特許第5767623号(P5767623)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5767623
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】ゴムストリップの貼付装置
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/60 20060101AFI20150730BHJP
【FI】
   B29D30/60
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-285675(P2012-285675)
(22)【出願日】2012年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-124929(P2014-124929A)
(43)【公開日】2014年7月7日
【審査請求日】2014年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】中村 吉伸
【審査官】 水野 治彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2006/043395(WO,A1)
【文献】 特開2011−194737(JP,A)
【文献】 特開2007−136740(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
未加硫のゴムストリップを、回転駆動される非直円筒状の被巻付け体に搬送して前記被巻付け体の周囲に貼り付けるアプリケータを具えるゴムストリップの貼付装置であって、
前記アプリケータは、複数の案内ローラによって周回可能に案内され、かつ搬送面上で前記ゴムストリップを搬送する搬送ベルトを有する搬送コンベヤを具え、
しかも前記搬送面は、この搬送面の全長に亘って一直線状にのびる搬送面巾中心線を具えるとともに、
前記案内ローラは、搬送方向最前方側に配される最前方側案内ローラを含む前方側の案内ローラと、搬送方向最後方側に配される最後方側案内ローラを含む後方側の案内ローラとに区分され、しかも前記前方側の案内ローラが、前記搬送面巾中心線廻りで傾動可能に保持されることより、前記搬送面は、前記前方側の案内ローラに支持される前方側の搬送面部と、前記後方側の案内ローラに支持される後方側の搬送面部との間に、捻れ可能な捻れ搬送面部を形成したことを特徴とするゴムストリップの貼付装置。
【請求項2】
前記後方側の案内ローラは、第1フレームに支持されるとともに、前記前方側の案内ローラは、前記第1フレームに前記搬送面巾中心線廻りで傾動可能に保持される第2フレームに支持されることを特徴とする請求項1記載のゴムストリップの貼付装置。
【請求項3】
前記アプリケータは、複数の上案内ローラによって周回可能に案内され、かつ前記ゴムストリップを前記搬送ベルトに押し付ける押付けベルトを有する押付けコンベヤを具えるとともに、
前記押付けベルトは、前記ゴムストリップを前記前方側の搬送面部に押し付ける前方側の押付け面部と、前記後方側の搬送面部に押し付ける後方側の押付け面部と、前記捻れ搬送面部に押し付ける捻れ押付け面部とからなる押付け面を具えることを特徴とする請求項1又は2記載のゴムストリップの貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非直円筒状の被巻付け体の周囲に、ゴムストリップを精度良く貼り付けるゴムストリップの貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤのゴム部材を形成する方法として、未加硫のゴムストリップを用いたストリップワインド工法が知られている。この工法では、タイヤ形成フォーマ等である被巻付け体の表面に、ゴムストリップをタイヤ周方向に連続的に巻き付けることにより、環状のゴム部材(例えば、トレッドゴムやサイドウォールゴム等)が形成される。ストリップワインド工法では、ゴムストリップの巻き付けピッチや巻き付け回数を変えることで、種々の断面形状を得ることができる。
【0003】
そして下記の特許文献1には、図9に示すように、前記ストリップワインド工法に用いられるゴムストリップの貼付装置aが提案されている。この貼付装置aは、例えば太鼓状等の非直円筒状の被巻付け体bの表面に、ゴムストリップTを精度良く貼り付けるものであって、ゴムストリップ搬送用の搬送コンベヤcを具えて構成される。
【0004】
具体的には、前記貼付装置aは、
(1)搬送コンベヤcを、前記被巻付け体bの軸心biと平行なX軸方向に沿って横移動させる横移動手段gxと、
(2)前記搬送コンベヤcを、Y軸方向に沿って前記被巻付け体bに向かって進退移動させる縦移動手段gyと、
(3)前記搬送コンベヤcを、垂直なZ軸方向の軸心Zi廻りで旋回させる旋回手段gzとを具える。
【0005】
これにより、前記被巻付け体bが非直円筒状のプロファイルを有する場合にも、前記搬送コンベヤcにおける搬送方向最前方側の案内ローラeを、前記プロファイルに合わせて自在に傾斜させることができる。そのため前記ゴムストリップTに皺、不均一な伸び等の大きな歪みを招くことなく精度良く貼り付けることが可能となる。
【0006】
しかしながら前記構造のものは、長尺な搬送コンベヤc全体が、垂直な軸心Zi廻りで旋回する。そのため、旋回に大きなスペースが必要となり、他の貼付け装置を併設することが困難となる。しかも前記旋回半径内側の領域では、搬送コンベヤcとの衝突の恐れがあるため、作業者の作業領域を大きく制限する必要があり、作業効率に不利を招くという問題も生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−110856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで発明は、装置の占有スペースを縮小でき、これによって他の貼付け装置の併設を可能としかつ作業者の作業領域の拡大を図りながら、非直円筒状の被巻付け体の表面に、ゴムストリップを精度良く貼り付けうるゴムストリップの貼付装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のうち請求項1記載の発明は、未加硫のゴムストリップを、回転駆動される非直円筒状の被巻付け体に搬送して前記被巻付け体の周囲に貼り付けるアプリケータを具えるゴムストリップの貼付装置であって、
前記アプリケータは、複数の案内ローラによって周回可能に案内され、かつ搬送面上で前記ゴムストリップを搬送する搬送ベルトを有する搬送コンベヤを具え、
しかも前記搬送面は、この搬送面の全長に亘って一直線状にのびる搬送面巾中心線を具えるとともに、
前記案内ローラは、搬送方向最前方側に配される最前方側案内ローラを含む前方側の案内ローラと、搬送方向最後方側に配される最後方側案内ローラを含む後方側の案内ローラとに区分され、しかも前記前方側の案内ローラが、前記搬送面巾中心線廻りで傾動可能に保持されることより、前記搬送面は、前記前方側の案内ローラに支持される前方側の搬送面部と、前記後方側の案内ローラに支持される後方側の搬送面部との間に、捻れ可能な捻れ搬送面部を形成したことを特徴としている。
【0010】
また請求項2では、前記後方側の案内ローラは、第1フレームに支持されるとともに、前記前方側の案内ローラは、前記第1フレームに前記搬送面巾中心線廻りで傾動可能に保持される第2フレームに支持されることを特徴としている。
【0011】
また請求項3では、前記アプリケータは、複数の上案内ローラによって周回可能に案内され、かつ前記ゴムストリップを前記搬送ベルトに押し付ける押付けベルトを有する押付けコンベヤを具えるとともに、
前記押付けベルトは、ゴムストリップを前記前方側の搬送面部に押し付ける前方側の押付け面部と、前記後方側の搬送面部に押し付ける後方側の押付け面部と、前記捻れ搬送面部に押し付ける捻れ押付け面部とからなる押付け面を具えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の貼付装置は、叙上の如く、ゴムストリップを搬送する搬送ベルトを有する搬送コンベヤを具えるとともに、前記搬送ベルトの搬送面は、その全長に亘って一直線状にのびる搬送面巾中心線を具える。
【0013】
又搬送ベルトを周回可能に支持する案内ローラを、搬送方向前方側の案内ローラと、搬送方向後方側の案内ローラとに区分したとき、前記前方側の案内ローラを、前記搬送面巾中心線廻りで傾動可能に保持している。これにより、前記搬送面は、前記前方側の案内ローラに支持される前方側の搬送面部と、前記後方側の案内ローラに支持される後方側の搬送面部との間に、捻れ可能な捻れ搬送面部を形成することができる。
【0014】
このような搬送コンベヤは、前記搬送面巾中心線廻りの傾動により、搬送方向最前方側案内ローラを、被巻付け体のプロファイルに合わせて自在に傾斜させることができる。そのため、ゴムストリップに皺、不均一な伸び等を招くことなく精度良く貼り付けることができる。しかも前記搬送面が、その全長に亘って一直線状にのびる搬送面巾中心線を具えるため、前記搬送方向最前方側案内ローラの傾動に追従しながら、ゴムストリップに長さ変化を生じさせることなく精度良く安定して搬送することができる。
【0015】
又前記搬送コンベヤが、垂直な軸心廻りで旋回するのではなく、搬送面巾中心線廻りで傾動するものである。そのため大きな旋回スペースが不要となって、装置占有スペースを縮小できる。これにより、他の貼付け装置の併設を可能にできる。又作業者の安全性を確保しながら作業領域を拡大することができ、貼付作業効率の向上にも貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のゴムストリップの貼付装置の一実施例を示す側面図である。
図2】アプリケータを拡大して示す側面図である。
図3】搬送コンベヤの側面図である。
図4】搬送コンベヤの分解斜視図である。
図5】搬送面を示す概念図である。
図6】押付けコンベヤの側面図である。
図7】(A)〜(C)は搬送コンベヤの搬送面巾中心線廻りの旋回を示す説明図である。
図8】貼付装置の動作を示す説明図である。
図9】従来のゴムストリップ貼付装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1、2に示すように、本実施形態のゴムストリップの貼付装置1(以下に「貼付装置1」と呼ぶ。)は、ゴムストリップ供給装置2から供給される未加硫のゴムストリップTを、回転駆動される被巻付け体3に搬送し、この被巻付け体3の周囲にゴムストリップTを貼り付けるアプリケータ4を具える。
【0018】
本例では、前記被巻付け体3がタイヤ形成フォーマであり、その周囲にゴムストリップTを巻き付けることにより、例えばトレッドゴム等であるゴム部材が形成される。前記被巻付け体3は、例えばタイヤ形状に合わせた太鼓状等の非直円筒状のプロファイルを具える。なおゴムストリップTとしては、内部にコードを埋設していても良く、かかる場合タイヤのバンド層が形成される。
【0019】
前記ゴムストリップ供給装置2は、ゴムストリップTを貼付装置1に供給する。本例では、前記ゴムストリップ供給装置2が所謂ロールスタンドであり、予めゴムストリップTが渦巻き状に巻取られた巻取物(ロール)TRから、ゴムストリップTを巻き出して前記貼付装置1に供給する。図中の符号Jは、剥離テープであって、ゴムストリップTと交互に配されることによって、巻取物TR内でのゴムストリップT同士の粘着を防止する。この剥離テープJは、ゴムストリップTの巻き出しに際して回収される。
【0020】
なお前記ゴムストリップ供給装置2として、ゴムストリップTを押し出し成形するゴム押出し装置であっても良い。この場合、押出し装置として、カレンダロールを前端側に設けたギヤポンプ押出し装置が好適に採用しうる。
【0021】
次に、前記貼付装置1は、本例では、基台5と、この基台5に上下移動可能に支持される昇降台9と、該昇降台9に横移動可能に支持される横移動台6とを含むとともに、この横移動台6に前記アプリケータ4が取り付く。前記昇降台9は、昇降手段12を介して上下動可能に支持される。本例の昇降手段12は、垂直な一対のガイド軸12aと、垂直なボールネジ軸12bとを含む。前記ガイド軸12aの上端は前記昇降台9に固定され、かつ下端は下板12cに固定される。又前記ボールネジ軸12bは前記昇降台9と下板12cとによって回転自在に枢支されるとともに、その下端部は、前記下板12cに取り付く昇降用モータM1に連結される。又前記基台5は、前記ガイド軸12aを挿通するガイド孔と前記ボールネジ軸12bに螺合するネジ孔とを有する支持板部5aを具える。
【0022】
前記横移動台6は、本例では、横移動手段13を介して前記被巻付け体3の軸心3iと平行なX軸方向に移動可能に支持される。図2に示すように、本例の横移動手段13は、前記昇降台9に配されるX軸方向のガイドレール13aとボールネジ軸13bとを含むとともに、前記ボールネジ軸13bの一端は、昇降台9に取り付く横移動用モータ(図示しない。)に連結される。又前記横移動台6には、前記ガイドレール13aに案内されるガイド部とボールネジ軸13bに螺合するナット部とが設けられる。従って、アプリケータ4は、前記昇降用モータM1及び横移動用モータの駆動により、上下方向(Z軸方向)及び横方向(X軸方向)に自在に位置替えしうる。
【0023】
次に、前記アプリケータ4は、前記横移動台6に一体移動可能に支持される搬送コンベヤ7を少なくとも具える。本例では前記アプリケータ4が、前記搬送コンベヤ7と、その上方に配される押付けコンベヤ8とを具える場合が示される。
【0024】
前記搬送コンベヤ7は、複数の案内ローラ10と、この案内ローラ10によって周回可能に案内される搬送ベルト11とを具える。図3、4に示すように、前記搬送ベルト11は、その上面を搬送面11Sとし、この搬送面11S上で前記ゴムストリップTを、ゴムストリップ供給装置2からの受取り位置P1から、被巻付け体3への搬出位置P2まで搬送する。図5に概念的に示すように、前記搬送面11Sの巾中心は、搬送面11Sの全長に亘って一直線状にのびる。即ち、前記搬送面11Sは、その全長に亘って一直線状にのびる搬送面巾中心線11jを具える。
【0025】
次に、前記複数の案内ローラ10は、搬送方向最前方側に配される最前方側案内ローラ10aを含む前方側の案内ローラ10Aと、搬送方向最後方側に配される最後方側案内ローラ10bを含む後方側の案内ローラ10Bとに区分される。そして、前記前方側の案内ローラ10Aは、前記搬送面巾中心線11j廻りで傾動可能に保持される。これにより前記搬送面11Sには、前記図5に示すように、前記前方側の案内ローラ10Aに支持される前方側の搬送面部11SAと、前記後方側の案内ローラ10Bに支持される後方側の搬送面部11SBとの間に、前記搬送面巾中心線11jの廻りで捻れ可能な捻れ搬送面部11SMが形成される。
【0026】
具体的には、アプリケータ4は、前記横移動台6に一体移動可能に固定される第1フレーム15と、この第1フレーム15に前記搬送面巾中心線11jの廻りで傾動可能に保持される第2フレーム16とを具える。
【0027】
前記第1フレーム15は、前記横移動台6の一側縁で立ち上がる側板状の基部15Aを有する。この基部15Aは、前記横移動台6の後端を越えて後方側にのびるとともに、該基部15Aの後端側には第2フレーム取付け用の取付け板部15Bが例えば水平に設けられる。そして前記基部15Aに、前記後方側の案内ローラ10Bが枢支される。
【0028】
前記第2フレーム16は、前記搬送面巾中心線11jと同心な支軸17を有する。該支軸17は、前記取付け板部15Bに取り付く軸受けホルダ18によって、前記搬送面巾中心線11j廻りで回転可能に枢支される。又本例の第2フレーム16は、前記支軸17に固着される後板部16Aと、この後板部16Aの例えば上端から折れ曲がって前方側にのびる前板部16Bとを具えるとともに、この前板部16Bは、前端側に前記基部15Aと平行な側板状の側板部16B1を有する。そしてこの側板部16B1に、前記前方側の案内ローラ10Aが枢支される。
【0029】
なお前記支軸17は、例えばステップモータ等の回転角度制御可能な駆動モータ(図示しない。)に連結される。又前記最後方側案内ローラ10bには、駆動モータM2が連結され、これによって前記搬送ベルト11が周回駆動される。
【0030】
又前記第2フレーム16には、前方側の搬送面部11SA上でゴムストリップTを切断する切断手段19が配される。本例の切断手段19は、回転駆動される回転軸19Aと、その周面から半径方向外側にのびるカッタ刃19Bとを具える。この切断手段19は、前記カッタ刃19BがゴムストリップTと同速度で一回転することにより、ゴムストリップTを搬送しながら切断しうる。なお前記カッタ刃19Bの下方には、切断時の搬送ベルト11を下方から支える比較的大径の案内ローラ10A1が配される。
【0031】
次に、前記押付けコンベヤ8は、図6に示すように、複数の上案内ローラ20と、この上案内ローラ20によって周回可能に案内される押付けベルト21とを具える。この押付けベルト21は、ゴムストリップTを前記搬送ベルト11に押し付け、これによりゴムストリップTの搬送ベルト11からの剥がれ、位置ずれ、スリップ等を防止する。前記押付けベルト21の押付け面21Sは、ゴムストリップTを前記前方側の搬送面部11SAに押し付ける前方側の押付け面部21SAと、前記後方側の搬送面部11SBに押し付ける後方側の押付け面部21SBと、捻れ搬送面部11SMに押し付ける捻れ押付け面部21SMとから形成される。
【0032】
具体的には、前記上案内ローラ20は、搬送方向最前方側に配される最前方側上案内ローラ20aを含む前方側の上案内ローラ20Aと、搬送方向最後方側に配される最後方側上案内ローラ20bを含む後方側の上案内ローラ20Bとに区分される。そして後方側の上案内ローラ20Bは、後方側の案内ローラ10Bと同様、第1フレーム15の基部15Aに枢支される。又前方側の上案内ローラ20Aは、前方側の案内ローラ10Aと同様、第2フレーム16の側板部16B1に枢支される。
【0033】
又前記押付けベルト21は、本例では、前記切断手段19の後方側に配される後の押付けベルト21Bと、切断手段19の前方側に配される前の押付けベルト21Aとから形成される。
【0034】
又本例の貼付装置1は、前記搬送コンベヤ7の前方側に圧着手段22を具える。この圧着手段22は、被巻付け体3に貼り付けられたゴムストリップTを、該被巻付け体3に押し付けて圧着する。圧着手段22は、シリンダ22Aのロッド下端に、ホルダを介して枢支される圧着ローラ22Bを具える。前記シリンダ22Aは、第2フレーム16の側板部16B1に支持されるとともに、前記圧着ローラ22Bは、前記前方側の案内ローラ10Aと平行に枢着される。従って、圧着ローラ22Bは、前記搬送面巾中心線11j廻りで傾動可能であり、被巻付け体3のプロファイルに合わせて傾斜しゴムストリップTを圧着できる。
【0035】
なお図7(A)に示すように、搬送コンベヤ7の搬送ベルト11は、ゴムストリップTよりも幅広であり、又押付けコンベヤ8の押付けベルト21は、ゴムストリップTよりも幅狭であるのが好ましい。又図7(B)、(C)に示すように、幅狭の押付けベルト21でゴムストリップTを押さえながら、ベルト11、21の長さも変化させずに旋回できる搬送面巾中心線11j廻りの旋回角度θは±80度程度である。従って本例では、前記旋回角度θを−80〜+80度の範囲としている。
【0036】
本例の貼付装置1は、前述した如く、前記昇降台9及び横移動台6によりアプリケータ4を上下方向(Z軸方向)及び横方向(X軸方向)に位置替え自在に支持している。そのため、前記搬送面巾中心線11j廻りの旋回動作と協働することで、図8に示すように、ゴムストリップTを、非直円筒状の被巻付け体3の周囲に、そのプロファイルに合わせて精度良く貼り付けしうる。なお前記昇降台9及び横移動台6に代え、被巻付け体3を、アプリケータ4に対して上下方向(Z軸方向)及び横方向(X軸方向)に移動可能に支持することもできる。
【0037】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【符号の説明】
【0038】
1 貼付装置
3 被巻付け体
4 アプリケータ
7 搬送コンベヤ
8 押付けコンベヤ
10 案内ローラ
10a 最前方側案内ローラ
10A 前方側の案内ローラ
10b 最後方側案内ローラ
10B 後方側の案内ローラ
11 搬送ベルト
11S 搬送面
11j 搬送面巾中心線
11SA 前方側の搬送面部
11SB 後方側の搬送面部
11SM 捻れ搬送面部
15 第1フレーム
16 第2フレーム
20 上案内ローラ
21 押付けベルト
21S 押付け面
21SA 前方側の押付け面部
21SB 後方側の押付け面部
21SM 捻れ押付け部
T ゴムストリップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9