特許第5770143号(P5770143)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770143
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】発光素子及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/12 20100101AFI20150806BHJP
   H01L 33/10 20100101ALI20150806BHJP
【FI】
   H01L33/00 140
   H01L33/00 130
【請求項の数】17
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-181220(P2012-181220)
(22)【出願日】2012年8月17日
(62)【分割の表示】特願2005-342947(P2005-342947)の分割
【原出願日】2005年11月28日
(65)【公開番号】特開2013-84916(P2013-84916A)
(43)【公開日】2013年5月9日
【審査請求日】2012年8月20日
【審判番号】不服2014-9518(P2014-9518/J1)
【審判請求日】2014年5月22日
(31)【優先権主張番号】10-2004-0100354
(32)【優先日】2004年12月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 庭 旭
【合議体】
【審判長】 小松 徹三
【審判官】 近藤 幸浩
【審判官】 松川 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−158296(JP,A)
【文献】 特開平6−338634(JP,A)
【文献】 特開2000−315062(JP,A)
【文献】 特開2004−247635(JP,A)
【文献】 特開昭62−113010(JP,A)
【文献】 国際公開第03/26355(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L33/00 - 33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に相互に離隔して設けられ、半導体物質の積層により形成される少なくとも二つの発光セルと、
前記発光セルの間に所定高さに順次に積層された反射層及び透明絶縁層と、
前記発光セル及び前記透明絶縁層の上面全体に接触する透明電極と、
前記基板と前記発光セルとの間に前記基板の全面に形成されるGaN層と、
を備え、
前記反射層は前記基板の上面で前記発光セルの間に該当する領域全体を覆うように形成され、前記透明絶縁層は前記反射層全体を覆うように形成され、前記反射層の上面の位置は前記発光セル内の活性層の位置より低いことを特徴とする発光素子。
【請求項2】
前記基板と前記発光セルとの間に第1バッファ層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記透明絶縁層と前記反射層の厚さの和は、前記発光セルの厚さと同じ、又は、前記発光セルより厚いことを特徴とする請求項1または2に記載の発光素子。
【請求項4】
前記透明絶縁層の厚さは、前記反射層より厚いことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項5】
前記発光セルの幅に対する当該発光セルの厚さの比率は、当該発光セルに対する前記透明絶縁層の全反射角度のタンジェント値と同じ、又は、当該タンジェント値より大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項6】
前記基板は、Siから形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項7】
前記透明絶縁層は、前記発光セルを形成する半導体物質の屈折率より小さな屈折率を有する物質から形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項8】
前記透明絶縁層は、SiO、SiN、Al、HfO、ZrO、TiO、及びZnOよりなる群から選択される少なくとも一つの物質から形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項9】
前記透明電極は、透明導電性酸化物又は金属から形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項10】
前記金属は、Au、Pd、Pt、Ru、及びNiよりなる群から選択される一つであることを特徴とする請求項9に記載の発光素子。
【請求項11】
前記透明導電性酸化物は、亜鉛酸化物又はインジウム酸化物であることを特徴とする請求項9または10に記載の発光素子。
【請求項12】
前記インジウム酸化物は、Mg、Ag、Zn、Sc、Hf、Zr、Te、Se、Ta、W、Nb、Cu、Si、Ni、Co、Mo、Cr、Mn、Hg、Pr、及びLa系の元素よりなる群から選択される少なくとも一つの元素を含むことを特徴とする請求項11に記載の発光素子。
【請求項13】
前記反射層は、金属層から形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項14】
前記反射層は、複数の誘電層から形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項15】
前記反射層は、一対の金属層及び誘電層が、一対以上繰り返し積層されて形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の発光素子。
【請求項16】
前記基板と前記GaN層との間に、第2バッファ層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
【請求項17】
前記第1バッファ層は、GaN系のIII−V族窒化物半導体層であることを特徴とする請求項2に記載の発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光素子及びその製造方法に係り、より詳細には、複数の発光セル及
び反射膜から形成された半導体発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体発光素子(Light Emitting Diode:LED)は、光通信の
ような通信分野、コンパクトディスクプレーヤー(Compact Disc Play
er:CDP)、及びデジタル多機能ディスクプレーヤー(Digital Versa
tile Disc Player:DVDP)などの装置でデータの伝送又はデータの
記録及び読み取りのための手段として広く使用されており、大型屋外電光板、LCD(L
iquid Crystal Display)のバックライト、及び照明などに応用範
囲を広げている。
【0003】
既存の半導体発光素子の基板は、サファイア基板を利用してきた。サファイア基板は、
GaN発光セルの厚さを5μm以上に容易に成長させうる。しかし、サファイア基板は、
高価であり、そのサイズに制限があり、大面積の安価のシリコン基板上にGaN発光セル
を形成することが試みられてきた。
【0004】
シリコン基板上にGaN発光セルが成長した発光素子は、GaN発光セルとシリコンと
の間の格子定数差及び熱膨張係数の差により、GaN発光セルに多くのクラックが発生し
うる弱点を有する。このようなクラック発生を抑制するために、シリコン基板上に形成さ
れるGaN発光セルの成長厚さは、一般的に、1.0μm以内に限定される。しかし、一
定レベル以下の厚さを有するGaN発光セルは、駆動電圧を上昇させる。一方、シリコン
基板は、GaN発光セルから放出される光を一部吸収することにより、光出力を低下させ
る。
【0005】
図1は、シリコン基板に複数の発光セルがアレイ形態に配列されたマトリックス型のデ
ィスプレイの一例を示す。
【0006】
図1に示すように、一つのシリコン基板110上に個別的に発光源を形成するGaN系
の半導体発光セル120が格子形態に配置されている。各発光セル120は、個別的に動
作される。そして、一つの基板110で発光セル120全体を駆動することにより目的と
する画像を表現できる。前記のような発光セルは、矩形で約100μmの幅を有し、隣接
する発光セル間の距離は約10μmである。
【0007】
このようなアレイ形態の発光セルを有する一般的なディスプレイは、シリコン基板11
0上に低温窒化アルミニウム(LT−AlN)バッファ層が形成され、その上にGaN系
の半導体物質層が形成された構造を有する。このような構造によれば、残留応力の低下に
よりGaN系の半導体物質層の欠陥及びクラックを減らし得る。しかし、このような構造
の素子は、複雑な工程を要求し、特に、光出力が低いという短所を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が達成しようとする技術的課題は、シリコン基板上に成長した発光セルのクラッ
ク形成を最小化でき、発光素子の光放出量を効果的に増加させうる半導体発光素子を提供
するところにある。
【0009】
本発明が達成しようとする他の技術的課題は、前記半導体発光素子の製造方法を提供す
るところにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の好ましい一実施の形態に係る本発明の発光素子は、基板、前記基板上に相互に離隔して設けられ、半導体物質の積層により形成される少なくとも二つの発光セル、前記発光セルの間に所定高さに順次に積層された反射層及び透明絶縁層、前記発光セルの上面を覆う透明電極、ならびに、前記基板と前記発光セルとの間に前記基板の全面に形成されるGaN層、を備え、前記反射層は前記基板の上面で前記発光セルの間に該当する領域全体を覆うように形成され、前記透明絶縁層は前記反射層全体を覆うように形成され、前記反射層の上面の位置は前記発光セル内の活性層の位置より低いことを特徴とする。
前記基板は、Siから形成されうる。
【0011】
前記基板と前記発光セルとの間に第1バッファ層を更に備え、例えば、前記バッファ層
は、GaN系III−V族窒化物半導体層でありうる。
【0012】
前記透明絶縁層と前記反射層の厚さの和は、前記発光セルの厚さと同じ、又は、前記発
光セルより厚く形成されていることが好ましい。前記透明絶縁層の厚さは、前記反射層よ
り厚く形成されていることが好ましい。前記発光セルの幅に対する前記発光セルの厚さの
比率は、前記発光セルに対する前記透明絶縁層の全反射角度のタンジェント値と同じ、又
は、当該タンジェント値より大きく形成されていることが好ましい。
【0013】
前記透明絶縁層は、前記発光セルを形成する半導体物質層の屈折率より小さな物質から
形成されていて、例えば、SiO、SiN、Al、HfO、ZrO、TiO
、及びZnOよりなる群から選択される少なくとも一つの物質から形成されうる。
【0014】
前記透明電極は、金属又は透明導電性酸化物(TCOs)から形成されうる。前記金属
は、Au、Pd、Pt、Ru、及びNiよりなる群から選択される一つの物質から形成さ
れうる。前記透明導電性酸化物は、亜鉛酸化物(ZnO)又はインジウム酸化物(In
Oxide)から形成されうる。前記インジウム酸化物は、Mg、Ag、Zn、Sc、H
f、Zr、Te、Se、Ta、W、Nb、Cu、Si、Ni、Co、Mo、Cr、Mn、
Hg、Pr、及びLa系の元素よりなる群から選択される少なくとも一つの元素と結合さ
れて形成されうる。
【0015】
前記反射層は、金属層又は複数の誘電層から形成されうる。また、前記反射層は、一対
の金属層及び誘電層が、一対以上繰り返し積層されて形成されうる。
【0016】
本発明の好ましい他の実施の形態によれば、本発明の発光素子は、前記基板と前記GaN層との間に、第2バッファ層を更に備えうる。前記第1バッファ層は、GaN系のIII−V族窒化物半導体層でありうる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る半導体発光素子は、基板上に複数配列された発光セルの間に残留応力を減
少させうる物質、例えば、前述した実施の形態のような透明絶縁層が満たされていること
により、発光セルの近傍での残留応力及びそれによるクラックの発生を減少させる。
【0028】
また、基板の上部に形成された反射層は、基板での光吸収を減少させうる。発光セルの
厚さは、活性層から放出された光を全反射するように制限されうる。発光セルの側面に充
填された透明絶縁層は、外部への光の放出に寄与できる。したがって、このような方法は
、発光素子の光放出率を向上させうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る半導体発光ダイオー
ド及びその製造方法を詳細に説明する。この過程で、図面に示す層や領域の厚さは、説明
の理解を助けるために誇張して示したことに留意せねばならない。
【0030】
図2Aは、本発明の好ましい一実施の形態に係る発光素子を示す図である。
【0031】
図2Aに示すように、本実施の形態における発光素子は、基板210と、基板210上
に相互に離隔して設けられ、半導体物質の積層により形成される少なくとも二つの発光セ
ル240と、発光セル240の間に順次に積層される反射層220及び透明絶縁層230
と、発光セル240上面を覆う透明電極250と、を備える。基板210は、Siから形
成されうる。
【0032】
反射層220は、発光セル240で発生した光を反射し易い物質が好ましく、例えば、
金属層、複数の誘電層、又は一対の金属層及び誘電層が一対以上繰り返し積層されたもの
から形成されうる。透明絶縁層230は、発光セル240から放出された光が外部に出射
されうる光透過性物質でありながら、また電極間の短絡を防止できる絶縁性物質であるこ
とが好ましく、例えば、SiO、SiN、Al、HfO、ZrO、TiO
及びZnOよりなる群から選択される少なくとも一つから形成される。透明電極250は
、金属又は透明導電性酸化物(TCOs)から形成されうる。金属は、Au、Pd、Pt
、Ru、及びNiよりなる群から選択される何れか一つから形成されうる。透明導電性酸
化物は、亜鉛酸化物(ZnO)又はインジウム酸化物(In Oxide)から形成され
うる。インジウム酸化物は、Mg、Ag、Zn、Sc、Hf、Zr、Te、Se、Ta、
W、Nb、Cu、Si、Ni、Co、Mo、Cr、Mn、Hg、Pr、及びLa系の元素
よりなる群から選択される少なくとも一つの元素と結合されて形成されうる。
【0033】
発光セル240は、順次に積層された下部GaN層242、活性層244、及び上部G
aN層246を備える。活性層244として、InAlGa1−x−yNのGaN系
のIII−V族窒化物の化合物半導体層を使用することが好ましい。ここで、活性層244
は、多重量子ウエルまたは単一量子ウエル構造を有してもよく、このような活性層244
の構造は、本発明の技術的範囲を制限しない。
【0034】
図2Bは、本実施の形態に係る半導体発光素子の平面図である。
【0035】
図2Bに示すように、基板210の上面に複数の発光セル240は互いに離れて位置し
ている。このような構成とすると、窒化物半導体の残留応力を減少させ、Si基板上に形
成されうるクラックを減らすことができる。
【0036】
基板210と発光セル240との間にバッファ層(第1バッファ層)260を更に備え
る。バッファ層260は、例えば、GaN系のIII−V族窒化物半導体層である。
【0037】
透明絶縁層230と反射層220の厚さの和は、電極との短絡を減らし、各発光セル2
40の絶縁性を向上させるために、発光セル240の厚さと同じであるか、またはそれよ
り大きいことが好ましい。また、透明絶縁層230は、光の屈折を助けるために、活性層
244、上部GaN層246、および下部GaN層242より屈折率の小さな物質である
ことが好ましい。透明絶縁層230の厚さは、反射層220が更に多い光を反射させるた
めに、反射層220の厚さより更に厚いことが好ましい。
【0038】
図2Cは、活性層244から放出された光が、反射層220で反射されることを示す図
である。
【0039】
図2Cに示すように、透明絶縁層230に入射する角度が発光セル240の屈折率ns
に対する透明絶縁層の屈折率niの全反射角度より小さければ(ea<sin−1(ni
/ns))、活性層244の側面から放出された光が、外部に容易に放出されうる。この
ために、発光セル240の幅(L)に対する発光セル240の厚さ(H)は、全反射角度
eaのタンジェント値より大きいか、同じに(H/L>=tan(ea))形成されるこ
とが好ましい。したがって、発光セル240の厚さは、光が外部に放出される効率を向上
させるために、活性層244で発生した光を透明絶縁層230との界面を通過させるサイ
ズになることが好ましい。
【0040】
このような透明絶縁層230、透明電極250、及び反射層220の形成、ならびに各
層の厚さの規定は、半導体発光素子の光放出率を向上させうる。
【0041】
図3は、本発明の好ましい他の実施の形態に係る本発明の発光素子を示す図である。
【0042】
図3に示すように、本実施の形態の発光素子は、基板210と発光セル240との間に
GaN層320を備える。
【0043】
本実施の形態の発光素子は、基板210とGaN層320との間にバッファ層(第2の
バッファ層)310を更に備える。バッファ層310は、例えば、GaN系のIII−V族
窒化物半導体層である。
【0044】
GaN層320は、別途のバッファ層の助けなしにも下部GaN層242の成長を容易
にし、GaN層320の下部の広い接触面積を介して電流が通過されるため、基板を介し
た電流の流れを向上させうる。
【0045】
以下では、図面を参照して本発明の発光素子の製造方法を詳細に説明する。
【0046】
図4Aないし図4Dは、本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方
法を示す工程図である。
【0047】
図4Aないし図4Dに示すように、基板210上に透明絶縁層230を形成する第1ス
テップ(図4A)、透明絶縁層230に少なくとも一つのホールhを形成する第2ステッ
プ(図4B)、ホールhに発光セル240を形成する第3ステップ(図4C)、及び発光
セル240を覆う透明電極410を形成する第4ステップ(図4D)を含む。基板210
は、Siから形成されうる。
【0048】
第3ステップは、下部GaN層242、活性層244、及び上部GaN層246を順次
に形成するステップを含む。活性層244として、InAlGa1−x−yNである
GaN系のIII−V族窒化物の化合物半導体層を使用することが好ましい。ここで、活性
層244は、多重量子ウエルまたは単一量子ウエル構造を有してもよく、このような活性
層244の構造は、本発明の技術的範囲を制限しない。
【0049】
透明絶縁層230の厚さは、絶縁性を向上させるために、発光セル240の厚さと同じ
か、さらに厚く形成されることが好ましい。透明絶縁層230は、光の屈折を助けるため
に、活性層244、上部GaN層246、及び下部GaN層242の屈折率より小さな物
質から形成されることが好ましく、例えば、SiO、SiN、Al、HfO、
ZrO、TiO、及びZnOよりなる群から選択される少なくとも一つの物質から形成
される。透明電極410は、光透過性に優れ、電流が通じ得る物質、例えば、金属又は透
明導電性酸化物(TCOs)から形成されうる。金属は、Au、Pd、Pt、Ru、及び
Niよりなる群から選択される一つの物質から形成されうる。透明導電性酸化物は、亜鉛
酸化物(ZnO)又はインジウム酸化物(InOxide)から形成されうる。インジウ
ム酸化物は、Mg、Ag、Zn、Sc、Hf、Zr、Te、Se、Ta、W、Nb、Cu
、Si、Ni、Co、Mo、Cr、Mn、Hg、Pr、及びLa系の元素よりなる群から
選択される少なくとも一つの元素と結合されて形成され得る。
【0050】
図5Aないし図5Eは、本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方
法を示す工程図である。本実施の形態は、上述した実施の形態と第4ステップが異なる。
したがって、第1〜第3ステップについての説明は省略する。
【0051】
図5Aないし図5Cに示すように、本実施の形態の製造方法における第4ステップは、
透明絶縁層230及び発光セル240を覆う反射電極520を形成するステップを含み(
図5A)、反射電極520上に熱伝達層530を形成するステップ(図5B)を更に含む
。また、本実施の形態の第4ステップは、基板210を除去するステップ(図5C)を更
に含み、発光セル240の下面を覆う透明電極(下側透明電極)510を形成するステッ
プ(図5d)を更に含む。
【0052】
熱伝達層530は、発光層で発生する熱を効果的に放出させるために、熱伝導性の高い
物質から構成され、例えば、Cu、Si、及びCu合金よりなる群から選択される一つの
物質から形成されうる。また、Cu熱伝導層を利用する場合、電気伝導性に優れているた
め、電流が発光セル240に容易に流れ得る。
【0053】
ここで、発光セル240から透明電極510に向かって放出された光は、透明電極51
0を介して外部に放出される。一方、発光セル240から反射電極520に向かって放出
された光は、反射電極520で反射される。Si基板を除去すれば、Si基板が吸収する
光が外部に放出されるため、光放出率が向上しうる。したがって、これは、高出力の半導
体発光素子の製造時に利用可能である。
【0054】
図6Aないし図6Cは、本発明の好ましい一実施の形態に係る発光素子の製造方法を示
す工程図である。
【0055】
図6Aないし図6Cに示すように、本実施の形態における製造方法の第1ステップは、
基板210と透明絶縁層230との間に反射層610を形成するステップを更に含み(図
6A)、第2ステップは、基板210が露出されるまで、透明絶縁層230及び反射層6
10にホールhを形成する(図6B)。反射層610は、活性層244で発生した光を反
射させやすい物質が好ましく、例えば、金属層、複数の誘電層、又は、一対の金属層及び
誘電層が一対以上繰り返して積層されたものから形成されうる。
【0056】
図6Cに示すように、第3ステップは、下部GaN層242と基板210との間にバッ
ファ層(第1バッファ層)620を形成するステップを更に含みうる。バッファ層620
は、GaN系のIII−V族窒化物半導体層でありうる。
【0057】
透明絶縁層230と反射層610の厚さの和は、電極との短絡を減らし、各発光セル2
40の絶縁性を向上させるために、発光セル240の厚さと同じか、さらに厚く形成され
ることが好ましい。透明絶縁層230の厚さは、反射層610が更に多い光を反射させる
ために、反射層610の厚さより更に大きく形成されることが好ましい。発光セル240
の幅に対する発光セル240厚さの比率は、発光セル240に対する透明絶縁層230の
全反射角度のタンジェント値と同じか、さらに大きく形成されることが好ましい。図2
、前記のような方法により得られた発光素子の断面構造を示す。
【0058】
図7Aないし図7Cは、本発明の好ましい他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を
示す工程図である。
【0059】
図7Aないし図7Cに示すように、第1ステップは、基板210と透明絶縁層230と
の間にGaN層710及び反射層720を順次に形成するステップを更に含み(図7A
、第2ステップは、透明絶縁層230及び反射層720に、GaN層710が露出される
までホールhを形成するステップを含むこと(図7B)を特徴とする。反射層720は、
活性層244で発生した光を反射させやすい物質が好ましく、例えば、金属層、複数の誘
電層、又は一対の金属層及び誘電層が一対以上繰り返し積層されたものから形成されうる
【0060】
GaN層710は、別途のバッファ層の助けなしに、下部GaN層242の成長を容易
にするだけでなく、GaN層710の下部に広い接触面積を介して電流が通過するため、
基板210を介した電流の流れを向上させる。
【0061】
図7Cに示すように、第1ステップは、基板210とGaN層710との間にバッファ
層(第2バッファ層)730を形成するステップを更に含みうる。バッファ層730は、
GaN系のIII−V族窒化物半導体層でありうる。
【0062】
透明絶縁層230と反射層720の厚さの和は、発光セル240の厚さと同じか、さら
に厚く形成されることが好ましい。透明絶縁層230の厚さは、反射層720の厚さより
更に厚く形成されることが好ましい。発光セル240の幅に対する発光セル240の厚さ
の比率は、発光セル240に対する透明絶縁層230の全反射角度のタンジェント値と同
じか、さらに大きく形成されることが好ましい。図3は、前記のような方法により得られ
た発光素子の断面構造を示す図である。
【0063】
このような本発明の方法及び装置は、理解を助けるために、図面に示された実施形態を
参考に説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変
形及び均等な他の実施形態が可能であるということが理解できるであろう。したがって、
本発明の真の技術的な保護範囲は、特許請求の範囲により決まらねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、半導体発光素子に関連した技術分野に好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1】一般的なSi基板を利用した半導体発光素子の平面図である。
図2A】本発明の好ましい一実施の形態に係る発光素子の概略的な断面図である。
図2B】本発明の一実施の形態に係る半導体発光素子の平面図である。
図2C】本発明の活性層から放出された光が反射層で反射されることを示す図面である。
図3】本発明の好ましい他の実施の形態に係る発光素子の概略的な断面図である。
図4A】本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図4B】本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図4C】本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図4D】本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図5A】本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図5B】本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図5C】本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図5D】本発明の好ましい更に他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図6A図2Aに示す本発明の好ましい一実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図6B図2Aに示す本発明の好ましい一実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図6C図2Aに示す本発明の好ましい一実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図7A図3に示す本発明の好ましい他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図7B図3に示す本発明の好ましい他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
図7C図3に示す本発明の好ましい他の実施の形態に係る発光素子の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
【0066】
210 基板、
220 反射層、
230 透明絶縁層、
240 発光セル、
242 下部GaN層、
244 活性層、
246 上部GaN層、
250 透明電極、
260 バッファ層。
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図1