(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、ガラス球体Gを上下の成形型M1、M2でプレスし、コバ付き両凸レンズに成形するときのイメージ図である。成形型M1、M2でガラス球体Gに変形応力を与えると、ガラスは横方向(径方向)に移動する。このとき、成形型M1、M2間の空間(円筒状、角筒状)側部が開放されていれば応力は発散するのでコバ付き両凸レンズにはならない(
図1右上)。これに対し、成形型M1、M2間の空間側部に円筒状の胴型Wがあれば、ガラスに生じる変形応力は胴型Wと成形型M1、M2の空間内に閉じ込められるので、コバ付き両凸レンズになる(
図1右下)。本実施形態は、
図1右下のように変形応力が閉じ込められる非球面MOレンズの回転対称非球面形状の指標について提案するものである。
【0019】
本実施形態による非球面MOレンズの成形難易度予測方法は、対象とするMOレンズがその表裏の少なくとも1面(R1面とR2面の少なくとも一方)に下記(1)式で表される回転対称非球面を有することを前提とする。
(1)式で、R,K,a,b,c,d・・・は定数であり、y,xはそれぞれレンズの半径、変位量である。
また、任意の点y
iに於けるxの値をx
iとすると、(1)式は下記(1')式に変形される。
さらにy
iに対し、微小δ分異なる点をy
i+δ とすると、(1')は下記(1")式になる。
【0020】
本実施形態では、成形対象とする非球面MOレンズの非球面データの提供を受け、入力することを前提としている。データの提供は、発注者(レンズメーカー)から受注者(モールドメーカー)に対して行われ、そのデータがレンズ設計プログラム/装置に送られる。
【0021】
図2Aは、以上のレンズ形状を示す座標系である。ここで凸(メニスカス)レンズのプレス成形は、凸面を下型にて成形するので、便宜上x,yはそのままに
図2Aを
図2Bのように書き換える。
【0022】
図2Bより、レンズ形状の傾き分布dRは、(1")式を1回微分して、次の(2)式で与えられる。
従って、R1面(第1面、入射面)の傾き分布dR
1と、R2面(第2面、出射面)の傾き分布dR
2は、次の(2’)式及び(2")式で示される。
これらの傾き分布dR
1とdR
2をy、即ち凸メニスカスレンズの半径に対してプロットした例が
図3である。
【0023】
本実施形態は、非球面MOレンズの成形困難性を予測するのに、R1面の傾きをR2面の傾きで規格化した傾き比dR
1/2を用いる。すなわち、傾き比dR
1/2 を(2')式を(2")式で除した次の(3)式で定義する。
(3)式において、y
i及びδをR1面、R2面で同じ値を用いれば、(3)式は(4)式となる。
【0024】
(4)式で得られる傾き比dR
1/2は、R1面の傾きをR2面の傾きで規格化した値であるから、プレス成形時に生じる変形応力或いは保持応力の凝集・発散の指標となることが分かる。すなわち、y
iに対し、外径方向に微小δ分異なる点y
i+δの傾き比dR
1/2は、変形応力或いは保持応力との間に以下の関係を有し、結果としてR1面の形状安定性(成形容易性、成形困難性)に影響を及ぼすと予測される。
a) 傾き比dR
1/2が単調増加=相対的にR1面の傾きが外周方向に向けて大きくなる=応力の凝集
→R1面形状は安定傾向
b) 傾き比dR
1/2が単調減少=相対的にR1面の傾きが外周方向に向けて小さくなる=応力の発散
→R1面形状は不安定傾向
c) 傾き比dR
1/2が変曲点を有する=応力の凝集・発散の変曲点を有する
→R1面形状は不安定傾向
このように、同じ凸メニスカスレンズであっても傾き比dR
1/2が単調増加する非球面形状であれば、安定したレンズ形状が得られ、単調減少及び変曲点を有する場合はレンズ形状が不安定になることが予測される。
図4は、以上の関係を一覧にしたものである。
【0025】
図5は、サンプル1とサンプル2の凸メニスカスレンズの断面形状例を示し、
図6は、同サンプル1とサンプル2の傾き比dR
1/2の分布形状と、成形性予測、及び実際の成形結果の一例を示している。傾き比dR
1/2が単調増加するサンプル1は、R1面の実際の成形結果も良好であったのに対し、傾き比dR
1/2に変曲点があるサンプル2では、R1面の実際の成形結果が不安定で品質が低かったことが確認された。
図6(及び以下の同様の図)において、成形結果は、同一の成形型で多数のサンプルレンズを成形してその形状を調べたグラフを重ね書きしたものであり、実際の成形結果のグラフ図にバラツキが少ないものは成形安定性がよく(レンズ形状品質が高く)、バラツキが多いものは成形安定性が悪い(レンズ形状品質が悪い)ことを示している。
【0026】
次に
図7は、
図6のサンプル2と、同サンプル2においてR1面の形状は変化させることなくR2面の形状をサンプル1のR2面形状に置き換えることで傾き比dR
1/2の形状を単調増加に変化させたサンプル3について、それぞれの傾き比dR
1/2の形状と、成形性予測、及び実際の成形結果の例を示している。R1面の成形結果を問題としているのに、R2面の形状を変化させる(dR
1/2の形状を変化させる)ことで、成形性が向上することが確認されている。つまり、R1面の成形性にR2面形状が密接に関与している。
【0027】
以上のように、非球面MOレンズのR1面の回転対称非球面式を1回微分した式と、R2面の回転対称非球面式を1回微分した式と比をとった傾き比dR
1/2の形状を検討すると、成形性の判断ができることが明らかになった。一方、傾き比dR
1/2の分布形状は、複雑なものが存在し、傾き比dR
1/2の形状だけでは十分な成形性の判断ができないケースがあることも判明した。
図8はそのような傾き比dR
1/2の形状例を示している。
【0028】
このようなケースでは、前述の式(4)の傾き比dR
1/2をさらに微分((1")式を2回微分)して次の(5)式のd'R
1/2を得てその形状を判断することで、成形性の予測をすることができる。
【0029】
図9は、
図8の傾き比dR
1/2 の式を再微分したd'R
1/2の形状例を示している。このd'R
1/2は明確な変曲点が存在していて成形安定性が低いことが予想され、実際に成形してみると、予想の通りであった。
【0030】
図10は、d'R
1/2の形状と、成形性予測、及び実際の成形結果の一例を示している。d'R
1/2が単調増加するサンプル5(先のサンプル1と同じ)は、R1面の実際の成形結果も良好であったのに対し、dR
1/2に変曲点があるサンプル4(先のサンプル2と同じ)及びサンプル6では、R1面の実際の成形結果が不安定で歩留まりが悪かったことが確認された。
【0031】
以上の非球面凸メニスカスMOレンズを例としての議論は、両凸、両凹、凸メニスカス、凹メニスカスを問わず成立することが確認された。また両面非球面MOレンズのみならず、片面非球面MOレンズについても成立する。さらに、硝材、中心肉厚、レンズ径、ランドの有無、コートの有無、その材質の如何、プレス機の種類にもよらない。
【0032】
以下、具体的な非球面形状式を含む両面非球面、片面非球面MOレンズについて、レンズ断面、dR
1/2の形状、d'R
1/2の形状、及び成形性予測の例を説明する。
図11から
図18において、「E±a」は「×10±
a」を意味する。
【0033】
図11、
図12、
図13及び
図14は、両面非球面MOレンズであって、両凸レンズ、両凹レンズ、凸メニスカスレンズ及び凹メニスカスレンズについての具体的な実施例である。
図11には、3つの両面非球面両凸MOレンズの非球面データが記載されている。R1面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)を同じ値とし、R2面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)が
図11に示されるように設計されている。
図11中、左側の実施例はdR
1/2、d'R
1/2ともに変曲点はなく、一次微分、二次微分において成形容易と予測された実施例である。また、同図中、真ん中の実施例は、dR
1/2において変曲点はなく、成形容易と予測され、d'R
1/2において初めて変曲点が確認され、成形困難と予測された実施例である。また、同図中、右側の実施例は、dR
1/2において変曲点が確認されたため、成形困難と予測したが、d'R
1/2についても評価し、変曲点を確認したものである。
【0034】
図12には、3つの両面非球面両凹MOレンズの非球面データが記載されている。R1面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)を同じ値とし、R2面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)が
図12に示されるように設計されている。
図12中、左側の実施例はdR
1/2、d'R
1/2ともに変曲点はなく、一次微分、二次微分において成形容易と予測された実施例である。また、同図中、真ん中の実施例は、dR
1/2において変曲点はなく、成形容易と予測され、d'R
1/2において初めて変曲点が確認され、成形困難と予測された実施例である。また、同図中、右側の実施例は、dR
1/2において変曲点が確認されたため、成形困難と予測したが、d'R
1/2についても評価し、変曲点を確認したものである。
【0035】
図13には、3つの両面非球面凸メニスカスMOレンズの非球面データが記載されている。R1面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)を同じ値とし、R2面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)が
図13に示されるように設計されている。
図13中、左側の実施例はdR
1/2、d'R
1/2ともに変曲点はなく、一次微分、二次微分において成形容易と予測された実施例である。また、同図中、真ん中の実施例は、dR
1/2において変曲点はなく、成形容易と予測され、d'R
1/2において初めて変曲点が確認され、成形困難と予測された実施例である。また、同図中、右側の実施例は、dR
1/2において変曲点が確認されたため、成形困難と予測したが、d'R
1/2についても評価し、変曲点を確認したものである。
【0036】
図14には、3つの両面非球面凹メニスカスMOレンズの非球面データが記載されている。R1面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)を同じ値とし、R2面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)が
図14に示されるように設計されている。
図14中、左側の実施例はdR
1/2、d'R
1/2ともに変曲点はなく、一次微分、二次微分において成形容易と予測された実施例である。また、同図中、真ん中の実施例は、dR
1/2において変曲点はなく、成形容易と予測され、d'R
1/2において初めて変曲点が確認され、成形困難と予測された実施例である。また、同図中、右側の実施例は、dR
1/2において変曲点が確認されたため、成形困難と予測したが、d'R
1/2についても評価し、変曲点を確認したものである。
【0037】
図15、
図16、
図17及び
図18は、片面非球面MOレンズであって、両凸レンズ、両凹レンズ、凸メニスカスレンズ及び凹メニスカスレンズについての具体的な実施例である。
図15には、3つの片面非球面両凸MOレンズの非球面データが記載されている。R2面が一定の曲率を有する球面に形成されると共に、R1面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)が
図15に示されるように設計されている。
図15中、左側の実施例はdR
1/2、d'R
1/2ともに変曲点はなく、一次微分、二次微分において成形容易と予測された実施例である。また、
図15中、真ん中の実施例は、dR
1/2において変曲点はなく、成形容易と予測され、d'R
1/2において初めて変曲点が確認され、成形困難と予測された実施例である。また、
図15中、右側の実施例は、dR
1/2において変曲点が確認されたため、成形困難と予測したが、d'R
1/2についても評価し、変曲点を確認したものである。
【0038】
図16には、3つの片面非球面両凹MOレンズの非球面データが記載されている。R2面が一定の曲率を有する球面に形成されると共に、R1面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)が
図16に示されるように設計されている。
図16中、左側の実施例はdR
1/2、d'R
1/2ともに変曲点はなく、一次微分、二次微分において成形容易と予測された実施例である。また、
図16中、真ん中の実施例は、dR
1/2において変曲点はなく、成形容易と予測され、d'R
1/2において初めて変曲点が確認され、成形困難と予測された実施例である。また、
図16中、右側の実施例は、dR
1/2において変曲点が確認されたため、成形困難と予測したが、d'R
1/2についても評価し、変曲点を確認したものである。
【0039】
図17には、3つの片面非球面凸メニスカスMOレンズの非球面データが記載されている。R2面が一定の曲率を有する球面に形成されると共に、R1面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)が
図17に示されるように設計されている。
図17中、左側の実施例はdR
1/2、d'R
1/2ともに変曲点はなく、一次微分、二次微分において成形容易と予測された実施例である。また、
図17中、真ん中の実施例は、dR
1/2において変曲点はなく、成形容易と予測され、d'R
1/2において初めて変曲点が確認され、成形困難と予測された実施例である。また、
図17中、右側の実施例は、dR
1/2において変曲点が確認されたため、成形困難と予測したが、d'R
1/2についても評価し、変曲点を確認したものである。
【0040】
図18には、3つの片面非球面凹メニスカスMOレンズの非球面データが記載されている。R2面が一定の曲率を有する球面に形成されると共に、R1面における非球面の各パラメータ(R,k,a,b,c,d)が
図18に示されるように設計されている。
図18中、左側の実施例はdR
1/2、d'R
1/2ともに変曲点はなく、一次微分、二次微分において成形容易と予測された実施例である。また、
図18中、真ん中の実施例は、dR
1/2において変曲点はなく、成形容易と予測され、d'R
1/2において初めて変曲点が確認され、成形困難と予測された実施例である。また、
図18中、右側の実施例は、dR
1/2において変曲点が確認されたため、成形困難と予測したが、d'R
1/2についても評価し、変曲点を確認したものである。
【0041】
図11から
図18の実施例では、dR
1/2、d'R
1/2ともに、「変曲点があるかないか」を唯一の判断基準としている。これらの実施例から、dR
1/2に変曲点があるか否かだけでも成形性の1次的な判断が可能であるが、d'R
1/2に変曲点があるか否かも加えて判断材料とすることで、より正確な成形性予測ができる。特に、2回微分の式の変曲点の有無は、レンズ形状を問わずに成形性の善し悪しを判断できる普遍性があることが確認された。さらに、2回微分の式で変曲点の有無が明瞭でない場合、3回以上の微分の式での変曲点の有無を調べてもよい。
【0042】
本実施形態による成形難易度の予測方法によれば、その予測結果(成形が困難であるとの予測結果)に基いて、製造現場から設計部門に対して非球面形状の変更の要請を根拠を持って提案できる他、品質保証部門は、成形したレンズの選別方法の検討やヌルレンズ等の事前手配に資することができ、また営業部門は、低歩留まりや選別コストを鑑みた売価交渉に資することができる。これらの結果、歩留まりの高い生産、適正価格での納品、混乱や納期遅延等が無い生産が可能になる。
【0043】
レンズ設計プログラム中に、本発明による成形難易度の予測方法を取り入れることも可能である。一般的に自動設計プログラムで行われるレンズ設計では、自動設計を始める前に、設計者が焦点距離、レンズ枚数、許容収差、非球面の導入の可否、その箇所数等を入力している。その自動設計の結果、生じた非球面MOレンズについて、その表裏の非球面データを用いて、傾き比dR
1/2及びd'R
1/2を演算し、成形の難易を予測して表示すれば、設計者に対して、成形性に難点がある旨の警告を発することができ、設計者は、その警告に基いて設計を変更することができる。あるいは、自動設計プログラム中に、好ましくない傾き比dR
1/2及びd'R
1/2が生じないように(好ましい傾き比dR
1/2及びd'R
1/2の組み合わせとなるように)非球面形状を決定するサブルーチンを含ませることもできる。
【0044】
図19は、本発明によるレンズ設計方法の一例を示すフローチャートである。
まず、レンズ系の設計途中において、R1面とR2面の回転対称非球面データを含むレンズデータを入力する(ステップS11)。
次いで、入力したR1面とR2面の非球面データを1回微分することでR1面とR2面の傾きをそれぞれ算出し、このR1面の傾きとR2面の傾きのいずれか一方を他方で除算してその傾き比の式dR
1/2を得る(ステップS12)。
次いで、ステップS12で得た傾き比の式dR
1/2をさらに1回微分して傾き式d'R
1/2を得る(ステップS13)。
ステップS12で得た傾き比の式dR
1/2とステップS13で得た傾き式d'R
1/2のいずれにも変曲点が存在しないときは(ステップS14:NO、ステップS15:NO)、非球面レンズの成形難易度が低い(成形容易)と判定して(ステップS16)、処理を終了する。
一方、ステップS12で得た傾き比の式dR
1/2とステップS13で得た傾き式d'R
1/2のいずれかに変曲点が存在するときは(ステップS14:YES、ステップS15:YES)、非球面レンズの成形難易度が高い旨の警告を発し(ステップS17)、非球面データを再設計する(ステップS18)。
ステップS18で再設計した非球面データに設計解があるときは(ステップS19:YES)、既に入力されている非球面データを再設計した非球面データに置換して、ステップS12ないしステップS19の処理を繰り返す。つまり、再設計した非球面データに設計解が存在する限り(ステップS19:YES)、傾き比dR
1/2及びd'R
1/2に変曲点がない非球面データが得られるまで(ステップS14:NO、ステップS15:NO)、成形難易度が低い(成形容易な)非球面レンズを含むレンズ系のレンズ設計を繰り返す。
ステップS18で再設計した非球面データに設計解がない(傾き比dR
1/2及びd'R
1/2に変曲点がない設計解が存在しない)ときは(ステップS19:NO)、ヌルレンズの作製、多段プレスの採用、プレス型へのサイド当てスリーブの適用あるいは成形レンズの修正研磨のいずれかの1つ以上の手法を決定して(ステップS20)、処理を終了する。
【0045】
なお以上の実施形態では、R1面の傾きをR2面の傾きで除した傾き比dR
1/2を用いたが、R2面の傾きをR1面の傾きで除した傾き比を用いても、同様の判断ができる。また、
図11〜
図14の各実施例において、R1面の値を3つの実施例について統一し、R2面の値を変えた例を示したが、これに限定されるものではない。また、上述の実施例ではdR
1/2が増加する例を示し、成形容易と予測したが、これに限られるものではなく、減少する場合においても本発明が適用できる。
【0046】
以上の実施形態では、回転対称非球面データの提供は、レンズメーカーからモールドメーカーに対して行われるとしたが、カメラメーカーの設計部門から製造部門に対して行われることもある。また、非球面データがレンズ設計プログラム/装置内で移動する場合もデータの提供に含む。
【0047】
なお、上述の実施形態に記載したガラスレンズを成形するために使用したガラス素材は、ガラスの原料を所定の割合で調合し、熔解、均質、清澄工程を得て、熔融ガラスを成形型に供給し冷却することにより、型上に供給した熔融ガラスを所定形状(球プリフォームや扁平状のゴブ、得ようとする非球面レンズの形状に近似させた近似形状プリフォーム)に成形してガラス素材を得た。
そして、精密加工を施した成形面を有するプレス成形型によってガラス素材を精密プレス成形することにより、成形面の面形状を成形素材に転写し、レンズを製造した。この時、ガラス素材が10
6〜10
12dPa・s程度の粘度を示す温度に加熱して精密プレス成形を行い、10
12dPa・s以上の粘度を示す温度にまで冷却してから精密プレス成形品をプレス成形型から取り出した。