一覧を取得する取得手段と、上記読み取られた第1のコード及び上記取得された保持コンテンツIDの一覧を上記情報処理装置へ送信するID一覧送信手段とを有する。
上記情報処理装置は、上記店舗端末によって送信された上記第1のコード及び上記保持コンテンツIDの一覧を受信するID一覧受信手段と、上記受信された一覧中に、上記受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられたコンテンツIDが含まれているか否かを判断する判断手段と、上記判断の結果に応じて、上記コンテンツカードに対応する上記デジタルコンテンツが上記ユーザに販売される価格を決定する決定手段と、上記決定された価格に関する情報を上記店舗端末へ送信する価格情報送信手段と、上記決定された価格による上記デジタルコンテンツの決済情報を上記店舗端末から受信した場合に、当該デジタルコンテンツを有効化する有効化手段と、上記ユーザ端末から上記第2のコードが受信された場合に、上記有効化されたデジタルコンテンツの上記ユーザ端末へのダウンロードを許可する許可手段とを有する。
【0022】
本発明のまた別の形態に係る情報処理方法は、
対応するデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコード及び上記デジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが表示されたコンテンツカードから、店舗端末によって読み取られた上記第1のコードを、上記店舗端末から受信すること、
ユーザのユーザ端末のライブラリに保持されているデジタルコンテンツを識別する保持コンテンツIDの一覧を上記店舗端末から受信すること、
上記受信された一覧中に、上記受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられた関連コンテンツIDが含まれているか否かを判断すること、
上記判断の結果に応じて、上記コンテンツカードに対応する上記デジタルコンテンツが上記ユーザに販売される価格を決定すること、
上記決定された価格に関する情報を上記店舗端末へ送信すること、
上記決定された価格による上記デジタルコンテンツの決済情報を上記店舗端末から受信した場合に、当該デジタルコンテンツを有効化すること、及び、
上記ユーザ端末から上記第2のコードが受信された場合に、上記有効化されたデジタルコンテンツの上記ユーザ端末へのダウンロードを許可することを含む。
【0023】
本発明のまた別の形態に係るプログラムは、情報処理装置に、
対応するデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコード及び上記デジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが表示されたコンテンツカードから、店舗端末によって読み取られた上記第1のコードを、上記店舗端末から受信するステップと、
ユーザのユーザ端末のライブラリに保持されているデジタルコンテンツを識別する保持コンテンツIDの一覧を上記店舗端末から受信するステップと、
上記受信された一覧中に、上記受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられた関連コンテンツIDが含まれているか否かを判断するステップと、
上記判断の結果に応じて、上記コンテンツカードに対応する上記デジタルコンテンツが上記ユーザに販売される価格を決定するステップと、
上記決定された価格に関する情報を上記店舗端末へ送信するステップと、
上記決定された価格による上記デジタルコンテンツの決済情報を上記店舗端末から受信した場合に、当該デジタルコンテンツを有効化するステップと、
上記ユーザ端末から上記第2のコードが受信された場合に、上記有効化されたデジタルコンテンツの上記ユーザ端末へのダウンロードを許可するステップと
を実行させる。
【0024】
以上のように、本発明によれば、実在の店舗でデジタルコンテンツを購入したユーザに、そのユーザが保有しているコンテンツに応じた特典を与えることができる。しかし、ここに記載された効果は必ずしも本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態に係る電子書籍提供システムの構成を示した図である。
図2】上記システムにおける電子書籍管理サーバのハードウェア構成を示した図である。
図3】上記電子書籍管理サーバが有するデータベースの構成を示した図である。
図4】店舗に設置されるコンテンツカードの外観を示した図である。
図5】ユーザのコンテンツカード購入時における店舗端末のデータ処理の流れを示したフローチャートである。
図6】上記電子書籍管理サーバによるコンテンツ提供処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0027】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る電子書籍提供システムの構成を示した図である。
【0028】
同図に示すように、このシステムは、インターネット等のネットワーク上の電子書籍管理サーバ100、実在の書店S内に存在する書店端末200、ユーザ端末300及び電子書店サーバ400を含む。
【0029】
電子書籍管理サーバ100は、ユーザ端末300のユーザが書店Sにて購入したデジタルコンテンツ(電子書籍)の、電子書店サーバ400からユーザ端末300へのダウンロード処理を統括的に管理する。特に電子書籍管理サーバ100は、ユーザ端末300のライブラリに保持されたデジタルコンテンツ(以下、保持コンテンツとも称する。)に応じて、書店で購入される電子書籍の価格を決定する。
【0030】
店舗端末200は、電子書籍管理サーバ100と通信可能とされ、ユーザにより購入された電子書籍の決済処理及びユーザ端末300への電子書籍のダウンロードに必要なデータを、電子書籍管理サーバ100との間でやり取りする。電子書籍は、書店に設置されたコンテンツカード10により購入される。また店舗端末200には、コンテンツカード10に記載された各種コードを読み取るためのコードリーダが接続されている。
【0031】
ユーザ端末300は、ユーザに携帯され、書店Sで購入された電子書籍等のデジタルコンテンツを電子書店サーバ400からダウンロードし、ライブラリ内に保存して閲覧可能とする。
【0032】
電子書店サーバ400は、書店でコンテンツカードとして販売されている電子書籍を記憶し、ユーザ端末300からの要求に応じて電子書籍をユーザ端末300へダウンロードさせる。電子書店サーバ400は例えば複数存在し、ユーザ端末300はいずれか1つの電子書店を選択して電子書籍をダウンロードすることができる。しかし、電子書店サーバ400は1つのみ存在していてもよい。
【0033】
上記電子書籍管理サーバ100及び電子書店サーバ400は例えば一般的なデスクトップ型PC(Personal Computer)として構成される。また店舗端末200は例えばラップトップ型のPCとして構成されるが、タブレット端末等の他のコンピュータとして構成されてもよい。またユーザ端末300は例えばスマートフォンやタブレット端末等のユーザに携帯可能な電子書籍リーダとして機能するコンピュータとして構成される。
【0034】
[電子書籍管理サーバのハードウェア構成]
図2は、上記電子書籍管理サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、電子書籍管理サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0035】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら電子書籍管理サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0036】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0037】
表示部16は、例えばLCD(LiquID Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0038】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0039】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;SolID State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0040】
後述するが、特に本実施形態において、記憶部18は、ユーザ端末300への電子書籍の提供処理(例えば上記電子書籍の価格決定処理)に必要なプログラムやデータが記憶される。具体的には、記憶部18は、後述するユーザ情報データベース32、商品情報データベース31、書店情報データベース33、コンテンツカードデータベース34を有している。
【0041】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)であり、上記店舗端末200及び電子書店サーバ300との間の通信処理を担う。
【0042】
図示しないが、上記店舗端末200及び電子書店サーバ300の基本的なハードウェア構成も上記電子書籍管理サーバ100のそれと同様である。
【0043】
[電子書籍管理サーバのデータベース構成]
図4は、上記電子書籍管理サーバ100が有するデータベースの構成を示した図である。
【0044】
同図に示すように、電子書籍管理サーバ100は、記憶部18に、商品情報データベース31、ユーザ情報データベース32、書店情報データベース33、及びコンテンツカードデータベース34を有している。
【0045】
商品情報データベース31は、書店でコンテンツカードとして販売され電子書店サーバ400からダウンロードされる電子書籍に関する情報を記憶する。具体的には、商品情報データベース31には、電子書籍を一意に識別するコンテンツIDである電子出版コード、出版社ID、書籍タイトル、作者名、書籍ジャンル(小説、漫画、雑誌、ビジネス等)、仮価格、販売終了日時等のデータ項目が電子書籍毎に含まれる。電子書籍としては、複数の電子書籍がセットになったセット書籍も存在する。
【0046】
ユーザ情報データベース32は、ユーザ端末300を有し、上記電子書籍管理サーバ100が提供する電子書籍サービスの利用者(会員)であるユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報データベース32は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス、電話番号、住所、年齢(層)、性別、誕生日等の情報をユーザ毎に記憶している。
【0047】
書店情報データベース33は、コンテンツカード10を設置している実在の店舗に関する情報、すなわち、書店のID(書店コード)、書店名、所在地等のデータを記憶している。
【0048】
コンテンツカードデータベース34は、コンテンツカード10に関する情報を記憶している。具体的には、コンテンツカードデータベース34には、上記電子出版コードや、当該コンテンツカード10を設置(販売)している実在の書店の書店コード、当該コンテンツカード10に対応する電子書籍を記憶している電子書店を識別するID(電子書店コード)が記憶される。またコンテンツカードデータベース34には、当該電子出版コードを含み購入された電子書籍の有効化用にコンテンツカード10に記載されたカードコードや、購入された電子書籍をダウンロードするために同じくコンテンツカード10に記載されたダウンロードコード等も記憶される。
【0049】
さらに、当該コンテンツカードデータベース34には、コンテンツカード10に対応する電子書籍が有効化(アクティベート)されたか否かを示すフラグや、当該電子書籍がダウンロードされたか否かを示すフラグも記憶される。当該各フラグは、電子書籍の決済処理及びダウンロード処理に応じて更新される。
【0050】
これら各データベースは、後述する電子書籍管理サーバ100による電子書籍提供処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。
【0051】
[コンテンツカード]
次に、上記コンテンツカード10について説明する。図4は当該コンテンツカード10の外観を示した図である。
【0052】
同図に示すように、コンテンツカード10には、コンテンツ書誌情報41、カードコード42、ライブラリ取得コード43、ダウンロードコード44、電子書店のURL45、ダウンロードQRコード46が、例えば印刷等によって表示されている。
【0053】
コンテンツ書誌情報41は、電子書籍のタイトル、作者名、出版社名、書影画像等を有する。
【0054】
カードコード42は、当該コンテンツカード10に対応する電子書籍のID(電子出版コード)を含み、当該電子書籍の有効化(購入)処理を実行するためのコードである。当該カードコードが、後述するID一覧コードとともに電子書籍管理サーバ100へ送信され、電子書籍の価格が決定されることで、当該電子書籍の決済処理が実行され、電子書籍が電子書店サーバ400において有効化される。カードコードは、同一の電子書籍であっても(電子出版コードが同一であっても)、カード毎に異なる。
【0055】
ここで、コンテンツカード10に対応する電子書籍が、複数の書籍がセットになったセット書籍(例えばコミックの複数巻セット等)である場合、カードコード42は、当該セットに含まれる各書籍の各ID全てを含んでいるものとする。
【0056】
ライブラリ取得コード43は、ユーザ端末300のライブラリに保存された電子書籍等の保持コンテンツのID一覧を取得するためのコードである。当該ライブラリ取得コード43は例えばQRコードとされるが、これに限られない。
【0057】
ユーザ端末300が有するコードリーダにより当該ライブラリ取得コード43が読み取られることで、ユーザ端末300においてライブラリ内の保持コンテンツID一覧を示すID一覧コード(図示せず)が生成され、ユーザ端末300のディスプレイに表示される。当該ID一覧コードは、店舗端末200(に接続されたコードリーダ)によって読み取られ、電子書籍管理サーバ100へ送信される。これにより電子書籍サーバ100において、書店で電子書籍を購入したユーザがユーザ端末300のライブラリ内に有するコンテンツが把握され、それに応じた電子書籍の価格決定処理(予め設定された仮価格からの減額処理)が実行可能となる。
【0058】
ここで、ライブラリ内の保持コンテンツは、電子書籍に限られず、例えばオーディオトラックやムービー等の他のコンテンツについてのID一覧も併せて生成されても構わない。
【0059】
ダウンロードコード44は、決済処理が完了し電子書店サーバ400において有効化された電子書籍をダウンロードするためのキーとして機能するコードである。ユーザ端末300から当該ダウンロードコード44が電子書店サーバ400へ送信され、それが電子書籍管理サーバ100に確認されることで、電子書店サーバ400からの電子書籍のダウンロードが許可される。
【0060】
コンテンツカード10を購入したユーザが、当該コンテンツカード10に対応する電子書籍を販売(記憶)している電子書店のURL45にアクセスし、当該ダウンロードコード44を入力することで電子書籍のダウンロードが可能となる。
【0061】
また、ユーザは、ダウンロードQRコード46をユーザ端末300のコードリーダで読み取ることで上記URL45へアクセスし、かつ、上記ダウンロードコード45の入力処理を省略することができる(ダウンロードコードが自動的に電子書店サーバ400へ送信される)。ダウンロードQRコード46は、電子書籍販売に対応している電子書店サーバ400の数だけ記載される。
【0062】
不正使用の可能性等、セキュリティを考慮して、コンテンツカード10は、店頭では、上記ダウンロードコード45、電子書店のURL45、及びダウンロードQRコード46がマスクされた状態で陳列されている。
【0063】
[電子書籍提供システムの動作]
次に、以上のように構成された電子書籍提供システムの動作について説明する。電子書籍管理サーバ100の動作は、電子書籍管理サーバ100のCPU11及び通信部19等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。店舗端末200についても同様である。
【0064】
(店舗端末の動作)
まず、書店におけるユーザのコンテンツカード購入時における店舗端末200の処理について説明する。図5は、当該店舗端末200の処理の流れを示したフローチャートである。
【0065】
同図に示すように、まず、書店Sにおいて、ユーザがコンテンツカード10を持って購入のためにレジを訪れると、店員のスキャン操作によってコンテンツカード10のカードコード42が店舗端末200に読み取られる(ステップ51)。
【0066】
続いて、ユーザがユーザ端末300によってコンテンツカード10のライブラリ取得コードを読み取り、それによって生成された保持コンテンツのID一覧コードがユーザ端末300のディスプレイに表示された状態で、店員のスキャン操作により、当該ID一覧コードが店舗端末200に読み取られる(ステップ52)。
【0067】
続いて店舗端末200のCPUは、上記読み取ったカードコード及びID一覧コードを電子書籍管理サーバ100へ送信する(ステップ53)。
【0068】
続いて店舗端末200のCPUは、上記電子書籍管理サーバ100から、上記コンテンツカード10に対応する電子書籍の価格情報を受信したか否かを判断する(ステップ54)。
【0069】
価格情報を受信したと判断した場合(Yes)、店舗端末200は、当該価格情報で表される価格にて電子書籍の決済処理を実行する(ステップ55)。
【0070】
そして店舗端末200のCPUは、上記決済情報を電子書籍管理サーバ100へ送信する(ステップ56)。
【0071】
(電子書籍管理サーバの動作)
続いて、電子書籍管理サーバ100による電子書籍の提供処理について説明する。図6は、当該電子書籍提供処理の流れを示したフローチャートである。
【0072】
まず、電子書籍管理サーバ100のCPU11は、店舗端末200からカードコード及び保持コンテンツID一覧を受信したか否かを判断する(ステップ61)。
【0073】
カードコード及び保持コンテンツID一覧を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、ダウンロードコードによる電子書籍のダウンロードの有効期間を設定するためのタイマーを起動する(ステップ62)。
【0074】
続いてCPU11は、受信した保持コンテンツID一覧内に、受信したカードコードのIDと重複するIDまたはそれに関連付けられたコンテンツ(関連コンテンツ)を識別する関連コンテンツIDが存在するか否かを判断する(ステップ63)。
【0075】
ここで、受信したカードコードのIDと重複するIDが存在する場合とは、例えば購入対象の電子書籍が複数の電子書籍がセットになったセット書籍である場合に、当該セット内の各書籍のIDのいずれかと、保持コンテンツID一覧内のIDのいずれかとが一致する場合である。
【0076】
また、上記関連コンテンツとは、例えば、購入対象の電子書籍と同じ出版社の電子書籍等、関連する電子書籍の他、当該電子書籍に関連する他の種別のコンテンツ、具体的には、書籍が原作になった映画コンテンツや当該映画コンテンツのサウンドトラック等である。
【0077】
これにより、保持コンテンツID一覧内にコンテンツカードに対応する電子書籍のID(例えば複数巻セットの書籍のいずれかの巻のID)が含まれていない場合でも、その電子書籍に関連するコンテンツをユーザが保持している場合には、それに応じた特典がユーザに与えられることになる。電子書籍管理サーバ100は、当該書籍に関連するコンテンツのIDを予め書籍毎に記憶している。
【0078】
続いてCPU11は、カードコードのIDと重複するIDまたはそれに関連付けられたコンテンツのIDが一覧内に含まれると判断した場合(Yes)には、その含まれるIDの数に応じた額を、カードコードに対応する電子書籍に予め設定された仮価格から減額することで、カードコードに対応する電子書籍の価格を決定する(ステップ64)。
【0079】
ここで、上記重複するIDに応じて上記仮価格から減ぜられる額は、例えば上記セット書籍を構成する各書籍単体の価格と同額とされる。また、上記関連するIDに応じて減ぜられる額は、例えば当該単体の価格よりも安い額とされる。しかし、値引き額の設定手法はこれ以外にも種々想定される。
【0080】
続いてCPU11は、当該決定された価格を示す価格情報を店舗端末200へ送信する(ステップ65)。
【0081】
一方、カードコードのID及びそれに関連付けられたコンテンツのIDが一覧内に含まれないと判断した場合(No)には、上記仮価格を正式な価格と決定し、当該価格情報を店舗端末200へ送信する(ステップ65)。
【0082】
続いてCPU11は、店舗端末200から、上記価格情報を用いた決済処理を示す決済情報を受信したか否かを判断する(ステップ66)。
【0083】
決済情報を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、電子書店サーバ400に対して、上記カードコードに対応する電子書籍を有効化する(ダウンロード可能な状態にする)ように指示する通知を送信する(ステップ67)。これにより電子書店サーバ400において対象の電子書籍が有効化される。
【0084】
続いてCPU11は、電子書店サーバ400から、ユーザ端末300からダウンロードコードが受信された旨の通知を受けたか否かを判断する(ステップ68)。
【0085】
上記ダウンロードコード受信の通知を受けたと判断した場合(Yes)、CPU11は、その通知を受けた時刻が、上記タイマーの起動から所定時間内であるか否かを判断する(ステップ69)。
【0086】
そして、上記通知を受けた時刻が上記所定時間内であると判断した場合(Yes)、CPU11は、上記電子書籍のダウンロードを許可する許可通知を上記電子書店サーバ400へ送信し、電子書籍をユーザ端末300にダウンロードさせる(ステップ70)。この際、上記ID一覧内の重複するIDに対応するコンテンツは、ユーザ端末300にはダウンロードされない。
【0087】
一方、上記通知を受けた時刻が上記所定時間内でないと判断した場合(No)、CPU11は、上記ダウンロードを不許可とする不許可通知を電子書店サーバ400へ送信する(ステップ71)。これに応じて電子書店サーバ400は、タイムアウトにより電子書籍のダウンロードができない旨の通知をユーザ端末300へ送信する。この場合は、例えば店舗端末200によるカードコード読み取り処理以降の処理が再度実行され、上記所定時間内にダウンロードコードが受信されることでダウンロードが可能となる。
【0088】
電子書籍管理サーバ100は、電子書籍のダウンロード可能時間を制限することで、上記コンテンツカード10が悪用されて第三者に電子書籍がダウンロードされてしまうのを防ぐことができる。
【0089】
以上説明したように、本実施形態によれば、電子書籍管理サーバ100は、実在の店舗で電子書籍を購入したユーザがユーザ端末300のライブラリに保持するコンテンツを把握することで、それに応じて、電子書籍の価格の値引き等の特典をユーザに与えることができる。
【0090】
また、それにより、ユーザが購入したセット書籍の一部をユーザが既に保有していた場合には、ユーザがそれを重複して購入してしまうことが防止される。
【0091】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0092】
上述の実施形態では、電子書籍管理サーバ100とは別に、電子書籍を記憶する電子書店サーバ400が設けられたが、電子書籍管理サーバ100が電子書店サーバ400の機能を兼ね備えており、電子書籍管理サーバ100から直接ユーザ端末300へ電子書籍をダウンロードさせてもよい。この場合、電子書店が複数存在する場合には、それに対応して電子書籍管理サーバ100が複数設けられてもよい。
【0093】
上述の実施形態では、店舗として書店が挙げられ、当該店舗に設置されたコンテンツカードに対応するデジタルコンテンツとして電子書籍が例に挙げられた。しかし、デジタルコンテンツは例えばデジタルオーディオトラックやデジタルムービー等の他のコンテンツであってもよく、店舗は楽器店やレンタルビデオショップ等のその他の店舗であってもよい。
【0094】
上述の実施形態では、ユーザ端末300のライブラリに記憶されたデジタルコンテンツの一覧は、コンテンツカードに記載されたライブラリ取得コードがユーザ端末300に読み取られることで生成される保持コンテンツID一覧コードを店舗端末200が読み取ることで電子書籍サーバ100へ送信された。しかし、ライブラリ内のデジタルコンテンツのID一覧は、その他の手法で電子書籍管理サーバ100に把握されてもよい。例えば、電子書籍管理サーバ100が予め各ユーザのライブラリ情報をユーザのアカウント情報と対応付けて記憶している場合には、上記ライブラリ取得コードが読み取られることでユーザ端末300においてユーザのアカウント情報を示すコードが生成され、それを店舗端末200が読み取って電子書籍管理サーバ100へ送信することで、電子書籍管理サーバ100がそれに対応するコンテンツID一覧を取得してもよい。また、ユーザ端末300にコンテンツID一覧を生成しそれを他の機器へ例えば無線により送信する機能が備わっている場合には、当該機能によってユーザ端末300がコンテンツID一覧を店舗端末200へ送信しても構わない。
【符号の説明】
【0095】
10…コンテンツカード
11…CPU
18…記憶部
19…通信部
31…商品情報データベース
32…ユーザ情報データベース
33…書店情報データベース
34…コンテンツカードデータベース
100…電子書籍管理サーバ
200…店舗端末
300…ユーザ端末
400…電子書店サーバ
【要約】
情報処理装置は、コンテンツカードから店舗端末によって読み取られたデジタルコンテンツを識別するコンテンツIDを含む第1のコードを、店舗端末から受信し、ユーザのユーザ端末のライブラリに保持されている保持コンテンツIDの一覧を店舗端末から受信し、受信された一覧中に受信された第1のコードに含まれるコンテンツIDまたは当該コンテンツIDに関連付けられた関連コンテンツIDが含まれているか否かを判断し、判断の結果に応じて、デジタルコンテンツがユーザに販売される価格を決定し、決定された価格に関する情報を店舗端末へ送信し、決定された価格によるデジタルコンテンツの決済情報を店舗端末から受信した場合に、デジタルコンテンツを有効化し、ユーザ端末からデジタルコンテンツをダウンロードするための第2のコードが受信された場合に、有効化されたデジタルコンテンツのユーザ端末へのダウンロードを許可する。
図1
図2
図3
図5
図6
図4