特許第5768827号(P5768827)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社安川電機の特許一覧

特許5768827ロボットシステムおよびワークの搬送方法
<>
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000002
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000003
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000004
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000005
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000006
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000007
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000008
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000009
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000010
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000011
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000012
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000013
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000014
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000015
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000016
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000017
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000018
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000019
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000020
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000021
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000022
  • 特許5768827-ロボットシステムおよびワークの搬送方法 図000023
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5768827
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】ロボットシステムおよびワークの搬送方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/08 20060101AFI20150806BHJP
【FI】
   B25J13/08 A
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-52163(P2013-52163)
(22)【出願日】2013年3月14日
(65)【公開番号】特開2014-176925(P2014-176925A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2013年12月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006622
【氏名又は名称】株式会社安川電機
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】塘 敏広
(72)【発明者】
【氏名】下野 利昭
【審査官】 佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−141268(JP,A)
【文献】 特開平11−163093(JP,A)
【文献】 特開2010−093022(JP,A)
【文献】 特開2011−123887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00−21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワーク配置部に配置されたワークを保持する保持部が取り付けられる第1ロボットアームと、
前記保持部および前記第1ロボットアームの動作を制御するロボット制御部とを備え、
平面視において、前記第1ロボットアームの前記保持部が取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸と前記保持部の幾何学的中心とが異なるように、前記保持部の根元側が前記第1ロボットアームに接続されており、
前記ロボット制御部は、前記第1ロボットアームが延びる方向である第1方向と交差する方向に前記保持部の先端側が向くように前記第1ロボットアームにより前記保持部を回動させた状態で、前記保持部により前記ワーク配置部に配置された前記ワークを保持するように制御するように構成されており、
前記保持部は、平面視において、前記保持部の幾何学的中心から、前記第1方向と直交する第2方向にオフセットした前記保持部の根元側の位置において前記第1ロボットアームに接続されている、ロボットシステム。
【請求項2】
前記ロボット制御部は、平面視において、前記保持部の先端側の外縁と前記ワーク配置部の外縁とが略平行になるように、前記第1ロボットアームにより前記保持部を回動させた状態で、前記保持部により前記ワークを保持するように制御するように構成されている、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項3】
前記ワーク配置部は、平面視において、前記ワークを囲うように略矩形形状を有し、
前記保持部は、平面視において、前記先端側に互いに略直交する2つの辺を有する形状を有しており、
前記ロボット制御部は、前記保持部の先端側の互いに直交する2つの辺と前記ワーク配置部の2つの辺とが略平行になるように、前記第1ロボットアームにより前記保持部を回動させた状態で、前記保持部により前記ワークを保持するように制御するように構成されている、請求項2に記載のロボットシステム。
【請求項4】
前記保持部は、平面視において、略正方形形状を有しているとともに、前記略正方形形状の保持部の根元側の角部近傍が前記第1ロボットアームに接続されており、
前記ロボット制御部は、前記略正方形形状の保持部の先端側の互いに直交する2つの辺と前記ワーク配置部の2つの辺とが略平行になるように、前記第1ロボットアームにより前記保持部を略45度回動させた状態で、前記保持部により前記ワークを保持するように制御するように構成されている、請求項3に記載のロボットシステム。
【請求項5】
前記ロボット制御部は、平面視において、前記保持部の先端側と根元側とが前記第1方向に沿って配置された基準状態から、前記第1方向と交差する方向に前記保持部の先端側が向くように前記第1ロボットアームにより前記保持部を回動させた状態で、前記保持部により前記ワークを保持するように制御するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項6】
前記ロボット制御部は、前記第1方向と直交する第2方向の一方側に配置される前記ワークを保持する場合には、前記基準状態から前記第2方向の一方側に前記第1ロボットアームにより前記保持部を回動させた状態で、前記保持部により前記ワークを保持するように制御するとともに、前記第2方向の他方側に配置される前記ワークを保持する場合には、前記基準状態から前記第2方向の他方側に前記第1ロボットアームにより前記保持部を回動させた状態で、前記保持部により前記ワークを保持するように制御するように構成されている、請求項5に記載のロボットシステム。
【請求項7】
前記第1ロボットアームを含むロボットをさらに備え、
前記ロボットは、平面視において、前記ロボットの前記第1方向に沿った方向の中心線に対して前記第1ロボットアームが前記第2方向の一方側に張り出した非対称な形状を有しており、
前記保持部は、平面視において、前記第1ロボットアームの張り出した方向と反対の前記第2方向の他方側にオフセットした前記保持部の根元側の位置において前記第1ロボットアームに接続されている、請求項に記載のロボットシステム。
【請求項8】
前記ワーク配置部に配置された前記ワークの配置状態を検出する検出部が取り付けられる第2ロボットアームをさらに備え、
前記ロボット制御部は、前記検出部により検出された前記ワークの配置状態に基づいて前記第1ロボットアームを移動させて、前記保持部により前記ワーク配置部に配置された前記ワークを保持するように制御するように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のロボットシステム。
【請求項9】
平面視において、ロボットアームの保持部が取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸と前記保持部の幾何学的中心とが異なるように、根元側が前記ロボットアームに接続されている前記保持部を、前記ロボットアームが延びる方向である第1方向と交差する方向に前記保持部の先端側が向くように前記ロボットアームにより回動させる工程と、
前記保持部を回動させた状態で、前記保持部により前記ワーク配置部に配置された前記ワークを保持する工程とを備え
前記保持部は、平面視において、前記保持部の幾何学的中心から、前記第1方向と直交する第2方向にオフセットした前記保持部の根元側の位置において前記ロボットアームに接続されている、ワークの搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロボットシステムおよびワークの搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パレットに配置されたワークを保持するハンドが取り付けられるロボットアームを備えるデパレタイズ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。このデパレタイズ装置では、パレットの上方よりワークが撮影されるとともに、撮影された画像に基づいてワークの位置が検出される。そして、検出されたワークの位置に基づいて、ロボットアームが移動されるとともに、ハンドによりワークが保持されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−317911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載のデパレタイズ装置では、パレットの外周側(壁部近傍)に配置されたワークを保持する場合、ロボットアームとパレットの壁部とが接近した状態になるために、ロボットアームとパレットの壁部(ワーク配置部の壁部)とが接触する場合があるという問題点が考えられる。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ワークを保持する際に、ロボットアームがワーク配置部に接触するのを抑制することが可能なロボットシステムおよびワークの搬送方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の局面によるロボットシステムは、ワーク配置部に配置されたワークを保持する保持部が取り付けられる第1ロボットアームと、保持部および第1ロボットアームの動作を制御するロボット制御部とを備え、平面視において、第1ロボットアームの保持部が取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸と保持部の幾何学的中心とが異なるように、保持部の根元側が第1ロボットアームに接続されており、ロボット制御部は、第1ロボットアームが延びる方向である第1方向と交差する方向に保持部の先端側が向くように第1ロボットアームにより保持部を回動させた状態で、保持部によりワーク配置部に配置されたワークを保持するように制御するように構成されており、保持部は、平面視において、保持部の幾何学的中心から、第1方向と直交する第2方向にオフセットした保持部の根元側の位置において第1ロボットアームに接続されている。
【0007】
第1の局面によるロボットシステムでは、上記のように、第1ロボットアームの保持部が取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸と保持部の幾何学的中心とが異なるように、保持部の根元側を第1ロボットアームに接続して、第1ロボットアームが延びる方向である第1方向と交差する方向に保持部の先端側が向くように第1ロボットアームにより保持部を回動させた状態で、保持部によりワーク配置部に配置されたワークを保持するように制御するようにロボット制御部を構成することによって、保持部の先端側を第1方向と交差する方向に回動させた分、第1ロボットアームをワーク配置部の中央部側に寄せた状態で、ワークを保持することができる。これにより、ワークを保持する際に、第1ロボットアームがワーク配置部(ワーク配置部の外周側(壁部))に接触するのを抑制することができる。
【0008】
第2の局面によるワークの搬送方法は、平面視において、ロボットアームの保持部が取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸と保持部の幾何学的中心とが異なるように、根元側がロボットアームに接続されている保持部を、ロボットアームが延びる方向である第1方向と交差する方向に保持部の先端側が向くようにロボットアームにより回動させる工程と、保持部を回動させた状態で、保持部によりワーク配置部に配置されたワークを保持する工程とを備え、保持部は、平面視において、保持部の幾何学的中心から、第1方向と直交する第2方向にオフセットした保持部の根元側の位置においてロボットアームに接続されている。
【0009】
この第2の局面によるワークの搬送方法では、ロボットアームの保持部が取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸と保持部の幾何学的中心とが異なるように、根元側がロボットアームに接続されている保持部を、ロボットアームが延びる方向である第1方向と交差する方向に保持部の先端側が向くようにロボットアームにより回動させる工程を備えることによって、保持部の先端側を第1方向と交差する方向に回動させた分、ロボットアームをワーク配置部の中央部側に寄せた状態で、ワークを保持することができる。これにより、ワークを保持する際に、ロボットアームがワーク配置部(ワーク配置部の外周側(壁部))に接触するのを抑制することが可能なワークの搬送方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成することによって、ワークを保持する際に、ロボットアームがワーク配置部に接触するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態によるロボットシステムの全体図である。
図2】本実施形態によるロボットシステムのブロック図である。
図3】本実施形態によるロボットシステムのデパレタイズ用のロボットの斜視図である。
図4】本実施形態によるロボットシステムのデパレタイズ用のロボットを上方から見た図である。
図5】本実施形態によるロボットシステムのデパレタイズ用のロボットのロボットハンドの斜視図である。
図6】本実施形態によるロボットシステムのデパレタイズ用のロボットのロボットハンドの上面図である。
図7】本実施形態によるロボットシステムのデパレタイズ用のロボットのロボットハンドの下面図である。
図8】本実施形態によるロボットシステムのロボットハンドによりパレットの辺と略平行に配置されたワークを保持する様子を示す図である。
図9】本実施形態によるロボットシステムのロボットハンドによりパレットの辺と交差するように配置されたワークを保持する様子を示す図である。
図10】本実施形態によるロボットシステムのロボットハンドがパレットの右上の隅部に配置された状態を示す図である。
図11】本実施形態によるロボットシステムのロボットハンドがパレットの左上の隅部に配置された状態を示す図である。
図12】本実施形態によるロボットシステムのロボットハンドがパレットの右下の隅部に配置された状態を示す図である。
図13】本実施形態によるロボットシステムのロボットハンドがパレットの左下の隅部に配置された状態を示す図である。
図14】本実施形態によるロボットシステムの検出用のロボットの斜視図である。
図15】本実施形態によるロボットシステムの検出用のロボットのロボットハンドの上面図である。
図16】本実施形態によるロボットシステの動作を説明するためのフロー図である。
図17】本実施形態によるロボットシステムのワークを載置する動作とワークの配置状態を検出する動作とを説明するための図である。
図18】本実施形態によるロボットシステムのワークを保持する動作を説明するための図である。
図19】比較例によるロボットの斜視図である。
図20】比較例によるロボットによりワークを保持する動作を説明するため図である。
図21】本実施形態の第1変形例によるロボットハンドの上面図である。
図22】本実施形態の第2変形例によるロボットハンドの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
まず、図1図15を参照して、本実施形態によるロボットシステム100の構成について説明する。
【0014】
図1に示すように、ロボットシステム100は、デパレタイズ用のロボット1と、ワーク200を検出するための検出用のロボット2とを備えている。ロボット1およびロボット2は、たとえば垂直多関節ロボットからなる。また、ロボット1およびロボット2の近傍(X1方向側)には、大きさや形状の異なる複数のワーク200が積み上げられたパレット201が配置されている。なお、ワーク200は、たとえば、箱状のワーク200からなる。また、パレット201は、平面視において、ワーク200を囲うように略矩形形状(壁部を有する箱形状)を有する。また、ロボット1の近傍(Y2方向側)には、ワーク200が載置(搬送)されるコンベア202が配置されている。なお、パレット201は、「ワーク配置部」の一例である。
【0015】
図2に示すように、ロボット1には、ロボットコントローラ3が接続されている。また、ロボット2には、ロボットコントローラ4が接続されている。ロボットコントローラ3およびロボットコントローラ4は、PLC(programmable logic controller)5に接続されている。また、PLC5には、ロボットシステム100全体の動作を制御するPC(Personal Computer)6が接続されている。また、PC6には、ワーク200の配置状態を検出するためのレーザ光照射部7およびカメラ8が接続されている。なお、PC6は、「ロボット制御部」の一例である。
【0016】
図3に示すように、ロボット1は、ロボット本体11と、ロボット本体11の先端に取り付けられパレット201に配置されたワーク200を吸着して保持するためのロボットハンド12とを含む。また、ロボット本体11は、基台13およびロボットアーム14を有している。また、ロボット1には、ロボットアーム14に接続されるケーブル15等が設けられている。なお、ロボットハンド12は、「保持部」の一例である。また、ロボットアーム14は、「第1ロボットアーム」の一例である。
【0017】
基台13は、フロア・壁・天井等の設置面に固定されている。ロボットアーム14は、5自由度を有して構成されている。ロボットアーム14は、複数のアーム構造体を有しており、設置面に対して垂直な回転軸A1まわりにアーム構造体141が基台13に対して回転可能に連結されている。アーム構造体142は、回転軸A1に対して垂直な回転軸A2まわりに回転可能にアーム構造体141に連結されている。アーム構造体143は、回転軸A2に対して平行な回転軸A3まわりに回転可能にアーム構造体142に連結されている。アーム構造体144は、回転軸A3に対して平行な回転軸A4まわりに回転可能にアーム構造体143に連結されている。アーム構造体145は、回転軸A4に対して垂直な回転軸A5まわりに回転可能にアーム構造体144に連結されている。なお、ここでいう「平行」「垂直」は、必ずしも厳密に定義されるものではなく、実質的なものであればよい。各回転軸A1〜A5にはそれぞれサーボモータが設けられており、各サーボモータはそれぞれの回転位置を検出するエンコーダを有している。各サーボモータはロボットコントローラ3に接続されており、ロボットコントローラ3の指令に基づいて各サーボモータが動作するように構成されている。
【0018】
また、図4に示すように、ロボット1は、平面視において、ロボット1のロボットアーム14が延びる方向であるX方向に沿った方向の中心線Cに対して、ロボットアーム14がY方向の一方側(Y1方向側)に張り出した非対称な形状を有している。なお、ケーブル15もY1方向側に張り出している。
【0019】
ここで、本実施形態では、図5および図6に示すように、平面視において、ロボットアーム14のロボットハンド12が取り付けられる部分(アーム構造体145)の垂直方向に沿った回動軸A5とロボットハンド12の幾何学的中心(A点、幾何学的な重心)とが異なるように、ロボットハンド12の根元側(X2方向側)がロボットアーム14(アーム構造体145)に接続されている。具体的には、ロボットハンド12は、平面視において、略正方形形状を有しているとともに、略正方形形状のロボットハンド12の根元側の角部12a近傍にロボットアーム14が接続されている。
【0020】
また、本実施形態では、図6に示すように、ロボットハンド12は、平面視において、ロボットハンド12の幾何学的中心(A点)から、ロボットアーム14が延びるX方向と直交するY方向(Y2方向)に所定の距離dだけオフセットしたロボットハンド12の根元側の位置においてロボットアーム14に接続されている。すなわち、ロボットハンド12は、平面視において、ロボットアーム14(ケーブル15)の張り出した方向(Y1方向)と反対のY2方向側に所定の距離dだけオフセットしたロボットアーム14の根元側の位置においてロボットアーム14に接続されている。また、ロボットアーム14とロボットハンド12とは、接続部(ブラケット)16を介して接続されている。
【0021】
また、図5および図7に示すように、ロボットハンド12は、パレット201に配置されたワーク200を気体(空気)による吸引力により保持するための複数の吸着部121と、吸着部121が取り付けられるロボットハンド本体部122とを含む。そして、ロボット2に設けられるカメラ8により撮影されたワーク200の画像に基づいて、ワーク200とロボットハンド12とがオーバーラップする部分に配置される吸着部121を作動状態にするとともに、その他の吸着部121を非作動状態にした状態で、ワーク200を保持するようにPC6により制御されるように構成されている。たとえば、図8および図9に示すように、平面視において、ワーク200の大きさがロボットハンド12よりも小さい場合、ワーク200とロボットハンド12とがオーバーラップする部分に配置される吸着部121が作動状態にされる。また、平面視において、ワーク200の大きさがロボットハンド12の大きさ以上の場合、全ての吸着部121が作動状態にされる。
【0022】
ここで、本実施形態では、図10図13に示すように、ロボットアーム14が延びる方向であるX方向と交差する方向(E1方向、E2方向)に吸着部121の先端側が向くようにロボットアーム14により吸着部121を回動させた状態で、吸着部121によりパレット201に配置されたワーク200を保持するようにPC6により制御されるように構成されている。また、平面視において、ロボットハンド12の先端側と根元側とがX方向に沿って配置された基準状態(図4参照)から、X方向と交差する方向(E1方向、E2方向)にロボットハンド12の先端側が向くようにロボットアーム14によりロボットハンド12を回動させた状態で、ロボットハンド12によりワーク200を保持するようにPC6により制御されるように構成されている。
【0023】
具体的には、図10および図11に示すように、X方向と直交するY2方向側に配置されるワーク200を保持する場合には、基準状態(図4参照)からY2方向側にロボットアーム14によりロボットハンド12を回動させた状態で、ロボットハンド12によりワーク200を保持するようにPC6により制御される。また、図12および図13に示すように、Y1方向側に配置されるワーク200を保持する場合には、基準状態(図4参照)からY1方向側にロボットアーム14によりロボットハンド12を回動させた状態で、ロボットハンド12によりワーク200を保持するようにPC6により制御されるように構成されている。
【0024】
また、本実施形態では、図8および図9に示すように、略正方形形状のロボットハンド12の先端側の互いに直交する2つの辺12bおよび12c(外縁)とパレット201の2つの辺201aおよび201bとが略平行になるように、ロボットアーム14によりロボットハンド12を略45度回動させた状態で、吸着部121によりワーク200を保持するようにPC6により制御されるように構成されている。
【0025】
また、図8に示すように、ワーク200の辺200aおよび200bがパレット201の2つの辺201aおよび201bに略平行になるように配置されている場合には、平面視において、ロボットハンド12の先端側の互いに直交する2つの辺12bおよび12c(外縁)と、ワーク200の辺200aおよび200bとが重なるように、かつ、ロボットハンド12の先端側の角部12dとワーク200の角部200cとが重なるように、ロボットアーム14によりロボットハンド12が移動(回動)された状態で、ワーク200が保持される。なお、ワーク200がパレット201の隅部近傍に配置されている場合でも、中央部近傍に配置されている場合でも、ロボットハンド12の2つの辺12bおよび12c(外縁)と、ワーク200の4つの辺のうちの2つの辺とが重なるように、かつ、ロボットハンド12の先端側の角部12dとワーク200の4つの角部のうちの1つの角部とが重なる状態で、ワーク200が保持される。
【0026】
また、図9に示すように、ワーク200の4つの辺がパレット201の2つの辺201aおよび201bに交差する状態で配置されている場合には、平面視において、ロボットハンド12の先端側の互いに直交する2つの辺12bおよび12c(外縁)と、ワーク200の2つの角部200cおよび200dとが重なるように、ロボットアーム14によりロボットハンド12が移動(回動)された状態で、ワーク200が保持される。
【0027】
また、図14に示すように、ロボット2は、ロボット本体21と、ロボット本体21の先端に取り付けられるロボットハンド22とを含む。また、ロボット本体21は、基台23およびロボットアーム24を有している。
【0028】
基台23は、フロア・壁・天井等の設置面に固定されている。ロボットアーム24は、6自由度を有して構成されている。ロボットアーム24は、複数のアーム構造体を有しており、設置面に対して垂直な回転軸B1まわりにアーム構造体241が基台23に対して回転可能に連結されている。アーム構造体242は、回転軸B1に対して垂直な回転軸B2まわりに回転可能にアーム構造体241に連結されている。アーム構造体243は、回転軸B2に対して平行な回転軸B3まわりに回転可能にアーム構造体242に連結されている。アーム構造体244は、回転軸B3に対して垂直な回転軸B4まわりに回転可能にアーム構造体243に連結されている。アーム構造体245は、回転軸B4に対して垂直な回転軸B5まわりに回転可能にアーム構造体244に連結されている。アーム構造体246は、回転軸B5に対して垂直な回転軸B6まわりに回転可能にアーム構造体245に連結されている。なお、ここでいう「平行」「垂直」は、必ずしも厳密に定義されるものではなく、実質的なものであればよい。各回転軸B1〜B6にはそれぞれサーボモータが設けられており、各サーボモータは、それぞれの回転位置を検出するエンコーダを有している。各サーボモータはロボットコントローラ4に接続されており、ロボットコントローラ4の指令に基づいて各サーボモータが動作するように構成されている。なお、ロボットアーム24は、「第2ロボットアーム」の一例である。
【0029】
また、図15に示すように、ロボットハンド22には、ワーク200に向かってレーザ光を照射するレーザ光照射部7と、ワーク200から反射されるレーザ光を検出するためのカメラ8(ステレオカメラ)とが取り付けられている。なお、レーザ光照射部7およびカメラ8は、「検出部」の一例である。そして、レーザ光照射部7によりワーク200に向かってレーザ光をたとえば十字状に(交差するように)照射するとともに、カメラ8によりワーク200から反射されるレーザ光が検出(撮影)される。そして、検出結果(撮影された画像)に基づいて、ワーク200の配置状態(ワーク200の高さ(ワーク200の上面の高さ位置)、回転角度、位置、形状、大きさ等)がPC6により算出(計測)されるように構成されている。そして、本実施形態では、レーザ光照射部7およびカメラ8により検出されたワーク200の配置状態に基づいてロボットアーム14を移動させて、ロボットハンド12によりパレット201に配置されたワーク200を保持するようにPC6により制御されるように構成されている。
【0030】
次に、図16図18を参照して、本実施形態によるロボットシステム100の動作について説明する。
【0031】
まず、図16に示すように、ステップS1において、レーザ光照射部7およびカメラ8による前回の検出動作によって検出されたパレット201の最上段に配置されるワーク200の配置状態に基づいて、図17に示すように、ロボットアーム14のロボットハンド12により、ワーク200が保持されるとともに、ロボットアーム14が移動されることにより、ワーク200がコンベア202に載置される。
【0032】
また、ロボットアーム14によるワーク200の載置動作と並行して(または、ワーク200の搬送動作と並行して)、ロボットアーム24が移動されることにより、ロボットアーム24に取り付けられているロボットハンド22(レーザ光照射部7およびカメラ8)がパレット201の上方に配置される。
【0033】
そして、ステップS2において、レーザ光照射部7によりワーク200に向かってレーザ光が照射されるとともに、カメラ8によりワーク200から反射されるレーザ光が撮影されて、パレット201に配置された次に保持するワーク200の配置状態(高さ、形状、大きさなど)が検出される。そして、検出された複数のワーク200のうち、保持対象となるワーク200(たとえば、最上段のワーク200)が選択される。
【0034】
次に、ステップS3において、図18に示すように、ロボットアーム14がパレット201の上方へ移動される。そして、ロボットアーム14の移動動作と並行して、ロボットアーム24が、ロボットアーム14に衝突するのを避けるようにパレット201の近傍からパレット201から離れる方向に退避される。
【0035】
次に、ステップS4において、たとえば、X方向と直交するY2方向側(Y1方向側)に配置されるワーク200を保持する場合には、基準状態(図4参照)から、図10および図11図12および図13)に示すように、Y2方向側(Y1方向側)にロボットアーム14によりロボットハンド12を略45度回動させた後、保持対象となるワーク200の上方にロボットハンド12が移動される。そして、ステップS5において、平面視において、ワーク200とロボットハンド12とがオーバーラップした部分に配置される吸着部121を作動状態にするとともに、その他の吸着部121を非作動状態にした状態で、ワーク200が保持される。その後、ステップS1に戻って、ワーク200がコンベア202に載置される。また、ワーク200がコンベア202に載置された後、全ての吸着部121が非作動状態にされる。
【0036】
そして、ステップS1〜S5の動作が、パレット201からワーク200が無くなるまで繰り返されて、ロボットハンド12によるワーク200のデパレタイズが終了される。
【0037】
次に、比較例によるロボット300と対比しながら、ロボット1とパレット201との接触の抑制について説明する。
【0038】
図19に示すように、比較例によるロボット300では、ロボットハンド301は、ロボットハンド301の幾何学的中心(B点)においてロボットアーム302に接続されている。そして、図21に示すように、ロボットハンド301により、パレット201のY1方向側に配置されたワーク200を保持する場合には、ケーブル303がパレット201に接触してしまう。一方、図13に示すように、本実施形態のロボット1では、ロボットハンド12は、ロボットアーム14の回動軸A5とロボットハンド12の幾何学的中心とが異なるようにロボットハンド12の根元側においてロボットアーム14に接続されているとともに、パレット201のY1方向側に配置されたワーク200を保持する場合(Y2方向側も同様)には、ロボットハンド12を略45度Y1方向側に回動させた状態でワーク200を保持するように構成されている。これにより、ロボットアーム14が、図20に示されるロボットアーム302に比べて、パレット201の中央部側に配置されるので、ロボット1(ケーブル15)とパレット201とは接触しない。また、図10図13に示すように、パレット201のいずれの位置に配置されているワーク200を保持する場合にも、ロボット1(ケーブル15)とパレット201とは、接触しない。
【0039】
本実施形態では、上記のように、ロボットアーム14のロボットハンド12が取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸A5とロボットハンド12の幾何学的中心とが異なるように、ロボットハンド12の根元側をロボットアーム14に接続して、ロボットアーム14が延びる方向であるX方向と交差する方向にロボットハンド12の先端側が向くようにロボットアーム14によりロボットハンド12を回動させた状態で、ロボットハンド12によりパレット201に配置されたワーク200を保持するように制御するようにPC6を構成する。これにより、ロボットハンド12の先端側をX方向と交差する方向に回動させた分、ロボットアーム14をパレット201の中央部側に寄せた状態で、ワーク200を保持することができる。その結果、ワーク200を保持する際に、ロボットアーム14がパレット201(パレット201の外周側(壁部))に接触するのを抑制することができる。
【0040】
また、本実施形態では、上記のように、平面視において、ロボットハンド12の先端側の外縁とパレット201の外縁とが略平行になるように、ロボットアーム14によりロボットハンド12を回動させた状態で、ロボットハンド12によりワーク200を保持するように制御するようにPC6を構成する。これにより、ロボットハンド12の先端側に配置される吸着部121が常に使用されるので、ワーク200の配置位置に応じてロボットハンド12の中央部側のみの吸着部121や根元側のみの吸着部121を使い分ける場合と異なり、ワーク200を保持する際の吸着部121の選択を容易に行うことができる。
【0041】
また、本実施形態では、上記のように、略正方形形状のロボットハンド12の先端側の互いに直交する2つの辺12bおよび12cとパレット201の2つの辺201aおよび201bとが略平行になるように、ロボットアーム14によりロボットハンド12を略45度回動させた状態で、ロボットハンド12によりワーク200を保持するように制御するようにPC6を構成する。これにより、略矩形形状を有するパレット201の隅部に略矩形形状のワーク200が配置されている場合でも、ワーク200の外縁に沿ってロボットハンド12の外縁を配置することができるので、ワーク200とロボットハンド12とをオーバーラップさせた状態で、ワーク200を確実に保持することができる。
【0042】
また、本実施形態では、上記のように、平面視において、ロボットハンド12の先端側と根元側とがX方向に沿って配置された基準状態から、X方向と交差する方向にロボットハンド12の先端側が向くようにロボットアーム14によりロボットハンド12を回動させた状態で、ロボットハンド12によりワーク200を保持するように制御するようにPC6を構成する。これにより、保持対象のワーク200が配置されている方向と反対の方向にロボットハンド12の先端側が向いている状態から、保持対象のワーク200が配置されている方向にロボットハンド12を回動させる場合と異なり、迅速に、ロボットハンド12の先端側を保持対象のワーク200が配置されている方向に回動させることができる。
【0043】
また、本実施形態では、上記のように、X方向と直交するY方向の一方側に配置されるワーク200を保持する場合には、基準状態からY方向の一方側にロボットアーム14によりロボットハンド12を回動させた状態で、ロボットハンド12によりワーク200を保持するように制御するとともに、Y方向の他方側に配置されるワーク200を保持する場合には、基準状態からY方向の他方側にロボットアーム14によりロボットハンド12を回動させた状態で、ロボットハンド12によりワーク200を保持するように制御するようにPC6を構成する。これにより、平面視において、ワーク200がロボットハンド12の一方側または他方側のいずれに配置されている場合でも、略45度だけ回動させることにより、ロボットハンド12の一方側または他方側に配置されるワーク200を保持することができる。その結果、ロボットハンド12を大きく回動させる(45度よりも大きく回動させる)ことに起因して、ワーク200を保持する動作のタクトタイムが長くなるのを抑制することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上記のように、ロボットハンド12を、平面視において、ロボットハンド12の幾何学的中心から、X方向と直交するY方向にオフセットしたロボットハンド12の根元側の位置においてロボットアーム14に接続する。これにより、ロボットハンド12がY方向にオフセットされている分、ロボットアーム14をパレット201の中央部側に配置することができるので、ロボットアーム14とパレット201とが接触するのを効果的に抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、上記のように、ロボット1は、平面視において、ロボット1のX方向に沿った方向の中心線Cに対してロボットアーム14がY方向の一方側(Y1方向側)に張り出した非対称な形状を有しており、ロボットハンド12を、平面視において、ロボットアーム14の張り出した方向と反対のY方向の他方側(Y2方向側)にオフセットしたロボットハンド12の根元側の位置においてロボットアーム14に接続する。これにより、ロボットアーム14をロボットアーム14の張り出した方向と反対のY方向側(Y2方向側)にオフセットした分、ロボットアーム14をパレット201の中央部側に配置することができるので、ロボットアーム14とパレット201とが接触するのを確実に抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態では、上記のように、パレット201に配置されたワーク200の配置状態を検出するレーザ光照射部7およびカメラ8が取り付けられるロボットアーム24を設けて、レーザ光照射部7およびカメラ8により検出されたワーク200の配置状態に基づいてロボットアーム14を移動させて、ロボットハンド12によりパレット201に配置されたワーク200を保持するように制御するようにPC6を構成する。これにより、レーザ光照射部7およびカメラ8に検出されたワーク200の配置状態に基づいて、容易に、パレット201に配置されたワーク200を保持することができる。
【0047】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0048】
たとえば、上記実施形態では、5自由度を有するデパレタイズ用のロボットおよび6自由度を有する検出用のロボットの2台のロボットを用いて、パレットに配置されたワークの配置状態の検出、保持および搬送を行う例を示したが、1台の双腕ロボットを用いて、パレットに配置されたワークの配置状態の検出、保持および搬送を行うようにしてもよい。また、デパレタイズ用のロボット、検出用のロボットの制御軸の数も適宜選択可能であり、それぞれ4自由度のロボットアームを用いてもよく、4自由度よりも多くの自由度を有するロボットアームを用いてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、ロボットハンドの先端側でワークを保持する例を示したが、たとえば、ロボットハンドの中央部側で、ワークを保持してもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、ロボットハンドが、平面視において、略正方形形状を有している例を示したが、たとえば、図21に示す第1変形例によるロボットハンド31のように、ロボットハンド31が、先端側に互いに直交する2つの辺を有する略三角形形状を有していてもよい。また、図22に示す第2変形例によるロボットハンド32のように、ロボットハンド32が、先端側に互いに直交する2つの辺を有する略五角形形状を有していてもよい。また、ロボットハンドが、略正方形形状などの多角形形状以外の形状(楕円形形状など)を有していてもよい。これらの変形例の場合でも、ロボットアームのロボットハンドが取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸A5とロボットハンドの幾何学的中心(幾何学的な重心)とが異なるように、ロボットハンドの根元側がロボットアームに接続される。なお、ロボットハンド31および32は、「保持部」の一例である。
【0051】
また、上記実施形態では、ロボットアームによりロボットハンドを略45度回動させた状態で、ロボットハンドによりワークを保持する例を示したが、たとえば、略45度以外の角度分、ロボットハンドを回動させた状態で、ロボットハンドによりワークを保持してもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、ロボットハンドの先端側と根元側とがX方向に沿って配置された基準状態(図4参照)から、ロボットアームによりロボットハンドを回動させた状態で、ロボットハンドによりワークを保持する例を示したが、たとえば、予めロボットハンドの先端側を回動させた状態から、ワークの配置に対応するようにロボットハンドをさらに回動させた状態でワークを保持してもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、ロボットハンドが、平面視において、ロボットハンドの幾何学的中心から、X方向と直交するY方向にオフセットしたロボットハンドの根元側の位置においてロボットアームに接続されている例を示したが、たとえば、ロボットハンドをY方向にオフセットさせずにロボットアームに接続してもよい。この場合でも、ロボットアームのロボットハンドが取り付けられる部分の垂直方向に沿った回動軸とロボットハンドの幾何学的中心とが異なるように、ロボットハンドの根元側がロボットアームに接続される。
【0054】
また、上記実施形態では、ロボットハンドが、ロボットアームの張り出した方向と反対の方向にオフセットしたロボットハンドの根元側の位置においてロボットアームに接続されている例を示したが、たとえば、ロボットハンドを、ロボットアームの張り出した方向と同じ方向にオフセットさせてロボットアームに接続してもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、パレットに積み上げられたワークをロボットシステムによりデパレタイズする例を示したが、たとえば、ロボットシステムに、パレタイズなどのデパレタイズ以外の作業を行わせてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、PCによりロボット(ロボットシステム)の動作を制御する例を示したが、たとえば、PLCやロボットコントローラによりロボットの動作を制御してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、空気による吸引力によりワークを保持する例を示したが、たとえば、電磁(磁石)による吸引力(磁力)によりワークを保持してもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 ロボット
6 PC(ロボット制御部)
7 レーザ光照射部(検出部)
8 カメラ(検出部)
12、31、32 ロボットハンド(保持部)
12a 角部
12b、12c 辺
14 ロボットアーム(第1ロボットアーム)
24 ロボットアーム(第2ロボットアーム)
100 ロボットシステム
200 ワーク
201 パレット(ワーク配置部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22