(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
<全体概要>
以下に、本発明について添付図面を参照して説明する。
【0024】
[基本構成]
図1を参照して、本発明に係る撮影装置の基本的な構成例について説明する。
【0025】
本発明に係る撮影装置10は、発光部11と、撮影部12と、制御部13と、記憶部14を備える。
【0026】
撮影装置10は、被写体を撮影するための機器である。撮影装置10の例として、カメラ(デジタルカメラ)、カメラ付き携帯電話、カメラ付きスマートフォン、タブレットやパソコン等のカメラ付き情報処理装置等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0027】
被写体の例として、動物や虫、魚、鳥、爬虫類、両生類等の生物全般、或いは、赤ちゃんや子供(乳幼児・児童)等が考えられる。また、被写体は、無作為に動くものや、撮影装置10に対して相対的に動くものでも良い。また、BCS測定(Body Condition Scoring)をするダックスフントのように、撮影の目的やシチュエーションと組み合わせた被写体でも良い。無論、撮影装置10は、撮影装置10に対して静止している被写体についても、通常のカメラ等と同様に撮影することができる。しかし、本発明には直接関係ないため、説明は省略する。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0028】
発光部11は、光源として発光し、光線を照射(又は放射)する。ここでは、発光部11は、被写体に対して、複数の光線を照射する。発光部11は、複数の光線を照射する場合、光線毎に色/周波数を変えることも可能である。例えば、発光部11の光源が複数である場合、複数の光源の各々が異なる色/周波数の光線を照射するようにしても良い。或いは、発光部11の光源が1つである場合、複数の照射口(開口)を用意して、それぞれの照射口から異なる色/周波数の光線を照射するようにしても良い。発光部11の例として、電球、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Organic Electro−Luminescence)等や、レーザー又は赤外線等の光線を照射する機器/素子等が考えられる。なお、発光部11の発光側には、距離が長くなるにつれて照射される光が広がっていくレンズが設けられていても良い。レンズの材質については、プラスチック、アクリル、ガラス等が考えられるが、特に材質は問わない。但し、光線とレンズの関係は、1m〜1.5m位でも床や壁に投影される光の円が拡散せずに、光の円の輪郭が撮影装置10で識別できることが望ましい。
図2に示すように、発光部11から照射された各光線は、発光部11の発光側に設けられたレンズを通して、距離が長くなるにつれて、投影される光の円が大きくなるように、広がっていく。ここでは、説明の簡略化のために、投影される光の形状を円として説明しているが、実際には、投影される光の形状は、円に限らず、四角や三角、星型、その他の形状でも良い。また、光線については、可視光線を想定しているが、撮影装置10が認識可能であれば、赤外線や紫外線等の不可視光線でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0029】
撮影部12は、被写体を撮影し、撮影画像データ(例えば、動画)を出力する。ここでは、撮影部12は、本体又はカメラ機能等が起動している間、常時、撮影方向に存在する被写体を継続的に撮影し、撮影している間の撮影画像データを出力する。撮影部12の例として、電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)や相補性金属酸化膜半導体(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子(image sensor)と、撮像素子からのアナログ信号を増幅するアンプと、アナログ信号をデジタル信号に変換する高速アナログ/デジタル変換器の組み合わせ等が考えられる。撮影画像データは、写真の候補となる画像データである。例えば、デジタルカメラのファインダー越しに見えている光景等の映像データである。撮影画像データは、記憶部14に(一時的ではなく)正式に記憶された時点で、写真/映像として確定する。すなわち、撮影部12から出力された撮影画像データを、記憶部14に正式に記憶し、写真/映像として確定することは、通常のカメラ等における「シャッターON」に相当する。なお、撮影画像データは、静止画でも動画でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0030】
制御部13は、発光部11から照射された光線により、光の円が被写体に投影されている時に、撮影部12から出力された撮影画像データを処理する。また、制御部13は、記憶部14に記憶されたプログラムを実行する。また、制御部13は、撮影装置10自体の各種機能を制御する。制御部13の例として、CPU(Central Processing Unit)、ネットワークプロセッサ(NP:Network Processor)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコントローラ(microcontroller)、或いは、専用の機能を有する半導体集積回路(LSI:Large Scale Integration)等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0031】
記憶部14は、撮影部12から出力された撮影画像データや、制御部13で実行されるプログラム等を記憶する。記憶部14の例として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の半導体記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置、又は、DVD(Digital Versatile Disk)等のリムーバブルディスクや、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等の記憶媒体(メディア)等が考えられる。また、バッファ(buffer)やレジスタ(register)等でも良い。或いは、DAS(Direct Attached Storage)、FC−SAN(Fibre Channel − Storage Area Network)、NAS(Network Attached Storage)、IP−SAN(IP − Storage Area Network)等を用いたストレージ装置でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0032】
[実施構成]
図3を参照して、本発明に係る撮影装置の具体的な構成例について説明する。
【0033】
本発明に係る撮影装置10は、発光部11と、撮影部12と、制御部13と、記憶部14と、解析部15と、入力部16と、表示部17と、調整部18と、音出力部19を備える。
【0034】
発光部11、撮影部12、解析部15、及び記憶部14については、前述の通りである。
【0035】
解析部15は、撮影部12から出力された撮影画像データを解析する。例えば、解析部15は、撮影部12から出力された撮影画像データが動画の場合、1コマ毎に、又は、既定間隔のコマ毎の静止画像データを解析する。ここでは、解析部15は、撮影部12の撮影範囲内に被写体が収まった際に、発光部11から照射される光線により被写体に投影された光が既定の条件を満たす場合、その時点の撮影画像データを、記憶部14に正式に記憶し、写真/映像として確定する。解析部15の例として、CPU(Central Processing Unit)、ネットワークプロセッサ(NP:Network Processor)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコントローラ(microcontroller)、或いは、専用の機能を有する半導体集積回路(LSI:Large Scale Integration)等が考えられる。すなわち、制御部13と解析部15は、同一の装置でも良い。例えば、制御部13が、解析部15の機能を実現するプログラムを実行するようにしても良い。また、制御部13と解析部15は、互いに独立した装置でも良い。いずれにしても、制御部13と解析部15は、連携可能であれば良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0036】
入力部16は、撮影者の操作に応じて、撮影装置10の起動、撮影装置10の機能の選択/決定等を行う。例えば、入力部16は、電源スイッチやシャッターボタン等の用途で使用される。入力部16の例として、本体に搭載された各種ボタン、タッチパネル(touch panel)、又は入力端子等が考えられる。また、入力部16は、音声入力装置や、センサ等の検知情報に応じて入力を行う入力装置等でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0037】
表示部17は、撮影部12から出力された撮影画像データや、入力部16が選択する機能等のメニューを表示する。また、表示部17は、カメラのファインダーとなる場合もある。表示部17の例として、LCD(液晶ディスプレイ)やPDP(プラズマディスプレイ)、有機ELディスプレイ等の表示装置等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0038】
調整部18は、発光部11の向きを動かし、光線の照射方向を変更する。調整部18の例として、発光部11を搭載可能で、手動で発光部11の位置/向きを変更可能な部位/機構等が考えられる。また、調整部18は、モータやアクチュエータ、歯車等の動力機構でも良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0039】
音出力部19は、シャッター音に相当する音を出力する。音出力部19の例として、一般的なスピーカー(Speaker)やイヤフォン(Earphone)、又は音声出力端子等が考えられる。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0040】
[事前準備]
撮影装置10を出荷する際の準備について説明する。なお、撮影装置10が準備済で出荷される場合は、この準備は必要ない。
【0041】
撮影装置10の記憶部14に、本発明を実行するプログラムがインストールされていない場合、撮影装置10にプログラムをインストールし、記憶部14にプログラムを記憶する。
【0042】
発光部11が撮影装置10本体とは別に提供される場合、撮影装置10本体に発光部11を装着する。
【0043】
撮影装置10の制御部13は、記憶部14に記憶されたプログラムを実行し、入力部16に対する撮影者の操作により、撮影者が撮影したい被写体が選択され、表示部17に被写体が表示された場合、撮影部12に撮影開始指示を伝達し、発光部11に発光指示を伝達することができる。
【0044】
BCS測定を実施する場合、記憶部14は、被写体に関連付けられたシルエット画像データを記憶している。シルエット画像データは、「被写体のシルエット」と「光線の照射位置」とを印した画像データである。この場合、制御部13は、選択された被写体に関連付けられて記憶部14に記憶されているシルエット画像データを、撮影部12で撮影し出力される撮影画像データに重ね合わせて合成し、表示部17に表示する。
【0045】
制御部13は、調整部18に指示し、撮影部12で撮影し出力される撮影画像データのシルエット画像データの照射位置に光線が照射されるように、発光部11の向き(角度)を動かす。また、制御部13は、調整部18に指示し、撮影部12のズーム(拡大・縮小)/パーン(縦横に振ること、チルトも含む)に応じて、発光部11の向き(角度)を動かしても良い。なお、撮影者が調整部18(又は発光部11自体)を手動で動かす場合、撮影者が表示部17を確認しながら、光線の照射方向を変更する。
【0046】
撮影装置10による被写体の撮影は、撮影装置10を撮影者が手に持ち、光線と被写体との関係を見ながら、光線と被写体との関係が最適になるように、被写体との距離や照射方向の調整を行うと考えられる。但し、撮影装置10を三脚等で固定しても良い。
【0047】
なお、BCS測定を実施しない場合、シルエット画像データに関する処理は不要である。
【0048】
[手順]
本発明では、撮影している間に、照射された光線により被写体に投影された「光の円」が既定の条件に合致していると判断した時点で、シャッターONする。
【0049】
例えば、
図4に示すように、被写体に向けて光線を照射した際に、被写体に光の円が投影されていれば、シャッターONする。なお、被写体に光の円が投影されていると判断するための条件として、様々な例が考えられる。詳細については、後述の各実施形態において説明する。
【0050】
(1)撮影開始
制御部13は、電源スイッチ等の入力部16からの信号に応じて、撮影部12に撮影開始指示を伝達する。撮影部12は、制御部13からの撮影開始指示に従って、撮影を開始し、入力される光を電気信号に変換し、撮影画像データ(例えば、動画)を生成し、解析部15と表示部17に出力する。なお、撮影画像データを、解析部15の処理時間分等、遡って記憶部14に記憶できるように、既定の時間分、一時的に記憶部14に記憶しても良い。
【0051】
(2)画像表示
表示部17は、撮影部12から出力された撮影画像データを表示する。ここでは、表示部17は、ファインダーとして機能する。
【0052】
(3)光線照射
制御部13は、発光部11に発光指示を伝達する。なお、実際には、制御部13は、撮影部12に撮影開始指示を伝達する際に、同時に/続けて、発光部11に発光指示を伝達しても良い。発光部11は、制御部13からの発光指示に従って、光線を照射する。
【0053】
(4)シャッターON
解析部15は、撮影部12から出力された撮影画像データに写る各光線の光の円を認識し、光の円が予め記憶された既定の条件に合致(適合)するか比較(照合)する。例えば、被写体に写る光の光度や彩度等の違いにより、光の形の輪郭を識別することで認識する。合致していると判断した場合、その時点の撮影画像データを記憶部14に記憶する(シャッターONする)。なお、被写体に投影された光の円と、既定の条件とは、多少は違っていても良い。すなわち、誤差の範囲内であれば、合致していると判断するようにしても良い。
【0054】
[シャッターONの通知]
撮影画像データが記憶部14に記憶された時、制御部13は、音出力部19に、シャッター音に相当する音を出力するための音出力指示を伝達するようにしても良い。音出力部19は、音出力指示に従って、記憶部14に記憶された既定の音データを音信号に変換してスピーカー等から出すことで、シャッター音に相当する音を出力する。撮影者は、音出力部19から出力された音(シャッター音に相当する音)を聴くことで、その時点の撮影画像データが記憶部14に記憶されたこと(シャッターONされたこと)を認識する。
【0055】
また、制御部13は、発光部11に、シャッターONされたことを示すための光線変化指示を伝達するようにしても良い。発光部11は、光線変化指示に従って、被写体に照射している光線を、それまでの発光パターンとは異なる発光パターンに変更する。例えば、光線の色/周波数や発光間隔を変更する。撮影者は、変更された発光パターンを見ることで、その時点の撮影画像データが記憶部14に記憶されたこと(シャッターONされたこと)を認識する。
【0056】
また、制御部13は、シャッターONされたことを示すため、本体のバイブレーション機能を起動し、筐体を振動させるようにしても良い。撮影者は、筐体の振動を感知することで、その時点の撮影画像データが記憶部14に記憶されたこと(シャッターONされたこと)を認識する。
【0057】
このように、撮影装置10は、撮影画像データが記憶部14に記憶されたこと(シャッターONされたこと)を撮影者に認識させるために、何らかの動作をしても良い。但し、実際には、これらの例に限定されない。
【0058】
これにより、ファインダーを覗き込まなくても、撮影者の意図どおりの姿勢や構図で、被写体の写真が撮れる。
【0059】
<第1実施形態>
以下に、本発明の第1実施形態について説明する。
【0060】
本実施形態では、撮影している間に、照射された光線により被写体に投影された「光の円の数」が既定の数(閾値等)に達していると判断した時点で、シャッターONする。なお、実際には、被写体に投影された光の円の数が、既定の上限値と下限値の範囲内(許容範囲内)に収まっていると判断した時点で、シャッターONするようにしても構わない。
【0061】
例えば、
図5に示すように、被写体に向けて6つの光線を照射した際に、被写体に6つの光が投影されていれば、シャッターONする。
【0062】
(1)撮影開始
制御部13は、電源スイッチ等の入力部16からの信号に応じて、撮影部12に撮影開始指示を伝達する。撮影部12は、制御部13からの撮影開始指示に従って、撮影を開始し、入力される光を電気信号に変換し、撮影画像データ(例えば、動画)を生成し、解析部15と表示部17に出力する。なお、撮影画像データを、解析部15の処理時間分等、遡って記憶部14に記憶できるように、既定の時間分、一時的に記憶部14に記憶しても良い。
【0063】
(2)画像表示
表示部17は、撮影部12から出力された撮影画像データを表示する。ここでは、表示部17は、ファインダーとして機能する。
【0064】
(3)光線照射
制御部13は、発光部11に発光指示を伝達する。なお、実際には、制御部13は、撮影部12に撮影開始指示を伝達する際に、同時に/続けて、発光部11に発光指示を伝達しても良い。発光部11は、制御部13からの発光指示に従って、光線を照射する。照射された各光線は、均等な太さ(幅)で照射される。したがって、被写体に投影される光の円の大きさも均等になる。なお、実際には、照射された各光線は、発光部11の発光側に設けられたレンズを通して、距離が長くなるにつれて、投影される光の円が大きくなるように、広がっていくようにしても良い。
【0065】
(4)シャッターON
解析部15は、撮影部12から出力された撮影画像データに写る各光線の光の円を認識し、光の円の数が予め記憶された既定の数(光線の総数でなくても良い)に達しているか確認し、達していると判断した場合、その時点の撮影画像データを記憶部14に記憶する(シャッターONする)。
【0066】
[実施例]
例えば、入力部16により選択された被写体がBCS測定をする犬の場合、頭に照射される光線「A」と、首付近に照射される光線「B」と、胴体の右肩付近に照射される光線「C」と、胴体の左肩付近に照射される光線「D」と、胴体の背中(腹)付近に照射される光線「E」と、胴体のお尻付近に照射される光線「F」の6つの光線が、発光部11から照射されるものとして説明する。
【0067】
被写体に投影された光の円の数が6つである場合、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」が全て犬に照射されており、犬がBCS測定をする際の理想の直立不動の姿になっていると判定できる。
【0068】
また、被写体に投影された光の円の数が6つでない場合、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の6つの光線のうち、少なくとも1つの光線が犬に照射されていないと考えられるため、撮影装置10の向きが不適切(犬が画角内に入っていない)か、犬が曲がっている等の理想の姿になっていないと判定できる。この場合、撮影者は、撮影装置10の向きや犬の姿勢を動かして調整する。
【0069】
<第2実施形態>
以下に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0070】
本実施形態では、撮影している間に、照射された光線により被写体に投影された「光の円の大きさ」が既定の大きさに合致していると判断した時点で、シャッターONする。既定の大きさとは、光の形が円なら、撮影画像データ内での「円の半径や直径等の長さ」や「円の面積」等である。但し、実際に被写体に投影されている光の大きさである実寸を算出しても構わない。
【0071】
例えば、
図5に示すように、被写体に向けて6つの光線を照射した際に、被写体に投影された6つの光の円の大きさが全て既定の大きさであれば、シャッターONする。ここでは、撮影装置10と被写体との距離を事前に予測し、発光部11から照射される光線と、予測された距離に基づいて、被写体に投影される光の円の大きさを推測し、推測された大きさを既定の大きさとして設定しておく。光の円の大きさが既定の大きさに合致した場合、撮影装置10と被写体との距離は、事前に予測された距離となる。
【0072】
(1)撮影開始
制御部13は、電源スイッチ等の入力部16からの信号に応じて、撮影部12に撮影開始指示を伝達する。撮影部12は、制御部13からの撮影開始指示に従って、撮影を開始し、入力される光を電気信号に変換し、撮影画像データ(例えば、動画)を生成し、解析部15と表示部17に出力する。なお、撮影画像データを、解析部15の処理時間分等、遡って記憶部14に記憶できるように、既定の時間分、一時的に記憶部14に記憶しても良い。
【0073】
(2)画像表示
表示部17は、撮影部12から出力された撮影画像データを表示する。ここでは、表示部17は、ファインダーとして機能する。
【0074】
(3)光線照射
制御部13は、発光部11に発光指示を伝達する。なお、実際には、制御部13は、撮影部12に撮影開始指示を伝達する際に、同時に/続けて、発光部11に発光指示を伝達しても良い。発光部11は、制御部13からの発光指示に従って、光線を照射する。照射された各光線は、発光部11の発光側に設けられたレンズを通して、距離が長くなるにつれて、投影される光の円が大きくなるように、広がっていく。
【0075】
(4)シャッターON
解析部15は、撮影部12から出力された撮影画像データに写る各光線の光の円を認識し、全てもしくは予め記憶された既定の数の光の円が予め記憶された既定の大きさ(既定の大きさに関する条件)に合致するか比較する。例えば、既定の大きさに関する条件として、光の円の直径が、予め記憶された既定の大きさと比較して、大きさがプラスマイナス5%以内の差異ならば、誤差の範囲として、既定の大きさに合致すると判断しても良い。被写体が動物の場合、高さが異なる首とお尻で若干大きさが異なる場合もあるためである。合致していると判断した場合、その時点の撮影画像データを記憶部14に記憶する(シャッターONする)。
【0076】
[実施例]
例えば、入力部16により選択された被写体がBCS測定をする犬の場合、頭に照射される光線「A」と、首付近に照射される光線「B」と、胴体の右肩付近に照射される光線「C」と、胴体の左肩付近に照射される光線「D」と、胴体の背中(腹)付近に照射される光線「E」と、胴体のお尻付近に照射される光線「F」の6つの光線が、発光部11から照射されるものとして説明する。
【0077】
光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の光の円が既定の大きさであると判断した場合、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」が全て犬に照射されており、犬がBCS測定をする際の理想の直立不動の姿になっていると判定できる。
【0078】
また、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の光の円のうち、少なくとも1つの光の円の大きさが既定の大きさと違う(誤差の範囲を超えている)場合、撮影装置10の向きが不適切(犬が画角内に入っていない)か、犬が曲がっている等の理想の姿になっていないと判定できる。この場合、撮影者は、撮影装置10の向きや犬の姿勢を動かして調整する。
【0079】
<第3実施形態>
以下に、本発明の第3実施形態について説明する。
【0080】
本実施形態では、撮影している間に、被写体に投影された「光の円が全て同じ大きさ」(全ての光の円の大きさが均等)になった時点で、シャッターONする。
【0081】
被写体の前方(上方)から背景(床)方向に向けて、レンズを通して光線を照射した場合、
図6に示すように、光源である発光部11に対して、比較的近い位置にいる被写体に投影される光の円の大きさは、被写体よりも遠い位置になる背景(床)に投影される光の円の大きさよりも小さくなる。なお、背景は、壁や地面でも良い。
【0082】
したがって、
図7に示すように、各光線が全て被写体に照射されていれば、同じ被写体に投影された光の円の大きさは全て同じ大きさになると考えられる。また、被写体に投影されていない光の円の大きさは、被写体に投影された光の円の大きさとは異なると考えられる。なお、各光線が全て被写体に照射されていない場合も、被写体に投影されていない光の円の大きさが全て同じ大きさになる可能性がある。これについては、第2実施形態と組み合わせて光の円の大きさを既定することで対応できる。
【0083】
(1)撮影開始
制御部13は、電源スイッチ等の入力部16からの信号に応じて、撮影部12の撮影開始指示を伝達する。撮影部12は、制御部13からの撮影開始指示に従って、撮影を開始し、入力される光を電気信号に変換し、撮影画像データ(例えば、動画)を生成し、解析部15と表示部17に出力する。なお、撮影画像データを、解析部15の処理時間分等、遡って記憶部14に記憶できるように、既定の時間分、一時的に記憶部14に記憶しても良い。
【0084】
(2)画像表示
表示部17は、撮影部12から出力された撮影画像データを表示する。ここでは、表示部17は、ファインダーとして機能する。
【0085】
(3)光線照射
制御部13は、発光部11に発光指示を伝達する。なお、実際には、制御部13は、撮影部12に撮影開始指示を伝達する際に、同時に/続けて、発光部11に発光指示を伝達しても良い。発光部11は、制御部13からの発光指示に従って、複数の光線を照射する。照射された各光線は、発光部11の発光側に設けられたレンズを通して、距離が長くなるにつれて、投影される光の円が大きくなるように、広がっていく。
【0086】
(4)シャッターON
解析部15は、撮影部12から出力された撮影画像データに写る各光線の光の円とその大きさを認識する。そして、各光線の光の円が全て略(ほぼ)同じ大きさであると判断した場合、その時点の撮影画像データを記憶部14に記憶する(シャッターONする)。条件として「略同じ大きさ」とした理由は、高さが異なる首とお尻で若干大きさが異なる場合もあるためである。例えば、各々の光の円の直径を比較して、大きさがプラスマイナス5%以内の差異なら、誤差の範囲内として略同じ大きさに合致すると判断しても良い。
【0087】
[実施例]
例えば、入力部16により選択された被写体がBCS測定をする犬の場合、頭に照射される光線「A」と、首付近に照射される光線「B」と、胴体の右肩付近に照射される光線「C」と、胴体の左肩付近に照射される光線「D」と、胴体の背中(腹)付近に照射される光線「E」と、胴体のお尻付近に照射される光線「F」の6つの光線が、発光部11から照射されるものとして説明する。
【0088】
光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の光の円が(誤差の範囲内で)全て同じ大きさであると判断した場合、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」が全て犬に照射されており、犬がBCS測定をする際の理想の直立不動の姿になっていると判定できる。
【0089】
また、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の光の円のうち、少なくとも1つの光の円の大きさが(誤差の範囲を超えて)違う大きさであると判断した場合、撮影装置10の向きが不適切(犬が画角内に入っていない)か、犬が曲がっている等の理想の姿になっていないと判定できる。この場合、撮影者は、撮影装置10の向きや犬の姿勢を動かして調整する。
【0090】
<第4実施形態>
以下に、本発明の第4実施形態について説明する。
【0091】
本実施形態では、撮影している間に、「第1のグループの光の円が全て同じ大きさ」で、「第2のグループの光の円が被写体に投影されていない」場合、シャッターONする。
【0092】
例えば、
図8に示すように、被写体に投影する第1のグループの光だけではなく、被写体には投影しない第2のグループの光(NG光)も考慮して、被写体の輪郭を確認し、撮影者の意図どおりの姿勢や構図であるか確認する。
【0093】
(1)撮影開始
制御部13は、電源スイッチ等の入力部16からの信号に応じて、撮影部12の撮影開始指示を伝達する。撮影部12は、制御部13からの撮影開始指示に従って、撮影を開始し、入力される光を電気信号に変換し、撮影画像データ(例えば、動画)を生成し、解析部15と表示部17に出力する。なお、撮影画像データを、解析部15の処理時間分等、遡って記憶部14に記憶できるように、既定の時間分、一時的に記憶部14に記憶しても良い。
【0094】
(2)画像表示
表示部17は、撮影部12から出力された撮影画像データを表示する。ここでは、表示部17は、ファインダーとして機能する。
【0095】
(3)光線照射
制御部13は、発光部11に発光指示を伝達する。なお、実際には、制御部13は、撮影部12に撮影開始指示を伝達する際に、同時に/続けて、発光部11に発光指示を伝達しても良い。発光部11は、制御部13からの発光指示に従って、複数の異なるグループの光線を照射する。更に、同じグループで複数の光線を照射しても良い。
【0096】
(4)シャッターON
解析部15は、撮影部12から出力された撮影画像データに写る各光線の光の円とその光の色とその円の大きさを認識し、どの光の円がどのグループに所属する光の円か、どの光の円がどの程度の大きさか認識する。そして、第1のグループの光線の光の円が略同じ大きさに合致したと判断し、かつ、第2のグループの光線の光の円が被写体に投影されていないと判断した場合、その時点の撮影画像データを記憶部14に記憶する(シャッターONする)。条件として「略同じ大きさ」とした理由は、高さが異なる首とお尻で若干大きさが異なる場合もあるためである。例えば、各々の光の円の直径を比較して、大きさがプラスマイナス5%以内の差異なら、誤差の範囲内として略同じ大きさに合致すると判断しても良い。
【0097】
[実施例]
例えば、入力部16により選択された被写体がBCS測定をする犬の場合、犬に当てる第1のグループの光線と、犬に当てない第2のグループの光線(NG光)が、発光部11から照射されるものとして説明する。
【0098】
なお、第1のグループには、頭に照射される光線「A」と、首付近に照射される光線「B」と、胴体の右肩付近に照射される光線「C」と、胴体の左肩付近に照射される光線「D」と、胴体の背中(腹)付近に照射される光線「E」と、胴体のお尻付近に照射される光線「F」の6つの光線が含まれる。
【0099】
また、第2のグループには、NG光として、犬の右横の頭側の床に照射される光線「G」と、犬の右横の尻側の床に照射される光線「H」と、犬の左横の頭側の床に照射される光線「I」と、犬の左横の尻側の床に照射される光線「J」の4つの光線が含まれる。NG光である光線「G」、「H」、「I」、「J」を、被写体(犬)に照射してはならない。
【0100】
ここでは、グループの違いを「光の色」で識別しているが、「光の周波数」や「発光間隔」の違い等で光線のグループの違いを認識しても良い。例えば、第1のグループの光線の色を赤とし、第2のグループの光線の色を緑としても良い。
【0101】
光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の赤い色の円が(誤差の範囲内で)同じ大きさに合致したと判断し、光線「G」、「H」、「I」、「J」の緑色の円のうち、少なくとも1つの緑色の円が犬に投影されていないと判断した場合、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」が全て犬に照射されており、光線「G」、「H」、「I」、「J」が床に照射されており、犬が理想の姿になっていると判定できる。なお、「少なくとも1つの緑色の円が犬に投影されていないと判断した場合」には、緑色の円の形や輪郭がぼやけていて認識できない場合を含めても良い。
【0102】
また、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の赤い色の円のうち、少なくとも1つの赤い色の円の大きさが(誤差の範囲を超えて)違う大きさであると判断した場合か、少なくとも1つの赤い色の円が犬に投影されていないと判断した場合、犬と撮影の画角が理想的でないと判定できる。この場合、撮影者は、撮影装置10の向きや犬の姿勢を動かして調整する。なお、「少なくとも1つの赤い色の円が犬に投影されていないと判断した場合」には、赤い色の円の形や輪郭がぼやけていて認識できない場合を含めても良い。
【0103】
また、光線「G」、「H」、「I」、「J」の緑色の円のうち、少なくとも1つの緑色の円が犬に投影されていると判断した場合、犬と撮影装置10の向きが理想的でない(画角に入っていない)、又は、犬が理想の姿になっていないと判定できる。この場合、撮影者は、撮影装置10の向きや犬の姿勢を動かして調整する。
【0104】
<第5実施形態>
以下に、本発明の第5実施形態について説明する。
【0105】
本実施形態では、撮影している間に、「第1のグループの光の円が全て同じ大きさ」で、「第2のグループの光の円が第1のグループの光の円より大きい」という状態になった時点で、シャッターONする。
【0106】
第3実施形態でも説明したように、被写体の前方(上方)から背景(床)方向に向けて、レンズを通して光線を照射した場合、
図6に示すように、光源である発光部11に対して、比較的近い位置にいる被写体に投影される光の円の大きさは、被写体よりも遠い位置になる背景(床)に投影される光の円の大きさよりも小さくなる。
【0107】
したがって、
図9に示すように、被写体が撮影者の意図する状態になっていれば、被写体に投影する第1のグループの光の円の大きさは、被写体には投影しない第2のグループの光(NG光)の円の大きさと異なることになる。もし、被写体に投影する第1のグループの光の円の大きさが、被写体には投影しない第2のグループの光(NG光)の円の大きさと同じであると判断した場合には、第2のグループの光が被写体に投影されていると判定できる。
【0108】
(1)撮影開始
制御部13は、電源スイッチ等の入力部16からの信号に応じて、撮影部12の撮影開始指示を伝達する。撮影部12は、制御部13からの撮影開始指示に従って、撮影を開始し、入力される光を電気信号に変換し、撮影画像データ(例えば、動画)を生成し、解析部15と表示部17に出力する。なお、撮影画像データを、解析部15の処理時間分等、遡って記憶部14に記憶できるように、既定の時間分、一時的に記憶部14に記憶しても良い。
【0109】
(2)画像表示
表示部17は、撮影部12から出力された撮影画像データを表示する。ここでは、表示部17は、ファインダーとして機能する。
【0110】
(3)光線照射
制御部13は、発光部11に発光指示を伝達する。なお、実際には、制御部13は、撮影部12に撮影開始指示を伝達する際に、同時に/続けて、発光部11に発光指示を伝達しても良い。発光部11は、制御部13からの発光指示に従って、複数の異なるグループの光線を照射する。更に、同じグループで複数の光線を照射しても良い。照射された各光線は、発光部11の発光側に設けられたレンズを通して、距離が長くなるにつれて、投影される光の円が大きくなるように、広がっていく。
【0111】
(4)シャッターON
解析部15は、撮影部12から出力された撮影画像データに写る各光線の光の円とその光の色とその円の大きさを認識し、どの光の円がどのグループに所属する光の円か、どの光の円がどの程度の大きさか認識する。そして、第1のグループの光線の光の円が略同じ大きさに合致したと判断し、かつ、第2のグループの光線の光の円の大きさが、第1のグループの光線の光の円の大きさより、既定以上大きくなったと判断した場合(更に、「第2のグループの光線の光の円が略同じ大きさであると判断した場合」という条件を付加しても良い)、その時点の撮影画像データを記憶部14に記憶する(シャッターONする)。例えば、各々の光の円の直径を比較して、大きさがプラスマイナス5%以内の差異なら、誤差の範囲として略同じ大きさに合致すると判断しても良い。また、「既定以上」は、プラスマイナス5%を誤差の範囲とすると、その誤差の範囲より大きい値であることが望ましい。条件として「略同じ大きさ」とした理由は、高さが異なる首とお尻で若干大きさが異なる場合もあるためである。また、「既定以上」とした理由は、多少の違いだと足(脚)に光が照射されている場合もあるためである。
【0112】
[実施例]
例えば、入力部16により選択された被写体がBCS測定をする犬の場合、犬に当てる第1のグループの光線と、犬に当てない第2のグループの光線(NG光)が、発光部11から照射されるものとして説明する。
【0113】
なお、第1のグループには、頭に照射される光線「A」と、首付近に照射される光線「B」と、胴体の右肩付近に照射される光線「C」と、胴体の左肩付近に照射される光線「D」と、胴体の背中(腹)付近に照射される光線「E」と、胴体のお尻付近に照射される光線「F」の6つの光線が含まれる。
【0114】
また、第2のグループには、犬の右横の床に照射される光線「G」が含まれる。
【0115】
ここでは、グループの違いを「光の色」で識別しているが、「光の周波数」や「発光間隔」の違い等で光線のグループの違いを認識しても良い。例えば、第1のグループの光線の色を赤とし、第2のグループの光線の色を緑としても良い。
【0116】
例えば、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の赤い色の円が同じ大きさに合致したと判断し、光線「G」の緑色の円の大きさが(誤差の範囲を超えて)赤い円の大きさよりも大きいと判断した場合、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」が全て犬に照射されており、光線「G」が犬より低い床に照射されており、犬がBCS測定をする際の理想の直立不動の姿になっていると判定できる。
【0117】
また、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の赤い色の円のうち、少なくとも1つの赤い色の円の大きさが(誤差の範囲を超えて)違う大きさであると判断した場合、赤色の光線が犬より低い床に照射されており、犬が曲がっている等理想の姿になっていないと判定できる。この場合、撮影者は、撮影装置10の向きや犬の姿勢を動かして調整する。
【0118】
また、光線「G」の緑色の円のうち、少なくとも1つの緑色の円が赤い円と略同じ大きさの場合、緑色の光線が犬に照射されており、犬が理想の姿になっていないか、撮影する角度/向き/高さが違うことが判定できる。この場合、撮影者は、撮影装置10の向きや犬の姿勢を動かして調整する。
【0119】
<第6実施形態>
以下に、本発明の第6実施形態について説明する。
【0120】
本実施形態では、撮影している間に、撮影画像データを「撮影者が確認」し、撮影画像データ内の被写体が撮影者の意図する状態であると確認できた場合、「撮影者の動作に応じて」、シャッターONする。
【0121】
(1)撮影開始
制御部13は、電源スイッチ等の入力部16からの信号に応じて、撮影部12の撮影開始指示を伝達する。撮影部12は、制御部13からの撮影開始指示に従って、撮影を開始し、入力される光を電気信号に変換し、撮影画像データ(例えば、動画)を生成し、解析部15と表示部17に出力する。なお、撮影画像データを、入力部16のシャッターONの検出処理に時間がかかることを考慮して、遡って記憶部14に記憶できるように、既定の時間分、一時的に記憶部14に記憶しても良い。
【0122】
(2)画像表示
表示部17は、撮影部12から出力された撮影画像データを表示する。ここでは、表示部17は、ファインダーとして機能する。
【0123】
(3)光線照射
制御部13は、発光部11に発光指示を伝達する。なお、実際には、制御部13は、撮影部12に撮影開始指示を伝達する際に、同時に/続けて、発光部11に発光指示を伝達しても良い。発光部11は、制御部13からの発光指示に従って、視覚的に異なる複数のグループの光線を照射する。すなわち、光線は、撮影者が肉眼で認識可能な「可視光線」であるものとする。更に、同じグループで複数の光線を照射しても良い。ここでは、視覚的に異なるグループの違いを「光の色」で識別する。例えば、第1のグループの光線の色を赤とし、第2のグループの光線の色を緑としても良い。また、実際には、視覚的に異なるグループの違いを「光の色」ではなく、投影された「光の円の大きさ」や「光の形状」で識別しても良い。例えば、第1のグループの光の形状を円とし、第2のグループの光の形状を星型としても良い。なお、実際には、複数のグループの光線ではなく、単一のグループの光線を照射しても良い。したがって、撮影者は、肉眼により、光線が被写体に照射されているか否か認識できる。或いは、制御部13は、光線が被写体に照射されていると判断した場合、前述の「シャッターONの通知」と同様に、何らかの動作を実施し、撮影者にシャッターONすべきタイミングを通知するようにしても良い。
【0124】
(4)シャッターON
制御部13は、複数のグループの光線を照射している時、入力部16により、シャッターボタンの押下や撮影者からの既定の音声入力等のシャッターON指示が検出された場合、入力部16がシャッターON指示を検出した時点で、撮影部12から出力された撮影画像データを記憶部14に記憶する(シャッターONする)。なお、入力部16のシャッターON指示の検出処理の時間分、遡って記憶部14に記憶できるように、既定の時間分、一時的に記憶部14に記憶していても良い。シャッターON指示が既定の音声入力の場合、予め既定の音声を記憶部14に記憶しておき、制御部13は、記憶された音声と入力された音声とを比較し、合致していると判断した場合、シャッターON指示が検出されたと判断する。
【0125】
[実施例]
例えば、入力部16により選択された被写体がBCS測定をする犬の場合、犬に当てる第1のグループの光線と、犬に当てない第2のグループの光線(NG光)が、発光部11から照射されるものとして説明する。但し、実際には、犬に当てる第1のグループの光線のみ、発光部11から照射しても良い。
【0126】
なお、第1のグループには、頭に照射される光線「A」と、首付近に照射される光線「B」と、胴体の右肩付近に照射される光線「C」と、胴体の左肩付近に照射される光線「D」と、胴体の背中(腹)付近に照射される光線「E」と、胴体のお尻付近に照射される光線「F」の6つの光線が含まれる。
【0127】
また、第2のグループには、犬の右横の床に照射される光線「G」と、犬の左横の床に照射される光線「H」の2つの光線が含まれる。
【0128】
光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の赤色の光線が全て犬に照射されており、光線「G」、「H」の緑色の光線は床に照射されている場合、犬がBCS測定をする際の理想の直立不動の姿になっていると判断できる。この場合、撮影者は、シャッターボタン等の入力部16を押下、又は、音声入力可能な入力部16に「シャッター」等の既定の音声入力をする。
【0129】
また、光線「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の赤い色の光線のうち、少なくとも1つの赤い色の光線が床に照射されている場合や、光線「G」、「H」の緑色の光線のうち、少なくとも1つの緑色の光線が犬に照射されている場合、犬が理想の姿になっていないか、撮影する角度/向き/高さが違うことが判明する。この場合、撮影者は、シャッターボタンの操作は行わず、撮影装置10の向きや犬の姿勢を動かして調整する。
【0130】
<各実施形態の関係>
なお、上記の各実施形態は、組み合わせて実施することも可能である。また、端末の動作モードや機能の切り替え等により、実施形態を変更できるようにしても良い。
【0131】
<付記>
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載することも可能である。但し、実際には、以下の記載例に限定されない。
【0132】
[付記1]
複数の光線を照射する発光部と、
被写体を撮影する撮影部と、
を備え、
前記撮影部は、複数の光線のうち、既定された光線が、被写体に照射されている時に、撮影されている画像を記憶部に記憶することを特徴とする撮影装置。
【0133】
[付記2]
光線を広げるレンズを備えた発光部と、
被写体を撮影し、撮影画像データを出力する撮影部と、
撮影部から出力された撮影画像データを解析する解析部と、
撮影画像データを記憶する記憶部と
を備え、
解析部は、撮影画像データに写る光線が既定の大きさに関する条件と認識した時の撮影画像データを記憶部に記憶することを特徴とする撮影装置。
【0134】
[付記3]
発光部は、複数の光線を照射し、
解析部は、撮影画像データに写る複数の光線のうち、全ての光線が同じ大きさと認識された時の撮影画像データを記憶部に記憶することを特徴とする撮影装置。
【0135】
[付記4]
発光部は、複数の光線を照射し、
解析部は、撮影画像データに写る複数の光線のうち、特定の第1の光線が認識され、かつ、第2の光線が認識されない時の撮影画像データを記憶部に記憶することを特徴とする撮影装置。
【0136】
[付記5]
発光部は、複数の光線を照射し、
解析部は、撮影画像データに写る複数の光線のうち、特定の第1の光線より、第2の光線が大きいと認識した時の撮影画像データを記憶部に記憶することを特徴とする撮影装置。
【0137】
[付記6]
視覚的に異なる複数の光線を照射する発光部と、
被写体を撮影する撮影部と、
撮影部のシャッターONを指示する入力部と、
撮影部が撮影した撮影画像データを記憶する記憶部と、
入力部が指示した時に撮影部で撮影された撮影画像データを記憶部に記憶する制御部と、
を備えることを特徴とする撮影装置。
【0138】
[付記7]
制御部は、入力部に入力された音が、既定された音であると認識した際に、撮影部で撮影された撮影画像データを記憶部に記憶することを特徴とする撮影装置。
【0139】
<備考>
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、実際には、上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。