【文献】
LG ELECTRONICS INC ET AL:"Correction to PHR functionality",[online] R2-091978,3GPP,2009年 2月27日,3GPP TSG-RAN2 Meeting #65 Athens, Greece,P.1-3,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg2_rl2/TSGR2_65/Docs/R2-091978.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような多様な無線通信システムに使われることができる。CDMAは、UTRA(universal terrestrial radio access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)で具現されることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(global system for mobile communications)/GPRS(general packet radio service)/EDGE(enhanced data rates for GSM(登録商標) evolution)のような無線技術で具現されることができる。OFDMAは、IEEE(institute of electrical and electronic sengineers)802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802−20、E−UTRA(evolved UTRA)などのような無線技術で具現されることができる。IEEE802.16mは、IEEE802.16eの進化であり、IEEE802.16eに基づくシステムとの後方互換性(backward compatibility)を提供する。UTRAは、UMTS(universal mobile telecommunications system)の一部である。3GPP(3rd generation partnership project)LTE(long term evolution)は、E−UTRA(evolved−UMTS terrestrial radio access)を使用するE−UMTS(evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(advanced)は、3GPP LTEの進化である。
【0019】
説明を明確にするために、LTE−Aを中心に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0020】
図1は、無線通信システムを示すブロック図である。
【0021】
図1は、E−UTRAN(evolved−UMTS terrestrial radio access network)のネットワーク構造の一例である。E−UTRANシステムは、3GPP LTE/LTE−Aシステムである。E−UTRAN(evolved−UMTS terrestrial radio access network)は、端末(user equipment;UE)10と、端末に制御平面(control plane)及びユーザ平面(user plane)を提供する基地局(base station;BS)20と、を含む。端末10は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(mobile station)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、MT(mobile terminal)、無線機器(wireless device)等、他の用語で呼ばれることもある。基地局20は、端末10と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved−NodeB)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(access point)等、他の用語で呼ばれることもある。一つの基地局20には一つ以上のセルが存在することができる。一つのセルは、1.25、2.5、5、10及び20MHzなどの帯域幅のうち一つで設定され、複数の端末にダウンリンク又はアップリンク転送サービスを提供することができる。この時、互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定されることができる。
【0022】
基地局20間にはユーザトラフィック又は制御トラフィック送信のためのインターフェースが使われることができる。端末10と基地局20は、Uuインターフェースを介して連結されることができる。基地局20は、X2インターフェースを介して互いに連結されることができる。基地局20は、S1インターフェースを介してEPC(evolved packet core)と連結されることができる。EPCは、移動性管理エンティティ(MME;mobility management entity)、サービングゲートウェイ(S−GW;serving gateway)、及びパケットデータネットワーク(PDN;packet data network)ゲートウェイ(PDN−GW)で構成されることができる。MMEは、UEの接続情報やUEの能力に関する情報を有しており、このような情報は、UEの移動性管理に主に使われる。S−GWは、E−UTRANを終端点として有するゲートウェイであり、PDN−GWは、PDNを終端点として有するゲートウェイである。MMEは、制御平面の機能を担当し、S−GWは、ユーザ平面の機能を担当する。基地局20は、S1−MMEインターフェースを介してMME30と連結されることができ、S1−Uインターフェースを介してS−GWと連結されることができる。S1インターフェースは。基地局20とMME/S−GW30との間に多対多関係(many−to−many−relation)をサポートする。
【0023】
以下、ダウンリンク(DL;downlink)は、基地局20から端末10への通信を意味し、アップリンク(UL;uplink)は、端末10から基地局20への通信を意味する。ダウンリンクで、送信機は基地局20の一部であり、受信機は端末10の一部である。アップリンクで、送信機は端末10の一部であり、受信機は基地局20の一部である。
【0024】
図2は、制御平面に対する無線プロトコル構造を示すブロック図である。
図3は、ユーザ平面に対する無線プロトコル構造を示すブロック図である。
【0025】
端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(radio interface protocol)の階層は、通信システムで広く知られた開放型システム間相互接続(OSI;open system interconnection)基準モデルの下位3個階層に基づいてL1(第1の階層)、L2(第2の階層)及びL3(第3の階層)に区分されることができる。端末とE−TURANとの間の無線インターフェースプロトコルは、水平的に、物理階層、データリンク階層(data link layer)、及びネットワーク階層(network layer)に区分されることができ、垂直的には制御信号送信のためのプロトコルスタックである制御平面(control plane)とデータ情報送信のためのプロトコルスタック(protocol stack)であるユーザ平面(user plane)とに区分されることができる。無線インターフェースプロトコルの階層は、UEとE−UTRANで対(pair)で存在することができる。
【0026】
L1に属する物理階層(PHY;physical layer)は、物理チャネル(physical channel)を介して上位階層に情報転送サービス(information transfer service)を提供する。物理階層は、上位階層であるMAC(medium access control)階層とトランスポートチャネル(transport channel)を介して連結されることができる。トランスポートチャネルを介してMAC階層と物理階層との間にデータが移動することができる。トランスポートチャネルは、無線インターフェースを介してデータがどのように、どのような特徴に送信されるかによって分類されることができる。又は、トランスポートチャネルは、トランスポートチャネルを共有するか否かによって、専用トランスポートチャネル(dedicated transport channel)と共通トランスポートチャネル(common transport channel)とに分類されることができる。無線インターフェースを介してデータがどのように、どのような特徴に送信されるかによって分類されることができる。また、互いに異なる物理階層間、即ち、送信機と受信機の物理階層間には物理チャネルを介してデータが移動することができる。物理階層は、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式に変調されることができ、時間と周波数を無線リソースとして活用することができる。
【0027】
図4は、物理チャネルの構造の一例を示す。
【0028】
物理チャネルは、時間領域上にある複数のサブフレーム(subframe)と、周波数領域上にある複数の副搬送波(subcarrier)と、で構成されることができる。一つのサブフレームは、時間領域上の複数のシンボルで構成されることができる。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(RB;resource block)で構成されることができる。一つのリソースブロックは、複数のシンボル及び複数の副搬送波で構成されることができる。また、各サブフレームは、PDCCH(physical downlink control channel)のために該当サブフレームの特定シンボルの特定副搬送波を利用することができる。例えば、サブフレームの最初のシンボルがPDCCHのために使われることができる。データが送信される単位時間であるTTI(transmission time interval)は、1個のサブフレームの長さと同じである。
【0029】
L2に属するMAC階層は、論理チャネル(logical channel)を介して上位階層であるRLC(radio link control)階層にサービスを提供する。MAC階層の機能は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング及び論理チャネルに属するMAC SDU(service data unit)のトランスポートチャネル上に物理チャネルで提供されるトランスポートブロック(transport block)のための多重化/逆多重化を含む。論理チャネルは、トランスポートチャネルの上位にあり、トランスポートチャネルにマッピングされる。論理チャネルは、制御平面の情報伝達のための制御チャネルとユーザ平面の情報伝達のためのトラフィックチャネルとに分けられる。
【0030】
L2に属するRLC階層は、信頼性のあるデータの送信をサポートする。RLC階層の機能は、RLC SDUの連結(concatenation)、分割(segmentation)、及び再結合(reassembly)を含む。無線ベアラ(RB;radio bearer)が要求する多様なQoS(quality of service)を保障するために、RLC階層は、透明モード(TM;transparent mode)、非確認モード(UM;unacknowledged mode)、及び確認モード(AM;acknowledged mode)の3種類の動作モードを提供する。AM RLCは、ARQ(automatic repeat request)を介してエラー訂正を提供する。一方、RLC階層の機能は、MAC階層内部の機能ブロックで具現されることができ、この時、RLC階層は、存在しない。
【0031】
PDCP(packet data convergence protocol)階層は、L2に属する。ユーザ平面でのPDCP階層の機能は、ユーザデータの伝達、ヘッダ圧縮(header compression)、及び暗号化(ciphering)を含む。ヘッダ圧縮は、帯域幅が小さい無線区間で効率的な送信をサポートするために相対的に大きさが大きくて不必要な制御情報を含んでいるIPパケットヘッダサイズを減らす機能をする。制御平面でのPDCP階層の機能は制御平面データの伝達及び暗号化/完全性保護(integrity protection)を含む。
【0032】
L3に属するRRC(radiore source control)階層は、制御平面でのみ定義される。RRC階層は、端末とネットワークとの間の無線リソースを制御する役割を遂行する。このために、端末とネットワークは、RRC階層を介してRRCメッセージを互いに交換する。RRC階層は、RBの設定(configuration)、再設定(re−configuration)、及び解除(release)と関連して論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために、L2により提供される論理的経路を意味する。RBが設定されるということは、特定サービスを提供するために無線プロトコル階層及びチャネルの特性を規定し、それぞれの具体的なパラメータ及び動作方法を設定することを意味する。また、RBは、SRB(signaling RB)とDRB(data RB)の二つに分けられることができる。SRBは、制御平面でRRCメッセージを送信する通路として使われ、DRBは、ユーザ平面でユーザデータを送信する通路として使われる。
【0033】
端末のパワーヘッドルーム報告(PHR;power headroom reporting)手順に対して説明する。これは3GPP TS 36.321 V8.12.0を参照することができる。
【0034】
PHR手順は、端末の名目(nominal)最大送信電力とUL−SCH送信のための推定された電力との間の差に対する情報をサービングeNBに提供するために使われる。RRCは、PHRをトリガするために、periodicPHR−TimerとprohibitPHR−Timerの2個のタイマを構成し、測定されたDL経路損失(path loss)の変更を設定するdl−PathlossChangeを送信することによってPHRを制御する。
【0035】
PHRは、下記のうちいずれか一つの事件が発生した場合にトリガされることができる。
【0036】
−端末が新たな送信のためのULリソースを有している時、PHR送信以後、prohibitPHR−Timerが満了され、経路損失がdl−PathlossChange dB以上変更された場合
【0037】
−periodicPHR−Timerが満了された場合
【0038】
−上位階層によってPHR関連parameterが設定又は再設定された場合、ただし、PHR関連パラメータは、PHR機能を使用することができないようにするパラメータではない。
【0039】
端末が今回のTTIで新たな送信のために割り当てられたULリソースを有している場合、端末は、下記のような動作を実行することができる。
【0040】
−最後のMACリセット以後、新たな送信のために最初に割り当てられたULリソースである場合、periodicPHR−Timerを開始する。
【0041】
−最後のPHR送信以後、少なくとも一つのPHRがトリガされ、又は今回最初にPHRがトリガされたと決定された場合、及び
【0042】
−論理チャネル優先順位化(LCP;logical channel prioritization)の結果、割り当てられたULリソースがPHR MAC CE(control element)及びそのサブヘッダ(subheader)を収容することができる場合、
【0043】
−物理階層からパワーヘッドルーム(PH)値を取得する。
【0044】
−物理階層から報告された値に基づいてPHR MAC CEを生成するように多重化及び結合手順を指示し、PHR MAC CEを送信する。
【0045】
−periodicPHR−Timerを開始又は再開始する。
【0046】
−prohibitPHR−Timerを開始又は再開始する。
【0047】
−全てのトリガされたPHR(ら)を取り消す。
【0048】
図5は、PHR MAC CEの一例を示す。
【0049】
端末は、PHR MAC CEを介してPHRを基地局に送信することができる。PHR MAC CEは、LCIDを有するMAC PDUサブヘッダによって識別される。LCIDは、UL−SCHでPHR MAC CEのために割り当てられることができ、LCIDの値は、11010である。PHR MAC CEは、固定された大きさを有し、下記のように定義された単一オクテット(single octet)で構成される。
【0050】
−R:0に設定された留保されたビット
【0051】
−PH:PHレベルを指示する。このフィールドの長さは6ビットであり、総64個のPHレベルが指示されることができる。表1は、PHと対応されるPHレベルを示す。
【0053】
3GPP LTE−Aの搬送波集約(CA;carrier aggregation)に対して説明する。
【0054】
CAは、無線通信システムが広帯域をサポートしようとする時、目標にする広帯域より小さい帯域幅を有する1個以上の搬送波を集約して広帯域を構成するシステムを意味する。CAは、帯域幅集約(bandwidth aggregation)などの他の名称で呼ばれることもある。1個以上の搬送波を集約する時、対象となる搬送波は、既存システムとの後方互換性(backward compatibility)のために既存システムで使用する帯域幅をそのまま使用することができる。例えば、3GPP LTEでは、1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHz、及び20MHzの帯域幅をサポートし、3GPP LTE−Aでは前記3GPP LTEシステムの帯域幅のみを利用して20MHz以上の広帯域を構成することができる。
【0055】
一方、3GPP LTE−Aでセルの概念が適用されることができる。セルは、端末の立場で少なくとも一単位のダウンリンクリソースと選択的に含まれるアップリンクリソースの結合で構成されるエンティティである。即ち、一つのセルは、少なくとも一単位のダウンリンクリソースを必ず含むが、アップリンクリソースは含まない。前記一単位のダウンリンクリソースは、一つのDLコンポーネント搬送波(CC;component carrier)である。ダウンリンクリソースの搬送波周波数(carrier frequency)とアップリンクリソースの搬送波周波数との間の連結(linkage)は、ダウンリンクリソースを介して送信されるSIB−2によって指示されることができる。以下の説明では主にCCを例示して本発明を説明するが、CCがセルに代替されることができることは自明である。
【0056】
図6は、3GPP LTE−Aにおける搬送波集約を使用する広帯域システムの一例を示す。
【0057】
図6を参照すると、各CCは20MHzの帯域幅を有し、これは3GPP LTEの帯域幅である。最大5個のCCが集約されることができ、したがって、最大100MHzの帯域幅が構成されることができる。
【0058】
図7は、搬送波集約が使われる時、DL第2の階層の構造の一例を示す。
図8は、搬送波集約が使われる時、UL第2の階層の構造の一例を示す。CAは、L2のMAC階層に影響を及ぼすことができる。例えば、CAでは複数個のCCを使用し、各HARQ(hybrid automatic repeat request)エンティティは各CCを管理するため、CAを使用する3GPP LTE−AのMAC階層は複数個のHARQエンティティと関連した動作を実行しなければならない。また、各HARQエンティティは、独立的にトランスポートブロック(Transport Block)を処理する。したがって、CAが使われる時、複数のCCを介して同一の時間に複数のトランスポートブロックを送信又は受信することができる。
【0059】
CAが使われる時、端末のPHR手順に対して説明する。これは3GPP TS 36.321 V10.5.0を参照することができる。
【0060】
PHR手順は、活性化された(activated)サービングセル当たり端末の名目最大送信電力とUL−SCH送信のための推定された電力との間の差に対する情報及び1次セル(PCell;primary cell)上で端末の名目最大送信電力とUL−SCH及びPUCCH送信のための推定された電力との間の差に対する情報をサービングeNBに提供するために使われる。
【0061】
RRCは、PHRをトリガするために、periodicPHR−TimerとprohibitPHR−Timerの2個のタイマを構成し、測定されたDL経路損失の変更を設定するdl−PathlossChange及び電力管理によって要求される電力バックオフ(power backoff)を送信することによってPHRを制御する。
【0062】
PHRは、下記のうちいずれか一つの事件が発生した場合にトリガされることができる。
【0063】
−端末が新たな送信のためのULリソースを有している時、最後のPHR送信以後、prohibitPHR−Timerが満了され、経路損失の基準に使われる少なくとも一つの活性化されたサービングセルに対して経路損失がdl−PathlossChange dB以上変更された場合
【0064】
−periodicPHR−Timerが満了された場合
【0065】
−上位階層によってPHR関連parameterが設定又は再設定された場合、ただし、PHR関連パラメータは、PHR機能を使用することができないようにするパラメータではない。
【0066】
−構成されたアップリンクと共に2次セル(SCell;secondary cell)が活性化された場合
【0067】
−端末が新たな送信のためにULリソースを有しており、今回のTTIで送信のために割り当てられたULリソースがあり、又はこのセルでPUCCH送信があり、端末がこのセルで送信又はPUCCH送信のために割り当てられたULリソースを有する時、このセルで電力管理によって要求される電力バックオフが最後のPHR送信以後、dl−PathlossChange dB以上変更された場合、構成されたアップリンクと共に活性化されたいずれか一つのサービングセルでprohibitPHR−Timerが満了された場合
【0068】
一方、端末は、電力管理によって要求される電力バックオフが臨時的に(例えば、最大数十ミリ秒(millisecond)間)減少する場合にはPHRをトリガしない。また、PHRが他のトリガリング条件によってトリガされる場合、このような電力バックオフの減少をP
CMAX,c/PH値に反映しない。
【0069】
端末が今回のTTIで新たな送信のために割り当てられたULリソースを有している場合、端末は、下記のような動作を実行することができる。
【0070】
−最後のMACリセット以後、新たな送信のために最初に割り当てられたULリソースである場合、periodicPHR−Timerを開始する。
【0071】
−最後のPHR送信以後、少なくとも一つのPHRがトリガされ、又は今回最初にPHRがトリガされたと決定された場合、及び
【0072】
−LCPの結果、拡張された(extended)PHRが構成されない場合、割り当てられたULリソースがPHR MAC CE及びそのサブヘッダを収容することができる場合、又は拡張されたPHRが構成された場合、割り当てられたULリソースが拡張されたPHR MAC CE及びそのサブヘッダを収容することができる場合:
【0073】
−拡張されたPHRが構成された場合:
【0074】
−構成されたアップリンクと共に各活性化されたサービングセルに対し:
【0076】
−端末が今回のTTIでサービングセル上に送信のためのULリソースを有している場合:
【0077】
−物理階層から対応されるP
CMAX,cフィールドに対する値を取得する。
【0078】
−PUCCH−PUSCHの同時送信が構成された場合:
【0079】
−PCellのためタイプ2PHを取得する。
【0080】
−今回のTTIで端末がPUCCH送信を実行する場合:
【0081】
−物理階層から対応されるP
CMAX,cフィールドに対する値を取得する。
【0082】
−物理階層から報告された値に基づいて拡張されたPHR MAC CEを生成するように多重化及び結合手順を指示し、拡張されたPHR MAC CEを送信する。
【0084】
−物理階層からタイプ1PHを取得する
【0085】
−物理階層から報告された値に基づいてPHR MAC CEを生成するように多重化及び結合手順を指示し、PHR MAC CEを送信する。
【0086】
−periodicPHR−Timerを開始又は再開始する。
【0087】
−prohibitPHR−Timerを開始又は再開始する。
【0088】
−全てのトリガされたPHR(ら)を取り消す。
【0089】
即ち、端末は、活性化された全てのサービングセルに対してPHを基地局に報告することができる。各サービングセルに対するPHは、該当サービングセルに対する端末の最大出力値から該当サービングセルで現在使用している出力値を除外した残りで決定されることができる。もし、PHRがトリガされ、一部サービングセルにのみULグラント(grant)が割り当てられた場合、ULグラントが割り当てられたサービングセルは、ULグラントを利用してPHを計算し、残りのサービングセルは、予め決められた基準フォーマット(reference format)を利用してPHを計算することができる。サービングセルに対する端末の最大出力値は、端末が端末具現によってMPR(maximum power reduction)値内で適用した電力減少値を除外した値である。端末の最大出力値を計算するにあたって、各端末の具現によって電力減少値がMPR値内で互いに異なるため、端末は、より正確にPHRを報告するために電力減少値を除外した最大出力値(P
CMAX,c)をPHRに追加に含んで送信することができる。
【0090】
CAが使われる時、PHRを送信するために使われるPHR MAC CEは、
図5で説明されたPHR MAC CEと同じである。
【0091】
図9は、拡張されたPHR MAC CEの一例を示す。
【0092】
拡張されたPHR MAC CEは、LCIDを有するMAC PDUサブヘッダによって識別される。拡張されたPHR MAC CEの大きさは変わることができる。タイプ2PHが報告される時、タイプ2PHフィールドを含むオクテットは、各SCell当たりPHの存在を指示するオクテット以後に含まれ、関連するP
CMAX,Cフィールド(報告される場合)を含むオクテットが後続する。以後にビットマップで指示されるPCell及び各Scellに対し、タイプ1PHフィールドを含むオクテット及び関連するP
CMAX,Cフィールド(報告される場合)を含むオクテットがServCellIndexに基づいて昇順に後続する。
【0093】
拡張されたPHR MAC CEは、下記のように定義される。
【0094】
−Ci:SCellIndexiを有するScellに対してPHフィールドの存在を指示する。1に設定されたCiフィールドは、SCellIndexiを有するScellに対してPHフィールドが報告されることを指示し、0に設定されたCiフィールドは、SCellIndexiを有するScellに対してPHフィールドが報告されないことを指示する。
【0095】
−R:0に設定された留保されたビット
【0096】
−V:PHが実際送信に基づくか基準フォーマットに基づくかを指示する。タイプ1PHで、V=0はPUSCH上に実際送信を指示し、V=1はPUSCH基準フォーマットが使われることを指示する。タイプ2PHで、V=0はPUCCH上に実際送信を指示し、V=1はPUCCH基準フォーマットが使われることを指示する。また、タイプ1及びタイプ2PHで、V=0は関連するP
CMAX,cフィールドが存在することを指示し、V=1は関連するP
CMAX,cフィールドが省略されることを指示する。
【0097】
−PH:PHレベルを指示する。このフィールドの長さは6ビットである。前述した表1は、PHと対応されるPHレベルを示す。
【0098】
−P:端末が電力管理による電力バックオフを適用するか否かを指示する。端末は、電力管理による電力バックオフが適用されない場合、対応されるP
CMAX,cフィールドが異なる値を有する時、P=1に設定する。
【0099】
−P
CMAX,c:存在する場合、PHフィールドの計算に使われるP
CMAX,c又は
【化1】
を指示する。表2は、報告されるP
CMAX,c及び対応される端末の名目送信電力レベルを示す。
【0101】
論理チャネル優先順位化(LCP;logical channel prioritization)に対して説明する。これは3GPP TS 36.321 V10.5.0を参照できる。
【0102】
多様な種類のサービスをサポートするために少なくとも一つのRBが構成されることができる。論理チャネルはRBに割り当てられる。複数のRBに対応される複数の論理チャネルは、一つのトランスポートブロック(即ち、MAC PDU)に多重化されて送信される。
【0103】
LCPは、複数のRB(即ち、複数の論理チャネル)のデータをトランスポートブロック(即ち、MAC PDU)に多重化するための方法である。LCPは、与えられた無線リソースを各RBにどのぐらい割り当てるかを決定する。
【0104】
LCP手順は新たな送信が実行される時に適用される。RRCは、各論理チャネルに対し、値が高まるほど低い優先順位を指示するpriority、優先化されたビット率(PBR:prioritized bit rate)を設定するprioritisedBitRate及びバケット大きさ区間(BSD;bucket size duration)を設定するbucketSizeDurationをシグナリングすることによってアップリンクデータのスケジューリングを制御する。priorityは、1〜8の値を有することができる。1のpriorityは、最も高い優先順位を指示し、8のpriorityは、最も低い優先順位を指示する。PBRは、対応されるRBに保障される最小ビット率を指示する。即ち、PBRによって指示されるビット率は常に保障される。
【0105】
端末は、各論理チャネルjに対して変数Bjを維持する。Bjは、該当論理チャネルが設定される時、0に初期化され、各TTI区間中PBR×TTIほど増加する。PBRは、論理チャネルjの優先化されたビット率である。しかし、Bjはバケット大きさを超えることができず、Bjが論理チャネルjのバケット大きさより大きい場合、バケット大きさで設定される。論理チャネルのバケット大きさはPBR×BSDと同じであり、PBRとBSDは上位階層によって設定される。
【0106】
端末は、新たな送信が実行される時、下記のようなLCP過程を実行する。端末は、下記のステップによって論理チャネルにリソースを割り当てる。
【0107】
−1ステップ:Bj>0である全ての論理チャネルに降順にリソースが割り当てられる。あるRBのPBRが無限(infinity)で設定された場合、端末は、低い優先順位を有するRB(ら)のPBRを満たす以前に、該当RB上の送信のために使用可能な全てのデータのためにリソースを割り当てる。
【0108】
−2ステップ:端末は、1ステップで論理チャネルjに提供されたMAC SDUの総大きさほどBjを減少させる。Bjは負数となることができる。
【0109】
−3ステップ:残る無線リソースがある場合、該当論理チャネルのためのデータ又はULグラントがなくなる時までBjに関係無しに優先順位の降順に全ての論理チャネルに提供される。同一の優先順位で構成された論理チャネルには同一に提供される。
【0110】
端末は、以上のスケジューリング手順中、下記の規則に従う。
【0111】
−端末は、全体SDU(又は、一部が送信されたSDU又は再送信されたRLC PDU)が残りのリソースに合う場合、RLC SDU(又は、一部が送信されたSDU又は再送信されたRLC PDU)を分割しない。
【0112】
−端末が論理チャネルからRLC SDUを分割した場合、グラントを満たすことができるように可能の限り分割の大きさを最大化しなければならない。
【0113】
−端末は、データの送信を最大化しなければならない。
【0114】
−端末が送信可能なデータがあり、4バイトと同じ又は大きいULグラント大きさの割当を受けた場合、端末は、パディングされたBSR又はパディングを送信しない(ただし、ULグラントの大きさが7バイトより小さくなく、AMD PDU分割が送信される必要がない場合)
【0115】
端末は、留保された(suspended)のRBに対応される論理チャネルのためのデータは送信しない。
【0116】
各RBの論理チャネルのpriority及び/又はPBRは、RBが最初に構成される時、RB設定メッセージを介してネットワークのRRC階層から端末のRRC階層に送信される。RB設定メッセージを受信する端末のRRC階層は、RBを構成し、各RBの論理チャネルのLCP及びPBRに対する情報を端末のMAC階層に送信する。該当情報を受信したMAC階層は、各TTIでLCPによってRBの送信データの量を決定する。
【0118】
図10を参照すると、最も高い優先順位P1の論理チャネルがマッピングされたRB1、2番目の優先順位P2の論理チャネルがマッピングされたRB2及び最も低い優先順位P3の論理チャネルがマッピングされたRB3の3個のRBが存在する。また、RB1のPBRはPBR1、RB2のPBRはPBR2、RB3のPBRはPBR3である。まず、RB1、RB2及びRB3にマッピングされた論理チャネルの優先順位の降順に、各RBでPBRに該当するデータほど送信データ量が決定される。即ち、RB1でPBR1ほど、RB2でPBR2ほど、RB3でPBR3ほどの送信データ量が決定されることができる。各RBでPBRほどの送信データ量が全部割り当てられても無線リソースが残るため、再び優先順位が最も高いRB1に残りの無線リソースが割り当てられることができる。
【0119】
LCP手順で、端末は、下記のような相対的な優先順位を降順に考慮する。
【0120】
−C−RNTIのためのMAC CE又はUL−CCCHデータ
【0121】
−BSRのためのMAC CE(パディングのために含まれているBSRを除外する)
【0123】
−UL−CCCHデータを除外した全ての論理チャネルのデータ
【0124】
−パディングのために含まれているBSRのためのMAC CE
【0125】
端末が一つのTTIで複数のMAC PDUを送信するように要求される時、前記1ステップ乃至3ステップ及び関連した規則は、各グラントに独立的に適用されたり、グラントの容量の総合に適用されたりすることができる。また、グラントが処理される順序は、端末の具現による。端末が一つのTTIで複数のMAC PDUを送信するように要求される時、MAC CEがいずれのMAC PDUが含まれるかを決定することも端末の具現による。
【0126】
ランダムアクセス手順(random access procedure)に対して説明する。
【0127】
端末は、下記のような場合にランダムアクセス手順を実行することができる。
【0128】
−端末が基地局とのRRC連結がない状況で、基地局に初期接続を実行する場合
【0129】
−端末がハンドオーバ過程でtarget cellで最初に接続する場合
【0131】
−アップリンクの時間同期が合わない、又は無線リソースを要求するために使われる指定された無線リソースが割り当てられない状況で、アップリンクに送信されるデータが発生する場合
【0132】
−radio link failure又はhandover failure発生時に復旧過程の場合
【0133】
LTEシステムでは基地局が特定端末に専用ランダムアクセスプリアンブル(dedicated random access preamble)を割り当て、端末は、前記任意のアクセスプリアンブルでランダムアクセス過程を実行する非コンテンションベースの(non−contention based)ランダムアクセス手順を提供する。即ち、ランダムアクセスプリアンブルを選択する手順は、特定の集約内で端末が任意に一つを選択して使用するコンテンションベースのランダムアクセス手順(contention based random access procedure)と基地局が特定端末にのみ割り当てたランダムアクセスプリアンブルを使用する非コンテンションベースのランダムアクセス手順を含む。前記二つのランダムアクセス手順の相違点は、以後に説明されるコンテンションによる衝突発生可否にある。また、非コンテンションベースのランダムアクセス手順は、前述したハンドオーバ過程や基地局の命令により要求される場合にのみ使われることができる。
【0134】
図11は、コンテンションベースのランダムアクセス手順で端末と基地局の動作の一例を示す。
【0135】
1.コンテンションベースのランダムアクセスでは、端末は、システム情報又はハンドオーバ命令(handover command)によって指示されたランダムアクセスプリアンブルの集約から任意に一つのランダムアクセスプリアンブルを選択し、前記ランダムアクセスプリアンブルを送信することができるPRACHリソースを選択し、送信する。
【0136】
2.端末は、前記のようにランダムアクセスプリアンブルを送信した後、システム情報又はハンドオーバ命令を介して指示されたランダムアクセス応答受信ウィンドウ内で自分のランダムアクセス応答の受信を試みる。より詳しく、ランダムアクセスは、MAC PDUの形式に送信され、前記MAC PDUは、PDSCH上に伝達される。また、PDSCH上に伝達される情報を端末が適切に受信するためにPDCCHも共に伝達される。即ち、PDCCHは、前記PDSCHを受信すべき端末の情報、前記PDSCHの無線リソースの周波数及び時間情報、及び前記PDSCHの送信フォーマットなどを含む。端末が自分に来るPDCCHの受信に成功すると、端末は、前記PDCCHの情報によってPDSCH上に送信されるランダムアクセス応答を適切に受信する。ランダムアクセス応答は、ランダムアクセスプリアンブル識別子(ID;identifier)、ULグラント(アップリンク無線リソース)、臨時(temporary)C−RNTI(cell radio network temporary identity)、及び時間整列命令(TAC;time alignment commandを含む。前記でランダムアクセスプリアンブル識別子が必要な理由は、一つのランダムアクセス応答には一つ以上の端末のためのランダムアクセス応答情報が含まれることができるため、前記ULグラント、臨時C−RNTI、及びTACがどの端末に有効かを知らせるためである。前記ランダムアクセスプリアンブル識別子は、1.の過程で端末が選択したランダムアクセスプリアンブルと一致する。
【0137】
3.端末が自分に有効なランダムアクセス応答を受信した場合には、ランダムアクセス応答に含まれている情報を処理する。即ち、端末は、TACを適用させ、臨時C−RNTIを格納する。また、端末は、ULグラントを利用し、端末のバッファに格納されたデータ又は新たに生成されたデータを基地局に送信する。この時、ULグラントに含まれるデータの中に、端末の識別子が必須的に含まれなければならない。これは、コンテンションベースのランダムアクセス手順では基地局でどの端末がランダムアクセス手順を実行するか判断することができず、今後に衝突解決をするためには端末を識別しなければならないためである。また、端末の識別子を含ませる方法には二つの種類方法が存在する。第1の方法は、端末がランダムアクセス手順以前に既に該当セルで割当を受けた有効なセル識別子を有している場合、端末は、前記ULグラントを介して自分のセル識別子を送信する。一方、もし、ランダムアクセス手順以前に有効なセル識別子の割当を受けることができなかった場合、端末は、自分の固有識別子(例えば、S−TMSI又はランダムID)を含んで送信する。一般的に、固有識別子は、セル識別子より長い。端末がULグラントを介してデータを送信した場合、端末は、衝突解決タイマ(contention resolution timer)を開始する。
【0138】
4.端末は、ランダムアクセス応答に含まれているULグラントを介して自分の識別子を含むデータを送信した後に、衝突解決のために基地局の指示を有する。即ち、端末は、特定メッセージを受信するためにPDCCHの受信を試みる。前記PDCCHを受信する方法においても二つの方法が存在する。前述したように、ULグラントを介して送信された自分の識別子がセル識別子である場合、端末は、自分のセル識別子を利用してPDCCHの受信を試みる。送信された自分の識別子が固有識別子である場合には、ランダムアクセス応答に含まれている臨時C−RNTIを利用してPDCCHの受信を試みる。その後、前者の場合、もし、前記衝突解決タイマが満了される前に自分のセル識別子を介してPDCCHを受信した場合、端末は、正常にランダムアクセス手順が実行されたと判断し、ランダムアクセス手順を終了する。後者の場合、前記衝突解決タイマが満了される前に臨時C−RNTIを介してPDCCHを受信した場合、前記PDCCHにより指示されるPDSCHが伝達するデータを確認する。もし、前記データが自分の固有識別子を含む場合、端末は、正常にランダムアクセス手順が実行されたと判断し、ランダムアクセス手順を終了する。
【0139】
図12は、非コンテンションベースのランダムアクセス手順で端末と基地局の動作の一例を示す。追加的に、コンテンションベースのランダムアクセス手順に比べて、非コンテンションベースのランダムアクセス手順ではランダムアクセス応答情報を受信することによって、ランダムアクセス手順が正常に実行されたと判断し、ランダムアクセス手順を終了する。
【0140】
1.前述したように、非コンテンションベースのランダムアクセス手順は、第一にハンドオーバ過程の場合に存在し、第二に基地局の命令により要求される場合に存在することができる。もちろん、前記二つの場合においてコンテンションベースのランダムアクセス手順が実行されることもできる。まず、非コンテンションベースののランダムアクセス手順のために、基地局から衝突の可能性がない指定されたランダムアクセスプリアンブルを受信することが重要である。前記ランダムアクセスプリアンブルの指示を受ける方法は、ハンドオーバ命令とPDCCH命令を含む。
【0141】
2.端末は、自分にのみ指定されたランダムアクセスプリアンブルを基地局から割当を受けた後に、前記プリアンブルを基地局に送信する。
【0142】
3.ランダムアクセス応答情報を受信する方法は、コンテンションベースのランダムアクセス手順と同様である。
【0143】
前述したように、PHRは、特定条件を満たす時に送信される。端末が基地局からULグラントを受信する時、端末は、ULグラントにより指示されるMAC PDUがLCP手順結果、PHR MAC CEを含むことができるか否かを確認する。即ち、端末がPHR MAC CEを収容することができるULグラントを有していると仮定すると、PHRは、下記の二つの条件のうち一つを満たす場合にMAC PDU内のPHR MAC CEに含まれて送信される。
【0144】
−最後のPHR送信以後に少なくとも一つのPHRがトリガされた場合、又は
【0146】
しかし、現在のPHR手順によって下記のシナリオが発生することができる。
【0147】
−RRC連結設定以後に第1のPHRがトリガされる。
【0148】
−第1のPHRがトリガされた以後、端末は、第1のULグラントを受信する。前記受信した第1のULグラントは、LCP手順の結果、PHR MAC CEを収容することができないと仮定する。例えば、ULグラントが56ビットの大きさを有するMAC PDUを指示する時、MAC PDUは、16ビットのC−RNTI MAC CEと8ビットのMACサブヘッダ、24ビットの長いBSRMAC CEと8ビットのMACサブヘッダを含むことができる。この時、MAC PDUは、LCP手順の結果、優先順位によってPHR MAC CEを収容することができない。
【0149】
−結果的に、PHRは送信されず、トリガされた第1のPHRは取り消しされない。
【0150】
−第2のULグラント以前に第2のPHRがトリガされる。
【0151】
−PHR MAC CEを収容することができる程度に十分に大きい第2のULグラントが受信される。このシナリオで、まだ取り消しされないトリガされたPHR(第1のPHR及び第2のPHR)があり、PHR MAC CEを収容することができる第2のULグラントがあるが、端末は、現在PHR手順によって、下記の理由によってPHRを送信することができない。
【0152】
−RRC連結設定以後にどのようなPHRも送信されなかったため、最後のPHR送信が存在せず、
【0153】
−2番目にPHRがトリガされたため、PHRが最初にトリガされた場合でもない。
【0154】
たとえ、PHRが引き続きトリガされ、端末がPHR MAC CEを含むことができるULグラントを受信するとしても、端末は、トリガされたPHRを送信することができない。結果的にトリガされたPHRは、送信されることができず、PHR送信が固着される。
【0155】
前述したPHR固着問題は、下記のようにハンドオーバ過程中に発生することができる。
【0156】
−端末は、PHR機能を使用しないeNBとRRC連結を設定する。現在PHR機能は選択的である。
【0157】
−例えば、端末の移動によって、端末は、phr−Configを含むMAC−MainConfigを含むハンドオーバ命令を受信する。
【0158】
−端末は、最初にPHRをトリガするMAC−MainConfigを再構成する。
【0159】
−端末は、ターゲットセルに対してコンテンションベースのランダムアクセス手順を実行する。
【0160】
−端末は、ランダムアクセス応答を介して第1のULグラント(56ビット)を受信する。
【0161】
−端末は、例えば、10又は20msなどの短いperiodicPHR−Timerを開始する。
【0162】
−端末は、LCP手順の結果、MACサブヘッダを含む24ビットのC−RNTI MAC CE及びMACサブヘッダを含む32ビットの長いBSRMAC CEを含むMAC PDUを生成する。したがって、PHRは送信されることができない。
【0163】
−periodicPHR−Timerが満了され、2番目にPHRがトリガされる。
【0164】
−端末は、第2のULグラントを受信する。
【0165】
−たとえ、端末がPHR MAC CEを収容する程度に十分に大きい第2のULグラントを受信したとしても、PHRが2番目にトリガされてどのようなPHRも送信されなかったことを考慮すると、端末は、前述された条件を満たすことができないためPHRを送信することができない。
【0166】
−以下、PHR固着問題が発生することができる時、本発明の一実施例によるPHR手順を実行する方法を説明する。
【0167】
PHR固着問題を避けるために、基本的に多様な接近方法が可能である。例えば、前述したハンドオーバシナリオでeNB制御によって、端末は、十分に大きいperiodicPHR−timer値によって第2のPHRがトリガされる前に第2のULグラントの提供を受けることができる。しかし、コンテンションベースのランダムアクセス手順の完了時間を予測することができないという点を考慮すると、スマートeNB制御によってもPHR固着問題を避けることができない。また、このようなPHR固着問題は、RRC連結解除を除いては解決する方法がないため深刻な問題を招くことができる。したがって、トリガされたPHRを送信する条件の変更が必要である。
【0168】
したがって、以上のシナリオで一つ以上のPHRがトリガされて取り消しされない場合、PHR MAC CE又は拡張されたPHR MAC CEを収容することができない第1のULグラント以後にPHR MAC CE又は拡張されたPHR MAC CEを収容することができる次のULグラント内にトリガされた第1のPHRを送信する方法が提案される。即ち、端末は、トリガされ、又は取り消しされないPHRを送信することができる。取り消しされないトリガされたPHRがない場合、端末は基地局にPHRを送信しない。複数のPHRがトリガされ、少なくとも一つのトリガされたPHRが取り消しされない場合、端末は、トリガされたPHRを基地局に送信することができる。
【0169】
図13は、本発明の一実施例によってPHR手順を実行する方法の一例を示す。
【0170】
1.端末は、基地局からPHR構成を受信する。PHR手順は、PHR構成により構成されることができる。PHR構成は、RRC連結再構成メッセージを介して受信されることができる。端末は、PHR構成によりPHRをトリガする。
【0171】
2.端末は、基地局から第1のULグラントを受信する。第1のULグラントは、PDCCH又はランダムアクセス応答メッセージを介して受信されることができる。
【0172】
3.端末は、LCP手順の結果、第1のULグラントによる第1のMAC PDUを構成する。端末は、第1のULグラントにより指示される第1のMAC PDUがPHR MAC CEを含むことができるか否かを確認する。第1のMAC PDUの大きさ及び送信されるデータの優先順位によって、第1のMAC PDUは、PHR MAC CEを含まないと仮定する。端末は、構成された第1のMAC PDUを基地局に送信する。
【0173】
拡張されたPHR MAC CEが構成された場合、前記PHR MAC CEは拡張されたPHR MAC CEである。基地局は、端末に拡張されたPHR MAC CEを構成することができる。また、拡張されたPHR MAC CEが構成される場合、端末は、受信されたULグラントにより指示されるMAC PDUが拡張されたPHR MAC CEを含むことができるか否かを確認する。拡張されたPHR MAC CEが構成されない場合、端末は、受信されたULグラントにより指示されるMAC PDUがPHR MAC CEを含むことができるか否かを確認する。
【0174】
4.端末は、基地局から第2のULグラントを受信する。第2のULグラントは、PDCCH又はランダムアクセス応答メッセージを介して受信されることができる。第2のULグラントにより構成される第2のMAC PDUは、LCP手順の結果、PHR MAC CEを含むことができると仮定する。端末は、少なくとも一つのPHRがトリガされて取り消しされなかったかどうかを確認する。
【0175】
5.
図13において、トリガされて取り消しされないPHRが存在する。したがって、端末は、PHR MAC CEを含む第2のMAC PDUを構成し、これを基地局に送信する。端末は、全てのトリガされたPHRを取り消す。
【0176】
6.端末は、基地局から第3のULグラントを受信する。第3のULグラントは、PDCCH又はランダムアクセス応答メッセージを介して受信されることができる。第3のULグラントにより構成される第3のMAC PDUは、LCP手順の結果、PHR MAC CEを含むことができると仮定する。端末は、少なくとも一つのPHRがトリガされて取り消しされなかったかどうかを確認する。
【0177】
7.ステップ5で全てのPHRが取り消しされた以後に追加的なPHRがトリガされないと仮定する。したがって、端末は、PHR MAC CEを含まない第3のMAC PDUを構成し、これを基地局に送信する。
【0178】
したがって、端末が今回のTTIで新たな送信のために割り当てられたULリソースを有している場合、端末は、本発明の一実施例によって下記の動作を実行することができる。
【0179】
−最後のMACリセット以後、新たな送信のために最初に割り当てられたULリソースである場合、periodicPHR−Timerを開始する。
【0180】
−少なくとも一つのPHRがトリガされて取り消しされない場合、及び
【0181】
−LCPの結果、割り当てられたULリソースがPHR MAC CE及びそのサブヘッダを収容することができる場合、
【0183】
−物理階層から報告された値に基づいてPHR MAC CEを生成するように多重化及び結合手順を指示し、PHR MAC CEを送信する。
【0184】
−periodicPHR−Timerを開始又は再開始する。
【0185】
−prohibitPHR−Timerを開始又は再開始する。
【0186】
−全てのトリガされたPHR(ら)を取り消す。
【0187】
図14は、本発明の一実施例によってPHR手順を実行する方法の他の例を示す。
【0188】
ステップS100で、端末は少なくとも一つのPHRをトリガする。ステップS110で、端末は前記トリガされた少なくとも一つのPHRが取り消しされたかどうかを決定する。前記トリガされた少なくとも一つのPHRが取り消しされなかったと決定された場合、ステップS120で端末はPHRを送信する。
【0189】
図15は、本発明の実施例が具現される無線通信システムのブロック図である。
【0190】
基地局800は、プロセッサ(processor)810、メモリ(memory)820、及びRF部(radio frequency unit)830を含む。プロセッサ810は、提案された機能、過程及び/又は方法を具現する。無線インターフェースプロトコルの階層は、プロセッサ810により具現されることができる。メモリ820は、プロセッサ810と連結され、プロセッサ810を駆動するための多様な情報を格納する。RF部830は、プロセッサ810と連結され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0191】
端末900は、プロセッサ910、メモリ920、及びRF部930を含む。プロセッサ910は、提案された機能、過程及び/又は方法を具現する。無線インターフェースプロトコルの階層は、プロセッサ910により具現されることができる。メモリ920は、プロセッサ910と連結され、プロセッサ910を駆動するための多様な情報を格納する。RF部930は、プロセッサ910と連結され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0192】
プロセッサ810、910は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/又はデータ処理装置を含むことができる。メモリ820、920はROM(read−only memory)、RAM(random acces smemory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/又は他の格納装置を含むことができる。RF部830、930は、無線信号を処理するためのベースバンド回路を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ820、920に格納され、プロセッサ810、910により実行されることができる。メモリ820、920は、プロセッサ810、910の内部又は外部にあり、よく知られた多様な手段でプロセッサ810、910と連結されることができる。
【0193】
前述した例示的なシステムで、方法は一連のステップ又はブロックで順序図に基づいて説明されているが、本発明はステップの順序に限定されるものではなく、あるステップは前述と異なるステップと異なる順序に又は同時に発生することができる。また、当業者であれば、順序図に示すステップが排他的でなく、他のステップが含まれ、又は順序図の一つ又はそれ以上のステップが本発明の範囲に影響を及ぼさずに削除可能であることを理解することができる。