(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
収納部に収納され、前記収納部に収納された際に内部に収容する記録紙をリフトアップする給紙カセットと、前記収納部に設けられ、前記収納部の前記給紙カセットの有無を検出するカセット有無検出手段と、前記記録紙のリフトアップの有無を検出するリフトアップ有無検出手段とを具備する画像形成装置であって、前記カセット有無検出手段によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらず前記リフトアップ有無検出手段によってリフトアップ有りと検出された場合には、給紙カセット有りと判定する判定手段を具備することを特徴とする画像形成装置。
前記制御手段は、前記カセット有無検出手段によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらず前記リフトアップ有無検出手段による検出結果に基づいて給紙カセット有りと前記判定手段によって判定された回数が所定回数に達した場合には、前記給紙カセットに問題がある旨を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る複合機Aは、電子写真方式に基づいて記録紙に画像を形成する画像形成装置であり、
図1に示すように、操作表示部1、画像読取部2、画像データ記憶部3、画像形成部4、通信部5及び演算制御部6(判定手段及び制御手段)を備える。なお、
図1における実線矢印は、データの流れ示し、点線矢印は、制御信号や検出信号の流れを示す。
【0013】
操作表示部1は、操作表示制御部11、ハードウェアキーである操作キー12(
図2参照)及びソフトウェアキーや各種画像を表示するタッチパネル13(
図2参照)を備えており、ユーザーと複合機Aとを関係付けるマンマシンインターフェイスとして機能する。
操作表示制御部11は、演算制御部6による制御の下で、上記操作キー12及びタッチパネル13を制御する制御装置であり、演算処理装置、内部メモリー及び電気的に相互接続された操作キー12及びタッチパネル13と信号の送受信を行うインターフェイス回路等から構成されており、内部メモリーに記憶された操作表示制御プログラムに基づいて操作表示部1の全体動作を制御する。
【0014】
例えば、この操作表示制御部11は、タッチパネル13に表示信号を出力することによりタッチパネル13に操作ボタンや各種画像を表示させる。また、操作表示制御部11は、操作キー12またはタッチパネル13から入力される操作信号に基づいていずれの操作キー12またはタッチパネル13に表示される操作ボタンが操作されたか判定し、判定結果に基づいて操作結果信号を演算制御部6に出力する。
【0015】
操作キー12は、
図2に示すように、ハードウェアキーとして操作表示部1に物理的に備えられたものであり、例えば、電源キー、スタートキー、ストップ/クリアキー及びテンキー(数値入力キー)等がある。操作キー12では、ユーザーによって上述した各キーが押下されると、各キーから操作信号を操作表示制御部11に出力する。
【0016】
タッチパネル13は、周知のように表示パネルの表示面に抵抗膜方式等の透明な面状押圧センサーを設けたものであり、操作表示制御部11から入力される表示信号に基づいて表示パネルに表示した操作ボタンをユーザーの指等によって押圧されると、面状押圧センサーが押圧位置(押圧座標)を示す操作信号を操作表示制御部11に出力するものである。
【0017】
画像読取部2は、
図3に示すようにADF(Automatic document feeder:自動原稿送り装置)20及びフラットベッド読取部30から構成されており、演算制御部6から入力される制御信号に基づいてADF20により給紙される原稿またはユーザーによりフラットベッド読取部30上に載置された原稿の表面画像(原稿画像)を読み取って原稿画像データに変換し、この原稿画像データを画像データ記憶部3に出力する。
【0018】
画像データ記憶部3は、半導体メモリーまたはハードディスク装置等であり、演算制御部6から入力される制御信号に基づいて上記原稿画像データ、通信部5が外部のクライアントコンピューターから受信するプリント画像データあるいは通信部5が外部のファクシミリ装置から受信するファクシミリ画像データを記憶すると共に、これら画像データを演算制御部6から入力される制御信号に基づいて読み出して画像形成部4に出力する。
【0019】
画像形成部4は、演算制御部6から入力される制御信号に基づいて、給紙カセット45から取り出した記録紙Rに画像データ記憶部3から読み出した画像データに基づくトナー画像を画像形成するものである。この画像形成部4は、
図3に示すように、ベルトローラー41、中間転写ベルト42、トナーの各色(Y,M,C,K)に対応する4つの画像形成ユニット43Y,43C,43M,43K、1次転写ローラー44Y,44C,44M,44K、給紙カセット45、ピックアップローラー46、搬送ローラー47、レジストローラー48、2次転写ローラー49、分離除電部50、定着ローラー51、排紙ローラー52、排紙トレイ53、反転ローラー54、分岐ガイド55、3対の反転紙搬送ローラー56及び記録紙センサー57を備えている。
【0020】
ベルトローラー41は、図示するように、離間して配設された3つのローラー、つまり駆動ローラー41a、従動ローラー41b及びテンションローラー41cからなる。すなわち、駆動ローラー41aと従動ローラー41bとは水平方向に一定距離を空けて配置され、テンションローラー41cは、このような駆動ローラー41aと従動ローラー41bとの間かつ若干上方に変位した位置に配置されている。中間転写ベルト42は、このようなベルトローラー41(駆動ローラー41a、従動ローラー41b、テンションローラー41c)に架け渡された無端ベルトであり、駆動ローラー41aによって矢印で示す方向に走行する。
【0021】
すなわち、中間転写ベルト42は、駆動ローラー41aと従動ローラー41bとの間においては水平方向に走行する。また、上述した駆動ローラー41aは、駆動力を発生するモーターが軸結合されたローラーであり、モーターの動力によって中間転写ベルト42を矢印方向に走行させる。上記従動ローラー41bは、自由回転するように設けられたフリーローラーであり、中間転写ベルト42を駆動ローラー41aの動力に従って案内する。また、上記テンションローラー41cは、回転軸が可動可能に設けられ、所定の付整力で中間転写ベルト42を押圧することにより一定のテンション(張力)を中間転写ベルト42に付与するローラーである。
【0022】
画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kは、図示するように、上述した中間転写ベルト42の水平走行部位に所定間隔を空けて設けられている。これら画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kのうち、画像形成ユニット43Yは、イエロー(Y)のトナー画像を形成するユニットであり、従動ローラー41bに最も近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Cは、シアン(C)のトナー画像を形成するユニットであり、上記画像形成ユニット43Yの次に従動ローラー41bに近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Mは、マゼンダ(M)のトナー画像を形成するユニットであり、上記画像形成ユニット43Cの次に従動ローラー41bに近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Kは、ブラック(K)のトナー画像を形成するユニットであり、駆動ローラー41aに最も近い位置に設けられている。
【0023】
このような画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kは、各々に感光体ドラムay,ac,am,ak、帯電部by,bc,bm,bk、レーザースキャニングユニットcy,cc,cm,ck、現像ユニットdy,dc,dm,dk及びクリーナーey,ec,em,ekを構成要素としている。
【0024】
すなわち、画像形成ユニット43Yは、感光体ドラムay、帯電部by、レーザースキャニングユニットcy、現像ユニットdy及びクリーナーeyから構成され、画像形成ユニット43Cは、感光体ドラムac、帯電部bc、レーザースキャニングユニットcc、現像ユニットdc及びクリーナーecから構成され、画像形成ユニット43Mは、感光体ドラムam、帯電部bm、レーザースキャニングユニットcm、現像ユニットdm及びクリーナーemから構成され、画像形成ユニット43Kは、感光体ドラムak、帯電部bk、レーザースキャニングユニットck、現像ユニットdk及びクリーナーekから構成されている。
【0025】
各感光体ドラムay,ac,am,akは、周面が所定の感光体材料(例えばアモルファスシリコン)で形成された円筒部材である。各帯電部by,bc,bm,bkは、各感光体ドラムay,ac,am,akの周面(感光面)を均一に帯電させるものである。各レーザースキャニングユニットcy,cc,cm,ckは、帯電状態の上記感光面にレーザー光を照射することにより、感光面に静電潜像を形成するものである。
【0026】
各現像ユニットdy,dc,dm,dkは、内部に所定の量のトナー(正極性トナー)を収容すると共に当該トナーを感光面に供給することにより当該感光面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する。各クリーナーey,ec,em,ekは、トナー画像の転写後の感光面に残留するトナー(残留トナー)を掻き落として除去するものである。
【0027】
1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kは、図示するように画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kに対応して4つ設けられており、各々に中間転写ベルト42を挟んだ状態で各画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kの感光体ドラムay,ac,am,akに対向配置されている。また、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kには負極性の1次転写バイアス(高電圧)が印加されており、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kは、この1次転写バイアスの作用によって各画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kの感光体ドラムay,ac,am,akにそれぞれ形成された各色のトナー画像を中間転写ベルト42に転写(1次転写)させる。
【0028】
給紙カセット45は、A4サイズやB5サイズ等、所定形状の記録紙Rを複数枚重ねた状態で収容する容器であり、
図4(a)に示すように、画像形成部4に設けられた収納部451に収納される。上記収納部451には、
図4(a)に示すように、内部にマイクロスイッチSW1、SW2、SW3からなる記録紙サイズセンサー452(カセット有無検出手段)が設けられている。一方、給紙カセット45には、収納部451への収納時に記録紙サイズセンサー452のマイクロスイッチSW1、SW2、SW3を押圧するための突起部453(例えば、
図4(a)に示すように3つ)が設けれている。
【0029】
この突起部453は、給紙カセット45に収容される記録紙Rのサイズに応じて異なるパターンで給紙カセット45に設けられている。すなわち、給紙カセット45は、収納部451に収納される際、収容される記録紙Rのサイズに応じて異なる位置のマイクロスイッチSW1、SW2、SW3を押圧する。記録紙サイズセンサー452は、押圧された結果を検出して、検出信号を演算制御部6に出力する。演算制御部6は、記録紙サイズセンサー452から入力される検出信号に基づいて給紙カセット45の有無と、給紙カセット45に収容される記録紙Rのサイズとを判定し、判定結果に基づいて給紙カセット45に収容される記録紙Rのサイズ情報を記憶する。なお、演算制御部6は、上記記録紙Rのサイズ情報に基づいて画像形成部4を制御する。
【0030】
また、上記給紙カセット45は、
図4(b)に示すように、リフト板454、リフト板支持部455及びリフトモーター456を備えている。
リフト板454は、給紙カセット45に記録紙Rの束が収容された際に、記録紙Rの束が載置される板であり、給紙カセット45が収納部451に収納された際、リフトモーター456により駆動されるリフト板支持部455によって、記録紙Rの束の最上部がピックアップローラ46に接するように持ち上げられる。
リフト板支持部455は、リフト板454を下面側から支持するものであり、リフトモーター456に連結され、リフトモーター456によって駆動されてリフト板454を持ち上げる。
【0031】
リフトモーター456は、DCブラシモーターであり、リフト板支持部455に連結され、給紙カセット45が収納部451に収納された際、演算制御部6の制御の下、リフト板支持部455を駆動することによって、記録紙Rの束の最上部がピックアップローラー46に接するようにリフト板454を持ち上げる。また、リフトモーター456は、給紙カセット45が収納部451から抜かれた際には、演算制御部6の制御の下、リフト板支持部455を駆動することによりリフト板454を下降させて、記録紙Rのリフトアップを解除する。
【0032】
ピックアップローラー46は、給紙カセット45の上部において記録紙Rに圧接するように設けられ、給紙カセット45内の記録紙Rを1枚づつ取り出して搬送ローラー47に送り出すローラーである。このようなピックアップローラー46は、図示しない揺動可能なアームによって回転軸の両端が支持されており、給紙カセット45のリフト板454にリフトアップされた記録紙Rに当接されて揺動する。すなわち、ピックアップローラー46は、リフトアップされた記録紙Rによって位置が上下する。
【0033】
また、このようなピックアップローラー46の近傍には、
図4(b)に示すように、ピックアップローラー46の揺動を検出し、検出結果を検出信号として演算制御部6に出力するリフトアップ有無センサー461(リフトアップ有無検出手段)が設けられている。つまり、リフトアップ有無センサー461は、ピックアップローラー46の揺動を利用して記録紙Rのリフトアップの有無を検出するものである。
【0034】
搬送ローラー47は、ピックアップローラー46から給紙された記録紙Rをレジストローラー48に向けて搬送するローラーである。レジストローラー48は、搬送ローラー47から供給された記録紙Rを所定のタイミングで2次転写ローラー49に供給するローラーである。
【0035】
2次転写ローラー49は、中間転写ベルト42を挟んで駆動ローラー41aに対向配置されたローラーであり、中間転写ベルト42上のトナー画像を記録紙Rに転写(2次転写)させるものである。この2次転写ローラー49には、負極性の2次転写バイアス(高電圧)が印加されており、2次転写ローラー49は、この2次転写バイアスの作用によって中間転写ベルト42上のトナー画像を記録紙Rに転写(2次転写)させる。
【0036】
分離除電部50は、演算制御部6から入力される制御信号に基づいて記録紙Rに向けて正極性の除電バイアスを供給する。この除電バイアスは、記録紙Rの帯電を中和して無帯電状態にするためのものであり、記録紙Rの2次転写ローラー49からの分離を良好にするものである。分離除電部50は、ステンレスからなる鋸歯状電極を有し、この鋸歯状電極の先端から電界が形成され記録紙Rが除電される。
【0037】
定着ローラー51は、内部にヒータを備えた加熱ローラー51aと、当該加熱ローラー51aに圧接する加圧ローラー51bとから構成されている。この定着ローラー51は、加熱ローラー51aと加圧ローラー51bとで各色のトナー画像が転写された記録紙Rを挟み込むことにより記録紙Rを加熱及び加圧して、各色のトナー画像を記録紙R上に定着させる。加熱ローラー51a及び加圧ローラー51bは、記録紙Rと接触する接触面(表面)が摩擦により負極性に帯電するフッ素系材料によって形成されている。すなわち、加熱ローラー51a及び加圧ローラー51bは、その表面が記録紙Rとの摩擦により負極性に帯電する。
【0038】
排紙ローラー52は、定着ローラー51から搬送されると共に分岐ガイド55により案内された記録紙Rを排紙トレイ53に向けて搬送するローラーである。排紙トレイ53は、排紙ローラー52から供給された記録紙Rを収容・保持する収容部である。反転ローラー54は、定着ローラー51から搬送されると共に分岐ガイド55により案内された記録紙Rをスイッチバック搬送するためのローラーである。つまり、反転ローラー54は、正転することにより定着ローラー51から供給された記録紙Rを挟み込み、当該挟みこんだ状態で逆転することにより記録紙Rを反転紙搬送ローラー56に向けて搬送する。
【0039】
分岐ガイド55は、演算制御部6から入力される制御信号に基づいて定着ローラー51から排出された記録紙Rの搬送先を排紙ローラー52または反転ローラー54に択一的に切り替える。つまり、分岐ガイド55は、記録紙Rを排紙トレイ53に排紙する場合には、第1の姿勢(図示する点線の姿勢)とすることにより記録紙Rの搬送先を排紙ローラー52とし、一方、第2の姿勢(図示する実線の姿勢)とすることにより記録紙Rの搬送先を反転ローラー54に切り替える。
【0040】
反転紙搬送ローラー56は、反転ローラー54から供給された記録紙Rをレジストローラー48に向けて搬送するための搬送経路(反転経路)に設けられたローラーである。この反転紙搬送ローラー56は、図示するように、反転経路において離間した3箇所に設けられている。記録紙センサー57は、定着ローラー51と分岐ガイド55との間に配置され、定着ローラー51を通過した記録紙Rの枚数を検出し、当該枚数を示す検出信号を演算制御部6に出力する。
【0041】
ここで、記録紙Rの表面と裏面とにトナー画像を形成する両面画像形成においては、上記反転ローラー54、分岐ガイド55及び反転紙搬送ローラー56が機能することにより、表面の画像形成において定着ローラー51を通過した記録紙Rが表面と裏面とが反転した状態でレジストローラー48に再度供給され、記録紙Rの裏面の画像形成が行われる。
【0042】
通信部5は、演算制御部6から入力される制御信号に基づいて電話回線を介して外部の複合機Aあるいはファクシミリ装置、またLAN(Local Area Network)を介してクライアントコンピューター等と通信を行うものである。すなわち、この通信部5は、イーサネット(登録商標)等のLAN規格に準拠した通信機能と、G3等のファクシミリ規格に準拠した通信機能とを兼ね備えたものである。
【0043】
演算制御部6は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び電気的に相互接続された各部と各種信号の送受信を行うインターフェイス回路等から構成されている。この演算制御部6は、上記ROMに記憶された各種演算制御プログラムに基づいて各種の演算処理を行うと共に各部と通信を行うことにより複合機Aの全体動作を制御する。詳細については後述するが、演算制御部6は、記録紙サイズセンサー452及びリフトアップ有無センサー461から入力される検出信号に基づいて収納部451における給紙カセット45の有無を判定する。
【0044】
次に、このように構成された複合機Aの動作について
図5及び
図6を参照して説明する。
最初に本複合機Aの全体動作を説明する。例えばユーザーがADF20に原稿をセットし、また操作表示部1を操作することによって記録紙Rの片面への原稿の複写(コピー)を指示すると、当該指示に関する指示信号は操作表示部1から演算制御部6に入力される。この結果、演算制御部6は、画像読取部2に原稿の頁毎に原稿画像を順次読み取らせると共に、当該原稿画像の原稿画像データを画像データ記憶部3に記憶させる。そして、演算制御部6は、上記原稿画像データに基づいて各トナー色に対応するビットマップ画像データをそれぞれ生成し、これらビットマップ画像データに基づいて原稿画像の画像形成処理を画像形成部4に実行させる。
【0045】
すなわち、演算制御部6は、ピックアップローラー46を駆動させて給紙カセット45内の記録紙Rを1枚づつ取り出して搬送ローラー47に送り出させると共に当該搬送ローラー47を駆動させて記録紙Rをレジストローラー48に向けて搬送させる。また、演算制御部6は、駆動ローラー41aを駆動させて中間転写ベルト42を走行状態とすると共に、各画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kを駆動させ、上述した各ビットマップ画像データに基づいて各色の正極性トナーからなるトナー画像を各感光体ドラムay,ac,am,akの感光面(周面)に形成させる。そして、演算制御部6は、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kに負極性の1次転写バイアスを印加させることによって、各感光体ドラムay,ac,am,akのトナー画像を中間転写ベルト42上に1次転写させる。
【0046】
そして、演算制御部6は、画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kにおける各色の画像形成の処理タイミングに合わせてレジストローラー48を駆動させると共に2次転写ローラー49に負極性の2次転写バイアスを印加させることによって、記録紙Rの所望位置に中間転写ベルト42上のトナー画像(原稿画像)を2次転写させる。そして、演算制御部6は、分離除電部50に正極性の除電バイアスを使用させて記録紙Rを除電しつつ、定着ローラー51を駆動させると共に、分岐ガイド55を第1の姿勢(図示する点線の姿勢)に切り替えさせることで記録紙Rを排紙ローラー52に向けて搬送させる。そして、演算制御部6は、排紙ローラー52を駆動させて記録紙Rを排紙トレイ53に排出させる。
【0047】
一方、演算制御部6は、ユーザーにより記録紙Rの両面への原稿の複写(コピー)が指示された場合には、定着ローラー51を駆動させるまでの処理を上記処理と同様に進め、その後の処理を異ならせる。つまり、演算制御部6は、定着ローラー51を駆動させると共に、分岐ガイド55を第2の姿勢(図示する実線の姿勢)に切り替えさせることで記録紙Rを反転ローラー54に向けて搬送させる。そして、演算制御部6は、反転ローラー54を所定時間正回転させた後に、分岐ガイド55を第1の姿勢に切り替えさせると共に、反転ローラー54を逆回転させて記録紙Rを反転紙搬送ローラー56に向けて搬送させる。そして、演算制御部6は、反転紙搬送ローラー56を駆動させて、記録紙Rをレジストローラー48に向けて搬送させる。
【0048】
また、演算制御部6は、各色の正極性トナーからなるトナー画像を各感光体ドラムドラムay,ac,am,akの感光面に形成させる。そして、演算制御部6は、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kに負極性の1次転写バイアスを印加させることによって、各感光体ドラムドラムay,ac,am,akのトナー画像を中間転写ベルト42上に1次転写させる。そして、演算制御部6は、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kに負極性の1次転写バイアスを印加させることによって、各感光体ドラムドラムay,ac,am,akのトナー画像を中間転写ベルト42上に1次転写させる。
【0049】
そして、演算制御部6は、画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kにおける各色の画像形成の処理タイミングに合わせてレジストローラー48を駆動させると共に2次転写ローラー49に負極性の2次転写バイアスを印加させることによって、記録紙Rの裏面の所望位置に中間転写ベルト42上のトナー画像を2次転写させる。そして、演算制御部6は、分離除電部50に正極性の除電バイアスを使用させて記録紙Rを除電させつつ供給させつつ、定着ローラー51を駆動させると共に、分岐ガイド55を第1の姿勢に切り替えさせることで記録紙Rを排紙ローラー52に向けて搬送させる。そして、演算制御部6は、排紙ローラー52を駆動させて記録紙Rを排紙トレイ53に排出させる。
【0050】
ここで、演算制御部6は、以下の特徴的な処理を実行する。まず、演算制御部6は、記録紙サイズセンサー452から入力される検出信号に基づいて収納部451に給紙カセット45が有るか否か判定する。すなわち、演算制御部6は、
図5のタイミングT1に示すように、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット有りと検出された場合には、収納部451に給紙カセット45が有ると判定する。
【0051】
一方、演算制御部6は、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出された場合には、リフトアップ有無センサー461による検出結果に基づいて給紙カセット45の有無を判定する。すなわち、演算制御部6は、
図5のタイミングT2に示すように、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらずリフトアップ有無センサー461によってリフトアップ有りと検出された場合には、収納部451に給紙カセット45が有ると判定する。
【0052】
このように、演算制御部6は、記録紙Rの給紙時等で、給紙カセット45が経年変化等によって収納部451内でガタついて収納状態が不安定となり、給紙カセット45の突起部453が記録紙サイズセンサー452のマイクロスイッチSW1、SW2、SW3に正常に当接されず、記録紙サイズセンサー452から給紙カセット無しという検出結果を得た場合でも、リフトアップ有無センサー461からリフトアップ有りという検出結果を得た場合には、収納部451に給紙カセット45が有ると判定する。
【0053】
また、演算制御部6は、
図5のタイミングT3に示すように、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出され、かつリフトアップ有無センサー461によってリフトアップ無しと検出された場合には、収納部451に給紙カセット45が無いと判定する。つまり、演算制御部6は、給紙カセット45が収納部451から抜かれて、リフト板454が下降し、記録紙Rのリフトアップが解除された状態となると、収納部451に給紙カセット45が無いと判定する。
【0054】
さらに、演算制御部6は、
図5のタイミングT1に示すように、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット有りと検出された場合には、給紙カセット45に収容される記録紙Rのサイズ情報を保持する。一方、演算制御部6は、
図5のタイミングT2に示すように、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらずリフトアップ有無センサー461による検出結果に基づいて給紙カセット有りと判定した場合には、記録紙Rのサイズ情報を保持したままとし、
図5のタイミングT3に示すように、記録紙サイズセンサー452及びリフトアップ有無センサー461による検出結果に基づいて給紙カセット無しと判定した場合には、記録紙Rのサイズ情報をクリアする。
【0055】
また、演算制御部6は、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらずリフトアップ有無センサー461による検出結果(リフトアップ有無センサー461によって検出されたリフトアップ有りという結果)に基づいて給紙カセット有りと判定した回数が所定回数(例えば3回)に達したか否か判定する。演算制御部6は、例えば
図6に示すタイミングT11において、給紙カセット有りと判定した回数が所定回数に達したと判定した場合には、給紙カセット45に問題がある旨を通知するための通知画面G(
図7参照)をタッチパネル13に表示させる。一方、演算制御部6は、給紙カセット有りと判定した回数が所定回数に達していないと判定した場合には、所定回数に達するまで給紙カセット45に問題がある旨を通知するための通知画面Gをタッチパネル13に表示させない。
【0056】
このような本実施形態によれば、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらずリフトアップ有無センサー461によってリフトアップ有りと検出された場合には、給紙カセット有りと判定することによって、給紙カセット45の収納部451への収納時にガタツキが発生した場合でも、正常にカセット有無を判定することができる。また、本実施形態によれば、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらずリフトアップ有無センサー461による検出結果に基づいて給紙カセット有りと判定した回数が所定回数に達した場合には、給紙カセットに問題がある旨を通知するための通知画面G(
図7参照)をタッチパネル13に表示させるので、ユーザーは、給紙カセット45が完全に使用できなくなる前に、給紙カセット45を修理または交換できる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらずリフトアップ有無センサー461による検出結果に基づいて給紙カセット有りと判定した回数が所定回数に達した場合に、給紙カセット45に問題がある旨を通知するための通知画面G(
図7参照)をタッチパネル13に表示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、演算制御部6は、記録紙サイズセンサー452によって給紙カセット無しと検出されたにも関わらずリフトアップ有無センサー461による検出結果に基づいて給紙カセット有りと判定した場合には、毎回給紙カセット45に問題がある旨を通知するための通知画面Gをタッチパネル13に表示するようにしてもよい。さらに、上記所定回数については、所定回数を設定するための設定画面をタッチパネル13に表示して、ユーザーにタッチパネル13を操作させることで設定できるようにしてもよい。
【0058】
(2)上記実施形態では、給紙カセット45の有無と共に給紙カセット45に収容される記録紙Rのサイズを検出する記録紙サイズセンサー452をカセット有無検出手段として用いているが、例えば、単純に給紙カセット45の有無のみを検出するセンサーをカセット有無検出手段として用いてもよい。
【0059】
(3)上記実施形態では、ピックアップローラー46の揺動を検出するリフトアップ有無センサー461をリフトアップ有無検出手段として用いているが、例えば、リフトアップされた記録紙Rに当接されることによって記録紙Rのリフトアップの有無を検出するセンサー(例えば、リミットスイッチ)をリフトアップ有無検出手段として用いてもよい。