(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
液体が流通する流路上に設けられ、少なくとも1つは前記液体を貯留するための貯留空間を有する形状を成し、それぞれに接合面を有する複数の構成部材が、該接合面どうしを水平方向で対向させて接合して構成される液体流路ユニットであって、
それぞれの前記構成部材における接合面に、撥液性又は、親液性又は、これらの両方、のいずれかの性質を付与し、前記構成部材の同じ性質の2つの接合面を対向させて接合し、前記貯留空間内の第1の圧力が変化して、前記液体流路ユニット外側の第2の圧力とは、一定の大小関係を持たない場合に、
対向するそれぞれの前記接合面において、前記貯留空間側と前記外側に区分し、前記貯留空間側に親液性の性質がそれぞれに付与され、前記外側に撥液性の性質がそれぞれに付与され、前記接合面の間に生じた間隙で前記区分する位置に前記液体によるメニスカスを形成して塞ぎ、前記貯留空間と外部との間で外気の流入及び貯留する液体の流出を抑止することを特徴とする液体流路ユニット。
液体が流通する流路上に設けられ、少なくとも1つは前記液体を貯留するための貯留空間を有する形状を成し、それぞれに接合面を有する複数の構成部材が、該接合面どうしを垂直方向で対向させて接合して構成される液体流路ユニットであって、
対向するそれぞれの前記接合面に親液性の性質が付与され、
前記構成部材の同じ性質の2つの接合面を対向させて接合した際に、不完全接合により前記接合面の間に生じた間隙において、
前記液体が非接液の対向する接合面接の親液面間に、界面張力による毛細管現象で前記液体が吸い上げられ、前記間隙内に液体からなる栓を形成して塞ぎ、
前記液体が接液の対向する接合面接の親液面間に、界面張力による毛細管現象で前記液体が吸引されて、前記間隙内に液体からなるメニスカスを形成して塞ぎ、
前記貯留空間と外部との間で外気の流入及び貯留する液体の流出を抑止することを特徴とする液体流路ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本発明の液体流路ユニットは、液体が流れる流路上に設けられて、一時的に液体を貯留するタンクとして機能し、且つ複数の構成部材が接合されて形成されたユニットである。その接合の際に、適正に接合できなかった不完全接合箇所が発生した場合に、不完全接合箇所における液体漏れや外気の流入を防止する技術的特徴を有している。
【0012】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の液体流路ユニットを、インクジェットプリンタ(以下、プリンタと称する)のインク循環経路に適用した構成例を示す概略図である。
図2は、第1の実施形態に係る液体流路ユニットの断面構成を示す図である。本実施形態における液体流路ユニットは、インク経路の途中に設けられ、記録ヘッドに供給するインクを一時的に貯留するサブインクタンクを例として説明する。
【0013】
まず、プリンタ1の構成について説明する。
このプリンタ1は、主として、複数の記録ヘッド17を備える画像記録部2と、各記録ヘッド17に対してインク20を循環させるインク流路となるインク循環経路10と、各記録ヘッド17にインク20を供給する液体流路ユニット(第1タンク)4と、各記録ヘッド17から使用されずに排出されたインク20を収容する第2タンク3と、画像記録を行うために第2タンク内の圧力を調整する圧力調整機構9と、インク循環経路にインク20を補充するインク補充部7と、で構成される。
【0014】
さらに、装置全体を制御する制御部50を有し、その制御部50内には、インク循環を制御するためのインク循環制御部51を含んでいる。また、第2タンク3内には、液面検出部19が設けられ、インクの液面を検出して、インク循環経路におけるインク残量を検出し、その結果に応じて、インク補充を行う。
【0015】
本実施形態では、インクの自重により、記録ヘッドヘのインク供給及び第2タンクへの収容に対して、インク移動を助長するように、重力方向において、高い位置から液体流路ユニット4、記録ヘッド17、第2タンク3の順に配置されている。また、第2タンク3が気密状態の場合に、ポンプ5の駆動及び圧力調整機構9により第2タンク内の圧力を加減調整されると、後述する液体流路ユニット4内の圧力も加減変化する。
【0016】
インク循環経路10のうち、液体流路ユニット4から記録ヘッド17にインク20を供給する供給流路を第1インク経路11とする。第1のインク経路11上には、各記録ヘッド17にインク20を分配するインク分配部15が配置されている。また、記録ヘッド17から第2タンク3にノズルから吐出されなかったインク20を排出する排出流路を第2インク経路12とする。第2インク経路12上には、各記録ヘッド17から排出されたインク20を纏めるインク回収部16が配置されている。
【0017】
さらに、第2タンク3から記録ヘッド17にインク20を帰還させる帰還流路を第3インク経路13とする。この第3インク経路13上には、インク20を第1のタンクに汲み上げるポンプ5と、インク20に含まれる異物等を除去するためのフィルタ6が配置されている。また、画像記録により消費されたインクは、インク補充部7から第4インク経路14上に設けられた補給弁6の開閉により、第2タンク3にインクが補充される。
【0018】
圧力調整機構9は、タンク共通気室9a、ベローズ9b、錘9c、及びベローズ昇降機構9dで構成される。ベローズ51は、錘及びベローズ昇降機構により伸長及び短縮されて、伸長時に第2タンク3を減圧して大気圧より低い負圧とし、短縮時に第2タンク3を加圧して大気圧より高い正圧とする。タンク共通気室は、他のインク色のインク循環経路における第2タンクを同時に圧力変化させるために設けられている。
【0019】
尚、
図1には示されていないが、プリンタ1は、他にも、記録媒体を供給する供給部、該供給部から供給された記録媒体を搬送する搬送部、画像形成された記録媒体を搬送部から排出するための排出部、記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス部、及びユーザの入力指示等を行うための入力部等の通常のプリンタが備えている構成部位を有しているものとする。
【0020】
次に、第1の実施形態のプリンタ1におけるインク循環について説明する。
インク循環経路10において、液体流路ユニット4から第1経路11を経て、画像記録部13にインク20が供給される。記録ヘッド17の複数のノズル(図示せず)からインク滴18として吐出されなかったインク20は、記録ヘッド17から排出されて、第2インク経路12を経て、第2タンク3へ収容される。第2タンク3からポンプ5に汲み出されたインク20は、第3インク経路13を流れて、フィルタ6で異物や固形化が除去された後、液体流路ユニット4に帰還する。
【0021】
本実施形態の液体流路ユニット4について説明する。
図2に示すように、液体流路ユニット4は、天板と側壁が一体となったキャップ形状を成す貯留空間(インクタンク)を有するユニット構成部材21と、蓋形状を成すユニット構成部材22とが接合されている。さらに、液体流路ユニット4には、第3インク経路13に接続されるインクの流入口20a及び、第1の経路11に接続される流出口20bが設けられている。ユニット構成部材21とユニット構成部材22の接合方法としては、接着剤等を用いた接着又は、熱による溶着などが利用できる。
【0022】
図1において、通常は、ユニット構成部材21とユニット構成部材22とは、接合箇所Aに示すように、インクが漏れ出る又は空気が入り込まないように密閉するように適正に接合されている。しかし、接合作業の不良又は、製造ばらつき等の何らかの原因により、適正に接合されなかった場合には、不完全接合箇所B、即ち、間隙25が生じる。
図2には、2つの不完全接合箇所Bが生じている例である。これらの不完全接合部Bは、貼り合わせ箇所21a(21b)と22a(22b)の接合面の具合によって確率的に発生するものであり、精密に接合された場合には、発生確率は低くなる。
【0023】
この液体流路ユニット4は、画像記録時等のインク循環中においては、外圧(大気圧:第2の圧力)に対し、ユニット内の圧力(内圧:第1の圧力)の方が大きくなり、インクが外部に押し出されるように流出口より流出する。つまり、ユニット内圧が、外圧<内圧の関係となる。
【0024】
また反対に、画像記録を実行していない待機時の循環停止中においては、内圧よりも外圧の方が大きくなり、インクが流出停止又は流入する。つまり、外圧(大気圧)に対し、ユニット内圧が外圧>内圧の関係となる。このように、液体流路ユニット4は、ユニット内圧とユニット外圧(一定値)の関係が一意に定まらない仕様となっている。即ち、記録動作に応じて、ポンプ駆動や圧力調整機構9の圧力調整を行うため、液体流路ユニット4の内圧値が変動する。
【0025】
本実施形態において、
図2に示すユニット構成部材21における貼り合わせ箇所21aの接合面には、全周面に渡り、内側に親液性を有している親液面23aと、外側に撥液性を有している撥液面24aとが設けられている。同様に、ユニット構成部材22における貼り合わせ箇所22aの接合面には、全周面に渡り、内側に親液性を有している親液面23aと、外側に撥液性を有している撥液面24aとが設けられている。また、本実施形態においては、撥液面24a及び24bと親液面23a及び23bとは、それぞれに対向し、且つ撥液面24a及び24bは、親液面23a及び23bよりも必ず外側に存在する。
【0026】
一般に、親液性及び撥液性の評価には、対象面と対象液体との接触角が用いられる。
ユニット内外の圧力差と不完全接合部箇所Bの隙間距離、及び親液性・撥液性による接触角には以下のような関係が与えられる。ここでは、親液面23aと撥液面24aとを例とする。
【0027】
・親液面23aの親液牲(内部液体(インク20)と親液面23aの接触角)は、
最大圧力差×不完全接合部25の隙間距離≦2×内部液体の表面張力×COS(接触角)。
・撥液面24aの撥液性(内部液体(インク20)と撥液面24aの接触角)は、
最大圧力差×不完全接合部25の隙間距離≦−2×内部液体の表面張力×COS(接触角)。
【0028】
部材表面に撥液性ないし親液性を与える方法は、一般に広く知られており、その中でも水に対する撥液性又は親液性を与える方法を以下に説明する。
1)第1の方法は、部材素材の持つ撥液・親液性を組み合わせて利用する方法がある。フッ素樹脂には撥液性があり、ナイロン(登録商標)樹脂には親液特性があることが一般に知られている。
【0029】
2)第2の方法は、撥液・親液性を持つ素材の膜を組み合わせて母材表面に形成又は、コーティングする方法がある。例えば、前述したフッ素樹脂コートでは、撥液性が得られ、二酸化チタンコートや二酸化珪素コートによって親液性が得られる。
3)第3の方法は、形成した撥液性を有する樹脂表面の一部に、微細な凹凸を形成することにより親液性を与える方法がある。樹脂表面の一部に、コロナ放電で凹凸を形成する方法や、成型金型表面にナノメートルオーダーの凹凸(ナノ構造体)を形成し、成型転写にて部材ヘナノ構造体を転写する方法により、任意の親液性を与えることができる。
【0030】
前述した不完全接合箇所Bである間隙25により、液体流路ユニット4の貯留空間と外部が連通しており、充填された内部液体、即ちインク20が間隙25部分へ流入する。
つまり、インク20の貯留空間側(内側)の圧力(内圧)が、外側の圧力(外圧:大気圧)より小さい場合、外圧に押されてメニスカス26は、中央付近が凹んだ形状で貯留空間側方向に撥液面24a,24bと、親液面23a,23bとの境界まで移動される。この時、メニスカス26は、親液面23a及び親液面23bを渡るように形成される。
【0031】
このとき、親液面23a及び親液面23b表面の親液性により、それぞれの親液面に付着したインクは、界面張力による濡れ広がり方向へ力が発生する。メニスカス26の両端にも同様の界面張力が発生し、メニスカス26は、間隙25の外側方向へ押し戻される。その結果、メニスカス26は間隙25内に留まり、液体流路ユニット4内の貯留空間の気密(水密)状態は保持される。
【0032】
反対に、貯留空間側(内側)の圧力(内圧)が、外側の圧力(外圧:大気圧)より大きい場合には、メニスカス26は、間隙26の外側方向へ押し出されるように移動して、撥液面/親液面の境界より外側まで移動しようとする。しかし、メニスカス26は、撥液面24a及び撥液面24bの撥液性と界面張力とによって働く力により、内側方向へ押し戻される。その結果、メニスカス26は、間隙25内に留まり、液体流路ユニット4内の貯留空間の気密(水密)状態は保持される。
【0033】
尚、本実施形態では、液体流路ユニットをプリンタに搭載した構成例であるため、液体をインクとしているが、液体は搭載されるシステムに応じて、インク以外の液体に対しても同等に適用することができる。
図1に示すプリンタ1においては、インク1色のインク循環経路を示しているが、実際のカラー画像を記録する構成においては、少なくとも4色のシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)のインク色毎に独立したインク循環経路を有している。
【0034】
以上説明したように、本実施形態によれば、不完全接合箇所Bの間隙25内に流入したインク20は、対向する接合面21a(21b),22a(22b)の間で、親液面23a及び親液面23bとの界面を渡るメニスカス26が形成される。このメニスカス26によって不完全接合箇所Bの間隙25は塞がれることとなり、間隙25を通じて外気の流入及び貯留するインクの流出が防止される。
【0035】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について詳細に説明する。
図3は、第2の実施形態に係る液体流路ユニットの概略的な構成を示す断面図である。本実施形態は、外側の圧力(外圧:大気圧)に対して、液体流路ユニットの貯留空間側(内側)の圧力(内圧)が常に大きい状態を維持する場合に適用される例である。尚、本実施形態の構成部位において、前述した第1の実施形態における構成部位(
図1)と同等の部位には、同じ参照符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0036】
本実施形態では、液体流路ユニット4における接合箇所(接合箇所A及び不完全接合箇所B)の接合面の構成が異なっている。
液体流路ユニット4は、不完全接合箇所Bの間隙25において、間隙25内で、内圧が外圧に対して、常に内圧>外圧の関係を保つ場合には、対向する撥液面のみで構成する。即ち、ユニット構成部材21の接合箇所21aには、撥液性を有する撥液面24aのみを形成する。同様に、ユニット構成部材22の接合箇所22aには、撥液性を有する撥液面24bのみを形成する。
【0037】
圧力が内圧>外圧の関係下で、撥液面24aと撥液面24bが対向する配置により、メニスカス26は、
図3に示すように外部に向かって中央部分が膨らむ形状で、不完全接合部Bの間隙25内に留まり、不完全接合部B21から内部液体3の漏出は発生しない。
【0038】
従って、本実施形態では、不完全接合箇所Bの間隙25内に流入したインク20は、対向する撥液面24aと撥液面24bの間で、両液面に掛かるようにメニスカス26が形成される。このメニスカス26によって不完全接合箇所Bの間隙25は塞がれることとなり、間隙25を通じて外気の流入及び貯留するインクの流出が防止される。
【0039】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について詳細に説明する。
図4は、第3の実施形態に係る液体流路ユニットの概略的な構成を示す断面図である。本実施形態は、液体流路ユニットの貯留空間側(内側)の圧力(内圧)に対して、外側の圧力(外圧:大気圧)が常に大きい状態を維持する場合に適用される例である。
【0040】
尚、本実施形態の構成部位において、前述した第1の実施形態における構成部位(
図1)と同等の部位には、同じ参照符号を付して、詳細な説明は省略する。本実施形態では、液体流路ユニット4における不完全接合部Bの接合面の構成が異なっている。
【0041】
液体流路ユニット4は、前述した第2実施形態とは反対に、不完全接合箇所Bの間隙25において、間隙25内で、外圧が内圧に対して、常に外圧>内圧の関係を保つ場合には、対向する親液面のみで構成する。即ち、ユニット構成部材21の接合箇所21aには、親液性を有する親液面23aのみを形成する。同様に、ユニット構成部材22の接合箇所22aには、親液性を有する親液面23bのみを形成する。
【0042】
圧力が外圧>内圧の関係下で、親液面23aと親液面23bが対向する配置により、メニスカス26は、
図4に示すように、外部に向かって中央部分が凹む形状で不完全接合部Bの間隙25内に留まり、不完全接合部B21から内部液体3の漏出は発生しない。
【0043】
従って、本実施形態では、不完全接合箇所Bの間隙25内に流入したインク20は、対向する親液面23aと親液面23bの間で、両液面に掛かるようにメニスカス26が形成される。このメニスカス26によって不完全接合箇所Bの間隙25は塞がれることとなり、間隙25を通じて外気の流入及び貯留するインクの流出が防止される。
【0044】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について詳細に説明する。
図5は、第4の実施形態に係る液体流路ユニットの概略的な構成を示す断面図である。本実施形態は、2つのユニット構成部材の接合箇所の接合方向が縦方向(重力方向)に接合された例である。尚、本実施形態の構成部位において、前述した第1の実施形態における構成部位(
図1)と同等の部位には、同じ参照符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0045】
本実施形態の液体流路ユニット31は、天板と側壁が一体となったキャップ形状を成す貯留空間(インクタンク)をそれぞれに有する、ユニット構成部材32とユニット構成部材33とが縦方向に接合された構成である。つまり、インクの液面に対して垂直に接合面が配置される。
【0046】
この構成において、貯留空間に収容されたインクの液面より上方に生じた不完全接合箇所Bの間隙34は、接液していないが、接合箇所の親液面30a及び30bとインク20に生じる界面張力により毛細管現象が発生し、間隙34をインク20が吸い上げられ、間隙34内に栓をするようにメニスカスを形成している。
【0047】
一方、インク20の液面より下方に生じた不完全接合箇所Cの間隙35では、親液面30a及び30bにインク20が接液して、間隙35内にインク20が入り込み、界面張力により毛細管現象が発生して、メニスカス26が形成されている。尚、本実施形態では、液体流路ユニット31,32が共にインクを貯留する貯留空間を有する構造であったが、いずれか一方が前述した平板状の構成部位であってもよい。
【0048】
従って、本実施形態においては、収容されたインク20の液面と垂直となる方向で液面下の位置で生じた不完全接合箇所Cの間隙35であっても、界面張力により毛細管現象が発生して間隙をインクで塞ぎ、また、液面上の位置で生じた不完全接合箇所Bの間隙34であっても、形成されたメニスカス26によって塞がる。
よって、不完全接合箇所Bの間隙34は、塞がれることとなり、間隙34を通じて外気の流入及び貯留するインク20の流出が防止できる。
【0049】
以上説明した実施形態においては、以下の発明の要旨を含んでいる。
(1)液体が流通する流路上に設けられ、複数の部材による接合部によって構成されるユニットであって、
接合部に任意の気密性が要求されており、ユニット内部に液体を保持する機能が要求されており、ユニット構成部材接合部の全部ないし一部が液体に接液しており、構成部材の接合部の表面が任意の撥液性もしくは、親液性又は、その両方を有することを特徴とする液体流路ユニット。
【0050】
(2)前記ユニット接合部内側の圧力が接合部外側の圧力に対して一定の大小関係を持たない場合、構成部材接合部の表面内側が親液性を有しており、構成部材接合部の表面外側が撥液性を有していることを特徴とする前記(1)項に記載の液体流路ユニット。
(3)前記ユニット接合部内側の圧力が接合部外側の圧力に対して常に内圧>外圧の関係を保つ場合、構成部材接合部の表面が撥液性を有していることを特徴とする前記(1)項に記載の液体流路ユニット。
(4)前記ユニット接合部内側の圧力が接合部外側の圧力に対して常に内圧<外圧の関係を保つ場合、構成部材接合部の表面が親液性を有していることを特徴とする前記(1)項に記載の液体流路ユニット。