(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
図1に示すように、棒材供給機1は、加工装置としての旋盤2の隣に配置される。棒材供給機1は、ベース3aに支持された本体3bと、本体3bと組み合わされた上蓋3cと、本体3bの下に配置された制御ボックス4と、本体3bの前部に操作盤6を含む。
【0019】
図1、2に示すように、旋盤2は棒材B1が通過可能な筒状の主軸7を含む。旋盤2は、主軸7の一端に棒材B1を把持するチャック8を含む。チャック8は主軸7と共に直線移動すると共に主軸中心線としての主軸線A1を中心に回転可能である。旋盤2は、棒材B1の先端を加工するバイト等の刃物を有する。なお、主軸7は、直線移動しない固定式でもよい。
【0020】
図2に示すように、棒材供給機1は、棒材B1をストックする材料棚10を含む。同供給機1は、材料棚10から棒材B1を受け取り、旋盤2に搬送する搬送装置20を含む。材料棚10、搬送装置20は、制御装置としての制御ボックス4によって制御される。
【0021】
図3に示すように、材料棚10は、棒材B1が並列に配置された凹所11aを有する傾斜したストッカー11を含む。材料棚10は、棒材B1を下から持ち上げるように回転軸13を支点に回転自在のL形の取出しレバー12を含む。材料棚10は、取出しレバー12を駆動するシリンダ14を含む。このシリンダ14は本体3bに揺動自在に支持される。そして、シリンダ14を作動して時計方向に取出しレバー12を回転して、同レバー12の先端12aで先頭の棒材B1を持ち上げ、凹所11aから取出す。この棒材B1はストッカー11の斜面11bに沿って搬送装置20へ向かって移動する。
【0022】
搬送装置20は、フィードロッド21を含む。
図4に示すように、フィードロッド21は、第1のフィードロッド21Aと、第1のフィードロッド21Aの先端に接続した第2のフィードロッド21Bを有する。第2のフィードロッド21は、棒材B1の後端を把持可能なフィンガーチャック21aと、フィンガーチャック21aを回転自在に支持する軸受け21bと、軸受け21bに固定した押し棒21cと、軸受21bと押し棒21cの一部を収容するフィードロッド受け21dを有する。フィードロッド受け21dは固定された作動板21eを有する。
【0023】
図2、3に示すように、搬送装置20は、フィードロッド21を駆動する送出モータ22を含む。搬送装置20は、第1のフィードロッド21Aに連結板21fによって固定されたスライダ23を含む。搬送装置20は、軸線A1に沿って配置されると共にスライダ23と係合するスライダガイド24とを有する。
図4(B)に示すように、スライダ23は、連結板23aと、連結板23aに固定された一次ロット23bを有する。搬送装置20は、スライダ23、作動板21eと連結したドライブチェーン25と、ドライブチェーン25が掛けられた駆動スプロケット26及び先端スプロケット27と(
図2参照)、作動板21eが当たるエンド板121と、ドライブチェーン25をガイドするチェーンガイド122と、棒材B1を保持するためのクランプ装置123(
図11参照)を含む。駆動スプロケット26はエンコーダ201と同軸に連結されている。そして、送出モータ22を作動して、駆動スプロケット26を回転させる。回転する駆動スプロケット26は、先端スプロケット27を経由してドライブチェーン25を走行させ、スライダ23および作動板21eを前進又は後進させる。
【0024】
図3に示すように、搬送装置20は、ベース29に取り付けられた取付ステー28と、取付ステー28に支持されると共にフィードロッド21を支持するサポート装置30を有する。取付ステー28及びサポート装置30は軸線A1に沿って所定の間隔で配置される。
【0025】
サポート装置30は、防振ゴム41を介在して取付ステー28によって支持される下サポートステー31を含む。サポート装置30は、下サポートステー31に支点軸32を用いて回転自在に連結した上サポートアーム33を含む。サポート装置30は、上サポートアーム33を駆動するシリンダを含む(図示なし)。
【0026】
サポート装置30は、下連結レール35によって下サポートステー31と連結したU形の下サポートガイド36を含む。サポート装置30は、上連結レール37によって上サポートアーム33と連結した上サポートガイド38を含む。サポート装置30は、下サポートガイド36の内側に位置決めされたブッシュとしてのサポートケース39を含む。サポート装置30は、下サポートガイド36とサポートケース39との間に配置されたU形の防振ゴム43を含む。
【0027】
図3に示すように、搬送装置20は、フィードロッド21の振動を防止する振動減衰機構40を含む。振動減衰機構40は、取付ステー28と下サポートステー31との間に配置された防振ゴム41を含む。振動減衰機構40は、軸線A1に沿って所定の間隔で配置され、フィードロッド21の頂部と隙間を介在して配置されたウレタンゴム製の防振パッド42を含む(
図4参照)。この防振パッド42は、ネジによって上サポートガイド38の内側に固定される。防振パッド42は、サポートケース39の内面と共にフィードロッド21のサイズに合った空間を形成し、フィードロッド21の上方への動きを阻止する。防振パッド42は断面矩形の他、フィードロッド21の径と合わせた断面半円形でもよい。振動減衰機構40は、サポートケース39と下サポートガイド36の間に配置された弾性体としてのU形の防振ゴム43を含む。防振ゴム43は、部分的な磨耗に対応するために、独立して交換可能である。
【0028】
図2に示すように、棒材供給機1の先端は、搬送装置20と加工機2の間に配置されると共に旋盤2と対向する棒材振れ止め装置50を有する。棒材振れ止め装置50は、棒材B1を保持して回転する棒材B1の振れを止めることによって、回転する棒材B1からフィードロッド21へ振動が伝わることを阻止する。
【0029】
図6に示すように、棒材振れ止め装置50は、ベース29に取り付けられた振れ止め取付ベース51と、振れ止め取付ベース51に固定された振れ止めベース52と、振れ止めベース52に固定された棒材保持機構60と、棒材保持機構60を揺動可能支持するリンク機構70と、リンク機構70の動作を止めるストッパー機構80と、棒材保持機構60に潤滑剤としてのオイルを供給する潤滑剤供給機構としてのオイル供給機構90を有する。
【0030】
棒材保持機構60は、主軸線A1に沿って直列に配置された第1の棒材支持機構61A、第2の棒材支持機構61Bを有する。
【0031】
第1の棒材支持機構61Aは、環状の第1のベアリングケース62と、第1のベアリングケース62の内周面に固定されたベアリングとしての一対のボールベアリング63、63と、ボールベアリング63、63に固定された回転体としての第1の回転ブッシュ64と、第1の回転ブッシュ64及びボールベアリング63、63の間に配置された緩衝材としての衝撃吸収用のOリング65−65を有する。第1のベアリングケース62の周縁には、蓋53が配置される。
【0032】
第2の棒材支持機構61Bは、第1のベアリングケース62と主軸線A1上で同軸に配置された環状の第2のベアリングケース66と、第2のベアリングケース66の内周面に固定されたベアリングとしての一対のボールベアリング67、67と、ボールベアリング67、67に固定された回転体としての第2の回転ブッシュ68と、第2の回転ブッシュ68及びボールベアリング67、67の間に配置された緩衝材としての衝撃吸収用のOリング69−69を有する。第2のベアリングケース66の周縁には蓋54が配置される。
【0033】
ここで、第1のベアリングケース62は、上下方向に配置された第1及び第2のベアリングケース支点軸62a、62bと、第1のベアリング支点軸62aと反対側に配置された第3のベアリングケース支点軸62cを有する。第1及び第3のベアリングケース支点軸62a、62cは第1のベアリングケース62の上下方向の中心、すなわち、主軸線A1に一致するように位置決めされる。第2のベアリングケース支点軸62bは、第1のベアリングケース62の底部に固定され、横方向に延びる。第2のベアリングケース支点軸62bは、主軸線A1方向の位置において第1及び第3のベアリングケース支点軸62a、62cと一致する。第3のベアリングケース支点軸62c、第1のベアリングケース支点軸62aは、第1のベアリングケース62の両側で支持されるので、両持ち構造になり、振動の増幅を抑止する。
【0034】
第2のベアリングケース66も、同様に、第1のベアリングケース支点軸66a、第2のベアリングケース支点軸66b、第3のベアリングケース支点軸66cを有する。第2のベアリングケース66の第1及び第2のベアリングケース支点軸66a、66b間の距離は、第1のベアリンクケース62の第1及び第2のベアリングケース支点軸62a、62b間の距離と等しく設定される。また、第1及び第2のベアリングケース62、66の第1のベアリングケース支点軸62a、66a同士の距離は、第1及び第2のベアリングケースの第2のベアリングケース支点軸62b、66b同士の距離と等しく設定される。
【0035】
第1および第2の回転ブッシュ64、68は、例えば、ウレタン等の弾性材を用いる。円形の第1および第2の回転ブッシュ64、68は円弧の内周面を有する。
【0036】
リンク機構70は、第1及び第2のベアリングケース62、66の第1のベアリングケース支点軸62a、66aに回転可能に連結された第1のリンク71を有する。リンク機構70は、第1及び第2のベアリングケース62、66の第2のベアリングケース支点軸62b、66bに回転可能に連結された第2のリンク72を有する。リンク機構70は、主軸線A1に対して第1のリンク71の反対側に配置されると共に第1及び第2のベアリングケース62、66の第3のベアリングケース支点軸62c、66cに回転可能に連結される第3のリンク73を有する。第1及び第2のリンク71、72並びに第1及び第2のベアリングケース62、66は平行リンクを構成する。また、第1及び第3のリンク71、73並びに第1及び第2のベアリングケース62、66でも平行リンクは構成される。
【0037】
第1のリンク71は、第1及び第2のベアリングケース62、66の第1のベアリングケース支点軸62a、62bの間の中心位置に位置決めされ、振れ止めベース52に回転可能に取り付けられた第1のリンク支点軸71aを有する。第1のリンク71は第1のリンク支点軸71aから第1及び第2のベアリングケース62、66のそれぞれの第1のベアリングケース支点軸62a、66aまで等しい腕長さを有する。
【0038】
第2のリンク72は第1のリンク71と上下に且つ平行に配置される。第2のリンク72は、第1及び第2のベアリングケース62、66の第1のベアリングケース支点軸62a、66aの間の中心位置に位置決めされ、振れ止めベース52に回転可能に支持された第2のリンク支点軸72aを有する。第2のリンク支点軸72aは主軸線A1方向の位置について第1のリンク支点軸71aと一致する。第2のリンク72は第2のリンク支点軸72aから第1及び第2のベアリングケース62、66のそれぞれの第2のベアリングケース支点軸62b、66bまで等しい腕長さを有する。
【0039】
第3のリンク73は、第1のリンク71および主軸線A1と同一水平面に配置され、また、第1及び第2のリンク71、72と平行に配置される。第3のリンク73は、第1及び第2のベアリングケース62、66の第3のベアリングケース支点軸62c、66c間の中心位置に位置決めされ、振れ止めベース52に回転可能に取り付けられた第3のリンク支点軸73aを有する。第3のリンク支点軸73aは主軸線A1方向の位置及び上下方向の位置について第1のリンク支点軸71aと一致する。第3のリンク73は第3のリンク支点軸73aから第1及び第2のベアリングケース62、66の第3のベアリングケース支点軸62c、66cのそれぞれまで等しい腕長さを有する。
【0040】
第3のリンク73は、振れ止めベース52に揺動可能に取り付けられたアクチュエータとしてのエアーシリンダ81によって作動される。エアーシリンダ81は、上下方向に前進・後退可能なピストンロッド81aを有する(
図5(B)参照)。このピストンロッド81aの先端は第3のリンク73の先端とシリンダ連結ナックル84によって連結される。なお、ピストンロッド81aは、第1のリンク71又は第2のリンク72に連結してもよい。
【0041】
図5に示すように、ストッパー機構80は、エアーシリンダ81に取り付けられたストッパー取付板82と、ストッパー取付板82に螺子止めされると共に前進・後退可能なストッパーねじ83と、エアーシリンダ81と第3のリンク73とを連結されたシリンダ連結ナックル84を有する。
【0042】
図7に示すように、オイル供給機構90は、ベアリング63、63、67、67同士の間並びに第1及び第2のベアリングケース62、66並びに第1及び第2の回転ブッシュ64、68の間に形成された潤滑剤溜まりとしてのオイル溜まり空間91、92と、第1及び第2の回転ブッシュ64、68を貫通すると共にオイル溜まり空間91、92と第1及び第2の回転ブッシュ64、68の内側の空間とを連通するオイル供給孔93、94と、第1及び第2のベアリングケース62、66を貫通すると共にオイル溜まり空間91、92と連通するケース供給孔に挿入された継ぎ手95、96と、継ぎ手95、96と連結したオイル供給配管97、98を有する。このオイル供給配管97、98はオイルを供給するオイルポンプ99に連結されている(
図2参照)。
【0043】
次に、棒材振れ止め装置50の動作を説明する。
【0044】
図5(A)、
図7(A)に示すように、棒材B1は第1及び第2のベアリングケース62、66内に挿入されている。次に、
図5(B)に示すように、エアーシリンダ81を作動させてピストンロッド81aを前進させる。ピストンロッド81aは、シリンダ連結ナックル84で第3のリンク73の端を持ち上げる。さらに、ピストンロッド81aを前進させると、シリンダ連結ナックル84がストッパーねじ83に当たり、ピストンロッド81aの前進を止める。これにより、第3のリンク73は、第3のリンク支点軸73aを中心に反時計方向に回転する。
図6(B)に示すように、第1のリンク71、第2のリンク72は、第3のリンク73に連動して、互いに平行な姿勢を保った状態で、それぞれ、第1のリンク支持軸71a、第2のリンク支持軸72aを中心に反時計方向に回転する。第1及び第2のリンク71、72に連動して第1及び第2のベアリングケース62、66は互いに平行な姿勢を保ち、第1のベアリングケース62は下降し、第2のベアリングケース66は上昇する。つまり、第1及び第2のベアリングケース62、66は互いに逆方向に平行移動する。この結果、
図7(B)に示すように、第1の回転ブッシュ64の頂部は上から棒材B1に近づく。第2の回転ブッシュ68の底部は下から棒材B1に近づく。そして、第1の回転ブッシュ64の頂部及び第2の回転ブッシュ68の底部は棒材B1を上下から挟むように配置される。ここで、第1の回転ブッシュ64の頂部及び第2の回転ブッシュ68の底部は棒材B1に当たってもよい。また、第1の回転ブッシュ64の頂部及び棒材B1、並びに、第2の回転ブッシュ68の底部及び棒材B1は、それらの間に隙間を有してもよい。
【0045】
なお、ストッパーねじ83を螺子回してストッパーねじ83の回転量を調整することにより、ストッパーねじ83の先端を軸方向に移動させてもよい。これにより、棒材径に応じて第3のリンク73を規制し、棒材径による部品交換を不用とすることができる。
【0046】
図8に示すように、棒材先端検出装置110は、支軸111に回転可能に取り付けられた棒材先端検出板112と、回転する棒材検出板112を止めるストッパー113と、棒材検出板112の端部112aに対向して配置された近接センサ114を有する。棒材検出板112は、回転後の姿勢を保持するためにバネによって反時計方向に付勢されている。近接センサ114は通常、棒材検出板112の端部112aを検出することにより、オンとなる。近接センサ114は、仮想線で示す棒材検出板112の端部112aを検出しなくなると、オフとなる。なお、赤外線センサを用いて棒材B1の先端を検出してもよい。
【0047】
次に、棒材供給機1の使用方法を説明する。
【0048】
図1において、操作盤6を操作して棒材供給機1を始動させる。
【0049】
図3において、上サポートアーム33を下サポートステー31に対して反時計方向に回転させ、上サポートガイド38を下サポートガイド36から離す。これにより、サポートケース39の上部を開放する。
【0050】
次に、シリンダ14を作動させて、取出しレバー12を時計方向へ回転させる。取出しレバーの先端12aは、先頭の棒材B1を持ち上げ、凹所11aから取り出す。取出された棒材B1はストッカー11の斜面11bを下り、サポートケース39内に落ちる。
【0051】
図2において、送出モータ22を作動して駆動スプロケット26を回転させ、ドライブチェーン25でスライダ23をスライダガイド24に沿って旋盤2へ向けて移動させる。
【0052】
スライダ23の一次ロット23aは棒材B1の後端を押し、棒材B1を旋盤2の主軸7へ向けて前進させる(
図11(A)参照)。
【0053】
さらに、棒材B1はさらに前進し、棒材B1の先端は棒材先端検出板112に当たり、棒材検出板112を時計方向へ回転させる。近接センサ114はオフとなり、棒材B1の先端の位置を検知する(
図8参照)。この位置からの棒材B1の先端の移動量をエンコーダ201で検出し、棒材B1の先端が棒材振れ止め装置50を通過した後(
図11(B)参照)、棒材振れ止め装置50を閉じて、主軸7の主軸線A1に棒材B1を位置合わせする(
図11(C)参照)。
【0054】
詳細には、
図9に示すように、例えば、サポート内径D1が主軸内径D2より大きく、棒材B1の高さ位置が旋盤2の主軸線A1より下の位置にあり、主軸7の後端7aと干渉する場合、棒材振れ止め装置50を作動させる。すなわち、
図10に示すように、第2の棒材保持機構61Bを主軸線A1の径方向に上昇させ、第2の回転ブッシュ68で棒材B1を持ち上げ、主軸線A1に棒材B1を位置合わせする。一方、第1の棒材保持機構61Aを主軸線A1の径方向に下降させる。第1の回転ブッシュ64の頂部は、棒材B1の頂端に近づくように位置決めし、第1の回転ブッシュ64の頂部と第2の回転ブッシュ68の底部の上下方向の差G1は棒材B1の径より少し大きく設定する。これにより、棒材B1は第1の回転ブッシュ64と第2の回転ブッシュ68と間でスムースに移動ですることができる。
【0055】
スライダ23の一次ロット23aが棒材B1をさらに押し、棒材B1を主軸7の中に進入させる(
図11(C)参照)。棒材B1をさらに前進させ、棒材B1の先端が確実に主軸7の中に入ったら棒材振れ止め装置50を開いて、スライダ23が一次ロットの最前進端位置に達したなら(
図11(D))、送出モータ22でスライダ23を後退させ、一次ロット23aを原点位置まで後退させる(
図11(E)参照)。
【0056】
フィードロッド21を復帰させ、棒材振れ止め装置50およびクランプ装置123を閉じて棒材B1を固定する(
図11(F)参照)。フィンガーチャック21aで棒材B1の後端を把持する。
【0057】
図3に示すように、上サポートアーム33を下サポートステー31に対して時計方向に回転させ、下サポートガイド36に上サポートガイド38を近づける。これにより、下サポートガイド36に上サポートガイド38を位置決めし、フィードロッド21の頂部と隙間を介在して防振パッド42を配置する。
【0058】
再度、フィードロッド21を棒材B1と共に軸線A1上で旋盤2へ向かって移動させ、旋盤2のチャック8の前に棒材B1の前端を配置させ、主軸7のチャック8は棒材B1を把持する(
図11(G))。旋盤2を作動させて棒材B1と共に主軸7を回転させる。棒材B1の先端は刃物で切削加工される。
【0059】
図5(B)、
図7(B)において、第1及び第2の回転ブッシュ64、68は棒材B1の回転に伴って回転する。ここで、棒材B1は、回転に伴い、上下、横方向へ回転振れしようとする。このとき、円弧形の第1及び第2の回転ブッシュ64、68は上下方向から棒材B1を押さえるので、棒材B1の上下方向の動きを阻止する。また、第1及び第2の回転ブッシュ64、68同士の間隔は横方向へ棒材B1より狭くなっているので、棒材B1の横方向の動きを制限する。これにより、棒材B1の全方向の回転振れを防止する。また、Oリング65、69は棒材B1の衝撃を吸収するので、第1及び第2のベアリングケース62、66の振動及び振動に伴う騒音を小さくする。
【0060】
一方、
図7(B)において、オイルL1、L2は、オイルポンプ99からそれぞれオイル供給配管97、98、継ぎ手95、96を通ってオイル溜まり空間91、92に流入する。オイルL1、L2はオイル溜まり空間91、92からオイル供給孔93、94を通って第1及び第2の回転ブッシュ64、68の内側へ流入する。オイルL1、L2は棒材B1、第1及び第2の回転ブッシュ64、68の表面を覆い、回転する棒材B1と第1及び第2の回転ブッシュ64、68との摩擦を軽減し、第1及び第2の回転ブッシュ64、68の磨耗・破損を防止する。
【0061】
次に、
図11、12を参照して、棒材供給機1の制御方法を説明する。
【0062】
制御ボックス4は、シリンダ14を作動させて、棒材B1を材料棚11aから取り出しサポート装置30に配置させる(ステップS11、
図11(A))。制御ボックス4は送出モータ22を作動させて旋盤2の主軸7へ向けてスライダ23を移動させる。これにより、スライダ23の一次ロット23aも前進する(ステップS12、
図11(B))。一次ロット23aは棒材B1の後端を押し、旋盤2の主軸7へ向けて棒材B1を前進させる。
【0063】
さらに、棒材B1はさらに前進し、棒材B1の先端は棒材振れ止め装置50を通過し、主軸7の後端の近くに達する。棒材B1の先端の位置を棒材先端検出センサ110およびエンコーダ201で検出し、棒材B1の先端が振れ止め位置50を通過して主軸7の後端近くの所定の位置と判断したら(ステップS14のYES)、制御ボックス4はエアーシリンダ81を作動させ、棒材振れ止め装置50を閉じさせる(ステップS15、
図11(C))。これにより、棒材B1は主軸7の主軸線A1と位置合わせされる。
【0064】
棒材B1の先端が主軸7の後端から主軸7の中に入った後、制御ボックス4は棒材B1が棒材振れ止め装置の開きの位置に達したか判断する(ステップS16)。棒材B1が所定の位置に達しない場合(ステップS16のNO)、棒材B1の送出を続ける。一方、棒材B1が所定の位置に達した場合(ステップS16のYES)、棒材振れ止め装置50を開く(ステップS17、
図11(D))。なお、棒材振れ止め装置50は閉じたままでもよい。一次ロット23aを前進端まで前進させる(ステップS18、
図11(D))。
【0065】
制御ボックス4は、送出モータ22を作動させてスライダ23を後進させ、一次ロット23aを原点まで後退させる(ステップS19、
図11(E))。制御ボックス4は、フィードロッド21を復帰させる(ステップS20、
図11(F))。制御ボックス4は、棒材B1をクランプ装置123で把持させる(ステップS21、
図11(F))。制御ボックス4は、フィードロッド21を前進させてフィンガーチャック21aに棒材B1の後端を挿入する(ステップS22)。制御ボックス4は、クランプ装置123を開き(ステップS23)、送出モータ22を作動させてフィードロッド21を前進させる(ステップS24)。制御ボックス4は、棒材B1の先端位置が旋盤チャック8の通過したことを確認し(ステップS25)、旋盤ストッパーまで棒材B1を送り出す(ステップS26、
図11(G))。旋盤2はチャック8を閉めさせてチャック8で棒材B1を固持させる(ステップS27)。旋盤2の主軸7を棒材B1と共に回転させ、旋盤2の刃物で棒材B1を加工する(ステップS28)。
【0066】
以上の実施形態によれば、棒材振れ止め装置50を用いて棒材B1を主軸7の主軸線A1に位置合わせするので、追加の装置、占有スペースを省略し、追加コストを発生させない。
【0067】
上記棒材振れ止め装置50の制御により、サポート装置30の内径を主軸7の内径と同じにする必要がなくなる。このため、旋盤2の主軸7の内径が変わった場合でもフィードロッド21の変更だけで対応することができる。
【0068】
なお、以上の実施形態は発明の趣旨を変更しない範囲で変更、修正可能である。例えば、棒材振れ止め装置50は、回転ブッシュ、Oリングの質量、材料の硬さを変更することで、棒材の材料径、及び、回転数による振動の変化に対応できる。これにより、騒音の防止、及び、回転ブッシュの磨耗対策に効果を発揮する。
【0069】
また、棒材振れ止め装置は、本実施形態のブッシュ式の他、ローラ式(特開2002−307205号公報、特開2008−110459号公報参照)、ベルト式(実開平5−29601)を用いてもよい。
【0070】
また、材料が短い場合、または、フィードパイプ逃し動作がない場合、または、一次導入で棒材B1の先端が設定位置まで前進しない場合は、
図12で示す矢印Qの位置でステップS14〜S17(Pで示す部分)の動作を行ってもよい。
【0071】
また、棒材振れ止め装置50を閉じる制御は、棒材B1の先端が旋盤2の主軸7内に入るときに限定するものでない。棒材B1の先端が旋盤2の主軸7内の何れの位置にあってもスムースに旋盤2のチャック8まで送り出されるように棒材振れ止め装置50の開閉を制御してもよい。
【0072】
また、棒材振れ止め装置50の閉じ位置、つまり、第1の回転ブッシュ64の頂部と第2の回転ブッシュ68の底部との上下方向の差は、棒材B1の径よりも少し大きく設定する他、棒材B1の径に合わせてもよい。