(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記照射ユニットは、前記発光素子の配列方向に焦線を向けて、且つ、前記複数の発光素子とそれぞれ対向するように配置された複数のシリンドリカルレンズを備えたことを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の光照射装置。
前記複数の発光素子は、正方形状の発光面を有する面発光LEDであり、前記発光面の一方の対角線が前記基板の長手方向に沿うように配置されることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の光照射装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
紫外線硬化型接着剤の硬化状態(例えば、硬化後の硬度、収縮率、残留応力など)は、照射される紫外光の強度の影響を強く受けることが、一般的に知られている。紫外光の照射光強度が不足した場合、紫外線硬化型接着剤の硬化が不十分となり、はなはだしい場合には硬化しないこともある。
【0006】
例えば、フラットパネルディスプレイの製造工程における2枚のガラス基板のシールに用いられる紫外線硬化型接着剤が、不均一な照射光強度の影響を受け、その硬化状態にムラが生じた場合、ガラス基板間に応力が発生し、製品の品質が低下したり、フラットパネルディスプレイの厚みが不均一となり、精細度などの性能が低下したりするといった問題が発生する。
【0007】
これらの問題を解決するためには、塗布した紫外線硬化型接着剤を均一に硬化させなければならず、紫外線硬化型接着剤に対して、均一な強度で紫外光を照射することが求められる。
【0008】
上述のように、フラットパネルディスプレイの製造工程において、矩形形状に塗布されたシール剤に効率的に紫外光を照射して製造する手段として、特許文献1に記載の紫外光照射装置が知られている。しかしながら、特許文献1に記載の紫外線照射装置では、2つの直交する照射手段が立体的に交差する位置に配置されており、各照射手段と矩形形状の照射面(被加工物)との距離(照射距離)が、それぞれ異なったものとなる。従って、矩形形状に塗布された紫外線硬化型接着剤(つまり、照射対象エリア)に紫外光を均一な強度で照射するには、照射距離の相違に応じて、照射手段ごとに出射強度を調整し得る光学的な機構や電気的な機能を設け、複雑な制御を行う必要がある。
【0009】
さらに、特許文献1に記載の紫外線照射装置では、各照射手段をライン方向と直交する方向に移動させながら紫外光を照射する構成であるため、紫外光を照射対象エリアに一括して照射することができない。このため、矩形形状に塗布された紫外線硬化型接着剤が、時間的側面から部分的に硬化することとなり、硬化後の接着剤内に収縮率の相違を生じ、その結果、2枚のガラス基板間に、不要な応力を残留させる不具合が生じていた。また、硬化状態にムラが生じ易く、フラットパネルディスプレイの厚みが不均一となる問題があった。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、矩形形状の縦横比が相違する、対向する辺の長さが相違するなど、多様な形状に塗布された紫外線硬化型接着剤に対して、紫外光照射領域の形状を調整可能とし、矩形形状(枠状)の照射対象エリア全体を、略均一な強度で一括して照射可能な光照射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の光照射装置は、平面状の照射面に対して光を照射する光照射装置であって、照射面側から見たときに、所定の矩形領域を包囲するように配置された板状の基板と、基板の表面に矩形領域の各辺に沿って所定の間隔をおいて少なくとも一列に並べられ、基板の表面と直交する方向に光軸の向きを揃えて配置される複数の発光素子とを有する照射ユニットと、複数の発光素子の光量を調整する光量調整手段とを備え、複数の発光素子は、照射面と平行な同一平面上に配置され、照射ユニットは、照射面側から見たときに、所定の矩形領域を枠状に包囲する枠状部と、枠状部の外側に突出する突出部とを有し、光量調整手段は、少なくとも枠状部に位置する発光素子の光量をそれぞれ所定の光量となるように調整
し、照射ユニットは、矩形領域の各辺に沿って延びる直線状の基板を有する第1〜第4の照射ユニットからなり、第1及び第2の照射ユニットは、長手方向が第1の方向に沿って平行に配置され、第3及び第4の照射ユニットは、長手方向が第1の方向と直交する第2の方向に沿って平行に配置され、第1の照射ユニットの長手方向の一端部は、第3の照射ユニットの側面に近接し、第3の照射ユニットの長手方向の一端部は、第2の照射ユニットの側面に近接し、第2の照射ユニットの長手方向の一端部は、第4の照射ユニットの側面に近接し、第4の照射ユニットの長手方向の一端部は、第1の照射ユニットの側面に近接するように設けられ、第1及び第2の照射ユニットの長手方向の他端部が、2つの突出部をなし、第1〜第4の照射ユニットの長手方向の一端部に位置する複数の発光素子は、m列(mは2以上の整数)に配列されており、一端部以外の部分の複数の発光素子は、m列よりも少ないk列(kは1以上の整数)に配列されていることを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、各照射ユニットが同一平面上に配置され、各照射ユニットと照射面(被加工物)との距離が一定となるため、照射対象エリア全体にわたって均一な強度で照射を行うことが可能になる。
【0013】
また、
第3及び第4の照射ユニットの長手方向の他端部が、2つの突出部をなすように構成することができる。
【0014】
また、
第1〜第4の照射ユニットのそれぞれを、第1の方向に沿って移動させる第1の移動手段を更に備える構成にすることができる。
【0015】
また、
第1〜第4の照射ユニットのそれぞれを、第2の方向に沿って移動させる第2の移動手段を更に備える構成にすることができる。
【0016】
また、
別の観点からは、本発明の光照射装置は、平面状の照射面に対して光を照射する光照射装置であって、照射面側から見たときに、所定の矩形領域を包囲するように配置された板状の基板と、基板の表面に矩形領域の各辺に沿って所定の間隔をおいて少なくとも一列に並べられ、基板の表面と直交する方向に光軸の向きを揃えて配置される複数の発光素子と、を有する照射ユニットと、複数の発光素子の光量を調整する光量調整手段と、を備え、複数の発光素子は、照射面と平行な同一平面上に配置され、照射ユニットは、照射面側から見たときに、所定の矩形領域を枠状に包囲する枠状部と、枠状部の外側に突出する突出部とを有し、光量調整手段は、少なくとも枠状部に位置する発光素子の光量をそれぞれ所定の光量となるように調整し、照射ユニットは、矩形領域の3辺に沿って延びるコの字状の基板を有する第1照射ユニットと、矩形領域の他の1辺に沿って延びる直線状の基板を有する第2照射ユニットからなり、第1照射ユニットが、第2照射ユニットの長手方向と直交し第1の方向に延びる2つの突出部を有することを特徴とする。
【0017】
また、
別の観点からは、本発明の光照射装置は、平面状の照射面に対して光を照射する光照射装置であって、照射面側から見たときに、所定の矩形領域を包囲するように配置された板状の基板と、基板の表面に矩形領域の各辺に沿って所定の間隔をおいて少なくとも一列に並べられ、基板の表面と直交する方向に光軸の向きを揃えて配置される複数の発光素子と、を有する照射ユニットと、複数の発光素子の光量を調整する光量調整手段と、を備え、複数の発光素子は、照射面と平行な同一平面上に配置され、照射ユニットは、照射面側から見たときに、所定の矩形領域を枠状に包囲する枠状部と、枠状部の外側に突出する突出部とを有し、光量調整手段は、少なくとも枠状部に位置する発光素子の光量をそれぞれ所定の光量となるように調整し、照射ユニットは、矩形領域の2辺に沿って延びるL字状の基板を有する第1照射ユニットと、矩形領域の他の2辺に沿って延びる逆L字状の基板を有する第2照射ユニットからなり、第1照射ユニット及び第2照射ユニットのそれぞれが、互いに平行な第1の方向に延びる2つの突出部を有することを特徴とする。
【0018】
また、
第2の照射ユニットを、第1の方向に沿って移動させる第1の移動手段を更に備える構成とすることができる。
【0019】
また、
別の観点からは、本発明の光照射装置は、平面状の照射面に対して光を照射する光照射装置であって、照射面側から見たときに、所定の矩形領域を包囲するように配置された板状の基板と、基板の表面に矩形領域の各辺に沿って所定の間隔をおいて少なくとも一列に並べられ、基板の表面と直交する方向に光軸の向きを揃えて配置される複数の発光素子と、を有する照射ユニットと、複数の発光素子の光量を調整する光量調整手段と、を備え、複数の発光素子は、照射面と平行な同一平面上に配置され、照射ユニットは、照射面側から見たときに、所定の矩形領域を枠状に包囲する枠状部と、枠状部の外側に突出する突出部とを有し、光量調整手段は、少なくとも枠状部に位置する発光素子の光量をそれぞれ所定の光量となるように調整し、照射ユニットは、矩形領域の各辺に沿って延びる直線状の基板を有する第1〜第4の照射ユニットからなり、第1及び第2の照射ユニットは、長手方向が第1の方向に沿って平行に配置され、第3及び第4の照射ユニットは、長手方向が第1の方向と直交する第2の方向に沿って平行に配置され、第3及び第4の照射ユニットの長手方向の一端部は、第1の照射ユニットの側面に近接し、第3及び第4の照射ユニットの長手方向の他端部は、第2の照射ユニットの側面に近接するように設けられ、第1及び第2の照射ユニットの長手方向の一端部が、2つの突出部をなすことを特徴とする。
【0020】
また、
第1及び第2の照射ユニットの長手方向の他端部が、2つの突出部をなすように構成することができる。
【0021】
また、
第3及び第4の照射ユニットの少なくともいずれか一方を、第1の方向に沿って移動させる第3の移動手段を更に備える構成にすることができる。
【0022】
また、
光量調整手段は、枠状部と突出部との境界に位置する発光素子の光量を選択的に調整することができる。
【0024】
また、光量調整手段は、突出部に配置された発光素子の光量を選択的に低減するように構成することができる。
【0025】
また、各発光素子の光路上に配置され、各発光素子からの光の放射角度を変更する少なくとも1つの光学素子を有するように構成することができる。
【0026】
また、複数の発光素子は、n列(nは2以上の整数)に配列されることが望ましい。この場合、n列に配列される前記複数の発光素子は、各列において第1の間隔で配列されており、隣り合う列との間で、複数の発光素子の長手方向における位置が、第1の間隔の1/2ずれていることが望ましい。
【0027】
また、n列に配列される複数の発光素子は、各列において第1の間隔で配列されており、隣り合う列との間で、複数の発光素子の長手方向における位置が、第1の間隔の1/nずれていることが望ましい。
【0029】
また、照射ユニットは、発光素子の配列方向に焦線を向けて、且つ、複数の発光素子とそれぞれ対向するように配置された複数のシリンドリカルレンズを備える構成にすることができる。
【0030】
また、複数の発光素子は、正方形状の発光面を有する面発光LEDであり、発光面の一方の対角線が基板の長手方向に沿うように配置されることが望ましい。
【発明の効果】
【0032】
以上のように、本発明の実施形態に係る光照射装置によれば、各照射ユニットの複数の発光素子が照射面(被加工物)と平行な同一平面上に配置され、各発光素子と照射面との距離が一定となるため、照射対象エリア全体にわたって均一な強度で照射を行うことが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る光照射装置1の正面図である。本実施形態の光照射装置1は、UV接着剤(紫外線硬化型接着剤)の硬化波長を波長成分に含む光(以下「UV光」という。)を
図1の紙面手前側に出射する装置である。光照射装置1から出射されるUV光は、枠状の照射強度分布を有しており、例えば液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイの製造工程において、ガラス基板を貼り合わせるUV接着剤の硬化処理に使用される。
【0036】
図1に示すように、光照射装置1は、平板状の支持プレート10と、支持プレート10の表面に取り付けられた4つの細長い角柱状の照射モジュール20(20A、20B、20C、20D)と、光照射装置1の動作を制御する制御部50を備えている。以下の説明において、
図1に座標を示すように、支持プレート10に垂直な方向をZ軸方向とし、支持プレート10に平行な互いに直交する2方向をX軸方向及びY方向とする。
【0037】
照射モジュール20A、20Cは、長手方向をX軸方向に向けて配置され、照射モジュール20B、20Dは、長手方向をY軸方向に向けて配置されている。また、照射モジュール20Aは、長手方向の一端部が照射モジュール20Dの短手方向の一側面に近接するように配置されている。なお、本明細書において「近接する」とは、「接触する」ことを含む意である。
【0038】
同様に、照射モジュール20Bは、長手方向の一端部が照射モジュール20Aの短手方向の一側面に近接するように配置されており、照射モジュール20Cは、長手方向の一端部が照射モジュール20Bの短手方向の一側面に近接するように配置されており、照射モジュール20Dは、長手方向の一端部が照射モジュール20Cの短手方向の一側面に近接するように配置されている。すなわち、4つの照射モジュール20A、20B、20C、20Dは、
図1に示すように、支持プレート10の一面上で所定の矩形領域Sを包囲するように配列されており、矩形領域Sを枠状に包囲する枠状部F(
図1中点線で囲まれた部分)と、枠状部Fから外側に(つまり、上下左右)に突出する4つの突出部Gが形成されている。
【0039】
各照射モジュール20には、支持プレート10に接する面の反対側の面(対向する側の面)に、複数の光学ユニット30が設けられている。光学ユニット30は、照射モジュール20の長手方向に等間隔に一列に配列されている。各光学ユニット30からは、支持プレート10と垂直なZ軸方向にUV光が放射される。また、各光学ユニット30から放射されるUV光は、照射モジュール20の長手方向に広がり角を有している。そのため、隣接する光学ユニット30から出射されるUV光が互いに重なり合って、照射モジュール20の長手方向に延びるライン状の照射強度分布を有するUV光が形成される。また、上述のように、それぞれライン状のUV光を出射する4つの照射モジュール20A、20B、20C、20Dが所定の矩形領域Sを包囲するように配列されるため、光照射装置1全体として枠状の照射強度分布を有する照射光(UV光)を出射する。
【0040】
図2及び
図3は、光照射装置1の拡大断面図である。
図2は、照射モジュール20Aを通るYZ平面で切断した図であり、
図3は、照射モジュール20Aを通るZX平面で切断した図である。照射モジュール20は、細長い角柱状の基板22を備えており、基板22の表面には複数の光学ユニット30が長手方向に等間隔に配置され、取り付けられている。
【0041】
光学ユニット30は、その光軸AX上に配置されたLED(Light Emitting Diode)素子32、集光レンズ34及びシリンドリカルレンズ36を備えている。LED素子32は、正方形状の発光面を有する面発光LEDであり、基板22の一面に取り付けられている。集光レンズ34及びシリンドリカルレンズ36は、基板22に固定された図示しないレンズホルダによって保持されている。
【0042】
集光レンズ34は、X軸方向及びY軸方向おいて正の屈折力を有しており、支持プレート10からZ軸正方向に所定距離(ワーキングディスタンス)離れた照射領域においてX軸方向(ライン方向)での均一な照射強度分布が得られるように、LED素子32から放射される発散光の広がり角をX軸方向及びY軸方向において低減させる。具体的には、例えば照射領域における照射光の強度の半値全幅が光学ユニット30のX軸方向における配置間隔と同程度となり、隣り合う光学ユニット30から出射される照射光の裾同士が重なり合って、X軸方向において均一性の高い照射強度分布が得られるような屈折力を有する集光レンズ34が使用される。
【0043】
シリンドリカルレンズ36は、Y軸方向のみに正の屈折力を有しており、LED素子32から放射される発散光の広がり角をY軸方向に集光させて、細長いライン状の照射強度分布を形成する。
【0044】
なお、本実施形態では、集光レンズ34及びシリンドリカルレンズ36に平凸レンズが用いられているが、正の屈折力を有する他の形状のレンズ(例えば、両凸レンズや凸凹レンズ)を使用してもよい。また、本実施形態では、各光学ユニット30に一つの短いシリンドリカルレンズ36が設けられているが、一つの長いシリンドリカルレンズを複数の光学ユニット30で共有する構成とすることもできる。
【0045】
基板22の裏面には、複数の雌螺子22tが長手方向に等間隔に設けられている。また、支持プレート10には、正方格子状に(すなわち、X軸方向及びY軸方向に等間隔に)複数の貫通穴12が設けられている。照射モジュール20の基板22は、貫通穴12に通されて雌螺子22tに捩じ込まれた複数のボルト14によって、支持プレート10に固定されている。
【0046】
上述したように、本実施形態においては、4つの照射モジュール20が、支持プレート10の表面上において所定の矩形領域Sを包囲するように配列されている。従って、4つの照射モジュール20によりそれぞれ形成されるライン状の照射強度分布が枠状部Fにおいて隙間無く重なり合い、枠状部Fからは均一性の高い枠状の照射強度分布を有する照射光が出射される。
【0047】
また、複数の照射モジュール20を本実施形態のように(すなわち、各照射モジュール20の長手方向における一端部が他の一つの照射モジュール20の短手方向における一側面に近接するように)配置することにより、各照射モジュール20の基板22を支持プレート10上に直接取り付けて、各LED素子32の発光面32a(
図2、
図3)のZ軸方向における位置を一定に(つまり、同一面上に)揃えることが可能になる。これにより、4つの同一設計の照射モジュール20を使用して、均一な照射強度分布を有する枠状の照射光を形成することが可能になる。
【0048】
また、本実施形態の各照射モジュール20は、単にボルト14によって支持プレート10に固定されているだけであり、各照射モジュール20を支持プレート10に固定しているボルト14を取り外し、別の貫通穴12にボルト14を通して再び基板22の雌螺子22tに捩じ込むことにより、支持プレート10上での各照射モジュール20の固定位置を容易に変更することができる。つまり、
図1に矢印で示すように、各照射モジュール20を、それぞれX軸方向及びY軸方向に移動させることにより、
図4に示すように、4つの照射モジュール20によって包囲される矩形領域Sの大きさを変更し、その結果として枠状部Fの大きさを変えることができる。
【0049】
このように、本実施形態の構成によれば、矩形形状の縦横比が相違する、対向する辺の長さが相違するなど、多様な形状に塗布された紫外線硬化型接着剤に対して、紫外光照射領域(つまり、枠状部F)の形状を調整することができる。従って、枠状の照射対象エリア全体を、略均一な強度の紫外光で一括して照射することが可能となるため、輝度や精細度のムラが少なく高品質なフラットパネルディスプレイを生産することができる。
【0050】
また、
図1に示すように、制御部50は、各照射モジュール20によるUV光の出射を制御する光量調整部52を備えている。光量調整部52は、各LED素子32の駆動電流を制御して、LED素子32毎に点灯/消灯の切り替えや光量調整が可能になっている。
【0051】
本実施形態の照射モジュール20の配置を採用した場合、2つの照射モジュール20が近接する箇所(つまり、枠状部Fと突出部Gとの境界部)では、光学ユニット30の配置密度が高くなるため、UV光の照射強度が増大するといった問題がある。
【0052】
図4中、破線で囲んだ領域Aは、照射モジュール20Aに照射モジュール20Bの長手方向の一端部が近接している部分(つまり、枠状部Fと突出部Gとの境界部)であり、破線で囲んだ領域Bは、照射モジュール20Bの長手方向の一端部が近接していない部分である。領域Aには、その中央に配置された光学ユニット30Aと、光学ユニット30AのX軸方向両側に配置された2つの光学ユニット30(照射モジュール20A)と、光学ユニット30AのY軸負方向側に配置された1つの光学ユニット30(照射モジュール20B)との、合わせて4つの光学ユニット30が配置されている。一方、領域Bには、その中央に配置された光学ユニット30Bと、光学ユニット30BのX軸方向両側に配置された2つの光学ユニット30(照射モジュール20A)との、合わせて3つの光学ユニット30が配置されている。したがって、各光学ユニット30による照射量を一定に設定した場合、4つの光学ユニット30が配置された領域Aは、3つの光学ユニット30が配置された領域Bよりも、光学ユニット30の配置密度が高いため、照射強度が高くなってしまう。そのため、光量調整部52により、領域Aに配置される光学ユニット30(例えば、照射モジュール20Bの長手方向の一端部に隣接する光学ユニット30Aや30A2)の光量を下げることで、均一な枠状の照射強度分布が得られるように構成している。なお、本実施形態の各光学ユニット30から出射されるUV光は、シリンドリカルレンズ36によって、各光学ユニット30の中心に向かって集光されるため、シリンドリカルレンズ36の屈折力や基板22の幅(短手方向の長さ)によっては、領域Aにおいて、照射モジュール20Aから出射されるUV光と、照射モジュール20Bから出射されるUV光とが離れすぎてしまう場合が考えられる。このような場合には、領域Aの照射強度が領域Bの照射強度よりも低くなってしまうため、領域Aに配置される光学ユニット30(例えば、照射モジュール20Bの長手方向の一端部に隣接する光学ユニット30Aや30A2)の光量を上げることで、均一な枠状の照射強度分布が得られる。
【0053】
なお、2つの照射モジュール20が近接するとは、具体的には、照射強度(エネルギー密度)分布の均一性に影響が生じる程度に、各照射モジュール20による照射強度分布が重なり合うことをいい、領域Aはそのような照射強度分布の重なり合いが生じる領域である。より具体的には、例えば各照射モジュール20による照射強度分布のうち、ピーク強度の1/2以上(あるいは1/4以上、1/8以上、1/16以上等)となる領域同士が重なる領域を領域Aとする。
【0054】
また、本実施形態においては、枠状の照射光が必要とされるため、突出部Gに配置された光学ユニット30X(
図4)による照射は不要である。従って、光量調整部52により、光学ユニット30Xのみを選択的に消灯又は減光させてもよい。
【0055】
上記の第1実施形態では、各照射モジュール20がボルト14によって支持プレート10上に固定されており、照射モジュール20の配置の変更は手作業で行う必要がある。しかし、以下に説明する本発明の第2実施形態のように、自動ステージ等の移動装置を使用することにより、支持プレート10に対する各照射モジュール20の配置を自動的に変更することも可能である。
【0056】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る光照射装置100の正面図である。また、
図6は、
図5におけるE−E矢視図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同一又は対応する構成に対しては同一又は類似の符号を使用し、重複する説明を省略する。
【0057】
本実施形態の支持プレート10´は、四辺から直立する側壁10´Wを有する箱状に形成されている。側壁10´Wには、照射モジュール20A、20B、20C及び20Dと対向する面に、それぞれリニアステージ60(60A、60B、60C及び60D)が取り付けられている。リニアステージ60は、電磁的な駆動機構を備えた自動ステージであり、1本の直線状のレール62と、2つのスライダ63、64を備えている。スライダ63、64は、レール62と係合し、レール62に沿って移動可能に構成されている。
【0058】
各レール62A、62B、62C、62Dは、それぞれ支持プレート10´と平行に配置され、ボルト(負図示)により側壁10´Wに取り付けられている。また、互いに平行に配置されたX軸方向にスライドするリニアステージ60Aと60Cは、同じ高さ(Z軸方向における位置)に取り付けられている。同様に、互いに平行に配置されたY軸方向にスライドするリニアステージ60Bと60Dも、同じ高さに取り付けられている。また、Y軸方向にスライドするリニアステージ60B及び60Dは、X軸方向にスライドするリニアステージ60A及び60Cとは異なる高さに配置されている。
図6に示すように、本実施形態ではリニアステージ60B及び60Dは、リニアステージ60A及び60Cよりも高い位置に配置されている。
【0059】
また、光照射装置100は、更に4つのリニアステージ70(70A、70B、70C及び70D)を備えている。リニアステージ70も、リニアステージ60と同様の構成の自動ステージであり、1本の直線状のレール72(72A、72B、72C、72D)と、2つのスライダ73(73A、73B、73C、73D。但し、図には73Cのみを示す。)、74(74A、74B、74C、74D。但し、74Aは不図示。)を備えている。
図6に示すように、各リニアステージ70A、70B、70C及び70Dは、それぞれ各照射モジュール20A、20B、20C及び20Dの真下に配置されており、各リニアステージ70のスライダ73、74はロッド80により各照射モジュール20の裏面に連結されている。
【0060】
また、リニアステージ70Aのレール72Aは、長手方向の一端がリニアステージ60Dのスライダ63Dに接続され、他端がリニアステージ60Bのスライダ63Bに接続されている。そのため、スライダ63Dとスライダ63Bを同期して駆動させると、レール72AがY軸方向にスライドする。更に、リニアステージ70Aのスライダ73D(不図示)と74Dを同期して駆動させると、照射モジュール20Aはレール72Aに沿ってX軸方向に移動する。すなわち、リニアステージ60B、60D及び70Aを駆動することにより、照射モジュール20Aを、その姿勢(向き)を保ったまま、X軸及びY軸方向に移動させることができる。
【0061】
同様に、リニアステージ70Cのレール72Cは、一端がリニアステージ60Dのスライダ64Dに接続され、他端がリニアステージ60Bのスライダ64Bに接続されており、リニアステージ60B、60D及び70Cを駆動することにより、照射モジュール20Cの姿勢を保ったまま、照射モジュール20CをX軸及びY軸方向に移動させることができる。
【0062】
また、リニアステージ70Dのレール72Dは、一端がリニアステージ60Aのスライダ63Aに接続され、他端がリニアステージ60Cのスライダ63Cに接続されている。そのため、スライダ63Aとスライダ63Cを同期して駆動させると、レール72DがX軸方向にスライドする。更に、リニアステージ70Dのスライダ73D(不図示)と74Dを同期して駆動させると、照射モジュール20Dはレール72Dに沿ってY軸方向に移動する。すなわち、リニアステージ60A、60C及び70Dを駆動することにより、照射モジュール20Dを、その姿勢を保ったまま、X軸及びY軸方向に移動させることができる。
【0063】
同様に、リニアステージ70Bのレール72Bは、長手方向の一端がリニアステージ60Aのスライダ64Aに接続され、他端がリニアステージ60Cのスライダ64Cに接続されており、リニアステージ60A、60C及び70Bを駆動することにより、照射モジュール20Bを、その姿勢を保ったまま、X軸及びY軸方向に移動させることができる。
【0064】
上述のように、本実施形態では、Y軸方向にスライドするリニアステージ60B及び60Dと、X軸方向にスライドするリニアステージ60A及び60Cとが異なる高さに配置されている。そのため、リニアステージ60B及び60Dに接続されるリニアステージ70A及び70Cと、リニアステージ60A及び60Cに接続されるリニアステージ70B及び70Dも、異なる高さに配置される。この構成により、リニアステージ70A及び70Cとリニアステージ70B及び70Dとが、相互に干渉されずに移動可能になっている。
【0065】
また、照射モジュール20A及び20Cは、照射モジュール20B及び20Dとは異なる長さのロッド80によりリニアステージ70に接続されている。これにより、4つの照射モジュール20A、20B、20C及び20Dの高さ(Z軸方向における位置)が一定に揃えられている。そのため、XY平面と平行に配置された被加工物と各照射モジュール20との距離を均一にすることができ、均一な照射強度分布の照射光を被加工物に照射することができる。
【0066】
また、リニアステージ60A、60B、60C、60D、70A、70B、70C及び70Dは、制御部50に接続されている。また、制御部50は、各リニアステージ60及び70の駆動を制御して、照射モジュール20A、20B、20C及び20Dを移動させる移動制御部54を有している。各照射モジュール20A、20B、20C及び20Dの位置を自動制御により変更することができるため、被加工物の種類を変更する際に、照射強度分布の設定を容易に変更することが可能になっている。
【0067】
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
【0068】
(変形例1)
以下、上記に説明した各実施形態に適用可能な幾つかの変形例を説明する。
図7は、変形例1の概略構成を示す拡大図である。変形例1の照射モジュール20´は、基板22´の長手方向における一端部(他の照射モジュール20nの短手方向の一側面に近接する側の一端部)を、照射モジュール20nの長手方向(
図8におけるX軸方向)両側に突出させて、T字状に形成したT字状部22tを有している。T字状部22tには、この突出方向に並べて配置された2つの光学ユニット30tが設けられている。照射モジュール20´は、光学ユニット30の配置に関して面対称性(対称面S)を有している。すなわち、T字状部22tを除いた部分(光学ユニット30が一列に配列された部分)では、光学ユニット30は対称面S上に等間隔で配列されている。また、T字状部22tでは、2つの光学ユニット30tは、対称面S上には配置されておらず、対称面Sを挟んで互いに対称な位置に配置される。
【0069】
図7に示されるように、照射モジュール20´の上記の一端部の近傍においては、光学ユニット30tの配列の中心線と、光学ユニット30iの配列の中心線とが、垂直に交わるように、T字状に配列されている。
【0070】
照射モジュール20´の一端部をこのように構成することで、基板の寸法の制約等によって隣接する照射モジュール20t、20´間で光学ユニット30の間隔が広くなってしまうような場合でも、照射モジュール20の継ぎ目(つまり、枠状部Fと突出部Gとの境界部)で必要な照射強度を確保することが可能になる。
【0071】
また、本変形例1では、光学ユニット30が、照射モジュール20´の長手方向における一端部(基板22´の長手方向の一端に隣接する部分)では2列、それ以外の部分では1列に配列された構成が採用されているが、他の配列も可能である。例えば、一端部以外の部分でも光学ユニットを複数列に配列させることができる。この場合は、一端部における配列数を、一端部以外の部分の配列数よりも多くすることができる。変形例1の配列方法を一般化して記載すると、照射モジュール20´の一端部では光学ユニット30tをm列(mは2以上の整数)に配列し、一端部以外ではm列よりも少ないk列(kは1以上の整数)に配列するということになる。
【0072】
(変形例2)
次に、本発明の実施形態の変形例2について説明する。本発明の第1及び第2実施形態では、照射モジュール20上に光学ユニット30を一列に配列した構成が採用されているが、照射モジュール20上に光学ユニット30を複数列配置した構成としてもよい。
【0073】
図8は、変形例2の概略構成を示す図である。変形例2の照射モジュール20″では、基板22″の長手方向に光学ユニット30″が2列並べて配置されている。各列(L列、R列)において、光学ユニット30″は等間隔(間隔p)で並べられている。また、L列とR列では、光学ユニット30″の列方向における位置が配列間隔pの1/2だけずれており、いわゆる千鳥配列となっている。光学ユニット30″をこのように配列することにより、光学ユニット30″の配置密度を高く、且つ、均一にすることができるため、より高く均一な照射強度分布を得ることができる。
【0074】
また、変形例2では、LED素子32″は正方形状の発光面を有しており、各LED素子32″は、発光面の対角線の一方を配列方向(基板22の長手方向)に向けて配置されている。このような構成とすることにより、LED素子32″の配列方向(ライン方向)において、より均一な照射強度分布が得られる。
【0075】
なお、照射モジュールに光学ユニット30″をn列(nは3以上の整数)並べて配置する場合にも、上記の変形例2と同様に、隣り合う2列の間で、光学ユニット30″の列方向における位置を配列間隔pの1/2ずらす構成とすることができる。また、光学ユニット30″をn列並べて配置する場合には、隣り合う列との間で、光学ユニット30″の列方向における位置を配列間隔pの1/nずらす構成としてもよい。
【0076】
なお、上記の変形例1及び変形例2は、いずれも第1実施形態及び第2実施形態の両方に適用することが可能である。
【0077】
また、上記の各実施形態においては、4つの照射モジュール20A、20B、20C、20Dは、矩形領域Sを枠状に包囲する枠状部Fと、枠状部Fから外側に突出する4つの突出部Gが形成されるように配置されるものとして説明したが、このような構成に限定されるものではなく、4つの照射モジュール20A、20B、20C、20Dは、以下に説明する変形例3〜5のように配置することができる。
【0078】
(変形例3)
図9は、本発明の第1実施形態に係る光照射装置1の変形例を示す図である。本変形例の光照射装置1Aは、4つの照射モジュール20A、20B、20C、20Dが、2つの突出部Gを形成するように配置されている点で第1実施形態と異なる。つまり、本変形例においては、照射モジュール20Aと照射モジュール20DとがL字状に配置されており、照射モジュール20Dには突出部Gが形成されていない。また同様に、照射モジュール20Bと照射モジュール20Cとが逆L字状に配置されており、照射モジュール20Bには突出部Gが形成されていない。そして、本変形例においては、照射モジュール20Aと照射モジュール20Dとを1セットとし、照射モジュール20Bと照射モジュール20Cとを1セットとし、それぞれがX方向にのみ移動可能に構成されている。このような構成によっても、照射モジュール20によって包囲される矩形領域Sの大きさを変更し、枠状部Fの大きさを変えることができる。なお、照射モジュール20Aと照射モジュール20Dとを連結して1つの照射モジュールとして構成し、また照射モジュール20Bと照射モジュール20Cとを連結して1つの照射モジュールとして構成してもよい。
【0079】
(変形例4)
図10は、本発明の第1実施形態に係る光照射装置1の変形例を示す図である。本変形例の光照射装置1Bは、変形例3と同様、4つの照射モジュール20A、20B、20C、20Dが、2つの突出部Gを形成するように配置されている点で第1実施形態と異なる。つまり、本変形例においては、照射モジュール20Aと、照射モジュール20Dと、照射モジュール20Cとがコの字状に配置されており、照射モジュール20Bは、照射モジュール20Aと、照射モジュール20Dと、照射モジュール20Cとで囲まれる領域内に配置されており、照射モジュール20Dと、照射モジュール20Bには突出部Gが形成されていない。そして、本変形例においては、照射モジュール20Aと、照射モジュール20Dと、照射モジュール20Cを1セットとし、照射モジュール20BのみがX方向にのみ移動可能に構成されている。このような構成によっても、照射モジュール20によって包囲される矩形領域Sの大きさを変更し、枠状部Fの大きさを変えることができる。なお、照射モジュール20Aと、照射モジュール20Dと、照射モジュール20Cとを連結して1つの照射モジュールとして構成してもよい。
【0080】
(変形例5)
図11は、本発明の第1実施形態に係る光照射装置1の変形例を示す図である。本変形例の光照射装置1Bは、照射モジュール20Bと20Dが、照射モジュール20Aと20Cとの間に挟まるように配置されており、照射モジュール20A及び20Cのそれぞれに左右方向(つまり、X軸方向)に延びる2つの突出部Gが形成される点で第1実施形態と異なる。本変形例においては、照射モジュール20Aと20Cは固定され、照射モジュール20Bと20DとがX方向にのみ移動可能に構成されている。このような構成によっても、照射モジュール20によって包囲される矩形領域Sの大きさを変更し、枠状部Fの大きさを変えることができる。
【0081】
また、上記の各実施形態は、4つの照射モジュールを正方形状に連接させた例であるが、本発明の実施形態の構成はこれに限定されず、3つ以上の照射モジュールを環状(例えば、三角形状、五角形状、六角形状、・・・十二角形状、・・・)に連接させたものであればよい。また、必ずしも正多角形とする必要は無く、被加工部(被照射部)の形状に応じて照射モジュールの配置を設定することができる。
【0082】
また、上記の各実施形態は、複数の照射モジュールを凸多角形状に連接させた例であるが、凹多角形(180°を超える内角を有する多角形)状に照射モジュールを連接させたものも本発明の範囲に含まれる。
【0083】
また、上記の各実施形態では、集光レンズ34によってLED素子から放射される発散光の広がり角をX軸方向及びY軸方向において低減させる構成としているが、集光レンズ34を他の光学部品(例えば、ミラーや回折格子)に置き換えることも可能である。また、光学ユニット30に光学フィルタを加えて、スペクトル特性や照射強度分布を調整する構成を採用することもできる。
【0084】
また、上記の各実施形態は、紫外線硬化型接着剤を硬化させるために、紫外線硬化型接着剤を硬化させるUV光を照射する光照射装置の例であるが、本発明の実施形態はこの構成に限定されない。紫外線硬化型接着剤以外の感光性素材(例えば、紫外線硬化型樹脂、紫外線硬化型インキ、紫外線硬化型塗料、紫外線硬化型コート剤、紫外線硬化型レジスト等)に作用する波長を含む光を照射する光照射装置にも本発明を適用することができる。また、本発明の実施形態は、UV光を照射する光照射装置に限定されず、可視光や赤外光等の他の波長域の光を照射する照射装置にも適用することができる。
【0085】
また、上記の第2実施形態は、電磁的な駆動機構を備えた自動ステージを用いて、支持プレートに対する各照射モジュールの配置を自動的に変更可能なものであるが、駆動機構を備えていない手動ステージを用いた構成としてもよい。また、駆動機構は、電磁力を使用するものに限定されず、油圧式、空圧式、その他の駆動方式のアクチュエータを使用することもできる。
【0086】
また、上記の第2実施形態では、照射モジュールを移動させる移動手段としてリニアステージが使用されているが、本発明の実施形態はこの構成に限定されない。例えば、多関節ロボットアーム等、別の種類の移動手段を使用して照射モジュールを移動させる構成も、本発明の範囲に含まれる。