(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記接続装置は、前記対応するネットワーク装置に設定情報を設定した後、前記管理サーバの制御の下で前記所定のネットワークにこのネットワーク装置が接続されたか否かを確認する接続確認手段を具備することを特徴とする請求項1記載のネットワーク接続設定システム。
前記接続装置は、前記対応するネットワーク装置の内部ポートと着脱自在に接続する内部ポート接続手段を具備することを特徴とする請求項1記載のネットワーク接続設定システム。
前記接続装置は、前記対応するネットワーク装置の外部ポートと通信ケーブルを用いて接続する外部ポート接続手段を具備することを特徴とする請求項1記載のネットワーク接続設定システム。
前記接続装置の前記装置固有情報取得手段は、前記ネットワーク装置それぞれのMAC(Media Access Control)アドレスを装置固有情報として取得する手段であり、ARP(Address Resolution Protocol)パケットを対応するネットワーク装置に送信することでIP(Internet Protocol)アドレスとMAC(Media Access Control)アドレスの対応情報を取得し、前記設定情報設定手段は、管理サーバの前記設定情報格納手段に格納されているMACアドレスとIPアドレスの対の情報のうちのMACアドレスに対応するIPアドレスを対応するネットワーク装置に設定することを特徴とする請求項1記載のネットワーク接続設定システム。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明のネットワーク接続設定システムのクレーム対応図を示したものである。本発明のネットワーク接続設定システム10は、任意数のネットワーク装置11と、管理サーバ12と、接続装置13を備えている。ここで、ネットワーク装置11は任意数であり、所定のネットワークに接続する対象となる装置である。管理サーバ12は、前記した任意数のネットワーク装置11が前記した所定のネットワークに個別に接続するのに必要なそれぞれの設定情報をこれらのネットワーク装置の装置固有情報に対応させて予め格納した設定情報格納手段12aを備えている。接続装置13は、装置固有情報取得手段13aと、設定情報取得手段13bと、設定情報設定手段13cとを備えている。装置固有情報取得手段13aは、ネットワーク装置11と電気的に接続して通信によりそのネットワーク装置の装置固有情報を取得する。設定情報取得手段13bは、装置固有情報取得手段13aにより取得した装置固有情報を前記した管理サーバに通知して設定情報格納手段12aから対応するネットワーク装置の設定情報を取得する。設定情報設定手段13cは、設定情報取得手段13bの取得した設定情報を前記した対応するネットワーク装置に設定する。
【0022】
図2は、本発明の接続装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の接続装置20は、電気的接続手段21と、装置固有情報取得手段22と、設定情報取得手段23と、設定情報設定手段24を備えている。ここで、電気的接続手段21は、所定のネットワークに接続する対象となるネットワーク装置のインタフェース回路を介してこれに電気的に接離可能に接続する。装置固有情報取得手段22は、電気的接続手段21によって前記したネットワーク装置に接続したときそのネットワーク装置の装置固有情報を取得する。設定情報取得手段23は、装置固有情報取得手段22により取得した装置固有情報をネットワーク工事の計画に基づいて前記した所定のネットワークに接続するネットワーク装置ごとの装置固有情報と設定情報の対応情報と対比した結果として、その装置固有情報を取得したネットワーク装置に対応する設定情報を取得する。設定情報設定手段24は、設定情報取得手段23によって取得した設定情報を装置固有情報取得手段22によって装置固有情報を取得した前記したネットワーク装置に設定する。
【0023】
図3は、本発明のネットワーク設定方法のクレーム対応図を示したものである。本発明のネットワーク設定方法30は、設定情報格納ステップ31と、装置固有情報取得ステップ32と、設定情報取得ステップ33と、設定情報設定ステップ34を備えている。ここで、設定情報格納ステップ31では、任意数のネットワーク装置が所定のネットワークに接続するのに必要なそれぞれの設定情報をこれらのネットワーク装置の装置固有情報に対応させて管理サーバに格納する。装置固有情報取得ステップ32では、前記したネットワーク装置と電気的に接続して通信によりそのネットワーク装置の装置固有情報を取得する。設定情報取得ステップ33では、装置固有情報取得ステップ32により取得した装置固有情報を前記した管理サーバに通知して設定情報格納ステップ31で格納した対応するネットワーク装置の設定情報を取得する。設定情報設定ステップ34では、設定情報取得ステップ33で取得した設定情報を前記した対応するネットワーク装置に設定する。
【0024】
図4は、本発明の他のネットワーク設定方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の他のネットワーク設定方法40は、電気的接続ステップ41と、装置固有情報要求ステップ42と、装置固有情報取得ステップ43と、設定情報取得ステップ44と、設定情報設定ステップ45を備えている。ここで、電気的接続ステップ41では、所定のネットワークに接続する対象となるネットワーク装置のインタフェース回路を介して所定の接続装置を電気的に接離可能に接続する。装置固有情報要求ステップ42では、接続装置を電気的接続ステップ41によって前記したネットワーク装置に接続したときそのネットワーク装置の装置固有情報を要求する。装置固有情報取得ステップ43では、装置固有情報要求ステップ42で要求した装置固有情報を前記したネットワーク装置から取得する。設定情報取得ステップ44では、装置固有情報取得ステップ43により取得した装置固有情報をネットワーク工事の計画に基づいて前記した所定のネットワークに接続するネットワーク装置ごとの装置固有情報と設定情報の対応情報と対比して、その装置固有情報に対応する設定情報を取得する。設定情報設定ステップ45では、設定情報取得ステップ44で取得した設定情報を装置固有情報取得ステップ43によって取得した装置固有情報に対応する前記したネットワーク装置に設定する。
【0025】
図5は、本発明のネットワーク設定プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明のネットワーク設定プログラム50は、コンピュータに装置固有情報要求処理51と、装置固有情報取得処理52と、設定情報取得処理53と、設定情報設定処理54を実行させるようにしている。ここで、装置固有情報要求処理51では、所定のネットワークに接続する対象となるネットワーク装置のインタフェース回路を介して所定の接続装置を電気的に接離可能に接続したときそのネットワーク装置の装置固有情報を要求する。装置固有情報取得処理52では、装置固有情報要求処理51で要求した装置固有情報を前記したネットワーク装置から取得する。設定情報取得処理53では、装置固有情報取得処理52により取得した装置固有情報をネットワーク工事の計画に基づいて前記した所定のネットワークに接続するネットワーク装置ごとの装置固有情報と設定情報の対応情報と対比して、その装置固有情報に対応する設定情報を取得する。設定情報設定処理54では、設定情報取得処理53で取得した設定情報を装置固有情報取得処理52によって取得した装置固有情報に対応する前記したネットワーク装置に設定する。
【0028】
図6は、本発明の実施の形態によるネットワーク接続設定システムの構成の概要を表わしたものである。本実施の形態のネットワーク接続設定システム100は、管理サーバ101を備えている。
図6に示した例で管理サーバ101は、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mを内部ネットワーク103に接続するための管理を行うようになっている。ここで内部ネットワーク103とは、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mが接続を行おうとするネットワークのことであり、ネットワークの種別の制限はない。
【0029】
第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mを、それぞれ内部ネットワーク103に接続する計画が立てられると、その工事計画に基づいて、管理サーバ101は、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mを内部ネットワーク103に接続するための必要な設定情報を用意する。これらの設定情報を用いて第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mを内部ネットワーク103に接続するため、本実施の形態では第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mと呼ばれる接続用装置を使用する。第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mは、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mのうちの対応するものに、接続の処理を行う期間中、接続される。接続が完了すれば、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mは、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mから外される。
【0030】
第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mと管理サーバ101は、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mを内部ネットワーク103に接続する作業を行っている間、必要な通信を行う。このために本実施の形態では通信端末105が用意されている。本実施の形態では、通信端末105が外部ネットワーク106を通じて管理サーバ101と接続され、この管理サーバ101から必要な設定情報を入手する。第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mと通信端末105は有線または無線で接続され、これにより必要な設定情報がこれらの間で通信される。第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mと通信端末105の通信は、比較的短い距離で1対1に対応して行われることになる。
【0031】
ここで通信端末105としては、一般的な携帯電話機やスマートフォン、PHS(Personal Handyphone System)、モバイルルータ等の端末装置を使用することができる。第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mを内部ネットワーク103に接続する工事が終了すれば、通信端末105も第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mと同様に新たなネットワークの接続に転用することができる。
【0032】
図7は、本実施の形態における管理サーバの構成の要部を表わしたものである。
図6と共に説明する。
【0033】
管理サーバ101は、CPU(Central Processing Unit)111と、このCPU111が実行する制御プログラムを格納したメモリ112を備えた制御部113を有している。制御部113は、データバス等のバス114を通じて管理サーバ101内の各部を制御するようになっている。
【0034】
ここでウェブ通信部115は、インターネット等のネットワークを通じてウェブ上の図示しないサーバ等の情報源と通信を行い、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mについての設定情報を始めとする各種の情報を入手するために使用される。外部ネットワーク通信部116は、外部ネットワーク106を介して通信端末105および第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mとの通信に使用する。通信端末105がウェブに接続可能な場合には、ウェブ通信部115が通信端末105と接続できるので、外部ネットワーク通信部116は不要である。設定情報格納部117は、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mについての設定情報を格納している。それぞれの設定情報は、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mのいずれに適用されるかを示す適用装置情報と対応付けられて格納されている。
【0035】
接続試験情報格納部118は、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mでネットワークの接続試験を実施するための接続試験情報を格納する。ネットワーク装置情報格納部119は、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mに関するネットワーク装置情報を格納する。ネットワーク装置情報は、たとえばネットワーク装置102のMAC(Media Access Control)アドレスやファームウェア版数といった、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mそれぞれの装置固有情報から構成される。
【0036】
図8は、第1のネットワーク装置の構成を示したものである。
図6および
図7と共に説明する。なお、第2〜第Mのネットワーク装置102
2〜102
Mは、第1のネットワーク装置102
1と実質的に同一の構成となっているので、これらの図示および説明は省略する。
【0037】
第1のネットワーク装置102
1は、CPU131と、このCPU131が実行する制御プログラムを格納するメモリ132を備えた制御部133を有している。制御部133は、データバス等のバス134を通じて第1のネットワーク装置102
1内の各部を制御するようになっている。
【0038】
ここでネットワーク通信部135は接続対象としての内部ネットワーク103と接続後に通信を行う回路部分である。装置情報格納部136は、内部ネットワーク103と接続するために必要な装置情報を格納するメモリ領域である。この装置情報格納部136に格納する装置情報は、管理サーバ101の設定情報格納部117から通信端末105が取得して第1の接続モジュール104
1に送出したものである。ランプ表示部137は、管理サーバ101が第1の接続モジュール104
1と連携して内部ネットワーク103に対する接続試験を行ったとき、その試験結果を図示しないランプの点灯によって表示する。ネットワークの接続を行う工事者は、ランプ表示部137のランプの点灯状態を確認することで、第1のネットワーク装置102
1の設定とネットワーク工事の確認を簡単に行うことができる。もちろん、ランプ表示部137は、接続試験を行わないときにはネットワークの状態等の他の状態を表示することができる。
【0039】
プラグイン用ポート部138は、各種の外部装置を接続する接続機構として構成されている。第1のネットワーク装置102
1を内部ネットワーク103に接続する場合、工事者はプラグイン用ポート部138に第1の接続モジュール104
1を装着する。
図8に示したプラグイン用ポート部138は、雄雌のコネクタを接続するための雌型の受け口を構成しているが、必ずしもこれに限るものではない。
【0040】
プラグイン用ポート部138には電源供給部139から電源が供給されるようになっている。これにより、プラグイン用ポート部138は第1の接続モジュール104
1が接続中の場合に駆動用の電源をこれに供給することができる。独自機能部140は、第1のネットワーク装置102
1がネットワークの接続機能以外に備えている独自機能を発揮する回路部分である。たとえば、第1のネットワーク装置102
1がルータであるとすると、経路を選択するルーティング機能を独自機能部140が有している。独自機能部140をハードウェアで構成する場合もあるし、その機能の一部または全部をソフトウェアで実現する場合もある。ソフトウェアで実現する機能部分は、メモリ132に格納された制御プログラムをCPU131が実行することで実現する。
【0041】
図9は、第1の接続モジュールの構成の要部を表わしたものである。
図6および
図7と共に説明する。なお、第2〜第Mの接続モジュール104
2〜104
Mは、第1の接続モジュール104
1と実質的に同一の構成となっているので、これらの図示および説明は省略する。
【0042】
第1の接続モジュール104
1は、CPU151と、このCPU151が実行する制御プログラムを格納するメモリ152を備えた制御部153を有している。制御部153は、データバス等のバス154を通じて第1の接続モジュール104
1内の各部を制御するようになっている。
【0043】
ここでウェブ通信部155は接続対象の第1のネットワーク装置102
1に対してウェブで使用されるTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等のウェブ通信プロトコルを用いて各種設定を行ったり読み取りを行う。また、ウェブ通信部155は管理サーバ101を通じてウェブ通信プロトコルを用いて各種設定を行ったり読み取りを行う。設定処理部156は、接続先の第1のネットワーク装置102
1の設定処理を行う。試験処理部157は、第1のネットワーク装置102
1を内部ネットワーク103に接続した後に接続確認の試験を行うためのものである。通信端末インタフェース部158は、有線あるいは無線を用いて、通信端末105との接続および通信を行う。
【0044】
内部ポート部159は、この第1の接続モジュール104
1を第1のネットワーク装置102
1の図示しない光ケーブル種別を変更可能なインタフェース機構に直接装着した際に第1のネットワーク装置102
1と通信を行って接続の設定を行うために使用される。外部ポート部160は、たとえば第1のネットワーク装置102
1にこのようなインタフェース機構が存在しないような場合に使用する。すなわち、工事者は図示しない通信ケーブルを使用して第1の接続モジュール104
1を第1のネットワーク装置102
1に接続することでこれらの間で通信を行って接続の設定を行うことができる。
【0045】
内部受電部161は、この第1の接続モジュール104
1が第1のネットワーク装置102
1の前記したインタフェース機構に装着されたときに、自装置の作動用の電源の供給を受ける部分である。もちろん、第1の接続モジュール104
1は、内蔵バッテリを備えていてもよい。
【0046】
図10は、以上のような構成のネットワーク接続設定システムを用いてネットワークの接続を行う際の全体的な作業手順を表わしたものである。これは、ネットワークの接続を行う工事者や工事を設計管理するネットワーク管理会社の行う作業手順を表わしたものである。
図6〜
図8と共に説明する。
【0047】
まず、ネットワークの設計者は、
図6に示す内部ネットワーク103を含むネットワークを設計し、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mのそれぞれに設定する設定情報を管理サーバ101の設定情報格納部117に登録する(ステップS201)。次に、設計者は第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mを第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mのそれぞれに接続する構成と、ネットワークの接続を確認する方法を決定する(ステップS202)。
図6ではネットワーク装置102の数だけ接続モジュール104を用意することにしているが、接続モジュール104の数はこれ以下となる場合もある。
【0048】
次に、ネットワークの設計者は、使用する第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mについてそれぞれの管理番号を管理サーバ101の設定情報格納部117に登録し、ステップS202で決めたネットワークの接続を確認するために使用する接続試験情報を接続試験情報格納部118に登録する(ステップS203)。ステップS201およびステップS203の登録処理は、設計者が管理サーバ101の図示しないキーボード等の入力手段を用いて行ってもよいし、ウェブ通信部115や外部ネットワーク通信部116を使用して他の情報処理装置から登録を行ってもよい。
【0049】
次に、工事者あるいは設計者は第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mと第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mの接続関係を示した工事図面を作成する(ステップS204)。工事図面は、内部ネットワーク103に第1のネットワーク装置102
1が接続され、また第1のネットワーク装置102
1に第2のネットワーク装置102
2等の幾つかのネットワーク装置102が接続される接続関係を表わした図面である。
【0050】
工事者は、工事図面に従ってネットワークの接続工事を行う(ステップS205)。このため、工事者は工事図面で示された第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mに対応させて接続する第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mおよび通信端末105を用意する。次に、工事者は内部ネットワーク103と第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mを通信ケーブルを使用して物理的に接続する。ただし、内部ネットワーク103と第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mが有線で接続されず、無線で接続される箇所についてはこの物理的な接続を必要としない。
【0051】
図11は、一例として第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置を通信ケーブルで接続する状態を表わしたものである。この例で第1のネットワーク装置102
1は、装置本体181
1の前面にランプ表示部137とプラグイン用ポート部138が配置されたものとなっている。第2のネットワーク装置102
2も、サイズ等の装置の仕様は異なるが、装置本体181
2の前面にランプ表示部137とプラグイン用ポート部138が配置されている。
【0052】
工事者は、たとえば第2のネットワーク装置102
2のプラグイン用ポート部138のポートの1つに接続ケーブル183の一端を装着し、他端を第1のネットワーク装置102
1のプラグイン用ポート部138のポートの1つに、矢印184で示すように装着する。本実施の形態の第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置が共にルータ装置であるとすれば、接続ケーブル183は市販のLAN(Local Area Network)ケーブルを使用することになる。したがって、
図11に示した接続自体は、従来から行われているものと変わりない。
【0053】
工事図面では第1のネットワーク装置102
1に対して第Mのネットワーク装置102
M等の他のネットワーク装置102も接続するようになっている。これらの接続についても接続ケーブル183を用いて同様の接続処理を行うことになる。
【0054】
図12は、第1のネットワーク装置に第1の接続モジュールを装着する様子を表わしたものである。ここでは、図示を煩雑にしないために、
図11で示した第1のネットワーク装置102
1と他のネットワーク装置102の間で接続に用いた接続ケーブル183の図示を省略している。
【0055】
第1の接続モジュール104
1は4角柱状の外形をしており、その先端部をプラグイン用ポート部138のポートの1つに、矢印191で示すように差し込んで装着する。第1の接続モジュール104
1の先端に雄型の端子を設けておき、これをプラグイン用ポート部138を構成するポートの挿入口に嵌入するようにしてもよい。第1の接続モジュール104
1が先端に雄型の端子を備える場合には、第1の接続モジュール104
1自体あるいはその先端部のサイズは、ポートの挿入口よりも大きくて構わない。
【0056】
以上のようにして工事者は工事図面に基づいて第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mの間を接続ケーブル183(
図11参照)で接続し、続いて第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mのそれぞれに第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mのうちの対応するものを1台ずつ装着する。
【0057】
図10の説明に戻る。以上のようにして第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mとこれらに対する第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mの工事が終了したら、工事者は通信端末105を外部ネットワーク106を介して管理サーバ101に接続する(ステップS206)。第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mの電源をそれぞれ投入すると、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mのそれぞれに電源が供給される。したがって、通信端末105は、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mとも通信可能な状態となる。
【0058】
この状態で、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mが、次に詳細に説明する「ネットワーク装置設定・接続試験・装置情報読取処理」を実行することになる(ステップS207)。以上の処理が終了すると、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mは実際の運行を開始する。工事者は、ランプ表示部137によるポート状態表示ランプの点灯状態を確認して(ステップS208)、ネットワークの接続に関する一連の作業を終了する(エンド)。
【0059】
図13は、
図10のステップS207で説明した「ネットワーク装置設定・接続試験・装置情報読取処理」を実行する際の第1の接続モジュールの処理の様子を表わしたものである。第2〜第Mの接続モジュール104
2〜104
Mも同様の処理を行うが、これは第1の接続モジュール104
1の行う処理と同様なので、これらの図示および説明は省略する。
図6〜
図9と共に説明する。
【0060】
第1の接続モジュール104
1を、第1のネットワーク装置102
1に装着すると(
図12参照)、その電源供給部139から内部受電部161に電源が供給される。これにより制御部153が動作を開始する。この段階で制御部153は第1の接続モジュール104
1のウェブ通信部155が通信端末105と接続が可能であるかをチェックする(ステップS221)。工事者が通信端末105の電源を投入しており、第1の接続モジュール104
1が通信端末105と接続が可能な状態となっていれば(ステップS222:Y)、制御部153は次にウェブ通信部155が管理サーバ101と接続が可能であるかをチェックする(ステップS223)。ウェブ通信部155が管理サーバ101と接続が可能であれば(ステップS224:Y)、第1の接続モジュール104
1が管理サーバ101にログインする(ステップS225)。
【0061】
このログイン時に第1の接続モジュール104
1は、設定処理部156に格納されている第1の接続モジュール104
1固有のID(identification )を読み出して、これを管理番号として使用する。管理サーバ101は設定情報格納部117に工事図面との関係で第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mの管理番号をこれらモジュールのIDとして登録している。したがって、管理サーバ101はログイン時に使用されたIDと、工事予定日を参照することでネットワーク接続工事に使用する第1の接続モジュール104
1を一意に認識することができる。
【0062】
第1の接続モジュール104
1は、このようにして管理サーバ101にログインすると、装着先の第1のネットワーク装置102
1に対してARP(Address Resolution Protocol)パケットを送出する(ステップS226)。そして、第1の接続モジュール104
1からIP(Internet Protocol)アドレスとMACアドレス(Media Access Control address)の対応情報を取得する(ステップS227)。ここで取得したIPアドレスは、工場出荷時に第1のネットワーク装置102
1に対して設定したアドレスである。そこで第1の接続モジュール104
1は、この工場出荷時に設定したIPアドレスと取得したMACアドレスを使用して第1のネットワーク装置102
1にログインする(ステップS228)。
【0063】
第1の接続モジュール104
1は、第1のネットワーク装置102
1にログインを完了すると、この事実を第1のネットワーク装置102
1のMACアドレスと共に管理サーバ101に通知する(ステップS229)。これにより、管理サーバ101は設定情報格納部117に格納された第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
MのそれぞれのMACアドレスを参照して第1の接続モジュール104
1の接続したネットワーク装置が第1のネットワーク装置102
1であることを判別することができる。
【0064】
以後は管理サーバ101が第1の接続モジュール104
1を介して第1のネットワーク装置102
1に設定を行い、また第1のネットワーク装置102
1の装置情報を取得する。管理サーバ101は、以上のようにして第1のネットワーク装置102
1の設定を終了させた後、試験処理部157を制御してネットワークの接続試験を実施する(ステップS230)。そして管理サーバ101に対して接続試験の結果を通知して(ステップS231)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0065】
図14は、この「ネットワーク装置設定・接続試験・装置情報読取処理」が行われる際の管理サーバの処理の様子を表わしたものである。第1の接続モジュール104
1を第1のネットワーク装置102
1に装着した場合を例に採り、
図6〜
図9と共に説明する。
【0066】
管理サーバ101は第1の接続モジュール104
1がログインすると(ステップS251:Y)、そのID(管理番号)から第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mのいずれがログインしたかを判別する(ステップS252)。その後、第1の接続モジュール104
1が接続先の第1のネットワーク装置102
1のMACアドレスを送ってくるとこれを受信する(ステップS253:Y)。管理サーバ101は、受信したMACアドレスに対応するものとして予め割り当てたIPアドレス等の設定情報を設定情報格納部117から読み出す。管理サーバ101は、読み出した設定情報をウェブ通信部115を使用し第1の接続モジュール104
1を介して第1のネットワーク装置102
1の装置情報格納部136に格納する(ステップS254)。
【0067】
これにより、第1のネットワーク装置102
1の装置情報格納部136に格納されていた工場出荷時のIPアドレスが管理サーバ101の用意したIPアドレスに書き換えられる。これは、工場出荷時のIPアドレスをそのまま使用してネットワークを構成すると、複数のネットワーク装置102の間でIPアドレスの競合が生じるおそれがあるので、このような事態の発生を防止するためである。
【0068】
以上のようにして第1のネットワーク装置102
1の設定が終了すると、管理サーバ101のウェブ通信部115は第1の接続モジュール104
1を介して第1のネットワーク装置102
1の装置情報格納部136に格納されている装置情報を読み出す(ステップS255)。管理サーバ101のウェブ通信部115は、この装置情報を用いて第1の接続モジュール104
1の試験処理部157を制御し、ネットワークの接続試験を実施する(ステップS256)。そして、接続試験の結果が得られたら管理サーバ101のウェブ通信部115はこの結果を読み取る(ステップS257)。
【0069】
管理サーバ101は第1のネットワーク装置102
1についての接続試験の結果が得られたら、ウェブ通信部115を用いて第1の接続モジュール104
1を介して第1のネットワーク装置102
1のランプ表示部137を制御し、接続試験の結果をランプの点滅の状態で表示する(ステップS258)。このようにして第1のネットワーク装置102
1についての「ネットワーク装置設定・接続試験・装置情報読取処理」の処理が終了する。
【0070】
ネットワーク接続設定システム100には、接続の対象となる第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mが存在している。したがって、管理サーバ101は第1のネットワーク装置102
1についての処理が終了したら、ステップS251の処理に戻って(リターン)、第2〜第Mのネットワーク装置102
2〜102
Mについても同様の処理を行うことになる。もちろん、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mに対する管理サーバ101の処理は、時間的に並列して行うようにしてもよい。
【0071】
以上説明したように本実施の形態によれば、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mを第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mに接続して管理サーバ101で接続の設定を行うので、簡単な操作で、設定作業を迅速に入力ミスなく行うことができる。
【0072】
また、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mは新しく接続を行うネットワーク装置102に対して再利用することができるので、経済的である。しかも第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mに備えられているポートを使用して第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mを接続するので、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mとしても特別な装置であることを要しない。
【0073】
更に本実施の形態によれば、遠隔からネットワーク装置102を制御する際に、管理サーバ101から接続モジュール104にアクセスして、内部に記憶されたネットワーク装置102のアドレス情報を参照する。これにより、特別な探索手段を用いることなくこれらネットワーク装置102に確実にアクセスすることができる。しかも、ネットワーク装置102を遠隔から設定する設定作業で人手による入力操作を極力無くすことができ、人為的ミスによるトラブルの発生を回避することができる。
【0074】
なお、本実施の形態によれば、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mは第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mに対して着脱自在なので、これらを第三者が入手する可能性は否定できない。しかしながら、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mはネットワークの設定や接続の確認が終了した後は工事者によって回収される。しかも第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
M自体は、MACアドレス等のネットワーク機器固有の情報を電源が遮断された状態で保持する必要がない。このため、第1〜第Mの接続モジュール104
1〜104
Mは、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mから取り外されて給電が停止した時点で内蔵の情報が消去される構成となっておりセキュリティの面にも配慮されている。
【0076】
図15は、本発明の第1の変形例におけるネットワーク装置と通信端末の接続状態を示したものである。この
図15で
図6および
図11と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0077】
第1の変形例では、第1のネットワーク装置102
1のプラグイン用ポート部138のポートの1つに第1の接続モジュール104
1Aの本体部分301が根元まで装着されている。第1の接続モジュール104
1Aは、本体部分301とその端部から延びる所定長の接続ケーブル部302から構成されている。接続ケーブル部302の他端には、図示しないがUSB(Universal Serial Bus)端子等の端子が付属しており、通信端末105と接続可能となっている。
【0078】
すなわち、本発明の第1の変形例で工事者は、ネットワーク接続の対象となる第1のネットワーク装置102
1等のネットワーク装置102に対して第1の接続モジュール104
1A等の接続モジュール104を、予め1つずつ接続している。工事者は、それぞれの接続ケーブル部302の前記した他端側の端子を1つずつ通信端末105に順に接続することで、ネットワークの設定作業を行うことができる。また、第1〜第Mのネットワーク装置102
1〜102
Mの一部のみ通信端末105を有線で接続し、残りのネットワーク装置102については実施の形態で説明したように無線で接続することも可能である。
【0080】
図16は、本発明の第2の変形例におけるネットワーク接続設定システムを示したものである。
図16で
図6と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。このネットワーク接続設定システム100Bでは、
図16(A)に示すように、通信端末105が外部ネットワーク106を通じて管理サーバ101と接続されている。この部分は、
図6のネットワーク接続設定システム100と変わるところがない。
【0081】
一方、同図(B)はローカルサイトネットワーク400として接続の対象となるネットワーク装置の論理トポロジを示している。ローカルサイトネットワーク400を構成する第1のネットワーク装置102
1は内部ネットワーク103に接続される。また、第1のネットワーク装置102
1は通信ケーブル411
12によって第2のネットワーク装置102
2と接続され、第2のネットワーク装置102
2は通信ケーブル411
23によって第3のネットワーク装置102
3と接続される。第3のネットワーク装置102
3は通信ケーブル411
34によって第4のネットワーク装置102
4と接続され、第4のネットワーク装置102
4は通信ケーブル411
45によって第5のネットワーク装置102
5と接続される。第3のネットワーク装置102
3は通信ケーブル411
36によって第6のネットワーク装置102
6と接続され、通信ケーブル411
35によって第5のネットワーク装置102
5と接続される。第4のネットワーク装置102
4は通信ケーブル411
46によって第6のネットワーク装置102
6と接続され、通信ケーブル411
47によって第7のネットワーク装置102
7と接続される。第7のネットワーク装置102
7は通信ケーブル411
78によって第8のネットワーク装置102
8と接続され、通信ケーブル411
79によって第9のネットワーク装置102
9と接続される。第9のネットワーク装置102
9は通信ケーブル411
19によって第1のネットワーク装置102
1と接続され、通信ケーブル411
29によって第2のネットワーク装置102
2と接続される。
【0082】
ここで、第1〜第4、第7および第9のネットワーク装置102
1〜102
4、102
7、102
9には、第1〜第4、第7および第9の接続モジュール104
1〜104
4、104
7、104
9のうちの1つずつが先の実施の形態と同様に装着されている。これら第1〜第4、第7および第9の接続モジュール104
1〜104
4、104
7、104
9は、無線421
1〜421
4、421
7、421
9によって通信端末105と接続されるようになっている。
図16(A)と
図11(B)における星印(★)は、それぞれ無線421
1〜421
4、421
7、421
9の図面上での接続箇所を示している。
【0083】
第5、第6および第8のネットワーク装置102
5、102
6、102
8は、これらのプラグイン用ポート部138(
図8参照)にそれぞれ接続ケーブル431
5、431
6、431
8の一端が接続されている。このうち、第5のネットワーク装置102
5のプラグイン用ポート部138に一端を接続された接続ケーブル431
5の他端は、第4のネットワーク装置102
4に装着されている第4の接続モジュール104
4の外部ポート部160(
図9参照)に接続されている。
【0084】
同様に、第6のネットワーク装置102
6のプラグイン用ポート部138に一端を接続された接続ケーブル431
6の他端は、第3のネットワーク装置102
3に装着されている第3の接続モジュール104
3の外部ポート部160に接続されている。また、第8のネットワーク装置102
8のプラグイン用ポート部138に一端を接続された接続ケーブル431
8の他端は、第7のネットワーク装置102
7に装着されている第7の接続モジュール104
7の外部ポート部160に接続されている。このように第5、第6および第8のネットワーク装置102
5、102
6、102
8は、接続モジュール104用のインタフェース機構を備えていないので、比較的近い距離に存在する他のネットワーク装置102に装着された接続モジュール104の外部ポート部160に接続するようにしている。
【0085】
このような構成のネットワーク接続設定システム100Bでは、図示しないレイヤ2スイッチを用いてネットワークの信頼性を高めるために冗長なリンク接続が行われている。したがって、スイッチ等のネットワーク装置102の設定を誤ってループする区間が存在する状態で通信を始めると、ブロードキャスト・ストームが発生してしまう危険がある。ブロードキャスト・ストームとは、ネットワーク内でMACフレームが永遠に回り続ける現象をいう。これにより、ループ内でブロードキャスト・フレームが増殖してストームとなり、外部からそのループを構成するネットワーク装置102へのアクセスが不可能になる。すなわち、ブロードキャスト・ストームが発生すると、管理サーバ101等の機器が遠隔からネットワーク装置102の再設定を行おうとしても、これができなくなる。
【0086】
図17は、このようなブロードキャスト・ストームの発生を防止するためにポートの一部を、ネットワークの設定が終了するまで一時的にブロックする対策を示したものである。この図に示すように第1のネットワーク装置102
1における通信ケーブル411
19を接続するポート441を一時的に遮断する。また、第2のネットワーク装置102
2における通信ケーブル411
29を接続するポート442を一時的に遮断する。更に、第3のネットワーク装置102
3における通信ケーブル411
35を接続するポート443と、第4のネットワーク装置102
4における通信ケーブル411
46を接続するポート444を一時的に遮断する。
【0087】
図18は、接続モジュールを用いてスイッチ等のネットワーク装置を設定した後の論理構造としてのトポロジを示している。ポート441〜444のそれぞれを、一時的にブロックされたポートとしての仮ブロッキングポートにする。これにより、ネットワークのトポロジは一点鎖線で示す範囲451のようにループが形成されない状態となり、第1〜第9のネットワーク装置102
1〜102
9の設定を問題なく行うことができる。第1〜第9のネットワーク装置102
1〜102
9の設定が終了した後に、工事者はポート441〜444についての仮ブロッキングポートの状態を解除すればよい。
【0088】
以上説明した第2の変形例によれば、ネットワーク装置102が複数接続される構成に冗長なリンク接続箇所が存在する場合であっても、このような箇所のネットワーク装置102のインタフェースを、これらネットワーク装置102の設定が完了するまで論理的にポート閉塞状態に設定する。具体的には、ネットワーク装置102が設定されたポートに対してパケットの送信を禁止したり、そのポートから受信したパケットを破棄して、ネットワーク装置102の内部の転送が行われないようにする。これにより、各ネットワーク装置102の間における冗長なリンク接続を一時的に切断することができるので、ループ区間に起因する通信障害の要因を取り除くことができる。
【0089】
また、第2の変形例ではネットワーク装置102が接続モジュール104を直接装着するポートを備えていない場合であっても、接続モジュール自体が外部からケーブルを接続するポートを備えることで、このようなネットワーク装置102と接続モジュール104の接続を可能にした。この結果、本発明が適用されるネットワーク装置102のコストアップを防止することができ、再利用可能な接続モジュール104と共に発明の適用範囲を拡大することができる。また、内部ポート部159と外部ポート部160の双方を使用することで接続モジュール104の使用個数を削減することも可能になる。
【0090】
以上、実施の形態および変形例ではネットワーク装置の設定について説明したが、ネットワークに対するインタフェースポートを持ちユーザが操作できるインタフェースを持たない端末や情報機器についても本発明を同様に適用することができる。
【0091】
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0092】
(付記1)
所定のネットワークに接続する対象となる任意数のネットワーク装置と、
前記任意数のネットワーク装置が前記所定のネットワークに個別に接続するのに必要なそれぞれの設定情報をこれらのネットワーク装置の装置固有情報に対応させて予め格納した設定情報格納手段を備えた管理サーバと、
前記ネットワーク装置と電気的に接続して通信によりそのネットワーク装置の装置固有情報を取得する装置固有情報取得手段と、この装置固有情報取得手段により取得した装置固有情報を前記管理サーバに通知して前記設定情報格納手段から対応するネットワーク装置の設定情報を取得する設定情報取得手段と、この設定情報取得手段の取得した設定情報を前記対応するネットワーク装置に設定する設定情報設定手段とを備えた接続装置
とを具備することを特徴とするネットワーク接続設定システム。
【0093】
(付記2)
前記接続装置は、前記対応するネットワーク装置に設定情報を設定した後、前記管理サーバの制御の下で前記所定のネットワークにこのネットワーク装置が接続されたか否かを確認する接続確認手段を具備することを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
【0094】
(付記3)
前記接続装置は、前記対応するネットワーク装置の内部ポートと着脱自在に接続する内部ポート接続手段を具備することを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
【0095】
(付記4)
前記接続装置は、前記対応するネットワーク装置の外部ポートと通信ケーブルを用いて接続する外部ポート接続手段を具備することを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
【0096】
(付記5)
前記接続装置は、前記対応するネットワーク装置の内部ポートと着脱自在に接続する内部ポート接続手段と、外部ポートと通信ケーブルを用いて接続する外部ポート接続手段の双方を具備することを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
【0097】
(付記6)
前記接続装置の前記装置固有情報取得手段は、前記ネットワーク装置それぞれのMAC(Media Access Control)アドレスを装置固有情報として取得する手段であり、ARP(Address Resolution Protocol)パケットを対応するネットワーク装置に送信することでIP(Internet Protocol)アドレスとMACアドレスの対応情報を取得し、前記設定情報設定手段は、管理サーバの前記設定情報格納手段に格納されているMACアドレスとIPアドレスの対の情報のうちのMACアドレスに対応するIPアドレスを対応するネットワーク装置に設定することを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
【0098】
(付記7)
前記接続装置と前記管理サーバの通信を仲介する通信端末を具備することを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
【0099】
(付記8)
前記通信端末は、前記管理サーバとこの管理サーバが接続された前記所定のネットワーク以外のネットワークを介して通信するネットワーク通信手段と、前記ネットワーク装置の対応するものと有線または無線で通信する近距離通信手段を具備することを特徴とする付記7記載のネットワーク接続設定システム。
【0100】
(付記9)
前記ネットワーク装置を前記所定のネットワークに接続する処理が行われている間、このネットワーク装置と前記接続装置の通信を任意の期間切断する通信一時切断手段を具備することを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
【0101】
(付記10)
前記接続装置は前記ネットワーク装置に接続した状態でこのネットワーク装置から自装置の動作に必要な電力の供給を受ける電力受給手段を具備することを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
(付記11)
前記装置固有情報は、ファームウェア版数であることを特徴とする付記1記載のネットワーク接続設定システム。
【0102】
(付記12)
所定のネットワークに接続する対象となるネットワーク装置のインタフェース回路を介してこれに電気的に接離可能に接続する電気的接続手段と、
この電気的接続手段によって前記ネットワーク装置に接続したときそのネットワーク装置の装置固有情報を取得する装置固有情報取得手段と、
この装置固有情報取得手段により取得した装置固有情報をネットワーク工事の計画に基づいて前記所定のネットワークに接続するネットワーク装置ごとの装置固有情報と設定情報の対応情報と対比した結果として、その装置固有情報を取得したネットワーク装置に対応する設定情報を取得する設定情報取得手段と、
この設定情報取得手段によって取得した設定情報を前記装置固有情報取得手段によって装置固有情報を取得した前記ネットワーク装置に設定する設定情報設定手段
とを具備することを特徴とする接続装置。
【0103】
(付記13)
前記設定情報設定手段で設定した前記ネットワーク装置が前記所定のネットワークに接続しているか否かを確認する接続確認手段を具備することを特徴とする付記12記載の接続装置。
【0104】
(付記14)
前記接続確認手段で確認した結果を前記ネットワーク装置に送信して表示させる試験結果表示手段を具備することを特徴とする付記13記載の接続装置。
【0105】
(付記15)
前記電気的接続手段で接続した状態で前記ネットワーク装置から動作に必要な電力の供給を受ける電力受給手段を具備することを特徴とする付記12記載の接続装置。
【0106】
(付記16)
前記装置固有情報は、MAC(Media Access Control)アドレスであることを特徴とする付記12記載の接続装置。
(付記17)
前記装置固有情報は、ファームウェア版数であることを特徴とする付記12記載の接続装置。
【0107】
(付記18)
任意数のネットワーク装置が所定のネットワークに接続するのに必要なそれぞれの設定情報をこれらのネットワーク装置の装置固有情報に対応させて管理サーバに格納する設定情報格納ステップと、
前記ネットワーク装置と電気的に接続して通信によりそのネットワーク装置の装置固有情報を取得する装置固有情報取得ステップと、
この装置固有情報取得ステップにより取得した装置固有情報を前記管理サーバに通知して前記設定情報格納ステップで格納した対応するネットワーク装置の設定情報を取得する設定情報取得ステップと、
この設定情報取得ステップで取得した設定情報を前記対応するネットワーク装置に設定する設定情報設定ステップ
とを具備することを特徴とするネットワーク設定方法。
【0108】
(付記19)
所定のネットワークに接続する対象となるネットワーク装置のインタフェース回路を介して所定の接続装置を電気的に接離可能に接続する電気的接続ステップと、
この接続装置を前記電気的接続ステップによって前記ネットワーク装置に接続したときそのネットワーク装置の装置固有情報を要求する装置固有情報要求ステップと、
この装置固有情報要求ステップで要求した装置固有情報を前記ネットワーク装置から取得する装置固有情報取得ステップと、
この装置固有情報取得ステップにより取得した装置固有情報をネットワーク工事の計画に基づいて前記所定のネットワークに接続するネットワーク装置ごとの装置固有情報と設定情報の対応情報と対比して、その装置固有情報に対応する設定情報を取得する設定情報取得ステップと、
この設定情報取得ステップで取得した設定情報を前記装置固有情報取得ステップによって取得した装置固有情報に対応する前記ネットワーク装置に設定する設定情報設定ステップ
とを具備することを特徴とするネットワーク設定方法。
【0109】
(付記20)
前記設定情報設定ステップで設定情報を設定した後、前記所定のネットワークに対して前記ネットワーク装置が接続しているか否かを確認する接続確認ステップを具備することを特徴とする付記18または付記19記載のネットワーク設定方法。
【0110】
(付記21)
前記ネットワーク工事の計画で前記ネットワーク装置同士がループする冗長なリンク接続があるとき、ネットワークの設定が終了するまでこれらのリンク接続を切断するリンク接続切断ステップを具備することを特徴とする付記19記載のネットワーク設定方法。
【0111】
(付記22)
前記装置固有情報は、MAC(Media Access Control)アドレスであることを特徴とする付記18または付記19記載のネットワーク設定方法。
(付記23)
前記装置固有情報は、ファームウェア版数であることを特徴とする付記18または付記19記載のネットワーク設定方法。
【0112】
(付記24)
コンピュータに、
所定のネットワークに接続する対象となるネットワーク装置のインタフェース回路を介して所定の接続装置を電気的に接離可能に接続したときそのネットワーク装置の装置固有情報を要求する装置固有情報要求処理と、
この装置固有情報要求処理で要求した装置固有情報を前記ネットワーク装置から取得する装置固有情報取得処理と、
この装置固有情報取得処理により取得した装置固有情報をネットワーク工事の計画に基づいて前記所定のネットワークに接続するネットワーク装置ごとの装置固有情報と設定情報の対応情報と対比して、その装置固有情報に対応する設定情報を取得する設定情報取得処理と、
この設定情報取得処理で取得した設定情報を前記装置固有情報取得処理によって取得した装置固有情報に対応する前記ネットワーク装置に設定する設定情報設定処理
とを実行させることを特徴とするネットワーク設定プログラム。
【0113】
(付記25)
前記設定情報設定処理で設定情報を設定した後、前記所定のネットワークに前記ネットワーク装置が接続したか否かを確認する接続確認処理を更に実行させることを特徴とする付記24記載のネットワーク設定プログラム。
【0114】
(付記26)
前記装置固有情報は、MAC(Media Access Control)アドレスであることを特徴とする付記24記載のネットワーク設定プログラム。
(付記27)
前記装置固有情報は、ファームウェア版数であることを特徴とする付記24記載のネットワーク設定プログラム。