【文献】
電プリKONAMIファン倶楽部 ドラゴンコレクション,電撃ゲームアプリ,2012年 4月14日,Vol.3,p.44-45
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記対応付け手段は、前記ユーザが前記ゲームに登録したとき、前記ユーザが前記ゲーム上の仮想通貨を利用したとき、前記ゲームに含まれる抽選処理が実行されたとき、他のユーザからオブジェクトが譲渡されたとき、および、前記他のユーザとの間でオブジェクトを交換したとき、のいずれかにおいて、前記オブジェクトと前記ユーザとを対応付ける、
請求項1に記載のゲーム制御装置。
前記調整手段は、前記第1ユーザに対応付けられた前記同一のオブジェクトのパラメータと、前記パラメータが前記第1ユーザの前記同一のオブジェクトのパラメータより大きいと前記判断手段により判断された同一のオブジェクトのパラメータとが対応付けられて提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整することを特徴とする、
請求項5に記載されたゲーム制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のソーシャルゲームとして、オブジェクト(例えばゲーム上のキャラクタ)を用いて行われるタイプのゲームがある。この種のゲームでは、通常、ユーザは、ゲーム上で付与された又は獲得した複数のキャラクタを保有し、これらを育成したり、育成したキャラクタを使って特定の機能(例えば他のユーザとのバトル)を実行したりすることができる。従来のこの種のソーシャルゲームでは、複数のユーザが、同じキャラクタを保有するという共通の体験をすることが多いにも関わらず、他のユーザのキャラクタの育成状況などを知ることはできず、ソーシャル性が高いとはいえなかった。
【0006】
本発明は上述した観点に鑑みてなされたもので、複数のユーザがゲーム上で同一のオブジェクトを保有する場合に、ユーザ間でのコミュニケーションを促進し、ゲームのソーシャル性を高めるゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、記録媒体、ゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、
ユーザ同士を関連付ける関連付け手段と、
オブジェクトと、前記オブジェクトに関する第1情報とを対応付けて記憶装置に記憶する記憶手段と、
複数のオブジェクトをユーザと対応付ける対応付け手段と、
第1ユーザに対応付けられたオブジェクトと、前記第1ユーザと関連付けられた第2ユーザに対応付けられたオブジェクトとの間で、同一のオブジェクトの有無を判定する判定手段と、
前記第1ユーザによる入力情報に基づいて、前記第1ユーザに対応付けられたオブジェクトの第1情報を前記第1ユーザに提示する提示手段と、
前記判定手段により同一のオブジェクトが有ると判定された場合、前記同一のオブジェクトが前記第2ユーザと対応付けられていることが前記第1ユーザに提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整する調整手段と、
を備えた、ゲーム制御装置である。
【0008】
このゲーム制御装置において「オブジェクト」とは、ゲーム上のキャラクタやアイテム等を含む。キャラクタは、例えばゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、それらがカードに表示されているものをも含む。「第1情報」は、例えばゲーム上のキャラクタの属性、キャラクタ名、レアリティ、カード画像等のカードに予め設定された情報や、カードレベル、能力値、カードの使用頻度、カードの使用回数等のユーザのゲーム実行状況に応じて変動する情報の少なくともいずれかである。「第1ユーザによる入力情報」は、例えば、第1ユーザによる通信端末に対する操作入力、音声入力、あるいはこれら入力内容に関する情報等である。
【0009】
「オブジェクトと第1ユーザを対応付ける」とは、例えば、ユーザがゲーム上でオブジェクトを取得した場合に、ユーザが取得したオブジェクトとして対応付けて記憶することをいう。なお、ユーザがゲーム上でオブジェクトを売却した場合に対応付けを解除しても、取得したことがあるものとして対応付けを継続しても良い。
「同一のオブジェクト」とは、ゲーム中で同一のオブジェクトと設定されていればよく、例えば、同一のオブジェクトIDを有する場合をいう。なお、オブジェクトIDは、キャラクタが同一であれば、画像が異なっても同一のIDを付すようにしても良いし、キャラクタが同一であっても、画像が異なる場合に異なるIDを付しても良い。
【0010】
「第2ユーザが対応付けられていることが提示されるように」とは、例えば、同一のオブジェクトを有する特定の第2ユーザに関する情報(例えば、ユーザ名)を提示する場合に限らず、第1ユーザに関連付けられた第2ユーザの内、いずれかの第2ユーザが同一のオブジェクトを保持している旨を提示するものでも良い。具体的には、第2ユーザであるユーザABCが同一のオブジェクトとしてのカードを有していた(カードに対応付けられていた)場合において、「仲間のABCさんが同一のカードを有している」というテキストを提示してもよいし、若しくはユーザ名を特定せずに「仲間が同一のカードを有している」というテキストを提示しても良い。
「ユーザに関する情報」は、ユーザを識別するための情報であり、例えば、ユーザのゲーム上の名称(テキスト情報)やアバタ画像などである。
「提示内容を調整する」とは、例えば、前記判定手段によって同一のオブジェクトが有ると判定された場合、第1ユーザに対応付けられた前記同一のオブジェクトの第1情報と合わせて、前記同一のオブジェクトが第2ユーザに対応付けられていることを示す情報を提示することを示す。「提示内容を調整する」とは、第1ユーザに対応付けられた前記同一のオブジェクトの第1情報と代えて、前記同一のオブジェクトの第2ユーザに対応付けられていることを示す情報を提示することであってもよい。なお、「第2ユーザに対応付けられていることを示す情報」は、上述したように、ユーザ名等の第2ユーザに関する情報を含んでもよいし、含まなくてもよい。
【0011】
上記ゲーム制御装置によれば、第1ユーザは、操作入力等を行うことで、オブジェクトに関する第1情報が提示され、自分の保有する(つまり、自らと対応付けられている)オブジェクトについての情報を知ることができる。そして、第1ユーザと共通のオブジェクトを保有する第1ユーザの仲間(第1ユーザと関連付けられている第2ユーザ)がいると判定された場合は、第1ユーザは、提示手段によってそのことが提示されるので、仲間が自分と同じオブジェクトを保有していることを知ることができる。なお、共通のオブジェクトを保有する第1ユーザの仲間(第2ユーザ)がいることに代えて、あるいはそのことに加え、第2ユーザが保有する共通のオブジェクトの第1情報が提示されてもよい。
これによって、第1ユーザが仲間に対しそのオブジェクトについて情報交換等を図るきっかけが生まれ、ユーザ間でのコミュニケーションが促進され、ゲームのソーシャル性が高まることが期待できる。
【0012】
上記ゲーム制御装置において、前記調整手段が、前記同一のオブジェクトであって前記第2ユーザに対応付けられたオブジェクトの前記第1情報が前記第1ユーザに提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整してもよい。これにより、仲間のオブジェクトが現在どのような状況にあるかを知ることができるので、第1ユーザがオブジェクトを用いる際の利便性が高まるとともに、提示内容をきっかけに仲間とのコミュニケーションをより積極的に図ることが期待できる。
【0013】
上記ゲーム制御装置において、前記オブジェクトを用いたゲームの実行を制御するゲーム制御手段を備え、前記第1情報は、ゲームの進行状況に応じて変動する情報であってもよい。なお、ユーザによるゲームの進行状況に応じて、そのユーザと対応付けられたすべてのオブジェクトの第1情報が変動してもよいし、一部のオブジェクト(例えば、ユーザがゲームの実行に用いるオブジェクトとして指定したオブジェクト等)の第1情報が変動してもよい。
第1情報が、ゲームの実行によって変動する情報(例えば、カードレベルや能力値)である場合に、同一のオブジェクトであってもユーザの進行状況に応じて第1情報の内容がユーザごとに異なるという状況が生ずる。そのため、第1ユーザにとって、他のユーザが所持する同一のオブジェクトについての情報を取得したいという動機付けが働き、本発明の効果が発揮される。なお、「ゲームの進行状況」とは、例えば、ユーザ毎のゲームの実行回数、実行頻度、それらに基づいて変動するゲームの進行レベル等、ユーザ毎にゲームの実行に応じて変動する情報であっても良いし、カードなどのオブジェクトを用いたゲームの実行回数、実行頻度等、ユーザの保持するオブジェクト毎のゲームの実行に応じて変動する情報であっても良い。
【0014】
上記ゲーム制御装置において、複数の前記第2ユーザとそれぞれ対応付けられたオブジェクトの前記第1情報の変動の程度を比較する比較手段を備え、
前記調整手段は、前記比較手段により前記第1情報の変動の程度が最も大きいと判断されたオブジェクトと対応付けられた第2ユーザに関する情報、および、当該オブジェクトの第1情報のうち少なくともいずれかが、前記同一のオブジェクトと対応付けられて前記第1ユーザに提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整してもよい。これによって、第1ユーザは、同一のオブジェクトを有する仲間(第2ユーザ)が多数いた場合でも、第1情報の変動の程度が最も大きいオブジェクトと対応付けられた第2ユーザに関する情報、又は当該オブジェクトの第1情報が提示されるため、多数の情報が提示されることによって第1ユーザが混乱してしまうおそれが低減する。また、第1情報は、ゲームの進行度合いよって変動する情報を含むため、変動の程度が最も大きいオブジェクトの第1情報は、第1ユーザにとって、ゲームを進める上で有用であることが多い。上記構成では、そのような有用な情報、又は有用な情報を有している第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提示することで、第1ユーザは利便性を感じることができる。例えば、第2ユーザに関する情報が提示された場合、第1ユーザは、上記同一のオブジェクトについての有用な情報を有している第2ユーザとコミュニケーションをとる契機を得ることができる。
【0015】
上記ゲーム制御装置において、前記第1ユーザに対応付けられた前記同一のオブジェクトの前記第1情報の変動の程度と、1又は複数の前記第2ユーザに対応付けられた前記同一のオブジェクトの前記第1情報の変動の程度とを比較する第2比較手段、を備え、
前記調整手段は、1又は複数の前記第2ユーザの前記同一オブジェクトのうち、第1情報の変動の程度が前記第1ユーザの前記同一オブジェクトの第1情報の変動の程度より大きいと前記第2比較手段により判断されたオブジェクト、と対応付けられた第2ユーザに関する情報、および、当該オブジェクトの第1情報のうち少なくともいずれかが、前記同一のオブジェクトと対応付けられて前記第1ユーザに提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整してもよい。
これによって、第1ユーザは、同一のオブジェクトを有する仲間(第2ユーザ)が多数いた場合に、変動の程度が自ら保有しているオブジェクトの第1情報よりも大きいオブジェクトを保有している仲間に関する情報、又は当該オブジェクトの第1情報が提示される。第1ユーザが自ら保有しているオブジェクトに関する第1情報よりも、変動の程度が大きい同一オブジェクトの第1情報は、第1ユーザがゲームを進める上で有用な情報であることが多い。上記構成では、そのような有用な情報、又は有用な情報を有している第2ユーザに関する情報が第1ユーザに提示されることになるため、第1ユーザは利便性を感じることができる。例えば、第1ユーザは、上記同一のオブジェクトについて有用な情報を有している第2ユーザとコミュニケーションをとる契機を得ることができる。
【0016】
前記調整手段は、前記第2比較手段による比較結果が前記同一のオブジェクトと対応付けられて提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整してもよい。このような構成によって、ユーザは、共通のオブジェクトの現状について、仲間との比較結果を参考にでき、仲間との競争心や仲間とのコミュニケーションを図るきっかけが生じ、ゲーム上でオブジェクトを使用することにつき面白みを感じることが期待できる。
なお、「比較結果」の提示とは、第1ユーザに対応付けられたオブジェクトの第1情報と、第2ユーザに対応付けられた同一のオブジェクトの第1情報とを比較可能に提示する場合(例えば、2つの第1情報を並列表記する場合)に限られず、いずれか一方の第1情報と、2つの第1情報の差分とを提示する場合も含む。
【0017】
上記ゲーム制御装置において、前記調整手段は、前記同一のオブジェクトについて、前記第1ユーザに対応付けられたオブジェクトの前記第1情報と、前記第2ユーザに対応付けられたオブジェクトの前記第1情報とが並列に表示されるように、前記提示手段による提示内容を調整してもよい。このような構成によれば、同一のオブジェクトについてユーザと仲間との比較結果が分かりやすく提示されるため、ユーザは、例えば、オブジェクトを使用することについて種々の判断が容易になるとともに、仲間との競争心やコミュニケーションを図るきっかけが生じやすく、ゲームに対する面白みが増すことが期待できる。
【0018】
上記ゲーム制御装置において、前記調整手段は、前記判定手段により同一のオブジェクトが有ると判定された場合において、前記第2ユーザに対応付けられた前記同一のオブジェクトの第1情報が所定の条件を満たす場合に、当該第1情報が前記第2ユーザに関する情報と対応付けられて前記第1ユーザに提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整してもよい。第1情報についての「所定の条件」は限定するものではないが、例えば、第1情報の変動の程度が所定のレベル以上であることが挙げられる。
このような構成によれば、例えば、ユーザに対応づけられたすべてのオブジェクトについて、同一のオブジェクトを有する仲間(第2ユーザ)がいる場合でも、前記第2ユーザが保持するオブジェクトの第1情報が所定の条件を満たす場合(例えば、第1情報の変動の程度が所定のレベル以上である場合)に限って、当該条件を満たす第1情報と、当該第1情報が関連付けられたオブジェクトが対応付けられた第2ユーザに関する情報とが提示されるため、多数の情報が提示されて第1ユーザが混乱してしまうような事態を抑えることができる。
【0019】
上記ゲーム制御装置において、前記調整手段は、前記判定手段により同一のオブジェクトが有ると判定された場合において、前記第2ユーザと前記第1ユーザのゲームの進行の程度の差が所定の条件を満たす場合に、前記同一のオブジェクトであって前記第2ユーザに対応付けられたオブジェクトの第1情報が、前記第2ユーザに関する情報と対応付けられて提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整してもよい。
「ゲームの進行の程度の差が所定の条件を満たす」とは、例えば、ゲームの進行の程度を示すレベルの差が所定値以内であり、ゲームの進行が同程度である場合である。第1ユーザと進行の程度がかけ離れた第2ユーザ、つまり第1ユーザよりもずっと先までゲームを進行させている第2ユーザのオブジェクトの第1情報を第1ユーザに提示してしまうと、第1情報の変動の程度について第1ユーザに情報を与えすぎることになり、かえって第1ユーザがオブジェクトの将来の第1情報の変動に興味がなくなる可能性があり、ゲームの興趣性を削ぐことになる場合がある。そこで、第1ユーザと第2ユーザのゲームの進行の程度の差に基づいて、第1ユーザに対する提示対象を限定してもよい。
【0020】
上記ゲーム制御装置において、前記同一のオブジェクトが前記第1ユーザに提示されるときに、前記第2ユーザ宛にメッセージを送信するための操作対象を表示する表示手段、を備えてもよい。メッセージには、例えば、ユーザが操作入力等によって作成するテキストメッセージや、ユーザの操作入力等によって自動的に第2ユーザ宛に送信される所定のメッセージが含まれる。操作対象には、例えば、ウェブページ上に設定されたハイパーリンクが含まれる。これによって、ユーザは、操作対象の操作を行うことで、仲間と容易にコミュニケーションを図ることができ、ソーシャル性の高いゲーム環境が創出される。
【0021】
本発明の第2の観点は、
ユーザ同士を関連付けるステップと、
オブジェクトごとに前記オブジェクトに対応付けられた、前記オブジェクトに関する第1情報を記憶装置に記憶するステップと、
複数のオブジェクトをユーザと対応付けるステップと、
第1ユーザに対応付けられたオブジェクトと、前記第1ユーザと関連付けられた第2ユーザに対応付けられたオブジェクトとの間で、同一のオブジェクトの有無を判定するステップと、
前記第1ユーザによる入力情報に基づいて、前記第1ユーザに対応付けられたオブジェクトの前記第1情報を前記第1ユーザに提示するステップと、
前記同一のオブジェクトが有ると判定された場合、前記同一のオブジェクトを前記第1ユーザに提示するに当たって、前記同一のオブジェクトが前記第2ユーザと対応付けられていることが前記第1ユーザに提示されるように提示内容を調整するステップと、
を備えた、ゲーム制御方法である。
【0022】
本発明の第3の観点は、コンピュータに、
ユーザ同士を関連付ける機能、
オブジェクトごとに前記オブジェクトに対応付けられた、前記オブジェクトに関する第1情報を記憶装置に記憶する機能、
複数のオブジェクトをユーザと対応付ける機能、
第1ユーザに対応付けられたオブジェクトと、前記第1ユーザと関連付けられた第2ユーザに対応付けられたオブジェクトとの間で、同一のオブジェクトの有無を判定する機能、
前記第1ユーザによる入力情報に基づいて、前記第1ユーザに対応付けられたオブジェクトの前記第1情報を前記第1ユーザに提示する機能、及び、
前記同一のオブジェクトが有ると判定された場合、前記同一のオブジェクトを前記第1ユーザに提示するに当たって、前記同一のオブジェクトが前記第2ユーザと対応付けられていることが前記第1ユーザに提示されるように提示内容を調整する機能、
を実現させるためのプログラムである。
【0023】
コンピュータは、例えばネットワークサーバ、大型計算機等であってよい。また、このプログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてもよい。すなわち、本発明の第4の観点は、前記プログラムを記録したことを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0024】
本発明の第5の観点は、通信端末と、当該通信端末からアクセス可能なサーバと、を含むゲームシステムである。
このゲームシステムは、
ユーザ同士を関連付ける関連付け手段、
オブジェクトごとに前記オブジェクトに対応付けられた、前記オブジェクトに関する第1情報を記憶装置に記憶する記憶手段、
複数のオブジェクトをユーザと対応付ける第2対応付け手段、
第1ユーザに対応付けられたオブジェクトと、前記第1ユーザと関連付けられた第2ユーザに対応付けられたオブジェクトとの間で、同一のオブジェクトの有無を判定する判定手段、
前記第1ユーザによる入力情報に基づいて、前記第1ユーザに対応付けられたオブジェクトの前記第1情報を前記第1ユーザに提示する提示手段、及び、
前記判定手段により同一のオブジェクトが有ると判定された場合、前記同一のオブジェクトが前記第2ユーザと対応付けられていることが前記第1ユーザに提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整する調整手段、
の各手段を、前記通信端末又は前記サーバのいずれか一方が備える。
【0025】
本発明の第6の観点は、
ユーザ同士を関連付ける関連付け手段と、
対象データごとに前記対象データに対応付けられた、前記対象データに関する第1情報を記憶装置に記憶する記憶手段と、
複数の対象データを第1ユーザと対応付ける対応付け手段と、
前記第1ユーザに対応付けられた対象データと、前記第1ユーザと関連付けられた第2ユーザに対応付けられた対象データとの間で、同一の対象データの有無を判定する判定手段と、
前記第1ユーザによる入力情報に基づいて、前記第1ユーザに対応付けられた対象データの前記第1情報を前記第1ユーザに提示する提示手段と、
前記判定手段により同一の対象データが有ると判定された場合、前記同一の対象データが前記第2ユーザと対応付けられていることが前記第1ユーザに提示されるように、前記提示手段による提示内容を調整する調整手段と、
を備えた、情報処理装置である。
この情報処理装置において「対象データ」には、例えば、音楽データが含まれる。「対象データに関する第1情報」とは、例えば、対象データが音楽データである場合、音楽データに関連付けられたリズムやジャンル等の音楽データに予め設定された情報や、音楽データ毎の再生回数や再生頻度等の音楽データを利用することで変動する情報のいずれかを少なくとも含む。
【0026】
上記情報処理装置によれば、第1ユーザは、操作入力等を行うことで、対象データに関する第1情報が提示され、自分の保有する(つまり、自分と対応付けられた)対象データについての情報を知ることができる。そして、第1ユーザと共通のオブジェクトを保有する第1ユーザの仲間(第2ユーザ)がいると判定された場合は、第1ユーザは、提示手段によってそのことが提示されるので、仲間が自分と同じ対象データを保有していることを知る。これによって、第1ユーザが仲間に対しその対象データについて情報交換等を図るきっかけが生まれ、ユーザ間でのコミュニケーションが促進されることが期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、2012年6月27日に日本国特許庁に出願された特願2012−143866の特許出願に関連しており、この出願の内容がこの明細書に参照によって組み込まれる。
【0029】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0030】
(1)ゲームシステムの構成
図1は、実施形態のゲームシステム1のシステム構成例を示している。
図1に示すように、このゲームシステム1は、例えばインターネットなどの通信網NW(ネットワーク)に接続可能な通信端末10a,10b,10c,…と、通信網NWに接続されているゲームサーバ20と、データベースサーバ30とによって構成されている。各通信端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)などの通信端末である。なお、以下の説明において、各通信端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、通信端末10と表記する。
このゲームシステム1において、ゲームサーバ20は、クライアントである通信端末10と通信可能に構成されており、通信端末10に対してゲーミングサービスを提供する。ゲームサーバ20には、ゲーム用プログラムとしてウェブブラウザによって解釈可能な文書を作成するプログラムが実装されている。データベースサーバ30は、ゲームを実行する上での後述する様々な情報を格納しており、それらの情報の読み書きのためにゲームサーバ20と例えば有線で接続される。本実施形態のゲーム制御装置50は、ゲームサーバ20およびデータベースサーバ30を含む。
通信端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるウェブページを表示可能なウェブブラウザを備えており、ユーザは、通信端末10をウェブページ上で操作してゲーム用アプリケーションを実行する。
【0031】
また、
図1には図示していないが、ゲームサーバ20とは別に各通信端末10のユーザを認証するための認証サーバを設けてもよい。また、多くの通信端末10からのアクセスを受け入れるために複数のゲームサーバ20を設ける場合は、その複数のゲームサーバ20間の負荷を調整するためのロードバランサを設けてもよい。また、ゲームサーバ20は単一のサーバ装置として構成してもよいが、機能を分散させた複数のサーバ装置として構成してもよい。
【0032】
(2)通信端末の構成
図2A、
図2B及び
図3を参照して通信端末10について説明する。
図2A、
図2Bはそれぞれ、通信端末10の外観の例を示す図である。
図2Aは、例えば折り畳み式の携帯端末(携帯電話機)などの釦入力方式の通信端末を例示したものである。
図2Bは、例えばスマートフォンなどのタッチパネル入力方式の通信端末を例示したものである。
図3は、通信端末10の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像処理部14、指示入力部15、表示部16、及び、信号送受信部としての通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
【0033】
CPU11は、ROM12内のウェブブラウザをRAM13にロードして実行する。そして、CPU11は、指示入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の適切な指定に基づき、通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を通信インタフェース部17を介して取得し、そのHTMLデータを解釈する。なお、通信端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてよい。
なお、HTMLデータの取得に当たって、CPU11は、予め登録されたユーザID(ユーザ識別情報)、あるいは指示入力部15を介して入力されるユーザIDを含むアクセス要求メッセージを、通信インタフェース部17を介してゲームサーバ20へ通知する。
【0034】
ウェブブラウザは、ゲームサーバ20とHTTP(HyperText Transfer Protocol)に従った通信を行う。ウェブブラウザは、ゲームサーバ20から取得したHTMLデータを解釈して、画像処理部14を介してウェブページを表示部16に表示する。また、ウェブブラウザは、ユーザが指示入力部15の操作によってウェブページ上のハイパーリンク(Hyperlink)またはメニュー(例えば、指示釦等の操作対象)が選択されると、ウェブページの更新のために、その選択結果に応じたHTTPリクエストをゲームサーバ20に送信する。
【0035】
画像処理部14は、HTMLデータの解析結果としてCPU11から与えられる表示用画像データに基づいて、表示部16にウェブページを表示する。表示部16は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタであり、表示用画像データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面16aに表示する。
【0036】
通信端末10が釦入力方式の通信端末(
図2A)である場合、指示入力部15は、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦と決定釦などの複数の指示入力釦を含む釦群15a、及び、テンキーなどの複数の指示入力釦を含む釦群15bを備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。例えば、方向指示釦は、表示部16に表示されているウェブページをスクロールして表示することをCPU11へ指示するために設けられる。また、決定釦は、例えばウェブページ上で複数のハイパーリンクまたはメニューが表示されるときに、アクティブ表示(例えば強調表示)されている1つのハイパーリンクまたはメニューをユーザが選択することをCPU11へ指示するために設けられる。なお、通信端末10を小型の携帯端末によって構成する場合には、これらの釦は、ユーザが通信端末10を片手で保持したままその親指で操作(クリック)しやすいように、通信端末10の前面に配置されていることが好ましい。
図2Aに示す例では、釦群15bは、釦群15aの下方に配置され、「0」〜「9」、「*」、「#」(テンキー)が表記された複数の指示入力釦を含む。
【0037】
通信端末10がタッチパネル入力方式の通信端末(
図2B)である場合、指示入力部15は、主として表示画面16aに指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。タッチパネル入力方式は、静電容量方式などの公知の方式でよい。なお、
図2Bに示すように、通信端末10がタッチパネル入力方式の場合であっても釦群15aが設けられる場合もある。
【0038】
通信端末10に表示されるウェブページ上のメニューの選択操作は、例えば通信端末10が携帯端末である場合には、方向指示釦の押下操作によってメニューを選択し、決定釦の押下操作によって、選択したメニューを確定することによって行われる。また、選択操作は、例えば通信端末10がタッチパネル入力方式の場合には、ウェブページが表示されている表示画面16a上のメニューの位置を指あるいはペンで指示(タッチ操作)することによって行われる。
【0039】
(3)ゲームサーバの構成
図4を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
ゲームサーバ20は、例えば階層構造の複数のウェブページからなるゲームのウェブサイトを管理しており、通信端末10に対してゲームのウェブサービスを提供する。
図4に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、データベース(DB)アクセス部24、及び、通信インタフェース部25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のウェブサーバと同一の構成をとることができる。
【0040】
ROM22には、クライアントである通信端末10のウェブブラウザに対してHTML文書や画像などのオブジェクトの表示(ウェブページの表示)のサービスを提供するアプリケーションプログラムが格納されている。ROM22には、アプリケーションプログラム以外にもCPU21によって参照される各種データが格納されている。
CPU21は、ROM22内のゲームプログラムをRAM23にロードして実行し、通信インタフェース部25を介して、各種の処理を行う。
【0041】
例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、ゲームサーバ20のウェブブラウザとの間でHTTPに従った通信を行う。例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、通信端末10から受信したHTTPリクエスト(例えば、ウェブページ上でのユーザのハイパーリンクまたはメニューの選択結果を含む。)に基づいて所定のデータ処理や、演算処理を行い、その処理結果を含むHTTPレスポンスをゲームサーバ20のウェブブラウザに返す。HTTPレスポンスには、ウェブページを更新するためのHTMLデータが含まれる。また、ゲームサーバ20が通信端末10のユーザの認証処理を行う場合には、CPU21はその認証処理を行う。
データベースアクセス部24は、CPU21がデータベースサーバ30に対してデータの読み書きを行うときのインタフェースである。
【0042】
(4)データベースサーバの構成
データベースサーバ30(記憶装置)は、大容量のハードディスク装置やRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)等の形態の装置等、汎用ストレージで実現できる。データベースサーバ30内の各データベースは、ゲームサーバ20のデータベースアクセス部24を介してCPU21からのデータの読み書きが可能となるように構成されている。
図5に、データベースサーバ30の構成の一例を示す。
図5に示すように、データベースサーバ30は、ユーザデータベース31と、ゲームデータベース32とを備える。
【0043】
本実施形態のゲームサーバ20によって実現されるゲームのタイプは特に限定されるものではなく、オブジェクトを使用するゲームであれば如何なるゲームでもよいが、以下では、実施形態の説明の便宜上、ゲームサーバ20によって実現されるゲームの一例として、オブジェクトとしてゲームキャラクタの画像が表示されるカードを使用するデジタルカードゲームを採り上げる。
【0044】
図6に、本実施形態のデジタルカードゲーム(以下適宜、単に「ゲーム」あるいは「本実施形態のゲーム」という。)において適用されるユーザデータベース31の一例を示す。この例では、ユーザデータベース31は、ユーザID(ユーザ識別情報)ごとに、ユーザ名、進行レベル、体力ポイント、経験値、所持コイン、保有カード(カード、及びそのカードのカードレベル)の各項目についての情報を含む。ユーザデータベース31に含まれる情報は、ゲームサーバ20によって逐次更新されうる。
【0045】
以下の説明では、ユーザデータベース31に含まれるユーザID、あるいはユーザを特定するユーザ名ごとのデータを総称してユーザデータという。ユーザデータを構成する各項目のデータは、以下のとおりである。
・ユーザ名
ゲームの実行時に通信端末10のユーザを特定するために表示されるユーザ名である。ユーザ名は、例えばユーザによって予め指定される所定長以下のテキストである。ユーザ名は、ゲームサーバ20によって提供されるネットワーク環境(あるいはゲームコミュニティ)上でユーザを特定する名称である。
・進行レベル
ユーザのゲームの進行度合いを示すデータであり、ゲーム上の進行度に関する情報の一例である。例えばLv1(レベル1)からLv100(レベル100)までの範囲のレベル値である。
・体力ポイント
本実施形態のゲームにおいて、後述するクエストを行う上で必要となるポイントである。体力ポイントは、クエストを行う度に低減し、所定の時間が経過する毎に回復(増加)する値である。
・経験値
本実施形態のゲームにおいて、後述するクエストを行う上で増加する値である。経験値が所定の値(例えば、100)に達すると、進行レベルが1増加して経験値はリセットされる(つまりゼロになる)。
・所持コイン
ユーザがゲーム上で保有する仮想通貨の量である。本実施形態のゲームでは、カードを購入する場合、あるいはカードを抽選で取得するためのくじを引く場合に一定量のコインが必要となるようにしてもよい。
・保有カード
保有カードは、ユーザと対応付けられているゲーム上のカード、つまりユーザがゲーム上で保有しているカードである。保有カードは、カードを識別するためのカードID(
図6に示すC3,C10等)が割り当てられている。ユーザは、(a)ゲームに登録するときに予め付与される、(b)仮想通貨により購入する、(c)ゲーム内のくじによって取得する、あるいは、(d)ゲーム内で他のユーザからプレゼントとして取得し、若しくはトレードによって取得する、ことによってカードを入手する。すべてのカード、又は一部のカードは、後述する複数のカードレベルA,B,C,Dのうちいずれかが設定されている。各カードは、例えばゲーム内のバトル等で参照されるパラメータ(つまり、攻撃力と防御力等の能力値)が対応付けられてもよい。
なお、ゲーム上でカードを売却する、もしくは、後に述べるようにカードを育成時の参照カードとした場合には、そのカードをユーザの保有カードから完全に削除しても良いし、保有カードから削除するがユーザが過去に保有していたカードとして、ユーザとの対応付けを維持してもよい。後者の場合には、例えばフラグによって、ユーザが現在保有しているカード(例えば、フラグ:1)と、ユーザの保有カードではないが過去に保有していたカード(例えば、フラグ:0)とを区別することができる。
本実施形態において、カードはオブジェクトの一例である。
【0046】
図5に戻り、ゲームデータベース32は、ゲームサーバ20からのアクセスに基づき、ゲームサーバ20によって実行されたゲームの進行に関する情報を記憶、更新する。ゲームの進行に関する情報は、ゲームの性質によって多様な情報を含みうるが、例えば、後述するクエストの結果についての情報を含む。
【0047】
ゲームデータベース32は、カードデータベースを含む。
図7にカードデータベースの構成例を示す。カードデータベースでは、カードIDとカード情報とが対応付けられている。カード情報は、カードに対応付けられて設定され、かつ通信端末10に表示される情報であれば特に制限されず、ゲームの実行、あるいは進行状況によって変動するデータや、変動しないデータが含まれる。具体的に、カードデータベースには、
図7に示すように、カードIDに対して、カード情報として、カード画像、レアリティ等、複数のカードレベルが対応付けられている。なお、カード情報を構成する少なくともいずれかの情報は、第1情報の一例である。
なお、カードIDに対応付けられるカード情報は、
図7に示したものに限られない。カードの使用回数、使用頻度、使用履歴等の情報や、それらの情報に基づいて変動するレベルなどのゲームの進行に応じて変動する情報が、カード情報として各カードIDに対応づけられてカードデータベースに記憶されていてもよい。その場合、ユーザごとのカードを使用したゲームの実行、あるいは進行状況に応じて、各ユーザのユーザデータ内の保有カードに対応付けられた情報が更新されてもよい。
カードデータベースを構成する各項目のデータは、以下のとおりである。
【0048】
・カードID
前述したようにカードを識別するためのデータである。
・カード画像
カード上に表示される画像(例えば、ゲーム上のキャラクタの画像)である。
・レアリティ
カードの希少性を示す情報である。例えば、「ノーマル」、「レア」、「レジェンド」の順に、希少性が高くなる(つまり、ゲーム上の流通量が少なくなる)。
・カードレベル
本実施形態のゲームでは、後述するカード育成処理によって各ユーザが保有するカードを成長させることができる仕組みとなっている。カードレベルは、カードの成長度合いを示すレベルである。本実施形態では、説明の便宜上、カードレベルはA,B,C,Dの4種類が設けられている。なお、後述するカード育成処理では、A→B→C→Dの順でカードが成長するように構成されている。
本実施形態のゲームでは、同一のカードIDのカードであっても、ユーザ毎にカードレベルが異なっていてもよい。各ユーザが保有するカードのカードレベルは、
図6に示したユーザデータベースの保有カードの項目に記憶される。
・攻撃力、防御力
ユーザ間で1又は複数のカードを使用したバトルの機能が設けられている場合、そのバトルにおいて参照される、カードの攻撃力、防御力を示す値である。バトルでは、例えば、使用カードとして設定された複数のカードの総攻撃力、総防御力の大小によってバトル結果が決定されてもよいが、バトル結果はカードの攻撃力、防御力に基づいて任意の方法で決定してよい。
図7に示す例では、カードレベルによって、対応するカードIDのカードの攻撃力、防御力が一意に定まり、例えば、カードのカードレベルがA→B→C→Dと変化するにつれて、カードの攻撃力、防御力が増加するように設定されている。
【0049】
なお、図示しないが、カードレベルごとに、特技、特技レベル、特技の効果量、特技の発動率等も対応付けられていても良い。カードレベルは、
図7において、説明の便宜のため、A〜Dの4つに区分して対応付けられているが、特にこのような分類や区分の数に限定されない。また、カードデータベースでは、図示しないが、カードごとに、使用できる条件が対応付けられていても良い。例えば、カードを使用したバトルの機能が設けられている場合に、ユーザ毎にそのバトルで使用される複数のカードをバトルにおける所定のポジションに割り当てる場合には、割り当て可能なポジションについて条件が対応付けられていても良い。
【0050】
(5)本実施形態のゲーム
以下、本実施形態のゲームについて、
図8〜10を参照しながら説明する。
図8は、本実施形態のゲームにおいて、ユーザがカードを育成するときの一連のウェブページを示す一例である。
図9は、本実施形態のゲームにおいて、ユーザがゲーム上で使用するカードを選択するときの一連のウェブページを示す一例である。
図10は、本実施形態のゲームにおいて、ユーザがクエストを行うときの一連のウェブページを示す一例である。
なお、以下の説明において、通信端末10に表示されるウェブページ上で表示されるメニュー、マーク等はウェブページ上で所望の位置に配置されるものであって、通信端末10で視認されるメニュー、マーク等の表示画面上の位置は、ユーザの方向指示釦あるいはタッチパネル操作によるウェブページのスクロール操作によって変化しうる。
【0051】
(5−1)カード育成処理(
図8)
図8のウェブページP1は、本実施形態のゲームのトップページの一例であり、個々のユーザIDに応じて構成される。
図8の例では、キャラクタ画像表示領域101、ユーザデータ表示領域102、及びメニュー表示領域103を含む。
キャラクタ画像表示領域101は、対象となるユーザIDのユーザデータに含まれる複数のカードに表示されるキャラクタ画像のうちユーザによって指定されたキャラクタ画像が表示される領域である。
【0052】
ユーザデータ表示領域102は、対象となるユーザIDのユーザデータに含まれる、進行レベル、体力ポイント、カード、所持コインの各項目のデータ(
図6参照)が表示される領域である。なお、ユーザデータ表示領域102内の「カード」は、ユーザの保有カードの枚数である。また、
図8に例示するように、カード数が「43/50」と表記されている場合、ユーザの保有カードの枚数が43枚であり、最大で保有可能なカードの枚数が50枚であることを示す。体力ポイントが「100/100」と表記されている場合、ユーザの現在の体力ポイントが100であり、現時点でユーザの体力ポイントの最大値も100であることを示す。
メニュー表示領域103は、本実施形態のゲームに設けられる複数の機能に対応するメニューを表示する領域である。ここでは、メニューの例として、「カード育成」、「使用カード設定」、「クエスト」のテキストが表記された各メニューm1〜m3が表示される場合が示されている。なお、メニュー表示領域103には一例として、メニューm1〜m3を示したが、これに限定されるものではなく、他の処理を実行するメニューを適宜表示してよい。例えば、他のユーザとのカードを使用したバトルを実行するための「バトル」のメニューを表示してもよい。
【0053】
メニューm1(「カード育成」)は、複数のカードを使用してカードを成長させるカード育成機能を実行するためのメニューである。
図8のウェブページP1上でメニューm1が選択操作されると、P10に示すようにウェブページが更新される。このウェブページP10では、ユーザの現在の保有カードの一覧が表示され、ユーザは、まず、この一覧中のカードの中から育成するカードを選択する。カードの選択は、この画面例では、各カードのカードID(P10中の「C3」、「C10」、…)からなるメニューを選択操作することで行われる。ここで、例えば「C10」のメニューが選択されると、P11に示すようにウェブページが更新され、「C10」のカードが育成されるカード(ベースカード)として設定される。このウェブページP11では、「C10」のカードを育成させるため消費されるカード(参照カード)の一覧が表示される。「C10」のカードの育成をキャンセルする場合は、メニューm10を選択操作することにより、P10に示すウェブページが更新され、再度一覧中のカードからベースカードを選択できる。参照カードは、育成機能が実行されると、それ自体は消滅する。参照カードは、一度の育成機能の実行につき、1枚又は複数枚同時に選択できる。ユーザは、この一覧中のカードの中から参照カードを選択する。選択は、いずれかのカードのカードIDからなるメニューを選択操作することで行われる。
【0054】
参照カードが選択されると、後述するゲーム実行手段53により育成機能が実行され、先に選択した「C10」のベースカードが成長する。ベースカードの成長度合いは、育成機能を実行するごとに累積され、累積した成長度合いが所定の条件を満たすと、カードレベルが1つ上がり、成長度合いはリセットされる(つまり、0になる)。なお、カードレベルは、カードごとに、到達しうる最高のレベル(本実施形態では「D」)が設定されており、最高レベルまでレベルアップすると、それ以上成長しなくなる。
【0055】
(5−2)使用カード設定処理(
図9)
メニューm2(「使用カード設定」)は、ユーザの保有カードのうちゲーム内の様々な機能(例えば、他のユーザとのバトル等)を実行するために使用するカードを設定するためのメニューである。
図9のウェブページP1上でメニューm2が選択操作されると、P20に示すようにウェブページが更新される。このウェブページP20では、ユーザの現在の使用カードの一覧(例えば、C3,C10,…)が表示される。一覧中の各カードにはメニューm11(「変更する」)が対応付けられて表示される。いずれかのカードに対応するメニューm11が選択操作された場合には、そのカードに代えて保有カードの中の他のカードを選択するために、保有カードの一覧が表示される(図示せず)。
【0056】
(5−3)クエスト処理(
図10)
メニューm3(「クエスト」)は、ユーザがゲーム上で所定のエリアを探索するクエスト処理を実行するためのメニューであり、このクエスト処理を実行することでユーザはカードを取得することができる。
図10のウェブページP1上でメニューm3(「クエスト」)が選択操作されると、P30に示すようにウェブページが更新される。このウェブページP30には、ユーザがエリアを探索するためのメニューm12が含まれる。メニューm12が選択操作されると、P31に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP31には、メニューm13(「もう一度実行」)が表示され、エリアの探索が続行できるようになっている。メニューm12又はメニューm13が選択操作される度に一定の、あるいはランダムな増加量で達成率の値が増加し、達成率が100%に達するとエリアの探索が終了する。メニューm12又はメニューm13が選択操作される度に、ユーザの体力ポイントが所定量(
図10の例では、8)だけ消費され、ユーザの経験値が所定(
図10の例では、8)量だけ増加する。探索対象のエリアは、複数設けられてもよく、実行中のエリアの達成率が100%に達すると次のエリアに移動できるようにしてもよい。なお、クエスト処理では、メニューm12又はメニューm13が選択操作される度に、所定の、あるいはランダムな確率で、ゲーム上で用意されている様々なカードやアイテムをユーザが入手できるように構成してもよい。
体力ポイントが上記所定量未満になった場合にはクエスト処理を実行することはできない。その場合には、体力ポイントが回復するまでユーザは待機する必要がある。
【0057】
(6)ゲーム制御装置が備える機能の概要
次に、上述した本実施形態のゲームを実現するためゲーム制御装置が備える機能について説明する。
本実施形態では、
図1に示したように、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によってゲーム制御装置50が構成されている。以下では、上述した実施形態のゲームが適用される場合を例として、本実施形態のゲーム制御装置50で実現される機能について、
図11を参照して説明する。
図11は、本実施形態のゲーム制御装置50で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0058】
関連付け手段51は、ユーザ同士を関連付ける機能を備える。関連付けは、例えば、ユーザIDに基づく申請を契機として、当該ユーザIDを他のユーザIDと関係付けることにより行われる。すなわち、関連付け手段51は、ユーザIDに基づく申請を契機として、他のユーザIDを「仲間」として登録する。なお、以下の説明では、ユーザIDが仲間の関係にあることと、対応するユーザが仲間の関係にあることとは、同義である。仲間は、単数又は複数登録されてよい。なお、関連付け手段51は、上述の申請を契機とせずに関連付けを行なってもよい。
関連付け手段51は、ユーザ同士を関係付ける機能を備える。つまり、関連付け手段51は、例えばユーザIDに基づく申請を契機として、当該ユーザIDを他のユーザIDとを関係付けて登録する。すなわち、関連付け手段51は、ユーザIDに基づく申請を契機として、他のユーザID(つまり、第2ユーザ)を「仲間」として登録する。
この場合の関連付け手段51は例えば、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、通信インタフェース部25を介して、あるユーザIDに対応するユーザの通信端末10から、仲間になりたいユーザID(あるいは、対応するユーザ名)を指定した申請メッセージ(申請)を受け付ける。この申請メッセージの送信は、ユーザの通信端末10に提供されるウェブページの機能として予め設定されている。CPU21は、申請メッセージを受け付けると、申請メッセージに含まれるユーザIDに基づくアクセスがあったタイミングで、そのユーザIDに対応する通信端末10宛に、他のユーザIDに基づく申請を承認するか否かを返信することを要求するためのウェブページを表示させるHTMLデータを送信する。その申請を承認することが返信されれば、CPU21は、両者を仲間として登録する。具体的には、CPU21は、ユーザデータベース31内の対応する2つのユーザIDのユーザデータの「仲間のユーザID」の箇所にデータを書き込む。
なお、ユーザ同士を関係付ける条件は、上記のような申請と承認を必要とする形式に限らず、例えば、共同でゲームを実行したユーザ同士(バトルを所定回数以上行ったユーザ同士や、コミュニケーションの回数や頻度が一定値以上のユーザ同士)を仲間として登録してもよい。
また、ユーザ同士を直接的に対応付けるのではなく、各ユーザを同一のグループ(ギルド等)と対応付けることで、そのグループ内のユーザ同士を関係付けても良い。例えば、ユーザAが所定のグループと対応付けられた特定のユーザBに対して上記のような申請を行い、当該特定のユーザBの承認を得ることができると、当該所定のグループとユーザAとを対応付ける。このようにすることによって、所定のグループ内の特定のユーザに対して申請と承認を行うことで、同一グループ内のユーザ同士を、直接的に申請と承認を行っているかいないかに関わらず関係付けるようにしても良い。
本実施形態では、ユーザ同士の仲間関係の登録をユーザデータベース31にデータを書き込むことによって実現する例を示したが、この例に限られない。仲間関係に関するデータは、ゲームサーバ20からアクセス可能なネットワーク上の外部の記憶装置に書き込まれるようにしてもよい。
【0059】
記憶手段52は、保有カードと、カードレベルとを対応付けてユーザデータベース31(記憶装置)に、ユーザ毎に記憶する機能を備える。カードレベルは、第1情報の一例である。
記憶手段52の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザデータベース31において、ユーザ毎に保有データとそのカードレベルを記憶させる。CPU21は、上述したカード育成処理によって特定のユーザの保有カードのカードレベルが上昇すると、ユーザデータベース31にアクセスして、カードレベルのデータを更新する処理を行う。
【0060】
ゲーム実行手段53は、カードを用いたゲームの実行を制御する機能を備える。バトル等の特定の機能が実行される場合は、ユーザ保有するカードのうちの一部のカード(使用カード)のみ使用される。
ゲーム実行手段53の機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの通信端末10に対する操作入力に応じて、通信端末10に表示されるウェブページを逐次更新するためのHTMLデータを送信する。このとき、CPU21は、通信インタフェース部25を介して通信端末10からHTTPリクエストを受信し、そのHTTPリクエストによって要求される処理を実行し、その実行結果であるHTMLデータを含むHTTPレスポンスを通信端末10宛に返す。HTTPリクエストによって要求される処理の実行内容は、HTTPリクエストによる要求内容によって異なるが、例えば以下のとおりである。
【0061】
例えばクエストを実行する場合、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザによる所定の選択操作内容(例えば、メニューm12又はm13の選択操作結果)を含むHTTPリクエストを受信すると、処理対象のユーザの達成率、体力ポイント、及び経験値を更新する処理を行う。ユーザの達成率、体力ポイント、及び経験値のデータは、クエストの実行開始時(メニューm3の選択時)にデータベースサーバ30からRAM23に転送し、クエスト中はRAM23内のデータに対して更新処理を行い、クエスト終了時に、RAM23内の更新後のデータをデータベースサーバ30内のデータに上書きするようにしてよい。
例えば他のユーザとの間でのカードを用いたバトルを実行する場合には、ゲームサーバ20のCPU21は、バトル対象となるユーザの使用カードのパラメータ(攻撃力及び防御力の値等)の値を比較し、その比較結果に基づいてバトルの勝敗を決定してもよい。
【0062】
対応付け手段54は、複数のカードを、そのカードをゲーム上保有するユーザ(第1ユーザ)と対応付ける機能を備える。対応付けが行われるタイミングとしては、例えば、クエスト、抽選、他人からのトレード・プレゼント、ミッション達成等による取得時が挙げられる。対応付け手段54の機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザによる所定の選択操作内容(例えば、メニューm12,m13の選択操作結果)を含むHTTPリクエストを受信すると、例えば定期的に又はランダムなタイミングで、ユーザにカードを付与する内容を含むHTTPレスポンスを通信端末10宛てに送信するとともに、ユーザデータベース31において、当該ユーザのユーザIDに、付与されたカードを対応付けて上書きを行う。
【0063】
判定手段55は、ユーザ(第1ユーザ)がゲーム上保有するカードと、当該ユーザの仲間(第2ユーザ)が保有するカードとの間で、同一のカードの有無を判定する機能を備える。同一のカードとは、ゲーム上で同一のカードとして予め設定されたカードである。本実施形態の例では、カードIDが共通するカードをいい、カードのレアリティ、カードレベル、能力値等の異同とは無関係である。なお、カード画像に含まれるキャラクタが同一であれば、画像が異なっても同一のカードIDを付すようにしても良いし、キャラクタが同一であっても、カード画像が異なる場合には異なるカードIDを付しても良い。あるいは、キャラクタの画像および名称が異なるカードについても同一のカードに設定してもよい。例えば、キャラクタが、卵→幼獣→小獣→成獣、という具合に進化し、それによってカードに表示されるキャラクタの画像および名称が変化する場合には、それらを同一のカードとして設定してもよい。
判定手段55の機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザによる所定の選択操作内容(例えば、カード育成処理を実行するためのメニューm1(
図8))を含むHTTPリクエストを受信すると、ユーザデータベース31にアクセスして、仲間のユーザIDを読み出す。次いで、CPU21は、各仲間のユーザIDのユーザデータを参照して、ユーザの保有カードと同じカードIDのカードを保有する仲間を検索する。その結果、ユーザが選択したカードと同じカードIDのカードを保有する仲間がいた場合は、ユーザとその仲間の間で同じカードが保有されていると判断する。
なお、前述したように、例えばカードを育成時の参照カードとした場合には、そのカードをユーザの保有カードから削除するがユーザが過去に保有していたカードとして、ユーザとの対応付けを維持してもよい。その場合、現在保有しているカード、及び、過去に保有していたが現在は保有していないカードをユーザが閲覧することができる、保有カードのアーカイブ機能を設けてもよい。判定手段55では、同一のカードの有無を判定するに当たって、仲間が現在保有しているカードに限らず、過去に保有していたが現在は保有していないカードについても判定対象としてもよい。
【0064】
提示手段56は、ユーザ(第1ユーザ)による例えば通信端末10に対する操作入力に関する情報(入力情報)に基づいて、当該ユーザが保有するカードのカード情報(第1情報)を当該ユーザに提示する機能を備える。ユーザに提示されるカード情報は、
図12に示す例では、カードレベル、攻撃力、防御力を含む。
操作入力を行うタイミングとしては、例えば、カード育成、使用カード設定等、自分の保有する(つまり、自分に対応づけられた)カードを表示させるための要求を行うタイミングが挙げられる。上述したアーカイブ機能を設ける場合、操作入力を行うタイミングは、アーカイブ機能によって、現在保有しているカード、及び、過去に保有していたが現在は保有していないカードをユーザが閲覧することを要求するタイミングであってもよい。提示手段56による提示は、他の実施形態では、通信端末10に対する操作入力のほか、音声入力があった時や、これら入力内容に関する情報を受け付けた時に行なわれてもよい。1回の提示につき提示されるカード情報は、1枚のカードについてのものだけでもよく、複数のカードについてのものであってもよい。また、提示手段56は、ユーザと同じカードを保有する仲間がいると判定された場合は、後述する調整手段57によって調整された提示内容を提示する。
提示手段56の機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの通信端末10に対する選択操作(例えば、カード育成、使用カード設定に伴う、カード一覧を表示するウェブページの表示要求)を認識すると、ユーザデータベース31にアクセスして、このユーザがゲーム上保有するものとして対応付けられたカードのカード情報を読み出し、読み出した情報を含む例えば
図12に示す画面が通信端末10において構成されるようHTMLデータを生成し、通信端末10宛に送信する。
【0065】
ここで、
図12を参照して、提示内容について説明する。
図12は、通信端末10に表示される画面例である。この画面は、カード育成を実行するためのメニューm1が選択されることで表示される。この画面例では、ユーザが保有する複数のカードのカード情報が並べて配されている。カード情報は、カードごとにある1つの表示領域に表示され、この画面例では、カードID、カード画像、レアリティ、カードレベル、攻撃力(「功」)、防御力(「防」)、が表示されている。本実施形態では、
図7に示したように、カードレベルごとに攻撃力・防御力が設定されている。なお、表示領域に表示されるカード情報は、これに限られず、他のカード情報(例えば、キャラタクタの属性、特技)が表示されてもよい。
【0066】
なお、提示手段56により提示されるカード情報として、ゲームの進行度合いによって変動しないものが用いられる場合、どのユーザが保有してもカード情報は同じである。一方、当該カード情報が、ゲーム上ユーザに提示されない情報(例えば、コンボによる効果等、複数のカードの特定の組み合わせによって生ずるゲーム(例えば、バトル)上の有利な効果についての情報など)である場合は、そのような情報は、例えば、同じカードを保有する仲間がいることから初めて知る情報となりうることから、ユーザ間でのコミュニケーションが活発に行われることが期待できる。
【0067】
提示手段56による提示内容は、上述のような表示に代えて又は表示と共に、音声メッセージにより通信端末10において出力されてもよい。この場合、通信端末10には、スピーカが備えられ、ゲームサーバ20のCPU21は、一覧表示要求を受けて一覧表示画面を含むHTTPレスポンスを送信する際に、あるいは、ユーザによりカードの選択が行われたと認識した場合に、ゲームサーバ20からは通信端末10において「aaaさんがレベル50の同じカードを持っています」と読み上げる音声データを通信端末10宛に送信される。ここで用いられる音声データは、例えばゲームサーバ20のROM22において保存されており、提示される際に、仲間のユーザ名及びその仲間のカードレベルが適宜変更される。
【0068】
表示手段62は、判定手段55により、ユーザ(第1ユーザ)と仲間(第2ユーザ)の間で共通のカードが有ると判定された同一のカードがユーザに提示されるときに、仲間宛にメッセージを送信するためのリンク(操作対象)を表示する機能を備える。なお、表示手段62は、本発明に必須の構成ではない。
操作対象には、例えば、
図13に示す、ウェブページ上に設定されたハイパーリンク(
図13中、「xxxさんにメッセージを送る」、「yyyさんにメッセージを送る」とのテキストからなるメニュー)が含まれる。なお、ここで、「xxx」と「yyy」はいずれも、処理対象のユーザの仲間のユーザであって、かつ処理対象のユーザと同一のカードを保有するユーザであるとする。
図13の画面例は、
図12に示す画面例の下端部分に注目して示す図である。通信端末10に表示される画面上でこのハイパーリンクが選択されることで、操作入力等によってテキストメッセージを作成するための画面が表示されてもよく、ユーザの操作入力等によって所定のメッセージ(例えば「すごいですね!」とのテキストのメッセージ)が第2ユーザ宛に自動的に送信されてもよい。テキストメッセージを作成するための機能や、所定のメッセージを自動的に送信する機能は、従来公知のものを採用できる。ウェブページ上に表示されるハイパーリンクは、通信端末10に表示される画面において、仲間と共通のカードが表示される表示領域に表示されてもよい。
表示手段62の機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザと同一のカードを保有する仲間がいると判定すると、当該同一のカードが仲間と対応付けられて表示されるよう表示内容を調整する。CPU21は、ハイパーリンクが併せて表示されるよう表示内容をさらに調整し、これらの内容を含むウェブページがユーザの通信端末10に表示されるようHTMLデータを生成し、通信端末10宛に送信する。
このようなリンクがウェブページに貼られていることで、ユーザは、ハイパーリンクを選択して、仲間と容易にコミュニケーションを図ることができ、ソーシャル性の高いゲーム環境が創出される。
【0069】
調整手段57は、判定手段55によりユーザ(第1ユーザ)の仲間(第2ユーザ)が第1のユーザに対応づけられたカードと同一のカードを有すると判定された場合、同一のカードが同一のカードを有する仲間(第2ユーザ)と対応付けられて第1ユーザに提示されるように、提示手段56による提示内容を調整する機能を備える。「同一のカードを有する仲間と対応づけられて提示するように調整する」とは、例えば、通信端末10に表示される内容として、カード情報に加え、同一のカードを有するユーザに関する情報(例えば、「xxxさんが同じカードを持っています」とのテキストや、仲間のユーザ名、同一のカードを有する仲間ユーザの人数等)を追加することが挙げられる。通信端末10に表示される内容は、仲間のユーザ名を特定せずに、仲間が同一のカードを保有しているということのみであってもよいし、カード情報のみであってもよい。
調整手段57の機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザと同じカードを保有する仲間がいると判定すると、ユーザデータベース31にアクセスして、ユーザ(第1ユーザ)の保有カードのカード情報を読み出すとともに、例えば、仲間(第2ユーザ)のユーザ名を読み出し、これらの情報が通信端末10において対応付けられて表示されるようHTMLデータを生成する。
【0070】
調整手段57は、判定手段55によりユーザ(第1ユーザ)の仲間(第2ユーザ)が第1ユーザに対応づけられたカードと同一のカードを保有すると判定された場合、同一のカードであって仲間(第2ユーザの一例)が保有するカードのカードレベル及び攻撃力・防御力のうち少なくともいずれかのカード情報が第1ユーザに提示されるように、提示手段56による提示内容を調整してもよい。
調整手段57のこの機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、同一のカードが有ると判定すると、ユーザデータベース31にアクセスして、この仲間のユーザデータを参照し、ユーザに対応づけられた当該同一のカードのカード情報を読み出す。CPU21は、読み出したカード情報を含む画面が第1ユーザの通信端末10において構成されるようHTMLデータを生成する。
また、調整手段57は、同一カードを有する仲間の情報と、仲間に対応づけられた当該同一カードのカードレベル及び攻撃力・防御力のうち少なくともいずれかのカード情報を併せて提示するように提示内容を調整しても良い。
調整手段57のこの機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、同一のカードが有ると判定すると、ユーザデータベース31にアクセスして、この仲間のユーザデータを参照し、当該仲間ユーザのユーザ情報と、仲間ユーザに対応づけられた当該同一のカードのカードID及びカードレベルとを読み出す。CPU21は、読み出したユーザ情報と、カードID及びカードレベルとを含むウェブページがユーザの通信端末10において構成されるようHTMLデータを生成する。
同一のカードを有する仲間ユーザのユーザ情報、および、当該仲間ユーザの同一のカードに関連付けられたカード情報を提示するとは、例えば、
図12に示すように、仲間が共通するカードを保有していると判定されたカード、ここでは、カードIDが「C3」、「C18」の2枚のカードの表示領域に、提示内容を以下のように表示する。「C3」のカードの表示領域には、「xxxさんがカードレベル:Cまで育てています」とのテキストが表示され、「C18」のカードの表示領域には、「yyyさんがカードレベル:Dまで育てています」とのテキストが表示されている。なお、ここで、「xxx」と「yyy」はいずれも、処理対象のユーザの仲間のユーザであって、かつ処理対象のユーザと同一のカードを保有するユーザであるとする。なお、このようなテキストに代えて、例えば単に仲間のユーザ名と、そのカードレベルだけを表示する「xxxさん、カードレベル:C」といったテキストが表示されてもよく、具体的な表示態様は特に制限されない。このように、各カードの表示領域に、仲間が共通のカードを保有していることを知らせる表示が、そのカードと対応付けられて表示されるため、ユーザにとって分かりやすい。
【0071】
以上の構成によって、ユーザは、共通のカードを持つ仲間がいる場合に、そのこと自体に加え、仲間のカードのカード情報が提示されることで、仲間が所持するカードが現在どのような状況にあるかを知ることができる。したがって、ユーザは、同じカードを使用する際に参考にでき、利便性を感じられるとともに、表示されたカード情報をきっかけに仲間とのコミュニケーションをより積極的に図ろうとすることが期待できる。
例えば、カード情報として、仲間のカードレベルが表示される場合に、ユーザは、その仲間のカードレベルが自分のカードレベルより高ければ、自分のカードが育成等によってどの程度高いレベルに達するか、あるいはどの程度高い攻撃力・防御力まで上昇するのか理解できる。このような仲間のカードレベルの表示を契機として、その仲間にカードの育成方法を問い合わる等、仲間との間で活発なコミュニケーションが生ずることが期待される。また、仲間のカードレベルが自分のカードレベルより低ければ、ユーザは、そのような初心者ユーザである仲間に対し、そのカードの育成方法等を指導することが考えられる。
【0072】
調整手段57は、判定手段55により同一のカードが有ると判定された場合において、仲間(第2ユーザ)が保有する当該同一のカードのカード情報が所定の条件を満たす場合に、当該カード情報が仲間と対応付けられて提示されるように、提示手段56による提示内容を調整する機能を備えてもよい。所定の条件は、例えば、当該同一のカードのカードレベルが所定値以上であることであるが、特にこれに制限されない。
なお、ここでは、所定の条件として、第1情報としてのカード情報がカードレベルである場合に、仲間の保有するカードが所定のカードレベル以上であることを例に説明する。調整手段57の上記機能は、例えば以下のようにして実現される。データベース20のCPU21は、判定手段55により同一のカードがあると判定した場合に、データベースサーバ30にアクセスしてユーザデータベース31を参照し、RAM23に、仲間ごとに当該同一のカードのカードレベルを読み出す。次いで、CPU21は、読み出したカードレベルと所定のカードレベルを比較して、当該同一のカードのカードレベルが所定のカードレベル以上である場合は、通信端末10において、ユーザと同一のカードを持つ仲間に関する情報(例えば、仲間のユーザ名)を表示するウェブページが表示されるよう構成されたHTMLデータを生成する。一方、当該同一のカードのカードレベルが所定のカードレベルより低い場合は、CPU21は、読み出した情報をRAM23から消去する。
例えば、処理対象のユーザの特定のカードの現在のカードレベルが「B」である場合、仲間の同一のカードのカードレベルが「C」又は「D」である場合に、その仲間を同一のカードを持つ仲間として表示されるようにウェブページが構成される。
【0073】
仮に、第2ユーザ(仲間)が保持する同一のカードに対するカード情報(例えば、カードレベル)が、所定の条件(例えば、所定のカードレベル以上)を満たさない場合にも、第2ユーザに関する情報を表示すると、当該同一のカードを使用していないユーザのカード情報が提示されてしまう。それに対して、このように仲間が保持する同一のカードに対するカードレベルが所定のカードレベル以上である仲間に制限することで、ユーザにとって有益な所定のカードレベル以上のカード情報を有する仲間をユーザに提示することができる。当該仲間ユーザは所定のカードレベル以上までカードを育成させているため、より有益なユーザ間のコミュニケーションを促進することが出来る。
【0074】
なお、ユーザと同一のカードを有する仲間が複数いた場合において、表示項目を追加することによって調整が行われる場合は、その表示項目が程度の大きさで表せるものの場合は(例えばカードレベル)、その程度の大きさに沿って降順に並べて表示されてよい。また、この場合、程度の大きさの順に並べた際に所定の順位以内のものだけ表示されるよう制限されてもよい。
また、ユーザと同じカードを保有する仲間が複数ある場合は、例えば、ユーザ毎の情報を個別に表示しても良いし、ユーザ毎の情報をまとめて表示するようにしても良い。具体的には、選択画面において該当するカードの表示領域に、仲間ごとに「aaaさんがカードレベル:Bの同じカードを持っています」又は「aaaさんも育てています」といったテキストが並べて表示しても良いし、「aaaさん、bbbさん、cccさん、他5名の仲間が同じカードを育てています」といった具合に1つのテキストにまとめて表示されてもよい。なお、ユーザと同じカードを持つ仲間が複数おり、当該複数の仲間のカードのカード情報、例えば、レベルが同じ場合は、レベルが同一の複数の仲間に関する情報を1つのテキストにまとめ、1つのレベルにつき1つのテキストのみ表示されるよう調整されるのが好ましい。
【0075】
なお、調整手段57は、提示内容を調整する際に、ユーザと仲間が共通して保有するカードについて、仲間の育成履歴が表示されるよう調整を行う機能を備えてもよい。例えば、上述した、仲間がユーザと同一のカードを持っていることが表示される画面上の領域に育成履歴が表示されてもよく、画面に別途表示される、例えば「育成履歴を見る」とのテキストが選択された場合に表示されてもよい。育成履歴には、仲間が過去保有していたが、現在は保有していないカードについての履歴も含まれてもよい。その場合、例えば、そのカードの表示領域に、「aaaさんがカードレベル:Dまで育てたカードです」とのテキストが表示されてもよい。
【0076】
(6)本実施形態のゲーム制御装置の主要な処理のフロー
次に、本実施形態のゲーム制御装置50により行われる主要な処理のフローの一例について、
図14及び
図15のフローチャートを参照して説明する。
図14は、主として対応付け手段54及び記憶手段52によって実行される処理を示すフローチャートである。
図15は、主として提示手段56及び調整手段57によって実行される処理を示すフローチャートである。
【0077】
図14に示すように、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの通信端末10において、例えばメニューm3が選択されてクエスト機能の実行の要求があったことを認識すると(ステップS10:YES)、ランダムなタイミングでユーザにカードに付与する(ステップS20)。すなわち、CPU21は、データベースサーバ30にアクセスして、カードデータベースを参照して当該カードのカード情報を読み出すとともに、ユーザデータベース31において、読み出したカード情報とユーザとの対応付けを行い(ステップS30)、ユーザデータベースの更新を行う(ステップS40)。ステップS10:NOの場合は終了する。
【0078】
そして、
図15に示すようにゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの通信端末10において
図8に示すメニューm1が選択され、選択画面の表示が要求されたことを認識すると(ステップS110:YES)、データベースサーバ30にアクセスして、ユーザデータベース31を参照する。CPU21は、ユーザの保有カード(ユーザに対応付けられたカード)のカード情報、および、ユーザに関連付けられた仲間が保有するカードのカード情報を読み出す(ステップS120)。そして、ユーザが保有するカードと、ユーザの仲間が保有するカードとの間で、同一のカードの有無を判定する(ステップS130)。
同一のカードが有ると判定した場合は(ステップS130:YES)、CPU21は、仲間が同一のカードを保有していることを示す情報と、そのカードのカード情報とを含むカード選択画面が通信端末10において表示されるように(つまり、表示内容を調整して)構成されたHTMLデータを生成し、HTTPレスポンスとして通信端末10宛に送信する(ステップS140)。一方、同一のカードが無いと判定した場合は(ステップS130:NO)、CPU21は、仲間が同一のカードを保有していることを示す情報と、そのカードのカード情報は表示せずに(つまり、表示内容を調整せずに)構成されたHTMLデータを生成し、HTTPレスポンスとして通信端末10宛に送信する(ステップS150)。
通信端末10において、このHTTPレスポンスが受信されると、通信端末10のCPU11は、HTMLデータを解釈して、カード選択画面のウェブページを表示する。一方、同一のカードが無いと判定された場合は、CPU21は、ユーザの保有するカードのカード情報のみを含むカード選択画面が表示されるようHTMLデータを生成し、通信端末10宛に送信する(ステップS140)。通信端末10のCPU11は、このHTMLデータを受信して、カード選択画面を表示する。ステップS110:NOの場合は終了する。
【0079】
上述したように、このゲーム制御装置50によれば、ユーザには、その通信端末において、仲間が同じカードを持っているという情報が表示されることで、コミュニケーション図るきっかけが生じる。また、同一のカードを所持する仲間がいる場合に、仲間の所持する同一のカードがどのような現状であるかを提示することで、提示されたユーザは、提示された情報に基づいて、そのカードの育成の参考材料としたり、自分のカードと比較し、さらには仲間と育成の度合いを競争したりすることが考えられる。そのカードが、ユーザが現在まさに育成しているカードであれば、ユーザ間でよりコミュニケーションが活性化することが期待できる。
【0080】
ユーザ間でコミュニケーションが活性化することで、ユーザ間で、同じカードを例えば一緒に育成しているような感覚が芽生え、コミュニケーションの促進を図ることができる。さらに、仲間のカードの方が自分よりもレベル低い場合でも、ユーザがその仲間に対し、そのカードの育成方法等について教えることができる点でも、ユーザ間でコミュニケーションを図るきっかけとなることが期待できる。
【0081】
カードデータベースが、サーバ・クライアントシステムのように互いに分離したハードウエアにおいて実現される場合は、例えば、オフラインのときは通信端末10(クライアント)において一時的に保持し、オンラインになり、通信端末10がゲームデータベース32(サーバ)と同期が取れた時点で、通信端末10が保持する情報が削除されてもよい。また、カードデータベースは、通信端末10のROM12や図示しないHDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等に記憶されていてもよい。
【0082】
(7)変形例
以下、本実施形態の変形例について説明する。
【0083】
(変形例1)
図16に、本実施形態の変形例1によるゲーム制御装置50Aの構成を示すブロック図を示す。
図11で用いたのと同じ符号で指す各手段は、
図11に示す手段と同様に構成されている。
図16に示す変形例1において、ゲーム制御装置50Aは、第1比較手段58を備えている。第1比較手段58は、判定手段55により第1ユーザとその複数の仲間(第2ユーザ)との間で同一のカードが有ると判定された場合、複数の仲間がそれぞれ保有するカードのカード情報の変動の程度を比較する機能を備える。カード情報が、例えばカードの能力値(例えば攻撃力、防御力の値)等の数値情報である場合には、カード情報の変動は数値の差であり、例えばカードレベルのように、能力値の低いものから順にA,B,C,Dのアルファベットのような数値以外のもので示される情報である場合は、アルファベットの順位の差(例えば、レベルAとレベルCの差は2としてもよい)である。
第1比較手段58の機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザと同じカードを保有する仲間が複数いると判定した場合、ユーザデータベース31からそれぞれの仲間の当該同じカードのカード情報を読み出し、当該読み出した複数の仲間のそれぞれのカード情報の変動の程度(例えば、能力値を示す数値の差、アルファベットの順位の差)を比べ、変動の程度の最も大きいものを抽出する。
【0084】
そして、この変形例1のゲーム制御装置50Aでは、調整手段57は、第1比較手段58によりカード情報の変動の程度が最も大きいと判断されたカードと対応付けられた第2ユーザのユーザ名(第2ユーザに関する情報)、および、当該カードのカード情報のうち少なくともいずれかが、上述の同一のカードと対応付けられて提示されるよう、提示手段56による提示内容を調整する機能を備える。第2ユーザに関する情報は、第2ユーザのユーザ名に限られず、第2ユーザのアバタ画像などでもよい。
調整手段57のこの機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、上述の比較の結果抽出されたカードについて、ユーザデータベース31にアクセスして、抽出されたカードを保有する仲間のユーザ名を読み出し、読み出されたユーザ名が当該カードのカード情報と対応付けられて表示する画面がユーザの通信端末10において構成されるよう、HTMLデータを生成する。対応付けの態様として、例えば、ユーザ名が、当該カードの表示領域内に表示されることが挙げられるが、特にこれに制限されない。なお、抽出されたカードを保有する仲間のユーザ名を表示せずに、抽出されたカードのカード情報のみを表示してもよい。
【0085】
本変形例に係る処理を示すフローチャートを、
図17に示す。
図17に示すように、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの通信端末10においてメニューm1が選択され選択画面の表示が要求されたことを認識すると(ステップS210:YES)、データベースサーバ30にアクセスして、ユーザデータベース31を参照する。CPU21は、ユーザに対応づけられた、例えば、ユーザの保有するカードのカード情報、および、ユーザに関連付けられた仲間が保有するカードのカード情報を読み出す(ステップS220)。そして、当該読み出したユーザが保有するカードと、ユーザの仲間が保有するカードとの間で、同一のカードの有無を判定する(ステップS230)。
ステップS230において、ユーザと複数の仲間との間で同一のカードが有ると判定された場合は(ステップS230:YES)、CPU21は、これら複数の仲間同士でカード情報の比較を行い(ステップS240)、最もカード情報の変動の程度の大きいカードを抽出するとともに、そのカードを保有する仲間が同一のカードを保有していることと、そのカードのカード情報と、を含むカード選択画面が通信端末10において表示されるように(つまり、表示内容を調整して)構成されたHTMLデータを生成し、HTTPレスポンスとして通信端末10宛に送信する(ステップS250)。一方、同一のカードが無いと判定した場合は(ステップS230:NO)、CPU21は、そのカードを保有する仲間が同一のカードを保有していることと、そのカードのカード情報とは表示せずに(つまり、表示内容を調整せずに)構成されたHTMLデータを生成し、HTTPレスポンスとして通信端末10宛に送信する(ステップS260)。通信端末10において、HTTPレスポンスが受信されると、通信端末10のCPU11は、HTMLデータを解釈して、カード選択画面のウェブページを表示する。ステップS210:NOの場合は終了する。
【0086】
以上のような変形例1によれば、第1ユーザは、共通のカードを保有する仲間が多数いた場合でも、カード情報の変動の程度が最も大きい(例えば、能力値の最も大きい、あるいはレベルの最も高い)カードと対応付けられた仲間に関する情報、又は当該カードのカード情報が表示されるため、すべての情報についてデータを表示する場合に比べてデータの生成時の負荷を低減することができ、かつ、多数の情報が画面上に表示されることによってユーザが混乱してしまうおそれが低減する。また、第1ユーザに提示されるカード情報は、ゲームの進行度合いよって変動する情報であるため、変動の程度が最も大きいカード情報は、第1ユーザにとって、ゲームを進める上で有用であることが多い。本変形例では、そのような有用な情報、又は有用な情報を有している第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提示することで、第1ユーザは利便性を感じることができる。例えば、第2ユーザに関する情報が提示された場合、第1ユーザは、上記同一のカードについての有用な情報を有している第2ユーザとコミュニケーションをとる契機を得ることができる。
【0087】
(変形例2)
図18に、本実施形態の変形例2によるゲーム制御装置50Bの構成を示すブロック図を示す。
図18に示す変形例において、ゲーム制御装置50Bは、第2比較手段59を備える。第2比較手段59は、第1ユーザとその仲間(第2ユーザ)とで共に保有する同一のカードについて、第1ユーザが保有するカードのカード情報の変動の程度と、仲間(第2ユーザ)が保有するカードのカード情報の変動の程度とを比較する機能を備える。変動の程度は、上記変形例1で説明したのと同様である。
本変形例では、調整手段57は、複数の仲間(第2ユーザ)の上記同一カードのうち、カード情報の変動の程度が第1ユーザの上記同一のカードのカード情報の変動の程度より大きいと第2比較手段59により判断されたカード、と対応付けられた仲間に関する情報、および、当該カードのカード情報のうち少なくともいずれかが、上記同一のカードと対応付けられて第1ユーザに提示されるように、提示手段56による提示内容を調整する機能を備える。仲間に関する情報は、仲間のユーザ名に限られず、仲間のアバタ画像などでもよい。
本変形例では、第1ユーザは、同一のカードを有する仲間(第2ユーザ)が多数いた場合に、変動の程度が自ら保有しているカードのカード情報よりも大きいカードを保有している仲間に関する情報、又は当該カードのカード情報が提示される。第1ユーザが自ら保有しているカードよりも、変動の程度が大きい同一のカードのカード情報は、第1ユーザにとって、ゲームを進める上で有用であるため、第1ユーザは利便性を感じることができる。例えば、第1ユーザは、上記同一のカードについて有用な情報を有している第2ユーザとコミュニケーションをとる契機を得ることができる。
本変形例を実現する上で、変形例1と比較すると、CPU21が、最も変動の程度が大きいカードを抽出するのではなく、変動の程度が第1ユーザの上記同一のカードのカード情報の変動の程度よりも大きいものを抽出する点が異なる。
【0088】
(変形例3)
本実施形態の変形例3によるゲーム制御装置の構成を示すブロック図自体は、
図18に示すゲーム制御装置50Bの構成と同じであるが、調整手段57の機能が変形例2の場合と異なる。
【0089】
この変形例のゲーム制御装置では、調整手段57は、第2比較手段59による比較結果が仲間(第2ユーザ)と対応付けられて提示されるように、提示手段56による提示内容を調整する。
調整手段57のこの機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、上述のように比較したカード情報の変動の程度に基づいて、例えば、ユーザデータベース31にアクセスして、同一のカードについて、第1ユーザと第2ユーザのうちカード情報の変動の程度が大きい方のユーザのカード情報を読み出し、読み出したカード情報が、仲間と対応付けられて、通信端末10に表示される画面上に現れるよう構成されたHTMLデータを生成する。
また、この変形例3において、調整手段57は、同一のカードについて、第1ユーザに対応付けられたカードのカード情報と、仲間(第2ユーザ)に対応付けられたカードのカード情報とが並列に表示されるように、提示手段56による提示内容を調整してもよい。並列に表示することの態様としては、例えば、第1ユーザのカード情報と第2ユーザのカード情報とを互いに隣接する表示領域にそれぞれ表示することがある。なお、表示態様は、並列表示に限られず、直列表示でもよいし、比較結果に応じて色や明度、大きさを変更しても良い。また、第1情報としてのカード情報をカードレベル等の数値情報とした場合には、提示される比較情報は差分であってもよい。例えば、同一のカードについて、第1ユーザに対応付けられたカードのカードレベルとともに、第2ユーザに対応付けられたカードレベルの、第1ユーザに対応付けられたカードのカードレベルに対する差分を提示してもよい。一例として、「仲間のxxxさんはあなたよりカードレベルが2レベル進んでいます」などのテキストを表示してもよい。
【0090】
調整手段57のこの機能は、例えば以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザと仲間との間で同一のカードが有ると判定された場合は、CPU21は、ユーザの保有するカードと、このユーザの仲間の保有するカードとで変動の程度を比較する処理を行い、その比較結果に基づいて、ユーザデータベース31から読み出した第1ユーザ及び第2ユーザそれぞれのカード情報を、通信端末10に表示される画面で、例えば画面に対し横方向に並んで配されるよう構成されたHTMLデータを生成する。
【0091】
以上の変形例3によれば、ユーザは、仲間が所持するカードと同一のカードについて、仲間のカードとの比較結果を参考にできる。具体的には、同一のカードについてユーザと仲間との比較結果が分かりやすく提示されるため、ユーザは、例えば、カードを使用することについて種々の判断が容易になるとともに、仲間との競争心やコミュニケーションを図るきっかけが生じやすく、ゲームに対する面白みが増すことが期待できる。
【0092】
(変形例4)
上述した実施形態において、調整手段57は、判定手段55により同一のカードが有ると判定された場合において、第1ユーザとその仲間(第2ユーザ)との進行レベル(ゲームの進行の程度)の差が所定の条件を満たす場合に、その同一のカードであって仲間に対応付けられたカードのカード情報が、仲間に関する情報(例えば、仲間のユーザ名)と対応付けられて提示されるように、提示手段56による提示内容を調整してもよい。
例えば、所定の条件は、進行レベルが所定値以内(例えば±Lv2以内)であってもよいが、これは一例に過ぎず、ゲームの進行が同程度であると考えられる条件に設定することができる。第1ユーザと進行の程度がかけ離れた仲間、つまり第1ユーザよりもずっと先までゲームを進行させている仲間のカードのカード情報を第1ユーザに提示してしまうと、カード情報の変動の程度について第1ユーザに情報を与えすぎることになり、かえって第1ユーザがカードの将来のカード情報の変動に興味がなくなる可能性があり、ゲームの興趣性を削ぐことになる場合がある。そこで、上記構成では、提示対象の仲間のユーザ(第2ユーザ)をゲームの進行の程度に基づいて限定するようにする。
本変形例を実現するために、CPU21は、ユーザデータベース31を参照して、第1ユーザの仲間を読み出すときに、各仲間のユーザデータから第1ユーザとの間で進行レベルの差分を算出する。そして、CPU21は、算出された差分が所定値以内((例えば±Lv2以内)であることを条件として、読み出した仲間のうち条件を満たす仲間を抽出する。
【0093】
(8)情報処理装置
本発明は、ゲームの実行を制御するゲーム技術に関するものに制限されず、対象データの処理を制御する処理技術に関するものであれば、他の技術に関するものにも適用できる。そのような他の技術の一態様として、例えば、対象データとして音楽データの再生(処理)を制御する音楽プレイヤが挙げられる。音楽プレイヤは情報処理装置の一例である。音楽プレイヤ50Cの機能ブロック図を、
図19に示す。以下、本実施形態の音楽プレイヤ50Cが備える機能について説明する。
関連付け手段81は、ユーザ同士を関連付ける機能を備える。
記憶手段82は、音楽データ(対象データ)ごとに音楽データに対応付けられた、音楽データに関する音楽情報(第1情報)を記憶装置に記憶する機能を備える。音楽データは、例えば、音楽ファイルである。音楽情報は、例えば、音楽ファイルのファイル名、再生時間等である。
再生実行手段83は、音楽データの再生の実行を制御する機能を備える。
対応付け手段84は、複数の音楽データを第1ユーザと対応付ける機能を備える。
判定手段85は、第1ユーザに対応付けられた音楽データと、第1ユーザと関係付けられた第2ユーザ(仲間)が保有する音楽データとの間で、同一の音楽データの有無を判定する機能を備える。
提示手段86は、第1ユーザによる入力情報に基づいて、第1ユーザが保有する音楽データの音楽情報を第1ユーザに提示する機能を備える。
調整手段87は、判定手段85により同一の音楽データが有ると判定された場合、同一の音楽データが仲間と対応付けられていることが提示されるように、提示手段86による提示内容を調整する機能を備える。
音楽情報は第1情報の一例であり、例えば、上述したように対象データが音楽データである場合、音楽データに関連付けられたリズムやジャンル等の音楽データに予め設定された情報や、音楽データ毎の再生回数や再生頻度等の音楽データを利用することで変動する情報のいずれかを少なくとも含む。
図19に示す音楽プレイヤ50Cの各手段は、
図11に示したゲーム制御装置50の各手段と同様にして実現することができる。なお、音楽プレイヤ50Cには表示手段は必須ではない。再生実行手段83は、
図11のゲーム実行手段53に対応する。
【0094】
このような音楽プレイヤによれば、第1ユーザには、通常、音楽情報として、保有する音楽データのファイル名等が提示されるとともに、第1ユーザと共通する音楽ファイルを保有する第2ユーザがいる場合には、そのような第2ユーザがいることが提示される。その際に、例えば、第1ユーザの通信端末に、その第2ユーザが当該音楽ファイルを再生した回数や頻度、あるいは、「xxxさんのお気に入りの曲です」とのメッセージが当該音楽ファイルと対応付けられて表示されてもよい。これによって、第1ユーザが第2ユーザに対しその音楽データについて情報交換等を図るきっかけが生まれ、ユーザ間でのコミュニケーションが促進されることが期待できる。
【0095】
なお、上述した実施形態及び変形例においては、ユーザの通信端末10に対する操作入力は、音声入力に応じて行われてもよい。本発明で採用されるゲームは、ソーシャルゲームに限定されず、他のオンラインゲーム等であってもよい。ソーシャルゲームは、ユーザと関連付けられた仲間(第2ユーザ)がいることや、ユーザ及び仲間ごとに保有するカードが異なることから、好適に用いられる。
【0096】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、各実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。
【0097】
例えば、上述した実施形態では、ネットワーク上のゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によって、例えば
図11の機能ブロック図に示す各機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。これらのすべての手段を通信端末10によって実現する構成としてもよいし、少なくとも一部の手段を通信端末10によって実現する構成としてもよい。通信端末10とゲームサーバ20とでは実質的に同一のハードウエア構成を採ることができるため、上記実施形態に記載したようにして通信端末10によっても各機能を実現できる。例えば、
図20A,
図20Bにはそれぞれ、
図11に示した機能ブロック図の各機能について、通信端末10と、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30との機能分担の例を示す。
図20Aに示す例では、通信端末10Aと、ゲームサーバ20Aおよびデータベースサーバ30Aとによってゲーム制御装置50Dを構成する。
図20Bに示す例では、通信端末10Bと、ゲームサーバ20Bおよびデータベースサーバ30Bとによってゲーム制御装置50Dを構成する。このとき、ユーザデータベース、カードデータベースの少なくとも一部を適宜通信端末10内の記憶装置に記憶させてもよい。その場合には、記憶装置は、通信端末10内のRAM13や図示しないHDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置、あるいはフラッシュメモリ等であってよい。
上述した音楽プレイヤ50Cの場合、
図20Aに示した構成と同様に、通信端末10Aに再生実行手段83を設け、その他の手段をサーバ側に設けるようにしてもよい。