(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5768376
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】直動発電機
(51)【国際特許分類】
H02K 35/02 20060101AFI20150806BHJP
【FI】
H02K35/02
【請求項の数】1
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-5792(P2011-5792)
(22)【出願日】2011年1月14日
(65)【公開番号】特開2012-147631(P2012-147631A)
(43)【公開日】2012年8月2日
【審査請求日】2013年12月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068021
【弁理士】
【氏名又は名称】絹谷 信雄
(72)【発明者】
【氏名】寺島 幸士
(72)【発明者】
【氏名】阿部 誠
【審査官】
槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−151750(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/013505(WO,A1)
【文献】
特開2009−278817(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/013506(WO,A1)
【文献】
特開2010−130757(JP,A)
【文献】
特開2010−110039(JP,A)
【文献】
特開2010−119222(JP,A)
【文献】
特開平10−341564(JP,A)
【文献】
米国特許第04349757(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
永久磁石を含み軸方向に往復振動する内側可動ヨークと、
前記内側可動ヨークに対して径方向外方に離れて位置し、前記内側可動ヨークを周回する巻線を収容した外側固定ヨークと、
を備え、
前記内側可動ヨークは、軸方向に延びた胴体部と、前記胴体部の軸方向の一端から径方向外方に突き出た一端突起部と、前記胴体部の軸方向の反対端から径方向外方に突き出た反対端突起部と、前記胴体部の軸方向の中央から径方向外方に突き出た中央突起部と、を有し、
前記外側固定ヨークは、前記巻線の軸方向の一端の内周を覆う一端内壁と、前記巻線の軸方向の反対端の内周を覆う反対端内壁と、前記巻線の軸方向の一端面を覆う一端面壁と、前記巻線の軸方向の反対端面を覆う反対端面壁と、前記巻線の外周を覆う外周壁と、を有し、
前記一端内壁は、前記巻線の軸方向の中央寄りの内周に形成され、前記内側可動ヨークから径方向外方に第一の距離離れた磁力線通過部と、前記巻線の軸方向の一端側から前記一端内壁の前記磁力線通過部に亘って軸方向に延在するように形成され、前記内側可動ヨークから径方向外方に前記第一の距離より大きい第二の距離離れた磁力線遮断部と、を有し、
前記反対端内壁は、前記巻線の軸方向の中央寄りの内周に形成され、前記内側可動ヨークから径方向外方に前記第一の距離離れた磁力線通過部と、前記巻線の軸方向の反対端側から前記反対端内壁の前記磁力線通過部に亘って軸方向に延在するように形成され、前記内側可動ヨークから径方向外方に前記第二の距離離れた磁力線遮断部と、を有し、
前記一端突起部と前記反対端突起部は、前記中央突起部から前記胴体部の軸方向に第三の距離離れて位置し、
前記一端内壁と前記反対端内壁は、前記巻線の軸方向に前記第三の距離離れて位置し、
前記反対端内壁の前記磁力線通過部と前記一端突起部の前記磁力線通過部は、前記巻線の軸方向に前記第三の距離離れて位置することを特徴とする直動発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストロークの長さが長くなることなく巻線量を増加させることができる直動発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化防止対策として省エネルギが重要視される近年、温度が低く未使用のまま捨てられている様々な廃熱を利用するスターリングエンジン等の外燃機関が再注目されている。スターリングエンジンには様々な形式があるが、構造が単純で信頼性が高いフリーピストン型スターリングエンジンが特に注目されている。フリーピストン型スターリングエンジンは、出力が直線運動となる。この直線運動を電力に変換するには、直動発電機が必要になる。
【0003】
直動発電機は、車両や船舶や構造物等の振動、あるいは波浪や風などの自然界の振動から電力を得る手段としても知られている。
【0004】
直動発電機は、永久磁石と巻線とが相対運動することで起電力が得られるよう、相対運動する2つのヨークの一方に永久磁石が設けられ、他方に巻線が設けられる。
【0005】
図3に示された直動発電機101は、永久磁石102を含み一方向(以下、軸方向という)に往復振動するほぼ円柱状を呈する内側可動ヨーク103と、内側可動ヨーク103に対して側方向(以下、径方向外方という)に離れて位置し、内側可動ヨーク103を周回する巻線104を収容したほぼ円柱状を呈する外側固定ヨーク105とを備える。
【0006】
内側可動ヨーク103は、軸方向に適宜な長さで延びた胴体部103aと、胴体部103aの軸方向の一端と反対端から径方向外方に突き出した一端突起部103b及び反対端突起部103cと、一端突起部103bと反対端突起部103cの中間から径方向外方に突き出した永久磁石102とを有する。永久磁石102と一端突起部103bとの間は、軸方向に十分大きい距離d離れている。永久磁石102と反対端突起部103cとの間は、軸方向に十分大きい距離d離れている。永久磁石102と一端突起部103bと反対端突起部103cの外径は同じである。また、永久磁石102と一端突起部103bと反対端突起部103cの軸方向長さは同じである。なお、永久磁石102に代えて中央突起部103dが形成されてもよく、永久磁石102は胴体部103aに挿入されたり一端突起部103bと反対端突起部103cに代えて設けられてもよい。すなわち、内側可動ヨーク103には、径方向外方に突き出た3箇所の突起部103b、103c、103d(永久磁石102)が軸方向に分散して形成される。
【0007】
外側固定ヨーク105は、内側可動ヨーク103を周回する巻線104を収容するもので、巻線104の軸方向の一端と反対端の内側可動ヨーク103側(以下、内周という)を覆い内側可動ヨーク103に臨む一端内壁105a及び反対端内壁105bと、巻線104の一端面と反対端面を覆う一端面壁105c及び反対端面壁105dと、巻線104の内側可動ヨーク103と反対側(以下、外周という)を覆う外周壁105eとを有する。一端内壁105a、一端面壁105c、外周壁105e、反対端面壁105d、反対端内壁105bは、巻線104の電線に直角な断面視で、巻線104の一部を除いて巻線104を包み込むように一体的に繋がっている。巻線104の内周では、一端内壁105aと反対端内壁105bとの間は、軸方向に十分大きい距離d離れている。一端内壁105aと反対端内壁105bの内径は同じである。一端内壁105aと反対端内壁105bの軸方向の長さは同じである。
【0008】
外側固定ヨーク105の一端内壁105a及び反対端内壁105bと、内側可動ヨーク103の永久磁石102及び一端突起部103bあるいは反対端突起部103cとの間の径方向の距離gは、磁力線がこの間隙に集中するよう、十分に小さくなっている。
【0009】
外側固定ヨーク105は、外壁などの固定対象物に固定される。内側可動ヨーク103は、図示しないフリーピストン型スターリングエンジンあるいは各種の振動源に連結される。
【0010】
図3に示されるように、内側可動ヨーク103が最も反対端方向に移動した状態では、内側可動ヨーク103の一端突起部103bと外側固定ヨーク105の一端内壁105aとが互いに対向し、永久磁石102と反対端内壁105bとが互いに対向する。磁力線は、永久磁石102のN極→内側可動ヨーク103の胴体部103a→一端突起部103b→外側固定ヨーク105の一端内壁105a→一端面壁105c→外周壁105e→反対端面壁105d→反対端内壁105b→永久磁石102のS極の順に通る。
【0011】
図4に示されるように、内側可動ヨーク103が最も一端方向に移動した状態では、永久磁石102と外側固定ヨーク105の一端内壁105aとが互いに対向し、内側可動ヨーク103の反対端突起部103cと外側固定ヨーク105の反対端内壁105bとが互いに対向する。磁力線は、永久磁石102のN極→内側可動ヨーク103の胴体部103a→反対端突起部103c→外側固定ヨーク105の反対端内壁105b→反対端面壁105d→外周壁105e→一端面壁105c→一端内壁105a→永久磁石102のS極の順に通る。
【0012】
内側可動ヨーク103が
図3の状態と
図4の状態に交互に変わるように往復振動すると、巻線104に交わる磁力線が交互に逆方向に発生するので、巻線104に起電力が生じる。
図4に示されるように、直動発電機101における内側可動ヨーク103のストロークの長さはS1、ストロークのために占有される空間の長さはA1である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平11−262234号公報
【特許文献2】特開2004−88884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
一般に、直動発電機により得られる電力を大きくするためには、巻線量を増加させること、具体的には巻線における電線のターン数を大きくすることが有効である。電線量を増加させるには、巻線を軸方向と径方向のいずれか又は両方に拡大する必要がある。
【0015】
ところが、
図5に示されるように、巻線104を軸方向に拡大した直動発電機151は、外側固定ヨーク105も必然的に軸方向に拡大している。この直動発電機151の内側可動ヨーク103が反対端方向に移動したとき、外側固定ヨーク105の反対端内壁105bと内側可動ヨーク103の反対端突起部103cとの径方向の距離gが小さくなり、反対端突起部103cから反対端内壁105bに磁力線が通るようになる。この磁力線は、巻線104に交わらない漏れ磁束となるので、起電力に寄与しない。このため直動発電機151により得られる電力が小さくなってしまう。
【0016】
このような反対端突起部103cと反対端内壁105bとの望ましくない接近を回避するには、内側可動ヨーク103を軸方向に拡大することが考えられる。
【0017】
しかし、
図6に示されるように、内側可動ヨーク103が軸方向に拡大された直動発電機161は、ストロークの長さがS2と長くなり、ストロークのために占有される空間の長さA2が拡大されてしまう。ストロークの長さが長くなると、往復振動の周波数が同じであれば、内側可動ヨーク103の運動速度が大きくなる。往復振動の周波数を高めると、内側可動ヨーク103の運動速度がいっそう大きくなる。内側可動ヨーク103の運動速度が大きくなると、内側可動ヨーク103を振動自在に支持するための支持構造が複雑化する。
【0018】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ストロークの長さが長くなることなく巻線量を増加させることができる直動発電機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するための本発明は、永久磁石を含み軸方向に往復振動する内側可動ヨークと、前記内側可動ヨークに対して径方向外方に離れて位置し、前記内側可動ヨークを周回する巻線を収容した外側固定ヨークと、を備え、前記内側可動ヨークは、軸方向に延びた胴体部と、前記胴体部の軸方向の一端から径方向外方に突き出た一端突起部と、前記胴体部の軸方向の反対端から径方向外方に突き出た反対端突起部と、前記胴体部の軸方向の中央から径方向外方に突き出た中央突起部と、を有し、前記外側固定ヨークは、前記巻線の軸方向の一端の内周を覆う一端内壁と、前記巻線の軸方向の反対端の内周を覆う反対端内壁と、前記巻線の軸方向の一端面を覆う一端面壁と、前記巻線の軸方向の反対端面を覆う反対端面壁と、前記巻線の外周を覆う外周壁と、を有し、前記一端内壁は、
前記巻線の軸方向の中央寄りの内周に形成され、前記内側可動ヨークから径方向外方に第一の距離離れた磁力線通過部と、
前記巻線の軸方向の一端側から前記一端内壁の前記磁力線通過部に亘って軸方向に延在するように形成され、前記内側可動ヨークから径方向外方に前記第一の距離より大きい第二の距離離れた磁力線遮断部と、を有し、前記反対端内壁は、
前記巻線の軸方向の中央寄りの内周に形成され、前記内側可動ヨークから径方向外方に前記第一の距離離れた磁力線通過部と、
前記巻線の軸方向の反対端側から前記反対端内壁の前記磁力線通過部に亘って軸方向に延在するように形成され、前記内側可動ヨークから径方向外方に前記第二の距離離れた磁力線遮断部と、を有し、前記一端突起部と前記反対端突起部は、前記中央突起部から前記胴体部の軸方向に第三の距離離れて位置し、前記一端内壁と前記反対端内壁は、前記巻線の軸方向に前記第三の距離離れて位置し、前記反対端内壁の前記磁力線通過部と前記一端突起部の前記磁力線通過部は、前記巻線の軸方向に前記第三の距離離れて位置する直動発電機である。
【発明の効果】
【0020】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0021】
(1)ストロークの長さが長くなることなく巻線量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施形態を示す直動発電機の断面図である。
【
図2】
図1の直動発電機の異なる状態における断面図である。
【
図4】
図3の直動発電機の異なる状態における断面図である。
【
図5】従来の直動発電機に巻線及び外側固定ヨークの軸方向拡大を施した断面図である。
【
図6】従来の直動発電機に巻線及び外側固定ヨーク及び内側可動ヨークの軸方向拡大を施した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0024】
図1に示されるように、本発明に係る直動発電機1は、永久磁石102を含み一方向(以下、軸方向という)に往復振動するほぼ円柱状を呈する内側可動ヨーク103と、内側可動ヨーク103に対して側方向(以下、径方向外方という)に離れて位置し、内側可動ヨーク103を周回する巻線104を収容したほぼ円柱状を呈する外側固定ヨーク105とを備える。
【0025】
内側可動ヨーク103には、従来技術と同様に、径方向外方に突き出た3箇所の突起部103b、103c、103d(永久磁石102)が軸方向に分散して形成される。
【0026】
外側固定ヨーク105には、従来技術と同様に、軸方向の一端と反対端に巻線104の内側可動ヨーク側(以下、内周という)を覆う内壁105a、105bが形成される。
【0027】
本発明に係る直動発電機1の外側固定ヨーク105には、巻線104の内周を覆い内側可動ヨーク103に臨む内壁105a,105bに、内側可動ヨーク103から径方向に第一の距離g1離れた磁力線通過部2と、内側可動ヨーク103から径方向に第一の距離g1より大きい第二の距離g2離れた磁力線遮断部3とが形成される。
【0028】
第一の距離g1は、磁力線が磁力線通過部2に集中して通過するよう、十分小さいことが望ましい。第二の距離g2は、磁力線が磁力線遮断部3で遮断されて漏れ磁束が生じないよう、十分大きいことが望ましい。
【0029】
一端内壁105aの磁力線通過部2は、一端内壁105aの反対端に形成され、反対端内壁105bの磁力線通過部2は、反対端内壁105bの一端に形成される。2つの磁力線通過部2は、外側固定ヨーク105の軸方向中央を挟んで軸方向に十分大きい距離d離れて形成される。
【0031】
図1に示されるように、内側可動ヨーク103が最も反対端方向に移動した状態では、内側可動ヨーク103の一端突起部103bと外側固定ヨーク105の一端内壁105aの磁力線通過部2とが互いに対向し、永久磁石102と反対端内壁105bの磁力線通過部2とが互いに対向する。磁力線は、永久磁石102のN極→内側可動ヨーク103の胴体部103a→一端突起部103b→外側固定ヨーク105の一端内壁105aの磁力線通過部2→磁力線遮断部3→一端面壁105c→外周壁105e→反対端面壁105d→反対端内壁105bの磁力線遮断部3→磁力線通過部2→永久磁石102のS極の順に通る。
【0032】
図2に示されるように、内側可動ヨーク103が最も一端方向に移動した状態では、永久磁石102と外側固定ヨーク105の一端内壁105aの磁力線通過部2とが互いに対向し、内側可動ヨーク103の反対端突起部103cと外側固定ヨーク105の反対端内壁105bの磁力線通過部2とが互いに対向する。磁力線は、永久磁石102のN極→内側可動ヨーク103の胴体部103a→反対端突起部103c→外側固定ヨーク105の反対端内壁105bの磁力線通過部2→磁力線遮断部3→反対端面壁105d→外周壁105e→一端面壁105c→一端内壁105aの磁力線遮断部3→磁力線通過部2→永久磁石102のS極の順に通る。
【0033】
内側可動ヨーク103が
図1の状態と
図2の状態に交互に変わるように往復振動すると、巻線104に交わる磁力線が交互に逆方向に発生するので、巻線104に起電力が生じる。
図2に示されるように、直動発電機101における内側可動ヨーク103のストロークの長さはS、ストロークのために占有される空間の長さはAである。
【0034】
従来技術の
図4と本発明の
図2とを比較すると、ストロークの長さS1,Sが等しく、ストロークのために占有される空間の長さA1,Aが等しい。しかし、本発明の巻線104は軸方向に大きくなっており、巻線量が増加している。よって、直動発電機1により得られる電力は直動発電機101より大きい。
【0035】
以上説明したように、本発明の直動発電機1は、外側固定ヨーク105に内側可動ヨーク103から第一の距離g1離れた磁力線通過部2と第二の距離g2離れた磁力線遮断部3とが形成されたので、磁力線通過部2が内側可動ヨーク103の永久磁石102及び一端突起部103bあるいは反対端突起部103cに対向する突起となる。これにより、ストロークの長さSは2つの磁力線通過部2間の距離に依存し、一方、巻線104の軸方向長さはストロークの長さSに無関係に決定できる。よって、ストロークの長さSを小さく抑えたまま、巻線104を軸方向に拡大して巻線量を増加させることができる。
【0036】
本発明の直動発電機1は、巻線量の増加により発電量の増加が見込める。
【0037】
本発明の直動発電機1は、巻線量の増加にあたって巻線104を径方向に拡大する必要がない。
【0038】
本発明の直動発電機1は、巻線104を軸方向に拡大してもストロークのために占有される空間の長さAは大きくならないので、設置スペースの拡大が防止できる。
【0039】
本発明の直動発電機1は、磁力線遮断部3と内側可動ヨーク103間で磁力線が遮断されるので、漏れ磁束による発電能力低下が防止される。
【0040】
本発明の直動発電機1は、ストロークの長さSを小さく抑えられるので、内側可動ヨーク103に接続されるフリーピストン型スターリングエンジンの振動周波数が高周波化されても、内側可動ヨーク103の支持構造が複雑化しない。
【0041】
本実施形態では、内側可動ヨーク103と外側固定ヨーク105がほぼ円柱状を呈するものとしたが、内側可動ヨーク103と外側固定ヨーク105はほぼ円柱状に限らず、ほぼ三角柱状、ほぼ四角柱状などほぼ多角柱状やほぼ楕円柱状に形成されてもよく、内側可動ヨーク103が一方向に往復振動するとき巻線104に交わる磁力線が交互に逆方向に発生するように突起部103b、103c、103dと内壁105a、105bが形成されたものであれば、内壁105a、105bに磁力線通過部2と磁力線遮断部3が形成されることで、本発明は実施される。
【符号の説明】
【0042】
1 直動発電機
2 磁力線通過部
3 磁力線遮断部