【文献】
免税店.jp 免税店の販売方法,[online],2014年 8月22日,[検索日2015年1月6日],URL,https://web.archive.org/web/20140822042958/https://taxfree.jp/after/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のシステムは、入国審査において、2次元コードを表示した上陸許可証をパスポートに貼付する場合には適用できるが、スタンプを押すだけの上陸許可証の場合には適用できない。
【0006】
さらに平成26年10月より、改正免税制度が施行される。それによれば、免税対象物品の範囲が拡大され、既存の一般物品以外に消耗品についても免税対象となる。また、一般物品と消耗品の各々について免税対象金額に所定の基準が設定されている。この改正に対応する必要があることから、免税店における免税関連書類作成作業はますます煩雑となることが予想される。
【0007】
本発明の目的は、免税店で非居住者が免税対象物品を購入した際に免税関連書類を効率的に作成するための装置及びシステムを提供することである。さらに斯かる装置及びシステムにおいて、上記の改正免税制度に対応したものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第
1の態様は、輸出免税物品購入記録票を少なくとも含む免税関連書類を作成するべく、
免税店に設置されかつカメラを備えた免税関連書類作成装置であって、
免税関連書類のひな型と前記免税関連書類に含まれる各情報の前記ひな型への割付け位置
とを格納した書類ひな型データベースと、
同一免税店で作成する輸出免税物品購入記録票に共通する共通情報を格納した定型情報データベースと、
非居住者が
同一免税店で免税対象物品を購入した際の購入情報の履歴を
非居住者のパスポート番号のみと対応付けて逐次記録した購入履歴データベースと、
非居住者が同一免税店で免税対象物品を購入する毎に、非居住者のパスポート番号のみを入力され、購入情報と対応付けて前記購入履歴データベースに逐次記録する手段と、
非居住者が免税店にて免税関連書類の作成を依頼した際、前記カメラで撮影した
パスポートの画像情報からパスポート情報を読み取る画像情報読取手段と、
読み取った前記パスポート情報及び前記定型情報データベースから取得した前記共通情報を予め入力したデータ入力用画面を表示装置に表示する手段と、
前記データ入力用画面に入力された追加パスポート情報を取得する手段と、
非居住者が免税対象物品を購入した際の購入情報を前記購入履歴データベースから取得する手段と、
前記購入履歴データベースから取得した購入情報を基に、同一非居住者の同一
免税店における1日の一般物品又は消耗品の購入価格の合計が所定の基準値を満たすか否かを判定する手段と、
前記基準値を満たしている場合にのみ、前記共通情報、前記パスポート情報、前記追加パスポート情報及び前記購入情報を、前記書類ひな型データベースから取得した前記ひな型及び前記割付け位置を基に前記ひな型に割り付けることにより免税関連書類を作成する手段と、
作成した免税関連書類を印刷する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の第
2の態様は、
免税店に設置されかつカメラを備えた端末装置と、輸出免税物品購入記録票を少なくとも含む免税関連書類を作成するべく前記端末装置とネットワークにより接続された免税関連書類作成サーバと、を備えた免税関連書類作成システムであって、
前記免税関連書類作成サーバは、
免税関連書類のひな型と前記免税関連書類に含まれる各情報の前記ひな型への割付け位置
とを格納した書類ひな型データベースと、
同一免税店で作成する輸出免税物品購入記録票に共通する共通情報を格納した定型情報データベースと、
非居住者が
同一免税店で免税対象物品を購入した際の購入情報の履歴を
非居住者のパスポート番号のみと対応付けて逐次記録した購入履歴データベースと、
非居住者が同一免税店で免税対象物品を購入する毎に、前記端末装置から非居住者のパスポート番号と購入情報のみを受信し、これらを対応付けて前記購入履歴データベースに逐次記録する手段と、
非居住者が免税店にて免税書類の作成を依頼した際、前記端末装置が前記カメラで撮影したパスポートの画像情報を前記端末装置から受信する手段と、
受信した画像情報からパスポート情報を読み取る画像情報読取手段と、
読み取った前記パスポート情報及び前記定型情報データベースから取得した前記共通情報を予め入力したデータ入力用画面を前記端末装置に送信する手段と、
前記端末装置に表示された前記データ入力用画面に入力された追加パスポート情報を前記端末装置から受信する手段と、
非居住者が免税対象物品を購入した際の購入情報を前記購入履歴データベースから取得する手段と、
前記購入履歴データベースから取得した購入情報を基に、同一非居住者の同一
免税店における1日の一般物品又は消耗品の購入価格の合計が所定の基準値を満たすか否かを判定する手段と、
前記基準値を満たしている場合にのみ、前記共通情報、前記パスポート情報、前記追加パスポート情報及び前記購入情報を、前記書類ひな型データベースから取得した前記ひな型及び前記割付け位置を基に前記ひな型に割り付けることにより免税関連書類を作成する手段と、
作成した免税関連書類を前記端末装置に送信する手段と、を備え、
前記端末装置は、受信した前記免税関連書類を印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
本発明の第
3の態様は、輸出免税物品購入記録票を少なくとも含む免税関連書類を作成するべく、
免税店に設置されかつパスポートの機械読み取り部分を読み取るパスポートリーダーと接続された免税関連書類作成装置であって、
免税関連書類のひな型と前記免税関連書類に含まれる各情報の前記ひな型への割付け位置
とを格納した書類ひな型データベースと、
同一免税店で作成する輸出免税物品購入記録票に共通する共通情報を格納した定型情報データベースと、
非居住者が
同一免税店で免税対象物品を購入した際の購入情報の履歴を
非居住者のパスポート番号のみと対応付けて逐次記録した購入履歴データベースと、
非居住者が同一免税店で免税対象物品を購入する毎に、非居住者のパスポート番号のみを入力され、購入情報と対応付けて前記購入履歴データベースに逐次記録する手段と、
非居住者が免税店にて免税関連書類の作成を依頼した際、前記パスポートリーダーから取得したパスポート情報及び前記定型情報データベースから取得した前記共通情報を予め入力したデータ入力用画面を表示装置に表示する手段と、
前記データ入力用画面に入力された追加パスポート情報を取得する手段と、
非居住者が免税対象物品を購入した際の購入情報を前記購入履歴データベースから取得する手段と、
前記購入履歴データベースから取得した購入情報を基に、同一非居住者の同一
免税店における1日の一般物品又は消耗品の購入価格の合計が所定の基準値を満たすか否かを判定する手段と、
前記基準値を満たしている場合にのみ、前記共通情報、前記パスポート情報、前記追加パスポート情報及び前記購入情報を、前記書類ひな型データベースから取得した前記ひな型及び前記割付け位置を基に前記ひな型に割り付けることにより免税関連書類を作成する手段と、
作成した免税関連書類を印刷する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明の第
4の態様は、パスポートの機械読み取り部分を読み取るパスポートリーダーと接続され
かつ免税店に設置された端末装置と、輸出免税物品購入記録票を少なくとも含む免税関連書類を作成するべく前記端末装置とネットワークにより接続された免税関連書類作成サーバと、を備えた免税関連書類作成システムであって、
前記免税関連書類作成サーバは、
免税関連書類のひな型と前記免税関連書類に含まれる各情報の前記ひな型への割付け位置
とを格納した書類ひな型データベースと、
同一免税店で作成する輸出免税物品購入記録票に共通する共通情報を格納した定型情報データベースと、
非居住者が
同一免税店で免税対象物品を購入した際の購入情報の履歴を
非居住者のパスポート番号のみと対応付けて逐次記録した購入履歴データベースと、
非居住者が同一免税店で免税対象物品を購入する毎に、前記端末装置から非居住者のパスポート番号と購入情報のみを受信し、これらを対応付けて前記購入履歴データベースに逐次記録する手段と、
非居住者が免税店にて免税書類の作成を依頼した際、前記端末装置が前記パスポートリーダーから取得したパスポート情報を前記端末装置から受信する手段と、
受信した前記パスポート情報及び前記定型情報データベースから取得した前記共通情報を予め入力したデータ入力用画面を前記端末装置に送信する手段と、
前記端末装置に表示された前記データ入力用画面に入力された追加パスポート情報を前記端末装置から受信する手段と、
非居住者が免税対象物品を購入した際の購入情報を前記購入履歴データベースから取得する手段と、
前記購入履歴データベースから取得した購入情報を基に、同一非居住者の同一店舗における1日の一般物品又は消耗品の購入価格の合計が所定の基準値を満たすか否かを判定する手段と、
前記基準値を満たしている場合にのみ、前記共通情報、前記パスポート情報、前記追加パスポート情報及び前記購入情報を、前記書類ひな型データベースから取得した前記ひな型及び前記割付け位置を基に前記ひな型に割り付けることにより免税関連書類を作成する手段と、
作成した免税関連書類を前記端末装置に送信する手段と、を備え、
前記端末装置は、受信した前記免税関連書類を印刷する手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、免税店で非居住者が免税対象物品を購入した際に免税関連書類を効率的に作成することができ、作業負担を大幅に軽減することができる。また、入力漏れや入力ミスを低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、一例を示した図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明における免税関連書類とは、「輸出免税物品購入記録票」、「購入者誓約書」、「消耗品内容一覧表」等である。本発明に係る免税関連書類作成装置及び作成システムは、これら全ての書類を作成することが可能である。「書類を作成する」とは、書類のひな型の電子データと、書類のひな型の所定の位置への所定の情報の割り付け情報とを基に、書類の電子データを作成することをいう。作成した書類を印刷することにより、紙の書類を得ることができる。
【0019】
ここで、購入者誓約書及び消耗品内容一覧表に記入される情報は、輸出免税物品購入記録票に記入される情報の一部であり、また、これらの免税関連書類は、免税店において同時に作成されるものであるという事情から、以下では、免税関連書類のうち「輸出免税物品購入記録票」の作成を例として説明することとする。なお、説明においては「輸出免税物品購入記録票」を単に「記録票」と略称する場合がある。
【0020】
よって、以下の各実施形態では、本発明に係る「免税関連書類作成装置」を「記録票作成装置」として説明し、本発明に係る「免税関連書類作成システム」及びそれに含まれる「免税関連書類作成サーバ」をそれぞれ「記録票作成システム」及び「記録票作成サーバ」として説明する。また、データベース等の各構成要素についても、例えば「(免税関連)書類ひな型データベース」を「記録票ひな型データベース」として説明する。しかしながら、本発明の対象書類が、輸出免税物品購入記録票に限られず、他の免税関連書類にも拡張できることは自明である。この点については本明細書の末尾で再度説明する。
【0021】
(1)第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態を適用した記録表作成装置1Aの全体構成を概略的に示した図である。記録票作成装置1Aは、免税店に設置される。
【0022】
記録票作成装置1Aは、本発明の機能を実現するためのプログラムを導入したコンピュータにより実施される。例えば、デスクトップ型、ノート型、タブレット型等のコンピュータである。CPUがプログラムをメモリに読み込み実行することにより、本発明の機能を実現する。本発明の主な機能として記録票作成処理部10を有する。記録票作成処理部10は、記録票情報取得部10aと記録票作成部10bとから構成される。印刷処理部13は、コンピュータの基本機能を利用する。また、記録票作成装置1Aが備える外部記憶装置には、記録票ひな型DB(データベース)11と、定型情報DB12とが保存される。
【0023】
記録票ひな型DB11は、記録票を印刷するためのひな型のデータ(テンプレート)と、記録票に含まれる各情報のひな型への割り付け位置の情報とを予め格納する。定型情報DB12は、免税店の「販売者名称」、「販売場所在地」、「納税地」、「所轄政務署」など、同一免税店で作成される全ての記録票に共通する共通情報を予め保存しておく。
【0024】
記録票作成装置1Aは、本発明に特有の周辺装置としてパスポートリーダー2を接続される。その他に一般的な周辺装置として、入力装置14、表示装置15、印刷装置15を接続される。ノート型やタブレット型のコンピュータの場合、入力装置14及び表示装置15は本体と一体化されている(点線で示す)。なお、本明細書では、構成要素間を情報伝送可能に「接続」する場合、有線又は無線のいずれの接続であってもよいものとする。
【0025】
パスポートリーダー2は、パスポート3の身分事項ページの末尾に印字された機械読み取り部分31を読み取り、テキストデータに変換し出力する。機械読み取り部分31は、国際標準化された44桁2行で構成されたパスポート情報であり、身分事項ページに記載された情報がコード化されている。本明細書では、身分事項ページに記載された情報を「パスポート情報」と称する。パスポート情報としては、「国籍」、「旅券等の種類」「番号」、「生年月日」、「性別」、「氏名」がある。
【0026】
記録票作成処理部10の記録票情報取得部10aは、記録票の作成時に必要な情報を取得し一時的に保持する。パスポートリーダー2からは機械読み取り部分31から読み取ったパスポート情報を取得する。入力装置14からは、機械読み取り部分31に含まれていないパスポート情報(本明細書では「追加パスポート情報」と称する)を入力する。追加パスポート情報としては、「上陸年月日」、「在留資格」がある。
【0027】
さらに記録票情報取得部10aは、非居住者が購入した免税購入物品に関する購入情報を取得する。購入情報は、入力装置14から直接入力されるか、又は、記録票作成装置1AがPOSシステム6と接続されている場合はPOSシステム6から取得してもよい。購入情報には、「購入年月日」、「品名」、「数量」、「単価」、「販売価格」、「対象品目」、「一般物品/消耗品の種別」がある。さらに記録票情報取得部10aは、定型情報DB12から共通情報を取得する。
【0028】
記録票作成部10bは、記録票情報取得部10aが取得した情報を、記録票ひな型DB11から取得した記録票ひな型の所定の位置に割り付けることにより、記録票を作成する。作成した記録表は、印刷処理部13により印刷装置16に出力され、所定の様式の輸出免税物品購入記録票5が印刷される。
【0029】
図2は、
図1の記録票作成装置1Aによる記録票作成フローの一例を概略的に示した図である。なお、説明において
図1中の符号を参照する場合がある。
【0030】
非居住者が免税店で免税対象物品を購入した後、免税店に対し記録票の作成を依頼する。記録票作成装置1Aの操作は、免税店の操作担当者が行う。先ず、パスポートリーダー2により、パスポートの機械読み取り部分を読み取り、テキストデータに変換したパスポート情報を記録票作成装置1Aに送る(ステップS101)。
【0031】
記録票作成装置1Aは、パスポート情報を取得し(ステップS102)、一時的に保持する。次に、定型情報DB12から共通情報を読み込み(ステップS103)、所定のデータ入力用画面を表示装置15に表示する(ステップS104)。データ入力用画面のレイアウトは、記録票のひな型と同じである必要はなく、入力しやすいレイアウトでよい。初期のデータ入力用画面では、既に取得済みの共通情報とパスポート情報が予め自動入力され表示されている。
【0032】
データ入力用画面に対し、パスポート情報以外の追加パスポート情報を入力装置14から入力する(ステップS105)。追加パスポート情報の項目は、上述した通りである。さらに購入情報を入力装置14から入力するか、POSシステム6から取得する(ステップS106)。購入情報の項目は、上述した通りである。
【0033】
記録票作成装置1Aは、必要な情報の入力を完了したならば、記録票を作成し、画面に表示する(ステップS107)。例えば、操作担当者が、画面上に表示された"作成"ボタンをクリック/タップすることに応じて、記録票ひな型DB11から取得したひな型のデータ及びひな型への割り付け位置の情報を基に、各情報をひな型の所定の位置に割り付けることにより、電子データとしての記録票を作成し、表示画面上に表示する。
【0034】
操作担当者は、表示された記録票に不備がないことを確認し、記録票5の印刷を指示する(ステップS108)。例えば、操作担当者が、画面上に表示された"印刷"ボタンをクリック/タップすることに応じて、印刷装置16により記録票5が印刷される。
【0035】
(2)第1の実施形態の変形形態
図3は、
図1の第1の実施形態における変形形態である記録票作成システムの全体構成を概略的に示した図である。記録票作成システムは、免税店に設置される端末装置1Bと、インターネット等のネットワークを介して接続される記録票作成サーバ1Cとを備える。なお、
図1と同じ又は類似の構成要素については同じ符号により示し、説明を省略する場合がある。
【0036】
端末装置1Bは、例えば、デスクトップ型、ノート型、タブレット型等のコンピュータであり、ネットワーク接続のための通信機能と、ウェブブラウザとを備えている。記録票作成サーバ1Cは、ウェブサーバ機能を備え、本発明の機能を実現するためのプログラムをウェブアプリケーションとして導入したコンピュータにより実施される。記録票作成サーバ1Cは、端末装置1Bからのサービス要求に応じて記録票作成サービス機能を提供する。
【0037】
記録票作成サーバ1Cは、本発明の機能として記録票作成処理部10を有する。記録票作成処理部10の機能自体は、
図1の記録票作成装置1Aのものと同様である。記録票作成処理部10は、記録票情報取得部10aと記録票作成部10bとから構成される。また、記録票作成サーバ1Cが備える外部記憶装置には、記録票ひな型DB11と、定型情報DB12とが保存される。
【0038】
端末装置1Bは、周辺装置としてパスポートリーダー2を接続される。一般的な周辺装置として、入力装置14、表示装置15、印刷装置15を接続される。ノート型やタブレット型のコンピュータの場合、入力装置14及び表示装置15は本体と一体化されている(点線で示す)。印刷装置15の制御は、端末装置1Bの印刷処理部13が行う。端末装置1Bは、POSシステム6と接続可能でもよい。
【0039】
図4は、
図3の記録票作成システムによる記録票作成フローの一例を概略的に示した図である。なお、説明において
図3中の符号を参照する場合がある。
【0040】
非居住者が免税店で免税対象物品を購入した後、免税店に対し記録票の作成を依頼する。端末装置1Bは、記録票作成サーバ1Cのウェブサイトにアクセスし、ウェブサイト画面を表示しているとする。先ず、パスポートリーダーがパスポートの機械読み取り部分を読み取ってテキストデータのパスポート情報に変換し、端末装置1Bに出力する(ステップS201)。端末装置1Bは、パスポート情報を取得し、記録票作成サーバ1Cへ送信する(ステップS202)。
【0041】
記録票作成サーバ1Cは、ウェブサイト経由でパスポート情報を受信し(ステップS203)、一時的に保持する。次に、定型情報DB12から共通情報を読み込み(ステップS204)、所定のデータ入力用画面を端末装置1Bに送信する(ステップS205)。端末装置1Bにデータ入力用画面が表示される(ステップS206)。
【0042】
端末装置1Bの入力装置14からパスポート情報以外の追加パスポート情報を入力し、端末装置1Bから記録票作成サーバ1Cに送信する(ステップS207)。記録票作成サーバ1Cは、追加パスポート情報を受信する(ステップS208)。さらに、端末装置1Bは、購入情報を入力装置14から入力するか、POSシステム6から取得し、記録票作成サーバ1Cに送信する(ステップS209)。記録票作成サーバ1Cは、購入情報を受信する(ステップS210)。
【0043】
記録票作成サーバ1Cは、必要な情報の取得を完了したならば、記録票を作成し、端末装置1Bに送信する(ステップS211)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"作成"ボタンをクリック/タップすることによりサービス要求が送信され、これに応じて記録票作成サーバ1Cは、記録票ひな型DB11から取得したひな型のデータ及びひな型への割り付け位置の情報を基に、各情報をひな型の所定の位置に割り付けることにより、電子データとしての記録票を作成し、端末装置1Bに送信する。こうして端末装置1Bの表示画面上に記録票が表示される(ステップS212)。
【0044】
操作担当者は、表示された記録票に不備がないことを確認し、記録票5の印刷を指示する(ステップS213)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"印刷"ボタンをクリック/タップすることに応じて、印刷装置16により記録票5が印刷される。
【0045】
(3)第2の実施形態
図5は、本発明の第2の実施形態を適用した記録表作成装置1Dの全体構成を概略的に示した図である。記録票作成装置1Dは、免税店に設置される。なお、
図1の第1の実施形態と同じ又は類似の構成要素については同じ符号により示し、説明を省略する場合がある。
【0046】
記録票作成装置1Dが、
図1の記録票作成装置1Aと異なる点は、パスポートリーダーに替えてカメラ17を周辺装置として備えている点である。記録票作成装置1Dがタブレット端末の場合は、内蔵されたカメラであってもよい(点線で示す)。第2の実施形態では、記録票作成処理部10の記録票情報取得部10aは、カメラ17により撮影されたパスポート3の身分事項ページの画像情報を取得する。この画像情報から文字情報の読取処理することによりテキストデータのパスポート情報を取得する。このために、記録票作成処理部10は、画像情報読取部10cを備えている。他の構成要素については、
図1の記録票作成装置1Aと同様である。
【0047】
図6は、
図5の記録票作成装置1Dによる記録票作成フローの一例を概略的に示した図である。なお、説明において
図5中の符号を参照する場合がある。
【0048】
非居住者が免税店で免税対象物品を購入した後、免税店に対し記録票の作成を依頼する。記録票作成装置1Dの操作は、免税店の操作担当者が行う。先ず、カメラ17でパスポートの身分事項ページを撮影することにより、その画像情報を取得する(ステップS301)。
【0049】
記録票作成装置1Dは、画像情報の読取処理を行ってテキストデータのパスポート情報を取得する(ステップS302)。次に、定型情報DB12から共通情報を読み込み(ステップS303)、所定のデータ入力用画面を表示装置15に表示する(ステップS304)。
【0050】
パスポート情報以外の追加パスポート情報を入力装置から入力する(ステップS305)。さらに購入情報を入力装置14から入力するか、POSシステム6から取得する(ステップS306)。
【0051】
記録票作成装置1Dは、必要な情報の入力を完了したならば、記録票を作成し、画面に表示する(ステップS307)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"作成"ボタンをクリック/タップすることに応じて、記録票ひな型DB11からひな型のデータ及びひな型への割り付け位置の情報を取得し、各情報をひな型の所定の位置に割り付けることにより、電子データとしての記録票を作成し、表示画面上に表示する。
【0052】
操作担当者は、表示された記録票に不備がないことを確認し、記録票5の印刷を指示する(ステップS308)。例えば、操作担当者が、画面上に表示された"印刷"ボタンをクリック/タップすることに応じて、印刷装置16により記録票5が印刷される。
【0053】
(4)第2の実施形態の変形形態
図7は、
図5の第2の実施形態における変形形態である記録票作成システムの全体構成を概略的に示した図である。記録票作成システムは、免税店に設置される端末装置1Eと、インターネット等のネットワークを介して接続される記録票作成サーバ1Fとを備える。なお、
図5と同じ又は類似の構成要素については同じ符号により示し、説明を省略する場合がある。
【0054】
端末装置1Eは、例えば、デスクトップ型、ノート型、タブレット型等のコンピュータであり、ネットワーク接続のための通信機能と、ウェブブラウザとを備えている。記録票作成サーバ1Fは、ウェブサーバ機能を備え、本発明の機能を実現するためのプログラムをウェブアプリケーションとして導入したコンピュータにより実施される。記録票作成サーバ1Fは、端末装置1Eからのサービス要求に応じて記録票作成サービス機能を提供する。記録票作成サーバ1Fは、本発明の機能として記録票作成処理部10を有する。記録票作成処理部10の機能自体は、
図5の記録票作成装置1Dのものと同様である。記録票作成処理部10は、記録票情報取得部10aと、画像情報読取部10cと、記録票作成部10bとから構成される。また、記録票作成サーバ1Fが備える外部記憶装置には、記録票ひな型DB11と、定型情報DB12とが保存される。
【0055】
端末装置1Eは、周辺装置としてカメラ17を備えている。一般的な周辺装置として、入力装置14、表示装置15、印刷装置15を接続される。ノート型やタブレット型のコンピュータの場合、入力装置14、表示装置15は本体と一体化されており、またタブレット型の場合はカメラ17が内蔵されていてもよい(点線で示す)。印刷装置15の制御は、端末装置1Eの印刷処理部13が行う。端末装置1Eは、POSシステム6と接続可能でもよい。
【0056】
図8は、
図7の記録票作成システムによる記録票作成フローの一例を概略的に示した図である。なお、説明において
図7中の符号を参照する場合がある。
【0057】
非居住者が免税店で免税対象物品を購入した後、免税店に対し記録票の作成を依頼する。端末装置1Eは、記録票作成サーバ1Fのウェブサイトにアクセスし、ウェブサイト画面を表示しているとする。先ず、カメラによりパスポートの身分事項ページを撮影し、その画像情報を記録票作成サーバ1Fへ送信する(ステップS401)。
【0058】
記録票作成サーバ1Fは、ウェブサイト経由で画像情報を受信し(ステップS402)、一時的に保持する。次に、画像情報の読取処理を行ってテキストデータのパスポート情報を取得する(ステップS403)。次に、定型情報DB12から共通情報を読み込み(ステップS404)、所定のデータ入力用画面を端末装置1Eに送信する(ステップS405)。端末装置1Eにデータ入力用画面が表示される(ステップS406)。
【0059】
端末装置1Eの入力装置14からパスポート情報以外の追加パスポート情報を入力し、端末装置1Eから記録票作成サーバ1Fに送信する(ステップS407)。記録票作成サーバ1Fは、追加パスポート情報を受信する(ステップS408)。さらに、端末装置1Eは、購入情報を入力装置14から入力するか、POSシステム6から取得し、記録票作成サーバ1Fに送信する(ステップS409)。記録票作成サーバ1Fは、購入情報を受信する(ステップS410)。
【0060】
記録票作成サーバ1Fは、必要な情報の取得を完了したならば、記録票を作成し、端末装置1Eに送信する(ステップS411)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"作成"ボタンをクリック/タップすることによりサービス要求が送信され、これに応じて記録票作成サーバ1Fは、記録票ひな型DB11からひな型のデータ及びひな型への割り付け位置の情報を取得し、各情報をひな型の所定の位置に割り付けることにより、電子データとしての記録票を作成し、端末装置1Eに送信する。こうして端末装置1Eの表示画面上に記録票が表示される(ステップS412)。
【0061】
操作担当者は、表示された記録票に不備がないことを確認し、記録票5の印刷を指示する(ステップS413)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"印刷"ボタンをクリック/タップすることに応じて、印刷装置16により記録票5が印刷される。
【0062】
(5)第3の実施形態
図9は、本発明の第3の実施形態を適用した記録表作成装置1Gの全体構成を概略的に示した図である。記録票作成装置1Gは、免税店に設置される。なお、
図5の第2の実施形態と同じ又は類似の構成要素については同じ符号により示し、説明を省略する場合がある。
【0063】
記録票作成装置1Gは、
図5の記録票作成装置1Dと同様に、パスポート情報を取得するためにパスポート3の身分事項ページをカメラで撮影し、画像情報を取得する。また同様に、取得した画像情報を、記録票作成処理部10の画像情報読取部10cがテキストデータのパスポート情報に変換する。
【0064】
記録票作成装置1Gにおいて
図5の記録票作成装置1Dと異なる点は、同一非居住者に対する同一店舗における1日の購入合計額に応じて免税販売の可否(すなわち記録票作成の可否)を判定する点である。所定の基準値を満たしている場合は記録票を作成し、満たしていない場合は記録票を作成しない。法律で定められた同一非居住者に対する同一店舗における1日の購入合計額の具体的な基準値は、次の通りである。
・消耗品の場合、5千円を超え、50万円までの範囲内
・一般物品の場合、1万円を超えるもの
【0065】
さらに、免税販売の可否には関係しないが、同一非居住者に対する同一店舗における1日の一般物品の購入合計額が100万円を超える場合には、免税店がパスポートの写し又は電子データを保存することが義務付けられている。
【0066】
上記のような購入合計額の基準値に基づく判定を行うために、記録票作成装置1Gの記録票作成処理部10は、記録票作成可否判定部10dと、購入履歴DB18とを備えている。他の構成要素については、
図5の記録票作成装置1Dと同様である。購入履歴DB18は、非居住者毎にその免税店で1日のうちに購入した物品の購入情報を逐次記録している。複数回、購入を行った場合は毎回記録する。記録票作成可否判定部10dは、記録票の作成をする際に、購入履歴DB18を参照することにより、購入価格の合計が上記の所定の基準値を満たすか否かを判定する。
【0067】
図10は、
図9の購入履歴DB18に格納される購入履歴テーブルの構成例を示した図である。非居住者は、1日のうちに同一の免税店で複数回の免税対象物品の購入を行い支払いをする場合がある。そして、通常は最後の支払の後に記録票作成を依頼する。非居住者は免税対象物品を購入し支払いをする毎にパスポートを提示する。記録票作成時以外のときは、パスポート番号と、購入情報のみを記録票作成装置1Gに入力すればよい。入力されたパスポート番号と購入情報は、
図10の購入履歴テーブルに格納される。
【0068】
図10の購入履歴テーブルには、非居住者を一意に識別する「パスポート番号」、一般物品か消耗品かを区別する「種別」、購入した時刻を示す「時刻」に加え、「品名」、「数量」、「単価」、「購入価格」の項目が設けられる。免税販売の可否(記録票作成の可否)は、一般物品又は消耗品毎の購入価格の合計18a、18bにより、上記の購入合計額の基準値に照らして判定される。
【0069】
図11は、
図9の記録票作成装置1Gによる記録票作成フローの一例を概略的に示した図である。なお、説明において
図9中の符号を参照する場合がある。
【0070】
非居住者が、1日のうちに同一免税店で免税対象物品を複数回購入し支払を行い、最後に免税店に対し記録票の作成を依頼する。記録票作成装置1Gの操作は、免税店の操作担当者が行う。先ず、カメラ17でパスポートの身分事項ページを撮影することにより、その画像情報を取得する(ステップS501)。
【0071】
記録票作成装置1Gは、画像情報の読取処理を行ってテキストデータのパスポート情報を取得する(ステップS502)。次に、定型情報DB12から共通情報を読み込み(ステップS503)、所定のデータ入力用画面を表示装置15に表示する(ステップS504)。パスポート情報以外の追加パスポート情報を入力装置から入力する(ステップS505)。
【0072】
次に、購入情報を取得するが、本実施形態ではこの時点で購入履歴DB18に全ての購入情報が格納されているので購入履歴DB18から取得する(ステップS506)。
【0073】
続いて、購入履歴DB18から購入価格の合計を取得し、一般物品及び消耗品の各々について上記の購入合計額の基準値を満たすか否かを判定する(ステップS507)。消耗品の場合、合計額が5千円を超え、50万円までの範囲内であれば記録票作成を許可し、一般物品の場合、1万円を超えていれば記録票作成を許可し、次のステップに進む。基準値を満たしていない場合は、その旨を示すメッセージを表示し、記録票を作成しない。
【0074】
なお、別の形態として、ステップS507において、上記の判定に加え、一般物品の購入価格の合計額が100万円以上であるか否かについても判定するようにしてもよい。100万円以上である場合、"パスポートのコピーをとってください"とのメッセージを表示する。これにより、操作担当者は非居住者のパスポートのコピーをとり、これを保管する。
【0075】
記録票作成が許可された場合、記録票を作成し画面に表示する(ステップS508)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"作成"ボタンをクリック/タップすることに応じて、記録票ひな型DB11からひな型のデータ及びひな型への割り付け位置の情報を取得し、各情報をひな型の所定の位置に割り付けることにより、電子データとしての記録票を作成し、表示画面上に表示する。
【0076】
操作担当者は、表示された記録票に不備がないことを確認し、記録票5の印刷を指示する(ステップS509)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"印刷"ボタンをクリック/タップすることに応じて、印刷装置16により記録票5が印刷される。
【0077】
(6)第3の実施形態の変形形態
図12は、
図9の第3の実施形態における変形形態である記録票作成システムの全体構成を概略的に示した図である。記録票作成システムは、免税店に設置される端末装置1Hと、インターネット等のネットワークを介して接続される記録票作成サーバ1Jとを備える。なお、
図9と同じ又は類似の構成要素については同じ符号により示し、説明を省略する場合がある。
【0078】
端末装置1Hは、例えば、デスクトップ型、ノート型、タブレット型等のコンピュータであり、ネットワーク接続のための通信機能と、ウェブブラウザとを備えている。記録票作成サーバ1Jは、ウェブサーバ機能を備え、本発明の機能を実現するためのプログラムをウェブアプリケーションとして導入したコンピュータにより実施される。記録票作成サーバ1Jは、端末装置1Hからのサービス要求に応じて記録票作成サービス機能を提供する。記録票作成サーバ1Jは、本発明の機能として記録票作成処理部10を有する。記録票作成処理部10の機能自体は、
図9の記録票作成装置1Gのものと同様である。記録票作成処理部10は、記録票情報取得部10aと、画像情報読取部10cと、記録票作成可否判定部10dと、記録票作成部10bとから構成される。また、記録票作成サーバ1Jが備える外部記憶装置には、記録票ひな型DB11と、定型情報DB12と、購入履歴DB18が保存される。本実施形態ではさらに、パスポートデータDB19を備える。
【0079】
図12の購入履歴DB18は、
図9の購入履歴DB18と同じ構成である。非居住者が1日のうちに同一の免税店で複数回の免税対象物品の購入を行う場合、支払をする毎にパスポートを提示し、端末装置1Hから記録票作成サーバ1Jにパスポート番号と購入情報が送信される。記録票作成サーバJは受信したパスポート番号を購入情報を購入履歴DB18(例えば
図10と同じ購入履歴テーブル)に格納する。
【0080】
端末装置1Hは、周辺装置としてカメラ17を備えている。一般的な周辺装置として、入力装置14、表示装置15、印刷装置15を接続される。ノート型やタブレット型のコンピュータの場合、入力装置14、表示装置15は本体と一体化されており、またタブレット型の場合はカメラ17が内蔵されていてもよい(点線で示す)。印刷装置15の制御は、端末装置1Hの印刷処理部13が行う。端末装置1Hは、POSシステム6と接続可能でもよい。
【0081】
図13は、
図12の記録票作成システムによる記録票作成フローの一例を概略的に示した図である。なお、説明において
図12中の符号を参照する場合がある。
【0082】
非居住者が、1日のうちに同一免税店で免税対象物品を複数回購入し支払を行い、最後に免税店に対し記録票の作成を依頼する。端末装置1Hは、記録票作成サーバ1Jのウェブサイトにアクセスし、ウェブサイト画面を表示しているとする。先ず、カメラによりパスポートの身分事項ページを撮影し、その画像情報を記録票作成サーバ1Jへ送信する(ステップS601)。
【0083】
記録票作成サーバ1Jは、ウェブサイト経由で画像情報を受信し(ステップS602)、一時的に保持する。次に、画像情報の読取処理を行ってテキストデータのパスポート情報を取得する(ステップS603)。次に、定型情報DB12から共通情報を読み込み(ステップS604)、所定のデータ入力用画面を端末装置1Hに送信する(ステップS605)。端末装置1Hにデータ入力用画面が表示される(ステップS606)。
【0084】
端末装置1Hの入力装置14からパスポート情報に足りない追加パスポート情報を入力し、端末装置1Hから記録票作成サーバ1Jに送信する(ステップS607)。記録票作成サーバ1Fは、追加パスポート情報を受信する(ステップS608)。
【0085】
次に、購入情報を取得するが、本実施形態ではこの時点で購入履歴DB18に全ての購入情報が格納されているので、購入履歴DB18から取得する(ステップS609)。
【0086】
続いて、購入履歴DB18から購入価格の合計を取得し、一般物品及び消耗品の各々について上記の合計額の基準値を満たすか否かを判定する(ステップS610)。消耗品の場合、合計額が5千円を超え、50万円までの範囲内であれば記録票作成を許可し、一般物品の場合、1万円を超えていれば記録票作成を許可し、次のステップに進む。基準値を満たしていない場合は、その旨を示すメッセージを端末装置1Hに送信して表示させ、記録票を作成しない。
【0087】
なお、別の形態として、ステップS610において、上記の判定に加え、一般物品の購入価格の合計額が100万円以上であるか否かについても判定するようにしてもよい。100万円以上である場合、電子データのパスポート情報をパスポート情報DB19に格納する。パスポート情報DB19に格納されたパスポート情報は、後日、税務署から提出を求められた際に出力することができる。
【0088】
記録票作成が許可された場合、記録票作成サーバ1Jは記録票を作成し、端末装置1Hに送信する(ステップS611)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"作成"ボタンをクリック/タップすることによりサービス要求が送信され、これに応じて記録票作成サーバ1Jは、記録票ひな型DB11からひな型のデータ及びひな型への割り付け位置の情報を取得し、各情報をひな型の所定の位置に割り付けることにより、電子データとしての記録票を作成し、端末装置1Hに送信する。こうして端末装置1Hの表示画面上に記録票が表示される(ステップS612)。
【0089】
操作担当者は、表示された記録票に不備がないことを確認し、記録票5の印刷を指示する(ステップS613)。例えば、操作担当者が、表示画面上に表示された"印刷"ボタンをクリック/タップすることに応じて、印刷装置16により記録票5が印刷される。
【0090】
(7)第4の実施形態
図14は、本発明の第4の実施形態を適用した記録表作成装置1Kの全体構成を概略的に示した図である。記録票作成装置1Kは、免税店に設置される。第4の実施形態は、
図9の第3の実施形態とほぼ同じ構成であるので、
図9と同じ又は類似の構成要素については同じ符号により示し、説明を省略する。
【0091】
記録票作成装置1Kにおいて、
図9の記録票作成装置1Gと異なる点は、パスポート情報を取得するために、
図1の記録票作成装置1Aと同様にパスポートリーダー2を用いる点である。記録票作成処理部10の記録票情報取得部10aは、パスポートリーダー2からテキストデータに変換されたパスポート情報を取得する。
【0092】
記録票作成装置1Kは、
図9の記録票作成装置1Gと同様に、同一非居住者に対する同一店舗における1日の購入合計額に応じて免税販売の可否(すなわち記録票作成の可否)を判定する。この判定を行うために、記録票作成可否判定部10dと、購入履歴DB18とを備えており、これらは、
図9の記録票作成装置1Gのものと同じである。
【0093】
図15は、
図14の記録票作成装置1Kによる記録票作成フローの一例を概略的に示した図である。
【0094】
ステップS701〜ステップS705は、
図2のステップS101〜ステップS105と同じである。ステップS706〜ステップS709は、
図11のステップS506〜ステップS509と同じである。
【0095】
(8)第4の実施形態の変形形態
図16は、
図14の第4の実施形態における変形形態である記録票作成システムの全体構成を概略的に示した図である。記録票作成システムは、免税店に設置される端末装置1Lと、インターネット等のネットワークを介して接続される記録票作成サーバ1Mとを備える。第4の実施形態の変形形態は、
図12の第3の実施形態の変形形態とほぼ同じ構成であるので、
図12と同じ又は類似の構成要素については同じ符号により示し、説明を省略する。
【0096】
図16の記録票作成システムにおいて、
図12の記録票作成システムと異なる点は、パスポート情報を取得するために、端末装置1Lにおいて、
図3の端末装置1Bと同様にパスポートリーダー2を用いる点である。テキストデータに変換されたパスポート情報は、端末装置1Lから記録票作成サーバ1Mに送信され、記録票作成処理部10の記録票情報取得部10aがこれを取得する。
【0097】
図17は、
図16の記録票作成システムによる記録票作成フローの一例を概略的に示した図である。
【0098】
ステップS801〜ステップS808は、
図4のステップS201〜ステップS208と同じである。ステップS809〜ステップS813は、
図13のステップS609〜ステップS613と同じである。
【0099】
(9)第5の実施形態
図示しないが、第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態は、
図1の第1の実施形態、
図5の第2の実施形態、
図9の第3の実施形態及び
図14の第4の実施形態における記録票作成装置1A、1D、1G及び1Kにおいて、購入記録票を作成した後(例えば
図2のステップS107又はS108の後)、作成した購入記録票のデータを、ネットワーク接続された記録票保管用サーバに送信する構成を備えている。記録票保管用サーバは、記録票保管DBを有しており、記録票保管DBに購入記録票のデータを格納し、保管する。記録票保管用サーバは、記録票作成装置1A等からの要求に応じて、保管している購入記録票データを取り出し、送信する。
【0100】
また、さらに変形形態として、
図3の第1の実施形態の変形形態、
図7の第2の実施形態の変形形態、
図12の第3の実施形態の変形形態及び
図16の第4の実施形態の変形形態における記録票作成サーバ1C、1F、1J及び1Mにおいて、購入記録票を作成した後(例えば
図2のステップS107又はS108の後)、作成した購入記録票のデータを、記録票保管DBに格納し、保管するようにしてもよい。
【0101】
(9)免税関連書類のひな型の例
図18は、本発明の免税関連書類作成装置又は作成システムにより印刷される免税関連書類のひな型の一例である。平成26年10月より、従来の一定の様式は撤廃される。
図18の例では、上下左右の4区画の各々に1つの書面が印刷される。
【0102】
左上の書面が「輸出免税物品購入記録票」であり、上述した通り印刷された後、非居住者のパスポートに貼付され、免税店により割印される。
【0103】
左下の書面が「購入者誓約書」であり、輸出免税物品購入記録票に含まれる情報のうちの一部を除いたほぼ同様の情報が印刷される。この書類には非居住者の署名欄があり、非居住者が署名した後、免税店が保管する。
【0104】
右上の書面は、「消耗品内容物一覧表」であり、輸出免税物品購入記録票に含まれる情報のうち「品名」と「数量」が印刷されており、消耗品を封印包装した袋や箱に内容物や個数がわかるように添付するものである。
【0105】
右下の書面は、「輸出免税物品購入記録票」の免税店用の控である。
【0106】
このように、免税関連書類のうち輸出免税物品購入記録票以外の書類に含まれる情報は、いずれも輸出免税物品購入記録票に含まれる情報と同じかその一部であるので、上述した記録票作成装置及び作成システムの各実施形態を何ら変更することなく、作成及び印刷することが可能である。また、これらの書類を
図18に示したように同時に印刷することも可能である。よって、上述した記録票作成装置及び作成システムは、そのまま免税関連書類作成装置及び作成システムとして適用できるものである。
【解決手段】輸出免税物品購入記録票を含む免税関連書類を作成するべく、カメラを備えた免税関連書類作成装置であって、書類のひな型と、輸出免税物品購入記録票の共通情報及び情報のひな型への割付け位置と、非居住者の購入履歴とを格納したデータベースと、カメラで撮影した画像情報からパスポート情報を読み取る画像情報読取手段と、パスポート情報及び共通情報を予め入力したデータ入力用画面を表示する手段と、データ入力用画面に入力された追加パスポート情報を取得する手段と、購入情報をデータベースから取得する手段と、購入情報を基に購入価格の合計が所定の基準値を満たすか否かを判定する手段と、基準値を満たしている場合にのみ、免税関連書類を作成し印刷する手段と、を備える。