(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
原子燃料集合体(20)の支持グリッド(26)において細長い概ね円筒形の燃料棒(28)を支持するように構成された燃料棒支持体(51)であって、前記原子燃料集合体(20)の支持グリッド(26)はフレーム組立体(40)及び複数の他の燃料棒支持体を有し、前記燃料棒支持体(51)が、
接触部分(54、55)、遷移部分(56)及び少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分(52)を有する管状部材(50)を備え、
前記接触部分(54、55)及び前記燃料棒接触部分(62)が前記遷移部分(56)によって接合され、
前記接触部分(54、55)は隣接する燃料棒支持体(51)の1つ又は前記フレーム組立体(40)に接触するように構成された大きな直径を有し、
前記少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分(52)は小さな直径を有し、前記小さな直径は、燃料棒(28)が前記管状部材(50)内に配置された場合、前記らせん状燃料棒接触部分(52)が前記燃料棒(28)と係合するように、前記燃料棒(28)の直径と概ね等しく、
前記管状部材(50)が、円筒軸(110)と少なくとも第1の軸方向部分(106)及び第2の軸方向部分(108)とを有し、
前記少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分(52)が前記第1の軸方向部分(106)及び前記第2の軸方向部分(108)の両方にわたって延在し、
前記第1の軸方向部分(106)上の前記少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分(52)が第1のピッチを有し、前記第2の軸方向部分(108)上の前記少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分(52)が第2のピッチを有する、
ことを特徴とする、燃料棒支持体(51)。
【背景技術】
【0003】
典型的な加圧水型原子炉(PWR)では、炉心は、多数の概ね垂直方向に細長い燃料集合体からなる。燃料集合体は、複数の燃料棒を支持するように構成された支持グリッドを含む。燃料集合体は、上部ノズル、下部ノズル、複数の支持グリッド及び中間フロー攪拌グリッド、並びに複数のシンブル管(thimble tube)を含む。支持グリッドは、上部ノズルと下部ノズルとの間に垂直に延在する複数の細長いシンブル管に取り付けられる。シンブル管は、典型的には、制御棒、施栓(plugging)デバイス、又は計装装置をその中に受け入れる。燃料棒は、典型的には円筒形の金属管で覆われた原子燃料を含む。概ね、水は下部ノズルを通って燃料集合体内に入り、燃料集合体を垂直に上方へと通過する。水は燃料棒を通過する際に加熱され、その後、非常に高い温度で上部ノズルを出る。
【0004】
支持グリッドは、炉心内で燃料棒を位置決めし、燃料棒の振動を抑制し、燃料棒に横方向の支持を与え、燃料棒の長手方向の動きをある程度制止する。従来型支持グリッドの1つのタイプは、複数のほぼ正方形のセルがそれぞれ内部に燃料棒を受け入れる卵箱構造を形成するように相互に差し込まれた複数のストラップより成る。シンブル管は、その構成に応じて、燃料棒を受け入れるセルと同一サイズのセル内か、又は、相互に差し込まれたストラップにより画定される相対的に大きなシンブル・セル内に、受け入れ可能である。
【0005】
ストラップは概ね平坦で細長い部材であり、平坦な部材のいずれかの側面から直角に延びる、複数の比較的可撓性のバネ及び比較的剛性のディンプルを有する。ストラップのスロットは隣接するストラップとの連結係合に使用され、「垂直」及び「水平」ストラップのグリッドが概ね正方形のセルを形成する。バネ及びディンプルの位置は、各セルが通常2つの隣接する側面のそれぞれにバネを有するように構成される。バネと向き合うセルのそれぞれの側面上には、通常2つのディンプルが存在する。バネは、燃料棒がバネによってディンプルに対して偏倚されるように、ディンプルと向き合うように配置されなければならない。各セルのバネ及びディンプルは、セルを貫通する燃料棒と係合することにより、該燃料棒を各セル内において6つの点(2つのバネ及び4つのディンプル)で支持する。各バネ及び/又はディンプルは、概ね燃料棒と同じ半径を有するアーチ状の凹型プラットフォームを含む。この凹型プラットフォームは、燃料棒の側面上に半径方向荷重を分散させるのに役立つ。周縁ストラップは、一方の側面から延在するバネ又はディンプルのいずれかを有し、グリッドの内側ストラップを取り囲んでグリッドに強度及び剛性を与える。組み立て時、ストラップは、各セルが適当な位置にバネ及びディンプルを確実に有する特定の構成に組み立てなければならない。したがって、従来のフレーム組立体の組み立ては時間のかかるプロセスである。支持組立体は構築が容易な方が有利であろう。
【0006】
ストラップは、その上に形成された1つ又は複数の攪拌翼を含んでよく、この攪拌翼は、燃料棒と水との間の対流熱交換を促進するために原子炉内の水の攪拌を容易にする。この水の運動は、炉心内の高い温度、圧力及び他の流体速度と相俟って、グリッドと燃料棒との間に振動を発生させる傾向がある。ストラップの適当な位置決めと同様に、攪拌翼が適当な位置に確実に配置されるように注意を払わなければならない。更に、攪拌翼に衝突する水流の作用により圧力容器内に圧力降下が、また、フレーム組立体にトルクが発生するが、これらはどちらも望ましくない。
【0007】
グリッドは燃料セル内で燃料棒を支持するため、それらの間のこうした振動が燃料棒のフレッチング(fretting)を生じさせる可能性がある。こうしたフレッチングが酷くなると、燃料棒の被覆が破損し、その結果、原子炉内の水が汚染される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
炉心を通る水流を攪拌状態に維持しながら、グリッドと燃料棒との間のフレッチング摩耗を最小限に抑えるように設計された、改良型グリッドを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記及び他のニーズは、燃料棒が概ねある直径を有する円筒形の棒であり、各々が少なくとも1つの側壁及び幅を有する複数の概ね均一なセルを備えたフレーム組立体と、少なくとも1つの概ね円筒形の管状部材又はらせん状フレーム部材とを含む、原子燃料集合体の支持グリッドを提供する本発明によって充足される。管状部材/らせん状フレーム部材は、大きな直径のセル接触部分と、溝付きで小さな直径の少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分とを有する。本明細書で使用される用語「燃料棒接触部分」は、典型的には、燃料棒である円筒体の周囲に少なくとも部分的に延在するアーチ状線部分であるが、これに限定されるものではない。セル接触部分及び燃料棒接触部分は、遷移部分によって接合される。大きな直径は概ねセル幅と等しく、小さな直径は概ね燃料棒直径と等しい。この構成では、管状部材内に配置された燃料棒が内径と係合することになる。セル接触部分が少なくとも1つのセル側壁と係合するように、管状部材は複数の概ね正方形のセルの1つに配置される。このようにして、燃料棒はらせん状燃料棒接触部分によって保持され、管状部材はフレーム組立体によって保持される。
【0011】
好ましい実施形態では、らせん状燃料棒接触部分が燃料棒に隣接する側面及びセル壁に隣接する側面の両方にらせん形状の通路を画定するように、管状部材は均一厚さの壁を有する。これらのらせん形状通路が水を攪拌する機能を有するため、攪拌翼は不要である。らせん形状通路を使用することには少なくとも2つの利点がある。第1に、形成された通路に水流が衝突しないため、攪拌構造体によって生じる圧力降下が最小限に抑えられる。第2に、選択されたセルにおいてらせん状通路の向きを逆にすることによって、フレーム組立体に作用するトルク量を制御できる。
【0012】
らせん状燃料棒接触部分は、様々な形状にすることが可能である。例えば、360度の角変位を有する、即ち管状部材の周囲360度に延在する、単一(又は多数の)らせん状燃料棒接触部分が考えられる。しかしながら、典型的なセルの高さが比較的低いことを考えると、らせん状燃料棒接触部分のピッチ(半径方向距離/高さ)は大きすぎて通路のらせん状部分を通る水流が制限される可能性がある。別の態様として、それぞれが管状部材の周囲180度に延在する、少なくとも2つのらせん状燃料棒接触部分が考えられる。しかしながら、好ましい実施形態は、4つのらせん状燃料棒接触部分がそれぞれ管状部材の周囲90度に延在する。これらの例では、らせん状燃料棒接触部分の数(N)と角変位(A)の積が360度に等しくなる(N*A=360)ようにしたが、これは必須ではない。即ち、事実上、任意数のらせん状燃料棒接触部分が任意の角変位で使用可能である。更に、らせん状燃料棒接触部分が対称であることが好ましいが、らせん状接触部分は非対称のらせん状であってよく、即ちピッチが管状部材に沿って可変であってよいことにも留意されたい。例えば、管状部材又はらせん状フレーム部材が第1の軸方向部分及び第2の軸方向部分を有するようにしてもよい。らせん状接触部分は両方の軸方向部分にわたって延在する。らせん状接触部分は、第1の軸方向部分では第1のピッチを、また、第2の軸方向部分では第2のピッチを有することができる。
【0013】
管状部材は、セル接触部分とらせん状燃料棒接触部分との間に滑らかな遷移部分を有するのが好ましい。らせん状燃料棒接触部分が4つある場合、管状部材の形状は4枚の花弁を有する花の外周に類似する。別の態様として、管状部材は、フレーム組立体の壁及び/又は燃料棒のいずれかに係合する構造の延長プラットフォーム部分を含むことができる。プラットフォームが存在する場合、遷移部分は典型的には急カーブとなる。他の実施形態では、遷移部分の長辺部は概ね平坦であり、端部は鋭角である。
【0014】
フレーム組立体は、典型的には原子燃料棒を格納する構造の複数のセルを含む。前述のように、シンブル棒又は他のデバイスを取り囲むセルもある。しかしながら、非燃料棒セルは本発明との関連性がなく、触れはするものの以下では論じない。好ましい実施形態では、フレーム組立体は、「垂直」セット及び「水平」セットという2つのセットが相互に噛み合う形に配設された、実質的に平坦で細長い複数のストラップ部材で構成される。ストラップ部材の垂直セットは、水平ストラップ部材に概ね直交するように配設される。また、各セットのストラップ部材は概ね等間隔に配置される。この構成では、セルは概ね正方形である。代替実施形態では、フレーム組立体は、好ましくは90度の間隔で溶接されたらせん状フレーム部材からなる。
【0015】
添付図面に関連させて以下の好ましい実施形態の説明を読むことで、本発明を更に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】「垂直」及び「水平」ストラップを示すフレーム組立体の上面図である。
【
図5】4つの燃料棒接触部分を有する管状要素の等角図である。
【
図6】燃料棒を有するセル内に配置された4つの燃料棒接触部分を有する管状要素の等角図である。
【
図7】セルに隣接する単一の接触部分を有する管状要素の等角図である。
【
図8】2つの燃料棒接触部分を有する管状要素の等角図である。
【
図9】2つの燃料棒接触部分を有する管状要素の代替等角図である。
【
図10】管状フレーム部材から形成されるフレーム組立体の一部を示す上面図である。
【
図11】整列した管状フレーム部材から形成されるフレーム組立体の一部を示す上面図である。
【
図12】管状フレーム部材内の管状部材の詳細な上面図である。
【
図13】らせん状フレーム部材から形成されるフレーム組立体の詳細な上面図である。
【
図14】セル接触部分にプラットフォームを有する管状部材の詳細な上面図である。
【
図15】燃料棒接触部分にプラットフォームを有する管状部材の詳細な上面図である。
【
図16】セル接触部分及び燃料棒接触部分にプラットフォームを有し、平坦な遷移部分を備える、管状部材の詳細な上面図である。
【
図17】らせん状接触部分が可変ピッチを有する管状部材の概略側面図である。
【
図18】管状部材がフレーム組立体よりも短い支持グリッドの断面図である。
【
図19A】らせん状接触部分のねじれが時計回りである管状部材の等角図である。
【
図19B】らせん状接触部分のねじれが反時計回りである管状部材の等角図である。
【
図20】フレーム組立体がストラップ部材及び管状フレーム部材を含む代替実施形態の上面図である。
【
図21】等しい角度で配置されたらせん状接触部分を有する管状部材の等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書で使用される「上」及び「下」等の方向についての用語(これらに限定されない)は、図面に示された構成要素を言及するものであり、特許請求の範囲を限定するものではない。
【0018】
図1に示されるように、原子炉の燃料集合体20がある。燃料集合体20は、下部に入口、上部に出口を有する水容器(図示せず)内に配置される。燃料集合体20は、従来通り、原子炉の炉心領域(図示せず)内の下部炉心板(図示せず)上に燃料集合体20を支持するための下方端部構造又は下部ノズル22と、下部ノズル22から上方に縦方向に延びる多数の制御棒案内管又はシンブル管24と、案内管24に沿って軸方向に離隔した複数の横方向支持グリッド26と、横方向に離隔した関係でグリッド26により支持された細長い燃料棒28の整列アレイと、集合体の中心に位置する計装管30と、案内管24の上端に取り付けられた上方端部構造又は上部ノズル32とより成り、集合体構成要素を損傷させることなく従来通りに取り扱うことが可能な一体的集合体を形成する。下部ノズル22及び上部ノズル32は、水等の流体冷却材を通過させ、冷却材が様々な燃料棒28に沿って上方且つ縦方向に流れ、燃料棒から熱エネルギーを受け取るようにするための流れ開口(図示せず)を備えた端板(図示せず)を有する。燃料棒28間で冷却材の攪拌を促進するために、総括的に数字34で示す攪拌翼グリッド構造が1対の支持グリッド26間に配置され、案内管24上に取り付けられる。
【0019】
上部ノズル32は、直立側壁が周縁部に固定されて筐体又はハウジングを画定する横方向に延びるアダプタ板(図示せず)を含む。環状フランジ(図示せず)が側壁上部に固定される。このフランジには板バネ36(1個のみ
図1に示す)が適当に締着されるが、この板バネは従来の態様で上部炉心板(図示せず)と協働して、上向きの冷却材流の液圧による燃料集合体の上昇を防止すると共に、炉心により惹き起こされる熱膨張等による燃料集合体の長さ変化を許容する。上部ノズル32の側壁により画定される開口内には、アームが半径方向に延びる従来型棒クラスタ制御組立体38が配置される。この組立体は周知の態様で制御棒案内管24内で制御棒を垂直方向に動かすために、制御棒の上端に接続される。燃料集合体20を形成するために、支持グリッド26及び攪拌翼グリッド構造34が、縦方向に延びる案内管24に軸方向に離隔する所定の位置で取り付けられる。下部ノズル22は案内管24の下端部に適当に取り付けられ、上部ノズル32は案内管24の上端部に取り付けられる。その後、燃料棒28がグリッド26及びグリッド構造34を通じて挿入される。燃料棒28は一般的に、ある直径を有する細長い円筒体である。燃料集合体20のより詳細な説明については、米国特許第4,061,536号を参照されたい。
【0020】
図示の燃料集合体20は、制御棒案内管24が燃料棒アレイ内に戦略的に配置された燃料棒28の正方形アレイを有するタイプである。更に、下部ノズル22、上部ノズル32、及び同様に支持グリッド26も、概ね断面が正方形である。図示の特定の燃料集合体20は例示のためのものであるから、ノズル又はグリッドの形状も、燃料棒28及び案内管24の数及び構成も限定の意図を含むものではなく、本発明が図示の具体例とは異なる形状、構成、及び配置に等しく適用可能であることを理解されたい。
【0021】
例えば、
図2及び
図4に示されるように、支持グリッド26はフレーム組立体40及び概ね円筒形の管状部材50である少なくとも1つの燃料棒支持体51を含む。フレーム組立体40は、セル壁43によって画定された複数のセル42を含む。各セル42は文字「w」で示される幅を有する。一実施形態では、セル42及びセル壁43は、2つの相互連結セット、即ち垂直セット46及び水平セット48の形に配設された、複数のほぼ平坦で細長いストラップ部材44から形成される。ストラップ部材44の垂直及び水平セット48を形成するストラップ部材44は、概ね互いに直交している。加えて、各セットのストラップ部材44は概ね等間隔である。この構成では、ストラップ部材44は概ね正方形のセル42Aを形成する。したがって、各セル42Aは、互いに直交し、セル42Aの角を貫通する2つの斜交軸「d1」及び「d2」、並びに、互いに直交し、セル42Aの中心を貫通し、セル壁43と直角に交わる、2つの鉛直軸「n1」及び「n2」を有する。2つの鉛直軸が貫通するセル壁43上の点は、セル壁43とセル42の中心との間の最接近点「cp」である。
図3に示されるように、フレーム組立体40は文字「h」によって示される高さを有し、この高さは、フレーム組立体40の幅又は長さよりも実質的に短い。更に、フレーム組立体40は頂部側面47及び底部側面49を有する。本発明のストラップ部材40は、従来技術のストラップ部材のように、バネ及びディンプル等の突起を含まないことに留意されたい。さらに別の支持構造がないことで、フレーム組立体40の構築が非常に容易となる。
【0022】
支持グリッド26の管状部材50が
図4及び
図5に示されている。管状部材50は少なくとも1つのらせん溝付き部分又は燃料棒接触部分52、セル接触部分54及びそれらの間に位置する遷移部分56を含む。
図4〜
図6に示されるように、管状部材50には4つの燃料棒接触部分52があるが、これが好ましい実施形態である。他の構成について以下で論じる。セル接触部分54は、セル幅と概ね等しいより大きな直径を有し、セル42とぴったり係合するように構成されている。燃料棒接触部分52は、当該燃料棒28の直径と概ね等しい小さな直径を有する。したがって、管状部材50はセル42内に配置することができ、燃料棒28は管状部材50内に配置可能である。好ましい実施形態では、管状部材50は均一の厚さを有する材料から作られる。したがって、らせん状燃料棒接触部分52は、管状部材50の外側面とセル壁43との間に外側通路60を画定する。加えて、セル接触部分54は燃料棒28から離隔しており、内部通路62を画定する。外部通路60又は内部通路62のいずれかを通って流れる水は、らせん状燃料棒接触部分52の形状による影響を受けて、攪拌される。
【0023】
管状部材50は、ピッチの度合いを任意に設定できる任意数のらせん状燃料棒接触部分52を有するように構成可能である。例えば
図7に示されるように、管状部材50は、管状部材50の周囲360度に延在する単一のらせん状燃料棒接触部分52を有する。
図8に示されるように、管状部材50は、それぞれが管状部材50の周囲180度に延在する2つのらせん状燃料棒接触部分52を有する。
図9に示されるように、管状部材50は、それぞれが管状部材50の周囲360度に延在する2つのらせん状燃料棒接触部分52を有する。前述のように、
図5は、それぞれが管状部材50の周囲90度に延在する4つのらせん状燃料棒接触部分52を有する管状部材50を示す。好ましくは、らせん状燃料棒接触部分52は管状部材50の周囲に等間隔に配設されるが、必須条件ではない。好ましくは、ピッチは0.001から20.0の間である。
【0024】
上記の例は、(N)個のらせん状燃料棒接触部分52及び360度又は360度の倍数に等しい角変位(A)を使用している。この構成は特に正方形のセル42Aに使用するためのものである。即ち、セル接触部分54は、セル壁43上の最接近点でのみセル壁43に接触することになる。他の点、例えばセル42Aの角では、セル接触部分54であるより大きな直径の管状部材50はセル壁43に接触しない。したがって、4つの等間隔のらせん状燃料棒接触部分52がそれぞれ管状部材50の周囲90度に延在する、
図6に最もよく示されるように、対応する4つのセル接触部分54はそれぞれらせん状燃料棒接触部分52の間に位置する。管状部材50とセル壁43との間の接触表面積を最大にするために、管状部材50は、各らせん状燃料棒接触部分52がセルの頂部側面47で斜交軸と概ね一直線になり、セルの底部側面49で異なる斜交軸と一直線になるように、配置される。この配向では、セル接触部分54は、頂部側面47及び底部側面49でセル壁43の最接近点と一直線になる。同様の構成を、任意の形状のセル42で実現することができる。即ち、らせん状燃料棒接触部分52の数(N)をセル42に対する側面の数(S)に等しくし、角変位(A)を360度/Sにするのが好ましい。したがって、管状部材は、各らせん状燃料棒接触部分52がセルの頂部側面47でセル42の角を通る軸と概ね一直線になり、セルの底部側面49でセル42の角を通る異なる軸と一直線になるように、配置可能である。したがって、セル接触部分54は、頂部側面47及び底部側面49でセル壁43の最接近点と一直線になる。
【0025】
他の実施形態では、フレーム組立体40は、複数の連結された管状フレーム部材70によって画定される複数の円筒状セル42Bを含む。
図10に示されるように、フレーム組立体40の複数の管状フレーム部材70は高密度に充填されているが、
図11に示されるように、管状フレーム部材70を整列したパターンにする方が好ましい。即ち、管状フレーム部材70は、各管状フレーム部材70の周囲に90度の間隔で結合される。管状部材50は、円筒形セル42B内に配置される。
図12に示される、管状部材50及び円筒形セル42Bの組み合わせでは、燃料棒28と管状部材50との間に内部通路62が、また、管状部材50と管状フレーム部材70との間に外部通路60が生まれる。管状フレーム部材70の円筒形セル42Bは、セル接触部分54全体がセル壁43に当接するという別の利点を有する。即ち、円筒形セル42Bの直径はセルの幅と同じであり、これは最接近点とも同じであるため、セル接触部分54はセル壁43の高さ全体に沿ってセル壁43と係合することになる。これは、セル接触部分54が角ではセル壁43に接触しない正方形セル42Aとは異なる。
【0026】
図13に示される他の実施形態では、管状部材50及び管状フレーム部材70の機能がらせん状フレーム部材80に結合されている。即ち、フレーム組立体40はマトリックス・パターン
の形に配置された複数のらせん状フレーム部材81を含む。らせん状フレーム部材80は、管状部材50と同様に、少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分52を含む。しかしながら、セル接触部分54の代わりに、らせん状フレーム部材80の外側面が、隣接するらせん状フレーム部材80の接触部分55に直接結合されるように構成された接触部分55である。フレーム組立体40の管状フレーム部材70の実施形態と同様に、らせん状フレーム部材80はそれぞれの周縁で90度の間隔で結合される。加えて、この実施形態では、フレーム組立体40は好ましくは、複数のらせん状フレーム部材81の周囲に延在するように構成された複数の外側ストラップ82を含む。外側ストラップ82は、複数のらせん状フレーム部材81の外側縁部に位置するらせん状フレーム部材80の接触部分55に結合される。燃料棒28は、少なくとも1つのらせん状フレーム部材80を貫通するように配置される。
【0027】
図12に最もよく示されるように、断面で見ると、管状部材50の各部、即ち、らせん状燃料棒接触部分52、セル接触部分54、及び遷移部分56は好ましくは滑らかな曲線状である。この構成は、管状部材50に圧縮性のバネに似た性質を与える。しかしながら、
図14に示されるように、セル接触部分54を平坦で長い辺又はプラットフォーム90にすることができる。プラットフォーム90は、セル壁43と係合する大きな表面積を提供するように構成される。プラットフォーム90を長くすると、遷移部分56を急に曲げる必要がある。同様に、
図15に示されるように、らせん状燃料棒接触部分52は、燃料棒28の周囲に放射状に延在する凹型プラットフォーム92を含むことができる。前述のように、凹型プラットフォーム92を長くすると、遷移部分56を急に曲げる必要がある。管状部材50は、セル接触部分54のところにプラットフォーム90を、また、らせん状燃料棒接触部分52のところに凹型プラットフォーム92を含むこともできる。最後に、管状部材50は、概ね平坦な遷移部分56が角度を付けた端部94を備えるように構成することも可能である。
図16に示されるように、この実施形態では、水平断面図で見ると遷移部分56は概ね平坦である。燃料棒接触部分52がらせん状であるため、遷移部分56はフレーム組立体40の高さ方向では平坦でないことが分かる。
【0028】
前述のように、らせん状接触部分52のピッチは管状部材50に沿って可変であってよい。例えば、らせん状接触部分52は管状部材50及び/又は管状フレーム部材70の下縁部100(以下で考察)で第1のピッチを有することができ、同じらせん状接触部分52は管状部材50及び/又は管状フレーム部材70の上縁部102(以下で考察)で異なるピッチを有することができる。
【0029】
わかりやすいようにらせん状接触部分52を概略的に線で示した図である
図17から、各管状部材50及び/又は各管状フレーム部材70は水流に対して先端である下縁部100を有する。同様に、各管状部材50及び/又は各管状フレーム部材70は水流に対して終端である上縁部102を有する。管状部材50及び/又は管状フレーム部材70がフレーム組立体
40内に配置されると、管状部材の下縁部100はフレーム組立体の頂部側面47よりも底部側面49近くに位置する。逆に、管状部材の上縁部102は、フレーム組立体の底部側面49よりも頂部側面47近くに位置する。更に、各管状部材50及び/又は各管状フレーム部材70は高さを有することにも留意されたい。
【0030】
したがって、少なくとも1つのらせん状接触部分52は管状部材の下縁部100で第1のピッチを有し、管状部材の上縁部102で第2のピッチに変化する。一実施形態(図示せず)では、この変化は漸進的である。この構成では、少なくとも1つのらせん状接触部分52は、本質的に管状部材50の高さ全体にわたって各高度で異なるピッチを有する。
【0031】
しかしながら、好ましい実施形態では、管状部材50及び/又は管状フレーム部材70は2つ又はそれ以上の部分106、108を有し、それぞれの部分は軸方向の部分であって、らせん状接触部分52は異なるピッチを有する。即ち、管状部材50は円筒軸110を有し、これは管状部材が原子炉内の燃料集合体20内にあると、概ね垂直に延びる。図に示されるように、第1の軸方向部分106は、管状部材50の下位、即ち上流部分である。以下、第1及び第2の軸方向部分106、108と呼ぶ、2つ又はそれ以上の軸方向部分は、管状部材の円筒軸110に概ね直交して延在する、想像上の平面又は線112のいずれかの側に位置する。少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分52は、第1の軸方向部分106及び第2の軸方向部分108の両方にわたって延びる。第1の軸方向部分106上の少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分52は第1のピッチを有し、第2の軸方向部分108上の少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分52は第2のピッチを有する。好ましくは、第1の軸方向部分106上の少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分52のピッチは滑らかである(即ち概ね垂直である水の流路に対して)。即ち、らせん勾配が低いと言うことができる。逆に、第2の軸方向部分108上の少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分52のピッチは急なピッチ、即ち、らせん勾配が高い。
図17には、少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分52のピッチがわかりやすいように誇張されて示されている。前述のように、らせん状燃料棒接触部分52を管状部材50の周囲に等間隔で配置可能であるが、これは必須ではない。即ち、少なくとも1つのらせん状燃料棒接触部分52が複数のらせん状燃料棒接触部分53である場合、らせん状燃料棒接触部分52が管状部材の下縁部100及び管状部材の上縁部102でそれぞれ開始及び終了する点は、管状部材50の周囲に等間隔に位置する。これは、複数のらせん状燃料棒接触部分53のそれぞれのらせん状燃料棒接触部分52が、管状部材50の周囲に「等しい角度位置にある」と言うことができる。例えば、2つのらせん状燃料棒接触部分52は180度離隔させ、3つのらせん状燃料棒接触部分52は120度離隔させ、4つのらせん状燃料棒接触部分52は90度離隔させ、5つのらせん状燃料棒接触部分52は72度離隔させ、6つのらせん状燃料棒接触部分52は60度離隔させ、8つのらせん状燃料棒接触部分52は
図21に示されるように45度離隔させることができる、という具合である。ここでも、らせん状燃料棒接触部分52を等間隔にすることが好ましいが、必須ではないことに留意されたい。例えば、管状部材50の2つのらせん状燃料棒接触部分52を90度離隔させ、それぞれが管状部材50の軸長、即ち高さにわたって180度延在させることが可能である。この構成では、管状部材の4分の1(周囲約90度にわたって延在する弧)は管状部材の下縁部100から管状部材の上縁部102まで概ね滑らかである。
【0032】
前述のように、フレーム組立体40は高さを有する。言い換えれば、各ストラップ部材44は高さを有する。典型的には、各ストラップ部材44の高さは同じである。しかしながら、外側ストラップ82は内側ストラップ部材44に対して増分した高さを有することができる。管状部材50(及び/又は管状フレーム部材70)は、フレーム組立体40、ストラップ部材44及び/又は外側ストラップ82と実質的に同様の、軸長又は高さを有することができる。他の実施形態では、
図18に示されるように、管状部材50(及び/又は管状フレーム部材70)はフレーム組立体40とは異なる高さを有する。例えば、管状部材50はフレーム組立体40よりも高くてよく、管状部材50の一部はフレーム組立体40よりも上方及び/又は下方に延在する(図示せず)。好ましい実施形態では、管状部材50は、
図18に示すように、フレーム組立体40の高さよりも低い高さを有する。この構成では、管状部材の上縁部102は好ましくはフレーム組立体の頂部側面47とほぼ平行である。
【0033】
前述のように、選択されたセル42内のらせん状通路60、62の向きを逆にすることによって、フレーム組立体40に掛かるトルク量を制御することができる。即ち、軸方向に見ると、管状部材(及び/又は管状フレーム部材70)はねじれを有する。このねじれは、
図19に示されるように時計回り又は反時計回りである。異なるねじれを伴う管状部材(及び/又は管状フレーム部材70)がフレーム組立体40内に配置されると、フレーム組立体40に掛かるトルク量を制御することができる。
【0034】
以上、管状部材50及びフレーム組立体40のいくつかの変形例について述べた。一実施形態では、フレーム組立体40のすべての管状部材(及び/又は管状フレーム部材70)は実質的に同様の管状部材50(及び/又は管状フレーム部材70)である。即ち、すべての管状部材50(及び/又は管状フレーム部材70)は実質的に同じ特徴を有する。他の実施形態では、単一のフレーム組立体40又は支持グリッド26の選択された管状部材50(及び/又は管状フレーム部材70)は異なる特徴を有する。前述のように、ねじれが異なる管状部材50(及び/又は管状フレーム部材70)を単一のフレーム組立体40に配置することができる。更に、1例にすぎないが、1つの支持グリッドにおいて、選択された数の管状部材50が4つのらせん状燃料棒接触部分52を持つように、また、残りの管状部材50が8つのらせん状燃料棒接触部分52を持つようにすることが望ましい場合がある。或いは別の例にすぎないが、1つの支持グリッドにおいて、選択された数の管状部材50が可変ピッチを有するうららせん状燃料棒接触部分52を備えるが、残りの管状部材50が一定ピッチのらせん状燃料棒接触部分52を持つようにすることが望ましい場合がある。更に別の例として、支持グリッド26がフレーム組立体40の組み合わせを有するようにしてもよい。即ち、
図20に示されるように、フレーム組立体40が、外側ストラップ82と、限定数のストラップ部材44、即ち、完全で均一のグリッドを形成するに十分なストラップ部材44よりも少ない数の内側ストラップ部材44とを含むようにしてもよい。フレーム組立体40が限定数のストラップ部材44を有する場合、セル42は限定数だけ形成可能である。こうした構成では、ストラップ部材44は等間隔でなく、好ましくは外側ストラップ82に比較的隣接して配置される。この構成では、フレーム組立体40の中間部分は空である。前述の管状フレーム部材70はこうしたオープンな中間部分を形成するように配設できる。したがって、支持グリッド26は、セル42内に位置する管状部材50並びにセル42よりも大きなオープン領域120内に位置する管状フレーム部材70の両方を、ストラップ部材44の間に含むことが可能である。
【0035】
前述の変形例の任意の組み合わせが可能であることを理解されよう。したがって、種々の特徴(例えば、接触部分52の数、高さ、接触部分52の可変ピッチ等)を備えた要素を有する支持グリッド26を記述するために、「少なくとも1つの管状部材50」又は「少なくとも1つのらせん状フレーム部材70」が特定の特徴を有するものであると言うことができる。こうした記述は、他の管状部材50及び/又は管状フレーム部材70が同じ特徴を有する場合、または、有さない場合もあることを意味する。例えば、支持グリッド26は、「円筒軸110と少なくとも第1の軸方向部分106及び第2の軸方向部分108を有する複数のらせん状フレーム部材の少なくとも1つ」として記述することができる。これは、他の管状部材50及び/又は管状フレーム部材70が「第1の軸方向部分106及び第2の軸方向部分108」を有する場合、または、有さない場合もあることを意味する。更に他の例として、支持グリッド26は、ねじれが時計回りの少なくとも1つの管状部材50及びねじれが反時計回りの少なくとも1つの管状部材50を有するものとして記述することができる。したがって、100個の管状部材50の支持グリッド26では、(1)ねじれが時計回りである50個の管状部材50とねじれが反時計回りである50個の管状部材50、又は、(2)ねじれが時計回りである1つの管状部材50とねじれが反時計回りである99個の管状部材50、或いは他の任意の組み合わせとすることが可能である。
【0036】
本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、当業者であれば、本開示の教示全体に鑑みてそうした細部に対する様々な修正及び代替が開発可能であることを理解されよう。したがって、開示された特定の配置構成は単なる例示であり、添付の特許請求の範囲並びにその任意及びすべての均等物の全幅が与えられる本発明の範囲に関して制限的ではないことを意味する。