(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ガイド部材(130)が、少なくとも1つのガイドフィンガ(131)含み、少なくとも1つのガイドフィンガ(131)は、回転スリーブ(140)が少なくとも1つのガイドトラック(133)との係合を解除した後、回転スリーブ(140)が回転する方向に、少なくとも1つのガイドトラック(133)を制限する請求項1に記載の駆動アセンブリ。
回転スリーブ(140)が、少なくとも1つのスリーブフィンガ(141)を含み、少なくとも1つのスリーブフィンガ(141)は、少なくとも1つのガイドトラック(133)において軸方向に移動可能である請求項1又は2に記載の駆動アセンブリ。
駆動部材(120)は、少なくとも1つの駆動フィンガ(121)を有し、少なくとも1つの駆動フィンガ(121)は、少なくとも1つのガイドトラック(133)において軸方向に移動可能であり、そして、ここで、少なくとも1つの駆動フィンガ(121)は、少なくとも1つのガイドトラック(133)内で、少なくとも1つのスリーブフィンガ(141)を移動させることが可能である請求項1又は3に記載の駆動アセンブリ。
−少なくとも1つの駆動フィンガ(121)のランプ(122)、及び少なくとも1つのスリーブフィンガ(141)のランプ(142)が、ガイドトラック(133)内で回転スリーブ(140)の軸方向に移動中、互いに隣接し;
−少なくとも1つのスリーブフィンガ(141)が、少なくとも1つのガイドトラック(133)内に配置されている限り、少なくとも1つのガイドフィンガ(131)が、少なくとも1つの 回転スリーブ(140)の回転を阻止し;
−少なくとも1つのスリーブフィンガ(141)のランプ(142)が、少なくとも1つの ガイドフィンガ(131)の遠位端(112)に到着するとき、回転スリーブ(1
40)が、少なくとも1つのガイドトラック(133)を係合から解除することが可能であり;
−少なくとも1つのガイドトラック(133)と、少なくとも1つの駆動フィンガ(121)のランプ(122)に沿って摺動する少なくとも1つのスリーブフィンガ(141)のランプ(142)との係合を解除した後、回転スリーブ(140)が回転可能である;
請求項5に記載の駆動アセンブリ。
回転スリーブ(140)及びガイドトラック(133)との係合を解除した後、回転スリーブ(140)が、少なくとも1つのガイドトラック(133)を再係合するように構成されている請求項2〜6のいずれか1項に記載の駆動アセンブリ。
駆動部材(120)がハウジング(110)に対して近位方向に移動中、回転スリーブ(140)及びピストンロッド(150)が回転する請求項1〜7のいずれか1項に記載の駆動アセンブリ。
ピストンロッド(150)及び回転スリーブ(140)は、ピストンロッド(150)が回転スリーブ(140)の回転運動に従うように係合されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の駆動アセンブリ。
−ピストンロッド(150)はネジ山(153)を含み、ネジ山(153)は少なくとも1つの第一(154)及び1つの第二(155)領域を含み、少なくとも1つの第一領域(154)のピッチは、少なくとも1つの第二領域(155)のピッチより大きく;
−ハウジング(110)は、少なくとも1つの第一(154)及び少なくとも1つの第二(155)領域を係合するよう配置されたピストンロッドナット(114)を含み;及び
−駆動部材(120)が近位的に移動し、そして回転スリーブ(140)が回転するとき、ピストンロッドナット(114)が、少なくとも1つの第二領域(155)と係合するように、駆動アセンブリが構成されている;
請求項1〜11のいずれか1項に記載の駆動アセンブリ。
付勢部材(160)の一端がハウジング(110)上で支持され、そして他端が回転スリーブ(140)上で支持されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の駆動アセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施態様に記載の駆動アセンブリの断面図を概略的に示す。
【
図2】実施態様に記載の駆動フィンガ及びガイド部材を概略的に示す。
【
図3A】駆動アセンブリの駆動操作の異なった段階における実施態様に記載の駆動アセンブリを概略的に示す。
【
図3B】駆動アセンブリの駆動操作の異なった段階における実施態様に記載の駆動アセンブリを概略的に示す。
【
図3C】駆動アセンブリの駆動操作の異なった段階における実施態様に記載の駆動アセンブリを概略的に示す。
【
図4】実施態様に記載のハウジング、ピストンロッド及び回転スリーブを概略的に示す。
【
図5】実施態様に記載のハウジングの断面図を概略的に示す。
【
図6】実施態様に記載の回転スリーブを概略的に示す。
【
図7】実施態様に記載のピストンロッドを概略的に示す。
【
図8】実施態様に記載のピストンロッドのネジ山の走行を概略的に示す。
【
図9】実施態様に記載の薬物送達デバイスを概略的に示す。
【0022】
図1は、駆動アセンブリ100を示す。駆動アセンブリ100はハウジング110を含む。駆動アセンブリ100は更に駆動部材120を含む。ガイド部材130は、駆動アセンブリ100に含まれる。駆動アセンブリ100は更に回転スリーブ140を含む。駆動アセンブリ100は、ピストンロッド150を含む。駆動アセンブリ100は更に付勢部材160を含む。
【0023】
ハウジング110は、管状円筒形状、好ましくは中空形状を含む。ハウジングは近位端111と遠位端112の間に伸びる。スリーブ状ハウジング110は、近位端111上の連結手段115を含み得る。ハウジングは、遠位端112で配置されている連結手段116を含み得る。遠位端112上の連結手段116は、薬物カートリッジを備えたハウジングの連結用でもあり得る。ハウジング110は更にハウジング110を備えた駆動アセンブリの更なるエレメントを連結するための近位端111で連結手段を含み得る。軸113は、近位端111と遠位端112間に伸びる。軸113は、基本的には、ハウジング110の中心を通して伸びる。ハウジングの内部壁は、軸113に沿って、好ましくは、軸113に平行にまた軸113から斜めに(offset)通っている。軸113は、ハウジング110の縦軸に沿って通っている。ハウジング110は、開口部107、例えば、情報を提示するための開口部を含み得る。情報は、薬物のタイプ、又はカートリッジから、及び/又は、カートリッジ内に残留する投与された薬物の用量数のようなカートリッジ内の薬物に関し得る。
【0024】
駆動部材120は、
図2に示されるようにベース125を含む。駆動部材120は更に複数の駆動フィンガを、好ましくは、4つの駆動フィンガ121、124、126、127を含む。駆動部材は、また、4つより少ない駆動フィンガ、例えば、3つ、又は、それより少ない駆動フィンガを含み得る。別の実施態様において、駆動部材は、4つより多くの駆動フィンガ、例えば、5つ又はそれ以上の駆動フィンガを含む。
【0025】
駆動フィンガ121、124、126、127は、ベース125に固定され、又はベースに統合されても良い。ベース及び駆動フィンガは単一品として製作されてもよい。別の実施態様において、ベース及び駆動フィンガは異なった部品から組み立てられ得る。駆動フィンガ121、124、126、127は、好ましくは、ベース125上に等間隔で配置されている。駆動フィンガ121、124、126、127は、軸113の周りに配置されている。駆動フィンガ121、124、126、127は、駆動フィンガの中空内部を取り囲んでいてもよい。
【0026】
駆動フィンガ121、124、126、127は、各々、軸113(この部品は
図1に示されている)に沿って、基本的に平行に、通っている第一部分を含む。駆動フィンガは、各々、軸113に基本的に平行な駆動フィンガの第一部分に沿って通っている端部123を含む。ベース125に対して反対の駆動フィンガのそれぞれの端部で、各駆動フィンガはランプ122を含む。各駆動フィンガは、その遠位端でそれぞれのランプ122を含む。
【0027】
それぞれのランプ122は、端部123に対して傾斜している。軸113を含む面上への投影において、ランプ122は、軸113に対して傾斜して通っている。軸113を含む面上への投影において、ランプ122は軸113に対して、垂直で無く通っている。全ての駆動フィンガの遠位方向におけるランプの角度は基本的に同一であり、好ましくは約45°である。それぞれの角度は,好ましくは、少なくとも、駆動部材120及び回転スリーブ140の自己ロッキングを避けるように大きい。別の実施態様において、異なった駆動フィンガの遠位方向における角度は互いに異なっている。それぞれの直線状部品に関して、それぞれのランプ122は同一方向に向いている。駆動フィンガは、各々、それぞれの駆動フィンガの近位端に向いているランプから通っている直線状部品を含む。それぞれの直線状部品はランプ122からベース125に通っている。それぞれのランプは駆動フィンガの1つの端から同じ駆動フィンガの反対側の端まで伸びている。
【0028】
駆動部材120は、駆動部材120を更なるエレメントと連結するための連結手段を含む。例えば、用量ボタン(図示されていないが)は、駆動部材120に連結し得る。用量ボタンは、薬物の用量を投与するためにハウジングに対して遠位方向に押し得る。用量ボタンは、遠位方向において用量ボタンに及ぼされた力を、駆動部材120に移動し得る。別の実施態様において、薬物の用量を投与するための力は直接駆動部材120に及ぼされる。この実施態様において、別の用量ボタンは必要ではない。力は使用者により、手動で用量ボタン上に及ぼされ得る。
【0029】
図2で示されるように、ガイド部材130は、ベース134を含む。ベース134は、リング状の形を含む。ベース134は、中空の内面を画成し得る。ベース134は、円筒形状であり、そして、基本的には軸113を取り囲む。ガイド部材130は更に複数のガイドフィンガ131、好ましくは、4個のガイドフィンガ131を含む。ガイド部材は、4個より少なく、例えば、3個又はそれ以下のガイドフィンガを含んでもよい。ガイド部材は、また、4個より多く、例えば、5個又はそれ以上のガイドフィンガを含んでもよい。
【0030】
ガイド部材130は、スリーブ状の形を含む。ガイドフィンガ131は、ベース134の一端、例えば、遠位端側に配置されている。ガイドフィンガ131は、ベース134の周囲に分布し、好ましくは、ベース134の周囲に等間隔で分布している。
【0031】
ガイドフィンガ131の各々は、ベース134から始まる細長い直線状の部品を含む。直線状の部品は軸113に沿って、特に、基本的には、軸113に平行に伸び得る。ベース134の反対側の端部で、ガイドフィンガはそれぞれ、ランプ132を含む。遠位端で、ガイドフィンガの各々は、それぞれのランプ132を含む。ランプは、軸113を含む面への投影において、軸113に対して傾斜している。ランプ132は、軸113に対して垂直で無く通っている。駆動フィンガ131のランプ132の全ての角度は、遠位端において、基本的には同等であり、好ましくは、約45°である。別の実施態様において、異なったランプにおける遠位端方向での角度は、互いに異なっていてもよい。それぞれの直線状部品に関して、それぞれのランプ132は、同一方向に向いている。遠位端方向において、ランプ132は、駆動部材120のランプ122と同じ方向を向いている。
【0032】
ガイド部材130は、ガイドフィンガ131の各々に隣接するそれぞれのガイドトラック133を有する。ガイドトラックは、ガイドフィンガ131に沿ってそして軸113に沿って、好ましくは、基本的には、軸113に平行に伸びる。ガイドトラック133は、それぞれのガイドフィンガ131の各々のより長い側に沿って伸びる。ガイドトラック133は、それぞれのガイドフィンガ131により制限されている。2つの隣接したガイドフィンガは互いの間で、それぞれ、1つのガイドトラックを形成する。
【0033】
回転スリーブ140は
図3A〜3Cで示されたように、ベース146を含む。ベース146は、管状円筒形状を含む。ベース146は、軸113に沿って、好ましくは、基本的に軸113に平行に伸びる。回転スリーブ140は、軸113を取り囲む。回転スリーブの近位端で、複数のスリーブフィンガ141が配置され、例えば、4個のスリーブフィンガが配置される。回転スリーブは、4個より少ないスリーブフィンガを含み、例えば、3個又はそれ以下スリーブフィンガを含む。別の実施態様において、回転スリーブは,4個より多くのスリーブフィンガを含み、例えば、5個又はそれ以上フィンガを含む。
【0034】
スリーブフィンガ141は、近位的に軸113に沿って伸び、好ましくは、ベース146から始まる。スリーブフィンガは、軸113に沿って伸び、好ましくは基本的に軸113に対して平行である。スリーブフィンガは、好ましくは、ベース146上で等間隔に配置されている。スリーブフィンガは軸113の周囲に配置されている。スリーブフィンガ141は、スリーブフィンガの中空内部を取り囲む。スリーブフィンガの各々の近位端で、ランプ142が形成される。ランプ142は、それぞれ、ベース146の反対側のスリーブフィンガの端部で形成される。
【0035】
スリーブフィンガは、各々、ランプから近位方向に通っている直線状部品を含み、特に、それぞれのスリーブフィンガの近位端に向かって通っている直線状部品を含む。それぞれの直線状部品は、ランプ142からベース146に通っている。直線状部品は、軸113に沿って、基本的には軸113に平行に伸び得る。軸113を含む面への投影において、ランプ142は軸113に対して傾斜している。ランプ142は軸113に対して垂直では無く通っている。ランプ142の方向は、遠位方向における駆動フィンガのランプ122の方向とは反対方向である。ランプ142の方向は、遠位方向におけるガイドフィンガ131のランプ132の方向と逆方向である。それぞれのランプ142の角度は、基本的には、遠位方向において同等であり、好ましくは、約45°である。別の実施態様において、異なったランプの遠位方向における角度は互いに異なってもよい。それぞれの直線状部品に関して、それぞれのランプ142は同一方向に向いている。
【0036】
ピストンロッド150は、円筒状形体を含む。ピストンロッドは、基本的には、軸113に沿って向いている。ピストンロッドはネジ山153を含む。ネジ山153は、部分的には、ピストンロッド150の外表面に沿って伸びる。別の実施態様において、ネジ山はピストンロッドの全外表面に沿って伸びる。遠位端において、ピストンロッド150は、ピストンロッド150をプランジャ(図示されていないが)と連結するための連結手段を含み得る。ピストンロッドは、2つ、又は2つ以上の異なった領域を有するネジ山を含み得る。ネジ山の異なった領域は、ネジ山の通路に沿った規則的な又は不規則的なパターンでお互いに続く。更なる領域は、互いに異なる更なるピッチ含んでもよい。ネジ山は、少なくとも1つの、好ましくは、2つのガイドスロットで中断される。ガイドスロットは回転スリーブを導くためのものである。ガイドスロットは軸113に沿って伸びる。
【0037】
図8で示されるように、ネジ山153は、第一領域154を含む。垂直線は軸113に平行である。ネジ山は第二領域155を含む。2つの領域154及び155は互いに合流する。1つの第一領域154は2つの第二領域155の間で配置されている。1つの第二領域155は2つの第一領域154の間で配置されている。第一領域154及び第二領域155は、ネジ山153の経路に沿って、交互に配置されている。
【0038】
第一領域154は、第二領域155のピッチとは異なるピッチを含む。第二領域155のピッチは、第一領域154のピッチより小さい。
図8で示される実施態様によると、領域155は、軸113に対して投影面に平坦である。ネジ山の示された投影において、第二領域155は、横方向に通っており、好ましくは、軸113に対して垂直である。第一領域154は、軸113に対して、90°異なった角度を有する。領域154は、都合良く、軸113との角度を含み、角度より小さい投影においては、領域4は軸を含む。
【0039】
付勢部材160は、らせん状の圧縮スプリングを含む。付勢部材の一端は、内側に突起している部分上でハウジング110によって支持されている。付勢部材160の反対側の端部は遠位側で回転スリーブ140上で支持されている。付勢部材160は、回転スリーブ140のフランジ部分上で支持されている。
図3で示されるように、付勢部材160は、回転スリーブ140のベース146上で支持されている。あるいは、又は、加えて、付勢部材は、他のエレメント、例えば、板バネ、又は弾性体を含んでもよい。
【0040】
図2で示されるように、駆動部材120及びガイド部材130は連結されている。ガイド部材130は、ガイド部材130に対して駆動部材120を恒久的に回転に抗して固定する。駆動部材120は、ガイド部材130に対して軸114に沿って直線的に移動可能である。駆動フィンガ121、124、126、127は、それぞれのガイドトラック133において通っている。駆動部材120及びガイド部材130は、軸113に沿って互いに移動可能である。ガイドトラック133は、駆動部材120及びガイド部材130の回転運動を互いに阻止する。
【0041】
ガイドフィンガ131は、駆動部材120及びガイド部材130の回転運動を互いに阻止する。駆動フィンガ120に対してガイドフィンガ131の配置の故に、ガイド部材130に対して駆動部材120の軸方向への移動のみが可能となる。別の実施態様において、ガイド部材130は更にガイドトラックを含み、ここで、駆動フィンガがスリーブフィンガと隣接することができるように、駆動フィンガが配置されている。
【0042】
停止部材128は、駆動フィンガ121、124、126、127の各々に、それぞれ配置されている。停止部材128は、ガイド部材130に対して、駆動部材120の近位移動を制限する。停止部材128がガイド部材130のベース134に隣接するとき、ガイド部材130に対して駆動部材120の近位移動はさらに制限される。
【0043】
図3Aは、薬物の用量が投与される前の駆動アセンブリのエレメントの出発位置を示している。駆動部材120、ガイド部材130及び回転スリーブ140は連結されている。付勢部材160は、回転スリーブ140を駆動部材120と接触するよう維持する回転スリーブ140に力を及ぼし得る。スリーブフィンガ141は、駆動フィンガ121、124、126、127と隣接する。駆動フィンガのランプは、スリーブフィンガのランプと隣接する。1つの駆動フィンガ及び1つの関連スリーブフィンガは、共通のガイドトラック内に配置されている。ガイド部材130は、ハウジング110に対して移動に抗して固定されている。ガイド部材130は、固定手段により、例えば、スナップフィット固定手段により、ハウジング110に固定されている。ガイド部材130は、ハウジング110に対して回転することはできない。ガイド部材130は、ハウジング110に対して軸113に沿って移動することができない。ガイド部材は、ハウジング113に対して駆動部材120を、恒久的に回転に抗して固定する。
【0044】
薬物の投与のために、駆動部材120は、ハウジングに対して遠位方向に移動する。駆動フィンガ121、124、126、127は、ガイド部材130に対する回転運動に抗して固定される。駆動フィンガは、軸方向に移動する。駆動部材120及び対応する駆動フィンガ121、124、126、127の移動の故に、回転スリーブ140は遠位方向に移動する。スリーブフィンガ141は、ガイドフィンガによってガイド部材130に対して回転に抗して固定される。スリーブフィンガがガイドトラック内で通っている限り、ガイドフィンガはガイド部材130に対して回転スリーブ140の回転を阻止する。
【0045】
ランプ142及び122を経由した駆動部材120及び回転スリーブ140の機械的接触の故に、接線力が回転方向において回転スリーブに及ぼされる。スリーブフィンガは、移動方向に対する横方向におけるガイドフィンガに対して押し込まれる。スリーブフィンガは、ガイドフィンガに沿って摺動することができる。スリーブフィンガが、ガイドトラック内に配置されている限り、回転スリーブ140は、駆動部材120に対しては回転しない。スリーブフィンガがガイドトラック内に配置されている限り、回転スリーブ140は、駆動部材130に対しては回転しない。スリーブフィンガが、ガイドトラック内に配置されている限り、回転スリーブ140は、ハウジング 110に対しては回転しない。
【0046】
ガイド部材130は、ハウジング110に対して固定され、そしてハウジング110に対して移動に抗して固定されている。駆動部材120は、ハウジング110に対して軸方向に移動し、それにより、回転スリーブ140を移動させる。ガイド部材130は、回転スリーブ140を軸方向に導く。スリーブフィンガ141は、ガイド部材130のガイドフィンガ131に沿って摺動する。回転スリーブ140の遠位移動の故に、付勢部材160は付勢を受ける。
【0047】
図3Bにおいて、駆動部材120は
図3Aと比較して更に遠位方向へ移動する。駆動フィンガ121のランプ122が、ガイドフィンガ131のランプ132と共に、連続した回転ランプ143を形成するまで、駆動部材120は、ガイド部材130に対して遠位方向へ移動する。その後、スリーブフィンガは、ガイドトラックとの係合を解除した。スリーブフィンガは、全てのガイドトラックとの係合を解除する。駆動部材は、好ましくは、この位置において、例えば、遠位端停止部(図示されていないが)を隣接することにより停止する。スリーブフィンガ141がガイドトラックとの係合を解除した後、回転スリーブ140はガイド部材130に対して回転することができる。
【0048】
ランプ142はランプ122に沿って、及びランプ132に沿って摺動する。スリーブフィンガ141が駆動フィンガ 124に隣接するまで、回転スリーブ140は回転する。スリーブフィンガ141が 駆動フィンガ124の端部123と隣接する限り、駆動フィンガ124は、ガイド部材130に対して、回転スリーブ140の更なる回転運動を阻止する。
【0049】
回転スリーブ140のランプ122に沿って摺動する間の回転運動は、事前に付勢を受けている付勢部材160が近位方向へ及ぼす力により発生する。付勢部材は近位方向で緩和(部分的に)し得る。付勢部材160は、斜めの回転ランプ143に抗して、スリーブフィンガ141の斜めのランプ142を押す。回転ランプ143及びランプ142は整合ピッチ(matching pitch)を含むので、付勢部材160の力は、ガイド部材130に対して回転スリーブ140の回転運動に移動される。回転スリーブ140は、また、ハウジング110に対して回転する。回転スリーブは、また、駆動部材120に対して回転する。回転スリーブ140は、駆動部材120、ガイド部材130、及びハウジング110に対して、近位に移動する。回転スリーブ140は、スリーブフィンガから離れて移動することができ、そして、スリーブフィンガの連結を解除することができる停止部材と隣接するまで移動し、例えば、回転スリーブ140は、(次の)駆動フィンガ124に隣接するまで移動を行う。
【0050】
駆動フィンガ124のランプが、ガイドフィンガ131のランプ132に続くまで遠く、駆動部材120が近位に移動するとき、ランプ 142は、駆動フィンガ124のランプに沿って摺動し得る。摺動の故に、回転スリーブ140は、ガイド部材130に対して回転する。回転は、ガイドフィンガ135に隣接するスリーブフィンガ141によって停止する。スリーブフィンガ141及び駆動フィンガ124は、ガイドフィンガ135により形成されたガイドトラックに、特に、ハウジングに対して近位方向に、軸方向に移動し得る。移動は付勢部材160によって及ぼされた力により起こされ得る。付勢を受けた付勢部材160は近位方向で緩和し得て、それにより、回転スリーブを、ハウジングに対して近位方向に移動させる。
【0051】
駆動フィンガ121及びガイドフィンガ131のランプによって形成される回転ランプ143に沿ったスリーブフィンガ141の摺動は、駆動フィンガ124で停止される。スリーブフィンガ141が駆動フィンガ124に隣接するまで、回転スリーブ140は、駆動スリーブ120に対して及びガイド部材130に対して回転する。駆動部材120の更なる近位移動の間、スリーブフィンガ141及び駆動フィンガ124の横方向の係合の故に、回転スリーブ140は回転運動に抗して固定される。
【0052】
駆動部材120の更なる近位移動の間、駆動フィンガ124の遠位端は到達し、そして、回転スリーブ140は、更なるセクションを自由に回転できる。ランプ駆動フィンガ124上のスリーブフィンガ141のランプ142の摺動により、回転が起こる。回転中、回転スリーブ140は近位的に移動する。回転スリーブ140の回転はガイドフィンガ135により停止する。
【0053】
回転フィンガ141は、ガイドフィンガ135で形成されるガイドトラックに係合する。この状態は
図3Cで示される。駆動部材120は、
図3Bと比較して、ガイド部材130に対して近位に移動する。駆動フィンガ、特に駆動フィンガ124の移動の故に、スリーブフィンガ141が、ガイドフィンガ135に隣接するまで、回転スリーブ140は、ガイド部材130に対して更に回転する。
【0054】
駆動部材120の更なる近位移動の間、回転スリーブ140は軸方向に移動し、そして、それは駆動部材120である。ガイドフィンガ135のガイドトラックの故に、駆動部材120の近位移動の間、回転スリーブ140は回転に抗して固定される。回転スリーブ140及び駆動部材120は、定位置に到達するまで、ガイド部材130に対して近位に移動することができる。定位置は、駆動部材の近位移動を制限し得る近位端停止位置により決め得る。
【0055】
図4は回転スリーブ140及びピストンロッド150の連結部151を示している。
図4は更にハウジング110及びピストンロッド150の連結部を示す。
【0056】
ハウジング110に対する回転スリーブ140の回転運動が、ハウジング110に対してピストンロッド150の回転運動をもたらすように、ピストンロッド150及び回転スリーブ140は係合されている。ピストンロッド150及び回転スリーブ140は、キー溝を付けてもよい。ピストンロッド150に対して回転スリーブ140の軸方向の移動は、ピストンロッド150の移動を起こさせない。回転スリーブ140の直線移動中、連結部151は、ピストンロッド150に沿って摺動する。回転スリーブの回転運動中、回転スリーブの回転が、同じ角度のピストンロッド150の回転に転換されるように、即ち、ピストンロッドと隣接する連結により、連結部151はピストンロッドと係合し得る。回転スリーブ140は、好ましくは、ピストンロッド150の直線状ガイドスロットを、回転スリーブの内部表面上に配置されて提供され得るピストンロッドの係合部材と係合する。
【0057】
回転するピストンロッド150をハウジング110に対して、遠位に移動させるために、ハウジング及びピストンロッドは、連結部152でネジ山で係合される。ハウジング110は、
図5で示されるように、ピストンロッドナット114を含む。ピストンロッド150及びピストンロッドナット114のネジ山のピッチは、ピストンロッドがハウジング110に対して回転するとき、ピストンロッドの直線運動を決定する。
【0058】
ピストンロッド150のネジ山は、異なったピッチを含む。異なったピッチの故に、ピストンロッド150の回転運動は、ハウジングに対してピストンロッドの異なった直線運動をもたらす。直線移動の距離は、ピストンロッドが移動されるために回転する間、ピストンロッドナット114を経由して移動されるネジ山部分のピッチに依存する。ピストンロッド150のネジ山153は、駆動部材120が出発位置に向かって近位に移動するとき、ピストンロッド150の遠位移動を阻止するよう構成されている。結果として、駆動部材が近位に移動するとき、回転スリーブの回転運動が、好ましくは、ピストンロッドの遠位移動に転換されない。ネジ山は、駆動部材の近位方向での移動中、及びハウジングに対するピストンロッドの(同時)回転中、ピストンロッドがハウジングに対して遠位方向に移動しないように構成されており、操作中、ピストンロッドナット114と連動する。
【0059】
軸113はピストンロッド150の回転軸である。軸113は回転スリーブ140の回転軸である。
【0060】
図5はハウジング110の断面図を示す。ピストンロッド150のネジ山153と係合することができるピストンロッドナット114は、平行四辺形状の形体を含む。ピストンロッドナット114は、ピストンロッド150のネジ山153の異なったピッチを通してピストンロッドナット114が摺動することができるような形状をしている。ピストンロッドナット114は、ピストンロッド150のネジ山153内ではブロックしない。ピストンロッド150及びハウジング110、特に、ネジ山153及びピストンロッドナット114は、非自動ロック式ネジ山接続を形成する。ピストンロッドナット114は、ハウジング110に一体化し得て、又は、ハウジングに固定される別の部品であってもよい。
【0061】
図6は回転スリーブ140を示す。回転スリーブは、第一部分144及び第二部分145を含む。回転スリーブは中空の内面を取り囲んでいる。ピストンロッドは回転スリーブ140の内側に配置することができる。第二部分145に隣接する回転スリーブ140の端部で、連結部151用の連結手段が配置されている。第二部分145の横断面は、第一部分144の横断面より小さい。第一部分144は回転スリーブ140の近位端に隣接する。第二部分145は、回転スリーブ140の遠位端に隣接する。付勢部材160は、第一部分144によって形成された鼻部又はフランジ上で支持することができる。第一部分144に、スリーブフィンガ141は配置されている(明確には示されていないが)。第一部分144は、回転スリーブ140をハウジング110と連結するように構成されている。
【0062】
少なくとも1つのフィードバック部材147が、回転スリーブ140の第一部分144に配置されている。フィードバック部材147は、回転スリーブ140に対して外向きに付勢を受けている。フィードバック部材は、好ましくは、弾性部材である。触覚的、及び/又は、聴覚的フィードバックを実現するために、フィードバック部材147は、少なくとも1つのハウジング110のスプライン117と相互作用する(
図5で示されている)。回転スリーブ140がハウジング110に対して回転するとき、フィードバック部材はスプライン117と隣接し、それにより、触覚的、及び/又は、聴覚的フィードバックを創り出す。触覚的、及び/又は、聴覚的フィードバックは、使用者に、注入操作の終了、及び/又は、用量の設定に関する情報を与える。
【0063】
図7はピストンロッド150を示す。ピストンロッド150は、部分的にネジ山が付いている。ネジ山153は、ピストンロッド150の遠位端から近位端方向へ伸びる。近位端に隣接しているピストンロッド150の一部は、ネジ山が付いていない。別の実施態様において、ネジ山は遠位端から近位端へ、常に伸びている。
【0064】
ピストンロッドのネジ山は、異なったピッチを含む。ハウジング110との組み合わせにおいて、ハウジングに対してピストン150の回転は、ハウジング110に対してピストンロッド150の直線運動に変換される。伝達比はネジ山153のピッチによって設定される。急激に上昇するピッチはピストンロッド150のより大きな直線移動をもたらす。緩やかに上昇するピッチは、ピストンロッド150のより少ない直線移動をもたらす。ピストンロッド150の回転軸に対して基本的に垂直であるネジ山150のピッチは、操作中、ピストンロッドナット114により係合されるとき、ハウジング110に対してピストンロッド150の直線移動をもたらさない。
【0065】
ピストンロッド150は、回転スリーブ140との連結のための手段を含む。ピストンロッド150は、回転スリーブ140の回転運動に従うが、一方、ピストンロッド150対して回転スリーブ140の直線移動は、ピストンロッド150の移動なしで可能ではある。
【0066】
ピストンロッド150は、プランジャ105と隣接し得る。ベアリング部材108は、ピストンロッド150とプランジャ105の間に配置されている。遠位方向へのプランジャ105の移動は、薬物の投与をもたらす。ピストンロッド150の遠位端面は、プランジャ105の近位端面に隣接するように配置し得る。ベアリング部材108は、プランジャ105を前進させるために、好ましくは、プランジャ105の近位端面に隣接するように配置し得る。ベアリング部材は、ピストンロッド150、又は別の部材に固定し得る。
【0067】
ピストンロッド150が、デバイスの操作中、例えば、用量の送達中、回転するよう構成されているとき、ベアリング部材を提供することは特に都合がよい。ベアリング部材は、ハウジングに対して(回転している)ピストンロッドと共に、移動し得る。ピストンロッドは、ベアリング部材に対して回転可能である。このようにして、回転しているピストンロッドがピストンに孔を開け、それによりピストンを損傷させるリスクは減少する。従って、ピストンは回転し、そしてハウジングに対して移動する間、ベアリング部材は、好ましくは、移動のみであり、即ち、回転しない。ピストンロッドはベアリング部材で境界をつけられる。
【0068】
図8はネジ山153の経路を模式的に示す。ピストンロッドナット114は、模式的に示される。X軸は軸113に平行に通っており、そしてY軸はX軸に垂直に通っている。
【0069】
ネジ山153の部分155は、基本的にX軸に垂直に伸びる。ピストンロッドナット114が、部分155に沿って通っているとき、即ち、ピストンが回転して、部分155がピストンロッドナット114を通過するとき、ピストンはピストンロッドナット114に対して、X軸に沿って移動させられない。ピストンが更に回転するとき、ピストンロッドナット114は、部分154に進入する。部分154はX軸に対して角度Aを有する。ピストンロッドナット114が部分154に沿って通っているとき、ピストンロッド150は、X軸に沿って、ピストンロッドナット114に対して移動させられる。X軸に沿った移動距離は、部分154のピッチで決められる。
【0070】
ピストンロッドナット114の形状の故に、ピストンロッドナットは、部分155に沿って、そしてまた、部分154に沿って摺動することができる。ピストンロッドナット114は、平行四辺形状の形状を含み得る。ピストンロッドナット114は、ひし型形状であってもよい。ピストンロッドナット114の2つの反対面は、部分155のピッチに沿って、特に、基本的に平行に通っている。ピストンロッドナット114の他の2つの反対面は、部分154の側面に沿って、特に、基本的に平行に通っている。それ故、部分154並びに部分155におけるピストンロッドナットに対してピストンロッドの運動は促進される。操作中、薬物用量の投与中、ピストンロッドナット114は、部分154に通っており、好ましくは、それにより、ハウジングに対してピストンロッドの遠位移動を生じさせる。操作中、薬物が投与されない間、ピストンロッドナット114は部分155に通っており、好ましくは、それにより、ハウジングに対してピストンロッドの遠位移動を生じさせない。
【0071】
図9は薬物送達デバイス101を示す。薬物送達デバイス101は、固定された用量デバイスであってよく、特に、固定された、使用者が設定できない、例えば、一定の用量を投与するためのデバイスであってよい。薬物送達デバイスは薬物カートリッジ102を含む。薬物カートリッジは、薬物103を保持する。薬物送達デバイス101は、更にニードルデバイス104を含む。ニードルデバイス104は、薬物カートリッジ102の遠位端で配置され、そして好ましくは、それに固定されている。薬物103は、ニードルデバイスを通して投与することができる。薬物103は、インスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、及び/又は、その同族体、及び/又は、その誘導体を含み得る。薬物103は流体であってもよい。
【0072】
プランジャ105は、カートリッジ102内に配置されている。プランジャ105は、カートリッジ102内に移動することができる。プランジャ105の遠位方向への移動は、薬物の投与をもたらす。プランジャ105は、ピストンロッド150により作動させられる。ピストンロッドは、プランジャ105に連結されている。ベアリング部材は、ピストンロッドとプランジャ105間に配置し得る。
【0073】
カートリッジ102の近位端面に、駆動アセンブリ100が配置されている。カートリッジは、ハウジング110の遠位端でハウジング110に固定し得る。用量ボタン106の作動は、好ましくは、ハウジングに対して用量ボタンの手動による移動は、駆動アセンブリ100の一部である駆動部材の直線移動を生じさせる。駆動部材は、遠位方向に、例えば、遠位端に、そして、ニードルデバイス104それぞれに向かって直線的に移動する。駆動部材の遠位移動は、回転スリーブの遠位移動を生じさせる。回転スリーブの遠位移動は直線的移動である。
【0074】
回転スリーブの直線的遠位移動は、付勢部材を付勢する。この移動の間、ピストンロッド150は、ハウジングに対してその位置を維持する。用量ボタン106が遠位端停止ボタンまで完全に押されるとき、回転スリーブは、ハウジング及び駆動部材に対して自由に回転する。回転スリーブの回転は、付勢を受けた付勢部材の力により発生する。
【0075】
また、回転スリーブは、特に、それが回転している間、近位に移動する。回転スリーブの近位方向への第一の移動中、回転スリーブは回転する。この回転は、ハウジングに対してピストンロッドの回転を生じさせる。ネジ山による連結の故に、ピストンロッドは遠位方向に移動する。遠位方向へのピストンロッドの移動の故に、プランジャ105は、遠位方向に移動し、それにより、薬物はニードルデバイス104を通して投与される。回転スリーブは、取り外し可能な停止部材と、例えば駆動部材、特に、その1つ又はそれ以上のその駆動フィンガと隣接するまで回転する。投与された薬物の量は、プランジャ、ピストンの直線移動、及びそれによるピストンロッドのネジ山のピッチの依存部分(dependents)により決まる。
【0076】
用量ボタン106を解除した後、用量ボタン106は、駆動アセンブリ100対してその出発位置に向かって特にその出発位置内へ近位的に移動する。この近位移動の間、駆動部材は、また、ハウジングに対して近位方向に移動する。駆動部材の一定の近位移動の後、停止部材は、それにより取り除かれ、そして、回転スリーブは、更なる距離を自由に回転する。この回転中、駆動部材が近位的に移動するとき、ピストンロッドが回転する、しかし、好ましくは、ネジ山の構成の故に、駆動アセンブリ100に対して直線的には移動されない。好ましくは、この回転中、薬物は投与されない。
【0077】
近位方向への用量ボタンの運動中、薬物は、好ましくは、投与されない。それにより、間違って投与される用量のリスクが減少する。
【0078】
出発位置に完全に到着するために、用量ボタン106及び駆動部材102は更に近位に移動する。回転スリーブは駆動部材に続き、そして、出発位置に向かって近位方向に直線的に移動する。駆動部材及び回転スリーブの移動は、ガイド部材によって導かれる。薬物の用量を投与し、そして出発位置へ戻る全移動中、駆動部材は、2つの異なったガイドトラックによって導かれる。薬物の更なる用量を投与するため、記載されたような駆動アセンブリの使用が繰り返えされる。
【0079】
デバイスはいかなる形状であってもよく、例えば、コンパクト型、又はペン型であってもよい。更にその上、該デバイスは、針がなくてもよい。特に、薬物送達デバイスは、事前に決められた多用量を提供する使い捨ての針を基礎としたペン型デバイスであってもよい。薬物送達デバイスは、正規の医学訓練を受けていない人による使用のために設計されている。
【0080】
デバイスは更なるエレメント(図示されていないが)を、例えば、センサ、及び/又は、電子回路を含んでもよい。デバイスは電子アクチュエータ(図示されていないが)、及び/又は、使用者に対する情報を提供するためのディスプレイを含んでもよい。情報は、薬物の用量数、及び/又は、与えられたカートリッジから投与される用量数、及び/又は、与えられたカートリッジ内に残留する用量数に関する情報を含み得る。
【0081】
用語「ハウジング」は、好ましくは、いかなる外部ハウジング(「主ハウジング」、「本体」、「殻」)、又は内部ハウジング(「挿入具」、「内部本体」)も含まれ、それは、好ましくは、特定部品の近位移動を防ぐための単一方向軸連結を有する。ハウジングは、薬物送達デバイス又はそのいかなる機構の、安全な、正しい、快適な取り扱いを可能にするように設計されている。通常は、収納し、固定し、保護し、案内し、及び/又は、液体、チリ、ゴミなどの汚染物に対する曝露を制限することにより、薬物送達デバイスのいかなる内部部品(例えば、駆動アセンブリ、カートリッジ、プランジャ、ピストンロッド)とも係合するように設計されている。一般的に、ハウジングは、管状、又は非管状形体の単一の、又は多数の部品であってもよい。通常は、外部ハウジングは、多数の医薬品の用量が投与され得るカートリッジを収納する働きをする。
【0082】
用語「ピストンロッド」は、好ましくは、薬物送達デバイスを通して/内部での軸方向の移動を伝達するよう設計された、ハウジングを通して/内部で操作するように適合された部品、好ましくは、駆動部材から、ピストン又はプランジャへの、好ましくは、注入可能な製品の放出/投与の目的のための部品を意味する。
ピストンロッドは柔軟性があってもなくてもよい。それは、単一ロッド、リード−スクリュ、ラック・アンド・ピニオンシステム、ウオームギアシステムなどであってもよい。用語「ピストンロッド」は、好ましくは、更に円形又は非円形断面を有する部品を意味するであろう。それは、当業者に知られたいかなる好適な材料からでも製作され得て、そして、単一の、又は多部分の構造からなってもよい。
【0083】
デバイス、又はデバイスの部品の「遠位端」は、デバイスの投与末端に最も近い末端を意味する。
【0084】
デバイス、又はデバイスの部品の「近位端」は、デバイスの投与末端から最も遠くに離れている末端を意味する。
【0085】
参照数字:
100:駆動アセンブリ;
101:薬物送達デバイス;
102:薬物カートリッジ;
103:薬物;
104:ニードルデバイス;
105:プランジャ;
106:ボタン;
107:開口部;
108:ベアリング部材;
110:ハウジング;
111:近位端;
112:遠位端;
113:軸;
114:ピストンロッドナット;
115:連結手段;
116:連結手段;
117:スプライン;
120:駆動部材;
121、124、126、127:駆動フィンガ;
122:ランプ;
123:端部:
125:ベース;
128:停止部材;
130:ガイド部材;
131:ガイドフィンガ;
132:ランプ;
133:ガイドトラック;
134:ベース;
135:ガイドフィンガ;
140:回転スリーブ;
141:スリーブフィンガ;
142:ランプ;
143:回転ランプ;
144:第一部分;
145:第二部分;
146:ベース;
147:フィードバック部材;
150:ピストンロッド;
151:連結部;
152:連結部;
153:ネジ山;
154:第一部分;
155:第二部分;
160:付勢部材;
A:角度;