(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記可撓性基板の一部は第1の部分と第2の部分とに分かれており、前記第1の部分および前記第2の部分は、前記内枠の異なる部分に取り付けられていることを特徴とする請求項5記載の傾き補正ユニット。
前記第1の部分および前記第2の部分は、前記回動支持部と前記光軸とを含む平面に関して対称に配置されていることを特徴とする請求項6または7記載の傾き補正ユニット。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の傾き補正ユニットは、複数のレンズ群のうち一部を構成する振れ防止レンズに設けられるものであるため、他のレンズ群(例えばオートフォーカス用のレンズなど)と振れ防止レンズとは別体とならざるを得ない。従って、これらを組み付ける際、レンズ同士の光軸調整を行う必要が生じ、部品の組み付けが非常に困難になる。
【0005】
本発明は、部品の組付けを容易にできるようにした傾き補正ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る傾き補正ユニットは、光学ユニットを内側に保持する内枠と、内枠を包囲するように配置されて、内枠との間の全周にわたって隙間が形成された外枠と、内枠と外枠との
隙間に配置されて、外枠内で内枠を弾性的に支持する弾性部と、
隙間に配置され内枠の外周面の一部と外枠の内周面の一部とを連結して、外枠内で内枠の回動中心の支点をなす回動支持部と、隙間をもって互いに対向して配置されたマグネットとコイルとからなり、内枠の外周面側と外枠の内周面側の何れか一方にマグネットが固定され、他方にコイルが固定されてなる駆動部と、を備え、内枠は、駆動部により駆動されて、回動支持部を支点として外枠内で光学ユニットの光軸に垂直な面に沿って回動することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一形態に係る傾き補正ユニットは、撮像素子を内側に保持する内枠と、内枠を包囲するように配置されて、内枠との間の全周にわたって隙間が形成された外枠と、内枠と外枠との
隙間に配置されて、外枠内で内枠を弾性的に支持する弾性部と、
隙間に配置され内枠の外周面の一部と外枠の内周面の一部とを連結して、外枠内で内枠の回動中心の支点をなす回動支持部と、隙間をもって互いに対向して配置されたマグネットとコイルとからなり、内枠の外周面側と外枠の内周面側の何れか一方にマグネットが固定され、他方にコイルが固定されてなる駆動部と、を備え、内枠は、駆動部により駆動されて、回動支持部を支点として外枠内で撮像素子の光軸に垂直な面に沿って回動することを特徴とする。
【0008】
これらの傾き補正ユニットによれば、内枠の内側には、光学ユニットまたは撮像素子が保持される。この内枠は、その外周面の一部が回動支持部によって外枠の内周面の一部と連結されると共に、外枠との間に配置された弾性部によって弾性的に支持される。そして、内枠は、マグネット及びコイルを有する駆動部により駆動されて、回動支持部を支点として外枠内で光軸に垂直な面に沿って回動し、これと同時に、内枠により保持された光学ユニットまたは撮像素子が移動する。このように、光学ユニットまたは撮像素子を光軸に垂直な面に沿って移動させることにより、カメラの傾き補正を行うことが可能となる。これらの傾き補正ユニットでは、内枠によって、光学ユニット全体または撮像素子全体を一体的に保持するので、振れ防止用のレンズなどを新たに設ける必要がなく、組み付け時に光軸調整を行う必要をなくすことができる。従って、部品の組み付けが容易になる。さらには、構成が簡易となり、結果として薄型化に貢献できる。しかも、光学ユニットや撮像素子に合わせて内枠及び外枠を設ければよいので、既存の光学ユニットや撮像素子に対して後付けで傾き補正機能を追加することができ、汎用性が高められている。
【0009】
ここで、複数の駆動部は、回動支持部と光軸とを含む平面に関して対称に配置されている態様であってもよい。
【0010】
この場合、光軸及び回動時の支点となる回動支持部から複数の駆動部までの距離が略等しくなるので、内枠をバランス良く回動させることができると共に、内枠により保持された光学ユニットや撮像素子をバランス良く移動させることができる。よって、駆動部による光学ユニットや撮像素子の移動を容易かつ高精度に行うことができる。
【0011】
また、複数の弾性部は、回動支持部と光軸とを含む平面に関して対称に配置されている態様であってもよい。
【0012】
この場合、光軸及び回動支持部から略等しい距離にある複数の弾性部と、回動支持部とによって、内枠及びその内側に保持された光学ユニットや撮像素子を均等に支持することができ、駆動部によるこれらの移動がよりスムーズになる。
【0013】
また、可撓性基板を備え、可撓性基板の幅広面の向きは、光軸に平行である態様であってもよい。
【0014】
可撓性基板は、幅広面に対して垂直な方向に撓むことができる。上記の態様によれば、可撓性基板の一部の幅広面の向きは光軸に平行である。そのため、可撓性基板の一部は、光軸に垂直な方向、すなわち内枠の移動方向に撓むことができる。よって、可撓性基板によって内枠の移動が妨げられることを防止できる。
【0015】
また、可撓性基板を備え、可撓性基板の一部は第1の部分と第2の部分とに分かれており、第1の部分および第2の部分は、内枠の異なる部分に取り付けられている態様であってもよい。
【0016】
可撓性基板は反力を有する。上記の態様によれば、可撓性基板の反力が第1の部分と第2の部分とに分散される。そして、第1の部分の反力と第2の部分の反力とが、内枠の異なる部分に作用するため、可撓性基板の反力が内枠に与える影響を小さくできる。
【0017】
また、第1の部分および第2の部分は、回動支持部と光軸とを含む平面に関して対称に配置されている態様であってもよい。
【0018】
この態様によれば、内枠が第1の部分および第2の部分から受ける力の向きは、光軸及び回動支持部に関して略対称となる。よって、内枠をバランス良く回動させることができる。
【0019】
また、第1の部分および第2の部分は、光軸方向において等しい幅を有する態様であってもよい。
【0020】
この態様によれば、第1の部分における反力と第2の部分における反力とを均等にすることができる。
【0021】
また、可撓性基板の一部は、前記内枠の外周面に沿って取り付けられている態様であってもよい。
【0022】
この態様によれば、可撓性基板を設ける場合であっても、傾き補正ユニット全体のコンパクト化を図ることができる。
【発明の効果】
【0023】
これらの傾き補正ユニットによれば、部品の組み付けが容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0026】
[第1実施形態]
図1及び
図2に示すように、傾き補正ユニット1は、携帯電話などの電子機器に搭載される小型カメラに設けられる。傾き補正ユニット1は、例えば撮影の際の手ぶれを補正するためのものである。傾き補正ユニット1は、電子機器の筺体に固定される樹脂製の外枠3と、外枠3の内側に配置される樹脂製の内枠4とを有している。
【0027】
内枠4は、扁平型の角筒状をなしている。内枠4は、壁部4a〜4dから構成されている。壁部4a,4c及び壁部4b,4dのそれぞれは、互いに対向している。内枠4の内側には、カメラの光学ユニット2が周知の手段(図示しない)を用いて保持されている。光学ユニット2の中央には、レンズ2aが組み込まれている。この光学ユニット2は、例えばAF(Auto Focus)機構やズーム機構などを備えている。光学ユニット2の光軸A上には、レンズ2aで集光した光を受光するCCDやCMOS等の撮像素子(図示せず)が配置される。
【0028】
外枠3は、内枠4よりも一回り大きい扁平型の角筒状をなしている。外枠3は、壁部3a〜3dから構成されている。壁部3a,3c及び壁部3b,3dのそれぞれは、互いに対向している。壁部3a〜3dは、内枠4の壁部4a〜4dから多少離間して壁部4a〜4dに対面している。このようにして、外枠3は内枠4を包囲しており、内枠4との間の全周にわたって隙間5が形成されている。
【0029】
壁部3a及び壁部3bを連結する角部の内面側には、球状の突起20が形成されている。また、壁部4a及び壁部4bを連結する角部の外面側には、突起20に対応する形状の窪み25が形成されている。この窪み25内に突起20の先端が嵌入されることで、外枠3に内枠4が係止されている。これらの突起20と窪み25とによって、内枠4の回動中心の支点をなす回動支持部6が構成されている。壁部3a〜3d及び壁部4a〜4dが肉薄な場合であっても、角部は比較的肉厚になっているので、このように回動支持部6を形成し易い。言い換えれば、角部に回動支持部6を形成することにより、壁部3a〜3d及び壁部4a〜4dを薄くしてユニットの小型化を図ることができる。
【0030】
壁部3cの内面側における壁部3b寄りの位置と、壁部3dの内面側における壁部3a寄りの位置とには、円柱形状の凹部であるばね受入部21,22がそれぞれ形成されている。また、壁部4cの外面側における壁部4b寄りの位置と、壁部4dの外面側における壁部4a寄りの位置とには、ばね受入部21,22と同じ形状および大きさのばね受入部26,27がそれぞれ形成されている。ばね受入部26,27は、ばね受入部21,22にそれぞれ対向するように形成されている。
【0031】
外枠3のばね受入部21と内枠4のばね受入部26とには、コイルばね7の両端が挿入されている。同様に、外枠3のばね受入部22と内枠4のばね受入部27とには、コイルばね8の両端が挿入されている。これらのコイルばね7,8は、回動支持部6と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されている。コイルばね7,8は、外枠3内で内枠4を弾性的に支持している。
【0032】
さらに、壁部3cの内面側の中央位置と、壁部3dの内面側の中央位置とには、扁平型の直方体形状をなすコイル固定用溝23,24がそれぞれ形成されている。これらのコイル固定用溝23,24には、壁部3c,3dに直交する軸線周りに巻かれたコイル12,16が嵌め込まれている。コイル12,16は、外枠3に対して接着剤で固定されている。
【0033】
同様に、壁部4cの外面側の中央位置と、壁部4dの外面側の中央位置とには、扁平型の直方体形状をなすマグネット固定用溝28,29がそれぞれ形成されている。これらのマグネット固定用溝28,29には、壁部4c,4dの長手方向および厚さ方向において交互にN極とS極とが着磁された直方体形状のマグネット13,17が嵌め込まれている。マグネット13,17は、内枠4に対して接着剤で固定されている。
【0034】
マグネット13は、隙間14をもってコイル12に対向している。マグネット17は、隙間18をもってコイル16に対向している。このように配置されたコイル12及びマグネット13によって、駆動部11が構成されている。コイル16及びマグネット17によって、駆動部15が構成されている。これらの駆動部11,15は、回動支持部6と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されている。
【0035】
ここで、電子機器の筺体には、筺体の傾きを検出する傾きセンサ(図示せず)等が搭載されている。駆動部11,15は、傾きセンサによって検出された筺体の傾きに基づいてコイル12,16に電流を供給し、内枠4を駆動する。言い換えれば、駆動部11,15は、内枠4の駆動により、筺体の傾きをキャンセルする方向に光学ユニット2を移動させる。
【0036】
図3(a)は、傾き補正ユニット1においてコイル12,16に通電されていない状態を示す図である。
図3(b)及び
図3(c)は、傾き補正ユニット1においてコイル12,16に通電された状態を示す図である。
図3(b)と
図3(c)とでは、コイル12,16に流れる電流の方向が逆になっている。
【0037】
図3(b)に示すように、コイル12,16に対して通電を行うことで磁力が生じる。この磁力がマグネット13,17の磁束と干渉し、内枠4が、回動支持部6を支点として、外枠3内で光軸Aに垂直な面に沿って
図3(b)の時計回りに回動する。これにより、光学ユニット2は、
図3(b)に示す方向Bに移動する。
【0038】
一方、
図3(c)に示すように、コイル12,16に対して逆向きの通電を行うことで、上記の場合とは逆方向の磁力が生じる。この磁力がマグネット13,17の磁束と干渉し、内枠4が、回動支持部6を支点として、外枠3内で光軸Aに垂直な面に沿って
図3(c)の反時計回りに回動する。これにより、光学ユニット2は、
図3(b)に示す方向Cに移動する。
【0039】
傾き補正ユニット1によれば、内枠4が駆動部11,15により駆動されることで、光学ユニット2と共にレンズ2aが移動する。このレンズ2aの移動により、カメラの傾き補正が行われる。ここで、内枠4に光学ユニット2を一体的に保持しているので、振れ防止用のレンズなどを新たに設ける必要がなく、組み付け時に光軸調整を行う必要がなく、部品の組み付けが容易になっている。さらに、構成が簡易となり、結果として薄型化が実現される。しかも、光学ユニット2に合わせた寸法で内枠4及び外枠3を形成すればよいので、光学ユニット2が既存のものである場合でも、後付けで傾き補正機能を追加することができ、汎用性が高いと言える。
【0040】
また、駆動部11,15は、回動支持部6と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されているので、回動支持部6から駆動部11,15までの距離が略等しくなっている。よって、内枠4をバランス良く回動させることができると共に、光学ユニット2をバランス良く移動させることができる。よって、光学ユニット2の移動を容易かつ高精度に行うことができる。
【0041】
また、コイルばね7,8は、回動支持部6と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されているので、コイルばね7,8と回動支持部6とによって、内枠4及び光学ユニット2を均等に支持することができる。よって、駆動部11,15により、これらをスムーズに移動させることができる。
【0042】
[第2実施形態]
図4及び
図5は、第2実施形態に係る傾き補正ユニット1Aを示す図である。
図4及び
図5に示すように、傾き補正ユニット1Aでは、傾き補正ユニット1(
図1参照)のコイルばね7,8に代えて、回動支持部6に関して対角線上に位置する角部において、ばね受入部31,32に挿入されたコイルばね30が配置されている。このような傾き補正ユニット1Aにおいても、傾き補正ユニット1と同様の作用・効果を奏することができる。
【0043】
[第3実施形態]
図6及び
図7は、第3実施形態に係る傾き補正ユニット1Bを示す図である。
図6及び
図7に示すように、傾き補正ユニット1Bでは、傾き補正ユニット1A(
図4参照)の回動支持部6に代えて、壁部3a及び壁部4aの中央位置に回動支持部40が設けられている。この回動支持部40は、壁部3aの内面側に形成された円錐状または半球状の窪み41と、壁部4aの外面側に形成された円錐状または半球状の窪み42と、窪み41,42内に配置されて壁部3a及び壁部4aにより挟持されたボール43と、によって構成されている。
【0044】
また、壁部3c及び壁部4cの両端部には、ばね受入部31,32及びばね受入部34,35にそれぞれ挿入されたコイルばね30,33が配置されている。さらに、傾き補正ユニット1A(
図4参照)の駆動部11に代えて、光学ユニット2を挟んで駆動部15に対向する駆動部36が配置されている。この駆動部36のコイル37は、壁部3bのコイル固定用溝44に固定されている。マグネット38は、壁部4bのマグネット固定用溝45に固定されている。コイル37とマグネット38とは、隙間39をもって対向している。
【0045】
コイルばね30,33は、回動支持部40と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されている。駆動部15,36は、回動支持部40と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されている。このような傾き補正ユニット1Bにおいても、傾き補正ユニット1,1Aと同様の作用・効果を奏することができる。
【0046】
[第4実施形態]
図8及び
図9は、第4実施形態に係る傾き補正ユニット1Cを示す図である。
図8及び
図9に示すように、傾き補正ユニット1Cでは、傾き補正ユニット1(
図1参照)の回動支持部6に代えて、回動支持部50が設けられている。この回動支持部50は、壁部3a及び壁部3bを連結する角部の内面側に形成された円錐状または半球状の窪み51と、壁部4a及び壁部4bを連結する角部の外面側に形成された円錐状または半球状の窪み52と、窪み51,52内に配置されて両方の角部により挟持されたボール53と、によって構成されている。
【0047】
さらに、傾き補正ユニット1(
図1参照)のコイルばね7,8に代えて、壁部3a及び壁部4aの中央位置と、壁部3b及び壁部4bの中央位置とにおいて、板ばね54,55がそれぞれ設けられている。Z形の板ばね54の一端54bは、壁部3aの外壁面に固定されている。板ばね54の他端54cは、壁部4aの外壁面の窪み58内に固定されている。端部54bと端部54cとを連結するばね片54aが、孔部56から突出する。同様に、Z形の板ばね55の一端55bは、壁部3bの外壁面に固定されている。板ばね55の他端55cは、壁部4bの外壁面の窪み59内に固定されている。端部55bと端部55cとを連結するばね片55aが、孔部57から突出する。
【0048】
板ばね54,55は、回動支持部50と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されている。このような傾き補正ユニット1Cにおいても、傾き補正ユニット1,1A,1Bと同様の作用・効果を奏することができる。
【0049】
[第5実施形態]
図10は、第5実施形態に係る傾き補正ユニット1Dの正面図である。傾き補正ユニット1Dでは、傾き補正ユニット1(
図1参照)の各構成に加えて、傾き補正ユニット1D自体の傾きを検出する傾き位置検出部60が設けられている。この傾き位置検出部60は、壁部3cの内面側に固定されている。傾き位置検出部60としては、例えばジャイロセンサを用いることができる。このようにして、傾き補正ユニット1Dが傾き位置検出部60を備えることにより、電子機器の筺体に傾きセンサが搭載されない場合であっても、傾きを自ら検出でき、検出した傾きに基づいて内枠4を駆動することで、傾き補正が可能となる。
【0050】
[第6実施形態]
図11は、第6実施形態に係る傾き補正ユニット1Eの正面図である。傾き補正ユニット1Eでは、傾き補正ユニット1(
図1参照)の各構成に加えて、外枠3を基準とした内枠4の位置を検出する回動位置検出部70,71が設けられている。回動位置検出部70は、壁部3aに埋設されたマグネット72と、壁部4aに埋設されてマグネット72に対向するセンサ部73とによって構成されている。回動位置検出部71は、壁部3bに埋設されたマグネット74と、壁部4bに埋設されてマグネット74に対向するセンサ部75とによって構成されている。センサ部73,75には、例えばホール素子が設けられており、マグネット72,74との間の距離を検出できるようになっている。このような傾き補正ユニット1Eによれば、駆動部11,15によって駆動される内枠4の位置を検出することができるので、より正確な光学ユニット2の位置制御が可能となる。
【0051】
[第7実施形態]
図12及び
図13は、第7実施形態に係る傾き補正ユニット1Fを示す図である。
図12及び
図13に示すように、補正ユニット1Fでは、傾き補正ユニット1(
図1参照)の各構成に加えて、可撓性基板(Flexible Printed Circuit;以下、FPCという)80が設けられている。FPC80は、内枠4の内側に保持された光学ユニット2のAF機構などに通電を行うためのプリント基板である。FPC80は、外部の電源に接続される長尺状の端子部80aと、外枠3の壁部3aの外周面に係止される係止部80bと、内枠4の外周面に沿って取り付けられる2本の長尺状の通電部80c,80dと、からなっている。
【0052】
端子部80a、係止部80b、及び通電部80c,80dの各表面(幅広面)は、光軸Aに平行に向けられている。すなわち、FPC80の幅広面の向きは、光軸Aに平行になっている。FPC80の一部は二手に分かれている。二手に分かれた一方が第1の部分としての通電部80cであり、他方が第2の部分としての通電部80dである。通電部80cと通電部80dとに分岐する部分は、壁部3a及び壁部3bを連結する角部に位置している。言い換えれば、通電部80c,80dの基端は、回動支持部6の近傍に位置している。
【0053】
外枠3には、壁部3a及び壁部3bを連結する角部において、切り欠き部90が形成されている。切り欠き部90には、通電部80c,80dの基端が配置される。切り欠き部90が形成されることによって、FPC80による外部への配線が容易になっている。FPC80において、係止部80bは外枠3の壁部3aの外周面に係止され、通電部80c,80dは内枠4の外周面に係止されている。通電部80c,80dの基端は、回動支持部6の近傍において外枠3と内枠4との間に架け渡されている。
【0054】
通電部80c,80dに関し、より詳しく説明する。通電部80cは、切り欠き部90すなわち回動支持部6の近傍を通り、内枠4の移動方向の一方側へ曲げられるようにして内枠4上に配線されている。通電部80cは、L字状に延びており、内枠4の壁部4aと壁部4dの一部とに沿って取り付けられている。壁部4aと壁部4dの一部とには、通電部80cが嵌め込まれる溝81aが形成されている。通電部80dは、切り欠き部90すなわち回動支持部6の近傍を通り、内枠4の移動方向の他方側へ曲げられるようにして内枠4上に配線されている。通電部80dは、L字状に延びており、内枠4の壁部4bと壁部4cの一部とに沿って取り付けられている。壁部4bと壁部4cの一部とには、通電部80dが嵌め込まれる溝81bが形成されている。通電部80cおよび通電部80dは、回動支持部6と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されている。通電部80cおよび通電部80dは、光軸A方向において等しい幅を有している。
【0055】
傾き補正ユニット1Fにおいて、FPC80は、幅広面に対して垂直な方向に撓むことができる。通電部80c,80dの幅広面の向きは光軸Aに平行である。そのため、通電部80c,80dは、光軸Aに垂直な方向、すなわち内枠4の移動方向(
図3(b)の方向Bおよび
図3(c)の方向C参照)に撓むことができる。よって、通電部80c,80dは、内枠4に伴って移動し易い。また、FPC80によって内枠の移動が妨げられることを防止できる。
【0056】
また、FPC80の一部は通電部80cと通電部80dとに分かれており、通電部80cおよび通電部80dは、内枠4の異なる部分に取り付けられている。通常、FPC80は反力を有するが、FPC80の反力は通電部80cと通電部80dとに分散される。そして、通電部80cの反力と通電部80dの反力とが、内枠4の異なる部分に作用するため、FPC80の反力が内枠4に与える影響を小さくできる。一般に、アクチュエータが小型かつ薄型になるほど、FPC80から受ける影響は大きくなる。傾き補正ユニット1Fでは、上記のようにFPC80の反力を抑えることができるので、二手に分かれた通電部80c,80dの構成は特に有効である。
【0057】
また、通電部80cおよび通電部80dは、回動支持部6と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されている。よって、内枠4が通電部80cおよび通電部80dから受ける力の向きは、光軸A及び回動支持部6に関して略対称となる。従って、内枠4をバランス良く回動させることができる。
【0058】
また、通電部80cおよび通電部80dは、光軸A方向において等しい幅を有している。よって、通電部80cにおける反力と通電部80dにおける反力とを均等にすることができる。この構成も、小型かつ薄型の傾き補正ユニット1Fにおいて、特に有効である。
【0059】
また、通電部80c,80dは、内枠4の外周面に沿って取り付けられている。よって、FPC80を設ける場合であっても、傾き補正ユニット1F全体のコンパクト化が図られている。
【0060】
[第8実施形態]
図14は、第8実施形態に係る傾き補正ユニット1Gの分解斜視図である。補正ユニット1Gでは、
図4および
図5に示した補正ユニット1Aの各構成に加えて、傾き補正ユニット1Fと同様のFPC80が設けられている。このような傾き補正ユニット1Gにおいても、傾き補正ユニット1Fと同様の作用・効果を奏することができる。
【0061】
[第9実施形態]
図15は、第9実施形態に係る傾き補正ユニット1Hの分解斜視図である。補正ユニット1Gでは、
図6および
図7に示した補正ユニット1Bの各構成に加えて、FPC80Aが設けられている。FPC80Aは、外部の電源に接続される長尺状の端子部80aと、外枠3の壁部3aの外周面に係止される係止部80bと、内枠4の外周面に沿って取り付けられる2本の長尺状の通電部80e,80fと、からなっている。端子部80a、係止部80b、及び通電部80e,80fの各表面(幅広面)は、光軸Aに平行に向けられている。通電部80eと通電部80fとに分岐する部分は、壁部3aの中央位置に位置している。通電部80e,80fの基端は、回動支持部40の近傍に位置している。また外枠3には、壁部3aの中央位置において、切り欠き部91が形成されている。壁部4aと壁部4b,4dの一部とには、通電部80e,80fが嵌め込まれる溝81cが形成されている。通電部80eおよび通電部80fのそれぞれは、L字状に延びている。通電部80eおよび通電部80fは、回動支持部40と光軸Aとを含む平面に関して対称に配置されている。通電部80eおよび通電部80fは、光軸A方向において等しい幅を有している。このような傾き補正ユニット1Hにおいても、傾き補正ユニット1F,1Gと同様の作用・効果を奏することができる。
【0062】
[第10実施形態]
図16は、第10実施形態に係る傾き補正ユニット1Jの分解斜視図である。補正ユニット1Jでは、
図8および
図9に示した補正ユニット1Cと同様、Z形の板ばね54,55がそれぞれ設けられている。補正ユニット1Jには、傾き補正ユニット1Fと同様のFPC80が設けられている。このような傾き補正ユニット1Jにおいても、傾き補正ユニット1F〜1Hと同様の作用・効果を奏することができる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、内枠4の内側に光学ユニット2が保持される場合について説明したが、レンズ2a自体が内枠4に保持されてもよい。また、内枠4の内側には、光軸A上に配置されたCCDやCMOS等の撮像素子が固定されてもよい。内枠4内に撮像素子が保持されることにより、撮像素子を移動させることができ、これによっても傾き補正が可能となる。なお、FPCが設けられる場合には、FPCは、撮像素子に通電を行うための基板として用いられる。
【0064】
また、上記実施形態では、外枠3にコイルが固定され、内枠4にマグネットが固定される場合について説明したが、これとは逆に、外枠3にマグネットが固定され、内枠4にコイルが固定されてもよい。FPCが設けられる場合には、FPCは、内枠4のコイルにも通電を行うことができる。
【0065】
さらには、上記実施形態では、外枠3および内枠4による二重枠構造とする場合について説明したが、外枠3をさらに包囲する最外枠を設け、三重枠構造としてもよい。三重枠構造を採用した場合、電子機器の筺体に最外枠を固定し、最外枠の内周面の一部と外枠3の外周面の一部とを連結する第2の回動支持部を設けることができる。この第2の回動支持部を支点として最外枠内で光軸Aに垂直な面に沿って外枠3を駆動するための駆動部を設けることができる。
【0066】
そして、回動支持部6が設けられた位置とはレンズ2aの周方向において約90度ずれた位置(例えば
図1における壁部3a及び壁部3dを連結する角部の外面側)に第2の回動支持部を設けることで、
図3(a)及び
図3(b)に示した方向B,Cに直交する方向にも光学ユニット2を移動させることができる。このようにして、最外枠に対する外枠3の移動と外枠3に対する内枠4の移動とを組み合わせることで、光学ユニット2を二次元的に移動させることができる。
【0067】
また、上記実施形態では、回動支持部が球状の突起20やボール43,53等により点状に形成される場合について説明したが、回動支持部は、例えば光軸A方向に延在する突条部などにより線状に形成されてもよい。