(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5767663
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】表示パネルの製造方法及び積層構造体
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20150730BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20150730BHJP
B32B 37/20 20060101ALI20150730BHJP
B32B 38/18 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
G09F9/00 338
G09F9/00 342
B32B27/00 D
B32B37/20
B32B38/18 C
【請求項の数】15
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-60472(P2013-60472)
(22)【出願日】2013年3月22日
(65)【公開番号】特開2014-109774(P2014-109774A)
(43)【公開日】2014年6月12日
【審査請求日】2013年3月25日
(31)【優先権主張番号】101145438
(32)【優先日】2012年12月4日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】501358079
【氏名又は名称】友達光電股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】AU Optronics Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】角 順平
(72)【発明者】
【氏名】邱 賛勳
(72)【発明者】
【氏名】▲ザン▼ 鈞翔
(72)【発明者】
【氏名】張 志聖
(72)【発明者】
【氏名】廖 啓宏
【審査官】
関根 裕
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−018505(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/111361(WO,A1)
【文献】
国際公開第2007/018028(WO,A1)
【文献】
特開平08−064926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
B32B 27/00
B32B 37/20
B32B 38/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルの製造方法であって、
第1の基板、第2の基板、第1の接着体、第2の接着体、第1のキャリア、及び第2のキャリアを提供するステップと、
前記第1の接着体により前記第1の基板を前記第1のキャリア上に接合するとともに、前記第2の接着体により前記第2の基板を前記第2のキャリア上に接合するステップと、
積層構造体を形成するように、前記第1の基板と前記第2の基板とを互いに接合するステップと、
前記第1のキャリアに第1の外力を加え、前記第1のキャリアと前記第1の基板とを分離させるステップと、
前記第2の接着体の粘度を低減するために前記第2の接着体を加熱するとともに、前記第2のキャリアに第2の外力を加え、前記第2のキャリアと前記第2の基板とを分離させるステップと、
を含み、
前記第1の接着体の熱分解温度が370℃より高く、且つ前記第2の接着体の熱分解温度が230℃より高く、
温度が60℃より低い場合、前記第2の接着体の粘度が100Pa・sより大きく、温度が150〜200℃の範囲である場合、前記第2の接着体の粘度が50Pa・sより小さいことを特徴とする表示パネルの製造方法。
【請求項2】
前記第1の基板上に駆動回路を形成するステップと、
前記第2の基板上にカラーフィルター層を形成するステップと、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に表示媒質を設置するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項3】
前記第1の基板上に駆動回路を形成するステップと、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に表示媒質を設置するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項4】
前記第1の接着体の剥離強度が1N/25mmであることを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項5】
前記第2の外力の付勢方向は、前記第2のキャリアと前記第2の基板との接合面と平行であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項6】
前記第1の接着体は、アルケニル基を有する有機ポリシロキサンを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項7】
前記第2の接着体は、環状オレフィン共重合体を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項8】
前記第1の基板の厚さが0.05mm〜0.1mmの範囲であり、且つ前記第2の基板の厚さが0.05mm〜0.1mmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項9】
前記第1のキャリアの厚さが0.4mm〜0.7mmの範囲であり、且つ前記第2のキャリアの厚さが0.4mm〜0.7mmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項10】
積層構造体であって、
第1のキャリアと、
前記第1のキャリア上に形成され、熱分解温度が370℃より高い第1の接着体と、
前記第1の接着体により前記第1のキャリアに接合された第1の基板と、
第2のキャリアと、
前記第2のキャリア上に形成され、熱分解温度が230℃より高い第2の接着体と、
前記第2の接着体により前記第2のキャリアに接合され、且つ前記第1の基板と互いに接合された第2の基板と、
前記第1の基板上に形成された駆動回路と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に設置された表示媒質と、
を含み、
温度が60℃より低い場合、前記第2の接着体の粘度が100Pa・sより大きく、温度が150〜200℃の範囲である場合、前記第2の接着体の粘度が50Pa・sより小さいことを特徴とする積層構造体。
【請求項11】
前記第2の基板上に形成されたカラーフィルター層をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の積層構造体。
【請求項12】
前記第1の接着体は、アルケニル基を有する有機ポリシロキサンを含むことを特徴とする請求項10に記載の積層構造体。
【請求項13】
前記第2の接着体は、環状オレフィン共重合体を含むことを特徴とする請求項10に記載の積層構造体。
【請求項14】
前記第1の基板の厚さが0.05mm〜0.1mmの範囲であり、且つ前記第2の基板の厚さが0.05mm〜0.1mmの範囲であることを特徴とする請求項10に記載の積層構造体。
【請求項15】
前記第1のキャリアの厚さが0.4mm〜0.7mmの範囲であり、且つ前記第2のキャリアの厚さが0.4mm〜0.7mmの範囲であることを特徴とする請求項10に記載の積層構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネルの製造方法及び積層構造体に関し、特に、超薄型表示パネルの製造方法及びその超薄型表示パネル製造時に生成された積層構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
消耗性電子製品の軽薄短小化の進展に伴い、現在、超薄型ディスプレイが登場している。従来技術において、超薄型ディスプレイの製造方法は、表示パネルの上下ガラス基板を互いに接合した後、ガラスの薄化プロセスを行う。ガラスの薄化プロセスにおいて、一般的に0.5mmまたは0.4mmのガラス基板を所望の厚みにエッチングする。但し、ガラス基板が0.1mm以下薄化されると、ガラス基板の破裂や表面析出物等の問題が生じやすいため、生産収率を大幅に低下させ、さらには、生産コストを増加させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−21049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、上記問題を解決するために、表示パネルの製造方法及び積層構造体を提供することを一つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例によれば、本発明の表示パネルの製造方法は、第1の基板、第2の基板、第1の接着体、第2の接着体、第1のキャリア、及び第2のキャリアを提供するステップと、第1の接着体により第1の基板を第1のキャリア上に接合するとともに、第2の接着体により第2の基板を第2のキャリア上に接合するステップと、積層構造体を形成するように、第1の基板と第2の基板とを互いに接合するステップと、第1のキャリアに第1の外力を加え、第1のキャリアと第1の基板とを分離させるステップと、第2の接着体の粘度を低減するために第2の接着体を加熱するとともに、第2のキャリアに第2の外力を加え、第2のキャリアと第2の基板とを分離させるステップとを含んでいる。
第1の接着体の熱分解温度が370℃より高く、且つ第2の接着体の熱分解温度が230℃より高い。温度が60℃より低い場合、第2の接着体の粘度が100Pa・sより大きく、温度が150〜200℃の範囲である場合、第2の接着体の粘度が50Pa・sより小さい。
【0006】
他の実施例によれば、本発明の積層構造体は、第1のキャリア、第1の接着体、第1の基板、第2のキャリア、第2の接着体
、第2の基板
、駆動回路及び表示媒質を含んでいる。第1の接着体は、第1のキャリア上に形成されており、第1の接着体の熱分解温度が370℃より高い。第1の基板は、第1の接着体により第1のキャリアに接合されている。第2の接着体は、第2のキャリア上に形成されており、第2の接着体の熱分解温度が230℃より高い。第2の基板は、第2の接着体により第2のキャリアに接合され、且つ第1の基板と互いに接合されている。
駆動回路は、第1の基板上に形成されている。表示媒質は、第1の基板と第2の基板との間に設置されている。温度が60℃より低い場合、第2の接着体の粘度が100Pa・sより大きく、温度が150〜200℃の範囲である場合、第2の接着体の粘度が50Pa・sより小さい。
【0007】
以上述べたように、本発明は、超薄型ガラス(例えば、厚さが0.05mm〜0.1mmの範囲であるもの)を上記第1の基板及び第2の基板とし、厚ガラス(例えば、厚さが0.4mm〜0.7mmの範囲であるもの)を上記第1のキャリア及び第2のキャリアとするとともに、第1の接着体,第2の接着体によって、第1の基板,第2の基板をそれぞれ第1のキャリア,第2のキャリアに接合することにより、支持強度を増加させ、さらには、プロセスの輸送過程において第1の基板と第2の基板の破裂を避けることができる。表示パネルのプロセスが完成した後、第2の基板が第2のキャリアで支えられているため、まず外力により第1のキャリアと第1の基板を直接に分離させてから、第2の接着体の粘度を低減するために第2の接着体を加熱する。その時、比較的小さい外力にて第2のキャリアと第2の基板を分離させることが可能となる。これにより、超薄型表示パネルの生産収率を有効に向上させることができる。
【0008】
説明すべきことは、表示パネルのプロセスでは、異なる段階における最高温度に対して異なる要件が必要とされる。例を挙げれば、第1の基板上に駆動回路(例えば、薄膜トランジスタアレイ)を形成する場合には、そのプロセスの最高温度が、例えば約370℃である。その時、プロセスにおいて第1の接着体の高温分解によって製品を汚染することを避けるために、第1の接着体の熱分解温度が370℃より高くなければならない。第2の基板上にカラーフィルター層を形成する場合には、そのプロセスの最高温度が、例えば約230℃である。その時、プロセスにおいて第2の接着体の高温分解によって製品を汚染することを避けるために、第2の接着体の熱分解温度が230℃より高くなければならない。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表示パネルのプロセスにおいて基板の破裂を避けることができるため、表示パネルの生産収率を有効に向上させることができる。
【0010】
本発明の利点及び特徴は、以下の詳細な説明及び添付した図面を参照することにより、より明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示すフローチャート図である。
【
図1B】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示すフローチャート図である。
【
図2】
図1Aにおける製造方法を説明するためのプロセス概略図である。
【
図3】
図1Aにおける製造方法を説明するためのプロセス概略図である。
【
図4】
図1Bにおける製造方法を説明するためのプロセス概略図である。
【
図5】
図1Bにおける製造方法を説明するためのプロセス概略図である。
【
図6】
図1Bにおける製造方法を説明するためのプロセス概略図である。
【
図7】
図1Bにおける製造方法を説明するためのプロセス概略図である。
【
図8】
図1Bにおける製造方法を説明するためのプロセス概略図である。
【
図9】本発明の他の実施例による表示パネルを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1A〜
図8を参照すると、
図1A及び
図1Bは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示すフローチャート図であり、
図2〜
図8は、
図1A及び
図1Bにおける製造方法を説明するためのプロセス概略図である。まず、ステップS10を実行し、第1の基板10、第2の基板12、第1の接着体14、第2の接着体16、第1のキャリア18、及び第2のキャリア20を提供する。この実施例においては、第1の基板10の厚さが0.05mm〜0.1mmの範囲であり、第2の基板12の厚さが0.05mm〜0.1mmの範囲であり、第1のキャリア18の厚さが0.4mm〜0.7mmの範囲であり、且つ第2のキャリア20の厚さが0.4mm〜0.7mmの範囲である。言い換えれば、第1のキャリア18と第2のキャリア20の厚さが、第1の基板10と第2の基板12の厚さより厚い。これにより、表示パネルのプロセスにおいて支持強度を増加させ、さらには、プロセスの輸送過程において第1の基板10と第2の基板12の破裂を避けることができる。なお、第1の基板10、第2の基板12、第1のキャリア18、及び第2のキャリア20はガラスであってもよいが、これに限定されない。
【0013】
次に、ステップS12を実行し、第1のキャリア18と第2のキャリア20をそれぞれ洗浄する。さらに、ステップS14を実行し、
図2に示すように、第1のキャリア18上に第1の接着体14を形成させ、且つ第2のキャリア20上に第2の接着体16を形成させる。そして、ステップS16を実行し、第1の接着体14と第2の接着体16をプリベークする。この実施例では、例えば、約170℃の温度で第1の接着体14と第2の接着体16をプリベークしてもよい。ステップS18を実行し、
図3に示すように、第1の接着体14により第1の基板10を第1のキャリア18上に接合するとともに、第2の接着体16により第2の基板12を第2のキャリア20上に接合する。この実施例では、真空接合法で第1の接着体14により第1の基板10を第1のキャリア18上に接合するとともに、真空加熱接合法で第2の接着体16により第2の基板12を第2のキャリア20上に接合してもよい。
【0014】
次に、ステップS20を実行し、
図4に示すように、第1の基板10上に駆動回路22(例えば、薄膜トランジスタアレイ)を形成する。一般的に言えば、薄膜トランジスタアレイを形成するプロセスの最高温度が、例えば約370℃である。その時、プロセスにおいて第1の接着体14の高温分解によって製品を汚染することを避けるために、第1の接着体14の熱分解温度(Td)が370℃より高くなければならない。この実施例では、第1の接着体14の熱分解温度を370℃より高くするように、第1の接着体14がアルケニル基(alkenyl group)を有する有機ポリシロキサン(diorganopolysiloxane)を含んでもよいが、これに限定されない。同時に、ステップS22を実行し、
図4に示すように、第2の基板12上にカラーフィルター層24を形成する。一般的に言えば、カラーフィルター層24を形成するプロセスの最高温度が、例えば約230℃である。その時、プロセスにおいて第2の接着体16の高温分解によって製品を汚染することを避けるために、第2の接着体16の熱分解温度(Td)が230℃より高くなければならない。この実施例では、第2の接着体16の熱分解温度を230℃より高くするように、第2の接着体16が環状オレフィン共重合体(cycloolefin copolymer,COC)を含んでもよいが、これに限定されない。なお、本実施例において、第2の基板12上には、カラーフィルター層24上に共通電極層27をさらに形成してもよい。
【0015】
次に、ステップS24を実行し、
図5に示すように、第1の基板10と第2の基板12を互いに接合することにより積層構造体1を形成するとともに、第1の基板10と第2の基板12との間に表示媒質26を設置する。積層構造体1は、即ち、第1の基板10、第2の基板12、第1の接着体14、第2の接着体16、第1のキャリア18、及び第2のキャリア20を含んでいる。さらに、ステップS26を実行し、
図6に示すように、第1のキャリア18に第1の外力F1を加え、第1のキャリア18と第1の基板10を分離させる。この実施例では、
図6に示す設備3のベース30を利用し、真空吸引法で積層構造体1における第2のキャリア20を吸着するとともに、
図6に示す設備3の回転アーム32を利用し、真空吸引法で積層構造体1における第1のキャリア18を吸着していることが可能である。そして、押上部材34を
(第1の接着体14の剥離強度が1N/25mm
である)第1の外力F1で上に押し上げるように操作することにより、回転アーム32を第1のキャリア18と連動して矢印Aの方向へ回転させ、さらには、第1のキャリア18と第1の基板10を分離させる。第2の基板12が第2のキャリア20によって支えられているため、第1の外力F1で第1のキャリア18と第1の基板10を直接に分離させる過程において、第2の基板12を破裂させない。
【0016】
そして、ステップS28を実行し、
図7に示すように、第2の接着体16の粘度を低減するために第2の接着体16を加熱するとともに、第2のキャリア20に第2の外力F2を加え、第2のキャリア20と第2の基板12を分離させる。この実施例において、第2の外力F2の付勢方向は、第2のキャリア20と第2の基板12との接合面と平行であることにより、第2の基板12に対して第2のキャリア20をスライドさせ、さらには、第2の基板12から分離させる。第2の外力F2の付勢方向は、第2のキャリア20と第2の基板12との接合面と平行であることが好ましいが、これに限定されない。言い換えれば、第2のキャリア20と第2の基板12を分離させるように、第2の外力F2の付勢方向は、第2のキャリア20と第2の基板12との接合面と垂直で、または、その接合面となす角度を任意の角度としてもよいが、実際の応用に基づいて決められる。この実施例において、温度が60℃より低い場合、第2の接着体16の粘度が100Pa・sより大きいため、第2の基板12と第2のキャリア20との間に相対運動が生じないように、しっかりと接合させることができる。温度が150〜200℃の範囲である場合、第2の接着体16の粘度が50Pa・sより小さいため、その時、一定大きさの第2の外力F2を加えるだけで、第2のキャリア20と第2の基板12を容易に分離させることができる。言い換えれば、第2の接着体16を150〜200℃の範囲に加熱しさえすれば、比較的小さい第2の外力F2で第2のキャリア20と第2の基板12を分離させることができ、さらには、第1のキャリア18に支えられていない第1の基板10の破裂を避けることができる。
【0017】
第1の基板10及び第2の基板12から第1のキャリア18及び第2のキャリア20をそれぞれ分離すると、
図8に示すような表示パネル1’が完成する。この実施例において、表示媒質26が液晶(liquid crystal)であってもよく、即ち、完成した表示パネル1’は液晶パネルである。液晶の耐熱温度は、例えば、約200℃なので、第2の接着体16の加熱温度が200℃を超えなければ、液晶に損傷を与えることはない。また、リソグラフィプロセスに用いる液体の温度は約60℃なので、温度が60℃より低い場合、第2の接着体16の粘度が100Pa・sより大きいため、リソグラフィプロセスの輸送過程において相対運動を生じることなく、第2の基板12と第2のキャリア20とのしっかりとした接合を有効に確保することができる。
【0018】
説明すべきことは、本発明は、液晶表示パネルだけでなく、他の表示パネル、例えば、有機発光ダイオード(Organic Light−Emitting Diode, OLED)表示パネル、電気泳動表示パネル(ElectroPhoretic Display,EPD)等の製造に用いることもできる。
図9を参照する。
図9は、本発明の他の実施例による表示パネル1”を示す概略図である。
図9に示すように、表示パネル1”は、
図1A及び
図1Bに示す製造方法によって製造されたOLED表示パネルである。説明すべきことは、表示パネル1”を製造する場合、第1の基板10上に形成された駆動回路22は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide,ITO)のような、導電性を有する透明導電層であり、第1の基板10と第2の基板12との間の表示媒質26が有機材料であり、表示媒質26は駆動回路22と金属電極28との間に挟設され、且つ第2の基板12上にカラーフィルター層を形成する必要はない(即ち、上記ステップS22は必須ではない)。
【0019】
従来技術と比較すると、本発明は、超薄型ガラス(例えば、厚さが0.05mm〜0.1mmの範囲であるもの)を上記第1の基板及び第2の基板とし、厚ガラス(例えば、厚さが0.4mm〜0.7mmの範囲であるもの)を上記第1のキャリア及び第2のキャリアとするとともに、第1の接着体,第2の接着体によって、第1の基板,第2の基板をそれぞれ第1のキャリア,第2のキャリアに接合することにより、支持強度を増加させ、さらには、プロセスの輸送過程において第1の基板と第2の基板の破裂を避けることができる。表示パネルのプロセスが完成した後、第2の基板が第2のキャリアで支えられているため、まず外力により第1のキャリアと第1の基板を直接に分離させてから、第2の接着体の粘度を低減するために第2の接着体を加熱する。その時、比較的小さい外力にて第2のキャリアと第2の基板を分離させることが可能となる。これにより、超薄型表示パネルの生産収率を有効に向上させることができる。
【0020】
説明すべきことは、表示パネルのプロセスでは、異なる段階における最高温度に対して異なる要件が必要とされる。例を挙げれば、第1の基板上に駆動回路(例えば、薄膜トランジスタアレイ)を形成する場合には、そのプロセスの最高温度が、例えば約370℃である。その時、プロセスにおいて第1の接着体の高温分解によって製品を汚染することを避けるために、第1の接着体の熱分解温度が370℃より高くなければならない。第2の基板上にカラーフィルター層を形成する場合には、そのプロセスの最高温度が、例えば約230℃である。その時、プロセスにおいて第2の接着体の高温分解によって製品を汚染することを避けるために、第2の接着体の熱分解温度が230℃より高くなければならない。
【0021】
以上、本発明の好適な実施例を挙げて説明したが、本発明の技術的範囲は、本発明の特許請求の範囲に基づいて加えた各種の変動や潤色まで及ぶものである。
【符号の説明】
【0022】
1 積層構造体
1’,1” 表示パネル
3 設備
10 第1の基板
12 第2の基板
14 第1の接着体
16 第2の接着体
18 第1のキャリア
20 第2のキャリア
22 駆動回路
24 カラーフィルター層
26 表示媒質
27 共通電極層
28 金属電極
30 ベース
32 回転アーム
34 押上部材
F1 第1の外力
F2 第2の外力
A 矢印