【文献】
Yoshimura Y. et al.,Nucleosides & Nucleotides,1996年,15(1-3),p. 305-324
【文献】
Haraguchi K. et al.,Nucleosides & Nucleotides,1995年,14(3-5),p. 417-420
【文献】
Itoh Y. et al.,Journal of Organic Chemistry,1995年,60(3),p. 656-662
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
例示的な実施形態の詳細な説明
ここで、本発明の特定の実施形態に対して、言及がより詳細になされ、その例は添付の説明、構造、および式において例証される。本発明は列挙される実施形態とあわせて説明されるが、これらは、本発明をこれらの実施形態に限定することを意図しないことが理解される。反対に、本発明は、すべての代替物、改変、および等価物を網羅することが意図されており、これらは本発明の範囲内に含まれ得る。
【0013】
1つの実施形態において、式Ib
【化10】
式Ib
の化合物によって表される式Iの化合物またはその許容可能な塩を調製する方法が提供され;
式中、変数は式Iについてのものと同様に規定され;
上記方法は以下を含む:
(a)式IIbの化合物
【化11】
式IIb
の化合物またはその許容可能な塩を提供すること;
式中、変数は式IIについてのものと同様に規定され;
(b)シアン化物試薬およびルイス酸で式IIbの化合物を処理し;
それによって、式Ibの化合物を形成すること;
但し、式IIbが:
【化12】
であり、
X
1がCHまたはNであり、R
1がCH
3であり、R
8がNH
2であり、R
9がNH
2もしくはHであり、または;
X
1がCHであり、R
1がCH
3であり、R
8がOHであり、R
9がNH
2であり、または;
X
1がCHであり、R
1およびR
9の各々がHであり、R
8がNH
2であるとき;
上記シアン化物試薬は、(CH
3)
3SiCNではないか、上記ルイス酸はBF
3−O(CH
2CH
3)
2ではないという条件である。
【0014】
式IIbの化合物から式Ibの化合物を調製する方法の別の実施形態において、式IIbのR
16はOHまたはOR
18である。続いてのこの実施形態のさらなる独立した態様は以下の通りである:
(a)R
1はHである。R
1はCH
3である。
【0015】
(b)X
1はC−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
【0016】
(c)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
【0017】
(d)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
【0018】
(e)R
2bはOR
4である。R
2bはFである。R
2aおよびR
2bの各々は、独立して、OR
4である。R
2aはOR
4でありかつR
2bはFである。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5である。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOHである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4は、独立して、C(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6は、独立して置換されたフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は、−C(R
19)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。R
2aはHである。
【0019】
(f)R
7はC(O)R
5である。R
7はHである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7は、Si(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。R
7はHであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、各R
4はHであり、R
16はOR
18である。R
7はHであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、各R
4はHであり、R
16はOR
18であり、ここで、R
18は、任意に置換された(C
1−C
8)アルキルである。
【0020】
(g)シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。シアン化物試薬は(CH
3)
3SiCNである。シアン化物試薬はR
5C(O)CNである。シアン化物試薬はR
5C(O)CNであり、ここで、R
5は(C
1−C
8)アルコキシまたは(C
1−C
8)置換アルコキシである。
【0021】
(h)ルイス酸はホウ素を含む。ルイス酸はBF
3またはBCl
3を含む。ルイス酸はBF
3−O(R
13)
2、BF
3−S(R
13)
2、BCl
3−O(R
13)
2、またはBCl
3−S(R
13)
2であり、ここで、各R
13は、独立して、(C
1−C
8)アルキル、(C
1−C
8)置換アルキル、(C
2−C
8)アルケニル、(C
2−C
8)置換アルケニル、(C
2−C
8)アルキニル、(C
2−C
8)置換アルキニル、C
6−C
20アリール、C
6−C
20置換アリール、C
2−C
20ヘテロシクリル、C
2−C
20置換ヘテロシクリル、C
7−C
20アリールアルキル、またはC
7−C
20置換アリールアルキルであり;ここで、各R
13の(C
1−C
8)アルキル、(C
2−C
8)アルケニル、(C
2−C
8)アルキニル、またはアリール(C
1−C
8)アルキルの各々は、独立して、1個以上のハロゲンで任意に置換され、各上記(C
1−C
8)アルキルの1個以上の非末端炭素原子は、−O−もしくは−S(O)
n-−で任意に置き換えられ;または2つのR
13は、これらが両方とも結合される酸素と一緒になる場合、3〜7員環複素環を形成し、ここで、上記複素環の1つの炭素原子が−O−または−S(O)
n−で任意に置き換えることができる。ルイス酸はBF
3−O(R
13)
2であり、R
13は(C
1−C
8)アルキルである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(R
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(CH
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHの遷移金属塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHの遷移金属塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸は遷移金属トリフレートである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHのランタニド塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は、(R
20)
3CS(O)
2OHのランタニド塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸はランタニドトリフレートである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHのアルカリ土類金属塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHのアルカリ土類金属塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸は、アルカリ土類金属トリフレートである。ルイス酸は、(R
20)
3CS(O)
2OHのアルミニウム塩、ガリウム塩、インジウム塩、タリウム塩、スズ塩、鉛塩、またはビスマス塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は、(R
20)
3CS(O)
2OHのアルミニウム塩、ガリウム塩、インジウム塩、タリウム塩、スズ塩、鉛塩、またはビスマス塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸は、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、またはビスマスのトリフレートである。ルイス酸は遷移金属またはその塩を含む。ルイス酸はチタンまたはその塩を含む。ルイス酸はTiCl
4を含む。ルイス酸はランタニドまたはその塩を含む。ルイス酸はスカンジウムまたはその塩を含む。ルイス酸はバナジウムまたはその塩を含む。ルイス酸はスズまたはその塩を含む。ルイス酸はSnCl
4を含む。ルイス酸は亜鉛またはその塩を含む。ルイス酸はZnCl
2を含む。ルイス酸はサマリウムまたはその塩を含む。ルイス酸はニッケルまたはその塩を含む。ルイス酸は銅またはその塩を含む。ルイス酸はアルミニウムまたはその塩を含む。ルイス酸は金またはその塩を含む。
【0022】
式Ibの化合物を調製する方法の別の実施形態において、式IIbのR
16は−OC(O)R
18である。以下はこの実施形態のさらなる独立した態様である:
(a)R
1はHである。R
1はCH
3である。
【0023】
(b)X
1はC−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
【0024】
(c)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
【0025】
(d)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
【0026】
(e)R
2bはOR
4である。R
2bはFである。R
2aおよびR
2bの各々は、独立して、OR
4である。R
2aはOR
4でありかつR
2bはFである。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5である。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOHである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4は、独立して、C(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6は、独立して置換されたフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は、−C(R
19)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。R
2aはHである。
【0027】
(f)R
7はC(O)R
5である。R
7はHである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、そしてR
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。
【0028】
(g)シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。シアン化物試薬は(CH
3)
3SiCNである。シアン化物試薬はR
5C(O)CNである。シアン化物試薬はR
5C(O)CNであり、ここで、R
5は(C
1−C
8)アルコキシまたは(C
1−C
8)置換アルコキシである。
【0029】
(h)ルイス酸はホウ素を含む。ルイス酸はBF
3またはBCl
3を含む。ルイス酸はBF
3−O(R
13)
2、BF
3−S(R
13)
2、BCl
3−O(R
13)
2、またはBCl
3−S(R
13)
2であり、ここで、各R
13は、独立して、(C
1−C
8)アルキル、(C
1−C
8)置換アルキル、(C
2−C
8)アルケニル、(C
2−C
8)置換アルケニル、(C
2−C
8)アルキニル、(C
2−C
8)置換アルキニル、C
6-C
20アリール、C
6−C
20置換アリール、C
2−C
20ヘテロシクリル、C
2-C
20置換ヘテロシクリル、C
7−C
20アリールアルキル、またはC
7−C
20置換アリールアルキルであり;ここで、各R
13の(C
1−C
8)アルキル、(C
2−C
8)アルケニル、(C
2−C
8)アルキニル、またはアリール(C
1−C
8)アルキルの各々は、独立して、1個以上のハロゲンで任意に置換され、各上記(C
1−C
8)アルキルの1個以上の非末端炭素原子は、−O−もしくは−S(O)
n-−で任意に置き換えられ;または2つのR
13は、これらが両方とも結合される酸素と一緒になる場合、3〜7員環複素環式環を形成し、ここで、上記複素環式環の1つの炭素原子が−O−または−S(O)
n−で任意に置き換えることができる。ルイス酸はBF
3−O(R
13)
2であり、R
13は(C
1−C
8)アルキルである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(R
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(CH
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートである。ルイス酸は遷移金属トリフレートである。ルイス酸はランタニドトリフレートである。ルイス酸は、アルカリ金属トリフレートである。ルイス酸は、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、またはビスマスのトリフレートである。ルイス酸は遷移金属またはその塩を含む。ルイス酸はチタンまたはその塩を含む。ルイス酸はTiCl
4を含む。ルイス酸はランタニドまたはその塩を含む。ルイス酸はスカンジウムまたはその塩を含む。ルイス酸はバナジウムまたはその塩を含む。ルイス酸はスズまたはその塩を含む。ルイス酸はSnCl
4を含む。ルイス酸は亜鉛またはその塩を含む。ルイス酸はZnCl
2を含む。ルイス酸はサマリウムまたはその塩を含む。ルイス酸はニッケルまたはその塩を含む。ルイス酸は銅またはその塩を含む。ルイス酸はアルミニウムまたはその塩を含む。ルイス酸は金またはその塩を含む。
【0030】
(i)R
18は(C
1−C
8)アルキルまたは置換(C
1−C
8)アルキルである。R
18は(C
1−C
8)アルキルである。R
18はメチルである。
式Ibの化合物を調製する方法の別の実施形態において、式Ibの化合物は、式Ic
【化13】
;
式Ic
またはその塩によって表され;式IIbの化合物は式IIc
【化14】
式IIc
またはその塩によって表され;
式中:
R
16はOHまたはOR
18であり、;
R
18は任意に置換された(C
1−C
8)アルキルであり;
ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(R
3)
3または(R
20)
3CS(O)
2OHの金属塩であり;
少なくとも2つのR
20がハロゲンであり;そして
上記金属は、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、ビスマス、アルカリ土類金属、遷移金属、およびランタニドからなる群より選択され;そして
残りの変数は式IIbについてと同様である。以下はこの実施形態のさらなる独立した態様である:
(a)R
1はHである。R
1はCH
3である。
(b)X
1はC−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
(c)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
(d)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
(e)R
2bはOR
4である。R
2bはFである。R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5である。R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。OR
4およびR
2bの各々はOHである。R
2bはOR
4であり、ここで、各R
4は、独立して、C(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6は独立して置換されたフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は、−C(R
19)
2−である。R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−である。R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。
【0031】
(f)R
7はC(O)R
5である。R
7はHである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、各R
5およびR
6は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(O)R
5であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7は、Si(R
3)
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。R
7はHであり、R
2bはOR
4であり、各R
4はHであり、R
16はOR
18である。R
7はHであり、R
2bはOR
4であり、各R
4はHであり、R
16はOR
18であり、ここで、R
18は、任意に置換された(C
1−C
8)アルキルである。
【0032】
(g)シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。シアン化物試薬は(CH
3)
3SiCNである。シアン化物試薬はR
5C(O)CNである。シアン化物試薬はR
5C(O)CNであり、ここで、R
5は(C
1−C
8)アルコキシまたは(C
1−C
8)置換アルコキシである。
【0033】
(h)ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(R
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(CH
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHの遷移金属塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHの遷移金属塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸は遷移金属トリフレートである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHのランタニド塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHのランタニド塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸はランタニドトリフレートである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHのアルカリ土類金属塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OHのアルカリ土類金属塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸は、アルカリ土類金属トリフレートである。ルイス酸は、(R
20)
3CS(O)
2OHのアルミニウム塩、ガリウム塩、インジウム塩、タリウム塩、スズ塩、鉛塩、またはビスマス塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がハロである。ルイス酸は、(R
20)
3CS(O)
2OHのアルミニウム塩、ガリウム塩、インジウム塩、タリウム塩、スズ塩、鉛塩、またはビスマス塩であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。ルイス酸は、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、またはビスマスのトリフレートである。ルイス酸はインジウムのトリフレートである。
【0034】
式IIcの化合物から式Icの化合物を調製する方法の別の実施形態において、各X
1はCHであり、各R
8はNR
11R
12である。この実施形態の別の態様において、各R
8はNH
2である。この実施形態の別の態様において、各R
9はHである。この実施形態の別の態様において、各R
8はNH
2であり、各R
9はHである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(CH
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20はフッ素である。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸は遷移金属トリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はランタニドトリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はアルカリ土類金属トリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸は、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、またはビスマスのトリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はインジウムのトリフレートである。この実施形態の別の態様において、シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、シアン化物試薬は(CH
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(CH
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素であり、シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートであり、シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートであり、シアン化物試薬は(CH
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、R
7はC(O)R
5である。この実施形態の別の態様において、R
7はHである。この実施形態の別の態様において、R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。この実施形態の別の態様において、R
7は、Si(R
3)
3である。この実施形態の別の態様において、R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。この実施形態の別の態様において、R
7は、Si(R
3)
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。この実施形態の別の態様において、R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。この実施形態の別の態様において、R
7はC(O)R
5であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。この実施形態の別の態様において、R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。この実施形態の別の態様において、R
7はHであり、R
2bはOR
4であり、各R
4はHであり、R
16はOR
18である。この実施形態の別の態様において、R
7はHであり、R
2bはOR
4であり、各R
4はHであり、R
16はOR
18であり、ここで、R
18は任意に置換された(C
1−C
8)アルキルである。
【0035】
式IIcの化合物から式Icの化合物を調製する方法の別の実施形態において、各X
1はCHであり、各R
1はHまたは(C
1-C
8)アルキルであり、各R
8は、NH
2であり、各R
9はHである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(CH
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素である。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸は遷移金属トリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はランタニドトリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はアルカリ土類金属トリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸は、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、またはビスマスのトリフレートである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はインジウムのトリフレートである。この実施形態の別の態様において、シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、シアン化物試薬は(CH
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸は(R
20)
3CS(O)
2OSi(CH
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
20がフッ素であり、シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートであり、シアン化物試薬は(R
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフレートであり、シアン化物試薬は(CH
3)
3SiCNである。この実施形態の別の態様において、R
7はC(O)R
5である。この実施形態の別の態様において、R
7はHである。この実施形態の別の態様において、R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。この実施形態の別の態様において、R
7は、Si(R
3)
3である。この実施形態の別の態様において、R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。この実施形態の別の態様において、R
7はSi(R
3)
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。この実施形態の別の態様において、R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。この実施形態の別の態様において、R
7はC(O)R
5であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。この実施形態の別の態様において、R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。この実施形態の別の態様において、R
7はHであり、R
2bはOR
4であり、各R
4はHであり、R
16はOR
18である。この実施形態の別の態様において、R
7はHであり、R
2bはOR
4であり、各R
4はHであり、R
16はOR
18であり、ここで、R
18は任意に置換された(C
1−C
8)アルキルである。
【0036】
典型的には、式II、IIb、またはIIcの化合物から、それぞれ式I、Ib、またはIcの化合物を調製する方法は、約−78〜80℃で約10分間〜約3日間、適切な非プロトン性溶媒中で実施される。適切な非プロトン性溶媒の非限定的な例には、CH
2Cl
2、アセトニトリル、CH
2ClCH
2Cl、または他のハロカーボン溶媒が挙げられる。より典型的には、この方法は、約−20〜約65℃で、約10分間〜4時間実施される。シアン化物試薬に対する式II、IIb、またはIIcの化合物のモル比は、約1:1〜1:10、より典型的には、約1:2〜1:6である。ルイス酸に対する式II、IIb、またはIIcの化合物のモル比は、約1:0.1〜約1:10、より典型的には、約1:0.7〜約1:6である。
【0037】
式II、IIb、またはIIcの化合物の、それぞれ、式I、Ib、またはIcの化合物への転換は、ルイス酸によって促進される。市販されているものを含む多くのものが挙げられる多くのルイス酸がこの転換を促進し得る。この転換を促進するために適切なホウ素を含むルイス酸の非限定的な例は、メチル、エチル、プロピル、およびブチルエーテルの三フッ化ホウ素エーテラート;三フッ化ホウ素−tert−ブチルメチルエーテラート;三フッ化ホウ素および三フッ化ホウ素メチルスルフィド錯塩である。この転換を促進するために適切なトリアルキルシリル基を含むルイス酸の非限定的な例は、トリ−(C
1−C
12アルキル)シリル−ポリフルオロ(C
1−C
12)アルキルスルホネート、トリメチルシリルポリフルオロ(C
1−C
12)アルキルスルホネート、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート、tert−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートおよびトリエチルシリルトリフルオロメタンスルホネートである。この転換を促進するために適切なルイス酸のさらなる非限定的な例は、遷移金属ポリフルオロ(C
1−C
12)アルキルスルホネート、ランタニドポリフルオロ(C
1−C
12)アルキルスルホネート、アルカリ土類金属ポリフルオロ(C
1−C
12)アルキルスルホネート、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、およびビスマスのポリフルオロ(C
1−C
12)アルキルスルホネート、TiCl
4、AlCl
3、ZnCl
2、ZnI
2、SnCl
4、InCl
3、Sc(トリフルオロメタンスルホネート)
3、Sn(トリフルオロメタンスルホネート)
2、InBr
3、インジウム(トリフルオロメタンスルホネート)
3、AuCl
3、モンモリライトクレイ、Cu(トリフルオロメタンスルホネート)
2、バナジルトリフルオロメタンスルホネート、ならびにTiおよびVnのサレン錯体である(Belokon,et al.,Tetrahedron 2001,771)。好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートである。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物の収率は約50%以上である。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物の収率は約70%以上である。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物の収率は約90%以上である。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物のβアノマー対αアノマーの比率は約3.5:1以上である。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物のβアノマー対αアノマーの比率は約4:1以上である。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物のβアノマー対αアノマーの比率は約5:1以上である。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物のβアノマー対αアノマーの比率は約6:1以上である。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物のβアノマー対αアノマーの比率は約8:1以上である。別の好ましい実施形態において、ルイス酸はトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートであり、式I、Ib、またはIcの化合物のβアノマー対αアノマーの比率は約10:1以上である。
【0038】
別の実施形態において、式IIまたはIIbの化合物を調製する方法が提供され、式中、R
16は−OC(O)R
18であり、
上記方法は以下を含む:
(c)R
16がOHである式IIまたはIIbの化合物を提供すること;および
(d)R
16がOHである式IIまたはIIbの化合物を、Yがハロゲン、シアノ、イミダゾール−1−イル;ピラゾール−1−イル、−O−C(O)R
18、または−O−C(O)OR
18;から選択されるYC(O)R
18で処理し、
それによって、R
16が−OC(O)R
18である式IIまたはIIbの化合物を形成すること。
【0039】
別の実施形態において、R
16が−OC(O)R
18である式IIまたはIIbの化合物を調製する方法は、以下の独立した態様を有する。
【0040】
(a)R
1はHである。R
1はCH
3である。
【0041】
(b)X
1はC−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
【0042】
(c)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
【0043】
(d)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
【0044】
(e)R
2bはOR
4である。R
2bはFである。各R
2aおよびR
2bは、独立して、OR
4である。R
2aはOR
4であり、R
2bはFである。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5である。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4は、独立して、C(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6はフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6は独立して置換されたフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は、−C(R
19)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。R
2aはHである。
【0045】
(f)R
7はC(O)R
5である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。
【0046】
(g)R
18は(C
1−C
8)アルキルまたは置換(C
1−C
8)アルキルである。R
18は(C
1−C
8)アルキルである。R
18はメチルである。
【0047】
1つの実施形態において、R
16がOH対YC(O)R
18である式II、IIb、またはIIcの化合物のモル比は、約1:1〜約1:10であり、好ましくは、約1:1〜約1:6.5である。典型的には、R
16がOHである式II、IIb、またはIIcの化合物は、ピリジン、THFまたはエーテルなどであるがこれらに限定されない非プロトン性溶媒中で、約−30〜約125℃で、約30分間〜約24時間、YC(O)R
18で処理される。1つの実施形態において、Yはハロゲンである。別の実施形態において、YはClである。別の実施形態において、Yはシアノである。別の実施形態において、Yはイミダゾール−1−イルである。別の実施形態において、Yはピラゾール−1−イルである。別の実施形態において、Yは−O−C(O)R
18である。別の実施形態において、Yは−O−C(O)OR
18である。特定の実施形態において、R
18はC
1−C
6アルキルである。別の特定の実施形態において、R
18はCH
3である。別の実施形態において、R
18はC
1−C
6アルキルであり、Yは−O−C(O)R
18である。別の実施形態において、R
18はCH
3およびY−O−C(O)R
18である。
【0048】
R
16がOHである式II、IIb、またはIIcの化合物のYC(O)R
18との反応は、適切な塩基の存在下で触媒または加速されてもよい。適切な塩基の非限定的な例には、トリエチルアミン、ジ−イソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、DBU、NaH、およびKHが挙げられる。YC(O)R
18対塩基のモル比は、典型的には、約1:1〜1:4である。
【0049】
別の実施形態において、R
16がOHである式IIの化合物を調製する方法が提供され、
上記方法は以下を含む:
(e)式III:
【化15】
式III
の化合物を調製すること、
(f)式IIIの化合物を、式IV:
【化16】
式IV
の有機金属化合物で処理し、
式中、Mは、MgX
3またはLiであり、X
3はハロゲンであり;
それによって、R
16がOHである式IIの化合物を形成すること;
但し、MがLiであるとき、式IIの化合物は、式VII
【化17】
式VII
の化合物ではないという条件であり、
式中、R
17はOHであり;そして
(a)X
1はCHであり、R
1はCH
3であり、R
8はNH
2であり
、R
9はNH
2もしくはHであり;または
(b)X
1はCHであり、R
1はCH
3であり、R
8はOHであり、R
9はNH
2であり;または
(c)X
1はCHであり、R
1およびR
9の各々はHであり、R
8はNH
2であり;または
(d)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はNH
2であり、R
9はH、NH
2、もしくはSCH
3であり;または
(e)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はSCH
3もしくはNHCH
3であり、R
9はSCH
3であり;または
(f)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はOCH
3であり、R
9はSCH
3、SO
2CH
3、もしくはNH
2である。
【0050】
R
16がOHである式IIの化合物を調製する方法の別の実施形態において、式IIの化合物はR
16がOHである式IIbであり、式IIIの化合物は式IIIb:
【化18】
式IIIb
の化合物であり、
但し、MがLiのときは、式IIbの化合物は、式VII
【化19】
式VII
の化合物ではなく、
式中、R
17はOHであり;そして
(a)X
1はCHであり、R
1はCH
3であり、R
8はNH
2であり、R
9はNH
2もしくはHであり;または
(b)X
1はCHであり、R
1はCH
3であり、R
8はOHであり、R
9はNH
2であり;または
(c)X
1はCHであり、R
1およびR
9の各々はHであり、R
8はNH
2であり;または
(d)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はNH
2であり、R
9は、H、NH
2、もしくはSCH
3であり;または
(e)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はSCH
3もしくはNHCH
3であり、R
9はSCH
3であり;または
(f)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はOCH
3であり、R
9は、SCH
3、SO
2CH
3、もしくはNH
2であるという条件である。
【0051】
以下はこの実施形態のさらなる独立した態様である:
(a)R
1はHである。R
1はCH
3である。
【0052】
(b)R
2bはOR
4である。R
2bはFである。R
2aおよびR
2bの各々は、独立して、OR
4である。R
2aはOR
4であり、R
2bはFである。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5である。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4は、CH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOHである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4は、独立して、C(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4は、CH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6は、独立して、置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(R
19)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。R
2aはHである。
【0053】
(c)R
7はC(O)R
5である。R
7はHである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
7は、C(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、CH
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、式中、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。
【0054】
(d)X
1はC−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
【0055】
(e)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
【0056】
(f)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
【0057】
(g)各R
11またはR
12は、独立して、(C
1−C
8)アルキル、−C(=O)(C
1−C
8)アルキル、−S(O)
n(C
1−C
8)アルキル、アリール(C
1−C
8)アルキル、もしくはSi(R
3)
3であり;またはR
11およびR
12は、これらが両方とも結合される窒素と一緒になって、3〜7員複素環式環を形成し;または一緒になったR
11およびR
12は−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−である。R
11またはR
12の各々は、独立して、(C
1−C
8)アルキルである。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3である。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
3はCH
3またはフェニルである。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(CH
3)
3である。NR
11R
12のR
11およびR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3から選択され、またはNR
11R
12の一緒になったR
11およびR
12は、−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−である。NR
11R
12のR
11およびR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3から選択され、またはNR
11R
12の一緒になったR
11およびR
12は−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−であり;そして各R
3はメチルである。
【0058】
(h)MはMgX
3である。MはLiである。
【0059】
R
16がOHである式IIbの化合物を調製する方法の別の実施形態において、式IIbの化合物は式IIcであり、式IIIbの化合物は式IIIc:
【化20】
式IIIc
の化合物であり、
但し、MがLiのときは、式IIcの化合物は、式VII
【化21】
式VII
の化合物ではなく、
式中、R
17はOHであり;そして
(a)X
1はCHであり、R
1はCH
3であり、R
8はNH
2であり、R
9はNH
2もしくはHであり;または
(b)X
1はCHであり、R
1はCH
3であり、R
8はOHであり、R
9はNH
2であり;または
(c)X
1はCHであり、R
1およびR
9の各々はHであり、R
8はNH
2であり;または
(d)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はNH
2であり、R
9は、H、NH
2、もしくはSCH
3であり;または
(e)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はSCH
3もしくはNHCH
3であり、R
9はSCH
3であり;または
(f)X
1はNであり、R
1はCH
3であり、R
8はOCH
3であり、R
9は、SCH
3、SO
2CH
3、もしくはNH
2であるという条件である。
【0060】
以下はこの実施形態のさらなる独立した態様である:
(a)R
1はHである。R
1はCH
3である。
(b)R
2bはOR
4である。R
2bはFである。R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5である。R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。OR
4およびR
2bの各々はOHである。R
2bはOR
4であり、ここで、各R
4は、独立して、C(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、R
6は独立して置換されたフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(R
19)
2−である。R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−である。R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19は、フェニルまたは置換フェニルである。R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。
【0061】
(c)R
7はC(O)R
5である。R
7はHである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(O)R
5であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、R
2bはOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。
【0062】
(d)X
1はC−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
【0063】
(e)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
【0064】
(f)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
【0065】
(g)R
11またはR
12の各々は、独立して、(C
1−C
8)アルキル、−C(=O)(C
1−C
8)アルキル、−S(O)
n(C
1−C
8)アルキル、アリール(C
1−C
8)アルキル、もしくはSi(R
3)
3であり;またはR
11およびR
12は、これらの両方が結合される窒素原子と一緒になって、3〜7員複素環式環を形成し;または一緒になったR
11およびR
12は−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−である。R
11またはR
12の各々は、独立して、(C
1−C
8)アルキルである。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3である。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
3はCH
3またはフェニルである。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(CH
3)
3である。NR
11R
12のR
11およびR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3から選択され、またはNR
11R
12の一緒になったR
11およびR
12は、−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−である。NR
11R
12のR
11およびR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3から選択され、またはNR
11R
12の一緒になったR
11およびR
12は−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−であり;そして各R
3はメチルである。
【0066】
(h)MはMgX
3である。MはLiである。
【0067】
別の実施形態において、式Iの化合物を調製する方法は、R
16がOHである式IIの化合物を調製する方法をさらに含む。
【0068】
別の実施形態において、式Ibの化合物を調製する方法は、R
16がOHである式IIbの化合物を調製するための方法をさらに含む。
【0069】
別の実施形態において、式Icの化合物を調製する方法は、R
16がOHである式IIcの化合物を調製するための方法をさらに含む。
【0070】
典型的には、式III、IIIb、またはIIIcの化合物から、それぞれ、R
16がOHである式II、IIb、またはIIcの化合物を調製する方法は、約−100〜約50℃で、約5分間〜約24時間、適切な非プロトン性溶媒中で実施される。適切な非プロトン性溶媒の非限定的な例には、THF、ジオキサンおよびエーテルが挙げられる。より典型的には、適切な溶媒はTHFであり、好ましい温度は、約−78〜0℃である。式IVの化合物対式III、IIIb、またはIIIcの化合物のモル比は、約1:2〜2:1であり;好ましくは約1:1である。
【0071】
別の実施形態において、式III、IIIb、またはIIIcの化合物から、それぞれ、R
16がOHである式II、IIb、またはIIcの化合物を調製する方法は、MがMgX
3またはLiであり、X
3がハロゲンである式IVの化合物を調製する方法をさらに含み、
上記方法は以下を含む:
(g)
式V:
【化22】
式V
の化合物を提供すること、式中、X
3は、Cl、Br、またはIであり、
(h)有機マグネシウムまたは有機リチウム化合物を含む有機金属試薬で式Vの化合物を処理し;
それによって、式IVの化合物を形成すること。
【0072】
別の実施形態において、式Vの化合物から式IVの化合物を調製する方法は、以下の独立した態様を含む:
(a)X
1は、C−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
【0073】
(b)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
【0074】
(c)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
【0075】
(d)R
11またはR
12の各々は、独立して、(C
1−C
8)アルキル、−C(=O)(C
1−C
8)アルキル、−S(O)
n(C
1−C
8)アルキル、アリール(C
1−C
8)アルキル、もしくはSi(R
3)
3であり;またはR
11およびR
12は、これらが両方とも結合される窒素と一緒になって、3〜7員複素環式環を形成し;または一緒になったR
11およびR
12は、−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−であり、R
11またはR
12の各々は、独立して、(C
1−C
8)アルキルである。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3である。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3であり、ここで、少なくとも2つのR
3はCH
3またはフェニルである。R
11またはR
12の各々は、独立して、Si(CH
3)
3である。NR
11R
12のR
11およびR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3から選択され、またはNR
11R
12の一緒になったR
11およびR
12は−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−である。NR
11R
12のR
11およびR
12の各々は、独立して、Si(R
3)
3から選択され、またはNR
11R
12の一緒になったR
11およびR
12は−Si(R
3)
2(X
2)
mSi(R
3)
2−であり;そして各R
3はメチルである。
【0076】
(e)X
3はClである。X
3はBrである。X
3はIである。
【0077】
1つの実施形態において、式IVの化合物を調製する方法は、式Vの化合物を有機マグネシウム化合物で処理することを含む。典型的には、金属交換反応が、適切な非プロトン性溶媒中、約−78〜約50℃で、約5分間〜24時間実施される。適切な非プロトン性溶媒の非限定的な例には、THF、ジオキサン、およびエーテルが挙げられる。1つの実施形態において、式Vの化合物対有機マグネシウム化合物のモル比は、約1:1〜約1:3、好ましくは、約1:2である。1つの実施形態において、有機マグネシウム化合物は、アルキルマグネシウムの塩化物、臭化物、またはヨウ化物を含む。別の実施形態において、有機マグネシウム化合物は2−プロピルマグネシウムクロリドを含む。1つの実施形態において、有機マグネシウム化合物は、アルキルマグネシウムの塩化物、臭化物、またはヨウ化物、および塩化リチウムを含む。別の実施形態において、有機マグネシウム化合物は2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムを含む。別の実施形態において、有機マグネシウム化合物は、約1:1モル比の2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムを含む。好ましい実施形態において、有機マグネシウム化合物は、1:1モル比の2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムを含み、式VのX
3はBrまたはIである。
【0078】
式IVの化合物が、式Vの化合物を有機マグネシウム化合物で処理することによって調製される別の態様において、式Vの化合物は、1種以上の有機マグネシウム化合物で処理されてもよい。この手順は、式Vの化合物が酸性水素を有する置換基を含むときに好ましい。酸性水素を有する置換基の非限定的な例は、NH
2、OH、SH、NH(C
1−C
6アルキル)などである。当業者は、式Vの化合物の置換基の酸性水素基が1モル当量の有機マグネシウム化合物を消費することを認識している。消費された有機マグネシウム化合物は、金属交換反応を生じる有機マグネシウム化合物とは異なっていてもよい。例えば、しかし、限定を目的とするのではなく、式Vの化合物を約1モル当量のメチルマグネシウムクロリドで処理することは、マグネシウム塩を形成することによってNH(C
1−C
6アルキル)、OH、またはSH置換基の酸性水素を中和し、式Vの化合物のX
3基(Cl、Br、またはI基)は、2−プロピルマグネシウムクロリド、または2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムなどの別の有機マグネシウム化合物を用いて金属交換されてもよい。同様に、さらなる酸性水素が存在する場合、さらなるほぼ当量の有機マグネシウム化合物が、各さらなる酸性水素を中和するために必要とされ、例えば、各さらなるNH
2置換基は、さらなる約2当量の有機マグネシウム化合物を必要とする。典型的には、この態様の金属交換反応は、適切な非プロトン性溶媒中で、約−78〜約50℃で、約5分間〜24時間実施される。適切な非プロトン性溶媒の非限定的な例には、THF、ジオキサン、およびエーテルが挙げられる。1つの実施形態において、式IVの化合物は、置換基の中の各酸性水素のために約1モル当量の第1の有機マグネシウム化合物で式Vの化合物を処理することによって、続いて、式VのX
3基を金属交換するための第2の有機マグネシウム化合物を用いる処理によって調製される。1つの実施形態において、第1の有機マグネシウム化合物対式Vの分子の置換基における各酸性水素のモル比は、約1:1〜約1:1.4であり、第2の有機マグネシウム化合物対式Vの化合物のモル比は、約1:0.8〜約1:2である。1つの実施形態において、第1の有機マグネシウム化合物は、アルキルマグネシウムクロリド、ブロミド、またはヨーダイドを含む。別の実施形態において、第1の有機マグネシウム化合物は、メチルマグネシウムクロリドを含む。別の実施形態において、第2の有機マグネシウム化合物は、アルキルマグネシウムクロリド、ブロミド、またはヨーダイドを含む。別の実施形態において、第2のアルキルマグネシウム化合物は2−プロピルマグネシウムクロリドを含む。1つの実施形態において、第2の有機マグネシウム化合物は、アルキルマグネシウムクロリド、ブロミド、またはヨーダイド、および塩化リチウムを含む。別の実施形態において、第2の有機マグネシウム化合物は、1:1モル比の2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムである。好ましい実施形態において、第1の有機マグネシウム化合物はメチルマグネシウムクロリドであり、第2の有機マグネシウム化合物は2−プロピルマグネシウムクロリドを含む。別の好ましい実施形態において、第1の有機マグネシウム化合物はメチルマグネシウムクロリドであり、第2の有機マグネシウム化合物は、1:1モル比の2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムである。別の好ましい実施形態において、第1の有機マグネシウム化合物はメチルマグネシウムクロリドであり、第2の有機マグネシウム化合物は、約1:1モル比の2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムであり、式VのX
3はBrまたはIである。別の好ましい実施形態において、第1の有機マグネシウム化合物はメチルマグネシウムクロリドであり、第2の有機マグネシウム化合物は、約1:1モル比の2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムであり、式VのX
3はBrまたはIであり、R
8はNH
2である。
【0079】
上記で議論された式Vの置換基のマグネシウム塩は、シリル保護された置換基などであるがこれに限定されない保護された型の置換基に転換されてもよい。続いて、式Vの化合物のX
3基(Cl、Br、またはI基)が、2−プロピルマグネシウムクロリド、または2−プロピルマグネシウムクロリドおよび塩化リチウムなどの同じかまたは異なる有機マグネシウム化合物を用いて金属交換されてもよい。同様に、さらなる酸性水素が存在する場合、さらなる約1当量の有機マグネシウム化合物が、各々のさらなる酸性水素を中和するために必要とされ、例えば、各々のさらなるNH
2置換基は、約2当量のさらなる有機マグネシウム化合物を必要とし、得られるマグネシウム塩は、シリル保護基などであるがこれに限定されない保護基に転換できる。得られる保護された置換基の非限定的な例は、OSi(R
3)
3、SSi(R
3)
3、N[Si(R
3)
3][C
1−C
6アルキル]、N[Si(R
3)
2(CH
2)
2Si(R
3)
2]、およびN[Si(R
3)
3]
2である。保護された置換基を有するすべてのこのような中間体が本発明の範囲内にある。置換基の中間体マグネシウム塩を保護された置換基に転換するためのシリル化試薬の非限定的な例には、X
3Si(R
3)
3、X
3Si(R
3)
2(CH
2)
2Si(R
3)
2X
3、および(R
20)
3CS(O)
2OSi(R
3)
3、より詳細には、ClSi(R
3)
3、ClSi(R
3)
2(CH
2)
2Si(R
3)
2Cl、およびCF
3S(O)
2OSi(R
3)
3であり;そして最も詳細には、ClSi(CH
3)
3、ClSi(CH
3)
2(CH
2)
2Si(CH
3)
2Cl、およびCF
3S(O)
2OSi(CH
3)
3が挙げられる。反応の温度が十分に制御されるか、または置換基の転換後にマグネシウム塩に加えられ得るならば、これらのシリル化試薬は、最初の有機金属剤の付加前に存在していてもよい。
【0080】
典型的には、酸性水素を用いる、式Vの置換基の保護された置換基への転換は、適切な非プロトン性溶媒中で、約−78〜約50℃で、約5分間〜24時間実施される。適切な非プロトン性溶媒の非限定的な例には、THF、ジオキサン、およびエーテルが挙げられる。
【0081】
1つの実施形態において、式IVの化合物は、酸性水素を有する置換基を含む式Vの化合物を、置換基中の各酸性水素について約1モル当量の第1の有機マグネシウム化合物で処理すること、各酸性水素について保護基試薬の約1〜1.4当量を用いる処理、および式VのX
3基を金属交換するために同じかまたは異なる1〜2当量の有機マグネシウム化合物を用いる処理によって調製される。
【0082】
別の実施形態において、式IVの化合物は、式Vの化合物および式V中の酸性水素あたり約1〜1.4当量の保護基試薬の混合物を、置換基中の各酸性水素について約1〜1.4当量の第1の有機マグネシウム化合物で処理すること、続いて、式VのX
3基を金属交換するために同じかまたは異なる1〜2当量の有機マグネシウム化合物を用いる処理によって調製される。
【0083】
別の実施形態において、式IVの化合物は、式Vの化合物および式V中の酸性水素あたり約1〜1.4当量の保護基試薬の混合物を、置換基中の各酸性水素について約1〜1.4当量の第1の有機マグネシウム化合物、および式VのX
3基を金属交換するためにさらなる1〜2当量の有機マグネシウム化合物を用いて処理することによって調製される。この実施形態の別の態様において、式VのX
3はBrまたはIであり、式VのR
8はNH
2である。
【0084】
別の実施形態において、式Iまたは式Ibの化合物を調製する方法は、式Vの化合物を有機リチウム化合物で処理することによって、MがLiである式IVの化合物を調製する方法をさらに含む。典型的には、金属交換反応は、適切な非プロトン性溶媒中で、約−100〜約20℃にて、約5分間〜24時間実施される。適切な非プロトン性溶媒の非限定的な例にはTHFおよびエーテルが挙げられる。この実施形態の1つの態様において、式Vの化合物対有機リチウム化合物のモル比は、約1:1〜約1:3、好ましくは、約1:1.4である。この実施形態の別の態様において、有機リチウム化合物はアルキルリチウム化合物を含む。この実施形態の別の態様において、有機リチウム化合物はn−ブチルリチウムを含む。この実施形態の別の態様において、有機リチウム化合物はイソ−ブチルリチウムを含む。この実施形態の別の態様において、有機リチウム化合物はtert−ブチルリチウムを含む。この実施形態の好ましい態様において、有機リチウム化合物はアルキルリチウム化合物を含み、式VのX
3はBrまたはIである。
【0085】
式Vの化合物を有機リチウム化合物で処理することによって式IVの化合物が調製される別の実施形態において、式Vの化合物は1モル当量より多くの有機リチウム化合物で処理されてもよい。式Vの化合物が酸性水素を有する置換基で構成されるときに、この手順は好ましい。酸性水素を有する置換基の非限定的な例は、NH
2、OH、SH、NH(C
1−C
6アルキル)などである。当業者は、式Vの化合物の置換基の酸性水素基が1モル当量の有機リチウム化合物を消費することを認識している。例えば、しかし、限定としてではなく、約1モル当量の有機リチウム化合物で式Vの化合物を処理することは、リチウム塩を形成することによって、NH(C
1−C
6アルキル)、OH、またはSH置換基の酸性水素を中和し、式Vの化合物のX
3基(Cl、Br、またはI基)は別のモル当量の有機リチウム化合物で金属交換されてもよい。同様に、さらなる酸性水素が存在する場合、さらなるほぼ当量の有機リチウム化合物が、各さらなる酸性水素を中和するために必要とされ、例えば、各さらなるNH
2置換基は、さらなる約2当量の有機リチウム化合物を必要とする。典型的には、この態様の金属交換反応は、適切な非プロトン性溶媒中で、約−100〜約20℃にて、約5分間〜24時間実施される。適切な非プロトン性溶媒の非限定的な例にはTHF、ジオキサン、およびエーテルが挙げられる。1つの実施形態において、式Vの分子の置換基中の各酸性水素に対する有機リチウム化合物のモル比は約1:1〜約1:1.4であり、式Vの化合物に対するさらなる量の有機リチウム化合物のモル比は約1:0.8〜約1:1.4である。この実施形態の別の態様において、有機リチウム化合物はアルキルリチウム化合物を含む。別の実施形態において、有機リチウム化合物はn−ブチルリチウムを含む。別の実施形態において、有機リチウム化合物はイソ−ブチルリチウムを含む。別の実施形態において、有機リチウム化合物はtert−ブチルリチウムを含む。好ましい実施形態において、有機リチウム化合物は(C
1−C
6)アルキルリチウム化合物を含み、式VのX
3はBrまたはIである。
【0086】
上記で議論された式Vの置換基のリチウム塩は、シリル保護された置換基などであるがこれに限定されない置換基の保護された型に転換されてもよい。続いて、式Vの化合物のX
3基(Cl、Br、またはI基)は、同じかまたは異なる有機リチウム化合物で金属交換されてもよい。同様に、さらなる酸性水素が存在する場合、各さらなる酸性水素を中和するためにさらなる約1当量の有機リチウム化合物が必要とされ、例えば、各さらなるNH
2置換基は、さらなる約2当量の有機リチウム化合物を必要とし、得られたリチウム塩はシリル保護基などであるがこれに限定されない保護基に転換できる。得られる保護された置換基の非限定的な例は、OSi(R
3)
3、SSi(R
3)
3、N[Si(R
3)
3][C
1−C
6アルキル]、N[Si(R
3)
2(CH
2)
2Si(R
3)
2]、およびN[Si(R
3)
3]
2である。保護された置換基を有するすべてのこのような中間体は本発明の範囲内にある。置換基の中間体リチウム塩を保護された置換基に転換するためのシリル化試薬の非限定的な例には、X
3Si(R
3)
3、X
3Si(R
3)
2(CH
2)
2Si(R
3)
2X
3、および(R
20)
3CS(O)
2OSi(R
3)
3、より具体的には、ClSi(R
3)
3、ClSi(R
3)
2(CH
2)
2Si(R
3)
2Cl、およびCF
3S(O)
2OSi(R
3)
3、および最も具体的には、ClSi(CH
3)
3、ClSi(CH
3)
2(CH
2)
2Si(CH
3)
2Cl、およびCF
3S(O)
2OSi(CH
3)
3が挙げられる。反応の温度が十分に制御される場合には、これらのシリル化試薬は初期の有機金属剤の付加前に存在してもよく、または置換基のリチウム塩への転換後に、これらのシリル化試薬は加えられてもよい。
【0087】
典型的には、酸性水素を用いる式Vの置換基の保護された置換基への転換は、適切な非プロトン性溶媒中で、約−100〜約20℃にて、約5分間〜24時間で実施される。適切な非プロトン性溶媒の非限定的な例には、THF、ジオキサン、およびエーテルが挙げられる。
【0088】
1つの実施形態において、式IVの化合物は、酸性水素を有する置換基を含む式Vの化合物を、置換基中の各酸性水素について約1〜1.4モル当量の有機リチウム化合物で処理すること、各酸性水素について保護基試薬の約1〜1.4当量を用いる処理、および式VのX
3基を金属交換するために同じかまたは異なる1〜1.4当量の有機リチウム化合物を用いる処理によって調製される。
【0089】
別の実施形態において、式IVの化合物は、式Vの化合物および式V中の酸性水素あたり約1〜1.4当量の保護基試薬の混合物を、置換基中の各酸性水素について約1〜1.4当量の第1の有機リチウム化合物で処理すること、続いて、式VのX
3基を金属交換するために同じかまたは異なる1〜1.4当量の有機リチウム化合物を用いる処理によって調製される。
【0090】
別の実施形態において、式IVの化合物は、式Vの化合物および式V中の酸性水素あたり約1〜1.4当量の保護基試薬の混合物を、置換基中の各酸性水素について約1〜1.4当量の第1の有機リチウム化合物、および式VのX
3基を金属交換するためにさらなる1〜1.4当量の有機リチウム化合物を用いて処理することによって調製される。この実施形態の別の態様において、式VのX
3はBrまたはIであり、式VのR
8はNH
2である。この実施形態の別の態様において、有機リチウム化合物はアルキルリチウム化合物を含む。別の実施形態において、有機リチウム化合物はn−ブチルリチウムを含む。別の実施形態において、有機リチウム化合物はイソ−ブチルリチウムを含む。別の実施形態において、有機リチウム化合物はtert−ブチルリチウムを含む。好ましい実施形態において、有機リチウム化合物は(C
1−C
6)アルキルリチウム化合物を含み、式VのX
3はBrまたはIである。別の実施形態において、保護基試薬はシリル化試薬である。別の実施形態において、保護基試薬は、X
3Si(R
3)
3または(R
20)
3CS(O)
2OSi(R
3)
3である。別の実施形態において、保護基試薬はClSi(R
3)
3またはCF
3S(O)
2OSi(R
3)
3である。別の実施形態において、保護基試薬は、ClSi(CH
3)
3またはCF
3S(O)
2OSi(CH
3)
3である。
【0091】
別の実施形態において、式VIによって表される式Iの化合物の合成のための有用な中間体が提供される。1つの実施形態において、R
17はOHである。別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18である。別の実施形態において、R
17は−OC(O)OR
18である。別の実施形態において、R
17はOR
18である。
【0092】
別の実施形態において、式VIb:
【化23】
式VIb
によって表された式IIbの化合物またはその許容可能な塩が提供され;
式中、変数は式VIについてと同様に定義される。
【0093】
式VIbの化合物の1つの実施形態において、R
17はOHである。以下はこの実施形態のさらなる独立した態様である:
(a)R
1はHである。R
1はCH
3である。
【0094】
(b)X
1はC−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
【0095】
(c)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
【0096】
(d)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
【0097】
(e)R
2bはOR
4である。R
2bはFである。R
2aおよびR
2bの各々は、独立して、OR
4である。R
2aはOR
4でありかつR
2bはFである。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5である。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4は、独立して、C(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6は、独立して置換されたフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(R
19)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。R
2aはHである。
【0098】
(f)R
7はC(O)R
5である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7は、Si(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。
【0099】
(g)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はNH
2である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はSR
11である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はSHである。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はHである。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はSR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はSHである。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はHである。
【0100】
(h)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はOR
11である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はOHである。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はOR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はOHである。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はOR
11である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はOHである。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はOR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はOHである。
【0101】
(i)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はSR
11である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はSHである。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はSR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はSHである。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はSR
11である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はSHである。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はSR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はSHである。
【0102】
(j)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はHであり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はHであり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
9はHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
9はHであり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
9はHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
9はHであり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNH
2である。
【0103】
(k)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8およびR
9は、独立して、SR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8およびR
9は、独立して、SR
11である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8およびR
9は、独立して、SR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8およびR
9は、独立して、SR
11である。
【0104】
式VIbの化合物の1つの実施形態において、R
17はOR
18である。以下はこの実施形態のさらなる独立した態様である:
(a)R
1はHである。R
1はCH
3である。
【0105】
(b)X
1はC−R
10である。X
1はC−Hである。X
1はNである。
【0106】
(c)R
8はNR
11R
12である。R
8はOR
11である。R
8はSR
11である。
【0107】
(d)R
9はHである。R
9はNR
11R
12である。R
9はSR
11である。
【0108】
(e)R
2bはOR
4である。R
2bはFである。R
2aおよびR
2bの各々は、独立して、OR
4である。R
2aはOR
4でありかつR
2bはFである。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5である。R
2aはOR
4であり、R
2bはFであり、R
4はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2bはOR
4であり、ここで、R
4はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4は、独立して、C(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、各R
4はCH
2R
6であり、各R
6は、独立して置換されたフェニルである。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(R
19)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−である。R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
2aはOR
4であり、ここで、R
4はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。R
2aはHである。
【0109】
(f)R
7はC(O)R
5である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6はフェニルである。R
7はCH
2R
6であり、R
6は置換フェニルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。R
7はC(R
5)
2R
6であり、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−C(CH
3)
2−である。R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5およびR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はCH
3であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、R
2aおよびR
2bの各々はOR
4であり、ここで、一緒になった2つのR
4は−CH(R
19)−であり、ここで、R
19はフェニルまたは置換フェニルである。R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり、R
2bはFである。
【0110】
(g)R
18は(C
1−C
8)アルキルまたは置換(C
1−C
8)アルキルである。R
18は(C
1−C
8)アルキルである。R
18はメチルである。
【0111】
(h)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はNH
2である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はSR
11である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はSHである。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はHである。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はSR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はSHである。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はHである。
【0112】
(i)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はOR
11である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はOHである。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はOR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はOHである。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はOR
11である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はOHである。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はOR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はOHである。
【0113】
(j)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はSR
11である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8はSHである。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はSR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8はSHである。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はSR
11である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8はSHである。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はSR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8はSHである。
【0114】
(k)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はHでありかつR
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はHでありかつR
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はHであり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
9はHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
9はHであり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
9はHであり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
9はHであり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNH
2である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNR
11R
12である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNH
2である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNR
11R
12である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
9はNR
11R
12であり、R
8はNH
2である。
【0115】
(l)R
1はHであり、X
1はCHであり、R
8およびR
9は、独立して、SR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はCHであり、R
8およびR
9は、独立して、SR
11である。R
1はHであり、X
1はNであり、R
8およびR
9は、独立して、SR
11である。R
1はCH
3であり、X
1はNであり、R
8およびR
9は、独立して、SR
11である。
【0116】
別の実施形態において、式VIbの化合物は、式VIc
【化24】
式VIc
の化合物またはその許容可能な塩であり
式中:
R
2bはOR
4またはFであり;
各R
4は、独立して、−CH
2R
6またはC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルであり;
R
7は、Si(R
3)
3、C(O)R
5、または−C(R
5)
2R
6であり、ここで、各R
5は、独立して、H、フェニル、または置換フェニルであり;
R
6はフェニルまたは置換フェニルであり;そして
残りの変数は式VIにおけるものと同様に定義される。
【0117】
この実施形態の1つの態様において、R
2bはOR
4である。この実施形態の別の態様において、R
2bはFである。この実施形態の別の態様において、R
7は−CH
2R
6である。この実施形態の別の態様において、R
7はC(O)R
5であり、ここで、R
5はフェニルまたは置換フェニルである。この実施形態の別の態様において、R
2bはFであり、R
4およびR
7の各々はC(O)R
5であり、ここで、各R
5は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。この実施形態の別の態様において、R
17はOHである。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18である。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18である。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3である。この実施形態の別の態様において、R
17はエトキシまたはメトキシである。この実施形態の別の態様において、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
1はHである。この実施形態の別の態様において、R
1はCH
3である。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3であり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17は、−OC(O)CH
3であり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3であり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、R
1はHであり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はHであり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はHであり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、R
1はHであり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、R
1はHであり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はHであり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はHであり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、R
1はHであり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、R
1はHであり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はHであり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はHであり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、R
1はHであり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、R
1はCH
3であり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−R
10である。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、R
1はCH
3であり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17はOHであり、R
1はCH
3であり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はCH
3であり、X
1はNである。この実施形態の別の態様において、R
17はOR
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はNである。
【0118】
別の実施形態において、式VIbの化合物は式VId
【化25】
式VId
の化合物またはその許容可能な塩であり、
式中:
各R
19は、独立して、H、フェニル、置換フェニル、またはメチルであり、
R
7は、−C(R
5)
2R
6、Si(R
3)
3、C(O)R
5、または
【化26】
であり、
そして残りの変数は式VIにおけるものと同様に定義される。
【0119】
この実施形態の1つの態様において、R
7はCH
2R
6であり、ここで、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。この実施形態の1つの態様において、R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5またはR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。この実施形態の1つの態様において、R
7はSi(R
3)
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルである。この実施形態の1つの態様において、R
7は、Si(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はメチルである。この実施形態の1つの態様において、R
7はC(O)R
5である。この実施形態の1つの態様において、R
7はC(O)CH
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。この実施形態の1つの態様において、各R
19はCH
3である。この実施形態の1つの態様において、1つのR
19はHであり、他方のR
19はフェニルまたは置換フェニルである。この実施形態の1つの態様において、R
7はCH
2R
6であり、ここで、R
6はフェニルまたは置換フェニルである。各R
19はCH
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はC(R
5)
2R
6であり、ここで、R
5またはR
6の各々は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、各R
19はCH
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はSi(R
3)
3であり、各R
19はCH
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3は、独立して、フェニルまたは置換フェニルであり、各R
19はCH
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はSi(R
3)
2(t−ブチル)であり、ここで、各R
3はメチルであり、各R
19はCH
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はC(O)R
5であり、各R
19はCH
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はC(O)CH
3であり、各R
19はCH
3である。この実施形態の1つの態様において、R
7はテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルであり、各R
19はCH
3である。
【0120】
式VIdの別の実施形態において、R
17はOHである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18である。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3である。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18である。この実施形態の別の態様において、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、X
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、X
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
1はHである。式VIdの別の実施形態において、R
1はCH
3である。式VIdの別の実施形態において、R
17はOHでありかつX
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18でありかつX
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3でありかつX
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18でありかつX
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17はOHでありかつX
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18でありかつX
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3でありかつX
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18でありかつX
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOHでありかつX
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18でありかつX
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3でありかつX
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18でありかつX
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOHであり、R
1はHであり、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はHであり、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はHであり、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18であり、R
1はHであり、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17はOHであり、R
1はHであり、X
1はC−Hである。この実施形態の別の態様において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はHであり、X
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はHであり、X
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18であり、R
1はHであり、X
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
1はHでありかつX
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はHであり、X
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はHであり、X
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18であり、R
1はHであり、X
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOHであり、R
1はCH
3であり、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−R
10である。式VIdの別の実施形態において、R
17はOHであり、R
1はCH
3でであり、X
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はC−Hである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOHであり、R
1はCH
3であり、X
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)R
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17は−OC(O)CH
3であり、R
1はCH
3であり、X
1はNである。式VIdの別の実施形態において、R
17はOR
18であり、R
1はCH
3であり、X
1はNである。
【0121】
別の実施形態において、式VIbの化合物は
【化27】
,
【化27-1】
,
【化27-2】
,
【化27-3】
,
【化27-4】
,
【化27-5】
,
【化27-6】
,
【化27-7】
,
【化27-8】
,
【化27-9】
,
【化27-10】
,
【化27-11】
,
【化27-12】
【化27-13】
,
【化27-14】
,
【化27-15】
または
【化27-16】
;またはその許容可能な塩である。
【0122】
定義
他に言及されない限り、以下の用語および語句は、本明細書中で使用される場合、以下の意味を有することが意図される:
本明細書中で商品名が使用されるとき、出願人は、その商品名の製品およびその商品名の製品の活性成分を独立して含むことを意図する。
【0123】
本明細書中で使用される場合、「本発明の化合物」または「式Iの化合物」は、式Iの化合物またはその許容可能な塩を意味する。同様に、単離可能な中間体に関して、「式(数字)の化合物」は、その式の化合物およびその許容可能な塩を意味する。
【0124】
「アルキル」は、ノルマル、第二級、第三級、または環状の炭素原子を含有する炭化水素である。例えば、アルキル基は、1〜20個の炭素原子(すなわち、C
1−C
20アルキル)、1〜8個の炭素原子(すなわち、C
1−C
8アルキル)、または1〜6個の炭素原子(すなわち、C
1−C
6アルキル)を有することができる。適切なアルキル基の例としては、メチル(Me、−CH
3)、エチル(Et、−CH
2CH
3)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CH
2CH
2CH
3)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH
3)
2)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CH
2CH
2CH
2CH
3)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CH
2CH(CH
3)
2)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH
3)CH
2CH
3)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH
3)
3)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)、2−ペンチル(−CH(CH
3)CH
2CH
2CH
3)、3−ペンチル(−CH(CH
2CH
3)
2)、2−メチル−2−ブチル(−C(CH
3)
2CH
2CH
3)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH
3)CH(CH
3)
2)、3−メチル−1−ブチル(−CH
2CH
2CH(CH
3)
2)、2−メチル−1−ブチル(−CH
2CH(CH
3)CH
2CH
3)、1−ヘキシル(−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)、2−ヘキシル(−CH(CH
3)CH
2CH
2CH
2CH
3)、3−ヘキシル(−CH(CH
2CH
3)(CH
2CH
2CH
3))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CH
3)
2CH
2CH
2CH
3)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH
3)CH(CH
3)CH
2CH
3)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH
3)CH
2CH(CH
3)
2)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH
3)(CH
2CH
3)
2)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CH
2CH
3)CH(CH
3)
2)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CH
3)
2CH(CH
3)
2)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH
3)C(CH
3)
3、およびオクチル(−(CH
2)
7CH
3)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0125】
「アルコキシ」は、上記に定義されたようなアルキル基が酸素原子を介して親分子に結合している、式−O−アルキルを有する基を意味する。アルコキシ基のアルキル部分は、1〜20個の炭素原子(すなわち、C
1−C
20アルコキシ)、1〜12個の炭素原子(すなわち、C
1−C
12アルコキシ)、または1〜6個の炭素原子(すなわち、C
1−C
6アルコキシ)を有することができる。適切なアルコキシ基の例としては、メトキシ(−O−CH
3または−OMe)、エトキシ(−OCH
2CH
3または−OEt)、t−ブトキシ(−O−C(CH
3)
3または−OtBu)などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0126】
「ハロアルキル」は、アルキル基の1個以上の水素原子がハロゲン原子で置き換えられている、上記に定義されたようなアルキル基である。ハロアルキル基のアルキル部分は、1〜20個の炭素原子(すなわち、C
1−C
20ハロアルキル)、1〜12個の炭素原子(すなわち、C
1−C
12ハロアルキル)、または1〜6個の炭素原子(すなわち、C
1−C
6アルキル)を有することができる。適切なハロアルキル基の例としては、−CF
3、−CHF
2、−CFH
2、−CH
2CF
3などが挙げられるがこれらに限定されない。「ポリフルオロアルキル」という用語は、アルキル基の2個以上の水素原子がフッ素原子で置き換えられている、上記に定義されたようなアルキル基である。
【0127】
「アルケニル」は、少なくとも1個の不飽和の部位、すなわち、炭素−炭素sp
2二重結合を有するノルマル、第二級、第三級、または環状の炭素原子を含有する炭化水素である。例えば、アルケニル基は、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2−C
20アルケニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2−C
8アルケニル)、または2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2−C
6アルケニル)を有することができる。適切なアルケニル基の例としては、エチレンまたはビニル(−CH=CH
2)、アリル(−CH
2CH=CH
2)、シクロペンテニル(−C
5H
7)、および5−ヘキセニル(−CH
2CH
2CH
2CH
2CH=CH
2)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0128】
「アルキニル」は、少なくとも1個の不飽和の部位、すなわち、炭素−炭素sp三重結合を有するノルマル、第二級、第三級、または環状の炭素原子を含有する炭化水素である。例えば、アルキニル基は、2〜20個の炭素原子(すなわち、C
2−C
20アルキニル)、2〜8個の炭素原子(すなわち、C
2−C
8アルキン)、または2〜6個の炭素原子(すなわち、C
2−C
6アルキニル)を有することができる。適切なアルキニル基の例としては、アセチレン(−C≡CH)、プロパルギル(−CH
2C≡CH)などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0129】
「アルキレン」とは、親アルカンの同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子を除去することによって誘導される2個の一価ラジカル中心を有する飽和の分枝鎖もしくは直鎖または環状の炭化水素基をいう。例えば、アルキレン基は、1〜20個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、または1〜6個の炭素原子を有することができる。代表的なアルキレン基としては、メチレン(−CH
2−)、1,1−エチル(−CH(CH
3)−)、1,2−エチル(−CH
2CH
2−)、1,1−プロピル(−CH(CH
2CH
3)−)、1,2−プロピル(−CH
2CH(CH
3)−)、1,3−プロピル(−CH
2CH
2CH
2−)、1,4−ブチル(−CH
2CH
2CH
2CH
2−)などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0130】
「アルケニレン」とは、親アルケンの同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子を除去することによって誘導される2個の一価ラジカル中心を有する不飽和の分枝鎖もしくは直鎖または環状の炭化水素基をいう。例えば、アルケニレン基は、1〜20個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、または1〜6個の炭素原子を有することができる。代表的なアルケニレン基としては、1,2−エチレン(−CH=CH−)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0131】
「アルキニレン」とは、親アルキンの同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子を除去することによって誘導される2個の一価ラジカル中心を有する不飽和の分枝鎖もしくは直鎖または環状の炭化水素基をいう。例えば、アルキニレン基は、1〜20個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、または1〜6個の炭素原子を有することができる。代表的なアルキニレンラジカルとしては、アセチレン(−C≡C−)、プロパルギル(−CH
2C≡C−)および4−ペンチニル(−CH
2CH
2CH
2C≡C−)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0132】
一般的には、「アミノ」とは、各「X」が、独立して、H、置換または非置換アルキル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリルなどである、式−N(X)
2を有する、アンモニアの誘導体と見なされることが可能な窒素基をいう。窒素の混成は、ほぼsp
3である。アミノの非限定的な型としては、−NH
2、−N(アルキル)
2、−NH(アルキル)、−N(カルボシクリル)
2、−NH(カルボシクリル)、−N(ヘテロシクリル)
2、−NH(ヘテロシクリル)、−N(アリール)
2、−NH(アリール)、−N(アルキル)(アリール)、−N(アルキル)(ヘテロシクリル)、−N(カルボシクリル)(ヘテロシクリル)、−N(アリール)(ヘテロアリール)、−N(アルキル)(ヘテロアリール)などが挙げられる。「アルキルアミノ」という用語は、少なくとも1個のアルキル基で置換されたアミノ基をいう。アミノ基の非限定的な例としては、−NH
2、−NH(CH
3)、−N(CH
3)
2、−NH(CH
2CH
3)、−N(CH
2CH
3)
2、−NH(フェニル)、−N(フェニル)
2、−NH(ベンジル)、−N(ベンジル)
2などが挙げられる。一般的に、置換アルキルアミノとは、本明細書中で定義されるような少なくとも1個の置換アルキルがアミノ窒素原子に結合している、上記に定義されたようなアルキルアミノ基のことをいう。置換アルキルアミノの非限定的な例としては、−NH(アルキレン−C(O)−OH)、−NH(アルキレン−C(O)−O−アルキル)、−N(アルキレン−C(O)−OH)
2、−N(アルキレン−C(O)−O−アルキル)
2などが挙げられる。
【0133】
「アリール」は、親芳香族環系の単一の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって得られる芳香族炭化水素基を意味する。例えば、アリール基は、6〜20個の炭素原子、6〜14個の炭素原子、または6〜10個の炭素原子を有することができる。代表的なアリール基としては、ベンゼン(例えば、フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニルなどから誘導される基が挙げられるがこれらに限定されない。
【0134】
「アリールアルキル」とは、炭素原子、典型的には、末端炭素原子またはsp
3炭素原子に結合されている水素原子の1個がアリールラジカルで置き換えられている、非環式アルキル基のことをいう。典型的なアリールアルキル基としては、ベンジル、2−フェニルエタン−1−イル、ナフチルメチル、2−ナフチルエタン−1−イル、ナフトベンジル、2−ナフトフェニルエタン−1−イルなどが挙げられるがこれらに限定されない。アリールアルキル基は、7〜20個の炭素原子を含むことができ、例えば、アルキル部分は1〜6個の炭素原子であり、アリール部分は6〜14個の炭素原子である。
【0135】
「アリールアルケニル」とは、炭素原子、典型的には、末端炭素原子またはsp
3炭素原子であるが、sp
2炭素原子にもまた結合している水素原子の1つがアリール基で置き換えられている、非環式アルケニル基のことをいう。アリールアルケニルのアリール部分は、例えば、本明細書中に開示されるアリール基のいずれかを含むことができ、アリールアルケニルのアルケニル部分は、例えば、本明細書中に開示されるアルケニル基のいずれかを含むことができる。アリールアルケニル基は、8〜20個の炭素原子を含むことができ、例えば、アルケニル部分は2〜6個の炭素原子であり、アリール部分は6〜14個の炭素原子である。
【0136】
「アリールアルキニル」とは、炭素原子、典型的には、末端炭素原子またはsp
3炭素原子であるが、sp炭素原子にもまた結合している水素原子の1つがアリールラジカルで置き換えられている、非環式アルキニル基のことをいう。アリールアルキニルのアリール部分は、例えば、本明細書中に開示されるアリール基のいずれかを含むことができ、アリールアルキニルのアルキニル部分は、例えば、本明細書中に開示されるアルキニル基のいずれかを含むことができる。アリールアルキニル基は8〜20個の炭素原子を含むことができ、例えば、アルキニル部分は2〜6個の炭素原子であり、アリール部分は6〜14個の炭素原子である。
【0137】
アルキル、アルキレン、アリール、アリールアルキル、アルコキシ、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、カルボシクリルなどに関する「置換」という用語、例えば、「置換アルキル」、「置換アルキレン」、「置換アリール」、「置換アリールアルキル」、「置換ヘテロシクリル」、および「置換カルボシクリル」は、他に示されない限り、1個以上の水素原子が、各々独立して、非水素置換基で置き換えられているアルキル、アルキレン、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、カルボシクリルをそれぞれ意味する。典型的な置換基としては、−X、−R
b、−O
−、=O、−OR
b、−SR
b、−S
−、−NR
b2、−N
+R
b3、=NR
b、−CX
3、−CN、−OCN、−SCN、−N=C=O、−NCS、−NO、−NO
2、=N
2、−N
3、−NHC(=O)R
b、−OC(=O)R
b、−NHC(=O)NR
b2、−S(=O)
2−、−S(=O)
2OH、−S(=O)
2R
b、−OS(=O)
2OR
b、−S(=O)
2NR
b2、−S(=O)R
b、−OP(=O)(OR
b)
2、−P(=O)(OR
b)
2、−P(=O)(O
−)
2、−P(=O)(OH)
2、−P(O)(OR
b)(O
−)、−C(=O)R
b、−C(=O)X、−C(S)R
b、−C(O)OR
b、−C(O)O
−、−C(S)OR
b、−C(O)SR
b、−C(S)SR
b、−C(O)NR
b2、−C(S)NR
b2、−C(=NR
b)NR
b2が挙げられるがこれらに限定されず、ここで、各Xは、独立して、ハロゲン:F、Cl、BrまたはIであり;各R
bは、独立して、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環または保護基もしくはプロドラッグ部分である。アルキレン、アルケニレン、およびアルキニレン基もまた、同様に置換されてもよい。他に示されない限り、置換が可能な2個以上の部分を有するアリールアルキルなどの基とともに「置換」という用語が使用されるとき、置換基は、アリール部分、アルキル部分、またはその両方に結合できる。
【0138】
「複素環」または「ヘテロシクリル」は、本明細書中で使用される場合、Paquette,Leo A.;Principles of Modern Heterocyclic Chemistry(W.A.Benjamin,New York,1968)、特に、Chapter 1,3,4,6,7、および9;The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A Series of Monographs”(John Wiley & Sons,New York,1950から現在まで)、特に、Volume 13,14,16,19、および28;ならびにJ.Am.Chem.Soc.(1960)82:5566に記載されている複素環が例として挙げられるが、これらに限定されない。本発明の1つの特定の実施形態において、「複素環」は、本明細書中に定義されるような「炭素環」を含み、ここで、1個以上の(例えば、1、2、3または4個の)炭素原子が、ヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)で置き換えられている。用語「複素環」または「ヘテロシクリル」は、飽和環、部分的に不飽和の環、および芳香族の環(すなわち、芳香族複素環)を含む。置換ヘテロシクリルは、例えば、カルボニル基を含む本明細書中に開示される置換基のいずれかで置換された複素環式環を含む。カルボニルで置換されたヘテロシクリルの非限定的な例は:
【化28】
である。
【0139】
複素環の例としては、ピリジル、ジヒドロキシピリジル(dihydroypyridyl)、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、硫黄酸化テトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ピペリジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、2−ピロリドニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、アゾシニル、トリアジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、チエニル、チアントレニル、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチニル、2H−ピロリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、1H−インダゾリル(indazoly)、プリニル、4H−キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4aH−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、オキシインドリル、ベンゾオキサゾリニル、イサチノイル、およびビス−テトラヒドロフラニル:
【化29】
が例として挙げられるが限定されない。
【0140】
例としてであって限定されないが、炭素結合複素環は、ピリジンの2、3、4、5もしくは6位、ピリダジンの3、4、5もしくは6位、ピリミジンの2、4、5もしくは6位、ピラジンの2、3、5もしくは6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール、もしくはテトラヒドロピロールの2、3、4もしくは5位、オキサゾール、イミダゾール、もしくはチアゾールの2、4もしくは5位、イソオキサゾール、ピラゾール、もしくはイソチアゾールの3、4もしくは5位、アジリジンの2もしくは3位、アゼチジンの2、3もしくは4位、キノリンの2、3、4、5、6、7もしくは8位、またはイソキノリンの1、3、4、5、6、7もしくは8位において結合する。さらにより典型的には、炭素結合複素環としては、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、5−ピリジル、6−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル、6−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ピラジニル、5−ピラジニル、6−ピラジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、または5−チアゾリルが挙げられる。
【0141】
例としてであって限定されないが、窒素結合複素環は、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドールまたはイソインドリンの2位、モルホリンの4位、およびカルバゾールまたはβ−カルボリンの9位において結合する。さらにより典型的には、窒素結合複素環としては、1−アジリジル、1−アゼテジル、1−ピロリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、および1−ピペリジニルが挙げられる。
【0142】
「ヘテロアリール」とは、環の中に少なくとも1個のヘテロ原子を有する芳香族ヘテロシクリルをいう。芳香族環の中に含めることができる適切なヘテロ原子の非限定的な例としては、酸素、硫黄および窒素が挙げられる。ヘテロアリール環の非限定的な例としては、ピリジニル、ピロリル、オキサゾリル、インドリル、イソインドリル、プリニル、フラニル、チエニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、キノリル、イソキノリル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジルなどが挙げられる、「ヘテロシクリル」の定義に列挙されている芳香族環のすべてが挙げられる。
【0143】
「炭素環」または「カルボシクリル」とは、単環として3〜7個の炭素原子、二環として7〜12個の炭素原子および多環として約20個までの炭素原子を有する、飽和(すなわち、シクロアルキル)、部分的に不飽和(例えば、シクロアルケニル(cycloakenyl)、シクロアルカジエニルなど)または芳香族の環をいう。単環式炭素環は、3〜7個の環原子、なおより典型的には、5または6個の環原子を有する。二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]もしくは[6,6]系として配置される7〜12個の環原子、あるいはビシクロ[5,6]もしくは[6,6]系またはスピロ縮合環として配置される9または10個の環原子を有する。単環式炭素環の非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニルおよびフェニルが挙げられる。ビシクロ炭素環の非限定的な例としてはナフチル、テトラヒドロフタレート、およびデカリンが挙げられる。
【0144】
「カルボシクリルアルキル」とは、炭素原子に結合している水素原子の1個が本明細書中に記載されるようなカルボシクリル基で置き換えられている非環式のアルキル(akyl)基をいう。典型的であるが非限定的なカルボシクリルアルキル基の例としては、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、およびシクロヘキシルメチルが挙げられる。
【0145】
「ヘテロアリールアルキル」とは、水素原子が、本明細書で定義されるようなヘテロアリール基で置き換えられている、本明細書中で定義されるようなアルキル基のことをいう。ヘテロアリールアルキルの非限定的な例としては、−CH
2−ピリジニル、−CH
2−ピロリル、−CH
2−オキサゾリル、−CH
2−インドリル、−CH
2−イソインドリル、−CH
2−プリニル、−CH
2−フラニル、−CH
2−チエニル、−CH
2−ベンゾフラニル、−CH
2−ベンゾチオフェニル、−CH
2−カルバゾリル、−CH
2−イミダゾリル、−CH
2−チアゾリル、−CH
2−イソオキサゾリル、−CH
2−ピラゾリル、−CH
2−イソチアゾリル、−CH
2−キノリル、−CH
2−イソキノリル、−CH
2−ピリダジル、−CH
2−ピリミジル、−CH
2−ピラジル、−CH(CH
3)−ピリジニル、−CH(CH
3)−ピロリル、−CH(CH
3)−オキサゾリル、−CH(CH
3)−インドリル、−CH(CH
3)−イソインドリル、−CH(CH
3)−プリニル、−CH(CH
3)−フラニル、−CH(CH
3)−チエニル、−CH(CH
3)−ベンゾフラニル、−CH(CH
3)−ベンゾチオフェニル、−CH(CH
3)−カルバゾリル、−CH(CH
3)−イミダゾリル、−CH(CH
3)−チアゾリル、−CH(CH
3)−イソオキサゾリル、−CH(CH
3)−ピラゾリル、−CH(CH
3)−イソチアゾリル、−CH(CH
3)−キノリル、−CH(CH
3)−イソキノリル、−CH(CH
3)−ピリダジル、−CH(CH
3)−ピリミジル、−CH(CH
3)−ピラジルなどが挙げられる。
【0146】
式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dの化合物の特定の部分に関する「任意に置換される」という用語(例えば、任意に置換されるアリール基)とは、すべての置換基が水素であるか、またはその部分の1個以上の水素が、「置換される」の定義下において列挙されているものなどの置換基によって置き換えられてもよい部分のことを指す。
【0147】
式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dの化合物の特定の部分に関する「任意に置き換えられる」という用語(例えば、上記(C
1−C
8)アルキルの炭素原子は、−O−、−S−または−NR
a−によって任意に置き換えられてもよい)は、(C
1−C
8)アルキルの1個以上のメチレン基が、0個、1個、2個またはそれ以上の特定の基(例えば、−O−、−S−、または−NR
a−)によって置き換えられてもよいことを意味する。
【0148】
アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレン部分に関する「非末端炭素原子」という用語は、その部分の第1の炭素原子とその部分内の最後の炭素原子との間に介在する部分における炭素原子をいう。それゆえに、例としてであるが限定としてではなく、アルキル部分−CH
2(C
*)H
2(C
*)H
2CH
3またはアルキレン部分−CH
2(C
*)H
2(C
*)H
2CH
2−において、C
*原子は非末端炭素原子であると見なされる。
【0149】
「遷移金属」または「遷移元素」という用語は、the Interantional Union of Pure and Applied Chemistry in the Compendium of Chemical Terminology、インターネット版の命名法に従って定義される。
【0150】
「ランタニド」という用語は、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuの元素を意味する。
【0151】
「アルカリ土類またはアルカリ土類金属」という用語は、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、およびRaの元素を意味する。
【0152】
本明細書で言及される、遷移金属、ランタニド、アルカリ土類金属、および他の金属、例えば、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、またはビスマスは、酸性化合物と塩を形成する。例えば、これらは、トリフリック酸(CF
3SO
2OH)の塩を形成してもよい。これらの金属の多くは複数の酸化状態で存在でき、従って、酸化合物と1種以上の塩を形成する。金属の塩に言及がなされる場合、すべてのこのような酸化状態が金属の安定な酸化状態である限り、これらの酸化状態は本発明に含まれていることが意図される。
【0153】
本明細書に記載される方法の請求項に関連する「処理する」という用語は、反応が起こる条件下で請求項に記載されている試薬をあわせることを意味する。非限定的な例は、「式IIIbの化合物を式IVの化合物で処理する」が、式IIIbの化合物を式IVの化合物と2つの分子が反応する条件下であわせることを意味する。あわせる工程、すなわち、式IIIbの化合物を式IVの化合物に加えること、または式IVの化合物を化合物のIIIbの化合物に加えることの順番は、それぞれのあわされる化合物の置換基および安定性に依存する。組み合わせの順番の選択は、本開示とともに付与される知見に基づいて当業者によって十分に理解される。試薬をあわせる両方の順番が本発明によって包含される。
【0154】
他に特定されない限り、式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dの化合物の炭素原子は4の価数を有することが意図される。炭素原子が4の価数を生じるために結合される十分な数の変数を有していないある化学構造の表示において、4の価数を提供するために必要とされる残りの炭素置換基(carbon substitutents)は水素であることが仮定されるべきである。例えば、
【化30】
は、
【化31】
と同じ意味を有する。
【0155】
「保護基」とは、官能基の特性または全体としての化合物の特性を隠すかまたは変更する化合物の部分のことをいう。保護基の化学下部構造は広範に変動する。保護基の1つの機能は、親の薬物原料の合成において中間体として働くことである。化学保護基および保護/脱保護のためのストラテジーは当該分野において周知である。「Protective Groups in Organic Chemistry」,Theodora W.Greene(John Wiley & Sons,Inc.,New York,1991を参照のこと)。保護基は、ある特定の官能基の反応性を隠すために、例えば、順序づけられ、計画された様式で化学結合を作製および破壊する、所望の化学反応の効率を助けるためにしばしば利用される。化合物の官能基の保護は、極性、親油性(疎水性)、および通常の分析手段によって測定され得る他の特性などの保護された官能基の反応性に加えて、他の物理的特性を変更する。
【0156】
式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dの範囲内にある化合物およびその許容可能な塩のすべての
エナンチオマー、ジアステレオマー、およびラセミ混合物、互変異性体、多形、偽多形のすべてが、本発明によって包含されることが注目される。そのようなエナンチオマーおよびジアステレオマーのすべての混合物が本発明の範囲内にある。
【0157】
式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dの範囲内にある化合物およびその許容可能な塩は、様々な多形または偽多形として存在し得る。本明細書で使用される場合、結晶性の多型とは、様々な結晶構造として存在する結晶性化合物の能力を意味する。結晶性の多型は、結晶充填の違い(充填多形(packing polymorphism))または同じ分子の様々な配座異性体間の充填の違い(配座多形)に起因する可能性がある。本明細書中で使用される場合、結晶性の偽多形とは、様々な結晶構造として存在する化合物の水和物または溶媒和化合物の能力を意味する。本発明の偽多形は、結晶充填の違い(充填偽多形(packing pseudopolymorphism))または同じ分子の様々な配座異性体間の充填の違い(配座偽多形(conformational pseudopolymorphism))に起因して存在する可能性がある。本発明は、式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dの化合物およびそれらの許容可能な塩のすべての多形および偽多形を含む。
【0158】
式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dの範囲内にある化合物およびその許容可能な塩は、アモルファス固体としてもまた存在してもよい。本明細書で使用される場合、アモルファス固体とは、その固体中で原子の位置の長距離秩序が存在していない固体である。この定義は、結晶サイズが2ナノメートル以下であるときも同様に適用される。溶媒が挙げられる、添加物を使用することにより、本発明のアモルファスの形態が作製されてもよい。本発明は、式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dの化合物およびそれらの許容可能な塩のすべてのアモルファスの形態を含む。
【0159】
量と連動して使用される「約」という修飾語句は、記載の値を含み、文脈によって指示される意味を有する(例えば、特定の量の測定値に関連する誤差の程度を含む)。
【0160】
式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、III、IIIb、IIIc、IV、V、VI、またはVIb−dによって例示される本発明の化合物は、キラル中心、例えば、キラル炭素原子またはキラルリン原子を有してもよい。従って、本発明の化合物は、エナンチオマー、ジアステレオマーおよびアトロプ異性体を含むすべての立体異性体のラセミ混合物を含む。さらに、本発明の化合物は、任意またはすべての不斉キラル原子において、富化された光学異性体または分割された光学異性体を含む。換言すれば、記載から明らかなキラル中心は、キラル異性体またはラセミ混合物として提供される。ラセミ混合物とジアステレオマー混合物の両方、ならびに、エナンチオマーパートナーまたはジアステレオマーパートナーを実質的に含まない、単離または合成された個々の光学異性体は、すべて本発明の範囲内にある。ラセミ混合物は、周知の手法、例えば、光学活性な補助剤、例えば、酸または塩基を用いて形成されるジアステレオマー塩の分離、続いて光学活性な物質に戻すような変換などを通して、実質的に光学的に純粋な個々の異性体に分離される。ほとんどの場合、所望の光学異性体は、所望の出発物質の適切な立体異性体を用いて開始する立体特異的な反応を用いて合成される。
【0161】
「キラル」という用語は、鏡像パートナーに重ね合わせることができない特性を有する分子をいい、「アキラル」という用語は、鏡像パートナーに重ね合わせることができる分子をいう。
【0162】
「立体異性体」という用語は、同一の化学組成を有するが、空間における原子または基の配置が異なる化合物をいう。
【0163】
「ジアステレオマー」とは、2個以上のキラリティの中心を有し、その分子が互いに鏡像でない立体異性体をいう。ジアステレオマーは、異なる物理的特性、例えば、融点、沸点、スペクトル特性、および反応性を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動およびクロマトグラフィーなどの高分解能分析手順の下で分離されてもよい。
【0164】
「エナンチオマー」とは、互いに重ねることができない鏡像である化合物の2つの立体異性体をいう。
【0165】
本明細書で使用される立体化学的な定義および慣例は、概して、S.P.Parker,Ed.,McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company,New York;およびEliel,E.and Wilen,S.,Stereochemistry of Organic Compounds(1994)John Wiley & Sons,Inc.,New Yorkに従っている。多くの有機化合物は光学活性な形態で存在し、すなわち、それらは平面偏光の面を回転させる能力を有する。光学活性な化合物を記載する際に、キラル中心に関する分子の絶対配置を表示するために、接頭辞DおよびL、またはRおよびSが使用される。接頭辞dおよびl、DおよびL、または(+)および(−)は、化合物による平面偏光の回転の標示を指定するために利用され、S、(−)またはlは、その化合物が左旋性であることを意味するのに対し、R、(+)またはdを接頭辞とする化合物は右旋性である。所定の化学構造について、これらの立体異性体は、互いに鏡像であることを除いて同一である。特定の立体異性体は、エナンチオマーと呼ばれてもよく、そのような異性体の混合物は、しばしば、鏡像異性混合物と呼ばれる。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物またはラセミ体と呼ばれ、これらは、化学反応または化学プロセスにおいて立体選択性または立体特異性が存在しない場合に生じ得る。「ラセミ混合物」および「ラセミ体」という用語は、光学活性を欠いている2つのエナンチオマー種の等モル混合物をいう。
【0166】
式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、VI、およびVIb−dの化合物は、炭水化物の1位のアノマー炭素原子を有するヌクレオシドである。非限定的な例は、R
17置換基が炭水化物の1位にある式VIbである。従って、式VIbは、実際には、アノマー炭素に関しては、式VIb1(βリボシド)およびVIb2(αリボシド)の2種の化合物の表示である。式I、Ib、Ic、II、IIb、IIc、VI、およびVIb−dは両方のアノマー炭素原子を含む。
【化32】
式VIb
【化32-1】
式VIb1
【化32-2】
式VIb2
【0167】
式II、IIb、またはIIcの化合物から、それぞれ、式I、IbまたはIcの化合物を調製する方法は、反応条件、および、特に、反応を促進させるために使用されるルイス酸に依存して、異なる比率のβリボシド対αリボシド比率を提供する。好ましい実施形態において、βリボシドの量はαリボシドの量を超える。1つの好ましい実施形態において、βリボシド対αリボシド比率は少なくとも約3:1であり;別の好ましい実施形態において、この比率は少なくとも約3.5:1であり;別の好ましい実施形態において、この比率は少なくとも約4:1であり;別の好ましい実施形態において、この比率は少なくとも約5:1であり;別の好ましい実施形態において、この比率は少なくとも約6:1であり;別の好ましい実施形態において、この比率は少なくとも約7:1であり;別の好ましい実施形態において、この比率は少なくとも約8:1であり;そして特に好ましい実施形態において、この比率は少なくとも9:1以上である。
【0168】
本明細書に記載される化合物が、1つより多くの同じ指定された基、例えば、「R」または「R1」で置換されるときは常に、それらの基は、同じであってもよいし、異なっていてもよく、すなわち、各基は、独立して選択されることが理解される。波線
【数1】
は、隣接する下部構造、基、部分または原子への共有結合の結合部位を示す。
【0169】
本発明の化合物は、特定の場合において、互変異性体としても存在することができる。1つのみの非局在化共鳴構造が描かれてもよいが、そのようなすべての形態が、本発明の範囲内にあることが意図される。例えば、エン−アミン互変異性体は、プリン、ピリミジン、イミダゾール、グアニジン、アミジン、およびテトラゾール系に対して存在することができ、それらの存在し得るすべての互変異性体型は本発明の範囲内にある。
【0170】
当業者は、ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジニル複素環およびイミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジニル複素環が、互変異性体として存在できる得ることを認識する。例えば、しかし限定の目的ではなく、構造(a)および(b)は、以下に示されるような等価な互変異性体を有することができる:
【化33】
a b.
本明細書に開示される実施形態のすべてにおけるすべての可能な複素環の互変異性体は本発明の範囲内にある。
【0171】
本明細書中上記に引用されたすべての刊行物、特許、および特許文書は、個別に参照により組み込まれるかのように、参照により組み込まれる。
【0172】
実施例
実験の詳細を説明する際に、特定の省略形および頭字語が使用される。これらの大部分は当業者によって理解されるが、表1は、これらの省略形および頭字語の多くのリストを含有する。
【0173】
表1.省略形および頭字語のリスト
【表1】
【表1-1】
【0174】
化合物1c
【化34】
化合物1a(J.Org.Chem.,1961,26,4605に従って調製;10.0g、23.8mmol)を無水DMSO(30mL)に溶解し、窒素下に配置した。無水酢酸(20mL)を加え、この混合物を室温で48時間撹拌した。反応をLC/MSにより完了したとき、これを500mLの氷水に注ぎ、20分間撹拌した。水層を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、水(3×200mL)で洗浄した。水層を廃棄し、有機層を無水MgSO
4で乾燥し、乾燥するまで蒸発させた。DCM中から残渣を採取し、シリカゲルカラムに負荷した。最終生成物1bを、25% EtOAc/ヘキサンを用いる溶出によって精製した;96%収率。
1H−NMR (CD
3CN): d 3.63−3.75 (m, 2H), 4.27 (d, 1H), 4.50−4.57 (m, 3H), 4.65 (s, 3H), 4.69−4.80 (m, 2H), 7.25 (d, 2H), 7.39 (m, 13H).
【0175】
【化35】
7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(WO2007/056170に従って調製、0.5g、2.4mmol)を無水THF(10mL)に懸濁した。窒素下で撹拌しながら、TMSCl(0.668mL、5.28mmol)を加え、この混合物を室温で20分間撹拌した。次いで、反応物を−78℃に冷却し、BuLiの溶液(6.0mL、ヘキサン中1.6M)にゆっくりと加えた。反応物を−78℃で10分間撹拌し、次いで、ラクトン1bの溶液(1.0g、THF中2.4mmol)をシリンジを介して加えた。反応がLC/MSによって完了したとき、反応をクエンチするために酢酸(0.5mL)が加えた。溶媒を回転蒸発によって除去し、残渣を50:50のジクロロメタン/水(100mL)の混合液中で採取した。有機層を収集し、さらに50mLの水で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過した。蒸発およびカラムクロマトグラフィーによる精製(0−50% EtOAc:ヘキサン)によって、アノマー1cの1:1混合物を提供した。;25%収率。
LC/MS (m/z: 553, M + H
+).
【0176】
化合物2c
【化36】
乾燥した、アルゴンパージした丸底フラスコ(100mL)に、無水DMSO(6mL)および無水酢酸(4mL、42.4mmol)を加えた。次いで、化合物2a(1.0g、2.3mmol)を加え、この反応混液を、出発物質が完全に消失するまで、室温で撹拌した。17時間後、フラスコを氷浴に配置し、反応混液を中和するために飽和NaHCO
3(6mL)を加えた。次いで、有機物質をEtOAc(3×10mL)を使用して抽出し、合わせた有機層をMgSO
4を使用して乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、粗物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)を使用して精製した。955mg(96%)の所望の物質2bが単離された。
LC/MS = 433.2 (M + H
+).
1H NMR (300 MHz, CDCl
3): d 7.33 (m, 15H), 4.80 (d, 1H), 4.64 (m, 6H), 4.06 (d, 1H), 3.79 (dd, 1H), 3.64 (dd, 1H), 1.54 (s, 3H).
【0177】
【化37】
乾燥した、アルゴンパージした丸底フラスコ(100mL)に、7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(234mg、1.10mmol)および無水THF(1.5mL)を加えた。次いで、TMSCl(276μL、2.2mmol)を加え、この反応混液を2時間撹拌した。このフラスコを乾燥した氷/アセトン浴に配置し(〜−78℃)、BuLi(2.5mL、4.0mmol、ヘキサン中1.6M)を滴下して加えた。1時間後、THF中の2bの溶液(432mg、1.0mmol)を0℃に冷却し、次いで、反応フラスコに滴下して加えた。−78℃での1時間の撹拌後、フラスコを0℃まであたため、反応をクエンチするために飽和NH
4Cl(5mL)を加えた。有機物をEtOAc(3×10mL)を使用して抽出し、合わせた有機層をMgSO
4を使用して乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、粗物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)を使用して精製した。560mg(90%)の所望の物質2cが単離された。
LC/MS = 567.2 (M + H
+).
1H NMR (300 MHz, CDCl
3): d 7.85 (m, 1H), 7.27 (m, 15H), 7.01 (m, 1H), 6.51 (m, 1H), 4.66 (m, 8H), 4.40 (m, 2H), 3.79 (m, 3H), 1.62 (s, 2’−CH
3 1つのアノマーから), 1.18 (s, 2’−CH
3 他のアノマーから).
【0178】
2cのための代替手順
乾燥した、アルゴンパージした丸底フラスコに、7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(9.6g、45mmol)および無水THF(60mL)を加えた。次いで、TMSCl(12.4mL、99mmol)を加え、この反応混液を2時間撹拌した。このフラスコを乾燥した氷/アセトン浴に配置し(〜−78℃)、BuLi(98mL、158mmol、ヘキサン中1.6M)を滴下して加えた。1時間後、この反応混液をTHF中の2bの溶液(13.0g、30mmol)にカニューレを介して−78℃で加えた。−78℃での2時間の撹拌後、フラスコを0℃まであたためた。反応をクエンチするために飽和NH
4Cl(150mL)を加えた。有機物をEtOAc(3×100mL)を使用して抽出し、合わせた有機層をMgSO
4を使用して乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、粗物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)を使用して精製した。7.5g(44%)の所望の物質2cが単離された。
LC/MS = 567.2 (M + H
+).
【0179】
【化38】
熱電対、真空/N
2入力およびオーバーヘッド撹拌装置を装着した、ジャケットを備えた500mLの三つ口フラスコに、7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(20g、1.0当量、94mmol)を加えた。これを乾燥THF(200mL)に懸濁し、0℃に冷却した。これに31mLのMeMgCl溶液(THF中3M、1.0当量)を滴下して加えた。これは、発泡および顕著な発熱を伴って進行した。内部温度を10℃未満に維持するために添加速度を制御した。添加完了および0℃まで冷却した後、1,2−ビス(クロロジメチルシリル)エタン(20.2g、1.0当量)を一度に加え、約5℃までの発熱を伴った。一旦、温度が0℃に戻ったら、2度目の31mLのMeMgCl(THF中3M、1.0当量)を前と同様に加え。一旦、温度が0℃に戻ったら、80mLのiPrMgCl・LiCl溶液(THF中1.3M、1.1当量)を加えた。得られた暗溶液を室温まであたため、MeOH中のサンプル調製を用いるHPLCによって転換を確認して、デス−ブロモ複素環を提供した。7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミンの転換が>95%完了であったならば(5時間)、溶液を0℃に冷却し、100mLのTHF中の2bの溶液(40.6g、94mmol)をカニューレを介して加えた。得られたオレンジ色の溶液を室温まであたため、一晩撹拌した。12時間後、HPLCによって反応が完了したことが見い出した(サンプルはH
2O/MeCN 1:1中で調製した)。この時点で、200mLの13% NH
4Cl溶液を加え、15分間活発に撹拌した。この時間の後、撹拌を停止し、2層に分離させた。次いで、有機層を大体70mLまで減らし、MeCN(100mL)、続いて、300mLの1M HCl水溶液を加えた。得られたスラリーを室温で2時間撹拌し、次いで、焼結ガラス漏斗を通してろ過した。得られた固形物を真空下、45℃で一晩乾燥し、2cを与えた。収率 37.6g(66%)。
【0180】
無水THF(20mL)の0.5MのLiCl溶液中の7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(2.14g、10mmol)の懸濁液に、TMSCl(2.53mL、20mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。−20℃へ冷却した後、撹拌しながら、ジエチルエーテル(6.67mL)中の3.0Mのメチルマグネシウムクロリドを滴下して加えた。次いで、この混合物を1時間にわたって室温まであたためた。−20℃まで戻して冷却した後、マグネシウム−ブロミド交換がほぼ完了するまで(2時間にわたって〜15.5mL)、Turbo Grignard(THF中1.3M)を少量ずつ加えた。次いで、2bの溶液(5.2g、12mmol)を加えた。得られた混合物を室温まであたためた。反応をメタノールでクエンチし、2cを与えた。
【0181】
化合物3aおよび3b
【化39】
無水THF(6mL)中の7−ブロモ−2,4−ビス−メチルスルファニル−イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(WO2008116064に従って調製、600mg、2.06mmol)の懸濁液に、−78℃で、BuLi(ヘキサン中1.6M、1.75mL、2.81mmol)を滴下して加えた。この懸濁液は5分後に赤茶色溶液になり、次いで、THF(0.6mL)中の2bの溶液(810mg、1.87mmol)を、この混合液に滴下して加えた。次いで、この混合物を室温まであたためた。30分後、反応をクエンチするために飽和NH
4Clを加えた。この混合物を酢酸エチルで希釈し;有機層をブラインで洗浄し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(〜40% EtOAc/ヘキサン)、異性体混合物として3aを与えた(0.77g、64%)。
MS = 645.2 (M + H
+).
【0182】
【化40】
化合物3a(2.0g、3.10mmol)をスチール製爆発物リアクターに移し、−78℃に冷却した。液体アンモニア(〜20mL)を−78℃で収集し、この爆発物リアクターに加えた。この爆発物リアクターを固く密封し、室温まであたためた。次いで、この混合物を20時間、50℃に加熱した。完全な転換が起こった。アンモニアガスが放出された後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)によって精製し、淡黄色固形物として生成物3bを与えた(1.78g、94%)。
MS = 614.3 (M + H
+).
【0183】
化合物4
【化41】
THF(20mL)中の7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(2.13g、10mmol)の懸濁液に、TMSCl(2.66mL、21mmol)を加え、室温で16時間、アルゴン下で撹拌した。−78℃に冷却した後、ヘキサン中のBuLiの溶液(1.6M、21mL、33mmol)を滴下して加えた。この混合物を同じ温度で1時間撹拌した。次いで、THF(10mL)中の4aの溶液(WO200631725に従って調製、4.46g、12mmol)を加えた。−78℃で2時間撹拌した後、反応をクエンチするために飽和塩化アンモニウムを加えた。この混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し、黄色固形物として4を与えた(1.6g、32%)。
MS = 507.1 (M + H
+).
【0184】
クロロトリメチルシランの代わりに1,2−ビス−[(クロロジメチル)シラニル]エタンを使用する、化合物4における代替手順
THF(6.5mL)中の7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(500mg、2.35mmol)の懸濁液に、−78℃でBuLi(ヘキサン中1.6M、1.6mL)を加えた。30分後、THF(1.2mL)中の1,2−ビス−[(クロロジメチル)シラニル]エタン(538mg、2.4mmol)の溶液を加えた。45分後、BuLi(1.6mL)を加えた。さらに30分後、BuLi(1.5mL)を加えた。次いで、30分後、THF(2mL)中の4aの溶液(610mg、1.64mmol)を滴下して加えた。得られた混合物をアルゴン下で−78℃にて2時間撹拌した。反応をクエンチするために、酢酸(0.7mL)を滴下して加え、続いて、飽和塩化アンモニウムの添加を行った。この混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し、4を与えた(320mg、40%)。出発材料の4aもまたクロマトグラフィーから回収した(350mg)。
【0185】
化合物5
【化42】
無水THF(5mL)中の7−ブロモ−2,4−ビス−メチルスルファニル−イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(WO2008116064に従って調製、500mg、1.72mmol)の懸濁液に、−78℃で、BuLi(ヘキサン中1.6M、1.61mL、2.41mmol)を滴下して加えた。5分後にこの懸濁液は赤茶色溶液になり、次いで、この混合物に、THF(5mL)中の4a(675mg、1.81mmol)および三フッ化ホウ素エーテラート(2.40mL、1.89mmol)の混合物を滴下して加えた。−78℃で2時間撹拌した後、反応をクエンチするために飽和NH
4Clを加えた。この混合物を酢酸エチルで希釈し;有機層をブラインで洗浄し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)によって精製し、濃い黄色の泡状物として5を与えた(650mg、67%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 8.13 (d, 2H), 8.03 (d, 2H), 7.81 (d, 1H), 7.59 (t, 1H), 7.45 (m, 3H), 7.36 (t, 2H), 6.40 (brs, 1H), 6.01 (dd, 1H), 4.78 (m, 2H), 4.60 (dd, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 1.62 (d, 3H).
19F NMR (376 MHz, CDCl
3): d −167.5. MS = 585.1 (M + H
+).
【0186】
化合物6
【化43】
DMF(約20mL)中の水素化ナトリウムの懸濁液に(オイル中約60%懸濁液、400mg、10mmol)、約0℃で、DMF(10mL)中6aの溶液(J.Chem.Soc.,Perkin Trans 1,1991,490に従って調製、約2.2g、10mmol)を滴下して加えた。次いで、この混合物を、ガスの発生が停止するまで、ほぼ室温で撹拌した。臭化ベンジル(約1当量)を加え、この混合物を、約0〜100℃で約1〜16時間撹拌した。この混合物に氷水(300mL)を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。6を与えるために有機抽出物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製してもよい。
【0187】
化合物7
【化44】
THF(約20mL)中の7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(約10mmol)の懸濁液に、TMSCl(約21mmol)を加え、この混合物を、アルゴン下で、約1〜16時間、ほぼ室温で撹拌した。約−78℃へ冷却した後、BuLiの溶液(ヘキサン中約1.6M、約33mmol)を滴下して加えた。この混合物を、約1〜5時間、ほぼ同じ温度で撹拌した。次いで、THF(約10mL)中の6の溶液(約12mmol)を加えた。約−78℃で約2時間撹拌した後、反応をクエンチするために飽和塩化アンモニウムを加えた。この混合物を酢酸エチルで抽出する。有機抽出物を真空中で濃縮した。7を与えるために残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)によって精製してもよい。
【0188】
ラクトンB
【化45】
A B
20.0gのラクトンA(123.4mmol)を、200mLのiPrOAcに懸濁し、この混合物に、65μLのH
2SO
4(1.23mmol、0.01当量)を加えた。この混合物を15℃に冷却した。この冷却した混合物に、2時間にわたって11.8mLの2−メトキシプロペン(123.4mmol、1.0当量)を加えた。添加完了の際に、この混合物を、15℃で12時間撹拌した。エージング後、この混合物を20℃にあたため、別の6.0mLの2−メトキシプロペン(0.5当量)を反応混合物に加えた。この混合物を、さらに7時間、20℃で撹拌してエージングした。エージング後、固形物をろ過によって除去し、100mLのiPrOAcですすいだ。合わせた有機洗浄物を100mLの水で1回洗浄し、有機層を無色油状物まで濃縮した。この油状物を100mLのヘプタンで希釈し、濃縮の際に無色固形物を与え、これらをろ過によって収集し、100mLのヘプタンですすぎ、8.36g(36% 収率)の所望の化合物を得た。
(M+H)/Z = 203.
【0189】
ラクトンC
【化46】
C
0.50gのラクトンアセトニドB(2.47mmol)、0.294mLの臭化ベンジル(2.47mmol、1.0当量)および5.0mLのテトラヒドロフラニルを合わせ、この混合物を0℃に冷却した。この冷却した混合物に、2.47mLのTHF溶液(2.47mmol、1.0当量)中1.0MのLiHMDSを2.0時間にわたって加えた。この混合物を、ゆっくりと22℃にあたため、16時間にわたって撹拌しながらエージングした。エージング後、この混合物に5.0mLの水を加え、層を分離した。有機層を濃縮し、油状物をSiO
2 クロマトグラフィー(0→40% EtOAc/ヘキサン)によって精製し、88.4mgの所望の生成物を無色油状物として得た。
(M+H)/Z = 293.
【0190】
ラクトンD
【化47】
D
0.50gのラクトンアセトニドB(2.47mmol)、0.335mLのPMBBr(2.47mmol、1.0当量)、および5.0mLのテトラヒドロフランを合わせ、この混合物を0℃に冷却した。この冷却した混合物に、THF溶液(2.0mmol、0.8当量)中の2.0mLの1.0MのLiHMDSを2.0時間にわたって加えた。この混合物をゆっくりと22℃にあたため、撹拌しながら16時間にわたってエージングした。エージング後、この混合物を0℃に冷却し、この冷却した混合物に、残りの0.5mLの1.0M LiHMDS/THF溶液(0.2当量)を40分間にわたって加えた。塩基添加の完了後、この混合物を23℃まであたため、撹拌しながら1時間エージングした。エージング後、この混合物を0℃に冷却し、この冷却した混合物に、0.6mLの4N 硫酸溶液を加え、続いて0.6mLの水を加え、得られた層を分離した(水層pH〜9)。合わせた有機洗浄液を無色油状物に濃縮し、この油状物をSiO
2 クロマトグラフィー(0→40% EtOAc/ヘキサン)によって精製し、無色油状物として23.4mgの所望の生成物Dを得た。
(M+H)/Z = 323.
【0191】
ラクトンE
【化48】
E
ラクトンA(4.82g、29.7mmol、1.0当量)を50mLのDMFに溶解した。イミダゾール(8.1g、119mmol、4当量)を加えた。次いで、トリエチルシリルクロリド(17.9g、119mmol、4当量)を〜5分間にわたって加え、この混合物を50℃まで加熱した。反応をクエンチするために2mLのメタノールを加えた。50mLのトルエンを加え、この混合物を、40mLの水、2×30mLの5% NaHCO
3、および25mLの飽和NaClで連続して洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、、14gの粗油状物まで濃縮した。この油状物を、10%のEtOAc:ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、収量9gのラクトンEを得た。
(M+H)/Z = 505.
【0192】
ラクトンF
【化49】
F
フラスコにNaH(1.60g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)を仕込んだ。この溶液を氷浴中で冷却し、DMF(3mL)中でラクトンA(1.56g)を加え、次いでDMF(1mL)を用いる洗浄を行い、氷浴を取り外した。1時間後、より良好な撹拌を促進するためにDMF(5mL)を加えた。この混合物を氷浴中に配置し、臭化アリル(3.7mL)を加え氷浴を取り外した。一晩の撹拌後、この混合物を氷浴中で冷却し、この反応混液を注意深く水(10mL)でクエンチした。この混合物にEtOAc(65mL)を加え、撹拌および分離の後、有機物を水およびブラインで洗浄した。有機物をNa
2SO
4およびMgSO
4の混合物で乾燥し、濃縮し、シリカゲル上でカラム精製し、1.1gのトリ−アリル誘導体を得た。
(M+H)/Z = 283.
【0193】
ラクトンG
【化50】
G
フラスコにNaH(1.7g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)を仕込んだ。この溶液を氷浴中で冷却し、DMF(4mL)中のラクトンA(1.57g)を加え、次いでDMF(1mL)を用いる洗浄を行った。氷浴を取り外し、1.5時間後、この反応混液を氷浴中で冷却し、3,3−ジメチルアリルブロミド(5.2mL)を加えた。氷浴を取り外し、反応物を一晩撹拌して放置した。この反応混液を0℃に冷却し、飽和NH
4Cl(3mL)でクエンチし、続いて、水(27mL)およびEtOAc(100mL)で希釈した。次いで、有機物を水およびブライン(各30mL)で洗浄し、次いでNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製し、1.42g(40%)のトリ−プレニルラクトンGを得た。
(M+H)/Z = 367.
【0194】
ラクトンH
【化51】
H
フラスコにラクトンB(1.99g)およびDMF(20mL)を仕込んだ。この溶液にイミダゾール(1.00g)およびTBSCl(1.93g)を加え、この混合物を一晩撹拌して放置した。翌日、水(20mL)およびEtOAc(50mL)を加えた。次いで、有機物を分離し、ブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製し、2.75g(88%)のラクトンHを得た。
(M+H)/Z = 317.
【0195】
化合物9
【化52】
化合物9は、反応中の1bの代わりに化合物8(Ogura、et al.J.Org.Chem.1972,37,72−75)で置換することによって1cと同じ様式で合成されてもよい。
【0196】
化合物11
【化53】
化合物11は、反応中の1bの代わりに化合物10(Ogura、et al.J.Org.Chem.1972,37,72−75)で置換することによって1cと同じ様式で合成されてもよい。
【0197】
化合物13
【化54】
化合物13は、反応中の1bの代わりに化合物12(Camps,et al.;Tetrahedron 1982,38,2395−2402)で置換することによって1cと同じ様式で合成されてもよい。
【0198】
化合物14
【化55】
ラクトンG 14
7−ブロモ−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミン(0.501g)およびTHF(31.5mL)に、1,2−ビス(クロロメチルシリル)エタン(0.518g)を加えた。この濁った溶液にNaH(ミネラルオイル中60%、0.235g)を加えた。10分後、この溶液を−40℃浴中で冷却し、nBuLi(ヘキサン中2.16M、3.6mL)を加えた。13分後、THF(3mL)中のラクトン(1.031g)を加え、続いて、0.1mLのTHFでの洗浄を行った。3時間後、反応混合物は−20℃であり、飽和NH
4Cl(3mL)でクエンチし、続いて水(7mL)の添加を行った。この溶液を、一晩放置して室温まであたためた。翌日、EtOAc(32mL)を加え、有機物の分離後、これらを水およびブライン(各10mL)で洗浄した。これらの有機物をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、得られた残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製し、0.567g(48%)のトリ−プレニル保護化ラクト−ル14を得た。
(M+H)/Z = 501.
【0199】
化合物15
【化56】
化合物15は、反応中の1bの代わりに、示されるt−ブチルシリルラクトン(Alessandrini,et al.;J.Carbohydrate Chem.2008,27,322−344)で置換することによって1cと同じ様式で合成されてもよい。
【0200】
化合物17
【化57】
化合物17は、反応中の1bの代わりに、化合物16(Alessandrini,et al.;J.Carbohydrate Chem.2008,27,322−344)で置換することによって1cと同じ様式で合成されてもよい。
【0201】
化合物19
【化58】
化合物19は、反応中の1bの代わりに、化合物18(Piccirilli,et al.;Helvetica Chimica Acta 1991,74,397−406)で置換することによって1cと同じ様式で合成されてもよい。
【0202】
化合物20
【化59】
化合物1c(0.28g、0.51mmol)を無水ジクロロメタン(10mL)に溶解し、窒素下に配置した。トリメチルシリルシアニド(0.35mL)を加え、この混合物を0℃に冷却した。10分間撹拌した後、三フッ化ホウ素エーテラート(50μL)を加え、この反応物を室温まであたためた。反応をLC/MSによって完了し、反応をクエンチするためにトリエチルアミンを加え、溶媒を回転蒸発によって除去した。残渣はジクロロメタン中で採取し、シリカゲルカラムに負荷した。アノマーの混合物を0−75%の酢酸エチルおよびヘキサンの勾配を使用して溶出した;20の収率37%。
1H−NMR (300 MHz,CD
3CN): d 3.61−3.90 (m, 2H), 4.09−4.19 (m, 2H), 4.30−4.88 (m, 7H), 4.96 (d, 0.5H), 5.10 (d, 0.5H), 6.41 (bs, 2H), 6.73−6.78 (m, 1H), 6.81−6.88 (m, 1H), 7.17 (m, 2H), 7.39 (m, 13H), 7.86 (s, 0.5H), 7.93 (s, 0.5H).
【0203】
ルイス酸としてトリメチルシリルトリフレートを使用する化合物4の代替調製
【化60】
化合物1c(1.1g、2.0mmol)を無水ジクロロメタン(35mL)中に溶解し、窒素下に配置した。トリメチルシリルシアニド(1.21mL、9.1mmol)を加え、この混合物を0℃に冷却した。10分間の撹拌後、トリメチルシリルトリフレート(2.0mL、11mmol)を加えた。反応をLC/MSによって完了したとき(〜2時間)、希釈するためにジクロロメタン(70mL)を加え、続いて飽和炭酸水素ナトリウム(70mL)を加えた。この混合物を10分間撹拌し、有機層を分離用漏斗によって収集した。水層をジクロロメタンで抽出し、これを第1の有機抽出物と合わせた。溶媒をロータリーエバポレ−ターによって除去した。次いで、残渣をジクロロメタン中で採取し、シリカゲルカラムに負荷した。アノマーの混合物を0〜75%の酢酸エチルおよびヘキサンの勾配を使用して溶出した;20の収率90%。
【0204】
化合物21
【化61】
CH
2Cl
2(20mL)中の化合物2c(1g、1.77mmol)の溶液に、0℃でTMSCN(1.4mL、10.5mmol)およびBF
3−Et
2O(1mL、8.1mmol)を加えた。この反応混液を0℃で0.5時間撹拌し、次いで、室温でさらに0.5時間撹拌した。反応を0℃にてNaHCO
3でクエンチし、CH
3CO
2Etで希釈した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、CH
3CO
2Et−ヘキサン(1:1〜2:1)で溶出し、所望の化合物21(620mg、61%)を得た。
MS = 576.1 (M + H
+).
【0205】
化合物21の代替調製
【化62】
2c 21
フラスコに2c・HCl(53.2g、1当量)およびジクロロメタン(530mL)を仕込んだ。このスラリーを−16℃に冷却し、内部温度を<−5℃に維持しながらTMSOTf(17.5mL、1.1当量)を2分間にわたって仕込んだ;この溶液は均質になった。この反応混液が−14℃になったとき、TMSCN(1.34mL、2.3当量)を2分間にわたって仕込んだ。1時間後、<0℃の温度を維持しながら、10%(w/w)炭酸カリウム/水(480mL)の溶液を、続いて、45%(w/w)水酸化カリウム/水(53mL)を加えた。この混合物を20℃にあたため、層が分離した後、有機物をアセトニトリルで交換し、続いてヘプタンを用いる洗浄を行った。アセトニトリル有機物を濃縮し、DCM(200mL)と交換し、泡状物になるまで濃縮し、48.6g(95%)の化合物21を得た。
(M+H)/Z = 576.
【0206】
化合物22
【化63】
アセトニトリル(2.0mL)中の化合物4(50mg、0.1mmol)およびTMSCN(67μL、0.5mmol)の溶液に、0℃で、TMSOTf(91μL、0.5mmol)を加えた。この反応混液を室温で1時間、次いで、65℃で3日間撹拌した。この反応を室温にて飽和NaHCO
3でクエンチし、CH
3CO
2Etで希釈した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をRP−HPLC(アセトニトリル/水)によって精製し、所望の化合物22(28mg、54%)を得た。
MS = 516.1 (M + H
+).
【0207】
化合物22の代替調製
【化64】
4 22
1,2−ジクロロエタン(300mL、0.04M)中の4(5g、10mmol)の撹拌溶液に、アルゴン下で、In(OTf)3(16.8g、30mmol)を加え、5分間撹拌した。次いで、この反応混液を45℃に加熱した。TMSCN(8.0mL、60mmol)を迅速に加えた。反応は一晩進行させた。溶媒を蒸発させて除き、粗混合物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(溶離液としてHex:EtOAcを用いる)、化合物22(〜5g)を得た。
MS [M + H+] = 516.3
【0208】
化合物23
【化65】
化合物23は、1cの代わりに化合物9で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0209】
化合物24
【化66】
化合物24は、1cの代わりに化合物11で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0210】
化合物25
【化67】
化合物25は、1cの代わりに化合物13で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0211】
化合物26
【化68】
化合物26は、1cの代わりに化合物15で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0212】
化合物27
【化69】
化合物27は、1cの代わりに化合物17で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0213】
化合物28
【化70】
化合物28は、1cの代わりに化合物19で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0214】
化合物29
【化71】
化合物29は、1cの代わりに化合物3aで置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0215】
化合物30
【化72】
化合物30は、1cの代わりに化合物3bで置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0216】
化合物31
【化73】
化合物31は、1cの代わりに化合物5で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0217】
化合物31の代替調製
【化74】
化合物31はまた、1cの代わりに化合物37で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0218】
化合物32
【化75】
化合物32は、1cの代わりに化合物7で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0219】
化合物33
【化76】
ジクロロメタン(20mL)中のMCPBA(1.55g、8.96mmol)の溶液にジクロロメタン(40mL)中の3b(2.5g、4.07mmol)の溶液を撹拌しながら滴下して加えた。出発物質が完全に消失するまで、得られた混合物を室温で撹拌した。3.5時間後、溶媒を減圧下で除去し、粗物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)を使用して精製した。2.0g(77%)の所望の物質33を単離した。
LC/MS = 646.2 (M+H
+).
【0220】
化合物34
【化77】
化合物34は、1cの代わりに化合物33で置換することによって化合物20と同じ様式で調製されてもよい。
【0221】
化合物35
【化78】
化合物34(2.0g、3.10mmol)を、丸底フラスコ(50mL)中でジクロロメタン(15mL)に溶解し、次いで、スチール製爆発物リアクターに移した。溶媒を陽圧のN
2(g)で処理し、固形物質を−78℃にて液体NH
3で処理した。固く密封した爆発物リアクターを前もって加熱した110℃のオイル浴に配置し、反応を継続して14時間進行させた。MeOHを使用して1.8g(100%)の所望の物質35をMeOHを使用して単離し、そのまま次の反応のために使用した。
LC/MS = 583.3 (M+H
+)
【0222】
化合物36
【化79】
乾燥した、アルゴンパージした丸底フラスコ(50mL)に、3,4−ビス−ベンジルオキシ−5−ベンジルオキシメチル−2−(2,4−ジアミノ−イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−3−メチル−テトラヒドロ−フラニル−2−オ−ル 35(800mg、1.37mmol)および無水MeCN(18mL)を加えた。このフラスコを0℃に冷却し、DBU(1.02mL、6.85mmol)を加えた。5分間の撹拌後、このフラスコに、TMSOTf(1.49mL、8.22mmol)を加え、続いてTMSCN(1.10mL、8.22mmol)を滴下して加えた。反応混合物を室温まであたため、次いで、フラスコを還流冷却器に装着し、前もって65℃に加熱した容器に配置した。2日間の撹拌後、フラスコを室温まで冷却し、次いで、氷浴に配置し、反応を飽和NaHCO
3でクエンチした。有機物質を抽出するためにEtOAc(3×10mL)を使用し、合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×10mL)、MgSO
4を使用して乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc)を使用して精製した。750mg(93%)の所望の物質36を単離した。
LC/MS = 592.3 (M+H
+).
【0223】
化合物37
【化80】
ピリジン(1.5mL)中の5(300mg、0.51mmol)の溶液に、無水酢酸(0.29mL、3.08mmol)を加え、120℃で16時間撹拌した。室温まで冷却後、酢酸エチルおよび水を加えた。酢酸エチル層を採取し、希HCl、続いて飽和塩化アンモニウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル)によって精製し、37の2種の立体異性体を得た。
【0224】
37の高移動度異性体について;26mg,
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 8.39 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.98 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.59 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.38 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 6.39 (dd, J = 8.2, 26.4 Hz, 1H), 5.61 (m, 1H), 4.77 (dd, J = 2.6, 12.2 Hz, 1H), 4.25 (dd, J = 4.8, 12.4 Hz, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.61 (s, 3H), 1.68 (d, J = 22.8 Hz, 3H), 1.54 (s, 3H). MS = 627.0 (M + H
+).
【0225】
37の低移動度異性体について;81mg,
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): d 8.06 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.98 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.81 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.60 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.35 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 6.00 (dd, J = 8.6, 23.8 Hz, 1H), 4.91 (m, 1H), 4.77 (dd, J = 4.0, 12.4 Hz, 1H), 4.52 (dd, J = 4.2, 12.2 Hz, 1H), 2.64 (s, 3H), 2.52 (s, 3H), 1.93 (s, 3H), 1.66 (d, J = 22.4 Hz, 3H), MS = 627.1 (M + H
+).
【0226】
化合物38
【化81】
2c 38
N
2を充填した三つ口フラスコに、441mg(0.2mmol、0.25当量)パラジウム(C上10%、Degussa型、50% 水含量)を加えた。これをMeOH(7.5mL、15体積)に懸濁し、次いで、500mg(0.83mmol、1当量)2c−HClを加えた。この反応物を、軽い真空下に、次いで、H
2雰囲気下に配置した。一晩激しく撹拌した後、反応が完了したことが見い出された。この反応混液をセライトを通してろ過し、次いで、これをMeOHで数回すすいだ。MeOHを回転蒸発の下で除去し、得られた油状物をEtOAc中に採取し、白色沈殿物を得た。これをろ過し、化合物38を与えた。収率:248mg(90%)、
(M+H)/Z = 297.
【0227】
化合物39
【化82】
39a 39
1.0gの39a(3.08mmol)を、10.0mLのピリジン(124.78mmol)および4.76mLの(N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド+1% TMSCl溶液;18.50mmol、6.0当量)と合わせた。この混合物を80℃まで加熱し、1時間エージングした。1.0時間のエージング後、均質な黄色溶液を23℃に冷却し、撹拌しながら18時間エージングした。エージング後、この溶液に10.0mLのトルエンを加え、この混合物を、真空蒸留によってオレンジ色油状物まで濃縮した。この油状物を10.0mLのジクロロメタンに溶解し、この溶液を−10℃に冷却した。この冷却した溶液に、30分間にわたって、2.51mLのTMSOTf(13.88mmol、4.5当量)を滴下して加えた。TMSOTf添加後、この混合物を、−5.0℃で5分間エージングした。エージング後、2.31mLのTMSCN(18.50mmol、6.0当量)を8分間にわたって加えた。TMSCN添加後、この混合物を23℃まであたため、撹拌しながら2.0時間エージングした。エージング後、この混合物を0℃に冷却した7.0gの25wt% NaOMe/MeOH溶液(32.0mmol、10.7当量)に加えた。中和後、得られた混合物を粘性赤色油状物まで濃縮した。この油状物を25mLのEtOAcに溶解し、この溶液に10mLのヘプタンを加えた。沈殿した固形物をろ過し、20mLのEtOAcで洗浄した。合わせたすすぎ液および液体を濃縮し、SiO
2クロマトグラフィーによって精製し、異性体の混合物として所望の化合物を得た。
(M+H)/Z = 306.
【0228】
化合物40
【化83】
40a 40
0.10gの40a(0.232mmol)を、200.1mgのトリエチルアミン(1.92mmol、6.0当量)と合わせ、1.0mLのジクロロメタンに懸濁し、この混合物を−5.0℃に冷却した。この不均質懸濁液に、3分間にわたって、撹拌しながら、470μLのTMSOTf(8.0当量)を加えた。この混合物を、撹拌しながら−5.0℃で10分間エージングした。エージング後、冷却した混合物に、240μLのTMSCN(6.0当量)を加えた。この混合物を、撹拌しながら、0℃でさらに2時間エージングした。所望の化合物40は、ANHPLCにより、〜50%が形成されている。
(M+H)/Z = 666.
【0229】
化合物41−45
【化84】
41
【化84-1】
42
【化84-2】
43
【化84-3】
44
【化84-4】
45
ラクトンC、D、E、FまたはHのいずれかを使用して、化合物41、42、43、44、または45は、それぞれ、化合物2cまたは14を調製するために記載された手順を使用して調製されてもよい。
【0230】
化合物46−51
【化85】
46
【化85-1】
47
【化85-2】
48
【化85-3】
49
【化85-4】
50
【化85-5】
51
化合物41、42、43、44、45、または14をそれぞれ使用して、化合物46、47、48、49、50、または51は、それぞれ、本明細書に開示されている実施例のために記載されたシアン化手順を使用して得られてもよい。
【0231】
本明細書中上記に引用されたすべての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも個別に参照により組み込まれるかのように、参照により組み込まれる。
【0232】
本発明は、種々の特定のかつ好ましい実施形態および技術を参照して説明されてきた。しかし、当業者は、本発明の技術思想および範囲の中にとどまりながら、多くの変形および改変がなされてもよいことを理解している。