特許第5770260号(P5770260)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770260
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】ケーブル支持具
(51)【国際特許分類】
   H02G 9/08 20060101AFI20150806BHJP
   H02G 3/04 20060101ALI20150806BHJP
【FI】
   H02G9/08
   H02G3/04 056
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-264867(P2013-264867)
(22)【出願日】2013年12月24日
(65)【公開番号】特開2015-122859(P2015-122859A)
(43)【公開日】2015年7月2日
【審査請求日】2013年12月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000136686
【氏名又は名称】株式会社ブレスト工業研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100074251
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100066223
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 政美
(72)【発明者】
【氏名】中村 悠太
(72)【発明者】
【氏名】松川 晃治
(72)【発明者】
【氏名】山田 功
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 賢一
【審査官】 甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3091815(JP,U)
【文献】 特開2002−206271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 9/00−9/12
H02G 3/00−3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルの壁面に当接固定されてねじ止めされるよう固着孔が開穿されている固定片の上端に、上方に出張るように山形状に折曲された区画片を介して、端部における上方に拡開状に折曲された傾斜壁片と共に上方開放の浅底溝形状を呈するケーブル支持片を所定肉厚・所定幅員の帯板材にて一体に折曲連設し、前記固定片の下端には壁面に稍食い込み状となる回転防止部を形成したことを特徴とするケーブル支持具。
【請求項2】
固着孔は、壁面に当接位置決めした固定片によって支持されるケーブル支持片位置の下方に位置しているものとしてある請求項1に記載のケーブル支持具。
【請求項3】
回転防止部は、固定片の下端部を壁面側に折曲して形成してある請求項1または2に記載のケーブル支持具。
【請求項4】
ケーブル支持片には落下防止手段を付設することができ、この落下防止手段は、ケーブル支持片に開穿した連結孔にねじ止めされる挿通孔を有する連結部材と、この連結部材に挿通されて壁面に固着される連結ワイヤーとから成る請求項1乃至3のいずれかに記載のケーブル支持具。
【請求項5】
固定片、ケーブル支持片、区画片は複数個で互いに重ね合わせられ、重ね合わせられる一方の固定片上に他方の固定片を重ねて、一方の区画片上に他方の区画片を被せるようにして、また一方のケーブル支持片上に他方のケーブル支持片を重ねてそれぞれ当接させ、これが繰り返されて所定数で互いに重ね合わされた状態で纏められるようになっている請求項1乃至4のいずれかに記載のケーブル支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば道路トンネル内でその壁面に沿って各種のケーブル等を配線すべく、その台座となる支持部材としてこの支持部材を壁面等に所定間隔毎に多数で設置するとき、壁面等に簡単迅速に支持固定でき、しかも一点支持状態で固定しても回転することなく支持固定状態を長期にわたり安定的に維持できるばかりでなく、部材管理も容易であるようにしたケーブル支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えばトンネル壁面に沿ってケーブル等を配線するに際し、壁面に所定間隔毎に取り付けた支持用の台座部材相互間に架け渡すように載置することで支持している。このような台座部材として例えば意匠登録第1194898号に係る電気ケーブル架設用支持具(特許文献1)があり、特許第5175596号に係るケーブルラック及びトンネル壁面へのケーブルラックの施工方法(特許文献2)がある。
【0003】
特許文献1の支持具は、トンネル壁面に固着する固着孔が開穿されている固着片に、この固着片の下方に位置させて上方開放の溝形のケーブル支持片を連設させるよう所定帯板材の折曲によって一体形成して成る。この支持具は、支持部位に対応した壁面位置に埋設したアンカー部材に固着孔を挿通させたネジ部材をねじ込み、固着片を壁面に当接させることで壁面に固定し、ケーブル支持片にケーブル等を架け渡すのである。また特許文献2のケーブルラックは、ケーブルの架設方向に沿って固定可能な下方開口の取付け本体と、この取り付け本体の複数箇所から突設され、補強部を備えているケーブル用の架設アーム部とを繊維強化プラスチックで一体形成して成る。このケーブルラックは、取付け本体下部の取付け板部を壁面にねじ止め固定して壁面に取り付け、架設アーム部にケーブルを載置し架け渡すのであり、一般的に使用されるはしご状のケーブルラックを壁面に固定する台座としての別部材となっている支持部材を不要とするのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】意匠登録第1194898号公報
【特許文献2】特許第5175596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の特許文献1の支持具によると、壁面に対する固着片のねじ止め固定に際し、ネジ部材を回転させる電動工具を使用する場合、固着片下方に連設されているケーブル支持片が邪魔になって電動工具をセットできず、手作業によらざるを得ないことになり、しかもこれが多数箇所に渡ることになるから、全体として面倒な作業となって作業効率が悪いものとなる。そればかりでなく、例えば取付現場に多量の支持具を搬入し保管しておくに際し、複数の支持具自体を重ね合わせることは不可能であるから、それぞれで個別に扱わなければならず嵩張るものとなり、その管理も煩雑である。また特許文献2のケーブルラックによると、多量、複数本のケーブルを支持する場合であればともかく、多くはないケーブルを支持するときにはラック自体が大型すぎ、現場での取付作業はかえって面倒であると共に、ケーブルを架設する支持間隔の調整、変更等に対応できず不便である。更にこのケーブルラック自体においてそれぞれの1個のラック自体はいわば櫛形状に形成されているから、現場搬入に際して重ねること等でコンパクトに纏めておくことは特許文献1の支持具と同様に困難であり、取り扱い、管理も面倒である。
【0006】
そこで本発明は上述したような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、その目的は、例えばトンネル壁面に対して一点支持となる1箇所のねじ止めにて、電動工具によって簡単に支持固定できて作業の能率向上を図り得、しかも一点支持であっても回転させることなく固定状態を長期にわたり維持できるばかりでなく、支持具自体は相互に重ね合わせが可能であり、複数であってもコンパクトに纏めることができて現場への搬入、取り扱いも容易であり、また落下防止のための安全性も確保できるようにしてある、トンネル壁面で多数のケーブル等を支持するに好適となるようにしたケーブル支持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、後述する発明を実施するための形態における使用符号を付記して説明すると、トンネルの壁面Wに当接固定されてねじ止めされるよう固着孔3が開穿されている固定片2の上端に、上方に出張るように山形状に折曲された区画片6を介して、端部における上方に拡開状に折曲された傾斜壁片7と共に上方開放の浅底溝形状を呈するケーブル支持片5を所定肉厚・所定幅員の帯板材にて一体に折曲連設し、前記固定片2の下端には壁面Wに稍食い込み状となる回転防止部4を形成したことを特徴とする。
前記固着孔3は、壁面Wに当接位置決めした固定片2によって支持されるケーブル支持片5位置の下方に位置しているものとして構成することができる。
回転防止部4は、固定片2の下端部を壁面W側に折曲して形成することができる。
ケーブル支持片5には落下防止手段10を付設することができ、この落下防止手段10は、ケーブル支持片5に開穿した連結孔11にねじ止めされる挿通孔を有する連結部材12と、この連結部材12に挿通されて壁面Wに固着される連結ワイヤー13とから構成することができる。
また、固定片2、ケーブル支持片5、区画片6は複数個で互いに重ね合わせられ、重ね合わせられる一方の固定片2上に他方の固定片2を重ねて、一方の区画片6上に他方の区画片6を被せるようにして、また一方のケーブル支持片5上に他方のケーブル支持片5を重ねてそれぞれ当接させ、これが繰り返されて所定数で互いに重ね合わされた状態で纏められるようになっているものとして構成することができる。
【0008】
以上のように構成された本発明に係るケーブル支持具にあって、例えば道路トンネル内における壁面Wに沿って各種の配線部材Cを架設通線するとき、壁面Wに当接してねじ止めされた固定片2は固着孔3に嵌め合わせたねじ止め部材(B)による一点支持とされても、固定片2の回転防止部4が壁面Wに稍食い込み状となってケーブル支持具1自体の回転を阻止させ、固定片2に一体形成のケーブル支持片5上に載置した配線部材Cを確実に支持させる。
壁面Wに当接配置させた固定片2によって支持されたケーブル支持片5は、このケーブル支持片5の下方に位置されて固着孔3が固定片2に開穿されていることで、固着孔3に嵌め合わせるねじ止め部材(B)は、これを操作させるよう下方から持ち来たす例えば電動工具Mがケーブル支持片5によって干渉されず、また邪魔されない。
ケーブル支持片5に付設される落下防止手段10は、固定片2における固着孔3によるねじ止め支持状態が喪失されてもケーブル支持具1自体を落下させず、取付時の安全性を向上させる。
また、固定片2、ケーブル支持片5、区画片6はいずれも閉塞形状となっていないために、固定片2同士、ケーブル支持片5同士、区画片6同士によって互いに重ね合わせさせ、所定数であってもコンパクトに纏めさせる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は以上説明したように構成されているため、例えば道路トンネルにおける壁面Wに沿って架設通線されるケーブル等の配線部材Cの支持に際し、壁面Wに沿った所定間隔毎に固定支持しておくことでこれらを安全確実に支持できる。しかも、壁面Wに対する一点支持でもケーブル支持具1自体は回転することなく固定位置が維持されると共に、固定支持作業に際し、ケーブル支持具1自体の下方からの電動工具Mの使用が可能であることで作業能率を大きく向上できる。また、所定肉厚、所定幅員の帯状材による折曲によって一体に形成されていて、相互に重ね合わせられることで複数であってもコンパクトに纏められ、運搬、設置現場への搬入、その部材管理も容易となる等の利点も得られ、落下防止手段10の付設によっての取付安定性、安全性の向上を図ることもできる。
【0010】
すなわちこれは本発明において、壁面Wに当接固定させてねじ止めさせる固着孔3を有する固定片2の上端に山形状の区画片6を介して、傾斜壁片7と共に上方開放の浅底溝形状を呈するケーブル支持片5を所定肉厚・所定幅員の帯板材にて一体に折曲連設し、固定片2の下端には壁面Wに稍食い込み状となる回転防止部4を形成したからである。これによって、壁面Wに固着孔3部位による一点支持の当接固定でも回転せずに固定位置の安定的維持、固定作業時の電動工具Mの使用による作業能率の向上、複数であるときの重ね合わせてのコンパクト化による部材管理の容易性等を得ることができる。
【0011】
また、固定片2に開穿されている固着孔3は、壁面Wに当接位置決めした固定片2によって支持されるケーブル支持片5位置の下方に位置しているから、固定片2を壁面Wに当接させて例えば電動工具Mによってねじ止め作業を実施するとき、ケーブル支持具1自体の下方から持ち来しても、ケーブル支持片5自体によって作業が阻害されることはなく、固着孔3部位による一点支持とも相俟ち、壁面Wに所定間隔毎にの多数を取り付けるときでも取付作業を極めて能率的に遂行できる。
【0012】
しかも、固着孔3部位による一点支持であっても、固定片2の下端には壁面Wに稍食い込み状に係止する回転防止部4を形成してあるから、固定片2自体が壁面Wに当接固定されたときには固着孔3部位を支点として回転することがなく、ケーブル支持片5上の配線部材Cを長期にわたり安定的に支持できる。また、この回転防止部4は、固定片2の下端部自体を壁面W側に折曲することで形成してあるから、その片縁が壁面Wに引っ掛かり、固定片2自体が壁面Wに強くねじ止め固定されることと相俟ち、回転防止機能も増大するのであり、しかも折曲形成によるから別部材も要せず、構成も簡単である。
【0013】
固定片2とケーブル支持片5とは、固定片2の上端において上方に出張るように山形状に折曲された区画片6が形成されているから、ケーブル支持片5上に載置された配線部材Cは、壁面Wに干渉せず、しかもケーブル支持片5は、このケーブル支持片5の端部における上方に拡開状に折曲された傾斜壁片7と共に上方開放の浅底溝形状を呈しているから、配線部材Cの架設通線作業も円滑であるばかりでなく、脱落することもなく、その支持状態は安定している。
【0014】
また、ケーブル支持片5に付設した落下防止手段10は、ケーブル支持片5に開穿した連結孔11にねじ止めされる挿通孔を有する連結部材12と、この連結部材12に挿通されて壁面Wに固着される連結ワイヤー13とから成るから、例えば固着孔3部位でのねじ止め固定機能が喪失されたとしても落下防止手段10によってケーブル支持具1自体は懸吊支持されることになり、ケーブル支持具1自体更には配線部材C等も落下せず、安全である。
【0015】
固定片2、ケーブル支持片5、区画片6はいずれも開放状で閉塞形状となっていないために、複数のケーブル支持具1における固定片2同士で、ケーブル支持片5同士で、区画片6同士で互いに重ね合わせさせ、本発明に係るケーブル支持具1自体が複数の所定数であってもコンパクトに纏めることができ、運搬するに際し無駄なスペースを生じさせないで済み、取付現場への搬入に限らず、現場での部材管理その他をも容易に行うことができる。
【0016】
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付した。本発明は、これらの記載、図面中の符号等によって示された構造・形状等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明を実施するための一形態を示す斜視図である。
図2】同じくケーブル支持時における使用状態の正面図である。
図3】同じく壁面に支持固定するときのねじ止め部材をねじ込む電動工具による作業時の正面図である。
図4】同じく安全のための落下防止手段を付設した場合の斜視図である。
図5】同じく本発明に係る複数の支持具を重ね合わせてコンパクトに纏めた場合の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号1は本発明に係るケーブル支持具自体であり、このケーブル支持具1は、例えば道路トンネルにおける壁面Wに当接固定される固定片2と、この固定片2に折曲連設されたケーブル等の配線部材Cを載置支持するケーブル支持片5とを、所定幅員・所定肉厚の帯状材、例えば帯状の鋼片材を折曲することで一体形成して成る。
【0019】
固定片2は、壁面Wに当接、望ましくは密着するように平板状に形成されていて、ケーブル支持具1自体の取付箇所に対応して壁面Wから突出状になるよう埋設固定されるアンカーボルトの如きねじ止め部材Bに嵌め合わせ位置決めさせる固着孔3が開穿されていて、下端部には壁面W側に片縁が突き当てられるようになっている回転防止部4が折曲形成されている。
【0020】
固着孔3は、例えば固定片2のほぼ中央位置に縦長状に形成されていて、固着時の上下位置の調整を可能にしてあり、壁面Wに固定片2自体を当接配置したときに位置決めされるケーブル支持片5の下方に位置されており、この固着孔3に嵌め合わせられるねじ止め部材Bにはケーブル支持片5に干渉され、邪魔されることなく、ねじ止め作業が実施できるようにしてある。
【0021】
回転防止部4は、固定片2自体の下端部分を僅かに固定片2に対して例えば約5度程度で折曲することで形成されており、固定片2自体による壁面Wに対する当接性と回転防止部4による壁面Wに対して引っ掛かる係止性とが得られるようにしている。もとより、回転防止部4自体の折曲角度、折曲長さは特に限定されず、固定片2がねじ止めされて壁面Wに押圧状に当接されるとき、回転防止部4が壁面Wに稍食い込み状になることで固定片2自体の回転が阻止されるようになっていれば足りる。
【0022】
また、ケーブル支持片5は、固定片2の上端から一旦は下方に向けられることで上方に出張るように山形状に折曲された区画片6を介して固定片2に、この固定片2が壁面Wに固着されたときには地面に対してほぼ平行な水平状となるよう折曲連設されている。また、このケーブル支持片5自体は端部において外方に至るに伴い外方に次第に傾斜していることで上方に拡開状に折曲された傾斜壁片7と共に上方開放の浅底溝形状を呈している。ケーブル支持片5の深さ、幅員は支持すべき所定径の配線部材Cの載置・収納数に対応しており、任意に選定される。断面で例えば馬蹄形を呈するトンネルにおいて、下部付近で配線部材Cを支持するときではケーブル支持片5は固定片2に対してほぼ直角に近い角度で、天井付近で配線部材Cを支持するときでは同様に水平に近い角度でケーブル支持片5は固定片2に折曲連設されるのであり、取付箇所に対応してこれらは選定される。
【0023】
更に、このようなケーブル支持具1には、ケーブル支持具1による安全確実な配線部材Cの配線支持を図るための落下防止手段10が組み込み可能にしてある。図4に示すように、この落下防止手段10は、ケーブル支持具1自体、例えばケーブル支持片5における区画片6近傍に開穿した連結孔11にねじ止めされるアイボルトの如き挿通孔を有する連結部材12と、この連結部材12に挿通されて例えば壁面Wに固着される連結ワイヤー13とから成る。ケーブル支持具1にねじ止め固定した連結部材12に挿通させた連結ワイヤー13の両端を壁面W等に固着することでケーブル支持具1自体を支持するのであり、例えば固定片2のねじ止め箇所が地震その他による破損等によって固定片2の支持構造が喪失したとき等であっても、ケーブル支持具1自体が支持され、配線部材C等を落下させない。
【0024】
なお、以上のように説明した、固定片2、ケーブル支持片5等を備えて成るケーブル支持具1自体は、所定肉厚、所定幅員の帯板材の折曲によって、各部が開放形状に形成されていることで、図5に示すように複数個で重ねられるようになっていて、複数個であっても全体でコンパクトに纏められるようにしてある。すなわち、例えば一方のケーブル支持具1における固定片2上に他方の固定片2を重ねて、一方の区画片6上に他方の区画片6が被さるようにして、また一方のケーブル支持片5上に他方のケーブル支持片5を重ねて、更に一方の傾斜壁片7に他方の傾斜壁片7を重ねてそれぞれ当接させるのであり、これが繰り返されて所定数のケーブル支持具1が互いに重ね合わされた状態で纏められるようになっている。
【0025】
次にこれの使用の一例を説明すると、例えば道路トンネル内において、配線支持すべき部位に対応した壁面Wに所定間隔毎に取付固定したねじ止め部材Bに固定片2を位置合わせ、固定片2の固着孔3を経てねじ止めし、回転防止部4を壁面Wに対し稍食い込み状に押圧した状態でケーブル支持具1を壁面Wに固定する。このとき、ねじ止めのための電動工具Mは、図3に示すように固定片2の固着孔3によるねじ止め部材Bに対する直接の位置決めによって固定片2を壁面Wに対して密着させ、効率的な作業手順に従い、ケーブル支持具1自体を壁面Wに取り付ける。次いで、ケーブル支持片5上に所定数の配線部材Cを載置することで配線部材Cを架け渡し通線させ、必要に応じて適当なバンド材によって縛結固定すればよい。
【0026】
更に、連結孔11に固定したアイボルトの如き連結部材12に、壁面Wに固着した連結ワイヤー13を挿通させる落下防止手段10によってケーブル支持具1自体の落下を防止するようにしておくもよい。
【符号の説明】
【0027】
B…ねじ止め部材 C…配線部材
M…電動工具 W…壁面
1…ケーブル支持具 2…固定片
3…固着孔 4…回転防止部
5…ケーブル支持片 6…区画片
7…傾斜壁片
10…落下防止手段 11…連結孔
12…連結部材 13…連結ワイヤー
図1
図2
図3
図4
図5