(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(A) ジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、分子中の全ケイ素原子結合有機基の少なくとも20モル%がフェニル基であり、1分子当たり少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するメチルフェニルアルケニルポリシロキサン、(B) ジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、分子中の全ケイ素原子結合有機基の少なくとも20モル%がフェニル基であり、1分子当たり少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するメチルフェニルハイドロジェンポリシロキサンおよび(C)ヒドロシリル化反応触媒からなり、本組成物中のジフェニルシロキサン単位は総シロキサン単位の5モル%以下であり、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量が5重量%以下であることを特徴とする、ヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
(A)成分、(B)成分ともに、ジフェニルシロキサン単位を有しないことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
(A1)成分、(A2)成分、(B)成分ともに、ジフェニルシロキサン単位を有しないことを特徴とする、請求項3に記載のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
石英セル中、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率が少なくとも99%であり、可視光(589nm)における屈折率(25℃)が少なくとも1.5の硬化物を形成することを特徴とする、請求項1、請求項2または請求項4に記載のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
石英セル中、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率が少なくとも99%であり、可視光(589nm)における屈折率(25℃)が少なくとも1.5の硬化物を形成することを特徴とする、請求項3または請求項5に記載のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
前記硬化物を150℃の熱風循環式オーブン中に1000時間保持した後、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率(25℃)が少なくとも98%であることを特徴とする、請求項6または請求項7に記載のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
光半導体素子封止剤は、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率(25℃)が少なくとも99%である硬化物を形成し、その硬化物を150℃の熱風循環式オーブン中に1000時間保持した後、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率(25℃)が少なくとも98%であることを特徴とする、請求項9または請求項10に記載の光半導体素子封止剤。
筐体内に光半導体素子を具備する光半導体装置の該筐体内に、請求項9、請求項10または請求項11に記載の光半導体素子封止剤が封入されて硬化しており、該発光半導体素子が該光半導体素子封止剤の透光性硬化物により封止されていることを特徴とする、光半導体装置。
1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量が3重量%以下であることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量が3重量%以下であることを特徴とする、請求項9、請求項10または請求項11に記載の光半導体素子封止剤。
筐体内に光半導体素子を具備する光半導体装置の該筐体内に、請求項17に記載の光半導体素子封止剤が封入されて硬化しており、該発光半導体素子が該光半導体素子封止剤の透光性硬化物により封止されていることを特徴とする、光半導体装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
はじめに、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤、特にはエンキャプシュラントを詳細に説明する。
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、(A)ジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、分子中の全ケイ素原子結合有機基の少なくとも20モル%がフェニル基であり、1分子当たり少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するメチルフェニルアルケニルポリシロキサン、(B)ジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、分子中の全ケイ素原子結合有機基の少なくとも20モル%がフェニル基であり、1分子当たり少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するメチルフェニルハイドロジェンポリシロキサンおよび(C)ヒドロシリル化反応触媒からなる。
【0016】
本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤は、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が(C)成分の触媒作用によりヒドロシリル化反応することにより硬化する。その(A)成分であるメチルフェニルアルケニルポリシロキサンは、1分子当たり少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有し、ジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、フェニル基が分子中の全ケイ素原子結合有機基の少なくとも20モル%である。
【0017】
(A)成分中の炭素原子数2〜8のケイ素原子結合アルケニル基として、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示されるが、(A)成分の製造容易性とヒドロシリル化反応性の点でビニル基が好ましい。
(A)成分が(B)成分とヒドロシリル化反応して硬化するので、炭素原子数2〜8のケイ素原子結合アルケニル基は、1分子中に少なくとも2個存在することが必要である。(A)成分の分子構造が直鎖状である場合は、炭素原子数2〜8のケイ素原子結合アルケニル基は両末端のみ、両末端と側鎖の両方、または、側鎖のみに存在する。(A)成分の分子構造が分岐状である場合は、炭素原子数2〜8のケイ素原子結合アルケニル基は末端のみ、両末端と側鎖の両方、側鎖のみ、または、分岐点などに存在する。炭素原子数2〜8のアルケニル基は通常同一珪素原子に1個結合しているが、2個または3個結合していてもよい。
【0018】
(A)成分中のケイ素原子結合フェニル基は、(A)成分と(B)成分がヒドロシリル化反応することにより生成する硬化物において、光の屈折、反射、散乱等による減衰が小さいことから、(A)成分のケイ素原子結合全有機基中、ケイ素原子結合フェニル基の含有率は少なくとも20モル%であり、好ましくは少なくとも30モル%であり、より好ましくは少なくとも40モル%である。もっとも、フェニル基含有量が多すぎると組成物の濁りにより透明性が低下するので80モル%以下が好ましい。
【0019】
(A)成分中のケイ素原子結合フェニル基は、ジフェニルシロキサン単位の形で存在することができるが、(A)成分と(B)成分がヒドロシリル化反応することにより生成する硬化物において、光透過率と耐変色性が高いことから、本組成物中のジフェニルシロキサン単位は総シロキサン単位の5モル%以下である必要がある。
そのため(A)成分中の総シロキサン単位のうちのジフェニルシロキサン単位の含有量はそれを満たす必要があり、(A)成分中の総シロキサン単位のうちのジフェニルシロキサン単位の含有量は5モル%以下であり、好ましくは3モル%以下であり、さらに好ましくは皆無である。
【0020】
(A)成分の分子構造が直鎖状である場合は、ケイ素原子結合フェニル基は、両末端のみ、両末端と側鎖の両方、または、側鎖のみに存在する。(A)成分の分子構造が分岐状である場合は、ケイ素原子結合フェニル基は、末端のみ、両末端と側鎖の両方、側鎖のみ、または、分岐点などに存在する。フェニル基は通常同一珪素原子に1個結合している。
【0021】
(A)成分の分子構造は、直鎖状、分岐状、環状、これらの併用構造が例示される。分岐状は、純分岐状だけでなく、分岐した直鎖状、網状、籠状および3次元状のいずれであってもよい。(A)成分は、複数の前記構造のオルガノポリシロキサンの混合物であってもよい。
【0022】
(A)成分は、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤の成形作業性の点で常温、特には25℃で液状であること好ましく、その粘度は限定されないが、25℃において10〜1,000,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、特に、100〜50,000mPa・sの範囲内であることがより好ましい。これは、(A)成分の粘度が上記範囲の下限未満であると、得られる硬化物の機械的強度が低下する傾向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる組成物の取扱作業性が低下する傾向があるからである。
【0023】
このような(A)成分は、平均単位式(1):R
aSiO
(4-a)/2 (式中、Rは炭素原子数2〜8のアルケニル基、メチル基およびフェニル基であり、それらの少なくとも20モル%がフェニル基であり、aは0.5〜2.2の正数である。)で示されるものが好ましい。Rである炭素原子数2〜
8のアルケニル基は、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示されるが、(A)成分の製造容易性とヒドロシリル化反応性の点でビニル基が好ましい
。
【0024】
上記(A)成分は、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤の硬化性と硬化物の特性上、(A1)平均単位式(2):R
dSiO
(4-d)/2 (2)
(式中、Rは炭素原子数2〜8のアルケニル基、メチル基およびフェニル基であり、それらの少なくとも20モル%がフェニル基であり、dは1.9〜2.2の正数である。)で示され、ジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、1分子当たり少なくとも2個の炭素原子数2〜8のケイ素原子結合アルケニル基を有し、25℃での粘度が10〜100,000mPa・sである常温で液状メチルフェニルアルケニルポリシロキサンと、(A2)平均単位式(3): R
eSiO
(4-e)/2 (3)
(式中、Rは炭素原子数2〜
8のアルケニル基、メチル基およびフェニル基であり、それらの少なくとも20モル%がフェニル基であり、eは0.5〜1.7の正数である。)で示され、ジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、1分子当たり少なくとも2個の炭素原子数2〜8のケイ素原子結合アルケニル基を有し、常温で固体状のオルガノポリシロキサンレジンとの混合物である{混合物中、(A1)成分が99〜30重量%であり、(A2)成分が1〜70重量%であり、合計100重量%である}であることが好ましい。
【0025】
(A1)成分は、常温、特には25℃で液状である。
上記(A1)成分は、平均単位式(2)中のdが平均1.9〜2.2であるので、分子構造は直鎖状またはやや分岐した直鎖状であるが、特には、平均構造式(4):
【化1】
(式中、R
1は炭素原子数2〜8のアルケニル基、メチル基およびフェニル基であり、それらの少なくとも20モル%がフェニル基であり、mは25℃での粘度が10〜100,000mPa・sとなる数である)で表される直鎖状メチルフェニルアルケニルポリシロキサンが好ましい。
【0026】
上記平均構造式中、R
1は炭素原子数2〜8のアルケニル基、メチル基およびフェニル基である。本発明組成物の硬化物において、光の屈折、反射、散乱等による減衰が小さいことから、分子中のR
1の少なくとも20モル%がフェニル基であるが、好ましくは少なくとも30モル%がフェニル基であり、特に好ましくは少なくとも40モル%がフェニル基である。もっとも、フェニル基含有量が多すぎると組成物の濁りにより透明性が低下するので、フェニル基含有量は80モル%以下が好ましい。本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤の硬化物の耐変色性の点で、本成分中のジフェニルシロキサン単位は、総シロキサン単位の5モル%以下であり、好ましくは3モル%以下であり、最も好ましくは0モル%である。
【0027】
上記平均構造式で表される直鎖状メチルフェニルアルケニルポリシロキサンとして、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、両末端メチルフェニルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサンコポリマー、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサンコポリマー、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサンコポリマー、両末端ジメチルフェニルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサンコポリマー、両末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルヘキセニルシロキサン・メチルフェニルシロキサンコポリマーが例示される。
【0028】
上記(A2)成分は、平均単位式(3)中のeが平均0.5〜1.7であるので、その分子構造は分岐状、網状、籠状および3次元状のいずれか、または、これらの組合せである。(A2)成分は、常温、特には25℃で固形状である。
【0029】
平均単位式(3)で示されるオルガノポリシロキサンレジンを構成するシロキサン単位として、トリオルガノシロキサン単位(略称M単位)、ジオルガノシロキサン単位(略称D単位)、モノオルガノシロキサン単位(略称T単位)およびSiO
4/2単位(略称Q単位)がある。
平均単位式(3)で示されるオルガノポリシロキサンレジンは、T単位、Q単位、または、T単位とQ単位が必須であるが、その軟化点を低くするため、さらにD単位を含有することが好ましい。
好ましいシロキサン単位の組合せとして、T単位とD単位; T単位とM単位;T単位とD単位とM単位;T単位とD単位とQ単位;T単位とD単位とQ単位とM単位;D単位とQ単位とM単位がある。
【0030】
モノオルガノシロキサン単位としてRSiO
3/2単位があり、MeSiO
3/2単位、PhSiO
3/2単位、Vi SiO
3/2単位が例示される。
ジオルガノシロキサン単位としてR
2SiO
2/2単位があり、MePhSiO
2/2単位、Me
2SiO
2/2単位、MeVi SiO
2/2単位、Ph
2SiO
2/2単位が例示される。
トリオルガノシロキサン単位としてR
3SiO
1/2単位があり、Me
3SiO
1/2単位、Me
2PhSiO
1/2単位、MeViPhSiO
1/2単位、MeVi
2SiO
1/2単位が例示される。ここでMeはメチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を意味する。
上記シロキサン単位は、さらには、上記シロキサン単位中のR基の一つがOH基に置換されたシロキサン単位、例えば、R(HO)SiO
2/2単位、R
2(HO)SiO
1/2単位、(HO)SiO
3/2単位がありえる。
【0031】
上記シロキサン単位からなるメチルフェニルアルケニルポリシロキサン中、ケイ素原子に結合した炭素原子数2〜8のアルケニル基、メチル基およびフェニル基の少なくとも20モル%がフェニル基であるが、好ましくは少なくとも30モル%がフェニル基であり、特に好ましくは少なくとも40モル%がフェニル基である。もっとも、フェニル基含有量が多すぎると、組成物の濁りにより透明性が低下するので80モル%以下が好ましい。
【0032】
硬化物の耐変色性の点で、ジフェニルシロキサン単位は、総シロキサン単位の5モル%以下であり、好ましくは3モル%以下であり、最も好ましくは0モル%である。本発明では、ジフェニルシロキサン単位はメチルジフェニルシロキサン単位、ビニルジフェニルシロキサン単位などのXPh
2SiO
1/2単位 (式中、Xは炭素原子数2〜8のアルケニル基またはメチル基であり、Phはフェニル基である)を含むものである。
【0033】
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤は、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの含有量の合計が5重量%以下であることが好ましい。これら環状物は(A)成分中の副生物として含まれることが多いので、(A)成分は1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの含有量の合計が5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましく、皆無であることが最も好ましい。
【0034】
これら環状物の含有量は、ヘッドスペースガスクロマトグラフィーにより、内部標準としてn−ウンデカンを用いて定量分析して求めることができる。すなわち、n−ウンデカンに対する1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの相対強度を、標準サンプルを用いて予め測定しておき、ガスクロマトグラフのピーク強度と試料へのn−ウンデカンの添加量から、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンを定量する(以下、同様である)。
【0035】
かかる(A)成分は、定法である平衡化重合反応や共加水分解縮合反応により合成し、揮発分を除去することにより製造される。例えば、環状メチルフェニルシロキサンオリゴマーを分子鎖末端封鎖剤(例えば、1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3-ジビニル-1,3-ジフェニルジメチルジシロキサン)と重合触媒(例えば、水酸化カリウム、カリウムジメチルシロキサノレート、水酸化テトラメチルアンモニウムまたはテトラメチルアンモニウムジメチルシロキサレート)存在下で加熱して平衡化重合し、重合触媒を中和または熱分解し、次いで、加熱減圧下で1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7
−テトラフェニルシクロテトラシロキサンを除去することにより製造することができる。
【0036】
(B)成分であるジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、分子中の全ケイ素原子結合有機基の少なくとも20モル%がフェニル基であり、1分子当たり少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するメチルフェニルハイドロジェンポリシロキサンは、好ましくは、平均単位式(5):R
2bH
cSiO
(4-b-c)/2 (5)
(式中、R
2はメチル基およびフェニル基であり、それらの少なくとも20モル%がフェニル基であり、bは1.0〜2.2の正数であり、cは0.002〜1.0の正数である。)で示される。
【0037】
(B)成分が(A)成分とヒドロシリル化反応して硬化するためには、ケイ素原子結合水素原子は、各分子中に少なくとも2個存在することが必要であり、好ましくは少なくとも3個存在する。(B)成分の分子構造が直鎖状である場合は、両末端のみ、両末端と側鎖の両方、または、側鎖のみに存在する。(B)成分の分子構造が環状である場合は、ケイ素原子結合水素原子は側鎖のみに存在する。(B)成分の分子構造が分岐状である場合は、ケイ素原子結合水素原子は、末端のみ、側鎖のみ、分岐点、末端と側鎖の両方などに存在する。水素原子は通常同一珪素原子に1個結合しているが、2個結合していてもよい。
【0038】
(B)成分中のケイ素原子結合フェニル基は、(A)成分と(B)成分がヒドロシリル化反応することにより生成する硬化物において、光の屈折、反射、散乱等による減衰が小さいことから、(B)成分のケイ素原子結合全有機基中、ケイ素原子結合フェニル基の含有率は少なくとも20モル%であり、好ましくは少なくとも30モル%であり、特に好ましくは少なくとも40モル%である。もっとも、フェニル基含有量が多すぎると組成物の濁りにより透明性が低下するので80モル%以下が好ましい。
【0039】
(B)成分中のケイ素原子結合フェニル基は、ジフェニルシロキサン単位の形で存在することができるが、(A)成分と(B)成分がヒドロシリル化反応することにより生成する硬化物において、光透過率と耐変色性が高いことから、本発明組成物中のジフェニルシロキサン単位は総シロキサン単位の5モル%以下である必要があり、(B)成分中の総シロキサン単位のうちのジフェニルシロキサン単位の含有量もそれを満たす必要がある。そのために、(B)成分中の総シロキサン単位のうちのジフェニルシロキサン単位の含有量は5モル%以下であり、好ましくは3モル%以下であり、最も好ましくは皆無である。
【0040】
(B成分の分子構造が直鎖状である場合は、ケイ素原子結合フェニル基は、両末端のみ、両末端と側鎖の両方、または、側鎖のみに存在する。(B)成分の分子構造が分岐状である場合は、ケイ素原子結合フェニル基は、末端のみ、両末端と側鎖の両方、側鎖のみ、または、分岐点などに存在する。フェニル基は通常同一珪素原子に1個結合している。
【0041】
(B)成分の分子構造は、直鎖状、分岐状、環状、これらの共存構造が例示される。分岐状は、純分岐状だけでなく、分岐した直鎖状、網状、籠状および3次元状のいずれであってもよい。
【0042】
(B)成分は常温、特には25℃で液状であること好ましく、その粘度は限定されないが、25℃で1〜10,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、特に、2〜5,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。これは、(B)成分の粘度が上記範囲の下限未満であると、他成分と混合中、あるいは、保存中に揮発しやすく、硬化性オルガノポリシロキサン組成物の組成が安定しない恐れがあるからであり、一方、上記範囲の上限を超えるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、製造が容易でないからである。
【0043】
(B)成分が直鎖状である場合の代表例は、平均構造式(2):
【化2】
(式中、R
3はメチル基、フェニル基および水素原子であり、メチル基とフェニル基の合計数の少なくとも20モル%がフェニル基であり、分子中の全R
3の少なくとも2個が水素原子であり、nは25℃での粘度が1〜10,000mPa・sの範囲内となる数である。)で表される直鎖状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサンである。
【0044】
本発明組成物の硬化物において、光の屈折、反射、散乱等による減衰が小さいことから、フェニル基は、メチル基とフェニル基の合計数の好ましくは少なくとも30モル%であり、より好ましくは少なくとも40モル%である。
もっとも、フェニル基含有量が多すぎると組成物の濁りにより透明性が低下するので80モル%以下好ましい。
(A)成分が分子中に2個のアルケニル基を有するときは、分子中の全R
3の少なくとも3個が水素原子であることが好ましい。(B)成分は、25℃での粘度が1〜10,000mPa・sの範囲内であるが、2〜5,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。平均構造式(2)中のnは0以上、好ましくは1以上の数である。
【0045】
平均構造式(2)で示される直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンの好ましい具体例は、主鎖が直鎖状メチルフェニルポリシロキサン、直鎖状メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサンコポリマー、または、直鎖状メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサンコポリマーであり;両末端がジメチルハイドロジェンシロキシ基、メチルフェニルハイドロジェンシロキシ基、トリメチルシロキシ基、または、ジメチルフェニルシロキシ基である、直鎖状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサンである。なお、ポリシロキサンはオリゴマー状のシロキサンを含むものである。
【0046】
(B)成分が分岐状である場合の代表例は、平均シロキサン単位式(4):
(C
6H
5SiO
3/2)
x(HMe
2SiO
1/2)
y (4)
(式中、C
6H
5はフェニル基であり、Meはメチル基であり、xは0.3〜0.75であり、yは0.25〜0.7であり、x+y=1.0である)で示される分岐状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサン、および、平均シロキサン単位式:
(C
6H
5SiO
3/2)
x(MeSiO
3/2)
y(HMe
2SiO
1/2)
z
(式中、C
6H
5はフェニル基であり、Meはメチル基であり、xは0.3〜0.7であり、yは0〜0.3であり、zは0.25〜0.7であり、x+y+z=1.0である)
で示される分岐状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサンである。なお、ポリシロキサンはオリゴマー状のシロキサンを含むものである。
【0047】
(B)成分として下記の具体例がある。
式(HMePhSi)
2O、(HMe
2SiO)
2SiMePh、(HMe
2SiO)
3SiPhまたは(HMePhSiO)
3SiPhで示されるメチルフェニルハイドロジェンシロキサンオリゴマー;(PhSiO
3/2)および(Me
2HSiO
1/2)の各単位からなる分岐状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサン、(PhSiO
3/2),(Me
2SiO
2/2)および(Me
2HSiO
1/2)の各単位からなる分岐状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサン、(PhSiO
3/2),(MePhSiO
2/2)および(Me
2HSiO
1/2)の各単位からなる分岐状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサン、(PhSiO
3/2),(MeSiO
3/2)および(Me
2HSiO
1/2)の各単位からなる分岐状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサン、(PhSiO
3/2)および(MeHSiO
2/2)の各単位からなる分岐状メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサン。上記式中、Phはフェニル基であり、Meはメチル基である。
ここでの分岐状は、網状、籠状、3次元状を含むものである。いずれも常温、特には25℃で液状であるものが好ましい。
【0048】
(B)成分は、定法である共加水分解縮合反応や、平衡化重合反応により製造される。
(B)成分は、置換基、構成シロキサン単位、重合度、粘度などの異なる2種以上を併用してもよい。
(B)成分は、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量は5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましく、皆無であることが最も好ましい。
【0049】
(B)成分の配合量は、本組成物中、(A)成分中のアルケニル基の総モル数に対して、(B)成分のケイ素原子結合水素原子の総モル数が10〜500%となる量{すなわち、[(B)成分のケイ素原子結合水素原子の総モル数]/[(A)成分中のアルケニル基の総モル数]=0.1〜5.0}であり、好ましくは50〜200%となる量であり、より好ましくは、70〜150%となる量である。これは、(B)成分の配合量が上記範囲の下限未満であると、得られる組成物が十分に硬化しなくなる傾向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる硬化物が高モジュラスになりすぎ、あるいは、耐熱性が低下する傾向があるからである。
【0050】
(C)成分のヒドロシリル化反応用触媒は、(A)成分中のアルケニル基と、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するための触媒である。このような(C)成分として、白金族元素触媒、白金族元素化合物触媒が好ましく、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒が例示される。(A)成分と(B)成分のヒドロシリル化反応、ひいては本組成物の硬化を著しく促進できることから白金系触媒が好ましい。
【0051】
この白金系触媒として、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とジオレフィンの錯体、白金−オレフィン錯体、白金・ビス(アセトアセテート),白金・ビス(アセチルアセトネート)などの白金−カルボニル錯体、塩化白金酸・ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、塩化白金酸・テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン錯体などの塩化白金酸・アルケニルシロキサン錯体、白金・ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体, 白金・テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン錯体などの白金・アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸とアセチレンアルコール類との錯体が例示されるが、ヒドロシリル化反応性能の点で、白金−アルケニルシロキサン錯体が特に好ましい。
【0052】
白金・アルケニルシロキサン錯体のためのアルケニルシロキサンとして、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、これらのアルケニルシロキサンのメチル基の一部をエチル基、フェニル基等の基で置換したアルケニルシロキサン、これらのアルケニルシロキサンのビニル基をアリル基、ヘキセニル基等の基で置換したアルケニルシロキサンが例示される。特に、この白金−アルケニルシロキサン錯体の安定性が良好であることから、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンであることが好ましい。
【0053】
また、この白金−アルケニルシロキサン錯体の安定性を向上させることができることから、この錯体に1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジアリル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,3−ジメチル−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン等のアルケニルシロキサンやジメチルシロキサンオリゴマー等のオルガノシロキサンオリゴマーを配合することが好ましく、特に、アルケニルシロキサンオリゴマーを配合することが好ましい。
【0054】
(C)成分の配合量は、本発明組成物を硬化できる量であれば、特に限定されない。具体的には、本発明組成物に対して、本成分中の金属原子が重量単位で0.01〜500ppmの範囲内となる量であることが好ましく、さらには、0.01〜100ppmの範囲内となる量であることが好ましく、特には、0.1〜50ppmの範囲内となる量であることが好ましい。これは、(C)成分の配合量が上記範囲の下限未満であると、本組成物が十分に硬化しなくなる傾向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる硬化物に着色等の問題を生じるおそれがあるからである。
【0055】
本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤の硬化物において、光透過率と耐変色性が高いことから、(A)成分〜(C)成分からなる本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤中のジフェニルシロキサン単位は総シロキサン単位の5モル%以下である必要があり、好ましくは3モル%以下である。これは、ジフェニルシロキサン単位は他のフェニル基置換シロキサン単位と異なる光吸収を300〜400nmに有するために、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤中にジフェニルシロキサン単位が5モル%を越えると、その硬化物は300〜400nmでの光透過率が低下し、変色を起しやすくなるからである。
【0056】
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤には、常温での可使時間を延長し、保存安定性を向上させるため(D)ヒドロシリル化反応抑制剤を配合することが好ましい。ヒドロシリル化反応抑制剤として、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン等のメチルアルケニルシロキサンオリゴマー;ジメチルビス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)シラン、メチルビニルビス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)シラン等のアルキンオキシシラン;ベンゾトリアゾールが例示される。
【0057】
このヒドロシリル化反応抑制剤(D)の配合量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合時にゲル化ないし硬化を抑制するのに十分な量であり、さらには長期間保存可能とするのに十分な量である。(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して0.0001〜5重量部の範囲内であることが好ましく、0.01〜3重量部の範囲内であることがより好ましい。
【0058】
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤には、硬化途上で接触していた基材への接着性を更に向上させるため(E)接着性付与剤ないし接着促進剤(以下、「接着促進剤」という)を配合していてもよい。そのための(E)接着促進剤は、ヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物用に公知な有機珪素化合物系の接着促進剤から耐変色性が優れたものを選択することが好ましい。
【0059】
代表例として、トリアルコキシシロキシ基(例えば、トリメトキシシロキシ基、トリエトキシシロキシ基)もしくはトリアルコキシシリルアルキル基(例えば、トリメトキシシリルエチル基、トリエトキシシリルエチル基)と「ヒドロシリル基、ケイ素原子に結合したアルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)、ケイ素原子に結合したメタクリロキシアルキル基(例えば、3−メタクリロキシプロピル基)、ケイ素原子に結合したエポキシ基結合アルキル基(例えば、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基)」からなる群から選択される官能基を有する、オルガノシランまたはケイ素原子数4〜20程度の直鎖状構造、分岐状構造又は環状構造のオルガノシロキサンオリゴマー;アミノアルキルトリアルコキシシランとエポキシ基結合アルキルトリアルコキシシランの反応物、エポキシ基含有エチルポリシリケートがある。
【0060】
具体例として、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ハイドロジェントリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランと3−アミノプロピルトリエトキシシランの反応物、シラノール基封鎖メチルビニルシロキサンオリゴマーと3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの縮合反応物、シラノール基封鎖メチルビニルシロキサンオリゴマーと3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランの縮合反応物、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートがある。
【0061】
これら接着促進剤は、硬化物が加熱下で長時間使用されたときの耐黄変性維持と光透過性低下防止の観点より、アミノ基などの活性窒素原子を含有しないものが好ましい。
【0062】
これら接着促進剤は、常温で低粘度の液状であることが好ましく、25℃において1〜500mPa・sの範囲内であることが好ましい。
上記組成物における、これら接着促進剤の配合量は、硬化特性と硬化物の特性を阻害しなければ、特に限定されないが、(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲内であることが好ましく、0.1〜5重量部の範囲内であることがより好ましい。
【0063】
また、本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物には、本発明の効果を損なわない限り、その他任意の成分として、シリカ、ガラス、アルミナ、酸化亜鉛等の無機質充填剤;シリコーンゴム粉末、シリコーンレジン粉末、ポリメタクリレート樹脂等の有機樹脂微粉末;耐熱剤、染料、顔料、難燃性付与剤、溶剤等を配合してもよい。
【0064】
しかし、硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤中のジフェニルシロキサン単位が総シロキサン単位の5モル%以下であり、好ましくは3モル%以下であり、より好ましくは皆無であるように必須成分および任意成分を選択して配合する必要がある。
また、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量が5重量%を超えないように、好ましくは3重量%を超えないように、より好ましくは皆無であるように、必須成分および任意成分を選択して配合する必要がある。
【0065】
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、成形性の点で、常温、特には25℃で液状であることが好ましく、25℃における粘度が10〜1,000,000mPa・sの範囲内であり、特には、100〜50,000mPa・sの範囲内であることが好ましい。
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、(A)成分〜(C)成分を、あるいは、(A)成分〜(C)成分と任意成分を均一に混合することにより製造することができる。
【0066】
本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、前記(A)成分と(B)成分を主剤とするので、その硬化物は必然的に可視光(589nm)における屈折率(25℃)が大きく、初期および加熱下長時間保持後の光透過率が高い。その硬化物は、可視光(589nm)における屈折率(25℃)が少なくとも1.5であることが好ましく、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率(25℃)が少なくとも99%であることが好ましい。
また、その硬化物を150℃の熱風循環式オーブン中に1000時間保持した後は、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率(25℃)は、少なくとも98%であることが好ましい。
【0067】
これは、光半導体素子が、硬化物の屈折率が1.5未満であったり、初期光透過率が99%未満であったり、150℃の熱風循環式オーブン中に1000時間保持した後の光透過率(25℃)が98%未満であったりするような硬化物により封止されていると、光半導体装置に十分な信頼性を付与することができなくなるおそれがあるからである。
【0068】
本発明の光半導体素子封止剤は、請求項6、好ましくは請求項7のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなる。本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物についての上記組成、成分、性質、製造方法などは、原則として本発明の光半導体素子封止剤に適用される。
本発明の光半導体素子封止剤は、石英セル中、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率が少なくとも99%であり、可視光(589nm)における屈折率(25℃)が少なくとも1.5の硬化物を形成することを特徴とする。
また、その硬化物を150℃の熱風循環式オーブン中に1000時間保持した後、光路長0.2cmでの波長450nmにおける光透過率(25℃)は、少なくとも98%であることが好ましい。
【0069】
これは、光半導体素子が、硬化物の屈折率が1.5未満であったり、初期光透過率が99%未満であったり、150℃の熱風循環式オーブン中に1000時間保持した後の光透過率(25℃)が98%未満であったりするような硬化物により封止されていると、光半導体装置に十分な信頼性を付与することができなくなるおそれがあるからである。
【0070】
この屈折率は、例えば、アッベ式屈折率計により測定することができる。この際、アッベ式屈折率計における光源の波長を変えることにより任意の波長における屈折率を測定することができる。また、この光透過率は、例えば、硬化物について光路長0.2cmで波長450nmにおける光透過率(25℃)を分光光度計により測定することにより求めることができる。
【0071】
本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤は室温放置あるいは加熱により硬化が進行するが、迅速に硬化させるためには加熱することが好ましい。この加熱温度としては、50〜200℃の範囲内であることが好ましい。
【0072】
このような本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体封止剤は、屈折率、光透過率および耐変色性が高い硬化物、さらには基材に対する接着耐久性が高い硬化物を形成するので、電気・電子用の接着剤、ポッティング剤、エンキャプシュラント、保護コーティング剤、アンダーフィル剤などとして有用である。特に、屈折率と光透過率が高いことから、光半導体素子、光半導体装置の封止剤(ポッティング剤、エンキャプシュラント、保護コーティング剤、アンダーフィル剤を含む)、接着剤(ダイボンディング剤を含む)などとして好適である。
【0073】
このような本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体封止剤であって、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7
−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量が5重量%以下であるものは、接着促進剤を含有しなくてもスチール、ステンレススチール、アルミニウム、銅、銀、チタン、チタン合金等の金属;シリコン半導体、ガリウムリン系半導体、ガリウム砒素系半導体、ガリウムナイトライド系半導体などの半導体素子;セラミック、ガラス、熱硬化性樹脂、極性基を有する熱可塑性樹脂などに対する初期接着性、接着耐久性、特には冷熱サイクルを受けたとき接着耐久性が優れているので、電気・電子用の接着剤、ポッティング剤、エンキャプシュラント、保護コーティング剤、アンダーフィル剤などとして有用である。
【0074】
特に、屈折率と光透過率が高いことから、光半導体素子、光半導体装置の封止剤(ポッティング剤、エンキャプシュラント、保護コーティング剤、アンダーフィル剤を含む)、接着剤(ダイボンディング剤を含む)などとして好適である。
【0075】
次に、本発明の半導体装置について詳細に説明する。
本発明の光半導体装置は、光半導体素子、特には筺体内の光半導体素子が上記の光半導体素子封止剤、特にはエンキャプシュラントの硬化物により封止、特には被包されていることを特徴とする。この光半導体素子として、具体的には、発光ダイオード(LED)素子、半導体レーザ素子、有機EL、フォトダイオード素子、フォトトランジスタ素子、固体撮像素子、フォトカプラー用発光素子と受光素子が例示される。
上記の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物の屈折率と光透過率が高いことから、光半導体素子は好ましくは発光ダイオード(LED)素子である。
【0076】
そのための筐体は、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤が接着容易である金属、セラミック、熱硬化性樹脂、極性基を有する熱可塑性樹脂などの材料製であることが好ましく、形状や構造は限定されない。
金属としてステンレススチール、アルミニウム、デュラルミンが例示され、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂が例示され、極性基を有する熱可塑性樹脂としてポリフタルアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ABS樹脂、液晶性ポリマーが例示される。
【0077】
本発明の光半導体素子封止剤、特にはエンキャプシュラントは、筺体内の光半導体素子と該電気絶縁性筐体内壁の両方に接する状態で硬化していることが好ましい。
該光半導素子体封止剤、特にはエンキャプシュラントの硬化物の可視光(589nm)における屈折率(25℃)、光透過率(25℃)は、前記したとおりである。
【0078】
本発明の光半導体装置として、発光ダイオード(LED)装置、フォトカプラー、CCD装置、半導体レーザ装置、光検波器、光導波管、光導波形変調器、光集積回路が例示される。
特に、光透過率が高いことから、本発明の光半導体装置は、好ましくは発光ダイオード(LED)装置である。
【0079】
本発明の光半導体装置の代表例である単体の表面実装型発光ダイオード(LED)装置の断面図を
図1に示した。
図1で示される発光ダイオード(LED)装置は、ポリフタルアミド(PPA)樹脂製筐体1内の発光ダイオード(LED)チップ2がダイパッド6上にダイボンドされ、この発光ダイオード(LED)チップ2とインナーリード3とがボンディングワイヤ4によりワイヤボンディングされている。この発光ダイオード(LED)チップ2は本発明の光半導体素子封止剤、特にはエンキャプシュラントの硬化物5により該筐体1の内壁とともに封止、特には被包されている。
【0080】
図1で示される表面実装型発光ダイオード(LED)装置を製造するには、ポリフタルアミド(PPA)樹脂製筐体1内の発光ダイオード(LED)チップ2をダイパッド6にダイボンドし、この発光ダイオード(LED)チップ2とインナーリード3とを金製のボンディングワイヤ4によりワイヤボンドする。次いで、該筐体1内に本発明の光半導体素子封止剤、特にはエンキャプシュラントを注入した後、望ましくは脱泡後に50〜200℃に加熱することにより硬化させる。
【実施例】
【0081】
本発明のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物、光半導体素子封止剤、特にはエンキャプシュラントおよび光半導体装置を、実施例と比較例により詳細に説明する。なお、実施例と比較例中の粘度は25℃において測定した値である。また、実施例と比較例中のMe、PhおよびViはそれぞれ、メチル基、フェニル基およびビニル基を表している。
ヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体素子封止剤、特にはエンキャプシュラントおよびその硬化物の諸特性を次のようにして測定し、結果を表1に示した。また、光半導体素子封止剤、特にはエンキャプシュラントを使用して表面実装型の発光ダイオード(LED)装置を作製し、硬化物の剥離率を次のようにして評価し、表2に示した。なお、実施例と比較例中で硬化性オルガノポリシロキサン組成物は光半導体素子封止剤を意味することがあるが、単に「硬化性オルガノポリシロキサン組成物」と表示した。
【0082】
[1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの含有量]
ヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物中の1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの含有量は、ヘッドスペースガスクロマトグラフィーにより、内部標準としてn−ウンデカンを用いて定量分析して求めた。すなわち、予め、n−ウンデカンに対する1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの相対強度を、標準サンプルを用いて測定しておき、ガスクロマトグラフのピーク強度と試料へのn−ウンデカンの添加量から、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンを定量した。
【0083】
定量は、サンプルを専用の20mlバイアル瓶に約2g秤量し、密封後、アジレントテクノロジー社製のヘッドスペースサンプラーG1888にて150℃×3時間加熱後、アジレントテクノロジー社製のキャピラリーガスクロマトグラフ(使用カラム:J&W サイエンティフィック社製DB−5、カラム長30m、カラム内径0.25mm、液相厚0.25μm)により行った。カラム温度は40℃で5分間保持後に毎分10℃にて250℃まで昇温後、5分間保持した。検出器には水素炎イオン化式検出器(FID)を採用した。
【0084】
[硬化性オルガノポリシロキサン組成物の屈折率]
ヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物の屈折率を、アッベ式屈折率計を用いて25℃で測定した。なお、光源として、可視光(589nm)を用いた。
【0085】
[硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物の光透過率]
ヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を2枚のガラス板間に入れ150℃で1時間保持して硬化させた(光路長0.2cm)。可視光(波長400nm〜700nm)の範囲において任意の波長で測定できる自記分光光度計を用いて、硬化物の光透過率を25℃で測定した。ガラス板込みの光透過率とガラス板のみの光透過率を測定して、その差を硬化物の光透過率とした。なお、表1中には波長450nmにおける光透過率を記載した。
【0086】
[硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物の150℃で1000時間保持後の光透過率]
上記の光透過率を測定した試験体を、150℃の熱風循環式オーブン中に1000時間保持した後、同様に光透過率を測定した。なお、表1中には波長450nmにおける光透過率を記載した。
【0087】
[硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物の硬さ]
ヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を150℃で1時間プレス成形することによりシート状硬化物を作成した。このシート状硬化物の硬さをJIS K 6253に規定されるタイプAまたはタイプDデュロメータにより測定した。
【0088】
[硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物のポリフタルアミド(PPA)樹脂板への接着力]
2枚のポリフタルアミド(PPA)樹脂板(幅25mm、長さ50mm、厚さ1mm)間にポリテトラフルオロエチレン樹脂製スペーサ(幅10mm、長さ20mm、厚さ1mm)を挟み込み、その隙間にヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を充填し、クリップで留め、150℃の熱風循環式オーブン中に1時間保持して硬化させた。室温に冷却後、クリップとスペーサを外してポリフタルアミド(PPA)樹脂板を引張試験機により水平反対方向に引張って、硬化物の破壊時の応力を測定した。
【0089】
[硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物のアルミニウム板への接着力]
2枚のアルミニウム板(幅25mm、長さ75mm、厚さ1mm)間にポリテトラフルオロエチレン樹脂製スペーサ(幅10mm、長さ20mm、厚さ1mm)を挟み込み、その隙間に硬化性オルガノポリシロキサン組成物を充填し、クリップで留め、150℃の熱風循環式オーブン中に1時間保持して硬化させた。室温に冷却後、クリップとスペーサを外して、アルミニウム板を引張試験機により水平反対方向に引張って、硬化物の破壊時の応力を測定した。
【0090】
[表面実装型の発光ダイオード(LED)装置の作製]
底部が塞がった円筒状のポリフタルアミド(PPA)樹脂製筐体1(内径2.0mm、深さ1.0mm)の内底部の中心部に向かってインナーリード3が側壁から延出しており、インナーリード3の中央部上に発光ダイオード(LED)チップ2が載置されており、発光ダイオード(LED)チップ2とインナーリード3はボンディングワイヤ4により電気的に接続している、ポリフタルアミド(PPA)製筐体1内に、各実施例または各比較例のヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を脱泡してディスペンサーを用いて注入し、熱風循環式オーブン中で、100℃で30分間、続いて150℃で1時間加熱して硬化させることにより、各々16個の
図1に示す表面実装型の発光ダイオード(LED)装置Aを作製した。
【0091】
[硬化物の初期剥離率]
上記表面実装型の発光ダイオード(LED)装置A16個について、ポリフタルアミド(PPA)製筐体1の内壁と該組成物の加熱硬化物間の剥離状態を光学顕微鏡で観察し、剥離した個数/16個を剥離率とした。
【0092】
[恒温恒湿保持後の剥離率]
上記表面実装型の発光ダイオード(LED)装置A16個を30℃/70RH%の空気中に72時間保持した後、室温(25℃)下に戻して、ポリフタルアミド(PPA)樹脂製筐体1の内壁と該組成物の加熱硬化物間の剥離の存否を光学顕微鏡で観察し、剥離した個数/16個を剥離率とした。
【0093】
[280℃/30秒間保持後の剥離率]
上記恒温恒湿保持後の表面実装型の発光ダイオード(LED)装置A16個を280℃の熱風循環式オーブン内に30秒間置いた後、室温(25℃)下に戻して、ポリフタルアミド(PPA)樹脂製筐体1の内壁と該組成物の加熱硬化物間の剥離の存否を光学顕微鏡で観察し、剥離した個数/16個を剥離率とした。
【0094】
[熱衝撃サイクル後の剥離率]
上記の280℃に30秒間保持後の表面実装型の発光ダイオード(LED)装置A16個を、−40℃に30分間保持した後、+100℃に30分間保持し、この温度サイクル(−40℃〜+100℃)を合計5回繰り返した後、室温(25℃)下に戻して、ポリフタルアミド(PPA)樹脂製筐体1の内壁と該組成物の加熱硬化物間の剥離の存否を光学顕微鏡で観察し、剥離した個数/16個を剥離率とした。
【0095】
[実施例1]
直鎖状の分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(粘度=3,500mPa・s、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=1.5重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=49モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%、)84重量部、
平均シロキサン単位式:(PhSiO
3/2)
0.4(HMe
2SiO
1/2)
0.6
で表される分岐状のオルガノポリシロキサン(粘度=700mPa・s、ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.65重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=25モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)3重量部、
平均構造式:HMe
2SiO(MePhSiO)
4SiMe
2H
で表される分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(粘度=350mPa・s、ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.22重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=33.3モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)13重量部、
白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(本組成物において、本錯体中の白金金属が重量単位で2.5ppmとなる量)、および
2−フェニル−3−ブチン−2−オール0.05重量部を均一に混合して、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率が0モル%であり、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量が2.5重量%であり、粘度1,250mPa・sであるヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0096】
このヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物の特性を測定した。これらの結果を表1に示した。また、この硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いて表面実装型の発光ダイオード(LEDを作製し、信頼性評価を行った。これらの結果を表2に示した。
【0097】
[実施例2]
直鎖状の分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(粘度=3,500mPa・s、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=0.20重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=49モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)66重量部、
平均シロキサン単位式:(PhSiO
3/2)
0.75(ViMe
2SiO
1/2)
0.25
で表される分岐状のオルガノポリシロキサン{性状=固体状(25℃)、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=5.62重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=50モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%}20重量部、
平均シロキサン単位式:(PhSiO
3/2)
0.4(HMe
2SiO
1/2)
0.6
で表される分岐状のオルガノポリシロキサン(粘度=700mPa・s、ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.65重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=25モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)13重量部、
白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(本組成物において、本錯体中の白金金属が重量単位で2.5ppmとなる量)、および
2−フェニル−3−ブチン−2−オール0.05重量部を均一に混合して、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率が0モル%であり、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量が1.8重量%であり、粘度2,300mPa・sであるヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0098】
このヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物の特性を測定した。これらの結果を表1に示した。また、この硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いて表面実装型の発光ダイオード(LED)を作製し、信頼性評価を行った。これらの結果を表2に示した。
【0099】
[実施例3]
直鎖状の分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(粘度=3,500mPa・s、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=0.20重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=49モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)16重量部、
平均シロキサン単位式:(PhSiO
3/2)
0.75(ViMe
2SiO
1/2)
0.25
で表される分岐状のオルガノポリシロキサン{性状=固体状(25℃)、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=5.62重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=50モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%}40重量部、
平均構造式:HMe
2SiO(MePhSiO)
4SiMe
2H
で表される分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(粘度=350mPa・s、ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.22重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=33.3モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)44重量部、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(本組成物において、本錯体中の白金金属が重量単位で2.5ppmとなる量)、および
2−フェニル−3−ブチン−2−オール0.05重量部を均一に混合して、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率が0モル%であり、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量=0.4重量%であり、粘度2,800mPa・sであるヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0100】
このヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物の特性を測定した。これらの結果を表1に示した。また、この硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いて表面実装型の発光ダイオード(LED)を作製し、信頼性評価を行った。これらの結果を表2に示した。
【0101】
[比較例1]
直鎖状の分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(粘度=3,500mPa・s、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=1.5重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=49モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)87重量部、
平均シロキサン単位式:(PhSiO
3/2)
0.4(HMe
2SiO
1/2)
0.6
で表される分岐状のオルガノポリシロキサン(粘度=700mPa・s、ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.65重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=25モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)3重量部、
平均構造式:HMe
2SiO(Ph
2SiO)
2SiMe
2H
で表される分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジフェニルポリシロキサン(粘度=150mPa・s、ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.32重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=50モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=50モル%)10重量部、
白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(本組成物において、本錯体中の白金金属が重量単位で2.5ppmとなる量)、および
2−フェニル−3−ブチン−2−オール0.05重量部を均一に混合して、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率が5.3モル%であり、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量=2.3重量%であり、粘度1,350mPa・sであるヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0102】
このヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物の特性を測定した。これらの結果を表1に示した。また、この硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いて表面実装型の発光ダイオード(LED)を作製し、信頼性評価を行った。これらの結果を表2に示した。
【0103】
[比較例2]
直鎖状の分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサンジフェニルシロキサン共重合体(粘度=3,700mPa・s、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=1.48重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=49モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=49モル%)66重量部、
平均シロキサン単位式:(PhSiO
3/2)
0.75(ViMe
2SiO
1/2)
0.25
で表される分岐状のオルガノポリシロキサン{性状=固体状(25℃)、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=5.62重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=50モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%}20重量部、
平均シロキサン単位式:(PhSiO
3/2)
0.4(HMe
2SiO
1/2)
0.6
で表される分岐状のオルガノポリシロキサン(粘度=700mPa・s、ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.65重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=25モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)13重量部、
白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(本組成物において、本錯体中の白金金属が重量単位で2.5ppmとなる量)、および
2−フェニル−3−ブチン−2−オール0.05重量部を均一に混合して、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率が28.5%であり、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量=1.8重量%であり、粘度2,350mPa・sであるヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0104】
このヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物の特性を測定した。これらの結果を表1に示した。また、この硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いて表面実装型の発光ダイオード(LED)を作製し、信頼性評価を行った。これらの結果を表2に示した。
【0105】
[比較例3]
直鎖状の分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン(粘度=3,500mPa・s、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=0.20重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=49モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%)27重量部、
平均シロキサン単位式:(PhSiO
3/2)
0.75(ViMe
2SiO
1/2)
0.25
で表される分岐状のオルガノポリシロキサン{性状=固体状(25℃)、ケイ素原子結合ビニル基の含有量=5.62重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=50モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=0モル%}40重量部、
平均構造式:HMe
2SiO(Ph
2SiO)
2SiMe
2H
で表される分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジフェニルポリシロキサン(粘度=150mPa・s、ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.32重量%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=50モル%、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率=50モル%)33重量部、
白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(本組成物において、本錯体中の白金金属が重量単位で2.5ppmとなる量)、および
2−フェニル−3−ブチン−2−オール0.05重量部を均一に混合して、総シロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率が17.0モル%であり、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサンおよび1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサンの合計含有量=0.7重量%であり、粘度3,000mPa・sであるヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0106】
このヒドロシリル化反応硬化性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物の特性を測定した。これらの結果を表1に示した。また、この硬化性オルガノポリシロキサン組成物を用いて表面実装型の発光ダイオード(LED)を作製し、信頼性評価を行った。これらの結果を表2に示した。
【0107】
【表1】
注:硬さ中、AはタイプAデュロメータによる測定、DはタイプDデュロメータによる測定を意味する。
【0108】
【表2】