(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記細長いシャフトの前記近位端に動作可能に連結されたハンドルであって、前記アームの軸方向の運動を制御するトリガーと、前記細長いピンの軸方向の運動を制御するアクチュエータとを含む、ハンドルを更に備える、請求項1に記載の外科装置。
それぞれが前記第1の経皮的器具の前記嵌め合い機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能な、複数の外科用エンドエフェクターを備える、請求項10に記載の腹腔鏡手術キット。
前記第2の経皮的器具の前記遠位端が関節動作し、更に前記遠位先端部に開口部を有するチューブを含み、前記チューブは、前記外科用エンドエフェクターを受容する寸法に構成され、前記嵌合機構は前記チューブ内に配置され、かつ前記チューブ内に前記外科用エンドエフェクターを摩擦により保持するように適合されている、請求項10に記載の腹腔鏡手術キット。
それぞれが前記第1の経皮的器具の前記嵌め合い機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能であり、かつ、それぞれが前記チューブにより受容されるサイズに構成された、複数の外科用エンドエフェクターを備える、請求項16に記載の腹腔鏡手術キット。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1に示されるように、器具(20)は、組織壁(6)の切開(8)に通される細長いシャフト(22)を備えている。ローダー(10)は、組織壁(2)の切開(4)に通される細長いシャフト(12)を備えている。外科用エンドエフェクター(30)は、器具(20)の遠位端(23)に配置されたアタッチメント機構(40)に体内での取り付け、及び体内での取り外しを選択的に行うことが可能である。この例では、エンドエフェクターは顎状の組織把持器であるが、各種の他のエンドエフェクターを使用することもできる。エンドエフェクター(30)は、シャフト(12)の遠位端(13)に体外で装着した後、切開(4)から手術野に導入することができる。ローダー(10)は、器具(20)への体内での取り付け及び体内での取り外しの際にエンドエフェクター(30)を保持する。ローダー(10)及び器具(20)はそれぞれ、外科医が装置を使用するための、シャフト(12、22)の近位端に取り付けられた体外ハンドル(11、21)を備えている。
【0006】
組織壁(2、6)の解剖学的構造は外科手術により異なるが、特定の非限定的な例では、腹部、胸腔、又は骨盤内への経皮的切開を含む。切開(4、8)は切開器具又は穿孔器具により形成することができ、通常は互いに間隔をおいて設けられる。組織壁(2、6)は、同じか又は異なる解剖学的構造であってよい。例えば、組織壁(2、6)は両方とも腹壁であってよい。別の例では、組織壁(2)は自然孔からアクセスされる臓器(例えば、胃、大腸、食道など)であってよく、組織壁(6)の切開(8)は経皮的なものでよい。更に別の例では、切開(4)が腹部へのアクセスを与える一方で、切開(8)が骨盤へのアクセスを与えてもよい。気腹状態が望ましい場合、切開は、トロカールに一般的に見られるような器具シールを含んでもよい。この例では、器具シール(5)は、ローダー(10)がシール(5)に通された状態で切開(4)内に概略的に示されており、これに対してシャフト(22)は、組織の弾性により、シール装置の補助なしで組織壁(6)と直接密封状態を形成している。
【0007】
この実施形態におけるローダーシャフト(12)は剛性かつ真っ直ぐであるが、シャフト(12)は湾曲しているか又は可撓性であってもよく、これは手術野への遠位端(13)の自然孔経管導入に有用である。ローダー(10)は、ノブ(14)によって制御される、関節動作遠位端(13)を含んでもよい。遠位端(13)は、通常は、シャフト(12)と一直線となった状態で切開(4)を通じて導入、抜脱された後、体内で関節動作を行うことによってエンドエフェクター(30)とシャフト(22)とを容易に整列させることができる。アーム(15)がハンドル(11)に固く連結されていることにより、ハンドルを容易に掴み、シャフト(12)の軸を中心とした回転方向の関節動作遠位端(13)の方向付けを容易に行うことができる。この実施形態では、ローダー(10)の遠位端(13)は、遠位先端部(17)において開口するチューブからなる。このチューブは、エンドエフェクター(30)を受容する寸法に構成されている。チューブ(30)は、エンドエフェクター(30)を保持するための嵌合機構(16)を含んでいる。嵌合機構(16)は異なった形態を有しうるが、この実施形態では、複数の板ばねがエンドエフェクター(30)との締まり嵌めを与えることにより、チューブ内にエンドエフェクターが摩擦により保持される。この実施形態では、エンドエフェクター(30)がチューブ内に装填されると、遠位端(32)はチューブ内に位置し、近位端(31)はチューブ開口部(17)から延出する。この構成によって、エンドエフェクターの顎部材が開くことが防止される。器具(20)の遠位端(23)がエンドエフェクター(30)の近位端(31)に取り付けられた後、エンドエフェクター(3)をローダー(10)の遠位端(13)から引き抜くことができる。
【0008】
図4Aは、遠位端(13)がシャフト(12)に選択的に取り付け及び取り外しが可能であるローダー(10)の代替的な実施形態を示している。この例に示されるように、この構成は、バヨネット連結(18)によって実現されているが、スナップ連結、ネジ連結などの他の連結方式も考えられる。この代替的な実施形態の利点の1つは、異なる遠位端(13)の形態を使用することによって、単一径のチューブによっては収納されえないエンドエフェクターを保持することができる点である。
【0009】
図5及び6は、シャフト(22)の遠位端(23)に配置されたアタッチメント機構(40)の一実施形態の詳細図を示している。アタッチメント機構(40)は、シャフト(22)上に、この実施形態ではシャフト(22)の側面上に配置された周方向の溝(45)である嵌め合い機構を含む。アタッチメント機構(40)は、シャフト(22)の遠位端(44)から遠位方向に突出するアーム(42A、42B)を更に含む。各アームは、シャフト(22)に対して軸方向に摺動可能であり、間隙(46)内に内側に弾性的に反ることができる。各アームは、この実施形態では段形成された側部の切欠き(43A、43B)からなる嵌め合い機構を含む。細長いピン(41)が各アーム(42)に対して内側に配置され、各アームが内側に反ることを防止するロック位置(その例を
図5に示す)と、各アームが内側に反ることが可能となるロック解除位置(その例を
図6に示す)との間で各アーム(42)に対して軸方向に摺動することが可能である。ピン(41)と各アーム(42)とは、シャフト(22)に対して独立してそれぞれ摺動することができる。
【0010】
図5の実施形態に示されるように、細長いピン(41)は尖鋭な塞栓先端部を含みうる。この形態では、遠位端(23)を用いて組織壁(6)に穿孔することができる。各アーム(42)の遠位端及びシャフト(22)の遠位端(44)は、切開(8)への通過を容易とするテーパ形成された表面を含む。
【0011】
図7は、エンドエフェクター(30)に取り付けられたアタッチメント機構(40)を示している。シャフト(22)の溝(45)がエンドエフェクター(30)のリブ(32)と嵌合することにより、軸方向の相対運動を防止している。各アーム(42)の側部溝(43)がエンドエフェクター(30)のリング(33)と嵌合することにより、軸方向の相対運動を防止している。リブ(32)はエンドエフェクター(30)の外側ハウジング(37)に固く連結され、リング(33)は顎部材アクチュエータ(34)にカップリング(35)を介して固く連結されている。したがって、シャフト(22)に対する各アーム(42)の軸方向の運動によって顎部材アクチュエータ(34)がハウジング(37)に対して軸方向に運動し、これにより顎部材が開閉する。
【0012】
次に、エンドエフェクター(30)をシャフト(22)に取り付けるための方法の1つについて述べる。ピン(41)がロック解除位置にある状態で、遠位端(23)がエンドエフェクター(30)の近位端(31)内に導入される。各アーム(42)がエンドエフェクター(30)内に軸方向に進められると、リング(33)の面取りされた先端面(36)が、リング(33)が側部切欠き(43)内に嵌まるまで各アーム(42)を内側に反らせる。同時に、シャフト(22)がエンドエフェクター(30)内に軸方向に進み、テーパ形成された端部(44)によってリブ(32)が溝(45)に嵌まり込む。いずれの場合も、外科医は、適正な嵌合を示す「カチッ」という感触を感じる。エンドエフェクター(30)内に完全に嵌まった時点で、ピン(41)をロック位置へと摺動させることにより、エンドエフェクター(30)を器具(20)に取り付けることができる。エンドエフェクターが取り付けられた時点で、外科医はエンドエフェクターをローダー(10)から引き抜くことができ、その後、ローダー(10)を手術野から取り出すことができる。これにより、外科医が外科手術の必要に応じて、エンドエフェクター(30)で組織を操作することが可能となる。
【0013】
図9は、器具(20)のハンドル(21)の例を示したものである。ハンドル(21)は基部(50)を含む。ノブ(51)はシャフト(22)の軸を中心としてアタッチメント機構(40)を回転させ、これにより取り付けられたエンドエフェクター(30)も回転する。トリガー(54)は基部(50)に対して旋回し、シャフト(22)に対するアーム(42)及びピン(41)の軸方向の運動を生じさせる。トリガー(54)を動作させることによって、取り付けられたエンドエフェクター(30)上の顎部材が動作する。ラッチ(55)は、トリガー(54)の動作を防止するロック位置(図に示される)と、基部(50)内に引っ込んだロック解除位置との間で基部(50)に対して旋回する。エンドエフェクター(30)に対して嵌まっている間、ラッチ(55)が、対応する嵌め合い機構(43、45)の相対的な軸方向の間隔が嵌め合い機構(33、32)と同じに維持されるようにロックされ、これにより1回の「カチッ」というフィードバックを与えるようにしてもよい。トリガーロック(56)は、トリガーをその押し込まれた位置にロックするか、押し込まれた位置からロック解除することができる。この実施形態ではスライダーであるアクチュエータ(53)が、各アーム(42)に対するピン(51)の軸方向の運動を制御する。アクチュエータ(53)の基部に対する最も遠位側の位置(図に示される)では、ピン(51)がロック位置に位置し、最も近位側の位置では、ピン(51)はロック解除位置に位置する。ピンロック(52)は、穴(53A)に挿入される際にピン(41)及び各アーム(42)を
図5に示されるような延出かつロックされた位置に維持するピン(52A)を含む。
【0014】
図10〜13は、器具(20)の遠位端(23)に取り付けることが可能な代替的なエンドエフェクターの幾つかの非限定的な例(30A〜D)を示したものである。ローダー(10)及び器具(20)に加えて、エンドエフェクター(30、30A、30B、30C、30D)の全部又は一部を、キットの一部としてセットで提供することにより、外科医は外科手術の必要に応じて、取り付けられたエンドエフェクターを交換することができる。ここに示したエンドエフェクターの例はいずれも協働する顎部材を有しているが、フックナイフ、スネアなどの顎状ではないエンドエフェクターを使用することもできる。エネルギーを必要とするエンドエフェクターの場合には、当該技術分野において知られる適当なエネルギー伝送機構をハンドル(21)及びシャフト(22)に追加する必要がある。例えば、バイポーラ鉗子エンドエフェクター(30A)では、適当な電気的接続を追加することができる。同様に、超音波凝固切開エンドエフェクター(30D)では、超音波トランスデューサー及び導波管を追加することができる。
【0015】
次に、腹腔鏡下手術時に装置を使用するための方法の1つについて述べる。器具(20)を得て、切開(8)に通過させる。切開(8)は、
図5に示される形態におけるピン(41)上の塞栓子によって形成された穿孔によって少なくとも一部が形成される経皮的切開であってよい。ピンロック(52)及びラッチ(55)を、スライダー(53)及びトリガー(54)にそれぞれ固定することができる。穿孔した後、ピンロック(52)を外すことができる。
【0016】
ローダー(10)及びエンドエフェクター(30)を得る。エンドエフェクター(30)は、キット内に与えられる複数のエンドエフェクターから選択することができる。エンドエフェクター(30)を、ローダー(10)の遠位端(13)内に体外で装填する。エンドエフェクター(30)が装填されたローダー(10)の遠位端(13)を切開(4)に通過させる。第2の切開(4)もまた、第1の切開(8)から間隔をおいて設けられる経皮的切開であってよく、エンドエフェクター(30)が装填された遠位端(13)をトロカールに通してもよい。遠位端(13)を関節動作させることによって、エンドエフェクター(30)の近位端(31)とアタッチメント機構(40)との方向付けを容易に行うことができる。アクチュエータ(53)を近位方向に摺動させて、ピン(41)をロック解除位置に動かす。器具(20)の遠位端(23)を、器具(20)の対応する嵌め合い機構とエンドエフェクター(30)とが嵌合するまで、エンドエフェクター(30)の近位端(31)内に進める。次いでアクチュエータ(53)を遠位方向に摺動させることにより、ピン(41)をそのロック位置に進める。この時点でエンドエフェクター(30)は、器具(20)に体内で取り付けられている。次いでエンドエフェクター(30)をローダー(10)から引き抜いて、ラッチ(55)をトリガー(54)から外すことができる。この後、ハンドル(21)のトリガー(54)を作動させてエンドエフェクター(30)の顎部材を動作させることにより、組織を操作する。
【0017】
外科手術の完了後、エンドエフェクター(30)をシャフト(22)から取り外すことができる。予め引き抜かれている場合には、ローダー(10)を切開(4)から手術野に再導入することができる。エンドエフェクター(30)の遠位端(32)をローダー(10)の遠位端(13)内に嵌め込み、ピン(41)をそのロック解除位置に動かす。次いで各アーム(42)をリング(33)から近位方向に引き抜き、ピン(41)をロック位置に戻す。これにより、装置は
図8に示される形態となる。各アーム(42)を遠位方向に進めると、リブ(32)が溝(45)から外れるまでリング(33)が遠位方向に押される。ローダーの遠位端(13)のチューブによってエンドエフェクター(30)の顎部材が閉鎖位置に保持されることによって、リブがこのように外れやすくなる。次いで遠位端(23)をエンドエフェクター(30)から引き抜くことにより、エンドエフェクター(30)を器具(20)から取り外すことができる。エンドエフェクターは、嵌合機構(16)のためにローダー(10)内に保持される。手術野からローダー(10)を取り出すことによって、エンドエフェクター(30)も取り出される。これにより、器具(20)に異なるエンドエフェクターを取り付けるか、あるいは器具(20)を手術野から引き抜くことが可能となる。
【0018】
次に、先行技術と比べた場合の上記の装置及び方法の利点及び効果の幾つかを述べる(ただしこれらに限定されない)。エンドエフェクター(30)がシャフト(22)よりも大幅に大きな直径を有しうるため、切開(8)を従来の腹腔鏡器具と比較してより小さくすることが可能であり、痛み及び傷痕が少なくなり、回復が早くなる。更にこれにより、シャフト(22)の小径化(3mmよりも小さい)を図ることが容易となり、切開(8)内にトロカールを使用する必要がなくなる可能性がある。アタッチメント機構(40)により、エンドエフェクター(30)を器具(20)と速やかに交換することが可能であることにより、手術時間が短縮される。ローダー(10)も速やかなエンドエフェクター(30)の交換を容易にする。複数のエンドエフェクターのキットによって、すべての器具に対して1つのシャフト(22)及びハンドル(21)で統合することにより、器具のコストを低減させることができる。当業者には他の多くの利点が明らかであろう。
【0019】
以上、本発明の様々な実施形態及び実施例を図示及び説明したが、本発明の範囲から逸脱しない当業者による適切な改変がなされることにより本明細書に述べられる方法及び装置の更なる適合を実現することができる。そうした可能な改変例の幾つかについて述べたが、その他の改変も当業者には明らかであろう。例えば、具体的な材料、寸法、及び図面の縮尺は、非限定的な例として理解されるべきである。したがって本発明の範囲は、以下の「特許請求の範囲」の観点から考慮されるべきであり、明細書及び図面に図示、説明した構造、材料、又は機能の細部に限定されるべきではない点は理解される。
【0020】
〔実施の態様〕
(1) a)遠位端と近位端とを含む、長手方向軸を規定する細長いシャフトと、
b)嵌め合い機構を含むアームであって、前記細長いシャフトに対して軸方向に摺動可能、かつ内側に反ることが可能である、アームと、
c)前記アームの内側に配置された細長いピンであって、前記アームが内側へ反ることを防止するロック位置と、前記アームが内側に反ることが可能となるロック解除位置との間で前記アームに対して軸方向に摺動可能である、細長いピンと、
d)前記アームの前記嵌め合い機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能な外科用エンドエフェクターと、を備える外科装置。
(2) 前記細長いシャフトの前記遠位端の側部切欠きと、前記外科用エンドエフェクター上の嵌め合い機構とを更に備える、実施態様1に記載の外科装置。
(3) 前記嵌め合い機構が、前記アームの側部切欠きと嵌合するような寸法に構成されたリングを含む、実施態様2に記載の外科装置。
(4) 前記細長いピンの周囲に配置される2又は3以上のアームを備える、実施態様1に記載の外科装置。
(5) 前記細長いピンの前記遠位端が、塞栓先端部(obtruator tip)を含む、実施態様1に記載の外科装置。
(6) 前記細長いシャフトの前記近位端に動作可能に連結されたハンドルであって、前記アームの軸方向の運動を制御するトリガーと、前記細長いピンの軸方向の運動を制御するアクチュエータとを含む、ハンドルを更に備える、実施態様1に記載の外科装置。
(7) 前記アクチュエータがロック可能である、実施態様6に記載の外科装置。
(8) 前記エンドエフェクターが、前記アームの軸方向の運動に応じて開位置と閉位置との間で動く、協働する顎部材を有する、実施態様1に記載の外科装置。
(9) 前記アームが、前記細長いシャフトの前記遠位端から遠位方向に突出する、実施態様1に記載の外科装置。
(10) a)遠位端と近位端とを含む、長手方向軸を規定する細長いシャフトと、
b)外科用エンドエフェクターと、
c)前記外科用エンドエフェクターを前記細長いシャフトの前記遠位端に体内で選択的に取り付けるための手段と、を備える外科装置。
【0021】
(11) 前記細長いシャフトの前記遠位端から前記エンドエフェクターを体内で選択的に取り外すための手段を更に備える、実施態様10に記載の外科装置。
(12) a)遠位端と近位端とを含む、長手方向軸を規定する細長いシャフトと、
b)前記細長いシャフトの前記遠位端から遠位方向に突出する複数のアームであって、それぞれが側部切欠きを含み、前記細長いシャフトに対して軸方向に摺動可能、かつ内側に反ることが可能である、アームと、
c)前記アームの内側に配置された細長いピンであって、前記アームが内側へ反ることを防止するロック位置と、前記アームが内側に反ることが可能となるロック解除位置との間で前記アームに対して軸方向に摺動可能である、細長いピンと、
d)前記アームの前記嵌め合い機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能な外科用エンドエフェクターであって、前記外科用エンドエフェクターに取り付けられた際に、前記2本のアームの軸方向の運動に応じて開閉する顎部材を含む、外科用エンドエフェクターと、を備える腹腔鏡外科装置。
(13) 前記細長いピンの前記遠位端に塞栓先端部を更に備える、実施態様12に記載の腹腔鏡外科装置。
(14) a)嵌め合い機構を含む遠位端と、第1のハンドルに連結された近位端とを含む細長いシャフトを含む第1の経皮的器具と、
b)前記第1の経皮的器具の前記嵌め合い機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能な外科用エンドエフェクターと、
c)遠位端と、第2のハンドルに連結された近位端とを含む第2の経皮的器具であって、前記遠位端が、前記第1の経皮的器具への体内での取り付け、及び前記第1の経皮的器具からの体内での取り外しの間に、前記外科用エンドエフェクターを保持することが可能な嵌合機構を含む、第2の経皮的器具と、を備える、腹腔鏡手術キット。
(15) 前記第2の経皮的器具の前記遠位端が、関節動作を行う、実施態様14に記載の腹腔鏡手術キット。
(16) 前記第2の経皮的器具の前記遠位端が、前記外科用エンドエフェクターを受容する寸法に構成されたチューブを含む、実施態様14に記載の腹腔鏡手術キット。
(17) 前記嵌合機構が、摩擦により前記外科用エンドエフェクターを保持する、実施態様14に記載の腹腔鏡手術キット。
(18) 前記嵌合機構が、1又は2以上の板バネを含む、実施態様17に記載の腹腔鏡手術キット。
(19) それぞれが前記第1の経皮的器具の前記嵌め合い機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能な、複数の外科用エンドエフェクターを備える、実施態様14に記載の腹腔鏡手術キット。
(20) 前記第2の経皮的器具の前記遠位端が関節動作し、更に前記遠位先端部に開口部を有するチューブを含み、前記チューブは、前記外科用エンドエフェクターを受容する寸法に構成され、前記嵌合機構は前記チューブ内に配置され、かつ前記チューブ内に前記外科用エンドエフェクターを摩擦により保持するように適合されている、実施態様14に記載の腹腔鏡手術キット。
【0022】
(21) それぞれが前記第1の経皮的器具の前記嵌め合い機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能であり、かつ、それぞれが前記チューブにより受容されるサイズに構成された、複数の外科用エンドエフェクターを備える、実施態様20に記載の腹腔鏡手術キット。
(22) 前記第2の経皮的器具の前記遠位端が選択的に取り付け可能、及び取り外し可能である、実施態様14に記載の腹腔鏡手術キット。
(23) a)嵌め合い機構を含む遠位端と、近位端とを含む、長手方向軸を規定する細長い経皮的シャフトと、
b)前記細長い経皮的シャフトの前記嵌め合い機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能な外科用エンドエフェクターと、
c)前記細長い経皮的シャフトへの体内での取り付け、及び前記細長い経皮的シャフトからの体内での取り外しの間に、前記外科用エンドエフェクターを保持する手段を含む細長い経皮的ローダーと、を備える腹腔鏡手術キット。
(24) 長手方向軸を規定する細長い経皮的シャフトと組み合わせて使用するための外科装置であって、前記シャフトが、アタッチメント機構を含む遠位端及び近位端、並びに前記細長い経皮的シャフトの前記アタッチメント機構に選択的に体内での取り付け、及び体内での取り外しを行うことが可能な外科用エンドエフェクターを含み、前記外科装置が、
関節動作する遠位端を含む細長い経皮的ローダーであって、前記遠位端が前記遠位先端部に開口部を有するチューブを含み、前記チューブが前記外科用エンドエフェクターを受容する寸法に構成され、前記遠位端が、前記細長い経皮的シャフトへの体内での取り付け、及び前記細長い経皮的シャフトからの体内での取り外しの間に、前記チューブ内に前記外科用エンドエフェクターを摩擦により保持することが可能な嵌合機構を更に含む、細長い経皮的ローダー、を備える、外科装置。
(25) 腹腔鏡手術の方法であって、
a)遠位端と、第1のハンドルに連結された近位端とを有する細長いシャフトを含む第1の器具を得ることと、
b)前記第1の器具の前記遠位端を経皮的切開に通過させることと、
c)動作可能な顎部材を有する遠位端と、前記第1の器具の前記遠位端に選択的に取り付け、及び前記第1の器具の前記遠位端から取り外しを行うことが可能な近位端とを有する外科用エンドエフェクターを得ることと、
d)遠位端と、第2のハンドルに連結された近位端とを含む第2の器具を得ることと、
e)体外で前記外科用エンドエフェクターを前記第2の器具の前記遠位端に装填することと、
f)前記外科用エンドエフェクターが装填された前記第2の器具の前記遠位端を、前記経皮的切開から間隔をおいて設けられた第2の切開に通過させることと、
g)体内で前記外科用エンドエフェクターの前記近位端を前記第1の器具の前記遠位端に取り付けることと、
h)前記第1の器具の前記ハンドルを作動させて前記外科用エンドエフェクターの前記顎部材を動作させることによって、組織を操作することと、を含む、方法。
(26) 前記(f)が、前記外科用エンドエフェクターが装填された前記第2の器具の前記遠位端をトロカールに通過させることを含む、実施態様25に記載の腹腔鏡手術の方法。
(27) 前記第1の経皮的切開が、前記第1の器具の前記遠位端の塞栓子によって形成された穿孔によって少なくとも部分的に形成される、実施態様25に記載の腹腔鏡手術の方法。
(28) 前記(f)と前記(g)との間に、前記第2の器具の前記遠位端を関節動作させることを更に含む、実施態様25に記載の腹腔鏡手術の方法。
(29) 前記(e)が、前記顎部材が開くことが防止されるように、体外で前記外科用エンドエフェクターを前記第2の器具の前記遠位端に装填することを含む、実施態様25に記載の腹腔鏡手術の方法。
(30) 前記(e)が、前記外科用エンドエフェクターが前記第2の器具の前記遠位端から遠位方向に延びるように、体外で前記外科用エンドエフェクターを前記第2の器具の前記遠位端に装填することを含む、実施態様25に記載の腹腔鏡手術の方法。
【0023】
(31) 前記(e)が、前記外科用エンドエフェクターの前記遠位端が前記第2の器具の前記遠位端内に配置され、前記外科用エンドエフェクターの前記近位端が前記第2の器具の前記遠位端から遠位方向に延びるように、体外で前記外科用エンドエフェクターを前記第2の器具の前記遠位端に装填することを含む、実施態様30に記載の腹腔鏡手術の方法。
(32) 前記(e)が、動作可能な顎部材を有する遠位端と、前記第1の器具の前記遠位端に選択的に取り付け、及び前記第1の器具の前記遠位端から取り外しを行うことが可能な近位端とをそれぞれが有する複数の外科用エンドエフェクターから外科用エンドエフェクターを得ることを含む、実施態様25に記載の腹腔鏡手術の方法。