特許第5767872号(P5767872)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社マキタの特許一覧

<>
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000002
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000003
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000004
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000005
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000006
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000007
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000008
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000009
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000010
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000011
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000012
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000013
  • 特許5767872-電動工具用収納ケース 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5767872
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】電動工具用収納ケース
(51)【国際特許分類】
   B25H 3/02 20060101AFI20150806BHJP
【FI】
   B25H3/02
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-142014(P2011-142014)
(22)【出願日】2011年6月27日
(65)【公開番号】特開2013-6254(P2013-6254A)
(43)【公開日】2013年1月10日
【審査請求日】2013年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】堀山 徹
(72)【発明者】
【氏名】加納 厚志
(72)【発明者】
【氏名】若槻 周作
(72)【発明者】
【氏名】尾藤 進也
【審査官】 山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−062020(JP,A)
【文献】 特開2011−230255(JP,A)
【文献】 特開2004−009202(JP,A)
【文献】 米国特許第04641076(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0005951(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25H 1/00−7/04
B25F 1/00−5/02
H02J 7/00−7/12
H02J 7/34−7/36
B25B 29/00
A45C 1/00−15/08
A45F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電式電動工具と、その充電式電動工具の電源となるバッテリーパックと、そのバッテリーパックに充電可能な充電器とをそれぞれ収納可能な複数の収納部を有する本体ケースと、その本体ケースを開閉可能な蓋体とを備える電動工具用収納ケースであって、
前記充電器を収納可能な充電器収納部の底面に、前記バッテリーパックの外形に合わせたバッテリー保持部を凹設して、前記充電器収納部に、前記充電器と前記バッテリーパックとの何れかを選択して保持可能したことを特徴とする電動工具用収納ケース。
【請求項2】
充電式電動工具と、その充電式電動工具の電源となるバッテリーパックと、そのバッテリーパックに充電可能な充電器とをそれぞれ収納可能な複数の収納部を有する本体ケースと、その本体ケースを開閉可能な蓋体とを備える電動工具用収納ケースであって、
前記充電器を収納可能な充電器収納部に、前記バッテリーパックを保持可能なバッテリー保持部を形成する保持部材を着脱可能に設けて、前記保持部材の着脱の選択により、前記充電器と前記バッテリーパックとの何れかを保持可能としたことを特徴とする電動工具用収納ケース。
【請求項3】
前記充電器収納部は、前記バッテリーパックを複数保持可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動工具用収納ケース。
【請求項4】
前記保持部材は、前記本体ケースの底面上に立設されて上端全長に亘って補強用の折り返し部が折曲形成されると共に、前記バッテリー保持部が折曲形成された板部材であることを特徴とする請求項に記載の電動工具用収納ケース。
【請求項5】
前記蓋体の裏面に、前記本体ケースの閉塞状態で前記充電器収納部に保持させた前記バッテリーパックに当接する押さえ部を設けたことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の電動工具用収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インパクトドライバ等の充電式電動工具とその付属品とを収納するための電動工具用収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
インパクトドライバ等の充電式電動工具においては、電動工具本体に加えて、交換用のビット(先端工具)や電源となるバッテリーパック及びその充電器といった付属品を一纏めにして電動工具用収納ケースに収納し、これらを同時に運搬及び保管できるようにしたものが知られている。この電動工具用収納ケースとして、特許文献1には、四角箱状の収納側ケース内に、複数のリブを立設することで、電動工具本体を収納する工具収納部、予備のバッテリーパックを収納するバッテリ収納部、充電器を収納する充電器収納部等を区画形成したものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−205323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、実際の作業現場では、電動工具本体と予備のバッテリーパックと充電器とを常にセットとして持ち込むのでなく、充電器に代えて予備のバッテリーパックを余分に持ち込んで作業したいというニーズがある。このため、上記従来の電動工具用収納ケースにおいては、充電器収納部に充電器に代えて予備のバッテリーパックを収納して持ち運ぶことがあった。ところが、バッテリーパックよりも広いスペースにバッテリーパックを収納することになるため、運搬時にがたつきが生じやすく、バッテリーパック同士が衝突して損傷したりするおそれもあった。
【0005】
そこで、本発明は、本来の充電器収納部に予備のバッテリーパックをがたつきなく安定して保持でき、使い勝手に優れた電動工具用収納ケースを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、充電式電動工具と、その充電式電動工具の電源となるバッテリーパックと、そのバッテリーパックに充電可能な充電器とをそれぞれ収納可能な複数の収納部を有する本体ケースと、その本体ケースを開閉可能な蓋体とを備える電動工具用収納ケースであって、充電器を収納可能な充電器収納部の底面に、バッテリーパックの外形に合わせたバッテリー保持部を凹設して、充電器収納部に、充電器とバッテリーパックとの何れかを選択して保持可能したことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、充電式電動工具と、その充電式電動工具の電源となるバッテリーパックと、そのバッテリーパックに充電可能な充電器とをそれぞれ収納可能な複数の収納部を有する本体ケースと、その本体ケースを開閉可能な蓋体とを備える電動工具用収納ケースであって、充電器を収納可能な充電器収納部に、バッテリーパックを保持可能なバッテリー保持部を形成する保持部材を着脱可能に設けて、保持部材の着脱の選択により、充電器と前記バッテリーパックとの何れかを保持可能としたことを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、充電器収納部はバッテリーパックを複数保持可能としたことを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項の構成において、保持部材は、本体ケースの底面上に立設されて上端全長に亘って補強用の折り返し部が折曲形成されると共に、バッテリー保持部が折曲形成された板部材であることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至の何れかの選択において、蓋体の裏面に、本体ケースの閉塞状態で充電器収納部に保持させたバッテリーパックに当接する押さえ部を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
発明によれば、本来の充電器収納部に予備のバッテリーパックをがたつきなく安定して保持でき、使い勝手に優れたものとなる。特に、請求項1に記載の発明によれば、他の部材を用意することなく、充電器とバッテリーパックとの何れかを選択して保持可能となる。また、請求項2に記載の発明によれば、保持部材を着脱する簡単な作業で充電器とバッテリーパックとの保持の選択が行える。
請求項に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、予備のバッテリーパックを十分な数だけ用意でき、使い勝手の一層の向上が図られる。
請求項に記載の発明によれば、請求項の効果に加えて、板部材の剛性が確保でき、充電器収納部にバッテリーパックを保持させた際のバッテリーパックの安定性が高まる。
請求項に記載の発明によれば、請求項1乃至の何れかの効果に加えて、バッテリーパックのより確実な保持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】形態1の電動工具用収納ケースの斜視図である(充電器収納状態)。
図2】形態1の電動工具用収納ケースの平面図である(充電器収納状態)。
図3】形態1の電動工具用収納ケースの斜視図である(バッテリーパック収納状態)。
図4】形態1の電動工具用収納ケースの平面図である(バッテリーパック収納状態)。
図5図4のA−A線断面図である。
図6】小物収納部を設けた電動工具用収納ケースの斜視図である。
図7】小物収納部を設けた電動工具用収納ケースの平面図である。
図8】形態2の電動工具用収納ケースの斜視図である(充電器収納状態)。
図9】形態2の電動工具用収納ケースの平面図である(充電器収納状態)。
図10】形態2の電動工具用収納ケースの斜視図である(バッテリーパック収納状態)。
図11】形態2の電動工具用収納ケースの平面図である(バッテリーパック収納状態)。
図12】箱体を設けた電動工具用収納ケースの斜視図である。
図13】箱体を設けた電動工具用収納ケースの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[形態1]
図1,2に、電動工具用収納ケース(以下単に「収納ケース」という。)の一例を示す。この収納ケース1は、深底で四角箱状の本体ケース2と、その本体ケース2と同じ四角箱状で浅底の蓋体3とを備えた合成樹脂製で、それぞれインジェクション成型されている。この本体ケース2と蓋体3とは、本体ケース2の上側の開口と蓋体3の下側の開口とを合わせた閉塞状態で後面(図1の左下側(図2の下側)を前方とする。)となる開口縁同士が軸4によって互いに回転可能にヒンジ結合されている。
また、本体ケース2と蓋体3との前側の開口縁同士は、左右一対のラッチ5,5によってロック/アンロック可能となっており、両ラッチ5,5の間で本体ケース2の前面には、ハンドル6が設けられている。
【0010】
さらに、本体ケース2の底面には、後壁の左寄り位置から折曲しながら前方へ伸びる第1仕切板7が立設されて、第1仕切板7の右側に、インパクトドライバやドライバドリルといった充電式電動工具(図示略)を収納可能な工具収納部8が仕切形成されている。また、本体ケース2の左後方のコーナー部には、平面視倒L字状の第2仕切板9が立設されて、第1仕切板7との間に、予備のバッテリーパック11を収納可能なバッテリー収納部10が形成されている。この第2仕切板9の前側で第1仕切板7の左側には、バッテリーパック11へ充電する平面視矩形状の充電器13を収納可能な充電器収納部12が形成されている。充電器13は、充電器収納部12への収納状態で、充電器13の前面が本体ケース2の前壁に、後面が第2仕切板9にそれぞれ当接して前後方向の移動が規制され、充電器13の左側面が本体ケース2の左壁に、充電器13の右側面が第1仕切板7にそれぞれ当接して左右方向の移動が規制される。
【0011】
そして、充電器収納部12において、本体ケース2の前壁と第2仕切板9との互いの対向面には、左右に僅かな間隔をおいて上下方向に突設される一対の突条15,15からなる差込部14が形成されている。この差込部14が、左右に一対ずつ且つ前後方向で対向するように設けられて、充電器13を取り外した状態では、図3,4に示すように、前後の差込部14,14間に亘って保持部材としての一対の保持板16,17がそれぞれ架設可能となっている。
【0012】
この保持板16,17は、第1、第2仕切板7,9よりも大きい高さを有し、一方の保持板16は、バッテリーパック11を横向きにした状態でその後端が嵌合する2つの後嵌合部18,18を折曲形成している。また、他方の保持板17は、バッテリーパック11の前端が嵌合する2つの前嵌合部19,19を折曲形成している。この保持板16,17の端部を前後の差込部14,14でそれぞれ突条15,15の間に上方から差し込むことで、充電器収納部12に、2つのバッテリー保持部20,20が形成されるようになっている。なお、各保持板16,17の上端には、図5に示すように長手方向の全長に亘って補強用の折り返し部21が外側へ折曲形成されて、板面と直交方向での剛性が高められている。
【0013】
以上の如く構成された収納ケース1においては、充電式電動工具と予備のバッテリーパック11とに加えて充電器13を運搬したい場合は、図1,2に示すように、保持板16,17を用いない充電器収納部12内にそのまま充電器13を保持させればよい。なお、使用しない保持板16,17は、充電器収納部12内や本体ケース2内にある余分なスペースを利用して収納ケース1内に収納することができる。
【0014】
一方、充電器13に代えてさらに予備のバッテリーパック11を運搬したい場合は、図3,4に示すように、一対の保持板16,17を前後の差込部14,14間にそれぞれ架設して、充電器収納部12内に形成される2つのバッテリー保持部20,20にそれぞれバッテリーパック11,11を嵌合させればよい。こうすれば合計3つのバッテリーパック11を一度に運搬できる。この嵌合状態では、各バッテリーパック11は左右の保持板16,17によって前後左右で移動規制された状態で保持されるため、収納ケース1を運搬した際にバッテリーパック11,11が充電器収納部12内でがたつくおそれはない。
【0015】
このように、上記形態1の収納ケース1によれば、充電器13を収納可能な充電器収納部12を、充電器13とバッテリーパック11との何れかを選択して保持可能な兼用収納部としたことで、本来の充電器収納部12に予備のバッテリーパック11,11をがたつきなく安定して保持でき、使い勝手に優れたものとなる。
特にここでは、充電器収納部12にバッテリーパック11を2つ収納可能としているので、予備のバッテリーパック11を十分な数だけ用意でき、使い勝手の一層の向上が図られる。
【0016】
また、充電器収納部12に、バッテリーパック11を収納可能なバッテリー保持部20を形成する保持部材(保持板16,17)を着脱可能に設けて、保持部材の着脱の選択により、充電器13とバッテリーパック11との何れかを保持可能としているので、保持部材を着脱する簡単な作業で充電器13とバッテリーパック11との保持の選択が行える。
さらに、保持部材を、本体ケース2の底面上に立設されてバッテリー保持部20を折曲形成すると共に、上端全長に亘って補強用の折り返し部21を折曲形成した保持板16,17としたことで、保持板16,17の剛性が確保でき、充電器収納部12にバッテリーパック11を保持させた際のバッテリーパック11の安定性が高まる。
【0017】
なお、形態1において、充電器収納部へ収納可能とするバッテリーパックの数や配置形態は適宜変更可能で、保持板に設ける嵌合部の数や形状を変えることで、バッテリーパックの数を増減したり、収納姿勢を変えたりすることは可能である。保持板を左右方向に設けることもできる。
また、保持板も、本体ケースへの取付構造を、突条間への差し込みでなく、保持板の端部に設けた差込片を、本体ケースの内面や仕切板に設けた透孔や凹部に差し込むものとする等、上記形態1に限定されない。さらに、蓋体の裏面に、充電器収納部に保持されたバッテリーパックに当接する押さえ部を設けることもできる。
【0018】
一方、図6,7に示すように、折曲されない平板状の第3仕切板22,22を用意して、この第3仕切板22,22の端部を前後の差込部14,14間に上方から縦向きに差し込むことで、充電器収納部12に、交換用のチャック24やビット25等の小物収納部23を形成することができる。よって、充電器13やバッテリーパック11に代えて交換用のチャック等の小物を作業現場に持ち込むことができる。
但し、図3,4の形態でも、差込部14の位置の変更によって保持板16,17を右側へ寄せれば、保持板16と本体ケース2の左壁との間のスペースを小物収納部として使用することができるし、保持板の外側に第3仕切板を配置することで、バッテリー保持部と小物収納部とを併設することができる。勿論保持板16,17の取付状態でも、両保持板16,17間に小物の収納は可能であるので、一部又は全部のバッテリー保持部にバッテリーパックを収納せず小物収納部とすることは可能である。
【0019】
[形態2]
次に、本発明の他の形態を説明する。但し、形態1と重複する構成部には同じ符号を付して説明を省略する。
図8,9に示す収納ケース1Aにおいて、本体ケース2と蓋体3とはいわゆるブロー成型されており、本体ケース2の底面には、右側に充電式電動工具の外形に合わせて凹設される工具収納部30が形成されている。また、その左側で本体ケース2の中央には、バッテリーパック11の外形に合わせて凹設される2つのバッテリー収納部31,31が形成されている。さらに、本体ケース2の左側には、充電器13の外形に合わせて凹設される充電器収納部32が形成されている。
一方、蓋体3の裏面にも、本体ケース2を閉じた状態でそれぞれの収納部に対応する位置に、充電式電動工具やバッテリーパック11、充電器13の外形に合わせて凹設される上受座33,33・・がそれぞれ凹設されている。
【0020】
そして、充電器収納部32の底面には、横向きにしたバッテリーパック11の外形に合わせてさらに凹設される2つのバッテリー保持部34,34が、左右方向に並設されている。一方、蓋体3の裏面において、バッテリー保持部34,34に対応する位置には、ここに嵌合されたバッテリーパック11,11の上面にそれぞれ当接する一対の押さえ突起35,35が突設されている。すなわち、充電器収納部32に充電器13を収納しない状態では、バッテリー保持部34,34と押さえ突起35,35とでバッテリーパック11,11をそれぞれ保持可能としたものである。
【0021】
以上の如く構成された収納ケース1Aにおいては、充電式電動工具と予備のバッテリーパック11とに加えて充電器13を運搬したい場合は、図8,9に示すように、充電器収納部32内にそのまま充電器13を保持させればよい。
一方、充電器13に代えてさらに予備のバッテリーパック11を運搬したい場合は、図10,11に示すように、充電器収納部32内に形成される2つのバッテリー保持部34,34にそれぞれバッテリーパック11,11を嵌合させればよい。こうすれば合計4つのバッテリーパック11を一度に運搬できる。この嵌合状態では、各バッテリーパック11は、下側がバッテリー保持部34に嵌合して上側が押さえ突起35で移動規制された状態で保持されるため、収納ケース1を運搬した際にバッテリーパック11が充電器収納部32内でがたつくおそれはない。
【0022】
このように、上記形態2の収納ケース1Aにおいても、充電器13を収納可能な充電器収納部32を、充電器13とバッテリーパック11との何れかを選択して保持可能な兼用収納部としたことで、本来の充電器収納部32に予備のバッテリーパック11,11をがたつきなく安定して保持でき、使い勝手に優れたものとなる。
【0023】
特にここでは、充電器収納部32の底面に、バッテリーパック11の外形に合わせたバッテリー保持部34を凹設して、充電器13とバッテリーパック11との何れかを収納可能としたことで、他の部材を用意することなく、充電器13とバッテリーパック11との何れかを選択して保持可能となる。
また、蓋体3の裏面に、本体ケース2の閉塞状態で充電器収納部12に保持させたバッテリーパック11に当接する押さえ突起35を設けているので、バッテリーパック11のより確実な保持が可能となる。
【0024】
なお、上記形態2において、充電器収納部に設けるバッテリー保持部の数やその配置形態は適宜変更可能で、例えばバッテリー保持部を下側にも設けて4つのバッテリーパックを保持可能としたり、バッテリー保持部を横向きにして前後方向に3つ並設したり等、適宜変更可能である。また、押さえ部も、バッテリー保持部の数や位置に合わせて変更できるが、これも突起でなく全体が突出する台状等としてもよいし、押さえ部を省略してもよい。
一方、ここでも図12,13に示すように、下側が充電器収納部32に嵌合し、上側が上受座33に嵌合する箱体36を用意して、この箱体36を充電器収納部32内にセットすることで、小物収納部として利用することができる。よって、充電器13やバッテリーパック11に代えて交換用のチャック等の小物を作業現場に持ち込むことができる。
但し、箱体36をバッテリー保持部34,34に干渉しない大きさとすれば、バッテリー11,11の保持と共に小物の収納も可能となる。
【0025】
その他、形態1,2に共通して、本体ケースや蓋体の構造は上記形態に限らず、全体形状を正方形や台形等の他の形状としたり、ラッチやハンドルの形状及びその数や配置等を適宜変更したりして差し支えない。また、本体ケースと蓋体とがヒンジ以外で結合される構造や、両者が別体となるような構造であっても本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0026】
1,1A・・電動工具用収納ケース、2・・本体ケース、3・・蓋体、4・・軸、5・・ラッチ、6・・ハンドル、7・・第1仕切板、8,30・・工具収納部、9・・第2仕切板、10,31・・バッテリー収納部、11・・バッテリーパック、12,32・・充電器収納部、13・・充電器、14・・差込部、16,17・・保持板、20,34・・バッテリー保持部、21・・折り返し部、22・・第3仕切板、23・・小物収納部、33・・上受座、35・・押さえ突起、36・・箱体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13