特許第5770039号(P5770039)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5770039空気動圧軸受および該空気動圧軸受を用いた送風機
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770039
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】空気動圧軸受および該空気動圧軸受を用いた送風機
(51)【国際特許分類】
   F16C 17/02 20060101AFI20150806BHJP
   F16C 32/06 20060101ALI20150806BHJP
   F04D 29/057 20060101ALI20150806BHJP
【FI】
   F16C17/02 A
   F16C32/06 Z
   F04D29/057 Z
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-163932(P2011-163932)
(22)【出願日】2011年7月27日
(65)【公開番号】特開2013-29123(P2013-29123A)
(43)【公開日】2013年2月7日
【審査請求日】2014年7月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000105659
【氏名又は名称】日本電産コパル電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康
(72)【発明者】
【氏名】高橋 明義
(72)【発明者】
【氏名】内田 俊哉
(72)【発明者】
【氏名】大林 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】松下 裕樹
【審査官】 稲垣 彰彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−266209(JP,A)
【文献】 特開2008−291946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 17/00−17/26
33/00−33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトあるいはスリーブにヘリングボーンタイプの動圧発生溝を形成した空気動圧軸受において、前記へリングボーンタイプの動圧発生溝により、圧力が高められた直後に大気圧または負圧にできる少なくとも1本以上のストレートタイプの結露防止溝を該動圧発生溝が形成されている部位よりも進行(回転)方向後方近傍に形成したことを特徴とする空気動圧軸受。
【請求項2】
ストレートタイプの結露防止溝は軸方向と平行あるいは軸方向に対して傾きがある状態で形成されていることを特徴とする請求項1記載の空気動圧軸受。
【請求項3】
シャフトあるいはスリーブにヘリングボーンタイプの動圧発生溝を形成した空気動圧軸受を用いた送風機において、前記ヘリングボーンタイプの動圧発生溝により、圧力が高められた直後に大気圧または負圧にできる少なくとも1本以上のストレートタイプの結露防止溝を該動圧発生溝が形成されている部位よりも進行(回転)方向後方近傍に形成した空気動圧軸受を用いたことを特徴とする送風機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は送風機、光偏向器、カラーホイルモータ等に使用される空気動圧軸受および該空気動圧軸受を用いた送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の空気動圧軸受はシャフトあるいはスリーブにヘリングボーンタイプの動圧発生溝を形成したり、スキュー溝タイプの動圧発生溝を形成している。
しかしながら、へリングボーンタイプの動圧発生溝を形成したものは、溝の軸方向外側から進入した空気が、溝の中央部先端近傍の平坦部で圧縮されて圧力が高くなり、空気中の水分が結露する可能性があり、結露した水分がその部分にとどまり、軸受負荷が大きくなり、電流が増え、最悪の場合、水の剪断力により軸受にダメージを与えるという欠点があった。
また、中央部までヘリングボーン溝が延びていると、溝の中央部付近のみ圧力が高くなり、所謂片持ち支持のような状態となることから、回転安定性が悪くなるという欠点があった。
前記スキュー溝タイプの動圧発生溝を形成したものは、ヘリングボーン溝タイプのような軸受剛性が得られないとともに、特に低速回転領域(10Kr/min)での軸受剛性が低いため、起動から高速回転に至るまで、また、高速回転から減速させて停止に至るまでの比較的高い回転数において、シャフトとスリーブが接触するという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−210052号公報
【特許文献2】特開平11−190329号公報
【特許文献3】特開2000−92774号公報
【特許文献4】特開2001−304246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、十分な軸受剛性が得られるとともに、ヘリングボーンタイプの動圧発生溝で圧縮されることにより生じる空気の結露に起因する水分をストレートタイプの結露防止溝により除去して、結露した水分による影響の不具合の発生を効率よく阻止することができる空気動圧軸受および該空気動圧軸受を用いた送風機を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
【0006】
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明はシャフトあるいはスリーブにヘリングボーンタイプの動圧発生溝を形成した空気動圧軸受において、前記へリングボーンタイプの動圧発生溝により、圧力が高められた直後に大気圧または負圧にできる少なくとも1本以上のストレートタイプの結露防止溝を該動圧発生溝が形成されている部位よりも進行(回転)方向後方近傍に形成して空気動圧軸受を構成している。
また、本発明はシャフトあるいはスリーブにヘリングボーンタイプの動圧発生溝を形成した空気動圧軸受を用いた送風機において、前記ヘリングボーンタイプの動圧発生溝により、圧力が高められた直後に大気圧または負圧にできる少なくとも1本以上のストレートタイプの結露防止溝を該動圧発生溝が形成されている部位よりも進行(回転)方向後方近傍に形成した空気動圧軸受を用いて送風機を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1) 請求項1により、ヘリングボーンタイプの動圧発生溝の圧力が高まり、空気が結露し易い部位の近傍で該動圧発生溝が形成されている側に少なくとも1本以上のストレートタイプの結露防止溝を形成しているので、ヘリングボーンタイプの動圧発生溝の圧力が高まる部位での結露による水分を、結露防止溝により圧力を低下させ、結露した水分を吸引、あるいは、水蒸気圧を下げることにより除去して、効率よく結露を防止することができる。
【0009】
また、結露防止溝が空気(潤滑流体)の中を横切るため、万一結露による水分が発生したとしても、この水分を結露防止溝の中に吸引して排出することができる。
【0010】
したがって、従来の結露による不具合の発生を阻止することができる。
(2)前記(1)によって、ヘリングボーンタイプの動圧発生溝の圧力が高まり、空気が結露し易い部位の近傍で該動圧発生溝が形成されている側に少なくとも1本以上のストレートタイプの結露防止溝を形成するだけでよいので、構造が容易で、安価に製造することができる。
(3)前記(1)によって、ヘリングボーンタイプの動圧発生溝により高められた圧力をほとんど低下させることがないので、ヘリングボーンタイプの動圧発生溝本来の軸受剛性を得ることができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果を得ることができる。
(5)請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果を得ることができるとともに、軸受剛性を保ちつつ、結露した水分による影響の不具合が発生しない送風機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明を実施するための第1の形態の使用状態の平面図。
図2図1の2−2線に沿う拡大断面図。
図3】本発明の第1の実施の形態の説明図。
図4】本発明の第1の実施の形態のシャフトの展開図。
図5】本発明の第1の実施の形態のスリーブの断面図。
図6】本発明の第1の実施の形態の羽根車の平面図。
図7図4のA−A線部分の溝深さおよび圧力分布を示す説明図。
図8図4のB−B線部分の溝深さおよび圧力分布を示す説明図。
図9図4の圧力分布の三次元モデルを示す説明図。
図10】本発明を実施するための第2の形態の縦断面図。
図11】本発明を実施するための第2の形態の空気動圧軸受の説明図。
図12】本発明を実施するための第2の形態のスリーブの展開図。
図13】本発明を実施するための第3の形態の縦断面図。
図14】本発明を実施するための第3の形態の空気動圧軸受の説明図。
図15】本発明を実施するための第3の形態のシャフトの展開図。
図16】本発明を実施するための第4の形態の縦断面図。
図17】本発明を実施するための第4の形態の空気動圧軸受の説明図。
図18】本発明を実施するための第4の形態のシャフトの展開図。
図19】本発明を実施するための第5の形態の縦断面図。
図20】本発明を実施するための第5の形態の空気動圧軸受の説明図。
図21】本発明を実施するための第5の形態のシャフトの展開図。
図22】本発明を実施するための第6の形態の縦断面図。
図23】本発明を実施するための第6の形態の空気動圧軸受の説明図。
図24】本発明を実施するための第6の形態のシャフトの展開図。
図25図24のA−A線部分の溝深さおよび圧力分布を示す説明図。
図26】本発明を実施するための第7の形態の縦断面図。
図27】本発明を実施するための第7の形態の空気動圧軸受の説明図。
図28】本発明を実施するための第7の形態のシャフトの展開図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0013】
図1ないし図9に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は本発明の空気動圧軸受2を用いた送風機で、この送風機1は空気吸引口3と排出口4が形成されたケース体5と、このケース体5内に取付けられた高速回転で駆動される空気動圧軸受2を用いたモータ6と、このモータ6の外周部に位置するように、該モータ6の回転部材に固定された、回転により前記ケース体5の空気吸引口3より空気を吸引し、前記排出口4より排出することができる羽根車7とで構成されている。
【0014】
前記ケース体5は図1ないし図3に示すようにベース板8と、このベース板8上に複数本のビス9で固定された、前記モータ6の外周部および前記羽根車7の下部を覆う下部ケース10と、この下部ケース10の上部に複数本のビス11で固定される上面中央部に空気吸引口3が形成され、前記羽根車7の上部を覆う上部ケース12と、この上部ケース12と前記下部ケース10の外周部に形成された排出口4とで構成されている。
【0015】
前記モータ6は図3ないし図5に示すように、前記ケース体5のベース板8の上面に固定されたモータ駆動回路(図示せず)が設けられた基板13と、この基板13より上方へ突出するように固定されたシャフト14、このシャフト14の外周部に微小隙間15を介して配置されたスリーブ16とからなる空気動圧軸受2と、この空気動圧軸受2のスリーブ16の外周部に取付けられたバックヨーク17と、このバックヨーク17の外周部に位置するように、前記基板13に取付けられたコアレス波形連続コイル18と、このコアレス波形連続コイル18の外周部に位置するように設けられた永久磁石が配置されたロータ19と、前記スリーブ16、バックヨーク17およびロータ19を支持するとともに、前記シャフト14の上部およびロータ19の外周部を覆う回転部材としてのハブ20を備え、前記シャフト14を覆うハブ20の上部の凹部21に固定されたリング状のスラストマグネット22と、このスラストマグネット22と対向するように、前記シャフト14の上部に固定されたリング状のスラストマグネット23とで構成されている。
【0016】
前記空気動圧軸受2は図4および図5に示すように、シャフト14の上下位置で、かつ外周に対して3等分した部位に形成された3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24と、この3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24の圧力が高まり、空気が結露し易い部位(平坦部)の近傍で軸方向と平行に形成した3個のストレートタイプの結露防止溝25、25、25とで構成されている。
【0017】
前記羽根車7は図2および図6に示すように、前記モータ6の回転部材としてのハブ20のボス部分に嵌合固定されるインロー26と、このインロー26部の下部外周部より外方へ突出するように一体成型された底板27と、この底板27に所定間隔で一体成型された、前記インロー26部より順次外側下方へ、高さ寸法が順次小さくなるような弧状の多数個の長い羽根28と、この多数個の長い羽根28、28間に配置され、起点部が長い羽根28よりも外周部寄りに設けられた、該長い羽根28とほぼ同じ高さと弧状に形成された多数個の短い羽根29と、前記底板27の中央部寄りの底面に前記長い羽根28と短い羽根29との間にそれぞれ開口し、該長い羽根28と短い羽根29の前記ケース体5の排出口側と、反排出口側とに異なる圧力が加わるのを阻止する羽根車7の軸心と同軸心となるリング状の圧力均一空間30とで構成されている。
【0018】
上記構成の送風機1は駆動させると羽根車7が高速で回転し、ケース体5の空気吸引口3より上部ケース12と下部ケース10の羽根車室31へ空気を吸引し、圧力を高めて排出口4より排出する。このため、小型でも大風量で、高圧の送風ができる。
【0019】
また、モータ6の空気動圧軸受2は3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24で圧力(動圧)を発生させ軸受保持を図るとともに、該3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24により圧力が高められた部位近傍の平坦部における空気の水蒸気圧が飽和水蒸気圧を超えて、結露が生じても、ヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24で高められた圧力が低下することのないように、この最大圧力が発生する箇所から僅かに離れた、進行(回転)方向やや後ろ側に設けた、ストレートタイプの結露防止溝25、25、25により圧力を低下させ、結露した水分を吸引、あるいは水蒸気圧を下げることにより、結露による水分を除去することができるとともに、ヘリングボーンタイプの動圧発生溝本来の軸受剛性を得ることができる。
【0020】
このため、毎分1万回転ぐらいの低速回転領域から10万回転ぐらいの高速回転領域まで、安定した回転が可能で、かつ結露による不具合も防止することができる。
ここで、ある条件下における、空気(潤滑流体)が結露により水分が生じた場
合と、そうでない場合の剪断力について説明する。
軸受隙間:3μm、シャフト径:φ8mm、回転数:毎分30万回転の場合、
空気の剪断力と水の剪断力は、次式により求めることができる。
剪断力τ=μ・v/Cr
=μ・r・ω/Cr
=2πμ・r・N・/60Cr(N/m^2)
(ただし、^は階乗を表すものとする。)
μ:粘度(Pa・S)
v:軸受の周速(m/sec)
Cr:軸受隙間(半径方向のクリアランス)(m)
r:軸受半径(m)
ω:軸受回転速度(rad/sec)
N:軸受回転数(r/min)
上記式に空気の粘度(数値1)と水の粘度(数値2)を入れて計算すると、
空気の剪断力: 80N/平方メートル
水の剪断力:4,226N/平方メートル
のようになる。
空気の結露は、動圧発生溝により空気(潤滑流体)が圧縮され、溝の中央部先
端(軸内側の先端部分)付近の平坦部の圧力が高まり、この圧力が飽和水蒸気圧
を超えると、空気が結露して水分の液化が生じる。
前記水の剪断力が発生するのは、シャフトとスリーブ間に速度差が生じている
ことに加えて、軸受隙間(シャフトとスリーブの間)が狭く、両者間に水が渡っ
た状態のときであると考えられる。
このため、結露により水分の液化が生じても、直ちにこのような剪断力が発生
するとは考え難いが、高速回転を続けることにより、軸受隙間が水で埋まり、突
如として軸受に大きなダメージを与える結果となる。
本発明の結露防止溝は、回転中に大気圧または負圧となっており、へリングボ
ーンタイプの動圧発生溝により圧力が高められ、空気に結露が生じたとしても、
その直後に結露防止溝により圧力が下がり、それに伴って結露した水分を吸引、
あるいは、空気の水蒸気圧を下げることができるため、結露による水分を除去す
ることができる。
また、結露防止溝が必ず空気(潤滑流体)の中を横切るため、万一結露による
水分が発生したとしても、この水分を結露防止溝の中に吸引して排出することができる。
このように、結露そのものが生じないように水蒸気圧を下げる効果と、万一結
露が生じたとしても、直ちにその水分を結露防止溝に吸引排出する2つの効果により、本発明の空気動圧軸受は、軸受隙間に水の剪断力が働くことはない。
また、へリングボーンタイプの動圧発生溝により高められた圧力が低下するこ
とのないように、この最大圧力が発生する箇所(平坦部)から僅かに離れた、進
行(回転)方向やや後ろ側にストレートタイプの結露防止溝を設けていることか
ら、へリングボーンタイプの動圧発生溝本来の軸受剛性を得ることができる。
(発明を実施するための異なる形態)
次に、図10ないし図28に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0021】
図10ないし図12に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は空気動圧軸受2Aで、この空気動圧軸受2Aはスリーブ16に3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24と、ストレートタイプの結露防止溝25、25、25を形成するとともに、外周部に溝のないシャフト14Aを用いた点で、このように形成した空気動圧軸受2Aを用いた送風機1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、結露防止溝25、25、25がスリーブ16の内周部に形成されていることから、スリーブ16が回転することにより、空気(潤滑流体)にも遠心力が作用するため、結露した水分による不具合の発生をより確実に阻止することができる。
【0022】
図13ないし図15に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は空気動圧軸受2Bで、この空気動圧軸受2Bはシャフト14の上下部に異なる長さの3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24A、24A、24Aを形成している。このようなシャフト14に3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24A、24A、24Aを形成した空気動圧軸受2Bを使用した送風機1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、シャフト14の上下で異なる軸受剛性が要求される場合であっても容易に対応することができる。
【0023】
図16ないし図18に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は空気動圧軸受2Cで、この空気動圧軸受2Cはシャフト14に弧状の3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24B、24B、24Bを形成している。このようなシャフト14に3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24B、24B、24Bを形成した空気動圧軸受2Cを使用した送風機1Cにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0024】
図19ないし図21に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は空気動圧軸受2Dで、この空気動圧軸受2Dはシャフト14に3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24と連通しないストレートタイプの結露防止溝25A、25A、25Aを、その端部が3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24の内側端部と軸方向にオーバーラップするように形成している。このようなシャフト14に3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝24、24、24と連通しないストレートタイプの結露防止溝25A、25A、25Aを形成した空気動圧軸受2Dを使用した送風機1Dにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0025】
なお、動圧発生溝24、24、24の内側端部と、結露防止溝25A、25A、25A端部とは、同一周面上(オーバーラップ長さ=0mm)に形成されていてもよい。
【0026】
図22ないし図25に示す本発明を実施するための第6の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は空気動圧軸受2Eで、この空気動圧軸受2Eはシャフト14に軸方向に対して傾きがある状態でストレートタイプの結露防止溝25B、25B、25Bを形成している。このようなシャフト14に傾きのあるストレートタイプの結露防止溝25B、25B、25Bを形成した空気動圧軸受2Eを使用した送風機1Eにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【0027】
図26ないし図28に示す本発明を実施するための第7の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は空気動圧軸受2Fで、この空気動圧軸受2Fはシャフト14に1本のストレートタイプの結露防止溝25を形成している。このようなシャフト14に1本のストレートタイプの結露防止溝25を形成した空気動圧軸受2Fを使用した送風機1Fにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0028】
なお、本発明を実施する形態では送風機について説明したが、本発明はこれに限らず、送風機以外の光偏向器、カラーホイルモータ等の空気動圧軸受として使用することができる。
【0029】
また、前記本発明を実施する形態では、空気動圧軸受にシャフトの外周に対して3等分した部位にヘリングボーンタイプの動圧発生溝を形成したものについて説明したが、本発明はこれに限らず、シャフトの外周部に3等分以上のヘリングボーンタイプの動圧発生溝を形成してもよい。
また、第3、第4、第5、第6、第7の実施の形態の3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝とストレートタイプの結露防止溝をスリーブに形成しても同様な作用効果が得られる。
さらに、スキュー溝ストレートタイプの結露防止溝を、第4の実施の形態の3対のヘリングボーンタイプの動圧発生溝と同様に、弧状に形成するなど完全なストレート形状でなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は空気動圧軸受および該空気動圧軸受を用いた送風機を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0031】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F:送風機、
2、2A、2B、2C、2D、2E、2F:空気動圧軸受、
3:空気吸引口、 4:排出口、
5:ケース体、 6:モータ、
7:羽根車、 8:ベース板、
9:ビス、 10:下部ケース、
11:ビス、 12:上部ケース、
13:基板、 14、14A:シャフト、
15:微小隙間、 16:スリーブ、
17:バックヨーク、 18:コアレス波形連続コイル、
19:ロータ、 20:ハブ、
21:凹部、 22:スラストマグネット、
23:スラストマグネット、
24、24A、24B:ヘリングボーンタイプの動圧発生溝、
25、25A、25B:ストレートタイプの結露防止溝、
26:インロー、 27:底板、
28:長い羽根、 29:短い羽根、
30:圧力均一空間、 31:羽根車室。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図28