【0084】
以下の本発明の化合物は、読み手が、本発明に包含される化合物の理解を得られるよう
に示したものである。
(1)5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド;
(2)1−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
(3)
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド;
(4)3−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−イミダゾリジン−1−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド;
(5)2−(4−フルオロ−フェニル)−1,5−ジメチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド;
(6)2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−5−[5−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(7)5−[5−([1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン−8−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(8)5−[5−(2,2−ジフルオロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン−8−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(9)5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[4−([1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン−8−イルオキシ)−3−フルオロ−フェニル]−アミド
(10)5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド;
(11)1−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド;
(12)2−(4−フルオロ−フェニル)−1,5−ジメチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド;
(13)
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド;
(14)3−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−イミダゾリジン−1−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド.
(15)5−[5−(2,2−ジフルオロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン−8−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(2−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(16)5−[5−(2,2−ジフルオロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン−8−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(17)5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルアミノ)−フェニル]−アミド
(18)5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルスルファニル)−フェニル]−アミド
(19)3−メチル−2−フェニルアミノ−5−[5−(2,5,7,10−テトラオキサ−14,16−ジアザ−トリシクロ[9.8.0.013,18]ノナデカ−1(11),12,14,16,18−ペンタエン−17−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3H−ピリミジン−4−オン
(20)5−[5−(8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサ−1,3−ジアザ−シクロヘプタ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(21)2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−5−[5−(9−メチル−8,9,10,11−テトラヒドロ−7H−6,12−ジオキサ−1,3,9−トリアザ−シクロノナ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3H−ピリミジン−4−オン
(22)2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−5−[5−(7,8,10,11−テトラヒドロ−6,9,12−トリオキサ−1,3−ジアザ−シクロノナ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3H−ピリミジン−4−オン
(23)5−[5−(8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサ−1−アザ−シクロヘプタ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(24)2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−5−[5−(9−メチル−8,9,10,11−テトラヒドロ−7H−6,12−ジオキサ−1,9−ジアザ−シクロノナ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3H−ピリミジン−4−オン
(25)2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−5−[5−(7,8,10,11−テトラヒドロ−6,9,12−トリオキサ−1−アザ−シクロノナ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3H−ピリミジン−4−オン
(26)3−メチル−2−フェニルアミノ−5−[5−(2,5,7,10−テトラオキサ−14−アザ−トリシクロ[9.8.0.013,18]ノナデカ−1(11),12,14,16,18−ペンタエン−17−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3H−ピリミジン−4−オン
(27)5−[5−(2,2−ジフルオロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノリン−8−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(2−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(28)5−[5−(2,2−ジフルオロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノリン−8−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
(29)5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルアミノ)−フェニル]−アミド
(30)5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルスルファニル)−フェニル]−アミド
(31)5−[5−(2,5,8,11,14,17−ヘキサオキサ−21−アザ−トリシクロ[16.8.0.020,25]ヘキサコサ−1(18),19,21,23,25−ペンタエン−24−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3−メチル−2−フェニルアミノ−3H−ピリミジン−4−オン
【実施例】
【0106】
実施例1
5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(9a)
【化20】
工程1.
4−(4−アミノ−2−メチル−フェノキシ)−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン
4−アミノ−2−フルオロ−フェノール(1.53g,12.0mmol)を乾燥DMF(30ml)に溶解させ、これに60%NaH(774mg,19.3mmol)を添加した。混合物を室温で数分間撹拌した後、4−クロロ−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン(2.08g,6.7mmol)の乾燥DMF(40ml)懸濁液を添加した。反応混合物を室温で1〜2時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3(3回)、H
2O(1回)、飽和NaCl(1回)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して粗製の標題化合物(2.68g,約100%)を得、これを、さらに精製せずに次の反応に使用した。
1H−NMR(400MHz,DMSO):8.58(s,1H),7.80(s,1H),7.50(s,1H),7.04(t,1H),6.50(dd,2H),5.40(br s,2H),4.35(s,4H),3.87(d,4H),3.62(s,4H)。LC/MS(M+H)
+での計算値401.4,実測値402.5.
【0107】
工程2.
5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボン酸8d(J. Med. Chem. 2008, 51, 5330-5341 )(8.0g,34.3mmol)の無水DMF(56mL)の懸濁液に、HATU(15.65g,41.2mmol)とi−Pr
2NEt(18mL,104mmol)を氷浴温度にて窒素下で添加した。混合物は、5分間撹拌すると透明な溶液になった。この溶液に、4−(4−アミノ−2−メチル−フェノキシ)−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン7a(7.9g,32.5mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、1N HCl水溶液に注入した。形成された固形物を濾過し、蒸留水で洗浄し、乾燥させた。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(1から5%までのMeOHを含むCH
2Cl
2で溶出)、9aを淡黄色固形物として得た(5.9g,40%),mp 188〜190℃.HPLC純度97%;
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 13.13 (s, 1H), 12.68 (br s, 1H), 8.62 (m, 2H), 7.97−8.12 (m, 2H), 8.04−7.99 (m, 2H), 7.78 (m, 1H), 7.69 (m, 2H), 7.42 (d, 2H), 7.21 (m, 2H); 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 617.6, found 617.5.
【0108】
実施例2
1−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
【化21】
所望の標題化合物は、実施例1に記載のものと同じシーケンスと条件、および5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸の代わりに使用される1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボン酸(J. Med. Chem. 2008, 51, 5330-5341 )を使用することにより合成される。LC/MS(M+H)
+での計算値617.6,実測値617.5.
【0109】
実施例3
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド
【化22】
所望の標題化合物は、実施例1に記載のものと同じシーケンスと条件、および5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸の代わりに使用される1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボン酸(J. Med. Chem. 2008, 51, 5330-5341 )を使用することにより合成される。
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 10.33 (s, 1H), 10.08 (s, 1H), 8.56 (m, 1H), 7.82 (m, 2H), 7.69 (m, 2H), 7.28−7.51 (m, 3H), 7.19 (m, 2H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H), 1.47 (s, 4H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 607.6, found 607.7.
【0110】
実施例4
3−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−イミダゾリジン−1−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
【化23】
所望の標題化合物は、実施例1に記載のものと同じシーケンスと条件、および5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸の代わりに使用される3−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−イミダゾリジン−1−カルボン酸(J.Med.Chem.2008,51,5330−5341)を使用することにより合成される。LC/MS(M+H)
+での計算値608.6,実測値608.8.
【0111】
実施例5
2−(4−フルオロ−フェニル)−1,5−ジメチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
【化24】
所望の標題化合物は、実施例1に記載のものと同じシーケンスと条件、および5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸の代わりに使用される2−(4−フルオロ−フェニル)−1,5−ジメチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(J. Med. Chem. 2008, 51, 5330-5341 )を使用することにより合成される。
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 10.93 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.69 (m, 2H), 7.28−7.51 (m, 4H), 7.19 (m, 1H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H), 3.47 (s, 3H), 2.71 (s, 3H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 634.6, found 634.8.
【0112】
実施例6
2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−5−[5−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
【化25】
2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−5−(5−ヒドロキシ−ピリジン−2−イル)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン(2.18g,7mmol)を乾燥DMF(30ml)に溶解させ、これに60%NaH(774mg,19.3mmol)を添加した。混合物を室温で数分間撹拌した後、4−クロロ−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]−ナフタレン(2.08g,6.7mmol)の乾燥DMF(40ml)懸濁液を添加した。反応混合物を室温で1〜2時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3(3回)、H
2O(1回)、飽和NaCl(1回)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して粗製の標題化合物を得、さらに精製して生成物を得た(3.68g,90%)。
1H−NMR (400MHz, DMSO): 9.18 (s, 1H), 8.60 (m, 3H), 8.45 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.55 (m, 3H), 7.21 (m, 2H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 587.6, found 587.9.
【0113】
実施例7
5−[5−([1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン−8−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
【化26】
2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−5−(5−ヒドロキシ−ピリジン−2−イル)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン(2.18g,7mmol)を乾燥DMF(30ml)に溶解させ、これに60%NaH(774mg,19.3mmol)を添加した。混合物を室温で数分間撹拌した後、8−クロロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン(2.08g,6.7mmol)の乾燥DMF(40ml)懸濁液を添加した。反応混合物を室温で1〜2時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3(3回)、H
2O(1回)、飽和NaCl(1回)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して粗製の標題化合物を得、さらに精製して生成物を得た(3.68g,90%)。
1H−NMR (400MHz, DMSO): 9.18 (s, 1H), 8.60 (m, 3H), 8.45 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.55 (m, 3H), 7.21 (m, 2H), 4.15 (s, 2H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 485.4, found 485.9.
【0114】
実施例8
5−[5−(2,2−ジフルオロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン−8−イルオキシ)−ピリジン−2−イル]−2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン
【化27】
2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−5−(5−ヒドロキシ−ピリジン−2−イル)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン(2.18g,7mmol)を乾燥DMF(30ml)に溶解させ、これに60%NaH(774mg,19.3mmol)を添加した。混合物を室温で数分間撹拌した後、4−クロロ−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]−ナフタレン(2.08g,6.7mmol)の乾燥DMF(40ml)懸濁液を添加した。反応混合物を室温で1〜2時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3(3回)、H
2O(1回)、飽和NaCl(1回)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して粗製の標題化合物を得、さらに精製して生成物を得た(3.68g,90%)。
1H−NMR (400MHz, DMSO): 9.18 (s, 1H), 8.70 (m, 3H), 8.55 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.55 (m, 3H), 7.21 (m, 2H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 521.4, found 521.6.
【0115】
実施例9
5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[4−([1,3]ジオキソロ[4,5−g]キナゾリン−8−イルオキシ)−3−フルオロ−フェニル]−アミド
【化28】
2−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−5−(5−ヒドロキシ−ピリジン−2−イル)−3−メチル−3H−ピリミジン−4−オン(2.18g,7mmol)を乾燥DMF(30ml)に溶解させ、これに60%NaH(774mg,19.3mmol)を添加した。混合物を室温で数分間撹拌した後、4−クロロ−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1,3−ジアザ−シクロドデカ[b]−ナフタレン(2.08g,6.7mmol)の乾燥DMF(40ml)懸濁液を添加した。反応混合物を室温で1〜2時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3(3回)、H
2O(1回)、飽和NaCl(1回)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空濃縮して粗製の標題化合物を得、さらに精製して生成物を得た(3.68g,90%)。
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 13.43 (s, 1H), 12.98 (br s, 1H), 8.82 (m, 2H), 7.97−8.12 (m, 2H), 8.04−7.99 (m, 2H), 7.78 (m, 1H), 7.69 (m, 2H), 7.42 (d, 2H), 7.21 (m, 2H); 4.65 (s, 4H), . LC/MS Calcd for (M+H)
+ 515.4, found 515.5.
【0116】
実施例10
5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
【化29】
工程1
1−(3−ニトロ−6,7,9,10,12,13−ヘキサヒドロ−5,8,11,14−テトラオキサ−ベンゾシクロドデセン−2−イル)−エタノン
1−(6,7,9,10,12,13−ヘキサヒドロ−5,8,11,14−テトラオキサ−ベンゾシクロドデセン−2−イル)−エタノン(200mmol,51.3g)をDCM(750ml)に溶解させ、混合物を0℃まで冷却した。この冷却溶液に、硝酸(90%,300mmol,14ml)を20分間にわたって滴下した。次いで、硫酸(96.2%,300mmol,8.75 ml)を0℃で40分間にわたって滴下した。さらなる硝酸(200mmol,9.4ml)を20分間にわたって滴下した。反応混合物を水(300ml)で希釈し、水(3×200ml)、飽和NaHCO
3(4×200ml、または中性になるまで)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗製混合物をDMFで再結晶させ、22.5gのニトロ生成物を得た。DMF層を濃縮し、酢酸エチルで再結晶させ、さらに8.75gの生成物を得た。酢酸エチル層を濃縮し、シリカカラムで精製し(20%EtOAc/ヘキサンを使用)、さらに4.75gの生成物を得た。総収量は36g(約60%)である。
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 7.82 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H), 2.71 (s, 3H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 312.3, found 312.5.
【0117】
工程2
1−(3−アミノ−6,7,9,10,12,13−ヘキサヒドロ−5,8,11,14−テトラオキサ−ベンゾシクロドデセン−2−イル)−エタノン
鉄粉末(477mmol,27g)、酢酸アンモニウム(500mmol,31g)、1−(3−ニトロ−6,7,9,10,12,13−ヘキサヒドロ−5,8,11,14−テトラオキサ−ベンゾシクロドデセン−2−イル)−エタノン(120mmol,36g)、トルエン(500ml)および水(500ml)の混合物を一晩、または終了時まで還流した。混合物をセライトに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。有機層を水と飽和NaClで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、生成物を得た(90%)。
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 7.82 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 5.45 (s, 2H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H), 2.71 (s, 3H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 282.3, found 282.5.
【0118】
工程3
7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−1H−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−オン
1−(3−アミノ−6,7,9,10,12,13−ヘキサヒドロ−5,8,11,14−テトラオキサ−ベンゾシクロ−ドデセン−2−イル)−エタノン(108mmol,29.3g)のDME(700ml)溶液に、ナトリウムメトキシド(432mmol,23.35g)を添加した。混合物を30分間撹拌した。ギ酸エチル(540mmol,44ml)を添加し、混合物を一晩撹拌した(LC/MSによってモニタリングしたとき、反応が終了していない場合は、さらなるナトリウムメトキシドが必要とされ得る)。反応が終了した後、、混合物を水(40ml)で希釈し、1M HClで酸性化して中性にした。析出物を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥させ、22g(72%)の7,8,10,11,13,14ヘキサヒドロ−1H−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−オンを得た。
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 8.58 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.12 (m, 1H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 292.3, found 292.5.
【0119】
工程4
4−(2−フルオロ−4−ニトロ−フェノキシ)−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン
磁気攪拌バーを備えた丸底フラスコに、7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−1H−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−オン(12.2g,43.3mmol,1.0当量)、アセトニトリル(150ml)、DMF(150ml)および炭酸セシウム(28.2g,86.5mmol,2.0当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、この時点で、1,2−ジフルオロ−4−ニトロ−ベンゼン(7.57g,47.6mmoL、1.1当量)を10分間の期間にわたって添加した。2時間後に反応が終了し、この時点で、MeCNとDMFの75%が除去され、得られた溶液を氷水に注入した。固形物を濾過し、乾燥させ、バイオタージ(biotage)システムを用いてさらにカラム処理した。溶離剤は1:3の酢酸エチル/ヘキサンとした。溶媒を除去し、4−(2−フルオロ−4−ニトロ−フェノキシ)−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロド−デカ[b]ナフタレンを薄緑色固形物として得た(7.4g,41%収率)。
1H−NMR (400MHz, DMSO): 8.58 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.04 (t, 1H), 6.88 (m, 1H), 6.50 (m, 2H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 431.4, found 431.5.
【0120】
工程5
4−(4−アミノ−2−フルオロ−フェノキシ)−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン
par製水素化反応槽に、4−(2−フルオロ−4−ニトロ−フェノキシ)−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン(0.800g,1.6mmol,1.0当量)、DMF(50ml)、EtoAc(50ml)、MeOH(50ml)、TEA(5ml)および10%Pd/C(200mg)を添加した(was)。この槽をpar製水素化装置に、35psiで一晩入れた。Pdを濾過し、溶媒を除去し、4−(4−アミノ−2−フルオロ−フェノキシ)−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレンをオフイエロー色固形物として得た(0.78g,99%収率)。
1H−NMR (400MHz, DMSO): 8.58 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.04 (t, 1H), 6.88 (m, 1H), 6.50 (m, 2H), 5.40 (br s, 2H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 401.4, found 401.5.
【0121】
工程6
5−(4−フルオロ−フェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボン酸8d(J.Med.Chem.2008,51,5330−5341)(8.0g,34.3mmol)の無水DMF(56mL)の懸濁液に、HATU(15.65g,41.2mmol)とi−Pr
2NEt(18mL、104mmol)を、氷浴温度にて窒素下で添加した。混合物は、5分間撹拌すると透明な溶液になった。この溶液に、4−(4−アミノ−2−フルオロ−フェノキシ)−7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン7a(7.9g,32.5mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、1N HCl水溶液に注入した。形成された固形物を濾過し、蒸留水で洗浄し、乾燥させた。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し(1から5%までのMeOHを含むCH
2Cl
2で溶出)、9aを淡黄色固形物として得た(5.9g,40%),mp 188〜190℃.HPLC純度97%;
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 13.13 (s, 1H), 12.68 (br s, 1H), 8.62 (m, 2H), 7.97−8.12 (m, 2H), 8.04−7.99 (m, 2H), 7.78 (m, 1H), 7.69 (m, 2H), 7.42 (d, 2H), 7.21 (m, 2H); 6.89 (m, 1H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 616.6, found 616.5.
【0122】
実施例11
1−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
【化30】
所望の標題化合物は、実施例6に記載のものと同じシーケンスと条件、および5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸の代わりに使用される1−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボン酸を使用することにより合成される。LC/MS(M+H)
+での計算値616.6,実測値616.5.
【0123】
実施例12
2−(4−フルオロ−フェニル)−1,5−ジメチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
【化31】
所望の標題化合物は、実施例6に記載のものと同じシーケンスと条件、および5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸の代わりに使用される2−(4−フルオロ−フェニル)−1,5−ジメチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸を使用することにより合成される。
1H NMR (400MHz, DMSO) δ 10.93 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.69 (m, 2H), 7.28−7.51 (m, 4H), 7.19 (m, 1H), 6.46 (m, 1H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H), 3.47 (s, 3H), 2.71 (s, 3H). LC/MS Calcd for (M+H)
+ 633.6, found 633.8.
【0124】
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド
【化32】
所望の標題化合物は、実施例6に記載のものと同じシーケンスと条件、および5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸の代わりに使用される1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボン酸を使用することにより合成される。1H NMR (400MHz, DMSO) δ 10.33 (s, 1H), 10.08 (s, 1H), 8.56 (m, 1H), 7.82 (m, 2H), 7.69 (m, 2H), 7.28−7.51 (m, 3H), 7.19 (m, 2H), 6.88 (m, 1H), 4.35 (s, 4H), 3.87 (d, 4H), 3.62 (s, 4H), 1.47 (s, 4H). LC/MS Calcd for (M+H)+ 606.6, found 606.7.
【0125】
実施例14
3−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−イミダゾリジン−1−カルボン酸[3−フルオロ−4−(7,8,10,11,13,14−ヘキサヒドロ−6,9,12,15−テトラオキサ−1−アザ−シクロドデカ[b]ナフタレン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド
【化33】
所望の標題化合物は、実施例6に記載のものと同じシーケンスと条件、および5−(4−フルオロフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−ピリジン−3−カルボン酸(カルボキシlic))の代わりに使用される3−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−イミダゾリジン−1−カルボン酸を使用することにより合成される。LC/MS(M+H)
+での計算値607.6,実測値607.7.
【表1】
【0126】
薬理学的試験
以下のアッセイは、本発明の一部の特定の化合物が、細胞内でc−Metリン酸化を強力に阻害すること、インビボでc−Metを強力に阻害すること、および特定の異種移植モデルにおいて用量依存性の抗腫瘍活性を示すことことを示す。
【0127】
生物学的アッセイ
ヒトc−Metのキナーゼドメイン(KD)(GIy966からSer1390まで,NCBI NM_000245)を、pFastBac
123456789 HTベクター(Invitrogen,Carlsbad,CA)内でクローニングする。His−c−Met KD構築物をバキュロウイルスDNA内に、Bac−to−Bac
123456789 系(Invitrogen)を用いて輸送させる。SF9細胞を組換えバキュロウイルスに感染させる。感染細胞を遠心分離によって収集し、細胞ペレットを収集し、−80℃で保存する。細胞をバッファーA(40mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris),pH7.5、500mM NaCl、20%グリセロールおよび10mMイミダゾール)中で溶解させる。細胞ライセートをホモジナイズし、遠心分離する。上清みをニッケル−ニトリロ三酢酸(Ni−NTA)樹脂とともにインキュベートし、カラム上に負荷する。タンパク質をバッファーB(バッファーA+0.3Mイミダゾール)で溶出させ、c−Met含有画分を一緒にプールし、Superdex
123456789 200カラム(Amershan Bioscience,Piscataway,NJ)上に負荷し、バッファーC(40mM Tris,pH7.5、250mM NaCl、および10%グリセロール)で溶出させる。
【0128】
HGF刺激Met(pY1349)NCI−H460 Cell系ELISA NCI−H460細胞(ATCCから購入)を、10%ウシ胎仔血清(FBS)を補給したRPMI 1640培地(Invitrogen)中で培養し、96ウェル平底プレート内に20,000細胞/ウェルの密度で80μL容量にてプレーティングする(70%コンフルエントになる前まで)。次いで、細胞を一晩、細胞培養インキュベータ内(5%CO
2,95%相対湿度(RH)および37℃)でインキュベートし、プレートに付着させる。翌朝、細胞を2容量の血清使用量低減培地(RSM)(0.5%FBSを補給したRPMI 1640培地)で洗浄する。最後の洗浄液の除去後、80μLのRSMを細胞プレートの各ウェルに添加する。細胞プレートを細胞培養インキュベータ内で2.5時間インキュベートし、次いで化合物を施与する。化合物阻害薬は、まず、100%DMSO中10mMで可溶化させ、次いで、100μMまで2%DMSO RSMで希釈する。続いて、化合物の連続希釈物(1:3)を100μMから0.005μMまでの範囲にわたって調製する。細胞に20μLの化合物ストック液の添加を行ない、最終DMSO濃度を0.4%に、および最終化合物濃度用量範囲を20〜0.001μMにする。化合物の施与後、細胞プレートを静かに攪拌して混合し、次いで、細胞培養インキュベータ内で30分間インキュベートする。施与終了後、RSM中100ng/mLの終濃度で20μL/ウェルの肝細胞増殖因子(HGF)の添加により細胞を刺激する(MINウェル以外すべてのウェルを刺激し、MINウェルには20μLのRSMを施与する)。細胞培養インキュベータ内で10分間のインキュベーション後、液状物を細胞プレートウェルから除去し、細胞を、ホスファターゼIおよびIIならびにプロテアーゼ阻害薬(Sigma,St.Louis,MO)を補給した50μLの氷冷Meso Scale Discovery
123456789 (MSD,Gaithersburg,Maryland)1×Lysis Buffer(150mM NaCl、20mM Tris,pH7.5、1mM EDTA、1mMエチレングリコール四酢酸、および1%TRITON
123456789 X−100)の添加によって溶解させる。室温で30分間溶解させた後、ライセートをMSD
123456789 Multi−Spot 96ウェルに移して捕捉させる。
【表2】
【0129】
4スポットPhosphoMetプレートをBSAブロックし(1×Tris洗浄バッファー中30mg/mLのブロックAで)、次いで、Tris洗浄バッファーで1回洗浄する。2時間の捕捉(室温)後、ライセートをMSD
123456789プレートから取り出し、プレートを1×Tris洗浄バッファーで洗浄する。ブロッティング後、25μLの5nM Sulfo−Tag Anti−Total Met抗体(検出抗体,MSD
123456789,10mg/mL BSAと0.1%Blocker D−R(MSD
123456789)を補給した1×Tris洗浄バッファー中で調製)をMSD
123456789プレートのウェルに添加する。1時間の捕捉(室温で)後、MSD
123456789プレートウェルを1×Tris洗浄バッファーで洗浄し、次いで、150μLの1×読出しバッファーT(界面活性剤を含む,MSD
123456789)を添加する。読出しバッファーの添加直後、プレートをSECTOR 6000 MSD
123456789Imagerプレートリーダーで解析する。MSD活性単位を使用し、プレート上の“MIN”および“MAX”対照に対する阻害パーセントを計算し、次いで、阻害パーセント値および10点用量応答データを4パラメータロジスティック方程式にフィットさせることによって、相対IC50値を求める。このアッセイの最小有意性比(Minimum Significant Ratio)(MSR)は2.06である。例示したすべての化合物で、IC50値は0.2μM未満である(表2)。例えば、このアッセイでの実施例1の平均(n=6)IC50値(50%阻害濃度)は0.0352μMであり、細胞内でc−Metリン酸化を強力に阻害することを示す。
【0130】
c−Metインビボ標的阻害アッセイ
Sl 14細胞(PHSから使用許諾,ヒトHGFおよびヒトc−Metの両方を過剰発現する)を、10%ウシ胎仔血清を補給した増殖培地(ダルベッコ改変イーグル培地)中で培養し、拡大培養する。細胞を収集し、リン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄し、2×10
6細胞を等容量のBD Matrigel
TMマトリックス(BD Bioscience,Franklin,NJ)と混合し、ヌードマウス(胸腺欠損ヌード,Harlan(Indianapolis,IN)製)の側腹部に皮下注射する。移植の8日後、化合物(10%アカシアまたは1%カルボキシメチルセルロース/0.5%ラウリル硫酸ナトリウム/0.05%消泡剤中で懸濁剤として製剤化)を動物に、経口強制投与によって50mg/kgで投与する。投与の2時間後に動物を致死させ、腫瘍を収集して必要時まで凍結保存する。
【0131】
凍結腫瘍を、乳鉢(motar)/乳棒(pastel)を用いて粉砕する。粉砕組織を、Lysing Matrix Dビーズ(MP Biomedicals,Solon,OH)と600μLの溶解バッファー(RIPAバッファー,50mM Tris−HCl(pH7.4),150mM NaCl,1%NP−40,0.5%デオキシコール酸ナトリウム,0.1%SDS含有(Boston Bioproducts製))を入れたチューブに移す。FastPrep
123456789 Cell Disrupter(MP Biomedicals)を用いて組織を破壊し、細胞を溶解させる。ライセートを20ゲージ針に通し、清浄にしたチューブに移す。タンパク質濃度をブラッドフォード法によって測定する。腫瘍ライセートをMSD
123456789 リン光体−Met ELISAプレート上に負荷し、リン光体−c−Metレベルを、H460細胞系ELISAと同じプロトコルを用いて測定する。例示したすべての化合物で、Sl 14インビボ阻害値は50mg/kgの用量での50%以上である。例えば、実施例1は、2.9mg/kgのED
50値(腫瘍の50%において阻害をもたらす用量)を有するc−Metリン酸化の強力なインヒビターであり、インビボで強力なc−Metインヒビターであることを示す。
【0132】
異種移植腫瘍モデル
ヒト膠芽腫細胞U87MG、ヒト胃がん細胞MKN45、ヒト非小細胞肺がん細胞H441、およびヒト腎癌細胞Caki−1を拡大培養し、収集し、胸腺欠損ヌードマウスの後側腹部に皮下注射する。試験化合物を適切なビヒクルにて調製し、腫瘍が確立されたら(移植の7〜21日後)経口強制投与によって投与する。腫瘍の応答を、腫瘍体積の測定(処置過程において週2回行なう)によって調べる。腫瘍体積阻害(成長阻害%)を、処置群をビヒクル対照群と比較することにより計算する。体重を毒性の一般的尺度とみなす。実施例1の化合物は、このモデルにおいて用量依存性の優れた抗腫瘍活性を示す。また、例えば、30mg/kg(経口(PO),1日2回(BID)×35)で投与した場合、実施例1によりU87MG腫瘍の59%の成長阻害が引き起こされ得る。60mg/kg用量(PO,BID×35)では82%の成長阻害が達成され、120mg/kg用量(PO,BID×35)では92%の成長阻害に達する。
【0133】
c−Met関連腫瘍および異種移植モデルのc−Met過剰発現は、多くのヒト腫瘍、例えば、肺、乳房、結腸直腸、胃、腎臓、膵臓、頭頸部のものによく見られる特徴である(1,2)。キナーゼドメインにおけるc−Met活性化変異は、いくつかの腫瘍、例えば、遺伝性乳頭状腎細胞癌、小児肝細胞癌および胃がんの原因であることが示唆されている(3〜7)。Pfizer製のc−Met阻害薬では、多くのヒト異種移植腫瘍、例えば、U87MG、GTL16、H441、Caki−1およびPC3において抗腫瘍有効性が示された(8)。
1. Christinsen, JG, Burrows, J., and Salgia, R. Cancer Letters 225: 1−26, 2005.
2. Birchmeier, C, Birchmeier, W., Gherardi, E., and Vande Woude, GF. Nat Rev Mol Cell Biol 4: 915−925, 2003.
3. Di Renzo, ME, Olivero, M., Martone, T. Et al. Oncogene 19: 1547−1555, 2000.
4. Lee, JH., Han, SU, Cho, H. et al. Oncogene 19: 4947−4953, 2000.
5. Ma, PC, Kijima, T., Maulik, G. et al. Cancer Res 63 : 6272−6281, 2003. 6. Park, WS., Dong, SM., Kim, SY. et al. Cancer Res 59 : 307−310, 1999.
7. Schmidt, L., Duh, FM., Chen, E, et al. Nat Genet 16: 68−73, 1997.
8. Zou, HY., Li, Qiuhua., Lee, JH., et al. Cancer Res 67: 4408−4417, 2007.
【0134】
本発明の化合物は、さまざまな経路によって投与される医薬組成物として好ましく製剤化される。最も好ましくは、かかる組成物は経口投与のためのものである。かかる医薬組成物およびその調製方法は当該技術分野でよく知られている。例えば、REMINGTON: THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY (A. Gennaro, et al, eds., 19
th ed., Mack Publishing Co., 1995)を参照のこと。式Iの化合物は広範な投薬量範囲にわたって広く有効である。
【0135】
例えば、1日あたりの投薬量は、通常、約1mg〜約200mgの総日用量、好ましくは1mg〜150mgの総日用量、より好ましくは1mg〜50mgの総日用量の範囲である。一部の場合では、前述の範囲の下限より少ない投薬量レベルでも充分以上であり得るが、他の場合では、さらに多くの用量が使用され得る。上記の投薬量範囲は、なんら本発明の範囲を限定することを意図しない。実際に投与される化合物の量は医師により、関連する状況、例えば、処置対象の病状、選択される投与経路、実際の化合物または投与される化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、ならびに患者の症状の重症度に鑑みて決定されることは理解されよう。