特許第5769235号(P5769235)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5769235
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】折り畳みコンテナー
(51)【国際特許分類】
   B65D 6/18 20060101AFI20150806BHJP
   B65D 6/24 20060101ALI20150806BHJP
【FI】
   B65D6/18 D
   B65D6/24 Z
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-88836(P2011-88836)
(22)【出願日】2011年4月13日
(65)【公開番号】特開2012-218794(P2012-218794A)
(43)【公開日】2012年11月12日
【審査請求日】2013年12月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
(72)【発明者】
【氏名】和田 吉弘
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−029931(JP,U)
【文献】 特開2006−199319(JP,A)
【文献】 実開昭62−110132(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 6/18
B65D 6/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部フレームと、底部と、上部分割側壁と下部分割側壁とからなる分割側壁と、はね上げ側壁とからなる折り畳みコンテナーにおいて、
前記はね上げ側壁は、
前記上部フレームとヒンジ連結される上部水平縁部と、
下部水平縁部と、
相対する一対の垂直縁部と、
前記上部水平縁部、下部水平縁部、及び、相対する一対の垂直縁部とにより囲まれる板状部とを備え、
前記板状部のうち、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、外側に位置する面における前記相対する一対の垂直縁部の付近には、相対する一対の垂直凸条が設けられるとともに、当該各垂直凸条は、それぞれ上部垂直凸条と、下部垂直凸条とを備え、当該各上部垂直凸条及び下部垂直凸条の裏面側には、上部垂直凹部と、下部垂直凹部とが形成され、
前記上部垂直凸条と、下部垂直凸条との境界部には、境界凸部が設けられ、当該境界凸部の裏面側には、境界凹部が形成され、
前記一対の相対する境界凸部を連結するようにして水平凸条が設けられ、当該水平凸条の裏面側には、水平凹部が形成されることを特徴とする折り畳みコンテナー。
【請求項2】
折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、水平凸条の両端部付近が、ヒンジ連結部付近に位置する下部分割側壁の嵌合突出部と該嵌合突出部が嵌合するはね上げ側壁の凹部との嵌合位置に位置するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の折り畳みコンテナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種々の物品の保管、輸送或いは搬送等に使用される折り畳みコンテナーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
以下に、特許文献1である実開昭55−44798号公報の図である図7及び図8を用いて、背景技術について説明する。
【0003】
特許文献1には、額縁状のフレーム1と底板2と上側の板状部分4と下側の板状部分5とあおり板9とからなる折り畳みコンテナーが開示されいる。
【0004】
フレーム1とあおり板9の上端部とは、ヒンジ連結されており、また、フレーム1と上側の板状部分4の上端部とは、ヒンジ連結されており、更に、下側の板状部分5の下端部と底板2とはヒンジ連結されており、更にまた、上側の板状部分4の下端部と下側の板状部分5の上端部とも、連結部6によりヒンジ連結されている。
【0005】
フレーム1と底板2と上側の板状部分4と下側の板状部分5とあおり板9とからなる折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた状態から、折り畳みコンテナーを折り畳む際には、先ず最初に、図7に示されているように、垂直状態のあおり板9を、フレーム1方向に回動させ、あおり板9を、水平状態とし、その後、上側の板状部分4と下側の板状部分5とを、連結部6を中心に、互いに重ねることにより、折り畳みコンテナーを折り畳むことができるように構成されている。
【0006】
また、折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた状態においては、連結部6を挟んで、連結部6付近に位置する上側の板状部分4の下部と下側の板状部分5の上部に、それぞれ形成された突出部4c(5c)が、あおり板9に形成された凹部9aに嵌合するように構成されている。
【0007】
更に、折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた状態においては、あおり板9の下端部の中央部に形成された公知のあおり板9側の嵌合部9c、9d、9eと、底板2に形成されたつめ2c、2d、2eとが係合し、垂直状態のあおり板9が、簡単には、水平方向に回動しないように構成されている。
【0008】
箱型に組み立てられた状態から、折り畳みコンテナーを折り畳むには、上述したように、先ず最初に、垂直状態のあおり板9をフレーム1方向に回動させることになるが、この際、あおり板9の中央部の下端部に形成されたあおり板9側の嵌合部9c、9d、9eと、底板2に形成されたつめ2c、2d、2eとの係合状態の解除を行うために、あおり板9の嵌合部9c、9d、9e付近を、作業者が、手で、押圧或いは殴打して、あおり板9と底板2との係合状態の解除を行うとともに、あおり板9と底板2との係合状態の解除に次いで、下側の板状部分5に形成された突出部5cを、あおり板9に形成された凹部9aから排出し、また、上側の板状部分4に形成された突出部4cを、あおり板9に形成された凹部9aから排出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開昭55−44798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
箱型に組み立てられた状態において、あおり板9と底板2との係合状態を解除する際には、作業者が、手で、あおり板9を押圧或いは殴打して、あおり板9と底板2との係合状態の解除することになるが、あおり板9の強度や剛性が弱く、あおり板9が変形したり捩じれたりし、作業者の押圧力或いは殴打力が、効果的に、あおり板9と底板2との係合状態の解除力とはならず、従って、あおり板9と底板2との係合状態の解除作業が円滑に行われず、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーの折り畳み作業の作業性が悪いという問題があった。
【0011】
また、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てるには、フレーム1を上方に持ち上げることにより、互いに重ねられていた上側の板状部分4と下側の板状部分5とを、連結部6を中心に、上側の板状部分4と下側の板状部分5とが、互いに面一となるように回動するとともに、水平状態のあおり板9を、垂直方向に回動させることになるが、最終的には、作業者が、あおり板9を、内側から、手で押圧或いは殴打して、あおり板9と底板2とを係合状態とすることになるが、あおり板9の強度や剛性が弱く、あおり板9が変形したり捩じれたりし、作業者の押圧力或いは殴打力が、効果的に、あおり板9と底板2との係合状態の係合力とはならず、従って、あおり板9と底板2との係合作業が円滑に行われず、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーの組み立て作業の作業性が悪いという問題があった。
【0012】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上述した目的を達成するために、上部フレームと、底部と、上部分割側壁と下部分割側壁とからなる分割側壁と、はね上げ側壁とからなる折り畳みコンテナーにおいて、第1には、前記はね上げ側壁は、前記上部フレームとヒンジ連結される上部水平縁部と、下部水平縁部と、相対する一対の垂直縁部と、前記上部水平縁部、下部水平縁部、及び、相対する一対の垂直縁部とにより囲まれる板状部とを備え、
前記板状部のうち、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、外側に位置する面における前記相対する一対の垂直縁部の付近には、相対する一対の垂直凸条が設けられるとともに、当該各垂直凸条は、それぞれ上部垂直凸条と、下部垂直凸条とを備え、当該各上部垂直凸条及び下部垂直凸条の裏面側には、上部垂直凹部と、下部垂直凹部とが形成され、前記上部垂直凸条と、下部垂直凸条との境界部には、境界凸部が設けられ、当該境界凸部の裏面側には、境界凹部が形成され、前記一対の相対する境界凸部を連結するようにして水平凸条が設けられ、当該水平凸条の裏面側には、水平凹部が形成されるように構成したものであり、第2には、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、水平凸条の両端部付近が、ヒンジ連結部付近に位置する下部分割側壁の嵌合突出部と該嵌合突出部が嵌合するはね上げ側壁の凹部との嵌合位置に位置するように構成したものである。
【発明の効果】
【0014】
はね上げ側壁に、相対する垂直凸条及び該相対する垂直凸条を連結する水平凸条を形成することにより、はね上げ側壁を面変化させるように構成したので、はね上げ側壁の強度や剛性を高めることができ、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを折り畳む際に、垂直状態のはね上げ側壁を、作業者が、手で、押圧或いは殴打しても、はね上げ側壁が変形することを抑制することができ、従って、押圧力或いは殴打力が、効果的に、底部とはね上げ側壁の係合状態の解除力に作用することになり、折り畳みコンテナーの折り畳み作業の作業性が向上する。
【0015】
折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、水平凸条の両端部付近が、ヒンジ連結部付近に位置する下部分割側壁の嵌合突出部と該嵌合突出部が嵌合するはね上げ側壁の凹部との嵌合位置に位置するように構成したので、垂直状態のはね上げ側壁を、水平方向に回動する際に、作業者のはね上げ側壁への押圧力或いは殴打力が、効果的に、下部分割側壁の嵌合突出部と該嵌合突出部が嵌合するはね上げ側壁の凹部との嵌合状態の解除力として作用し、従って、折り畳みコンテナーの折り畳み作業の作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態の斜視図である。
図2図2は、同じく、本発明の折り畳みコンテナーの折り畳み途中或いは組み立て途中の斜視図である。
図3図3は、同じく、本発明の折り畳みコンテナーの折り畳み途中或いは組み立て途中の斜視図である。
図4図4は、本発明の折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態の斜視図である。
図5図5は、本発明の折り畳みコンテナーを構成するはね上げ側壁の外部側からの斜視図である。
図6図6は、本発明の折り畳みコンテナーを構成するはね上げ側壁の内部側からの斜視図である。
図7図7は、特許文献1に記載の折り畳みコンテナーの斜視図である。
図8図8は、特許文献1に記載の折り畳みコンテナーの部分拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0018】
図1図4を用いて、本発明の実施例について説明するが、特許文献1と同じ部材については、同じ図面符号を、本発明の実施例においても使用することとする。
【0019】
本発明の折り畳みコンテナーも、上述した特許文献1に記載されているように、上部フレーム(特許文献1において、フレームと称されている。)1と、底部(特許文献1において、底板と称されている。)2と、上部分割側壁(特許文献1において、上側の板状部分と称されている。)4と下部分割側壁(特許文献1において、下側の板状部分と称されている。)5とからなる分割側壁(特許文献1において、側板と称されている。)3と、はね上げ側壁(特許文献1において、あおり板と称されている。)9とから構成されている。
【0020】
折り畳みコンテナーを、図1に示されている箱型に組み立てられた状態から、図4に示されているように折り畳む際には、先ず最初に、はね上げ側壁9を、図2に示されているように、上部フレーム1方向に回動させ、はね上げ側壁9を、図3に示されているように、水平状態とし、その後、上部分割側壁4と下部分割側壁5とを、ヒンジ連結部(特許文献1において、連結部と称されている。)6を中心に回動させて重ねることにより、折り畳むことができるように構成されている。
【0021】
折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた状態においては、ヒンジ連結部6を挟んで、ヒンジ連結部6付近に位置する上部分割側壁4の下部に形成された突出部4c及びヒンジ連結部6付近に位置する下部分割側壁5の上部に形成された突出部(以下、嵌合突出部と称する。)5cが、それぞれ、はね上げ側壁9に形成された凹部(以下、嵌合凹部と称する。)9aに嵌合するように構成されている。
【0022】
箱型に組み立てられた状態から、折り畳みコンテナーを折り畳むには、上述したように、先ず最初に、垂直状態のはね上げ側壁9を、上部フレーム1方向に回動させることになるが、この際、はね上げ側壁9の中央部の下端部に形成された嵌合部(以下、共通の符号9cを使用する。)9cと、底部2に形成されたつめ(以下、共通の符号2cを使用するとともに、係止部と称する。)2cとの係合状態の解除を円滑に行うために、はね上げ側壁9の嵌合部9c付近を、作業者が、手で、押圧或いは殴打して、はね上げ側壁9と底部2との係合状態の解除するとともに、次いで、下部分割側壁5に形成された突出部5cを、はね上げ側壁9に形成された凹部9aから排出し、また、上部分割側壁4に形成された突出部4cを、はね上げ側壁9に形成された凹部9aから排出するように構成されている。
【0023】
次に、図5及び図6を用いて、はね上げ側壁9について説明する。
【0024】
はね上げ側壁9は、上部フレーム1とヒンジ連結されるヒンジ部9f’が形成されている上部水平縁部9fと、嵌合部9cが形成されている下部水平縁部9gと、嵌合凹部9aが形成されている相対する垂直縁部9hと、上部水平縁部9fと下部水平縁部9gと相対する垂直縁部9hとにより囲まれ板状部9iとから構成されている。
【0025】
はね上げ側壁9の板状部9iの相対する垂直縁部9h付近を、板状部9iの外壁面(折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、外側に位置する面)9i1から、板状部9iの内壁面(折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、内側に位置する面)9i2方向に凹ますことにより、垂直縁部9h付近の板状部9iには、側部縦溝状凹部9jが形成されている。また、板状部9iの中央領域の上部を、板状部9iの外壁面9i1から、板状部9iの内壁面9i2方向に凹ますことにより、板状部9iの中央領域の上部には、略方形状の上部凹部9kが形成されており、また、板状部9iの中央領域の下部を、板状部9iの外壁面9i1から、板状部9iの内壁面9i2方向に凹ますことにより、板状部9iの中央領域の下部には、上部凹部9kと同じ幅を有する略方形状の下部凹部9mが形成されている。
【0026】
側部縦溝状凹部9jは、相対する傾斜側壁9j1と奥壁9j2と天板9j3と底板9j4とを有しており、側部縦溝状凹部9jは、相対する傾斜側壁9j1を架橋する複数の水平補強リブ9j5により区画されている。
【0027】
略方形状の上部凹部9kは、相対する傾斜側壁9k1と奥壁9k2と天板9k3と傾斜底板9k4とを有しており、天板9k3の直下には、上部水平リブ9k5が形成されている。また、略方形状の下部凹部9mは、相対する傾斜側壁9m1と奥壁9m2と傾斜天部9m3と底板9m4とを有しており、底板9m4の直上には、適当数の下部水平リブ9m5が形成されている。
【0028】
上部凹部9kを形成することにより、上部凹部9kと側部縦溝状凹部9jとの間には、相対する上部垂直凸条10が形成されることになる。また、下部凹部9mを形成することにより、下部凹部9mと側部縦溝状凹部9jとの間には、相対する下部垂直凸条11が形成されることになる。更に、上部凹部9kと下部凹部9mを形成することにより、上部凹部9kと下部凹部9mとの間には、相対する上部垂直凸条10と相対する下部垂直凸条11との境界凸部12を連結する水平凸条13が形成が形成されることになる。
【0029】
上述した上部垂直凸条10は、側部縦溝状凹部9jを構成する相対する傾斜側壁9j1のうち、上部凹部9k側に位置する傾斜側壁9j1と外壁面9i1と上部凹部9kを構成する一方の傾斜側壁9k1とから構成されている。また、上述した下部垂直凸条11は、側部縦溝状凹部9jを構成する相対する傾斜側壁9j1のうち、下部凹部9m側に位置する傾斜側壁9j1と外壁面9i1と下部凹部9mを構成する一方の傾斜側壁9m1とから構成されている。更に、水平凸条13は、上部凹部9kを構成する傾斜底板9k4と下部凹部9mを構成する傾斜天部9m3と外壁面9i1とから構成されている。
【0030】
上部垂直凸条10を形成することにより、板状部9iの内壁面9i2側には、上部垂直凸条10に対応して、上部垂直凹部10’が形成されることになり、また、下部垂直凸条11を形成することにより、板状部9iの内壁面9i2側には、下部垂直凸条11に対応して、下部垂直凹部11’が形成されることになり、更に、水平凸条13を形成することにより、板状部9iの内壁面9i2側には、水平凸条13に対応して、水平凹部13’が形成されることになり、なお更に、上部垂直凸条10と下部垂直凸条11との境界凸部12に対応して、板状部9iの内壁面9i2側には、境界凹部12’が形成されることになる。なお、上部垂直凹部10’や下部垂直凹部11’には、上部垂直凹部10’や下部垂直凹部11’を区画する複数の水平補強リブ14を形成することもでき、また、水平凹部13’には、水平凹部13’を区画する複数の垂直補強リブ15を形成することもできる。
【0031】
上述したように、側部縦溝状凹部9jを形成することにより、垂直縁部9hと側部縦溝状凹部9jを形成する垂直縁部9h側の傾斜側壁9j1と板状部9iの外壁面9i1とにより、端部垂直凸条16が形成されている。端部垂直凸条16を形成することにより、板状部9iの内壁面9i2側には、端部垂直凸条16に対応して、端部垂直凹部16’が形成されることになり、端部垂直凹部16’には、端部垂直凹部16’を区画する複数の水平補強リブ17を形成することもできる。
【0032】
上述したように、はね上げ側壁9に、上部垂直凸条10、下部垂直凸条11、境界凸部12、及び、上部垂直凸条10と下部垂直凸条11とを、境界凸部12を介して連結する水平凸条13を形成することにより、はね上げ側壁9を面変化させるように構成されている。このように、はね上げ側壁9を面変化させることにより、はね上げ側壁9の強度や剛性を高めることができ、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを折り畳む際に、垂直状態のはね上げ側壁9を、作業者が、手で、押圧或いは殴打しても、はね上げ側壁9が変形することを抑制することができ、従って、押圧力或いは殴打力が、効果的に、底部2とはね上げ側壁9の係合状態の解除力に作用することになり、折り畳みコンテナーの折り畳み作業の作業性が向上する。
【0033】
また、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際には、上述した水平凸条13は、その両端部付近が、上部分割側壁4と下部分割側壁5とのヒンジ連結部6付近に位置する下部分割側壁5の嵌合突出部5cと該嵌合突出部5cが嵌合するはね上げ側壁9の凹部9aとの嵌合位置に位置するように構成されている。このように構成することにより、垂直状態のはね上げ側壁9を、水平方向に回動する際に、作業者のはね上げ側壁9への押圧力或いは殴打力が、効果的に、下部分割側壁5の嵌合突出部5cと該嵌合突出部5cが嵌合するはね上げ側壁9の凹部9aとの嵌合状態の解除力として作用し、従って、折り畳みコンテナーの折り畳み作業の作業性が向上する。
【符号の説明】
【0034】
1・・・・・・・・・・・上部フレーム
2・・・・・・・・・・・底部
3・・・・・・・・・・・分割側壁
4・・・・・・・・・・・上部分割側壁
5・・・・・・・・・・・下部分割側壁
6・・・・・・・・・・・ヒンジ連結部
9・・・・・・・・・・・はね上げ側壁
10・・・・・・・・・・上部垂直凸条
11・・・・・・・・・・下部垂直凸条
13・・・・・・・・・・水平凸条
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8