特許第5770140号(P5770140)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770140
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】美容サロン予約システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20150806BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20150806BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20150806BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q10/02
   H04M11/00 302
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-137697(P2012-137697)
(22)【出願日】2012年6月19日
(65)【公開番号】特開2014-2574(P2014-2574A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2014年9月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100080001
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和
(74)【代理人】
【識別番号】100113642
【弁理士】
【氏名又は名称】菅田 篤志
(74)【代理人】
【識別番号】100117008
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 章子
(74)【代理人】
【識別番号】100147430
【弁理士】
【氏名又は名称】坂次 哲也
(72)【発明者】
【氏名】瀧 かよ子
(72)【発明者】
【氏名】大濱 佳子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 恭子
(72)【発明者】
【氏名】大澤 佳央理
【審査官】 田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−309664(JP,A)
【文献】 特開2007−334569(JP,A)
【文献】 特開2011−39865(JP,A)
【文献】 特開2005−216262(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0026329(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 50/34
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容サロン予約システムであって、
通信ネットワーク上、複数の美容サロンの店舗の端末と、複数の予約手段との間に、コンピュータで構成される予約システムが接続され、
前記予約手段は、利用者による店舗の利用の予約を受け付ける機能を有する情報処理システムであり、
前記予約システムは、
前記複数の各々の店舗との通信インタフェース及びユーザインタフェースを提供する店舗側インタフェース部と、
前記複数の各々の予約手段との通信インタフェース及びユーザインタフェースを提供する予約手段側インタフェース部と、
前記複数の各々の店舗による1つ以上の予約手段を使用した予約の提供に関する統合管理を行う予約管理機能と、を有し、
前記予約システムは、前記予約管理機能として、
前記店舗の端末からの操作に基づき、当該店舗ごとの設定情報を第1のDBに登録する第1の処理部と、
前記予約手段からの操作に基づき、当該予約手段ごとの設定情報を第2のDBに登録する第2の処理部と、
前記複数の各々の予約手段から予約データを入力する第3の処理部と、
前記入力された予約データについて、前記第1及び第2のDBの情報に基づき、予約の重複をチェックして当該予約を確定させるか否かを判断して予約結果へ出力する第4の処理部と、
前記予約結果のデータを該当する予約手段へ応答する第5の処理部と、
前記予約結果のデータを該当する店舗の端末へ送付する第6の処理部と、を有すること、を特徴とする美容サロン予約システム。
【請求項2】
請求項1記載の美容サロン予約システムにおいて、
前記予約システムは、前記予約管理機能として、
前記店舗の端末からの要求に応じて前記予約結果のデータを当該店舗の端末へ応答する第7の処理部を有すること、を特徴とする美容サロン予約システム。
【請求項3】
請求項1記載の美容サロン予約システムにおいて、
前記店舗の端末は、当該店舗内の予約状況を管理する機能を含む店舗管理システムを有し、
前記第6の処理部は、前記予約結果のデータを、即時に、該当する店舗の端末の店舗管理システムへ送付し、
前記店舗管理システムは、前記送付された予約結果のデータを前記店舗内の予約状況に反映すること、を特徴とする美容サロン予約システム。
【請求項4】
請求項2記載の美容サロン予約システムにおいて、
前記第7の処理部は、前記店舗側での直接の予約の発生の場合に、前記店舗の端末からの予約の情報を受け、前記予約結果のデータに反映して更新し、当該店舗の端末へ応答すること、を特徴とする美容サロン予約システム。
【請求項5】
請求項1記載の美容サロン予約システムにおいて、
前記第1の処理部は、前記第1のDBに格納される前記店舗ごとの予約設定情報として、同じ時間枠での予約の重複を許容する度合いを示す重複許容度を設定可能とし、
前記第4の処理部は、前記入力された予約データについて、前記店舗ごとの予約設定情報の重複許容度に基づき、予約の重複をチェックして当該予約を確定させるか否かを判断すること、を特徴とする美容サロン予約システム。
【請求項6】
請求項1記載の美容サロン予約システムにおいて、
前記第3の処理部は、前記複数の各々の予約手段からの予約データとして仮予約の予約情報を入力し、
前記第4の処理部は、前記仮予約の予約情報について、当該仮予約を確定させるか取り消すかを判断して予約結果へ出力し、
前記第5の処理部は、前記予約結果のデータとして、前記確定または取り消しの情報を前記予約手段へ応答し、
前記予約手段は、前記予約システムからの応答の情報を当該予約手段での予約状況に反映すること、を特徴とする美容サロン予約システム。
【請求項7】
請求項1記載の美容サロン予約システムにおいて、
前記第1の処理部は、前記第1のDBに格納される前記店舗ごとの予約設定情報として、当該店舗が使用する複数の予約手段における優先度を設定可能とし、
前記第4の処理部は、前記入力された予約データについて、前記店舗ごとの予約設定情報の優先度に基づき、予約の重複をチェックして当該予約を確定させるか否かを判断し予約結果へ出力すること、を特徴とする美容サロン予約システム。
【請求項8】
請求項1記載の美容サロン予約システムにおいて、
前記予約システムは、前記予約結果のデータを参照し、予約の成立に応じて店舗に対する課金計算処理を行う課金処理部を有すること、を特徴とする美容サロン予約システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容サロン(美容室)等の利用の予約及びその管理を行うための情報処理システムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
美容サロン等の業界における利用の予約に関する現状及び課題として以下がある。
【0003】
(1) 利用者(顧客)による美容室(店舗)の利用の予約のために、店舗で直接予約すること以外に、電話(コールセンタの予約受付サービス等)、店舗専用HP(ホームページ)、ネット上の予約サービスサイト、等の各種の予約の手段・媒体・方法など(以下「予約手段」と称する)が存在する。
【0004】
例えば、上記電話による予約では、利用者が携帯電話などからコールセンタの予約受付サービス(美容室の予約受付業務を代行するサービス)等の番号へ電話し、オペレータ対応や自動音声応答などに従い、対象の店舗や日時などを指定して予約が可能である。また上記店舗専用HPでの予約の場合、利用者が端末からHP(予約ページ)にアクセスし、対象の日時などを指定・入力して予約可能である。また上記ネット上の予約サービスサイトの場合、当該サイト(Webページ)に候補として複数の美容室の情報が登録されており、利用者が端末からサイトにアクセスし、対象の店舗(地域)や日時などを指定して検索し、検索結果の中から指定して予約可能である。
【0005】
各美容室は、自店舗での直接予約以外にも、上記のような所望の予約手段を契約などで使用し、利用者に対して予約を提供することができる。利用者は所望の予約手段を利用して予約を行うことができる。
【0006】
(2) 上記予約の際には、複数の利用者の間や、美容室(店舗)側のリソース(時間、店員など)の間において、予約の重複が発生し得る。例えば同じ時間枠に複数の利用者(店舗側の許容度合いを超える人数)が予約を要求する場合(あるいはそれらの予約を確定させた場合)である。
【0007】
美容室側は、予約の受付の業務では、店舗側の許容度合い(例えば同じ時間枠で二人までなら施術可能など)を超えるような予約の重複を避けるように、何らかの対処・調整などが必要である。重複する複数の予約の要求を調整する例としては、許容度合いを超える分の予約を断ることや、空いている他の時間枠を薦めることや、当該時間枠で臨時的に増員などして対処すること等が挙げられる。
【0008】
また特に、重複する複数の予約の要求に対し、もし店舗側の許容度合いを超えるような予約を確定させてしまった場合、来店した利用者が予約した時間でサービス(施術)を受けることができないといった問題を引き起こす。これにより店舗のサービスレベル(顧客満足度)が大きく低下するリスクがあるので、極力避ける必要がある。
【0009】
(3) 更に、美容室は、上記のような複数の予約手段を並列的に使用して利用者に対して複数の予約手段を提供することが可能である。美容室にとって、集客増加などのためには、なるべく多くの予約手段(その経路)を使用した予約を可能にしておく方が有利である。美容室が複数の予約手段を使用する場合、これらの予約手段の間で、上記のような予約の重複がより発生しやすくなる。そのため何らかの対処・調整などが必要となる。
【0010】
しかしながら現状、複数の予約手段間における予約の重複を自動的に防止・調整などをする機能・システムは無い。そのため、美容室としては、複数の予約手段を使用する場合、予約の重複に関する対処・調整などのために、相応の人員・手間・コスト等が必要である。例えば美容室の通常のサービス業務を行う店員以外に、複数の予約手段に関する予約の集計・調整などの業務を担当する人員を雇って対応したり、あるいは通常業務と予約業務の両方を兼ねる店員などが生じている。
【0011】
また逆に、美容室によっては、上記のような人件費などのコストや、サービスレベル低下のリスク等が考えられることから、上記複数の予約手段を使用した予約を利用者に提供することが導入しにくいという面もある。例えば下記のようなネット上の予約サービスサイト(集客ツール)なども数多く存在するが、美容室によっては、上記コストやリスク等の理由から、そのようなサービス(集客ツール)についても、使用(導入)しないか、するとしても数を絞るといった傾向がある。
【0012】
(4) 上記予約手段の1つとしてネット上の予約サービスサイト(集客ツール)がある。例えばホットペッパービューティー(HOT PEPPER Beauty)(美容サロンの検索・予約サイト。URL:beauty.hotpepper.jp)や、オズモール(OZmall)(女性・OLのための情報サイト。URL:www.ozmall.co.jp)などが挙げられる。いずれも美容サロンの利用の予約の機能を有すると共に、サイトに応じた機能(例えばクーポンやポイントのサービス)を提供している。
【0013】
(5) 美容サロン等の予約システム(予約管理機能を持つ情報処理システム)に関する先行技術例としては、特開2004−29959号公報(特許文献1)などがある。特許文献1(「美容室等のデータ処理システム」等)では、課題として「予約のスムーズな受付、一括管理と店舗への通知ができるシステムの提供」等の記載がある。特許文献1では、複数の店舗(美容室)と複数の利用者との間に、予約の一括受付を行うシステムを設けた構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2004−29959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前述のように、美容サロン側は複数の予約手段を使用可能であり、利用者側は複数の予約手段を利用した予約が可能であるが、従来、それらの間で発生し得る予約の重複を自動的に防止・調整などを図る機能・システム等は提供されていない。そのためそれら全体の効果的な利用が実現できていない。例えば美容室側は、複数の予約手段を使用する場合、予約の重複の対処・調整に関するコストや、サービスレベル低下のリスク等の問題があり、効果的な集客などができていない。
【0016】
また特許文献1等の先行技術例は、異なる複数の予約手段の間での予約の重複を防止・調整などを図る技術ではないため、前述のような問題が残る。
【0017】
以上を鑑み、本発明の主な目的は、美容サロン等の予約システムに関して、美容室(店舗)による複数の予約手段の使用の場合による人員・手間・コスト等を低減し、予約の重複によるサービスレベル低下のリスクを低減することができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明のうち代表的な形態は、美容サロン等の利用の予約及びその管理を行うための情報処理システム(美容サロン予約システム)等であって、以下に示す構成を有することを特徴とする。本形態では、通信ネットワーク上(クラウド環境など)で、複数の美容室等の店舗と、複数の予約手段との間に、各美容室による1以上の予約手段を使用した予約の提供に関する、予約の統合管理(予約の重複の防止・調整などを含む)を行う機能(予約管理機能)を持つ予約システムを設ける。本予約システムでの予約管理機能の情報処理として、美容室(店舗)側の複数の予約手段を使用した予約の提供に関する取り纏めを行い、複数の予約手段の予約データの受付・集計、振り分け(予約重複チェック及びエラー処理などを含む)、予約結果(予約状況)データ提供、等を行う。
【0019】
本形態の美容サロン予約システムは、例えば、通信ネットワーク上、複数の美容サロンの店舗の端末と、複数の予約手段との間に、コンピュータで構成される予約システムが接続される。予約手段は、利用者による店舗の利用の予約を受け付ける機能を有する情報処理システムである。予約システムは、複数の各々の店舗との通信インタフェース及びユーザインタフェースを提供する店舗側インタフェース部と、複数の各々の予約手段との通信インタフェース及びユーザインタフェースを提供する予約手段側インタフェース部と、複数の各々の店舗による1つ以上の予約手段を使用した予約の提供に関する統合管理を行う予約管理機能とを有する。予約システムは、予約管理機能として、店舗の端末からの操作に基づき、当該店舗ごとの設定情報を第1のDBに登録する第1の処理部と、予約手段からの操作に基づき、当該予約手段ごとの設定情報を第2のDBに登録する第2の処理部と、複数の各々の予約手段から予約データを入力する第3の処理部と、入力された予約データについて、第1及び第2のDBの情報に基づき、予約の重複をチェックして当該予約を確定させるか否かを判断して予約結果へ出力する第4の処理部と、予約結果のデータを該当する予約手段へ応答する第5の処理部と、予約結果のデータを、該当する店舗の端末へ送付する第6の処理部と、店舗の端末からの要求に応じて予約結果のデータを当該店舗の端末へ応答する第7の処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0020】
本発明のうち代表的な形態によれば、美容サロン等の予約システムに関して、美容室(店舗)による複数の予約手段の使用の場合による人員・手間・コスト等を低減し、予約の重複によるサービスレベル低下のリスクを低減することができる。
【0021】
これにより、美容室(店舗)側は、複数の予約手段の使用による効果的な集客などを実現でき、利用者側は、複数の予約手段の利用可能による利便性などを実現できる。予約手段(予約サービスサイト等)は、使用(登録)してもらう美容室(店舗)の獲得・増加ができる。予約システムを運営・提供する事業者は、予約の統合管理のサービスの提供による利益などが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施の形態のシステム(予約システムを含む)の全体の構成を示す図である。
図2】本発明の一実施の形態の予約システムの構成を示す図である。
図3】本実施の形態のシステムでのデータ情報の構成例などを示す図である。
図4】(a),(b)は、本実施の形態のシステムでの美容室側の店舗管理システムの有無に応じた構成・処理例を示す図である。
図5】実施の形態1の予約システムでの処理フローを示す図である。
図6】実施の形態2の予約システムでの処理フローを示す図である。
図7】(a)は実施の形態1での予約の具体例、(b)は実施の形態2での予約の具体例を示す図である。
図8】一実施の形態の予約システムでの表示画面例を示す図である。
図9】従来システムでの予約の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0024】
本実施の形態の予約システム(美容サロン予約システム)は、従来システム(図9)に対し、図1図4等に示す構成を有し、図5図7等に示す処理を行い、例えば図8のような画面(GUI)を提供する。本予約システム1では、対象とする美容サロン2で取り扱う特有のデータ構造(例えば施術情報を含む)やその予約の方式、及び異なる複数の予約手段3に対応した、予約の統合管理(予約管理機能11)のサービスをクラウド環境で提供する構成である。特に予約システム1の予約管理機能11(図3、予約振分部103等)は、複数の予約手段3の予約データで予約が重複する場合、DBの内容によって処理を振り分け、店舗2側の設定情報に基づき、重複許容度の範囲内で予約を確定するように、予約の重複に関する自動的な防止・調整などを図る。
【0025】
[システム構成]
図1において、本実施の形態のシステムの全体の構成例を示している。本システム全体は、クラウド環境(インターネット、データセンタ等)に構成される予約システム1(美容サロン予約システム)と、複数の美容サロン2(美容室、店舗)と、複数の予約手段3と、複数の利用者4(顧客)とを有し、これらが通信接続される構成である。
【0026】
予約システム1は、サーバ10、DB(データベース)50、及びその他ネットワーク機器などの公知の要素で構成される。サーバ10でのソフトウェアプログラム処理などにより、予約管理機能11、店舗側IF12、予約手段側IF13などを提供する。予約システム1(サーバ10)は、複数の物理サーバや仮想サーバ等で構成されてもよい。
【0027】
予約管理機能11は、複数の美容室2と複数の予約手段3との間で各美容室2による1つ以上の予約手段3を使用した予約の提供に関する統合管理を行う。DB50は、ストレージ装置などを用いて、サーバ10が管理・処理する各種のデータ情報(後述図2の51,52,61,62等)が格納される。
【0028】
店舗側IF12は、美容室(店舗)2側に対する通信IF(インタフェース)やGUI(グラフィカルユーザインタフェース)を提供する。通信IFとしては、各種方式でクライアント・サーバ通信が可能であり、GUIとしては店舗2ごとのWebページ画面(例えば店舗2ごとに異なる機能のメニューを含んだ画面)などを提供する。
【0029】
予約手段側IF13は、予約手段3側に対する通信IFやGUIを提供する。通信IFとしては、本予約システム1と連携する各予約手段3の通信方式に対応し、GUIとしては、予約手段3側の登録・設定などのためのWebページ画面などを提供する。予約手段側IF13及び予約管理機能11は、異なる方式の複数の各々の予約手段3と通信してそれら異なる形式のデータ情報を予約システム1で統合的に扱うためのEDIの処理機能を含む。
【0030】
複数の各々の美容サロン2(例:美容室A,B,C)は、端末20や店員などを有する。端末20は各種のPCやタブレット等であり、店舗2に応じて後述の店舗管理システム(21)を備える。
【0031】
複数の各々の予約手段3(例:31〜34)は、少なくとも、利用者4による美容室2の利用の予約(仮予約)を受け付ける予約機能を有し、当該予約手段3ごとの機能(システム)に応じて、サーバ・DB・端末などで構成される。予約システム1と連携する予約手段3については適宜増減可能である。
【0032】
電話(予約受付)31は、コールセンタの予約受付サービス(契約した美容室2の予約受付業務を代行するサービス)等及びそれを構成する情報処理システムを示す。利用者4が携帯電話などの端末40から電話し、オペレータ対応や自動音声応答などに従い予約可能である。
【0033】
店舗専用HP32は、店舗2ごとの専用HP、及びそれを構成するサーバ等のシステムを示す。利用者4は端末40から店舗専用HP32にアクセスし、その予約ページで、利用の対象となる日時(時間枠)などを指定して予約可能である。更に店舗2に応じて、店員(施術担当者)や施術などを指定して予約可能である。
【0034】
予約サービスサイト(A)33は、第1の予約サービスサイト(A)及びそれを構成する情報処理システムを示す。また予約サービスサイト(B)34は、第2の予約サービスサイト(B)及びそれを構成する情報処理システムを示す。各サイト(33,34)は、少なくとも、美容室2の利用の予約に関する予約サービスを提供する。利用者4は端末40から所望のサイト(33,34)にアクセスし、その予約サービスのページで、利用の対象となる店舗(地域)や日時などの条件で検索し、検索結果の中から指定して予約可能である。その他、当該サイト(33,34)に応じたサービス(例えばクーポンやポイントのサービス)が提供される。
【0035】
[従来システム]
図9を用いて、従来システムにおける予約の重複などの例について補足説明する。各美容室2は、自店舗での直接の予約を可能とする以外に、図示の例のように利用者4に対する予約手段3を使用(提供)している。例えば美容室Aは、電話(予約受付)31を契約で使用している。美容室Bは、電話31、店舗専用HP32、予約サービスサイト(A)33、予約サービスサイト(B)34を使用している。美容室Cは、予約サービスサイト(A)33を、美容室Dは、予約サービスサイト(B)34を使用している。
【0036】
例えばある利用者Aが予約手段3として電話31を利用して美容室Bの利用の予約(#1)をする場合を示す。同様に利用者Bが店舗専用HP32を利用した予約(#2)を、利用者Cが予約サービスサイト(A)33を利用した予約(#3)を、利用者Dが予約サービスサイト(B)34を利用した予約(#4)を、それぞれ行う場合を示す。これらの予約(#1〜#4)が、例えば美容室Bの同じ時間枠に対する予約の要求である場合、重複しているので、対処・調整などが必要である。
【0037】
なお従来、店舗2内で予約台帳(紙)で予約管理を行う場合、あるいは後述の店舗管理システム(予約管理機能)を用いて予約管理を行う場合、その業務を行う店員は、当該店舗2で使用している予約手段3からの予約の情報を集計し、その情報を予約台帳、あるいは店舗管理システムの予約状況のDBなどに記入する。そして予約(要求)の重複がある場合は調整などを行っている。
【0038】
[予約システム]
図2において、図1の予約システム1の構成例を示している。サーバ10において、予約管理機能11を構成する処理部として、登録部101、予約データ入力部102、予約振分部103、予約振分結果応答部104、予約結果送付部105、予約状況参照・更新部106、課金処理部107などを有する。DB50に格納・管理されるデータ情報として、(店舗側)マスタDB51、(予約手段側)マスタDB52、予約データ61、予約結果62等を有する。
【0039】
登録部101では、店舗側IF12を介して、美容室(店舗)2側からの登録(a2)による設定情報(図3、301)などをマスタDB51に登録する。また、登録部101では、予約手段側IF13を介して、予約手段3側からの登録(a1)による設定情報(図3、302)などをマスタDB52に登録する。各マスタDB51,52のデータ情報は、102以下の予約管理機能11の処理(詳しくは図5等で示す)の際に用いられる。
【0040】
予約データ入力部102では、予約手段IF13を介した通信により、各予約手段3での予約データ(予約情報)(a3)を入力(取得)し、予約データ61として格納する。
【0041】
予約振分部103では、予約データ61(各予約手段3による予約情報)を参照し、予約確定(OK)であるか予約重複(NG)であるか等をチェックして、それに応じて処理を振り分け、予約結果62に格納(出力)する。その際、予約振分部103は、マスタDB51の内容(予約設定情報など)や、予約結果62の内容(その時の予約状況)を参照しながら処理を行う。
【0042】
予約振分結果応答部104では、予約手段側IF13を介した通信により、各予約手段3へ、上記103による予約振分結果(予約確定か否か等)のデータ(a4)を応答(送信)する。
【0043】
予約結果送付部105では、各美容室2の端末20(特に店舗管理システム21が有る場合はそれに連携する)へ、予約結果62のデータ(a5)を送付する(後述図4(a))。
【0044】
予約状況参照・更新部106では、各美容室2の端末20(特に店舗管理システム21が無い場合)からの予約状況の参照/更新の要求(a6)に応じて、予約結果62(予約状況)を参照/更新し、そのデータ情報を応答する(後述図4(b))。
【0045】
課金処理部107では、予約結果62に基づき、例えば予約成立(実績)などに応じた課金計算処理を行い、美容室2等に対する課金情報を発行する。
【0046】
[DB(データ情報)]
図3において、本予約システム1のDB50で管理・処理するデータ情報の例を説明する。まず、美容室(店舗)2毎に、店舗側IF12,登録部101を介して(店舗側)マスタDB51へ初期設定などで登録(a2)する情報(301)として、(a)店舗情報、(b)店員情報、(c)施術情報、(d)予約手段情報、(e)予約設定情報などがある。
【0047】
(a)店舗情報は、当該美容室2のID,名称,連絡先,通信アドレス,予約候補(対象)となる日時(時間枠),その他属性などの情報である。店舗2ごとの店舗管理システム21の有無などを示す情報を管理してもよい。(b)店員情報は、当該美容室2における施術(サービス)を提供する店員(スタッフ)のID,名称,出勤日時などの情報である。店舗2に応じて、予約時の指定候補となる店員の情報を含む。(c)施術情報は、当該美容室2で提供する施術(サービス)の情報として、ID,名称,内容,時間,料金などである。例えばカット,カラー,パーマ,ネイル等、店舗2に応じて提供されるサービスに関する共通のメニューの情報がある。(d)予約手段情報は、当該美容室2が使用し利用者4に対して提供する予約手段3を指定するID等の情報である。
【0048】
(e)予約設定情報は、当該店舗2における重複許容度や、予約手段3の優先度などがある。重複許容度は、同じ時間枠などに対する予約の重複の許可(OK)/不許可(NG)を設定する2値情報、あるいは、重複許容人数(Nとする)などの多値情報である(後述図8等)。例えば重複許容人数N=2の場合は、同じ時間枠で2人までなら予約を許可することを示す(後述図7等)。なお重複許容度として重複許容人数(N)のみの管理としてもよい(例えばN=0の場合は予約不可を示し、N=1の場合は1人のみ予約可能すなわち重複不許可を示すことになる)。その他、店舗2毎の店舗管理システム21の有無(すなわち連携/統合などの種別や処理方式)などの設定情報を管理してもよい。なお後述図8の画面では、上記301のような設定情報に対応した例を示す。
【0049】
また、予約手段3毎に、予約手段側IF13,登録部101を介して(予約手段側)マスタDB52へ初期設定などで登録(a1)する情報(302)として、(a)予約手段情報、(b)予約設定情報などがある。(a)予約手段情報は、予約手段3のID,名称,種別,通信アドレスなどの情報である。(b)予約設定情報は、例えば当該予約手段3での予約の方式などの情報である。
【0050】
また、予約データ61や予約結果62の内容に含まれる、1件ごとの予約情報(303)の構成としては、(a)利用者情報、(b)予約手段情報、(c)予約対象情報などがある。(a)利用者情報は、当該予約(仮予約または確定予約)をしている利用者4を示すID等である。(b)予約手段情報は、当該利用者4が予約に利用した予約手段3を示すID等である。(c)予約対象情報は、予約対象(予約内容)となる店舗(美容室)2,日時(時間枠)などの情報である。更に店舗2に応じて、予約指定の店員(施術担当者)や施術を示すID等の情報が含まれる。
【0051】
なお図3で、a3は、予約手段3での仮予約(未確定)の予約データを示し、a4は、予約振分結果の応答として、確定予約または仮予約取り消し等のデータを示す。a3の予約データの入力に対し、予約振分部103の処理では、予約重複チェック等が行われ、同じ時間枠などに対して予約(仮予約)が重複する場合は、マスタDB51等の内容(上記予約設定情報など)に応じて処理を振り分ける。即ち、重複許容度(重複許容人数Nなど)の範囲内であれば予約が確定(許可)され、範囲外であれば仮予約の取り消し(不許可)となる。この結果がa4として応答される。a4の応答を受けた予約手段3は、自分の管理する予約状況のDB等に対してa4の内容を反映する。
【0052】
[店舗管理システムの有無]
図4(a)は、店舗2側に店舗管理システム21(予約管理機能を含む)が有る場合の構成・処理例を示す。この場合、予約システム1(予約結果送付部105など)と店舗2側の店舗管理システム21とで連携して予約管理を行う形態となる。
【0053】
店舗管理システム21は、例えば美容室2の端末20にインストールされるパッケージソフトウェア等で構成される。この店舗管理システム21は、少なくとも当該店舗2内の予約管理機能を含み、予約状況71のデータ情報を含むDBを管理する。店舗管理システム21の予約管理機能は、当該店舗2での予約状況・スケジュール等を予約状況71のDBに管理する。
【0054】
店舗管理システム21は、その他の機能、例えばレジ・販売管理、店員管理(出勤管理など)、施術管理(カタログ機能など)、顧客管理(個人情報及び施術履歴管理など)、販促管理(メール配信など)、店舗専用HP管理機能、等を備えてもよい。なお上記店舗管理システム21のその他の各機能については、予約システム1側に統合した形態としてもよい。即ちサーバ10で各機能をWebサービスとして提供し、店舗2は端末20から所望の機能(メニュー)を選択して利用可能である。
【0055】
図4(a)で、サーバ10の予約結果送付部105は、予約結果62のデータを更新に伴い即時に該当の店舗2の端末20の店舗管理システム21へ送付する(a1)。店舗管理システム21は、送付されたデータ(a1)を自身の予約状況71のDBへ反映(更新)する。当該店舗2の店員は、端末20で店舗管理システム21による画面を参照し、随時、予約状況71を確認することができる(a2)。また、当該店舗2で直接(店内や電話など)の予約が入った場合は、当該店舗管理システム21の予約状況71に反映(更新)される(a2)。更に、このように店舗管理システム21側の予約状況71の更新の場合は、サーバ10側へその更新情報を送信して、予約結果62(予約状況を示す)を更新させるようにしてもよい。
【0056】
予約結果62及び予約状況71に対応するDB(テーブル等)には、図示する401のような予約状況(スケジュール)の情報が含まれている。401の予約状況(スケジュール)は、時間枠ごとに予約情報(図3の303と対応する)が格納(記入)されるイメージを示している(実際のデータ形式は任意でよい)。時間枠のうち、白枠は空き(予約無し)、斜線枠は予約有りを示す。なお401は、業務予定のスケジュール情報としても捉えることができる。なお勿論、上記予約結果(予約状況)62のデータ情報をもとに別途スケジュール情報を構成し管理しても構わない。
【0057】
図4(b)は、店舗2側に店舗管理システム21(予約管理機能を含む)が無い場合の構成・処理例を示す。この場合、予約システム1内に当該店舗2の予約管理機能を統合した形態となる。
【0058】
店舗2の店員は、予約状況を参照(確認)したい場合は、端末20のWebブラウザ22等からサーバ10にアクセスし要求する(b1)。この際、店舗側IF12では予約状況の参照などのメニューを含む画面を提供し、店員は画面で予約状況の参照(確認)などを選択する。要求(b1)を受けて、予約状況参照・更新部106では、予約結果62のデータ(402)を参照し、それを表示する画面(Webページ)のデータを構成し、当該店舗2の端末20へ応答(送信)する。これにより店員は画面で予約状況の参照(確認)などができる。予約結果62(予約状況)は、401と同様に、402のような予約状況(スケジュール)のデータ情報を含んでいる。
【0059】
また、店舗2側で直接の予約が発生した場合には、上記同様に端末20からサーバ10にアクセスし、予約状況参照・更新部106の処理により、予約結果62のデータに対してその予約分を反映(更新)する(b2)。
【0060】
上記図4(a),(b)のように、本予約システム1は、店舗2ごとの店舗管理システム21の有無に応じた対応(サービス)が可能であり、それらは並存可能である。店舗2は既存の店舗管理システム21を使用し続けることもできるし、店舗2内には設けずにクラウド上に統合することもできる。
【0061】
以下、上記実施の形態の構成に基づくより詳しい実施の形態1,2を説明する(基本構成は同様である)。
【0062】
<実施の形態1−処理>
図5は、実施の形態1の予約システム1の処理(第1処理フロー)を示す。実施の形態1(第1処理フロー)は、図2のように各予約手段3に対して予約振分結果の応答(a4)を返す場合の詳しい形態を示す。図3のように各予約手段3から入力する予約データ(a3)の内容が仮予約の情報のときに、サーバ10(103)での処理に基づき、各予約手段3への予約振分結果の応答(a4)として、確定予約などの情報をリアルタイムで返して各予約手段3内に反映させる方式である。以下S101等はサーバ10での処理ステップを示す。なお予め登録部101を通じて各マスタDB51,52に情報が設定されているとする。
【0063】
(S101) 予約データ入力部102は、リアルタイムで順に、複数の各々の予約手段3からの予約データ(a3)を取得(入力)し、予約データ61として格納する。102は、予約手段3での予約発生に伴いリアルタイムに予約データを取得する。あるいは所定タイミングごとにまとめて複数の予約手段3の予約データ(a3)を取得(入力)してもよい。
【0064】
(S102) 予約振分部103は、S101で入力された予約データ61(複数の予約情報)を参照し、予約振り分け処理(予約重複チェック、エラー処理などを含む)を行う(図3)。103は、DB50の予約設定情報などに基づき、予約情報(303)の1件ごとに、その利用者4による登録日時の早い順に、当該予約(仮予約)を確定(OK)としてよいかどうか、予約重複(NG)かどうかを判断し、処理を振り分ける。なおここ(S102)ではまず重複許可/不許可の2値で判断し振り分ける処理例とする。103はこの結果を一旦予約結果62(あるいは一時的な記憶領域)に格納する。
【0065】
(S103) 更に予約振分部103は、S102の結果について、上記予約重複(NG)の場合は、より詳しく判断・調整する。103は、当該予約情報(1件)につき、店舗2の予約設定情報における対象の時間枠の重複許容人数(N)を参照し、その人数(N)以内である場合は、当該予約を許可(OK)、即ち確定とし、その人数(N)を超える場合は、当該予約を不許可(NG)、即ち仮予約を取り消しとする。そして103は結果を予約結果62へ格納する。なおS102,S103を1つにまとめて処理するようにしてもよい。
【0066】
(S104) 予約振分結果応答部104は、S102,S103の予約振分結果(予約結果62)のデータ(予約確定/仮予約取り消し等)を、対応する予約手段3に対して応答(送信)する(a4)。S101〜S104の流れはリアルタイム処理である。
【0067】
次に、サーバ10(11)は、店舗2側の店舗管理システム21の有無に応じて以下の処理を行う。21が有りの場合はS105、21が無しの場合はS106へ移る。
【0068】
(S105) 予約結果送付部105は、S104の予約結果62のデータ(予約情報)を、更新に伴い即時に、該当(予約対象)の店舗2の店舗管理システム21へ送付する(図4、a1)。当該店舗2の店舗管理システム21は、送付された予約結果62のデータ(予約情報)を、自身の予約状況71のDBへ反映して最新の状態にする。
【0069】
(S106) 予約状況参照・更新部106は、店舗2側からの予約状況の参照/更新の要求(図4、b1)を受けた場合は、予約結果62のデータ(予約情報)を参照/更新し、その結果を当該店舗2へ応答する。以上、予約情報ごとに同様の処理の繰り返しである。
【0070】
[具体例(1)]
図7(a)は、実施の形態1の第1処理フローの場合の予約の具体例を示す。ある美容室Bの予約対象(空き状態)の時間枠(T)に関して、利用者4(A〜D)による登録(要求)の順で予約(予約情報)#1〜#4が発生したとする。それぞれの予約情報#1〜#4の予約手段は31,32,33,34とする(図9対応)。また当該店舗(B)での当該時間枠(T)に関する、重複許容人数Nの設定値が2(同じ時間枠で2人までなら重複の予約を許可する設定)とする。第1処理フローの場合、前述のように登録順(入力順)にリアルタイムで判定処理する。よって、N=2により、予約#1,#2までは予約結果がOK(許可)となり、#3,#4はNG(不許可)となる。
【0071】
<実施の形態2−処理>
図6は、実施の形態2の予約システム1の処理(第2処理フロー)を示す。実施の形態2(第2処理フロー)は、図2のような各予約手段3に対する予約振分結果の応答(a4)を返さない場合の形態を示す。図3のように各予約手段3から入力する予約データ(a3)の内容を、仮予約ではなく確定予約として取り扱う。サーバ10でのバッチ処理で予約重複チェック等を行う。また実施の形態2では、複数の予約手段3の優先度の設定を用いて処理を行う。
【0072】
予め、店舗2は、図3の予約設定情報で、使用する複数の予約手段3に関する優先度を設定する。例えば図9の例のように美容室Bが4つの予約手段3(31〜34)を使用する場合に、所望の優先順を設定する(後述図7(b))。
【0073】
(S201) 予約データ入力部102は、所定タイミング(所定日時や所定間隔など)で同期的に複数の予約手段3の予約データ(a3)を取得・入力し、予約データ61として格納する。なお予約手段3に応じて新規の予約データが無い場合も含む。
【0074】
(S202) 予約振分部103は、S201で入力された予約データ61(複数件の予約情報)を参照し、予約振分処理(予約重複チェック、エラー処理など)を行う。予約対象が同じ店舗2の時間枠となる予約情報ごとにチェック・判断する。ここでは1回のタイミングで入力した複数件の予約情報の登録日時は同じ扱いとする。103は、該当店舗2の予約設定情報における予約手段の優先度を参照し、これらの複数の予約情報を、優先度の順で、予約確定(OK)か予約重複(NG)かを判断して処理を振り分け、結果を格納する。
【0075】
(S203) 更に予約振分部103は、S202の結果について、前記S103と同様に、重複許容人数(N)に照らして、予約許可(OK)/不許可(NG)を判断し、予約結果62へ格納する。以上S201〜S203は所定タイミングごとのバッチ処理である。
【0076】
次に、実施の形態2では、前記S104のような予約手段3への応答は返さずに、以下、サーバ10(11)は、実施の形態1と同様に、店舗2側の店舗管理システム21の有無に応じて処理を行う。
【0077】
(S204) 予約結果送付部105は、S203の予約結果62のデータ(予約情報)を、即時に、該当(予約対象)の店舗2の店舗管理システム21へ送付する。当該店舗2の店舗管理システム21は、送付された予約結果62のデータ(予約情報)を、自身の予約状況71のDBへ反映して最新の状態にする。
【0078】
(S205) 予約状況参照・更新部106は、店舗2側からの予約状況の参照/更新の要求を受けた場合は、予約結果62のデータ(予約情報)を参照/更新し、その結果を当該店舗2へ応答する。以上、予約情報ごとに同様の処理の繰り返しである。
【0079】
[具体例(2)]
図7(b)は、実施の形態2の第2処理フローの場合の予約の具体例を示す。ある美容室Bの予約対象(空き状態)の時間枠(T)に関して、図7(a)と同様の予約情報#1〜#4が発生したとする。重複許容人数N=2とする。また当該店舗(B)での予約手段3の使用に関する優先度の設定が{33,34,31,32}の優先順であるとする。第2処理フローの場合、前述のように所定タイミングの入力データ毎に、優先度に従って判定処理する。優先度に基づき、予約#3,#4を優先して予約結果がOK(許可)となり、予約#1,#2がNG(不許可)となる。
【0080】
<実施の形態3>
他の実施の形態(実施の形態3)の予約システム1の構成・処理例は以下である。実施の形態3では、基本構成は実施の形態2と同様とし、各予約手段3に対し予約振分結果の応答は返さない構成とする。サーバ10(11)では、複数の予約手段3による入力の予約情報について予約重複チェック等を同様に行い、サーバ10から該当の各店舗2(店舗管理システム21の有無に拠らない)へ予約結果62のデータ(予約情報)を即時に送付して、店舗2側(例えばディスプレイ)で即時に表示させ保存させる。これにより店舗2では、店員は、複数の予約手段3による予約情報(予約重複チェック済み)を即時に確認することができる。店員は、その予約情報を見て、予約が重複しているかどうか、当該予約を確定するかどうかをその都度判断する。そして、店舗2の店員から該当の予約した利用者4へ、予約確定かどうか等を連絡して調整する。
【0081】
[画面例]
図8は、本実施の形態(図1図3等)の予約システム1において店舗2側が設定情報(301)を登録(a2)する場合に提供する画面例を示す。図8の画面のように、店舗2、店員(スタッフ)、施術(サービス)などの情報を設定可能である。詳細ボタンで詳細情報を設定可能である。また使用する予約手段3の情報を設定可能である。例えば予約システム1が用意するリストから所望の予約手段3を選択して設定可能である。また予約設定情報として、前述の重複許容度における許可(OK)または不許可(NG)や、重複許容人数(N)などを選択して設定可能である。また前述の予約手段3の優先度を設定可能である。優先度は例えば「無し」が設定可能であり、また使用する予約手段の欄で設定されている順に設定可能としてもよい。
【0082】
[効果等]
以上説明したように、本実施の形態によれば、クラウド環境の予約システム1で予約の統合管理のサービスを提供することで、各美容室(店舗)2による1つ以上の予約手段3を使用した予約の提供に関する人員・手間・コスト等を低減し、予約の重複によるサービスレベル低下のリスクを低減することができる。これにより、美容室(店舗)2側は、複数の予約手段3の使用による集客効果を実現でき、利用者4側は、複数の予約手段3の利用可能による利便性などを実現できる。予約手段3(例えば予約サービスサイト(A)33)は、使用(登録)してもらう美容室(店舗)2の獲得・増加ができる。予約システム1を運営・提供する事業者は、予約の統合管理のサービスの提供による利益など(例えば予約の成立に応じた課金や、予約システム1と連携する店舗管理システム21の拡販など)が得られる。
【0083】
また特に前記図4のように店舗2側の店舗管理システム21の有無に応じて連携や統合のサービスが可能でありそれらが並存可能である。予約システム1の事業者は、連携の場合は、店舗2に対して、予約システム1のサービス提供と共にそれと連携する店舗管理システム21の提供も可能である。また特に多店舗展開している美容サロン等の場合は、予約システム1でそれら複数の店舗2に関して予約の統合管理をすることにより、多店舗での情報共有が可能である。また特に各美容室2は予約システム1のサービスへの登録(加入)・設定がGUIを通じて容易にできるので、複数の各予約手段3の試用や導入、解除などがしやすい。
【0084】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、美容サロンやネイル・エステ等の複合サロン等を含む、予約を管理するサービス業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0086】
1…予約システム(美容サロン予約システム)、2…美容サロン(店舗)、3…予約手段、4…利用者、10…サーバ、11…予約管理機能、12…店舗側IF、13…予約手段側IF、20…端末、21…店舗管理システム、22…Webブラウザ、31…電話、32…店舗専用HP、33…予約サービスサイト(A)、34…予約サービスサイト(B)、40…端末、50…DB、51…(店舗側)マスタDB、52…(予約手段側)マスタDB、61…予約データ、62…予約結果、71…予約状況、101…登録部、102…予約データ入力部、103…予約振分部、104…予約振分結果応答部、105…予約結果送付部、106…予約状況参照・更新部、107…課金処理部。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
図9