(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態のスロットマシン10は、メダルを遊技媒体としているが、メダルに限らず、遊技球等であってもよいのはもちろんである。
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10は、メイン制御手段50とサブ制御手段80とを備える。
【0028】
メイン制御手段50は、役の抽選、リール31の駆動(回転及び停止)制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御するものである。メイン制御手段50は、メイン制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
【0029】
また、サブ制御手段80は、遊技中及び遊技待機中における演出の選択・出力等を制御するものである。サブ制御手段80は、サブ制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、演出用のデータ等(演出パターン等)を記憶しておくROM、CPUが各種の演出を出力するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
【0030】
なお、サブ制御基板は、メイン制御基板の下位に属する制御基板である。そして、メイン制御手段50とサブ制御手段80とは電気的に接続されており、メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対して一方向で、演出の出力に必要な信号や情報(コマンド)を送信する。
【0031】
図1に示すように、メイン制御手段50の入力側(
図1中、左側)には、遊技者が遊技を進行する上で操作する操作スイッチであるベットスイッチ40、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42、及びメダル投入口43が電気的に接続されている。
【0032】
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態では、いずれの遊技状態においても、3枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。このため、ベットスイッチ40を操作すると、常に3枚のメダルが投入される。なお、これに限らず、メダルの投入枚数は、1枚又は2枚でもよい。そして、1枚ベット用や2枚ベット用のベットスイッチを設けてもよい。
また、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
【0033】
さらにまた、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらに、(左、中、右)ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
【0034】
メイン制御手段50の出力側(
図1中、右側)には、3つのモータ32が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。
ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
【0035】
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。
図2は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。
図2では、図柄番号を併せて図示している。
図2に示すように、本実施形態では、各リール31ごとに、20個の図柄表示領域(コマ)が等間隔で配置されているとともに、各図柄表示領域(コマ)にそれぞれ所定の図柄が表示されている。
【0036】
また、
図3は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)11と、各リール31との位置関係を示す図である。各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3個(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓11から、合計3×3=9個の図柄が見えるように配置されている。そして、表示窓11から見える3×3=9個の図柄の組合せ(配置)を「停止出目」と称する。
【0037】
なお、本明細書では、
図3中、左リール31の「木」、中リール31の「太陽」、及び右リール31の「ライオンB」が停止している位置を「上段」と称し、左、中及び右リール31の「ライオンA」が停止している位置を「中段」と称し、左リール31の「ライオンB」、中リール31の「太陽」、及び右リール31の「リプレイ」が停止している位置を「下段」と称する。
【0038】
また、
図3に示すように、表示窓11から見える9個の図柄に対し、有効ラインが設定されている。
ここで、「有効ライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させる図柄組合せラインであり、かつ、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
本実施形態では、
図3に示すように、左リール31の下段、中リール31の中段、右リール31の上段を通過する斜め右上がり方向の図柄組合せラインの1本のみが有効ラインに設定されており、他の図柄組合せラインはすべて無効ラインに設定されている。
【0039】
たとえば、
図3中、各リール31の上段を通過する水平方向上段の図柄組合せライン、各リール31の中段を通過する水平方向中段の図柄組合せライン、各リール31の下段を通過する水平方向下段の図柄組合せライン、左リール31の上段、中リール31の中段、右リール31の下段を通過する斜め右下がり方向の図柄組合せラインも考えられるが、これらはいずれも、本実施形態では無効ラインに設定されている。
また、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
【0040】
また、従来より、メダルの投入枚数に応じて有効ライン数が異なるスロットマシンが知られている。たとえば、メダル投入枚数が1枚のときは有効ラインは1本、メダル投入枚数が2枚のときは有効ライン数は3本、メダル投入枚数が3枚のときは有効ライン数は5本に設定すること等が挙げられる。
これに対し、本実施形態では、いずれの遊技状態においても、3枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されているとともに、常に斜め右上がり方向の図柄組合せラインの1本のみが有効ラインとなるように設定されている。
【0041】
さらに、
図1において、サブ制御手段80の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
【0042】
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、演出画像、遊技情報(たとえば、メダルの貯留枚数、メダルの払出し枚数、ART遊技の残り遊技回数、ストップスイッチ42の押し順等)、遊技結果等の表示を行うものである。画像表示装置23としては、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、有機エレクトロ・ルミネッセンス(有機EL)ディスプレイ、ドットディスプレイ等が挙げられるが、本実施形態では、液晶ディスプレイによって構成されている。
【0043】
図4及び
図5は、本実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び役に対応する図柄の組合せ等を示す図である。
図4及び
図5に示すように、役としては、大別して、特別役、リプレイ、及び小役が設けられている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止すると、その役の入賞となり、その役に対応する枚数のメダルの払出し又は自動投入が行われる(ただし、特別役を除く。)。
【0044】
なお、本明細書では、説明の便宜上、「いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する」ことを、「その役が“入賞”する」と称する。
また、
図4及び
図5において、「/」は、「又は」を意味する。たとえば
図4の「リプレイA」において「ライオンA/ゴリラ/ダチョウ」とあるのは、「ライオンA」、「ゴリラ」又は「ダチョウ」のいずれか1つが有効ラインに停止すればよいことを意味する。
【0045】
役において、まず、特別役とは、通常遊技から特別遊技に移行させる役である。本実施形態では、特別役として、SB(シングルボーナス)のみが設けられている。
また、SBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技の1遊技のみ、特別遊技の1つであるSB遊技が行われる。
なお、他の特別役としては、1BB(第1種ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、及びMB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナス(2BB)ともいう。)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
【0046】
また、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した(メダルを自動投入する)再遊技を行うことができる役である。本実施形態では、リプレイとして、リプレイA〜Jの10種類を備えており、それぞれ所定の図柄の組合せが設定されている。
さらにまた、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役である。本実施形態では、小役として、ベル(A1〜A3、B〜Dの6種類)、及びチェリー(A〜Cの3種類)を備えており、それぞれ所定の図柄の組合せが設定されている。
なお、チェリーAにおける「any」とは、いずれの図柄でもよいことを意味する。
【0047】
また、従来より、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役が知られている。持ち越される役として、たとえば、1BB、RB、及びMBが挙げられるが、上述したように、本実施形態では設けられていない。
これに対し、SB、リプレイ、及び小役は、持ち越されない役である。役の抽選において、これらの役に当選したときは、当該遊技でのみその役が有効となり、その当選は次遊技以降には持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役が入賞可能にリール31が停止制御されるが、その役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その役に係る権利は消滅する。
【0048】
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。
スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。
【0049】
メイン制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。
このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓11内で上下方向に移動表示される。
【0050】
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(たとえば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。
ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。
【0051】
メイン制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(すなわち、その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
【0052】
ここで、本実施形態では、メイン制御手段50側で制御するメイン遊技状態として、非RT遊技、及びRT1遊技〜RT5遊技を備える。
また、サブ制御手段80側で制御するサブ遊技状態として、非報知遊技(非AT遊技)、報知遊技(AT遊技)、及び特典遊技(サブボーナス)を備える。
【0053】
また、「RT(リプレイタイム)遊技」とは、リプレイの当選確率が非RT遊技とは異なるメイン遊技状態をいう。ここで、「リプレイの当選確率が異なる」には、複数種類のリプレイの当選確率の合算値は同一であるが、各リプレイの当選確率の振分け方が異なる場合や、抽選されるリプレイの種類が異なる場合を含む。
本実施形態では、RT1遊技〜RT5遊技は、非RT遊技に対して、リプレイの当選確率及び/又は抽選されるリプレイの種類がそれぞれ異なるように設定されている。
【0054】
なお、リプレイの当選確率を非RT遊技よりも高く設定したメイン遊技状態を、RT遊技と称することもある。この場合、非RT遊技よりもRT遊技の方が、1遊技あたりの差枚数が多くなる。すなわち、リプレイに当選・入賞すれば、当該遊技でのメダル枚数が自動投入され、再遊技を行うことができるので、それだけ、メダル消費枚数が少なくなる。よって、RT遊技は、遊技者にとって非RT遊技よりも有利な遊技となる。
逆に、非RT遊技におけるリプレイの当選確率を、RT遊技よりも高く設定してもよい。この場合、RT遊技よりも非RT遊技の方が、遊技者にとって有利な遊技となる。
このように、RT遊技とは、狭義には、リプレイの当選確率を非RT遊技よりも高く設定したメイン遊技状態を意味し、広義には、リプレイの当選確率が非RT遊技とは異なるメイン遊技状態を意味する。
【0055】
また、「AT(アシストタイム)遊技」とは、ストップスイッチ42の押し順又は操作タイミングによって有利な遊技結果を得ることができる場合とできない場合とを設けるとともに、非AT遊技中は、偶然でしか有利な遊技結果を得ることができないが、AT遊技中は、遊技者にとって有利となるストップスイッチ42の押し順又は操作タイミング(有効ラインに狙う図柄等)を報知することで、遊技者は、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、最も有利な遊技結果を得ることができる(たとえば、最も有利となる図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる、あるいは当選した役を確実に有効ラインに停止させることができる)遊技をいう。
RT遊技中にAT遊技が実行されると、RT遊技かつAT遊技(ART遊技)となる。
なお、「特典遊技(サブボーナス)」とは、リール停止態様に応じて、サブ制御手段80側で、遊技者に対して特典を付与する遊技をいう。特典遊技については後述する。
【0056】
次に、メイン制御手段50の具体的構成について説明する。
図1に示すように、メイン制御手段50は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、メイン制御手段50は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
【0057】
役抽選手段61は、役(上述した特別役、小役及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、たとえば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0058】
乱数発生手段は、所定の領域(たとえば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、たとえば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
【0059】
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。たとえば、抽出した乱数値がSBの当選領域に属する場合は、SBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
【0060】
役抽選テーブル62は、当選役(役の抽選結果)の種類と、各当選役の当選確率とを定めたものである。
役抽選テーブル62は、メイン遊技状態ごとに設けられている。本実施形態では、メイン遊技状態として、非RT遊技、及びRT1遊技〜RT5遊技を備え、これらのメイン遊技状態ごとに、役抽選テーブル62が設けられている。
【0061】
また、各役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各当選役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、各当選役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
図6〜
図8は、当選役、当選する役の種類、及び押し順と入賞役との関係等を示す図である。また、
図9は、当選役とメイン遊技状態との関係を示す図である。
【0062】
図6〜
図8に示すように、本実施形態では、当選役として、特別役(SB)、第1〜第20リプレイの20種類のリプレイ、第1〜第3ベルの3種類のベル、及び第1〜第2チェリーの2種類のチェリーを有する。
また、
図6〜
図8において、「+」は、重複(同時)当選を意味する。たとえば
図6の「第3リプレイ」において「リプレイA+C重複」とあるのは、リプレイA及びCの2個の役が当該遊技で重複(同時)当選することを意味する。すなわち、第3リプレイの当選領域には、リプレイA及びCの2個の役を割り当てている。そして、抽出した乱数値が第3リプレイの当選領域に属するときは、リプレイA及びCの2個の役の重複(同時)当選と判定する。
このように、1つの当選領域に対して、複数個の役を割り当てることがある。そして、抽出した乱数値が、複数個の役を割り当てた当選領域に属するときは、複数個の役の重複(同時)当選と判定する。
【0063】
さらにまた、
図9において、「○」は、抽選されることを意味し、「×」は抽選されないことを意味する。たとえば
図9の「第4リプレイ」において非RT遊技「○」、RT1遊技〜RT5遊技「×」とあるのは、第4リプレイは、非RT遊技では抽選されるが、RT1遊技〜RT5遊技では抽選されないことを意味する。
なお、本実施形態では、特別役と小役又はリプレイとが重複当選するようには設定していないが、特別役と小役又はリプレイとが重複当選するように設定してもよい。
【0064】
説明を
図1に戻す。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、SB、リプレイ(A〜J)、ベル(A1〜A3、B〜D)、及びチェリー(A〜C)の各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。
【0065】
たとえば、役抽選手段61で第3リプレイに当選したときは、当選フラグ制御手段63は、リプレイA及びCの当選フラグ63aをオンにし、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままにする。
同様に、役抽選手段61で第1ベルに当選したときは、当選フラグ制御手段63は、ベルA1及びBの当選フラグ63aをオンにし、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままにする。
このように、オンとなる当選フラグ63aの数は、1つに限られるものではない。
【0066】
また、上述したように、本実施形態では、いずれの役の当選も持ち越さないので、当該遊技でこれらの役に当選し、これらの役の当選フラグ63aをオンにしても、当該遊技の終了時にその当選フラグ63aをオフにする。
【0067】
リール制御手段64は、リール31の回転開始命令を受信したとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信したとき)に、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御する。
【0068】
なお、前遊技でのリール31の回転開始時から、当該遊技でのスタートスイッチ41が操作された時までの時間が4.1秒を経過していないときは、スタートスイッチ41の操作により役の抽選を行うものの、スタートスイッチ41が操作された瞬間(直後)にはリール31の回転を開始せず、上記4.1秒を経過後にリール31の回転を開始する。このように、スタートスイッチ41の操作時からリール31の回転を開始するまでの時間を「ウエイト時間」という。
【0069】
さらに、リール制御手段64は、役抽選手段61により役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグ63aのオン/オフを参照して当選フラグ63aのオン/オフに対応する停止位置決定テーブル65を選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
【0070】
たとえば、リール制御手段64は、少なくとも1つの当選フラグ63aがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグ63aがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグ63aがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31を停止制御する。
【0071】
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでの時間又はリール31の回転量(移動コマ(図柄)数)の範囲内を意味する。
【0072】
本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が4コマ(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5コマ)となる。
【0073】
そして、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間に、リール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが所定の有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、リール制御手段64は、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄を所定の有効ラインに停止させるように、リール31を停止制御する。
【0074】
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、リール31を停止させるまでの間に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
【0075】
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する(蹴飛ばし停止制御)。
【0076】
さらに、リール制御手段64は、ストップスイッチ42の押し順(操作順番)を検出する押し順検出手段64aを備える。押し順検出手段64aは、遊技者によりストップスイッチ42が操作されたときに、左、中、及び右ストップスイッチ42のうち、いずれが操作されたかを検出する。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号が押し順検出手段64aに入力される。この信号を判別することで、押し順検出手段64aは、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。
【0077】
ここで、本実施形態では、ストップスイッチ42の押し順は、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、及び右中左の6通りある。
そして、左中右の押し順を「順押し」と称し、左右中の押し順を「順挟み」と称し、右中左の押し順を「逆押し」と称し、右左中の押し順を「逆挟み」と称する。
また、左ストップスイッチ42が最初に操作される押し順(左中右、及び左右中)を「左第1停止」と称し、中ストップスイッチ42が最初に操作される押し順(中左右、及び中右左)を「中第1停止」と称し、右ストップスイッチ42が最初に操作される押し順(右左中、及び右中左)を「右第1停止」と称する。
さらに、左ストップスイッチ42以外が最初に操作される押し順(中左右、中右左、右左中、及び右中左)を「変則押し」と称する。
【0078】
停止位置決定テーブル65は、当選フラグ63aのオン/オフの状態ごと、すなわち役抽選手段61による役の抽選結果ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。そして、各停止位置決定テーブル65には、たとえば1番の図柄(左リール31であれば「太陽」)が上段(中段又は下段でも可)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して、何番の図柄を上段に停止させる、というように停止位置が事前に定められている。
【0079】
停止位置決定テーブル65は、以下のテーブルを備える。
SBテーブルは、SBの当選フラグ63aのみがオンであるとき(当該遊技でSBに当選したとき)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、SBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、SBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置を定めたものである。
【0080】
図4に示すように、SBに対応する図柄の組合せは、「ゴリラ」−「太陽」−「ライオンB/ゴリラ/ダチョウ/木」に設定されている。
ここで、
図2に示すように、中リール31には、5図柄以内の間隔で、「太陽」が配置されている。
また、右リール31には、5図柄以内の間隔で、「ライオンB」、「ゴリラ」、「ダチョウ」又は「木」のいずれかが配置されている。
【0081】
このため、中リール31がどの瞬間に位置するときに中ストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、リール31の停止制御の範囲内において、常に、有効ラインに「太陽」を停止させることができる。
同様に、右リール31がどの瞬間に位置するときに右ストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、リール31の停止制御の範囲内において、常に、有効ラインに「ライオンB」、「ゴリラ」、「ダチョウ」又は「木」のいずれかを停止させることができる。
【0082】
しかし、左リール31には、「ゴリラ」は、8番、12番及び13番にのみ配置されており、その間隔が5図柄(リール31の停止制御の範囲)を超える部分を有する。
このため、遊技者は、左リール31の「ゴリラ」が有効ラインに停止するように目押しをしなければ、SBを入賞させることができない。よって、SB当選時であっても、遊技者は、当該遊技でSBに当選していることを知らなければ、SBを確実に入賞させることができない。
【0083】
ここで、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31がどの位置であっても、対象となる図柄を常に有効ラインに停止させる(当該図柄を有効ライン上の位置まで引き込む)ことができることを、「PB(引込み率)=1」と称する。
そして、「PB=1」というときは、通常は、その役について、すなわち全リール31がそのようになっていることを指すが、稀に、特定のリールについてそのようになっている場合も、当該リールについて「PB=1」と称する場合もある。
なお、「PB=1」でないことを、「PB≠1」と称する。
【0084】
第1リプレイテーブルは、リプレイAの当選フラグ63aのみがオンであるとき(当該遊技で第1リプレイに当選したとき)に用いられ、いずれの押し順であっても、リール31の停止制御の範囲内において、リプレイAを入賞させるとともに、リプレイA以外の役を入賞させないように、リール31の停止位置を定めたものである。
【0085】
図4に示すように、リプレイAに対応する図柄の組合せは、「ライオンA/ゴリラ/ダチョウ」−「太陽」−「リプレイ」に設定されている。
ここで、
図2に示すように、左リール31には、5図柄以内の間隔で、「ライオンA」、「ゴリラ」又は「ダチョウ」のいずれかが配置されている。
したがって、左リール31のリプレイAに係る図柄は「PB=1」である。
【0086】
また、中リール31には、5図柄以内の間隔で、「太陽」が配置され、右リール31には、5図柄以内の間隔で、「リプレイ」が配置されている。
したがって、中及び右リール31のリプレイAに係る図柄も「PB=1」である。
よって、第1リプレイに当選し、リプレイAの当選フラグ63aのみがオンになったときは、リール制御手段64は、常にリプレイAを入賞させることができる。
【0087】
なお、リプレイAの入賞時は、水平方向上段の直線(「左リール31の上段」−「中リール31の上段」−「右リール31の上段」を通る直線)に、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。これにより、遊技者に対し、リプレイが入賞したことを容易に知らせることができる。
【0088】
第2リプレイテーブルは、リプレイBの当選フラグ63aのみがオンであるとき(第2リプレイに当選したとき)に用いられる。また、第2リプレイテーブルは、いずれの押し順であっても、リプレイB(PB=1)を常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、リプレイBの入賞時は、斜め右下がり方向の直線(「左リール31の上段」−「中リール31の中段」−「右リール31の下段」を通る直線)に、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
【0089】
第19リプレイテーブルは、リプレイJの当選フラグ63aのみがオンであるとき(第19リプレイに当選したとき)に用いられる。また、第19リプレイテーブルは、いずれの押し順であっても、リプレイJ(PB=1)を常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、リプレイJの入賞時は、水平方向下段の直線(「左リール31の下段」−「中リール31の下段」−「右リール31の下段」を通る直線)に、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
【0090】
第20リプレイテーブルは、リプレイEの当選フラグ63aのみがオンであるとき(第20リプレイに当選したとき)に用いられる。また、第20リプレイテーブルは、いずれの押し順であっても、リプレイE(PB=1)を常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、リプレイEの入賞時は、「左リール31の中段」−「中リール31の中段」−「右リール31の上段」を通る屈曲線に、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
【0091】
次に、複数の当選フラグ63aがオンである場合について説明する。
第3〜第18リプレイに当選したときは、
図6及び
図7の「役の種類」の欄に示すリプレイの重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。
また、第3〜第18リプレイテーブルは、第3〜第18リプレイに当選したときに用いられる。
【0092】
第3リプレイテーブルは、第3リプレイ(リプレイA+C)に当選し、リプレイA及びCの当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、以下に示すようにリール31の停止位置を定めている。
まず、左第1停止時には、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイCに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる。
また、変則押し時には、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイAに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる。
【0093】
ここで、リプレイA及びCは、いずれも「PB=1」に設定されている。
よって、第3リプレイテーブルが用いられる遊技では、左第1停止時には常にリプレイCが入賞し、変則押し時には常にリプレイAが入賞する。
【0094】
第4リプレイテーブルは、第4リプレイ(リプレイA+D)に当選し、リプレイA及びDの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。ここで、リプレイA及びDは、いずれも「PB=1」に設定されている。そして、第4リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、変則押し時にはリプレイDを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0095】
図6に示すように、第5〜第8リプレイは、リプレイ重複A群に分類される。
リプレイ重複A群は、RT1遊技でのみ抽選されるリプレイの一群であり、リプレイEが入賞したときに、RT2遊技に移行させるものである。
【0096】
第5リプレイテーブルは、第5リプレイ(リプレイA+D+E)に当選し、リプレイA、D及びEの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
ここで、リプレイA、D及びEは、いずれも「PB=1」に設定されている。
そして、第5リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、押し順が中右左のとき又は右第1停止時にはリプレイDを、押し順が中左右のときはリプレイEを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0097】
第6リプレイテーブルは、第6リプレイ(リプレイA+D+E+G)に当選し、リプレイA、D、E及びGの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
そして、第6リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、押し順が中左右のとき又は右第1停止時にはリプレイDを、押し順が中右左のときはリプレイEを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
ここで、ストップスイッチ42の押し順に応じてリール31の停止制御を異ならせるための役割を有し、入賞を本来の目的としない役を「制御役」を称する。
第6リプレイテーブルでは、リプレイGは、制御役としての役割を有する。
【0098】
第7リプレイテーブルは、第7リプレイ(リプレイA+D+E+H)に当選し、リプレイA、D、E及びHの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
そして、第7リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、逆押し時又は中第1停止時にはリプレイDを、逆挟み時にはリプレイEを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、第7リプレイテーブルでは、リプレイHは、制御役としての役割を有する。
【0099】
第8リプレイテーブルは、第8リプレイ(リプレイA+D+E+I)に当選し、リプレイA、D、E及びIの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
そして、第8リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、逆挟み時又は中第1停止時にはリプレイDを、逆押し時にはリプレイEを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、第8リプレイテーブルでは、リプレイIは、制御役としての役割を有する。
【0100】
図6に示すように、第9及び第10リプレイは、リプレイ重複B群に分類される。
リプレイ重複B群は、RT2遊技でのみ抽選されるリプレイの一群であり、リプレイG、H又はIが入賞したときに、RT3遊技に移行させるものである。
【0101】
第9リプレイテーブルは、第9リプレイ(リプレイA+G+I)に当選し、リプレイA、G及びIの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
ここで、リプレイA及びIは、いずれも「PB=1」に設定されている。
一方、リプレイGは、「PB≠1」に設定されている。
そして、第9リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、逆挟み時又は中第1停止時にはリプレイIを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0102】
また、第9リプレイテーブルは、逆押し時には、リール31の停止制御の範囲内でリプレイGを入賞させることを優先し、リプレイGの非入賞時には、リプレイIを入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、リプレイGの入賞時には、水平方向中段の直線(「左リール31の中段」−「中リール31の中段」−「右リール31の中段」を通る直線)に、「ライオンA」−「ライオンA」−「ライオンA」が停止する。
【0103】
第10リプレイテーブルは、第10リプレイ(リプレイA+H+I)に当選し、リプレイA、H及びIの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
ここで、リプレイHは、「PB≠1」に設定されている。
そして、第10リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、逆挟み時又は中第1停止時にはリプレイIを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0104】
また、第10リプレイテーブルは、逆押し時には、リール31の停止制御の範囲内でリプレイHを入賞させることを優先し、リプレイHの非入賞時には、リプレイIを入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、リプレイHの入賞時には、斜め右上がり方向の有効ラインに、「ゴリラ」−「ゴリラ」−「ゴリラ」、又は「ダチョウ」−「ダチョウ」−「ダチョウ」の図柄の組合せが停止する。
【0105】
図7に示すように、第11〜第14リプレイは、リプレイ重複C群に分類される。
リプレイ重複C群は、RT2遊技及びRT3遊技で抽選されるリプレイの一群であり、リプレイFが入賞したときに、RT4遊技に移行させるものである。
【0106】
第11リプレイテーブルは、第11リプレイ(リプレイA+D+F)に当選し、リプレイA、D及びFの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
ここで、リプレイA、D及びFは、いずれも「PB=1」に設定されている。
そして、第11リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、押し順が中右左のとき又は右第1停止時にはリプレイDを、押し順が中左右のときはリプレイFを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0107】
第12リプレイテーブルは、第12リプレイ(リプレイA+D+F+G)に当選し、リプレイA、D、F及びGの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
そして、第12リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、押し順が中左右のとき又は右第1停止時にはリプレイDを、押し順が中右左のときはリプレイFを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、第12リプレイテーブルでは、リプレイGは、制御役としての役割を有する。
【0108】
第13リプレイテーブルは、第13リプレイ(リプレイA+D+F+H)に当選し、リプレイA、D、F及びHの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
そして、第13リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、逆押し時又は中第1停止時にはリプレイDを、逆挟み時にはリプレイFを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、第13リプレイテーブルでは、リプレイHは、制御役としての役割を有する。
【0109】
第14リプレイテーブルは、第14リプレイ(リプレイA+D+F+I)に当選し、リプレイA、D、F及びIの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
そして、第14リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイAを、逆挟み時又は中第1停止時にはリプレイDを、逆押し時にはリプレイFを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、第14リプレイテーブルでは、リプレイIは、制御役としての役割を有する。
【0110】
図7に示すように、第15及び第16リプレイは、リプレイ重複D群に分類される。
リプレイ重複D群は、RT3遊技でのみ抽選されるリプレイの一群であり、逆押しで中段に「ライオン」が2個又は3個揃う特徴的な停止出目が出現可能なものである。
【0111】
第15リプレイテーブルは、第15リプレイ(リプレイA+C+G)に当選し、リプレイA、C及びGの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
ここで、リプレイA及びCは、いずれも「PB=1」に設定されている。
そして、第15リプレイテーブルは、左又は中第1停止時にはリプレイAを、右第1停止時にはリプレイCを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0112】
特に、第15リプレイテーブルは、逆押し時には、リプレイCに対応する複数種類の図柄の組合せのうち、「太陽」−「ライオンA」−「太陽」を有効ラインに停止させることを優先し、これを取りこぼしたときは、リプレイCに対応する他の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めている。
また、「太陽」−「ライオンA」−「太陽」が有効ラインに停止したときは、中段に「ライオンB」−「ライオンA」−「ライオンB」が停止する。すなわち、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目が出現する。
なお、第15リプレイテーブルでは、リプレイGは、制御役としての役割を有する。
【0113】
第16リプレイテーブルは、第16リプレイ(リプレイA+C+H)に当選し、リプレイA、C及びHの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
そして、第16リプレイテーブルは、左又は中第1停止時にはリプレイAを、右第1停止時にはリプレイCを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0114】
特に、第16リプレイテーブルは、逆押し時には、リプレイCに対応する複数種類の図柄の組合せのうち、「ライオンA/ゴリラ/ダチョウ」−「ライオンA」−「太陽」を有効ラインに停止させることを優先し、これを取りこぼしたときは、リプレイCに対応する他の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0115】
また、逆押しで中段に「ライオン」を狙うと、右リール31の停止時には中段に「ライオンB」が停止し、中リール31の停止時には中段に「ライオンA」が停止するものの、左リール31の停止時には中段に「ライオンB」は停止しない。すなわち、中段に「ライオン」が2個揃う(テンパイする)ものの、3個は揃わない特徴的な停止出目が出現する。この停止出目は、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目の一部が形成されているものの、それとは異なるものである。
なお、第16リプレイテーブルでは、リプレイHは、制御役としての役割を有する。
【0116】
図7に示すように、第17及び第18リプレイは、リプレイ重複E群に分類される。
リプレイ重複E群は、RT5遊技でのみ抽選されるリプレイの一群であり、逆押しで中段に「ライオン」が2個又は3個揃う特徴的な停止出目が出現可能なものである。
【0117】
第17リプレイテーブルは、第17リプレイ(リプレイA+C+F+G)に当選し、リプレイA、C、F及びGの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
ここで、リプレイA、C及びFは、いずれも「PB=1」に設定されている。
そして、第17リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイFを、中第1停止時にはリプレイAを、右第1停止時にはリプレイCを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0118】
特に、第17リプレイテーブルは、第15リプレイテーブルと同様に、逆押し時には、リプレイCに対応する複数種類の図柄の組合せのうち、「太陽」−「ライオンA」−「太陽」を有効ラインに停止させることを優先し、これを取りこぼしたときは、リプレイCに対応する他の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、第17リプレイテーブルでは、リプレイGは、制御役としての役割を有する。
【0119】
第18リプレイテーブルは、第16リプレイ(リプレイA+C+F+H)に当選し、リプレイA、C、F及びHの当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
そして、第18リプレイテーブルは、左第1停止時にはリプレイFを、中第1停止時にはリプレイAを、右第1停止時にはリプレイCを、それぞれ常に入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0120】
特に、第18リプレイテーブルは、第16リプレイテーブルと同様に、逆押し時には、リプレイCに対応する複数種類の図柄の組合せのうち、「ライオンA/ゴリラ/ダチョウ」−「ライオンA」−「太陽」を有効ラインに停止させることを優先し、これを取りこぼしたときは、リプレイCに対応する他の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めている。
なお、第18リプレイテーブルでは、リプレイHは、制御役としての役割を有する。
【0121】
以上より、第1〜第20リプレイの当選時は、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、常に、いずれかのリプレイが入賞する。そして、いずれのリプレイが入賞したときも、再遊技を行うことができる。
ただし、本実施形態では、第3〜第18リプレイの当選時は、ストップスイッチ42の押し順によって、入賞するリプレイの種類が異なる。
【0122】
第1〜第3ベルに当選したときは、
図8の「役の種類」の欄に示すベルの重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。
また、第1〜第3ベルテーブルは、第1〜第3ベルに当選したときに用いられる。
【0123】
第1ベルテーブルは、第1ベル(ベルA1+B)に当選し、ベルA1及びBの当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、左第1停止時にはベルB(PB=1)を常に入賞させ、変則押し時には、リール31の停止制御の範囲内で、ベルA1(PB≠1)を入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
また、第1ベルテーブルは、ベルA1の非入賞時には、
図10に示す特定図柄組合せ(ベルA1〜A3を取りこぼしたときに特有の停止出目。ベルこぼし目。)を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0124】
具体的には、第1ベルテーブルは、ベルA1を取りこぼした場合において、最終停止(最後に操作されたストップスイッチ42)が左のときは特定図柄組合せAを、最終停止が中のときは特定図柄組合せBを、最終停止が右のときは特定図柄組合せCを、それぞれ有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0125】
なお、ベルA1の入賞時には、斜め右上がり方向の直線に「ライオンA」−「赤チェリー」−「赤チェリー」が停止する。
また、ベルBの入賞時には、水平方向下段の直線に「ライオンA/ゴリラ/ダチョウ」−「チェリー」−「チェリー」が停止する。
【0126】
第2ベルテーブルは、第2ベル(ベルA2+C)に当選し、ベルA2及びCの当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、中第1停止時にはベルC(PB=1)を常に入賞させ、左又は右第1停止時には、リール31の停止制御の範囲内で、ベルA2(PB≠1)を入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
また、ベルA2の非入賞時には、最終停止に応じて、特定図柄組合せA〜Cのいずれかを有効ラインに停止させることは、第1ベルテーブルと同様である。
なお、ベルA2の入賞時には、斜め右上がり方向の直線に「ゴリラ」−「緑チェリー」−「緑チェリー」が停止する。
また、ベルCの入賞時には、斜め右下がり方向の直線に「ライオンA/ゴリラ/ダチョウ」−「チェリー」−「チェリー」が停止する。
【0127】
第3ベルテーブルは、第3ベル(ベルA3+D)に当選し、ベルA3及びDの当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、右第1停止時にはベルD(PB=1)を常に入賞させ、左又は中第1停止時には、リール31の停止制御の範囲内で、ベルA3(PB≠1)を入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
また、ベルA3の非入賞時には、最終停止に応じて、特定図柄組合せA〜Cのいずれかを有効ラインに停止させることは、第1ベルテーブルと同様である。
なお、ベルA3の入賞時には、斜め右上がり方向の直線に「ダチョウ」−「桃チェリー」−「桃チェリー」が停止する。
また、ベルDの入賞時には、水平方向上段の直線に「ライオンA/ゴリラ/ダチョウ」−「チェリー」−「チェリー」が停止する。
【0128】
以上より、第1〜第3ベルの当選時は、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインに引き込むベルの種類、及び引込み率が異なる。
なお、予め設定された(たとえば、遊技者にとって有利となる)押し順でストップスイッチ42が操作されることを「押し順正解」といい、予め設定された押し順以外でストップスイッチ42が操作されることを「押し順不正解」という。
【0129】
本実施形態では、第1ベル当選時は、左第1停止が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
また、第2ベル当選時は、中第1停止が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
さらにまた、第3ベル当選時は、右第1停止が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
【0130】
第1〜第2チェリーに当選したときは、
図8の「役の種類」の欄に示すチェリーの重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。
また、第1〜第2チェリーテーブルは、第1〜第2チェリーに当選したときに用いられる。
第1チェリーテーブルは、第1チェリー(チェリーA+B)に当選し、チェリーA及びBの当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、いずれの押し順であっても、リール31の停止制御の範囲内で、チェリーA又はBを入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0131】
第2チェリーテーブルは、第2チェリー(チェリーA+C)に当選し、チェリーA及びCの当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、左第1停止時には、リール31の停止制御の範囲内で、チェリーAを入賞させ、変則押し時には、リール31の停止制御の範囲内で、チェリーCを入賞させるように、リール31の停止位置を定めている。
ここで、チェリーA、B及びCは、いずれも「PB≠1」に設定されている。このため、これらを取りこぼしたときは、役の非入賞となる。
【0132】
また、すべての当選フラグ63aがオフであるときは、非当選テーブルが用いられる。
非当選テーブルは、すべての当選フラグ63aがオフであるとき(すなわち、役の非当選時)に用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止位置を定めている。
【0133】
説明を
図1に戻す。
停止図柄判断手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、たとえばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
【0134】
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時には、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数(3枚)を自動投入するように制御する。
【0135】
特別遊技制御手段68は、特別遊技の開始、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了を制御するものである。
SBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、SBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技の1遊技のみ、SB遊技を行うように制御する。そして、1遊技(当該遊技)終了時に、SB遊技を終了するように制御する。
なお、SBが入賞しても、メイン遊技状態は移行しない。たとえば、RT1遊技中にSBが入賞したときは、SB遊技中のメイン遊技状態はRT1遊技である。
【0136】
また、上述したように、本実施形態では、メイン遊技状態として、非RT遊技、及びRT1遊技〜RT5遊技を備える。そして、メイン遊技状態制御手段70は、これらのメイン遊技状態間の移行を制御する。
図11は、メイン遊技状態の移行を説明する図である。メイン遊技状態制御手段70は、所定の停止出目が表示されたことに基づいて、メイン遊技状態を移行するように制御する。
【0137】
本実施形態では、メイン遊技状態の移行条件として、メイン遊技状態に応じて、下記の(1)〜(6)を設定している。
(1)非RT遊技への移行条件:リプレイDが入賞したこと
(2)RT1遊技への移行条件:ベルこぼし目が出現したこと
(3)RT2遊技への移行条件:リプレイEが入賞したこと
(4)RT3遊技への移行条件:リプレイG、H又はIが入賞したこと
(5)RT4遊技への移行条件:リプレイFが入賞したこと
(6)RT5遊技への移行条件:リプレイJが入賞したこと
【0138】
非RT遊技は、第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となり、ベルA1〜A3を取りこぼして、ベルこぼし目が出現するまで継続する。なお、第1〜第3ベル当選時に押し順に正解してベルB、C若しくはDが入賞するか、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となるもののベルA1〜A3が入賞したときは、非RT遊技を継続する。
そして、非RT遊技において、ベルこぼし目が出現したときは、次遊技からRT1遊技(通常時)に移行する。
【0139】
RT1遊技(通常時)は、第5〜第8リプレイ当選時に変則押しでリプレイD又はEが入賞するまで継続する。なお、第5〜第8リプレイ当選時に左第1停止でリプレイAが入賞したときは、RT1遊技を継続する。
そして、RT1遊技において、第5〜第8リプレイ当選時に変則押しかつ押し順不正解でリプレイDが入賞したときは、次遊技から非RT遊技に移行(転落)する。また、RT1遊技において、第5〜第8リプレイ当選時に変則押しかつ押し順正解でリプレイEが入賞したときは、次遊技からRT2遊技に移行する。
【0140】
RT2遊技は、第9〜第10リプレイ当選時に変則押しでリプレイG、H若しくはIが入賞するか、第11〜第14リプレイ当選時に変則押しでリプレイD若しくはFが入賞するか、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となり、ベルA1〜A3を取りこぼして、ベルこぼし目が出現するまで継続する。なお、第9〜第10リプレイ当選時に左第1停止でリプレイAが入賞したとき、第11〜第14リプレイ当選時に左第1停止でリプレイAが入賞したとき、第1〜第3ベル当選時に押し順に正解してベルB、C若しくはDが入賞したとき、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となるもののベルA1〜A3が入賞したときは、RT2遊技を継続する。
【0141】
そして、RT2遊技において、第9〜第10リプレイ当選時に変則押しでリプレイG、H又はIが入賞したときは、次遊技からRT3遊技に移行する。また、RT2遊技において、第11〜第14リプレイ当選時に変則押しかつ押し順不正解でリプレイDが入賞したときは、次遊技から非RT遊技に移行(転落)する。さらにまた、RT2遊技において、第11〜第14リプレイ当選時に変則押しかつ押し順正解でリプレイFが入賞したときは、次遊技からRT4遊技(ART遊技)に移行する。さらに、RT2遊技において、ベルこぼし目が出現したときは、次遊技からRT1遊技(通常時)に移行(転落)する。
なお、RT2遊技は、RT1遊技(通常時)からRT3遊技又はRT4遊技(ART遊技)に移行する過程で経由する遊技状態としての役割を有し、いわゆる準備中である。
【0142】
RT3遊技は、第11〜第14リプレイ当選時に変則押しでリプレイD若しくはFが入賞するか、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となり、ベルA1〜A3を取りこぼして、ベルこぼし目が出現するまで継続する。なお、第11〜第14リプレイ当選時に左第1停止でリプレイAが入賞したとき、第1〜第3ベル当選時に押し順に正解してベルB、C若しくはDが入賞したとき、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となるもののベルA1〜A3が入賞したときは、RT3遊技を継続する。
【0143】
そして、RT3遊技において、第11〜第14リプレイ当選時に変則押しかつ押し順不正解でリプレイDが入賞したときは、次遊技から非RT遊技に移行(転落)する。また、RT3遊技において、第11〜第14リプレイ当選時に変則押しかつ押し順正解でリプレイFが入賞したときは、次遊技からRT4遊技(ART遊技)に移行する。さらにまた、RT3遊技において、ベルこぼし目が出現したときは、次遊技からRT1遊技(通常時)に移行(転落)する。
【0144】
RT4遊技(ART遊技)は、第19リプレイに当選してリプレイJが入賞するか、第20リプレイに当選してリプレイEが入賞するか、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となり、ベルA1〜A3を取りこぼして、ベルこぼし目が出現するまで継続する。なお、第19リプレイ当選時にはいずれの押し順であってもリプレイJが入賞し、第20リプレイ当選時はいずれの押し順であってもリプレイEが入賞する。また、第1〜第3ベル当選時に押し順に正解してベルB、C若しくはDが入賞したとき、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となるもののベルA1〜A3が入賞したときは、RT4遊技を継続する。
【0145】
そして、RT4遊技において、第19リプレイに当選し、リプレイJが入賞したときは、次遊技からRT5遊技に移行する。また、RT4遊技において、第20リプレイに当選し、リプレイEが入賞したときは、次遊技からRT2遊技に移行する。さらにまた、RT4遊技において、ベルこぼし目が出現したときは、次遊技からRT1遊技(通常時)に移行(転落)する。
【0146】
RT5遊技は、第17〜第18リプレイ当選時に左第1停止でリプレイFが入賞するか、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となり、ベルA1〜A3を取りこぼして、ベルこぼし目が出現するまで継続する。なお、第17〜第18リプレイ当選時に中第1停止でリプレイAが入賞したとき、第17〜第18リプレイ当選時に右第1停止でリプレイCが入賞したとき、第1〜第3ベル当選時に押し順に正解してベルB、C若しくはDが入賞したとき、又は第1〜第3ベル当選時に押し順不正解となるもののベルA1〜A3が入賞したときは、RT5遊技を継続する。
【0147】
そして、RT5遊技において、第17〜第18当選時に左第1停止でリプレイFが入賞したときは、次遊技からRT4遊技(ART遊技)に移行する。また、RT5遊技において、ベルこぼし目が出現したときは、次遊技からRT1遊技(通常時)に移行(転落)する。
以上のようにして、メイン遊技状態制御手段70は、各メイン遊技状態において、メイン遊技状態の移行条件を満たすか否かを判断し、満たすと判断したときは、それぞれ所定のメイン遊技状態に移行するように制御する。
【0148】
説明を
図1に戻す。
メイン制御手段50は、フリーズ制御手段71を備える。
フリーズ制御手段71は、遊技の進行を所定時間停止するフリーズを制御する。
ここで、「フリーズ(フリーズ演出、又はフリーズ動作ともいう。)」とは、スロットマシン10の遊技の進行を所定時間停止することをいい、より具体的には、たとえば、
a)遊技媒体(本実施形態ではメダル)の受付け、又は予めクレジットされた遊技媒体の投入(賭け)枚数を定めるためのベットスイッチ40の操作を一時停止状態にすること
b)遊技を開始するためのスタートスイッチ41の操作を一時停止状態にすること
c)ストップスイッチ42の操作(リール31の停止操作)を一時停止状態にすること
等が挙げられる。
【0149】
また、スイッチの操作を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく信号(たとえば、遊技媒体の投入を検知するセンサからの信号、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41又はストップスイッチ42の操作に基づき操作スイッチから送信される信号)の受付けを所定期間行わないことが挙げられる。
この場合、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、受け付けた信号を無効にする制御処理を行うことや、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を検知したときであっても受付け処理自体を行わないことが挙げられる。
【0150】
さらにまた、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、遊技者の操作に基づく信号の受付けは行うが、受け付けた信号に基づいて実施する操作スイッチの制御処理を所定期間実行せずに、所定期間経過後に受け付けた信号に基づいた制御処理を開始させることが挙げられる。
さらに、スタートスイッチ41のフリーズに関しては、スタートスイッチ41を操作しても、所定期間リール31の回転を開始させないことや、所定期間、役抽選を開始しないことが挙げられる。
【0151】
また、本実施形態では、フリーズの発生確率を示すフリーズ状態として、フリーズ通常状態と、フリーズの発生確率をフリーズ通常状態よりも高く設定したフリーズ高確状態とを有し、フリーズ制御手段71は、これらの間の移行を制御する。
そして、本実施形態では、フリーズ状態を移行させることによって、フリーズの発生確率を変化させるとともに、フリーズを発生させることによって、特典が付与される可能性を有することを遊技者に対して報知する。
【0152】
ここで、フリーズ通常状態及びフリーズ高確状態の各フリーズ状態は、メイン制御手段50側の状態を示すものであるが、上述した非RT遊技、及びRT1遊技〜RT5遊技のメイン遊技状態とは異なるものである。すなわち、非RT遊技、及びRT1遊技〜RT5遊技の各メイン遊技状態間の移行制御とは別個に、フリーズ通常状態及びフリーズ高確状態の各フリーズ状態間の移行を制御する。
【0153】
フリーズ制御手段71は、通常時には、フリーズ通常状態に設定する。また、役抽選手段61で第9リプレイ(リプレイA+G+I)に当選した遊技で、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたときは、フリーズ制御手段71は、次遊技からフリーズ高確状態に移行させるように制御する。すなわち、フリーズ通常状態からフリーズ高確状態への移行条件は、役抽選手段61で第9リプレイに当選した遊技で、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたことに設定されている。
【0154】
また、フリーズ制御手段71は、フリーズ通常状態からフリーズ高確状態に移行したときは、所定遊技回数(本実施形態では20遊技)を消化するまでフリーズ高確状態を継続し、所定遊技回数を消化したときは、フリーズ高確状態からフリーズ通常状態に移行させるように制御する。すなわち、フリーズ高確状態からフリーズ通常状態への移行条件は、フリーズ高確状態で所定遊技回数を消化したことに設定されている。
【0155】
具体的には、本実施形態では、フリーズ高確状態での遊技回数をカウントするための高確カウンタを備える。フリーズ制御手段71は、第9リプレイに当選した遊技で、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたときは、高確カウンタに所定値(本実施形態では「20」)をセットし、その後、1遊技を消化するごとに、高確カウンタから「1」を減算する。また、フリーズ制御手段61は、高確カウンタが「0」のときはフリーズ通常状態とし、高確カウンタが「1」以上のときはフリーズ高確状態とする。このようにして、第9リプレイに当選した遊技で、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたときは、その後の所定遊技回数(20遊技)にわたってフリーズ高確状態にする。
【0156】
ここで、第9リプレイは、RT2遊技でのみ抽選される。また、第9リプレイに当選した遊技で、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたときは、リプレイGが入賞可能となり、リプレイGの非入賞時には、リプレイIが入賞する。そして、RT2遊技でリプレイG又はIのいずれが入賞しても、次遊技からRT3遊技に移行する。
このため、RT2遊技で第9リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作すれば、リプレイG又はIが入賞してRT3遊技に移行するとともに、フリーズ高確状態に移行する。この場合、RT3遊技は、1遊技目から20遊技目まではフリーズ高確状態になり、21遊技目以後はフリーズ通常状態になる。
【0157】
なお、RT2遊技で第9リプレイ当選時に左第1停止で操作したときは、リプレイAが入賞するので、RT3遊技には移行せず、フリーズ高確状態にも移行しない。
また、RT2遊技で第9リプレイ当選時に中第1停止で操作したとき、及びRT2遊技で第9リプレイ当選時に逆挟みで操作したときは、リプレイIが入賞するので、RT3遊技には移行するものの、フリーズ高確状態には移行しない。
【0158】
またここで、RT2遊技では、第10リプレイ(リプレイA+H+I)も抽選される。また、第10リプレイに当選した遊技で、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたときは、リプレイHが入賞可能になり、リプレイHの非入賞時には、リプレイIが入賞する。そして、RT2遊技でリプレイH又はIのいずれが入賞しても、次遊技からRT3遊技に移行する。
このように、RT2遊技で第10リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作すると、リプレイH又はIが入賞してRT3遊技に移行する。しかし、第10リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作しても、フリーズ高確状態には移行せず、フリーズ通常状態のままとなる。
【0159】
このため、同じRT3遊技であっても、第9リプレイ当選時にストップスイッチ42が逆押しで操作され、リプレイG又はIが入賞してRT3遊技に移行したときと、第10リプレイ当選時にストップスイッチ42が逆押しで操作され、リプレイH又はIが入賞してRT3遊技に移行したときとでは、フリーズの発生確率が異なる。すなわち、同じRT3遊技であっても、フリーズ高確状態の(フリーズの発生確率が高い)RT3遊技と、フリーズ通常状態の(フリーズの発生確率が低い)RT3遊技とを作り出すことができる。
【0160】
また、フリーズ制御手段71は、フリーズ高確状態において、役抽選手段61で第15リプレイ(リプレイA+C+G)に当選したとき、及び第16リプレイ(リプレイA+C+H)に当選したときに、フリーズを発生させるか否かのフリーズ抽選を行い、このフリーズ抽選で当選したときに、フリーズを発生させるように制御する。これに対し、フリーズ制御手段71は、フリーズ通常状態では、役抽選手段61で第15〜第16リプレイ(リプレイ重複D群)に当選しても、フリーズを発生させないように制御する。すなわち、フリーズの発生条件は、フリーズ高確状態(高確カウンタが「1」以上)でリプレイ重複D群当選時にフリーズ抽選で当選したことに設定されている。
【0161】
ここで、リプレイ重複D群は、RT3遊技でのみ抽選される。このため、フリーズ高確状態かつRT3遊技でリプレイ重複D群に当選したときに、フリーズが発生可能になる。一方、フリーズ高確状態かつRT3遊技でも、リプレイ重複D群に当選しなければフリーズは発生せず、また、RT3遊技でリプレイ重複D群に当選しても、フリーズ通常状態ではフリーズは発生しない。
【0162】
また、本実施形態では、フリーズ中のリール31の動作態様(フリーズ態様)として、フリーズ態様A〜Dの4種類を備える。
フリーズ態様Aは、3個のリール31を小刻みに振動させるものである。
フリーズ態様Bは、3個のリール31を小刻みに振動させ、その後、3個のリール31を1コマ(1図柄)分だけ逆回転させるものである。
【0163】
フリーズ態様Cは、3個のリール31を小刻みに振動させ、その後、3個のリール31を1コマ分だけ逆回転させる動作を2回繰り返すものである。
フリーズ態様Dは、3個のリール31を小刻みに振動させ、その後、3個のリール31を1コマ分だけ逆回転させる動作を2回繰り返し、その後、3個のリール31を所定時間(3秒間)にわたって逆回転させるものである。
【0164】
第15リプレイ当選時にフリーズ抽選に当選したときは、「1/8」の確率でフリーズ態様Aを、「1/8」の確率でフリーズ態様Bを、「1/4」の確率でフリーズ態様Cを、「1/2」の確率でフリーズ態様Dを、それぞれ選択するように設定している。
第16リプレイ当選時にフリーズ抽選に当選したときは、「1/2」の確率でフリーズ態様Aを、「1/4」の確率でフリーズ態様Bを、「1/8」の確率でフリーズ態様Cを、「1/8」の確率でフリーズ態様Dを、それぞれ選択するように設定している。
すなわち、当選したリプレイの種類に応じて、フリーズ態様の選択確率が異なるように設定している。
【0165】
そして、フリーズ制御手段71は、フリーズを発生させることに決定したときは、当選したリプレイの種類に応じた選択確率で、フリーズ態様A〜Dの4種類の中からいずれか1つを抽選で選択し、選択したフリーズ態様に基づいてフリーズを実行する。
具体的には、たとえばフリーズ態様Dを選択したときは、フリーズ制御手段71は、スタートスイッチ41が操作された後、遊技の進行を所定時間にわたって停止し、その間に、まず、3つのリール31を小刻みに振動させ、次に、3個のリール31を1コマ分だけ逆回転させる動作を2回繰り返し、次に、3個のリール31を3秒間にわたって逆回転させる。そして、スタートスイッチ41が操作されてから所定時間が経過したときは、フリーズ制御手段71は、3個のリール31の逆回転を停止させる。その後、リール制御手段64は、3個のリール31の正方向の回転を開始し、3個のリール31の回転が定速状態に到達すると、メイン制御手段50は、ストップスイッチ42の操作を受け付ける。
【0166】
また、RT3遊技で第15リプレイ当選時に逆押しで「ライオン」を狙うと、リプレイCに対応する複数種類の図柄の組合せのうち、「太陽」−「ライオンA」−「太陽」が有効ラインに停止する。このとき、中段に「ライオンB」−「ライオンA」−「ライオンB」が停止する。そして、中段に「ライオン」が3個揃うと、遊技者に対して特典を付与する。特典の付与については後述する。
【0167】
一方、RT3遊技で第16リプレイ当選時に逆押しで「ライオン」を狙うと、リプレイCに対応する複数種類の図柄の組合せのうち、「ライオンA/ゴリラ/ダチョウ」−「ライオンA」−「太陽」が有効ラインに停止する。このとき、中段に「回転中」−「ライオンA」−「ライオンB」となるものの、左リール31の停止時には、中段に「ライオンB」は停止しない。この場合、遊技者に対して特典を付与しない。
【0168】
このように、本実施形態では、フリーズの発生に応じて遊技者に対して特典を付与するのではなく、特典が付与される可能性を有するときに、そのことを遊技者に報知するためにフリーズを発生させる。すなわち、フリーズは、特典が付与される可能性を有することを遊技者に報知するものである。そして、フリーズを発生させることにより、遊技者の期待感を高めるようにしている。
また、RT3遊技で第16リプレイ当選時に逆押しで「ライオン」を狙っても、遊技者に対して特典が付与されることはないので、このとき発生するフリーズは、いわゆるガセのフリーズとなる。
【0169】
なお、RT3遊技で押し順不正解となると、非RT遊技やRT1遊技に移行(転落)するが、このように、報知を無視したり、押し順を間違えて、RT3遊技以外のメイン遊技状態に移行したとしても、フリーズ制御手段71は、高確カウンタをクリアすることはない。すなわち、フリーズ制御手段71は、一旦フリーズ高確状態に移行させた後は、所定遊技回数(20遊技)を消化するまで、フリーズ高確状態を継続する。
【0170】
しかし、RT3遊技以外のメイン遊技状態では、リプレイ重複D群に当選することはないので、フリーズ高確状態を継続するものの、フリーズが発生することはない。
ただし、高確カウンタが「0」になる前にRT3遊技に戻れば、再びリプレイ重複D群に当選可能となるので、再びフリーズが発生可能となる。
【0171】
また、メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対し、各種の情報(コマンド)を送信するように制御する。送信される情報としては、メダルが投入された旨の情報、スタートスイッチ41が操作された旨の情報、役の抽選結果(当選役)の情報、リール31の回転が開始された旨の情報、ストップスイッチ42が操作された旨の情報、リール31が停止した旨の情報、各リール31の停止位置(有効ラインに停止した図柄)の情報、入賞役の情報、メダルの払出しの情報、メイン遊技状態(非RT遊技、RT1遊技〜RT5遊技)の情報、フリーズに関する情報(フリーズ状態、フリーズ態様、フリーズの開始及び終了の情報)等が挙げられる。
【0172】
説明を
図1に戻す。
サブ制御手段80は、サブ遊技状態制御手段81を備える。
上述したように、本実施形態では、サブ遊技状態として、非報知遊技(非AT遊技)、報知遊技(AT遊技)、及び特典遊技(サブボーナス)を備える。そして、サブ遊技状態制御手段81は、これらのサブ遊技状態間の移行を制御する。
図12は、サブ遊技状態の移行を説明する図である。サブ遊技状態制御手段81は、各サブ遊技状態において、サブ遊技状態の移行条件を満たすか否かを判断し、満たすと判断したときは、それぞれ所定のサブ遊技状態に移行するように制御する。
【0173】
ここで、報知遊技(AT遊技)とは、遊技者にとって有利となるリール停止態様を出現させるためのストップスイッチ42の押し順を報知する遊技をいう。
また、非報知遊技(非AT遊技)とは、遊技者にとって有利となるリール停止態様を出現させるためのストップスイッチ42の押し順を報知しない遊技をいう。
本実施形態では、報知遊技として、上乗せ型報知遊技(上乗せ型AT遊技)、継続型報知遊技(継続型AT遊技)、及び固定型報知遊技(固定型AT遊技)の3種類を備える。
上乗せ型報知遊技は、N1遊技(50遊技)を初期値とし、所定の上乗せ条件を満たしたときは、初期値に上乗せ遊技回数を上乗せ(加算)するタイプの報知遊技である。
【0174】
また、継続型報知遊技は、N2遊技(10遊技)を基本単位とし、所定の継続条件を満たさなくなるまで、基本単位を継続する(繰り返す)タイプの報知遊技である。
さらにまた、固定型報知遊技は、N3遊技(100遊技)を固定とし、N3遊技を消化したときは、上乗せや継続することなく終了するタイプの報知遊技である。
図1に示すように、サブ制御手段80は、報知制御手段82を備える。
そして、報知制御手段82は、ストップスイッチ42の押し順の報知を制御する。
【0175】
また、特典遊技(サブボーナス)とは、リール停止態様に応じて、サブ制御手段80側で、遊技者に対して特典を付与する遊技をいう。特典として、報知遊技(AT遊技)への移行権利を付与する。
本実施形態では、特典遊技として、ノーマル特典遊技(ノーマルサブボーナス)、及びスーパー特典遊技(スーパーサブボーナス)の2種類を備える。
ノーマル特典遊技は、特典付与の確率を比較的低く設定した特典遊技である。
また、スーパー特典遊技は、特典付与の確率をノーマル特典遊技よりも高く設定し、特典としての報知遊技への移行権利を複数個獲得可能にした特典遊技である。
【0176】
まず、サブ遊技状態制御手段81は、非報知遊技中に役抽選手段61で当選確率が低いレア役に当選したときは、サブボーナス抽選を行う。本実施形態では、SB、第1チェリー、及び第2チェリーを、サブボーナス抽選の条件となるレア役に設定している。
また、サブボーナス抽選では、ノーマル特典遊技への移行権利を付与するか否か、及びスーパー特典遊技への移行権利を付与するか否かを抽選で決定する。ノーマル特典遊技への移行権利の当選確率は「1/5」に、スーパー特典遊技への移行権利の当選確率は「1/10」に、それぞれ設定されている。
【0177】
ここで、ノーマル特典遊技への移行権利を付与した場合について説明する。
まず、RT1遊技(通常時)において、リプレイ重複A群に当選した遊技では、報知制御手段82は、リプレイEを入賞させるためのストップスイッチ42の押し順を報知する。これにより、RT1遊技(通常時)からRT2遊技(準備中)に移行させるように誘導する。
【0178】
また、RT2遊技(準備中)において、第9リプレイ(リプレイA+G+I)及びリプレイ重複C群に当選した遊技では、報知制御手段82は、リプレイAを入賞させるためのストップスイッチ42の押し順(左第1停止)を報知する。これにより、RT3遊技やRT4遊技(ART遊技)には移行させずに、RT2遊技(準備中)のまま維持する。
【0179】
さらに、RT2遊技(準備中)において、第10リプレイ(リプレイA+H+I)に当選した遊技では、報知制御手段82は、たとえば「逆押しでゴリラを狙え!」又は「逆押しでダチョウを狙え!」の文字を画像表示装置23に表示して、リプレイHを入賞させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)を報知する。これにより、RT2遊技(準備中)からRT3遊技に移行させるように誘導する。
【0180】
すなわち、ノーマル特典遊技への移行権利を付与したときは、RT2遊技では、第10リプレイに当選するまで、第9リプレイ当選時及びリプレイ重複C群当選時には左第1停止を報知して、RT3遊技やRT4遊技には移行させずにRT2遊技を維持しつつ、第10リプレイ当選時には逆押しを報知して、RT3遊技に移行させるように誘導する。
【0181】
そして、RT2遊技において、第10リプレイに当選した遊技で、リプレイHを入賞させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)を報知したときは、サブ遊技状態制御手段81は、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたか否かにかかわらず、ノーマル特典遊技を開始する。
すなわち、ノーマル特典遊技の開始条件は、第10リプレイに当選した遊技で、リプレイHを入賞させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)を報知したことに設定されている。
したがって、報知に従ってストップスイッチ42が実際に逆押しで操作されたことや、リプレイHが入賞したことは、ノーマル特典遊技の開始条件ではない。
【0182】
また、RT2遊技において、第10リプレイに当選した遊技で、ストップスイッチ42を逆押しで操作すると、リプレイH又はIが入賞する。そして、リプレイH又はIが入賞すると、メイン遊技状態制御手段70は、メイン遊技状態をRT2遊技からRT3遊技に移行させる。
しかし、第10リプレイに当選した遊技では、ストップスイッチ42を逆押しで操作しても、フリーズ制御手段71は、フリーズ状態をフリーズ高確状態には移行させず、フリーズ通常状態のまま維持する。
以上より、第10リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作すると、メイン遊技状態はRT3遊技、フリーズ状態はフリーズ通常状態、サブ遊技状態はノーマル特典遊技となる。
【0183】
なお、RT2遊技において、第10リプレイに当選した遊技で、逆押しが報知されたにもかかわらず、報知を無視して、又は押し順を間違えて、ストップスイッチ42を左第1停止で操作したとする。この場合にはリプレイAが入賞するので、メイン遊技状態制御手段70は、メイン遊技状態をRT3遊技には移行させずに、RT2遊技のまま維持する。しかし、サブ遊技状態制御手段81は、ノーマル特典遊技の開始条件を満たしたと判断して、ノーマル特典遊技を開始する。このため、メイン遊技状態はRT2遊技、フリーズ状態はフリーズ通常状態、サブ遊技状態はノーマル特典遊技となる。
【0184】
次に、ノーマル特典遊技について説明する。
ノーマル特典遊技を開始すると、サブ遊技状態制御手段81は、まず、ポイント獲得遊技を実行する。
ポイント獲得遊技では、報知制御手段82は、第1ベル(ベルA1+B)当選時にはベルBを入賞させるための押し順(左第1停止)を、第2ベル(ベルA2+C)当選時にはベルCを入賞させるための押し順(中第1停止)を、第3ベル(ベルA3+D)当選時にはベルDを入賞させるための押し順(右第1停止)を、それぞれ報知する。
【0185】
また、ポイント獲得遊技中は、サブ遊技状態制御手段81は、ベルB〜Dが入賞するごとに、1ポイントを付与する。
そして、ポイント獲得遊技中に付与したポイントの累計が10ポイントに達すると、サブ遊技状態制御手段81は、次に、権利獲得遊技を実行する。
権利獲得遊技では、報知制御手段82は、第15リプレイ(リプレイA+C+G)に当選したときは、特典付与抽選を行う。
【0186】
ここで、特典付与抽選で当選したときは、報知制御手段82は、たとえば「逆押しでライオンを狙え!」の文字を画像表示装置23に表示して、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目を出現させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)を報知する。
一方、特典付与抽選で非当選のときは、報知制御手段82は、左第1停止を報知する。
【0187】
そして、第15リプレイ当選時に特典付与抽選で当選し、報知に従って逆押しで「ライオン」を狙い、その結果、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目が出現したとする。この場合、サブ遊技状態制御手段81は、特典として、報知遊技(AT遊技)への移行権利を付与する。このとき、報知遊技への移行権利を既に有していれば、報知遊技への移行権利の貯留数(ストック数)を上乗せ(加算)する。
【0188】
なお、第15リプレイ当選時に特典付与抽選で非当選のときは、左第1停止が報知されるが、このとき報知を無視して逆押しで「ライオン」を狙うと、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目が出現する。しかし、この場合、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目が出現しても、サブ遊技状態制御手段81は、報知した押し順を無視したことに対するペナルティとして、報知遊技(AT遊技)への移行権利を付与しない。
【0189】
また、第15リプレイの当選確率は「1/5」に、特典付与抽選の当選確率は「1/3」に、それぞれ設定されている。このため、権利獲得遊技では、「1/15」の確率で、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目を出現させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)が報知されることとなり、ひいては特典としての報知遊技(AT遊技)への移行権利が付与されることとなる。
【0190】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、ノーマル特典遊技において、所定遊技回数(50遊技)を消化したときは、ノーマル特典遊技を終了する。すなわち、ノーマル特典遊技の終了条件は、所定遊技回数を消化したことに設定されている。
【0191】
次に、スーパー特典遊技への移行権利を付与した場合について説明する。
まず、RT1遊技(通常時)において、リプレイ重複A群に当選した遊技では、報知制御手段82は、リプレイEを入賞させるためのストップスイッチ42の押し順を報知する。これにより、RT1遊技からRT2遊技(準備中)に移行させるように誘導する。この点については、ノーマル特典遊技への移行権利を付与した場合と同様である。
【0192】
また、RT2遊技において、第10リプレイ(リプレイA+H+I)及びリプレイ重複C群に当選した遊技では、報知制御手段82は、リプレイAを入賞させるためのストップスイッチ42の押し順(左第1停止)を報知する。これにより、RT3遊技やRT4遊技(ART遊技)には移行させずに、RT2遊技のまま維持する。
【0193】
さらに、RT2遊技において、第9リプレイ(リプレイA+G+I)に当選した遊技では、報知制御手段82は、たとえば「逆押しでライオンを狙え!」の文字を画像表示装置23に表示して、リプレイGを入賞させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)を報知する。これにより、RT2遊技からRT3遊技に移行させるように誘導する。
【0194】
すなわち、スーパー特典遊技への移行権利を付与したときは、RT2遊技では、第9リプレイに当選するまで、第10リプレイ当選時及びリプレイ重複C群当選時には左第1停止を報知して、RT3遊技やRT4遊技には移行させずにRT2遊技を維持しつつ、第9リプレイ当選時には逆押しを報知して、RT3遊技に移行させるように誘導する。
【0195】
そして、RT2遊技において、第9リプレイに当選した遊技で、リプレイGを入賞させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)を報知したときは、サブ遊技状態制御手段81は、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたか否かにかかわらず、スーパー特典遊技を開始する。
すなわち、スーパー特典遊技の開始条件は、第9リプレイに当選した遊技で、リプレイGを入賞させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)を報知したことに設定されている。
したがって、報知に従ってストップスイッチ42が実際に逆押しで操作されたことや、リプレイGが入賞したことは、スーパー特典遊技の開始条件ではない。
【0196】
また、RT2遊技において、第9リプレイに当選した遊技で、ストップスイッチ42を逆押しで操作すると、リプレイG又はIが入賞する。そして、リプレイG又はIが入賞すると、メイン遊技状態制御手段70は、メイン遊技状態をRT2遊技からRT3遊技に移行させる。
さらに、第9リプレイに当選した遊技で、ストップスイッチ42が逆押しで操作されると、フリーズ制御手段71は、フリーズ状態をフリーズ高確状態に移行させる。
以上より、第9リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作すると、メイン遊技状態はRT3遊技、フリーズ状態はフリーズ高確状態、サブ遊技状態はスーパー特典遊技となる。
【0197】
ここで、メイン遊技状態制御手段70によるメイン遊技状態の移行制御、及びフリーズ制御手段71によるフリーズ状態の移行制御は、メイン制御手段50側で行われる。
これに対し、サブ遊技状態制御手段81によるサブ遊技状態の移行制御は、サブ制御手段80側で行われる。
また、信号は、メイン制御手段50からサブ制御手段80に対して一方向で送信される。このため、サブ遊技状態を示す信号、特にスーパー特典遊技への移行を示す信号を、サブ制御手段80からメイン制御手段50に対して送信することができない。
【0198】
またここで、本実施形態では、第9リプレイ当選時及び第10リプレイ当選時のいずれも、ストップスイッチ42が逆押しで操作されたときは、リプレイG、H又はIのいずれかを入賞させて、RT2遊技からRT3遊技に移行させる。
しかし、RT3遊技に移行したときに常に所定遊技回数(20遊技)を消化するまでフリーズ高確状態に設定すると(RT3遊技の1遊技目から20遊技目までを一律にフリーズ高確状態に設定すると)、ノーマル特典遊技もスーパー特典遊技も同じRT3遊技であるから、フリーズの発生確率を異ならせることができない。
【0199】
そこで、本実施形態では、第10リプレイ当選時にストップスイッチ42が逆押しで操作されたときは、フリーズ通常状態を維持しつつ、第9リプレイ当選時にストップスイッチ42が逆押しで操作されたときは、フリーズ高確状態に移行させるようにしている。その上で、ノーマル特典遊技への移行権利を付与したときと、スーパー特典遊技への移行権利を付与したときとで、第9リプレイ当選時及び第10リプレイ当選時における押し順の報知の制御を異ならせるようにしている。
【0200】
これにより、ノーマル特典遊技への移行権利を付与したときと、スーパー特典遊技への移行権利を付与したときとで、RT3遊技に移行したときのフリーズの発生確率を異ならせる(振り分ける)ようにしている。
すなわち、第9リプレイ当選時に逆押しを報知するか、又は第10リプレイ当選時に逆押しを報知するかをサブ制御手段80側でコントロールすることにより、フリーズ通常状態を維持するか、又はフリーズ高確状態に移行させるかをサブ制御手段80側でコントロールすることができるようにしている。
【0201】
なお、RT2遊技において、第9リプレイに当選した遊技で、逆押しが報知されたにもかかわらず、報知を無視して、又は押し順を間違えて、ストップスイッチ42を左第1停止で操作したとする。この場合にはリプレイAが入賞するので、メイン遊技状態制御手段70は、メイン遊技状態をRT3遊技には移行させずに、RT2遊技のまま維持する。また、フリーズ制御手段71は、フリーズ状態をフリーズ高確状態には移行させずに、フリーズ通常状態のまま維持する。しかし、サブ遊技状態制御手段81は、スーパー特典遊技の開始条件を満たしたと判断して、スーパー特典遊技を開始する。このため、メイン遊技状態はRT2遊技、フリーズ状態はフリーズ通常状態、サブ遊技状態はスーパー特典遊技となる。
【0202】
次に、スーパー特典遊技について説明する。
スーパー特典遊技では、報知制御手段82は、第15リプレイ(リプレイA+C+G)に当選したときは、上述した特典付与抽選を行うことなく、たとえば「逆押しでライオンを狙え!」の文字を画像表示装置23に表示して、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目を出現させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)を報知する。そして、第15リプレイ当選時に、報知に従って逆押しで「ライオン」を狙い、その結果、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目が出現したとする。この場合、サブ遊技状態制御手段81は、特典として、報知遊技(AT遊技)への移行権利を付与する。このとき、報知遊技への移行権利を既に有していれば、報知遊技への移行権利の貯留数(ストック数)を上乗せ(加算)する。
【0203】
また、スーパー特典遊技では、報知制御手段82は、第16リプレイ当選時にも、たとえば「逆押しでライオンを狙え!」の文字を画像表示装置23に表示して、逆押しで「ライオン」を狙うべき旨を報知する。
しかし、第16リプレイ当選時に、報知に従って逆押しで「ライオン」を狙っても、中段に「回転中」−「ライオンA」−「ライオンB」となる(中段に「ライオン」がテンパイする)ものの、左リール31の停止時には中段に「ライオンB」は停止しないので、特典が付与されることもない。このため、第16リプレイ当選時におけるストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨の報知は、いわゆるガセの報知となる。
【0204】
また、フリーズ高確状態では、フリーズ制御手段71は、第15リプレイ当選時及び第16リプレイ当選時にフリーズ抽選を行い、フリーズ抽選に当選したときは、フリーズ態様を抽選で選択し、選択したフリーズ態様に基づいてフリーズを実行する。
そして、第16リプレイ当選時には特典を付与することはないので、第16リプレイ当選時に発生させるフリーズは、いわゆるガセのフリーズとなるものの、第15リプレイ当選時及び第16リプレイ当選時にフリーズを発生させることにより、特典の付与に対する遊技者の期待感を高めるようにしている。
【0205】
なお、第15リプレイの当選確率は、上述したように「1/5」に設定されている。そして、スーパー特典遊技では上述した特典付与抽選を行わないので、「1/5」の確率で、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目を出現させるためのストップスイッチ42の操作タイミング及び押し順(逆押し)が報知されることとなり、ひいては特典としての報知遊技(AT遊技)への移行権利が付与されることとなる。
そして、サブ遊技状態制御手段81は、スーパー特典遊技において、所定遊技回数(50遊技)を消化したときは、スーパー特典遊技を終了する。すなわち、スーパー特典遊技の終了条件は、所定遊技回数を消化したことに設定されている。
【0206】
次に、報知遊技(AT遊技)への移行権利を付与した場合について説明する。
まず、RT1遊技(通常時)において、リプレイ重複A群に当選した遊技では、報知制御手段82は、リプレイEを入賞させるためのストップスイッチ42の押し順を報知する。これにより、RT1遊技からRT2遊技(準備中)に移行させるように誘導する。この点については、ノーマル特典遊技又はスーパー特典遊技への移行権利を付与した場合と同様である。
【0207】
また、RT2遊技において、リプレイ重複B群に当選した遊技では、報知制御手段82は、リプレイAを入賞させるためのストップスイッチ42の押し順(左第1停止)を報知する。これにより、RT3遊技には移行させずに、RT2遊技のまま維持する。
さらに、RT2遊技において、リプレイ重複C群に当選した遊技では、報知制御手段82は、リプレイFを入賞させるためのストップスイッチ42の押し順を報知する。これにより、RT2遊技からRT4遊技(ART遊技)に移行させるように誘導する。
【0208】
次に、報知遊技(AT遊技)について説明する。
上述したように、本実施形態では、報知遊技として、上乗せ型報知遊技、継続型報知遊技、及び固定型報知遊技の3種類を備える。
そして、本実施形態では、サブ遊技状態制御手段81は、リプレイFが入賞してRT4遊技(ART遊技)に移行する際に、3種類の報知遊技の中からいずれか1つを、遊技者に選択させるようにしている。
【0209】
具体的には、
図1に示すように、サブ制御手段70の入力側には、演出スイッチ45が電気的に接続されている。
また、リプレイFが入賞してRT4遊技(ART遊技)に移行する際に、サブ遊技状態制御手段81は、「上乗せ型」、「継続型」及び「固定型」の3種類のうちのいずれか1つを示す画像を画像表示装置23に表示するとともに、演出スイッチ45が操作されるごとに、画像表示装置23に表示する画像を「上乗せ型」→「継続型」→「固定型」のように順次切り替えていく。なお、「固定型」の次は、再び「上乗せ型」を表示する。
【0210】
そして、「上乗せ型」を示す画像を画像表示装置23に表示しているときにスタートスイッチ41が操作されると、サブ遊技状態制御手段81は、その後、上乗せ型報知遊技を実行する。
同様に、サブ遊技状態制御手段81は、「継続型」を示す画像を画像表示装置23に表示しているときにスタートスイッチ41が操作されると、その後、継続型報知遊技を実行し、「固定型」を示す画像を画像表示装置23に表示しているときにスタートスイッチ41が操作されると、その後、固定型報知遊技を実行する。
【0211】
すなわち、演出スイッチ45の操作によって、3種類の報知遊技の中からいずれか1つを選択させ、スタートスイッチ41の操作によって、いずれを選択するかを確定させる。
このようにして、サブ遊技状態制御手段81は、3種類の報知遊技の中からいずれか1つを、遊技者に選択させるようにしている。
【0212】
次に、上乗せ型報知遊技(上乗せ型AT遊技)について説明する。
上乗せ型報知遊技は、N1遊技(50遊技)を初期値とし、所定の上乗せ条件を満たしたときは、初期値に上乗せ遊技回数を上乗せ(加算)するタイプの報知遊技である。
具体的には、サブ遊技状態制御手段81は、上乗せ型報知遊技中に役抽選手段61でレア役(SB、第1チェリー、又は第2チェリー)に当選したときは、遊技回数を上乗せするか否か及び上乗せする遊技回数を決定する上乗せ抽選を行う。そして、上乗せ抽選に当選したときは、上乗せ抽選で決定した上乗せ遊技回数を初期値に上乗せ(加算)する。
【0213】
また、上乗せ型報知遊技中は、報知制御手段82は、第1〜第3ベルに当選した遊技において、ベルB〜Dに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止(ベルB〜Dを入賞)させるためのストップスイッチ42の押し順(正解押し順)を報知する。
第1〜第3ベル当選時に正解押し順を報知しないときは、ベルB〜Dを偶然でしか入賞させることができないが、第1〜第3ベル当選時に正解押し順を報知したときは、遊技者は、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、ベルB〜Dを入賞させることができるので、より多くのメダルの払い出しを受けることができるとともに、特定図柄組合せA〜C(ベルこぼし目)の出現を回避できるので、RT1遊技(通常時)への移行(転落)を回避できる。
【0214】
そして、上乗せ型報知遊技中に初期値及び上乗せ遊技回数を全て消化したときは、サブ遊技状態制御手段81は、上乗せ型報知遊技の終了条件を満たすと判断して、次遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。非AT遊技に移行すると、報知制御手段82は、第1〜第3ベル当選時に正解押し順を報知しなくなり、これにより、やがて特定図柄組合せA〜C(ベルこぼし目)が出現して、RT1遊技(通常時)に移行(転落)する。
【0215】
次に、継続型報知遊技(継続型AT遊技)について説明する。
継続型報知遊技は、N2遊技(10遊技)を基本単位とし、所定の継続条件を満たさなくなるまで、基本単位を継続する(繰り返す)タイプの報知遊技である。
具体的には、サブ遊技状態制御手段81は、継続型報知遊技の基本単位の10遊技を消化中に、役抽選手段61で第1〜第3ベルのいずれかに1回でも当選したときは、継続型報知遊技の継続条件を満たすと判断して、当該基本単位の10遊技を消化後すぐに、次の基本単位の10遊技を継続して実行する。
【0216】
また、継続型報知遊技中は、報知制御手段82は、第1〜第3ベル当選時に正解押し順を報知する。この点については、上乗せ型報知遊技と同様である。
そして、継続型報知遊技の基本単位の10遊技を消化中に、第1〜第3ベルに1回も当選しなかったときは、サブ遊技状態制御手段81は、継続型報知遊技の継続条件を満たさないと判断して、当該基本単位の10遊技を消化したときに継続型報知遊技を終了し、次遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。非AT遊技に移行すると、報知制御手段82は、第1〜第3ベル当選時に正解押し順を報知しなくなり、これにより、やがて特定図柄組合せA〜C(ベルこぼし目)が出現して、RT1遊技(通常時)に移行(転落)する。
【0217】
次に、固定型報知遊技(固定型AT遊技)について説明する。
固定型報知遊技は、N3遊技(100遊技)を固定とし、N3遊技を消化したときは、上乗せや継続することなく終了するタイプの報知遊技である。
具体的には、サブ遊技状態制御手段81は、固定型報知遊技中に100遊技を消化するまで、固定型報知遊技を継続する。
【0218】
また、固定型報知遊技中は、報知制御手段82は、第1〜第3ベル当選時に正解押し順を報知する。この点については、上乗せ型報知遊技及び継続型報知遊技と同様である。
そして、固定型報知遊技中に100遊技を消化したときは、サブ遊技状態制御手段81は、固定型報知遊技の終了条件を満たすと判断して、次遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。非AT遊技に移行すると、報知制御手段82は、第1〜第3ベル当選時に正解押し順を報知しなくなり、これにより、やがて特定図柄組合せA〜C(ベルこぼし目)が出現して、RT1遊技(通常時)に移行(転落)する。
【0219】
ここで、報知遊技(AT遊技)への移行権利を複数貯留(ストック)しているときは、サブ遊技状態制御手段81は、報知遊技への移行権利の貯留数(ストック数)が0になるまで、報知遊技を繰り返し実行する。このとき、サブ遊技状態制御手段81は、1つの報知遊技を一旦終了してから、次の報知遊技を開始する。また、サブ遊技状態制御手段81は、新たな報知遊技を開始するごとに、3種類の報知遊技の中からいずれか1つを、遊技者に選択させる。
【0220】
また、サブ遊技状態制御手段81は、非報知遊技(非AT遊技)中に役抽選手段61でレア役(SB、第1チェリー、又は第2チェリー)に当選したときは、サブボーナス抽選を行うとともに、報知遊技(AT遊技)への移行権利を付与するか否かのAT抽選も同時に行う。そして、AT抽選に当選したときは、サブ遊技状態制御手段81は、特典遊技(サブボーナス)を実行することなく、所定遊技回数を消化した後にAT遊技を開始する。
さらに、本実施形態では、非報知遊技(非AT遊技)中のモードとして、通常モードと、サブボーナス抽選及びAT抽選の当選確率を通常モードよりも高く設定した高確モードとを有し、サブ遊技状態制御手段81は、これらの間の移行を制御する。
【0221】
具体的には、サブ遊技状態制御手段81は、非報知遊技の通常モード中に役抽選手段61でレア役(SB、第1チェリー、又は第2チェリー)に当選したときは、サブボーナス抽選及びAT抽選を行うとともに、高確モードに移行させるか否かを決定するモードアップ抽選も同時に行う。そして、モードアップ抽選に当選したときは、サブ遊技状態制御手段81は、次遊技から高確モードに移行させる。高確モードに移行すると、サブボーナス抽選及びAT抽選の当選確率が通常モードよりも高くなる。
【0222】
これに対し、サブ遊技状態制御手段81は、非報知遊技の高確モード中に役抽選手段61でいずれかのリプレイに当選したときは、通常モードに移行させるか否かを決定するモードダウン抽選を行う。そして、モードダウン抽選で通常モードに移行させることに決定したときは、サブ遊技状態制御手段81は、次遊技から通常モードに移行させる。通常モードに移行すると、サブボーナス抽選及びAT抽選の当選確率が高確モードよりも低くなる。
【0223】
また、本実施形態では、ストップスイッチ42の押し順を報知していないときに、変則押しでストップスイッチ42が操作されると、サブ遊技状態制御手段81は、ペナルティとして、レア役(SB、第1チェリー、又は第2チェリー)に当選しても、サブボーナス抽選、AT抽選及びモードアップ抽選を行わないか、これらの当選確率を通常よりも低くする。もちろん、サブ遊技状態制御手段81は、中又は右第1停止の押し順を報知したときに、中又は右第1停止でストップスイッチ42が操作されても、ペナルティを設定することはない。
【0224】
これにより、押し順の報知がないときは、ペナルティ回避のため、遊技者が左第1停止でストップスイッチ42を操作するようにし、ひいてはスロットマシン10側(特にサブ遊技状態制御手段81)の意図に反するメイン遊技状態に偶然に移行してしまうことを防止するようにしている。
また、本実施形態では、サブ遊技状態制御手段81は、ペナルティを設定した後、左第1停止で所定遊技回数(5遊技)を消化したときは、設定したペナルティを解除する。
【0225】
ところで、本実施形態では、遊技者が左第1停止でストップスイッチ42を操作している間は、メイン遊技状態をRT2遊技やRT3遊技やRT4遊技に移行させる、いわゆる移行リプレイが入賞しない。したがって、遊技者が左第1停止でストップスイッチ42を操作している間は、移行リプレイが入賞しないので、メイン遊技状態がRT2遊技やRT3遊技やRT4遊技に移行することもない。
【0226】
また、仮に押し順の報知がないときに、遊技者が変則押しでストップスイッチ42を操作して、メイン遊技状態をRT2遊技やRT3遊技やRT4遊技に移行させたとしても、第1〜第3ベル当選時に正解押し順が報知されることはない。このため、ベルB〜Dを偶然でしか入賞させることができないので、メダルを増やすことができない上に、すぐに特定図柄組合せA〜C(ベルこぼし目)が出現して、RT1遊技(通常時)に移行(転落)する。
このように、押し順の報知がないときに変則押しでストップスイッチ42を操作して、メイン遊技状態をRT2遊技やRT3遊技やRT4遊技に移行させたとしても、ペナルティが設定され、また、メダルを増やすこともできず、しかも、すぐにRT1遊技に転落するので、遊技者にとってメリットはない。
【0227】
なお、スロットマシン10側の意図に反する押し順でストップスイッチ42が操作されて、スロットマシン10側で意図しないメイン遊技状態に移行してしまったときは、役抽選手段61の抽選結果に応じて、スロットマシン10側で意図するメイン遊技状態に移行させるための押し順を報知する。すなわち、スロットマシン10側の意図に反するメイン遊技状態に移行してしまったときは、スロットマシン10側で意図するメイン遊技状態に戻すための押し順を報知する。
【0228】
上述したように、ノーマル特典遊技の開始時に、第10リプレイに当選した遊技で逆押しを報知したにもかかわらず左第1停止で操作されると、RT2遊技かつノーマル特典遊技となり、メイン遊技状態がスロットマシン10側の意図に反することになる。
同様に、スーパー特典遊技の開始時に、第9リプレイに当選した遊技で逆押しを報知したにもかかわらず左第1停止で操作されると、RT2遊技かつスーパー特典遊技となり、メイン遊技状態がスロットマシン10側の意図に反することになる。
【0229】
ここで、ノーマル特典遊技の場合、通常は、第9リプレイに当選した遊技では左第1停止を報知しつつ、第10リプレイに当選した遊技で逆押しを報知し、リプレイH又はIを入賞させて、RT2遊技からRT3遊技に移行させるように誘導する。
また、スーパー特典遊技の場合、通常は、第10リプレイに当選した遊技では左第1停止を報知しつつ、第9リプレイに当選した遊技で逆押しを報知し、リプレイG又はIを入賞させて、RT2遊技からRT3遊技に移行させるように誘導する。
【0230】
しかし、メイン遊技状態がスロットマシン10側の意図に反するときは、スロットマシン10側で意図するメイン遊技状態に可能な限り速やかに移行させることが好ましい。
そこで、RT2遊技かつノーマル特典遊技となった場合、及びRT2遊技かつスーパー特典遊技となった場合の双方とも、通常とは異なり、第9及び第10リプレイのいずれに当選した遊技でも中第1停止を報知する。これにより、リプレイG及びHの入賞を回避して、遊技者に違和感を与えないようにしつつ、可能な限り速やかにリプレイIを入賞させて、RT2遊技からRT3遊技に移行させるように誘導する。
【0231】
また、たとえば、RT2遊技からRT4遊技に移行させることをスロットマシン10側で意図し、RT2遊技でリプレイ重複B群当選時にはリプレイAを入賞させるための押し順を報知して、RT3遊技には移行させないようにしつつ、RT2遊技でリプレイ重複C群当選時にはリプレイFを入賞させるための押し順を報知して、RT4遊技に移行させるように誘導していたとする。しかし、RT2遊技でリプレイ重複B群当選時にリプレイAを入賞させるための押し順を報知したにもかかわらず、遊技者が報知に従わずにリプレイG、H又はIを入賞させて、RT3遊技に移行させたとする。この場合、RT3遊技でリプレイ重複C群当選時にリプレイFを入賞させるための押し順を報知して、RT3遊技からRT4遊技に移行させるように誘導する。
【0232】
説明を
図1に戻す。
図1において、サブ制御手段80は、演出制御手段83を備える。
演出制御手段83は、上述したランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力を制御するものである。
【0233】
演出制御手段83は、遊技ごとに、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって、演出を選択する。具体的には、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を選択する。そして、この選択に従って、演出を出力する。
【0234】
なお、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23は、サブ制御手段80側で制御されるものであり、メイン制御手段50側で制御されるものではない。
しかし、フリーズについては、メイン制御手段50側で制御される。
ただし、フリーズが実行されると、その旨の信号がメイン制御手段50からサブ制御手段80に送信され、フリーズの実行中における画像表示等については、サブ制御手段80側で制御される。このようにして、演出制御手段83により、フリーズに応じた演出画像が画像表示装置23に表示される。
【0235】
同様に、特典遊技(サブボーナス)への移行権利や、報知遊技(AT遊技)への移行権利が付与されると、演出制御手段83は、特典遊技への移行権利が付与された旨や、報知遊技への移行権利が付与された旨や、報知遊技への移行権利の貯留数(ストック数)を、画像表示装置23に画像表示する。
【0236】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、RT2遊技で第9リプレイ(リプレイA+G+I)当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作した場合において、リプレイGを取りこぼしたときは、リプレイIが入賞するようにした。そして、リプレイG又はIのいずれが入賞しても、RT2遊技からRT3遊技に移行するようにした。
また、RT2遊技で第10リプレイ(リプレイA+H+I)当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作した場合において、リプレイHを取りこぼしたときは、リプレイIが入賞するようにした。そして、リプレイH又はIのいずれが入賞しても、RT2遊技からRT3遊技に移行するようにした。
【0237】
しかし、これに限らず、たとえば、第9リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作してリプレイGを取りこぼしたときは、リプレイIは入賞せず、RT3遊技にも移行しないようにしてもよい。同様に、第10リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作してリプレイHを取りこぼしたときは、リプレイIは入賞せず、RT3遊技にも移行しないようにしてもよい。
【0238】
(2)本実施形態では、リプレイHに対応する図柄の組合せとして、「ゴリラ」−「ゴリラ」−「ゴリラ」、及び「ダチョウ」−「ダチョウ」−「ダチョウ」の2種類を備えた。また、第10リプレイ(リプレイA+H+I)当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作したときは、「ゴリラ」−「ゴリラ」−「ゴリラ」、又は「ダチョウ」−「ダチョウ」−「ダチョウ」のいずれかが有効ラインに停止可能になるとともに、いずれが有効ラインに停止しても、リプレイHが入賞したとして、RT2遊技からRT3遊技に移行するようにした。
【0239】
しかし、これに限らず、たとえば、リプレイHに対応する図柄の組合せは、「ゴリラ」−「ゴリラ」−「ゴリラ」、又は「ダチョウ」−「ダチョウ」−「ダチョウ」のいずれか1種類としてもよい。そして、第10リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作したときは、その1種類の図柄の組合せが有効ラインに停止可能になるとともに、有効ラインに停止したときは、リプレイHが入賞したとして、RT2遊技からRT3遊技に移行するようにしてもよい。
【0240】
(3)本実施形態では、特典遊技(サブボーナス)への移行権利を付与した場合において、RT2遊技で第9リプレイ又は第10リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知したときは、ストップスイッチ42が実際に逆押しで操作されたか否かにかかわらず、特典遊技を開始するようにした。
【0241】
具体的には、ノーマル特典遊技への移行権利を付与した場合において、RT2遊技で第10リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知したときは、ストップスイッチ42が実際に逆押しで操作されたか否かにかかわらず、ノーマル特典遊技を開始するようにした。
また、スーパー特典遊技への移行権利を付与した場合において、RT2遊技で第9リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知したときは、ストップスイッチ42が実際に逆押しで操作されたか否かにかかわらず、スーパー特典遊技を開始するようにした。
【0242】
しかし、これに限らず、たとえば、特典遊技への移行権利を付与した場合において、RT2遊技で第9リプレイ又は第10リプレイに当選したときは、ストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知したことを条件とすることなく、特典遊技を開始するようにしてもよい。
また、たとえば、特典遊技への移行権利を付与した場合において、RT2遊技で第9リプレイ又は第10リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知したときは、ストップスイッチ42が実際に逆押しで操作されたことを条件として、特典遊技を開始するようにしてもよい。
【0243】
(4)本実施形態では、RT2遊技で第9リプレイ(リプレイA+G+I)当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作したときは、リプレイG又はIが入賞して、RT2遊技からRT3遊技に移行するとともに、フリーズ通常状態からフリーズ高確状態に移行し、フリーズ高確状態のRT3遊技で第15リプレイ(リプレイA+C+G)及び第16リプレイ(リプレイA+C+H)に当選したときは、フリーズを発生可能にした。
【0244】
しかし、フリーズの発生条件は、あくまでも例示であり、これに限られるものではない。たとえば、フリーズ高確状態のRT3遊技で第15リプレイ及び第16リプレイに当選したときは、フリーズを発生させるか否かのフリーズ抽選を行うことなく、常にフリーズを発生させるようにしてもよい。
また、たとえば、フリーズ高確状態のRT3遊技で第15リプレイに当選したときにのみ、フリーズを発生可能にし、フリーズ高確状態のRT3遊技で第16リプレイに当選したときは、フリーズを発生させないようにしてもよい。
【0245】
もちろん、フリーズ高確状態のRT3遊技で第15リプレイ及び第16リプレイに当選したとき以外でも、フリーズを発生可能にしてもよい。
また、フリーズ高確状態以外にも、フリーズの発生確率がフリーズ通常状態よりも高いフリーズ状態を設けてもよい。
さらにまた、フリーズ通常状態において、所定の条件を満たしたときに、フリーズを発生可能にしてもよい。
このように、フリーズの発生条件は、種々設定することができる。
【0246】
(5)本実施形態では、RT3遊技で第15リプレイ当選時にストップスイッチ42を逆押しで操作して中段に「ライオンB」−「ライオンA」−「ライオンB」が揃う特徴的な停止出目が出現したときは、遊技者に対して特典として報知遊技(AT遊技)への移行権利を付与した。
【0247】
しかし、特典を付与する条件は、あくまでも例示であり、中段に「ライオン」が3個揃う特徴的な停止出目が出現したことに限らず、種々設定することができる。
たとえば、フリーズ高確状態では、毎遊技、フリーズを発生させるか否かのフリーズ抽選を行い、フリーズ抽選で当選したときは、フリーズを発生させるとともに、フリーズが発生したことを条件として、遊技者に対して特典を付与するようにしてもよい。
また、遊技者に対して付与する特典の内容は、あくまでも例示であり、報知遊技への移行権利に限らず、種々設定することができる。
たとえば、発生したフリーズの態様に応じて、遊技者に対して付与する特典の内容や大きさを異ならせるようにしてもよい。
【0248】
(6)本実施形態では、非報知遊技(非AT遊技)中のモードとして、通常モード及び高確モードの2種類を設けて、これらの間を移行させるようにした。
しかし、非報知遊技中のモードは2種類に限らず、たとえば、サブボーナス抽選やAT抽選の当選確率が異なる3種類以上のモードを設けて、これらの間を移行させるようにしてもよい。
また、たとえば、所定遊技回数(たとえば150遊技)を消化するごとに、高確モードに移行させるか否かを決定するモードアップ抽選を行い、モードアップ抽選で当選したときは、高確モードに移行させるようにしてもよい。
【0249】
(7)本実施形態では、報知遊技(AT遊技)として、上乗せ型報知遊技、継続型報知遊技、及び固定型報知遊技の3種類を設けて、開始時に3種類の報知遊技の中からいずれか1つを遊技者に選択させるようにした。
しかし、これに限らず、たとえば、報知遊技は、いずれか1種類のみにしてもよく、また、複数種類の報知遊技を設けるとともに、開始時に複数種類の報知遊技の中からいずれか1つを抽選で選択するようにしてもよい。
【0250】
なお、上記(1)〜(7)の各変形例は、それぞれ単独で適用される場合に限られるものではなく、これらを適宜組合わせて適用することもできる。
<付記>
本願の出願当初の請求項に係る発明(当初発明)が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。
(a)当初発明が解決しようとする課題
役の抽選結果に応じてフリーズを発生させると、役の抽選もフリーズの制御もメイン制御手段側で行われることから、フリーズの発生をサブ制御手段側でコントロールすることができない。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技の進行を所定時間停止するフリーズを行うスロットマシンにおいて、フリーズの発生をサブ制御手段側でコントロールできるようにすることである。
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、複数種類の図柄を表示した複数(左、中、右の3個)のリール(31)と、各前記リールに対応して設けられ、前記リールを停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチ(42)と、役の抽選を行う役抽選手段(61)と、前記ストップスイッチが操作されたときに前記リールを停止制御するリール制御手段(64)と、遊技の進行を所定時間停止するフリーズを制御するフリーズ制御手段(71)と、遊技状態として、遊技状態S1と、遊技状態S1から移行可能な遊技状態であって遊技者にとって遊技状態S1よりも有利な遊技状態S2とを有し、これらの遊技状態の移行を制御する遊技状態制御手段(メイン遊技状態制御手段70)とを備え、前記役抽選手段は、遊技状態S1では、役抽選結果Aとなる場合、及び役抽選結果Bとなる場合を有するように役の抽選を行い、前記リール制御手段は、役抽選結果Aとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順T(逆押し:右中左の押し順)で操作されたときは、リール停止態様P1が出現可能に前記リールを停止制御するとともに、役抽選結果Aとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順T以外で操作されたときは、リール停止態様P1が出現しないように前記リールを停止制御し、役抽選結果Bとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順Tで操作されたときは、リール停止態様P2が出現可能に前記リールを停止制御するとともに、役抽選結果Bとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順T以外で操作されたときは、リール停止態様P2が出現しないように前記リールを停止制御し、リール停止態様P1を出現させる権利、及びリール停止態様P2を出現させる権利を付与するか否かを決定する権利付与決定手段(サブ遊技状態制御手段81)と、前記ストップスイッチの押し順の報知を制御する報知制御手段(82)とを備え、前記報知制御手段は、リール停止態様P1を出現させる権利を付与したときは、その後に所定の条件を満たすまで(役抽選結果Aとなるまで)、役抽選結果Bとなった遊技では押し順T以外を報知するとともに、役抽選結果Aとなった遊技では押し順Tを報知し、前記遊技状態制御手段は、遊技状態S1においてリール停止態様P1が出現したときは、遊技状態S1から遊技状態S2に移行させるように制御し、前記報知制御手段は、リール停止態様P2を出現させる権利を付与したときは、その後に所定の条件を満たすまで(役抽選結果Bとなるまで)、役抽選結果Aとなった遊技では押し順T以外を報知するとともに、役抽選結果Bとなった遊技では押し順Tを報知し、前記遊技状態制御手段は、遊技状態S1においてリール停止態様P2が出現したときは、遊技状態S1から遊技状態S2に移行させるように制御し、前記フリーズ制御手段は、役抽選結果Bとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順Tで操作されたときは、その後に所定の条件を満たす(所定遊技回数(20遊技)を消化する)まで、遊技状態S1よりもフリーズの発生確率を高くする(フリーズ高確状態にする)ように制御することを特徴とするスロットマシンである。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、前記リール制御手段は、役抽選結果Aとなった遊技で前記ストップスイッチを押し順Tで操作しても前記ストップスイッチの操作タイミングによってはリール停止態様P1が出現しないときを有するとともに、役抽選結果Bとなった遊技で前記ストップスイッチを押し順Tで操作しても前記ストップスイッチの操作タイミングによってはリール停止態様P2が出現しないときを有するように前記リールを停止制御し、役抽選結果Aとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順Tで操作された場合においてリール停止態様P1が出現しなかったときは、リール停止態様P3が出現するように前記リールを停止制御し、役抽選結果Bとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順Tで操作された場合においてリール停止態様P2が出現しなかったときは、リール停止態様P3が出現するように前記リールを停止制御し、前記遊技状態制御手段は、遊技状態S1においてリール停止態様P3が出現したときは、遊技状態S1から遊技状態S2に移行させるように制御することを特徴とするスロットマシンである。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、リール停止態様P1として、リール停止態様P1a、及びリール停止態様P1bを有し、前記リール制御手段は、役抽選結果Aとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順Tで操作されたときは、前記ストップスイッチの操作タイミングに応じて、リール停止態様P1a又はリール停止態様P1bのいずれかが出現可能に前記リールを停止制御するとともに、役抽選結果Aとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順T以外で操作されたときは、リール停止態様P1a及びリール停止態様P1bのいずれも出現しないように前記リールを停止制御し、前記遊技状態制御手段は、遊技状態S1においてリール停止態様P1a又はリール停止態様P1bのいずれかが出現したときは、遊技状態S1から遊技状態S2に移行させるように制御することを特徴とするスロットマシンである。
第4の解決手段は、第1〜第3の解決手段において、役抽選結果A又は役抽選結果Bとなった遊技で押し順Tを報知したときは、前記ストップスイッチが押し順Tで操作されたか否かにかかわらず、リール停止態様に応じて遊技者に対して特典(報知遊技(AT遊技)への移行権利)を付与する特典遊技(サブボーナス)を開始し、その後に所定の条件を満たした(所定遊技回数(50遊技)を消化した)ときは、前記特典遊技を終了するように制御することを特徴とするスロットマシンである。
第5の解決手段は、第1〜第4の解決手段において、前記役抽選手段は、遊技状態S2では、役抽選結果Cとなる場合、及び役抽選結果Dとなる場合を有するように役の抽選を行い、前記リール制御手段は、役抽選結果Cとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順Tで操作されたときは、リール停止態様P4が出現可能に前記リールを停止制御するとともに、役抽選結果Cとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順T以外で操作されたときは、リール停止態様P4が出現しないように前記リールを停止制御し、役抽選結果Dとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順Tで操作されたときは、リール停止態様P4の一部が形成されているもののリール停止態様P4とは異なるリール停止態様P5が出現可能に前記リールを停止制御するとともに、役抽選結果Dとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順T以外で操作されたときは、リール停止態様P5が出現しないように前記リールを停止制御し、リール停止態様P4の出現に応じて遊技者に対して特典を付与するように制御し、前記フリーズ制御手段は、役抽選結果Bとなった遊技で前記ストップスイッチが押し順Tで操作された後の所定遊技回数の遊技(20遊技)において、役抽選結果C又は役抽選結果Dとなったときに、フリーズを発生可能に制御することを特徴とするスロットマシンである。
(作用)
当初発明においては、役抽選手段は、遊技状態S1では、役抽選結果Aとなる場合、及び役抽選結果Bとなる場合を有するように、役の抽選を行う。
また、リール制御手段は、役抽選結果Aとなった遊技では、ストップスイッチが押し順Tで操作されたときは、リール停止態様P1が出現可能にリールを停止制御し、ストップスイッチが押し順T以外で操作されたときは、リール停止態様P1が出現しないようにリールを停止制御する。
さらにまた、リール制御手段は、役抽選結果Bとなった遊技では、ストップスイッチが押し順Tで操作されたときは、リール停止態様P2が出現可能にリールを停止制御し、ストップスイッチが押し順T以外で操作されたときは、リール停止態様P2が出現しないようにリールを停止制御する。
ここで、リール停止態様P1を出現させる権利を付与したときは、報知制御手段は、その後に所定の条件を満たすまで、役抽選結果Bとなった遊技では押し順T以外を報知し、役抽選結果Aとなった遊技では押し順Tを報知する。このようにして、リール停止態様P2が出現するのを回避しつつ、役抽選結果Aとなるのを待って、リール停止態様P1が出現するように誘導する。そして、遊技状態制御手段は、遊技状態S1においてリール停止態様P1が出現したときは、遊技状態S1から遊技状態S2に移行させる。
一方、リール停止態様P2を出現させる権利を付与したときは、報知制御手段は、その後に所定の条件を満たすまで、役抽選結果Aとなった遊技では押し順T以外を報知し、役抽選結果Bとなった遊技では押し順Tを報知する。このようにして、リール停止態様P1が出現するのを回避しつつ、役抽選結果Bとなるのを待って、リール停止態様P2が出現するように誘導する。そして、遊技状態制御手段は、遊技状態S1においてリール停止態様P2が出現したときも、リール停止態様P1が出現したときと同様に、遊技状態S1から遊技状態S2に移行させる。
そして、フリーズ制御手段は、役抽選結果Bとなった遊技でストップスイッチが押し順Tで操作されたときは、その後に所定の条件を満たすまで、遊技状態S1よりもフリーズの発生確率を高くする。
すなわち、役抽選結果Aとなった遊技でストップスイッチが押し順Tで操作され、リール停止態様P1が出現して遊技状態S2に移行しても、フリーズの発生確率は高くはならないが、役抽選結果Bとなった遊技でストップスイッチが押し順Tで操作され、リール停止態様P2が出現して遊技状態S2に移行したときは、フリーズの発生確率が遊技状態S1よりも高くなる。
このため、同じ遊技状態S2であっても、役抽選結果Aとなった遊技でストップスイッチが押し順Tで操作されて遊技状態S2に移行したときと、役抽選結果Bとなった遊技でストップスイッチが押し順Tで操作されて遊技状態S2に移行したときとで、フリーズの発生確率を異ならせることができる。
また、押し順の報知の制御により、役抽選結果Aとなった遊技でストップスイッチを押し順Tで操作させるか、又は役抽選結果Bとなった遊技でストップスイッチを押し順Tで操作させるかをコントロールすることができる。これにより、リール停止態様P1を出現させて遊技状態S2に移行させるか、又はリール停止態様P2を出現させて遊技状態S2に移行させるかをコントロールすることができるとともに、フリーズの発生確率を高くするか否かをコントロールすることができる。そして、押し順の報知の制御をサブ制御手段側で行うことにより、フリーズの発生確率を高くするか否かをサブ制御手段側でコントロールすることができる。
(当初発明と実施形態との関係)
実施形態では、「遊技状態S1」は、「RT2遊技(準備中)」に相当し、「遊技状態S2」は、「RT3遊技」に相当する。
また、「役抽選結果A」は、「第10リプレイ(リプレイA+H+I)当選」に相当し、「役抽選結果B」は、「第9リプレイ(リプレイA+G+I)当選」に相当し、「役抽選結果C」は、「第15リプレイ(リプレイA+C+G)当選」に相当し、「役抽選結果D」は、「第16リプレイ(リプレイA+C+H)当選」に相当する。
さらにまた、「リール停止態様P1」は、「リプレイH入賞時の図柄の組合せ(右上がりに「ゴリラ」又は「ダチョウ」が3個揃う停止出目)」に相当する。
さらに、「リール停止態様P1a」は、「リプレイH入賞時の図柄の組合せのうち、右上がりに「ゴリラ」が3個揃う停止出目」に相当し、「リール停止態様P1b」は、「リプレイH入賞時の図柄の組合せのうち、右上がりに「ダチョウ」が3個揃う停止出目」に相当する。
また、「リール停止態様P2」は、「リプレイG入賞時の図柄の組合せ(中段に「ライオンA」が3個揃う停止出目)」に相当し、「リール停止態様P3」は、「リプレイI入賞時の図柄の組合せ」に相当する。
さらにまた、「リール停止態様P4」は、「中段に「ライオンB」−「ライオンA」−「ライオンB」が揃う(「ライオン」が3個揃う)停止出目」に相当する。
さらに、「リール停止態様P5」は、「中段に「回転中」−「ライオンA」−「ライオンB」となる(「ライオン」がテンパイする)ものの、左リールの停止時には中段に「ライオンB」が停止しない(「ライオン」が3個は揃わない)停止出目」に相当する。
また、「リール停止態様P1を出現させる権利」は、「ノーマル特典遊技への移行権利」に相当し、「リール停止態様P2を出現させる権利」は、「スーパー特典遊技への移行権利」に相当する。
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、役抽選結果Aとなった遊技でストップスイッチを押し順Tで操作し、リール停止態様P1が出現して遊技状態S2に移行しても、フリーズの発生確率は高くはならないが、役抽選結果Bとなった遊技でストップスイッチを押し順Tで操作し、リール停止態様P2が出現して遊技状態S2に移行したときは、その後に所定の条件を満たすまで、フリーズの発生確率が遊技状態S1よりも高くなる。
このため、同じ遊技状態S2であっても、役抽選結果Aとなった遊技でストップスイッチを押し順Tで操作して遊技状態S2に移行したときと、役抽選結果Bとなった遊技でストップスイッチを押し順Tで操作して遊技状態S2に移行したときとで、フリーズの発生確率を異ならせることができる。
また、押し順の報知の制御により、役抽選結果Aとなった遊技でストップスイッチを押し順Tで操作させるか、又は役抽選結果Bとなった遊技でストップスイッチを押し順Tで操作させるかをコントロールすることができ、ひいてはフリーズの発生確率を高くするか否かをコントロールすることができる。よって、押し順の報知の制御をサブ制御手段側で行うことにより、フリーズの発生確率を高くするか否かをサブ制御手段側でコントロールすることができる。