特許第5770361号(P5770361)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770361
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】分割導管および形成用プロセス
(51)【国際特許分類】
   H02G 9/06 20060101AFI20150806BHJP
   F16L 9/19 20060101ALI20150806BHJP
【FI】
   H02G9/06
   F16L9/19 A
【請求項の数】13
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-506404(P2014-506404)
(86)(22)【出願日】2012年2月7日
(65)【公表番号】特表2014-512796(P2014-512796A)
(43)【公表日】2014年5月22日
(86)【国際出願番号】US2012024053
(87)【国際公開番号】WO2012145055
(87)【国際公開日】20121026
【審査請求日】2013年12月18日
(31)【優先権主張番号】13/088,837
(32)【優先日】2011年4月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/088,859
(32)【優先日】2011年4月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599060788
【氏名又は名称】ミリケン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Milliken & Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】ヘプフィンガー、ジョン・エム.
(72)【発明者】
【氏名】ゼイレル、バーナード
【審査官】 木村 励
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第5587115(US,A)
【文献】 特開昭53−101714(JP,A)
【文献】 特表2003−503000(JP,A)
【文献】 特開昭63−98413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 9/06
F16L 9/19
B29C 47/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面と外面とを有する熱可塑性導管と、第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する少なくとも1つの帯状のテキスタイルとを備える分割導管であって、前記帯状のテキスタイルの前記第1の長手方向の縁部および第2の長手方向の縁部が前記導管の前記内面に付着され、ケーブルを包むための少なくとも2つの可撓性で長手方向の経路を形成し、前記帯状のテキスタイルが、前記導管の前記熱可塑性物質の溶融温度よりも高い前記溶融温度を有する織り糸を備える、分割導管。
【請求項2】
前記帯状のテキスタイルの前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が、前記導管の前記内面に埋め込まれた、請求項1に記載の分割導管。
【請求項3】
前記分割導管が、各々が第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する少なくとも2つの帯状のテキスタイルを備え、前記帯状のテキスタイルの前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が前記導管の前記内面に付着され、ケーブルを包むための少なくとも3つの可撓性で長手方向の経路を形成する、請求項1に記載の分割導管。
【請求項4】
前記帯状のテキスタイルが、織布、不織布、およびニットからなるグループから選択された、請求項1に記載の分割導管。
【請求項5】
熱可塑性導管と、第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する帯状の薄膜とを備える分割導管であって、前記帯状の薄膜が前記導管の前記熱可塑性ポリマーの溶融温度よりも高い前記溶融温度を有し、前記帯状の薄膜の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が前記導管の内面に付着され、ケーブルを包むための少なくとも2つの可撓性で長手方向の経路を形成する、分割導管。
【請求項6】
前記帯状の薄膜の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が、前記導管の前記内面に埋め込まれた、請求項に記載の分割導管。
【請求項7】
前記可撓性で長手方向の経路のうちの少なくとも1つがケーブルをさらに備える、請求項に記載の分割導管。
【請求項8】
順番に、
第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する帯状の基板を形成することと、
溶融した熱可塑性ポリマーを導管の形に押出成形し、導管形成の間または直後に前記押出成形された導管内に少なくとも1つの帯状の基板を配置することと
を備え、前記基板が帯状のテキスタイルおよび帯状の薄膜からなるグループから選択され、前記帯状の基板の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が前記導管の内面に付着し、前記帯状の基板が、前記導管の前記熱可塑性ポリマーの溶融温度よりも高い前記溶融温度を有するポリマーを備える、分割導管を製作する方法。
【請求項9】
前記帯状の基板の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が、前記導管の前記内面に埋め込まれる、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記帯状の基板の前記第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部との間の距離が、前記導管の内径よりも大きい、請求項に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも2つの帯状の基板が、形成の間または直後に前記導管の内部に配置される、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記帯状の基板が、織布の帯状のテキスタイル、不織布の帯状のテキスタイル、ニットの帯状のテキスタイル、および帯状の薄膜からなるグループから選択された帯状のテキスタイルである、請求項に記載の方法。
【請求項13】
第1の溶融した熱可塑性物質を導管の形に、かつ第2の溶融した熱可塑性物質を前記導管内の帯状の薄膜に同時に押出成形することを備え、前記帯状の薄膜が第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有し、前記帯状の薄膜の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が前記導管に埋め込まれ、前記第1の熱可塑性物質と前記第2の熱可塑性物質が異なるポリマーであり、前記第1の熱可塑性物質が、前記第2の熱可塑性物質の溶融温度よりも低い前記溶融温度を有する、分割導管を製作する方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
(技術分野)
本開示は、一般に、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、電気ケーブル、電気配線などのケーブルをその中に配置することができる分割導管に関する。より詳細には、本開示は、その長手方向の縁部で導管に取り付けられ、導管を2つ以上の長手方向の経路に分離する帯状の基板を有する分割導管に関する。
【0002】
本開示はまた、一般に、光ファイバケーブル、同軸ケーブルなどのケーブルをその中に配置することができる分割導管を形成するプロセスに関する。より詳細には、本開示は、その長手方向の縁部で導管に取り付けられ、導管を2つ以上の長手方向の経路に分離する帯状の基板を有する分割導管を形成するプロセスに関する。
【0003】
(背景)
光ファイバ通信ケーブルなどのケーブルは、しばしば非常に長く地下に設けられ、何マイルにもわたって延びる場合さえある。地上の区域がケーブルおよびそのそれぞれのサポート装置で雑然としないように、ケーブルを地下に埋めることは当技術分野で知られている。さらに、ケーブルを地下に配置することによって、天候および他の潜在的に有害な環境からいっそう保護される。
【0004】
地中に設置する間ケーブルをより完全に保護するために、ケーブルを導管内に配置することもケーブルの技術分野で知られている。しばしばポリ塩化ビニル管材、ポリエチレン管材などのレングス(lengths)から形成される導管が地中に敷設され、その後ロープが、ブロウイング(blowing)か、またはロッディング(rodding)かのいずれかにより導管内に配置される。次に、ロープが通信ケーブルのうちの1つに取り付けられる。導管の一方の端部からロープを引っ張ることによって、ケーブルが導管を通って適所に引き寄せられる。導管内に配置されると、ケーブルは、天候、水などによって引き起こされる場合がある損害から保護される。
【0005】
導管が適所にあるとき、その後同じ位置に第2の通信ケーブルを通すことが望ましい。したがって、新しく長い導管を敷設するよりむしろ、既設の導管内のデッドスペースを利用することが、費用および時間の見地から望ましい。しかしながら、すでに第1のケーブルを含んでいる導管に第2のケーブルを単に挿入することは困難であることが分かっている。すでにケーブルを含んでいる導管にロープを吹き込むか「くねらせる」とき、(またはすでに敷設されたケーブルを有する導管を通して第2のケーブルを「くねらせる」とき)、ロープ(またはケーブル)はしばしば第1のケーブルによって妨害される。そのような場合、ロープ(または第2のケーブル)は第1のケーブルとからまるか、第1のケーブルに巻きつき、ケーブルに損害をもたらす。
【0006】
導管を個別のセクションに分離するために、導管に挿入される仕切りを提供して、それにより第2のケーブルの挿入を容易にすることが提案された。導管が長距離にわたって配置されたとき、くねり(undulation)がその中に常に生じるという問題に遭遇した。また、アンダーパスなどの計画された湾曲において、既知の仕切りをその中に配置することが、不可能ではないにしても困難であることにしばしば遭遇する。
【0007】
したがって、地下の通信ケーブル導管などの導管を個別のセクションに分離または分割する為のデバイスの必要性が存在する。導管内の空間の使用を改善する為の分割デバイスの必要性も存在する。
【0008】
(簡単な概要)
熱可塑性導管および少なくとも1つの帯状のテキスタイル(textile)を含む分割導管が提供される。帯状の基板は、帯状のテキスタイルまたは帯状の薄膜である場合があり、導管の内面に付着されるか、または埋め込まれ、ケーブルまたは他の細長い構造体を包むための少なくとも2つの可撓性で長手方向の経路を形成する、第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する。
【0009】
第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する帯状の基板を形成することを備える、分割導管を製造するための方法も提供される。帯状の基板は、帯状のテキスタイルまたは帯状の薄膜である。次いで、溶融した熱可塑性物質を導管の形に押出成形することと、導管形成の間または直後に、押出成形された導管内に1つの帯状の基板を配置すること。帯状の基板の第1の長手方向の縁部および第2の長手方向の縁部は、導管の内面に付着されるか、または埋め込まれる。帯状の薄膜と導管を同時に共押出成形することによって、分割導管を形成するプロセスも開示される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】2つの経路を形成する1つの帯状の基板を有する本発明の一実施形態の説明図。
図2】3つの経路を形成する2つの帯状の基板を有する本発明の一実施形態の説明図。
図3】3つの経路を形成する1つの帯状の基板を有する本発明の一実施形態の説明図。
図4】2つの経路を形成する1つの帯状の基板を有し、帯状の基板が導管の内面に向かって移動した本発明の一実施形態の説明図。
図5】5つの経路を形成する2つの帯状の基板を有する本発明の一実施形態の説明図。
【0011】
添付の図面を参照しながら本発明の例示的な実施形態が例としてここで記載される。
【0012】
(詳細な説明)
ここに記載された分割導管は容易に製造される。各分割導管は、かぎ裂きまたは摩擦に起因する過剰な熱もなくケーブルが引き出されることを可能にする構造体を提供する。加えて、分割導管は、導管の他の経路内の隣接するケーブルとの間の接触または互い違いになることによる損失を生じさせない。
【0013】
「帯状の基板」という用語は、テキスタイルまたは薄膜などの任意の適切な材料から作られた可撓性材料の長い細片を指す。「長手方向の縁部」という用語は、帯状の基板の長さに沿った縁部を指す。「長手方向の軸」という用語は、その長さに沿った帯状の基板の軸を指す。本出願において、「一体型」は、いかなる接着剤または粘着剤もこれ以上使用せずに、2つ以上の材料が互いに接続されていることを意味する。分割導管は一体型であると考えることができる。
【0014】
ここで図1を参照すると、分割導管10の一実施形態が図示される。図1では、導管100は1つの帯状の基板200を含む。帯状の基板200は、2つの長手方向の縁部、すなわち第1の長手方向の縁部200aと第2の長手方向の縁部200bとを有し、両方とも導管100の内面100aに付着される。これにより、ケーブルまたは他の細長い構造物が配置可能な2つの経路310および320が形成される。ケーブルまたは他の細長い構造物は、分割導管の形成中、導管が形成された後、または導管が設置された後に経路内に配置することができる。形成された分割導管は、可撓性であり、いくつかの代替技術よりも重量が低い。
【0015】
(パイプまたはチューブと呼ばれることもある)導管10は、熱可塑性物質などの押出成形可能な材料から形成された任意の適切な導管であり得る。導管は、任意の適切な壁の厚み、内径、および外径を有することができる。光ファイバ分野で使用する導管は、およそ12mmから50mmの内径を有する傾向がある。他の実施形態では、導管は、たとえばおよそ100mmから150mmの非常に大きい内径を有してもよく、またはおよそ50mm未満などの非常に小さい直径を有してもよい。導管は好ましくは可撓性である。一実施形態では、導管は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、およびポリ塩化ビニルからなるグループから選択されたポリマーから形成される。導管はでこぼこの仕上げを含んで、薄膜がケーブル、プルライン、または他の細長い構造物と接触する数を減少させる。一実施形態では、導管の内面または外面はテクスチャード加工の表面を有する。テクスチャード加工の表面の一例は、手触り(texture)がオレンジ(果物)の皮のでこぼこの面に似ている「オレンジの皮」仕上げである。このテクスチャード加工の表面は、摩擦係数を軽減し、ケーブルまたは他の細長い構造物のより容易な挿入を可能にするように働くことができる。導管は滑らかな壁、波形などであり得る。
【0016】
帯状の基板200は任意の適切な材料から形成することができる。帯状の基板は可撓性であり、低い摩擦係数を有してケーブルの損害を回避し、好ましくはケーブル設置中の引き裂きを回避する高い強度を有するべきである。一実施形態では、帯状の基板は、導管を形成するために使用される熱可塑性ポリマーの押出成形温度に耐えられることができる。
【0017】
好ましくは、帯状の基板の場合の摩擦係数(動的または摺動の摩擦係数)は約0.06から約0.14の間であり、約0.08から約0.13のより狭い範囲も使用することができる。一実施形態では、この布地の破断引張強度は、約45Kg/cmから約70Kg/cmの範囲内である。別の実施形態では、帯状の基板の伸長率は、22.5kgの力で2%と5%の間であり、45.5Kgの力で5%と10%の間である。好ましくは、帯状の基板はおよそ0.025インチから0.100インチの厚さを有する。好ましくは、帯状の基板はおよそ200ポンド/cmから600ポンド/cmの破壊強度を有する。好ましくは、帯状の基板は10cm3/cm2/sから70cm3/cm2/sの通気度を有する。好ましくは、帯状の基板はASTM D6827で測定されたように、およそ100グラム重量と400グラム重量の間の剛性を有する。
【0018】
一実施形態では、帯状の基板200は帯状のテキスタイルである。使用される帯状のテキスタイルは任意の適切なテキスタイルであるが、好ましくは、可撓性で低い摩擦係数と高い引張強度とを有するテキスタイルである。テキスタイルは、ニット、織布、不織布(non-woven)、または一方向性(unidirectional)であってもよい。帯状のテキスタイルは、低摩擦、耐火性、粘着性、または彩色などの追加機能の化学的性質を有することができる。化学的性質は、織り糸の形成中に織り糸に加えるか、またはテキスタイル形成の前もしくは後に織り糸に加えることができる。テキスタイルは、一実施形態では1ヤードにつきおよそ2オンスから20オンスの重さを有し、別の実施形態では1ヤードにつきおよそ10オンスから12オンスの重さを有する。テキスタイル内の織り糸間の空間は、テキスタイルの通気性および分割導管の可撓性に役立つ。さらに、これらの形状を有すると、分割導管内で帯状のテキスタイルが容易に移動することが可能になり、経路の大きさを変更し、空の経路間にケーブルを設置することを容易にする。
【0019】
一実施形態では、帯状のテキスタイルは織布である。布地の基材はまた、たとえば、平織り、サテン織り、綾織り、バスケット織り、ポプリン織り、ジャカード織り、およびクレープ織りのテキスタイルであってもよい。好ましくは、織布は平織りのテキスタイルである。平織りは良好な摩耗(abrasion)および損摩耗の特性を有することが示されている。綾織りは複雑なカーブに対して良好な性質を有し、そのためいくつかの帯状のテキスタイルにも好ましい場合があることが示されている。一実施形態では、縦方向におけるエンド数は35と70の間である。一実施形態では、縦糸のデニールは350デニールと1200デニールの間である。一実施形態では、テキスタイルは、分割導管の可撓性を増大させ、分割導管内で帯状のテキスタイルが容易に移動することが可能になって、経路の大きさを変更し、空の経路間にケーブルを設置することを容易にする通気性である。
【0020】
別の実施形態では、帯状のテキスタイルは、ニット、たとえば、丸編みニット、逆丸編みニット(reverse plaited circular knit)、二重ニット、シングルジャージニット、二端フリースニット、三端フリースニット、テリーニットすなわち二重ループニット、横入れ縦ニット、縦ニット、およびマイクロデニール面付き縦ニットまたはマイクロデニール面なし縦ニットである。
【0021】
別の実施形態では、帯状のテキスタイルは、三軸布地(ニット、織布、または不織布)などの多軸である。別の実施形態では、帯状のテキスタイルはバイアス布地である。別の実施形態では、帯状のテキスタイルは不織布である。不織布という用語は、ある程度の内部結合を有する有機的構造(coordinated structure)を提供するために、もつれた、および/または熱で溶けた大量の織り糸を組み込んだ構造を指す。帯状のテキスタイルとして使用する不織布の布地は、たとえば、メルトスパン法プロセス、水流交絡法プロセス、機械交絡法プロセス、ステッチボンドなどの多くのプロセスから形成することができる。別の実施形態では、帯状のテキスタイルは単指向性テキスタイルであり、重複する織り糸を有する場合があるか、または織り糸の間にすき間を有する場合がある。
【0022】
帯状の基板200を形成する帯状のテキスタイルを編成する織り糸は、任意の適切な織り糸であってもよい。本出願では、本明細書で使用される「織り糸」には、モノフィラメントの細長い物体、マルチフィラメントの細長い物体、リボン、細片、ファイバ、テープなどが含まれる。織り糸という用語は、上記のうちの複数の任意の1つまたは組合せを含む。織り糸は、スプーンステープル織り糸(spun staple yarn)、モノフィラメント、またはマルチフィラメント、単一成分、複合成分(bi-component)、または複数成分(multi-component)などの任意の適切な形でもよく、円形、マルチロバル(multi-lobal)、正方形または長方形(テープ)、および楕円形などの、任意の適切な断面形状を有することができる。
【0023】
織り糸用のいくつかの適切な材料には、ポリアミド、(メタ型およびパラ型を含む)アラミド、レーヨン、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニル、(ナイロン6、ナイロン6,6、およびナイロン4,6を含む)ナイロン、ポリエチレンナフタレン(PEN)、綿、鉄、炭素、ファイバグラス、鉄、ポリアクリル酸、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレングリコール(PEG)で改変されたPET、ポリ乳酸(PLA)、ポリトリメチレンテレフタレート、(ナイロン6およびナイロン6,6を含む)ナイロン、(レーヨンまたはテンセルなどの)再生セルロース誘導体(regenerated cellulosics)、スパンデックスなどのエラストマー材料、ポリアラミドなどの高性能ファイバ、ならびに、綿、リネン、ラミー、および麻などのポリイミド天然ファイバ、絹、羊毛、およびアンゴラ、アルパカ、ビクーニャなどの他の獣毛などのタンパク質材料、ファイバ強化ポリマー、熱硬化性ポリマー、それらの混紡物(blends)、ならびにそれらの交織物(mixture)が含まれる。
【0024】
一実施形態では、テキスタイルの織り糸は導管を形成する熱可塑性ポリマーよりも高い溶融温度を有し、そのため分割導管を形成する押出成形プロセスの間溶融しない。別の実施形態では、織り糸は(熱硬化性ポリマーまたはいくつかの天然ファイバからの織り糸のような)溶融温度を有していないが、物理的特性における顕著な損失もなく導管の押出成形状態に耐えることができるに違いない。
【0025】
一実施形態では、テキスタイルはモノフィラメントである縦の織り糸と横の織り糸とを含む。別の実施形態では、縦の織り糸はモノフィラメントであり、横の織り糸はマルチフィラメントである。別の実施形態では、縦の織り糸はモノフィラメントであり、横(filling)の織り糸はモノフィラメントの織り糸とマルチフィラメントの織り糸との交互配列である。別の実施形態では、縦の織り糸および横の織り糸はマルチフィラメントである。別の実施形態では、縦の織り糸はマルチフィラメントである。別の実施形態では、縦の織り糸はマルチフィラメントであり、横の織り糸はモノフィラメントである。「交互配列」というフレーズは、モノフィラメントの織り糸とマルチフィラメントの織り糸の繰返しパターンを指す。一実施形態では、モノフィラメントの織り糸対マルチフィラメントの織り糸の配列は1対1である。製品仕様が規定するように、1対2、1対3、2対3、3対4、または3対5などの他の比率も採用することができる。モノフィラメントの織り糸を含む実施形態の場合、織り糸のデニールは、好ましくはおよそ200デニールと800デニールの間である。マルチフィラメントの織り糸を含む実施形態の場合、織り糸のデニールは、好ましくはおよそ200デニールと1,000デニールの間である。
【0026】
帯状の基板200はまた、帯状の薄膜であってもよい。好ましくは、この薄膜は熱可塑性ポリマーから作られるが、熱硬化性物質を含む任意の他の適切な材料から作ることもできる。いくつかの適切な熱可塑性ポリマーには、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、それらの混紡物、およびそれらの共重合体(co-polymer)が含まれるが、それらに限定されない。好ましくは、薄膜は、ポリエステル、ポリオレフィン、およびポリアミドからなるグループから選択された熱可塑性物質から形成される。帯状の薄膜は穿孔を有してもよく、または連続的であってもよい。穿孔は薄膜の通気性および分割導管の可撓性に役立つ。さらに、穿孔を有すると、経路の大きさを変更する為に分割導管内での帯状の薄膜のより容易な移動を可能とし、空の経路間にケーブルを設置することを容易にする。さらに、帯状の薄膜は強化ファイバでもよく、または強化ファイバでなくてもよい。ファイバを含む薄膜は薄膜の破壊強度を増大させることができる。一実施形態では、帯状の薄膜の少なくとも1つの面はテクスチャード加工の表面を有する。テクスチャード加工の表面の一例は「オレンジの皮」仕上げである。このテクスチャード加工の表面は、摩擦係数を軽減し、ケーブルまたは他の細長い構造物のより容易な挿入を可能にするように働くことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、パイプの押出成形の間(または直後)に、すでに形成された独立型の帯状の薄膜が導管内に挿入される。一実施形態では、この帯状の薄膜は方向付けられ、押出成形後、薄膜が少なくとも1つの軸でさらに伸張されることを意味する。この方向付けは、導管内に配置されるべき薄膜の寸法安定性と強度とを増大させる働きをする。一実施形態では、薄膜が作られるポリマーは、導管を形成するために使用されるポリマーよりも高い溶融温度を有する。別の実施形態では、薄膜は(熱硬化性ポリマーのような)溶融温度を有していない。この実施形態では、薄膜は、物理的特性における顕著な損失なしに導管の押出成形状態に耐えることができるに違いない。製造プロセスの間、導管の押出成形の間または直後に、すでに形成された独立型の帯状の薄膜が導管内に導入され、薄膜はこのプロセスの間顕著な物理的特性を失わないに違いない。帯状の薄膜は、薄膜形成前にポリマーに加えられた、または形成された薄膜に加えられた化学的性質を有して、低摩擦、耐火性、接着性、または色を供給することができる。薄膜はでこぼこの仕上げを含んで、薄膜がケーブル、プルライン、または他の細長い構造物と接触する数を削減する。
【0028】
図1では、第1の長手方向の縁部200aと第2の長手方向の縁部200bの両方で導管100の内壁に付着された帯状の基板200が示されたが、帯状の基板の1つの縁部だけが導管100の内壁に付着された実施形態があり得る。
【0029】
一実施形態では、帯状の基板200の長手方向の縁部(200a、200b)は、導管の内面に埋め込まれる。「埋め込まれる」ということは、帯状の基板の縁部が内壁の表面に単に付着されておらず、導管の壁の内部に実際に存在し、その結果縁部が導管の材料によって完全に覆われ、囲まれ、固定化されることを意味する。
【0030】
一実施形態では、第1の長手方向の縁部200aと第2の長手方向の縁部200bとの間の距離として定義された帯状の基板の幅は、導管の内円周のおよそ32%と60%の間である。別の実施形態では、帯状の基板200の幅は導管の直径よりも大きい。たとえば、図4では分割導管の別の実施形態が示され、帯状の基板(または薄膜)が導管の内面に向かって移動し分割導管のチャンバのうちの1つに入り、そうしてより小さい摩擦およびより容易なケーブル設置のために他の(空の)経路を開くので、そのより長い幅が有益である。
【0031】
図2は、分割導管10が2つの帯状の基板200を有する導管100を含み、各帯状の基板200が導管100の内壁に付着された第1の長手方向の縁部200aと第2の長手方向の縁部200bとを有する、本発明のさらなる実施形態を示す。これにより、ケーブルまたは細長い構造体を配置するための3つの経路310、320、330が形成される。図2は2つの帯状の基板200とともに示されたが、3つ以上の帯状の基板200を有する実施形態もあり得る。
【0032】
図3は、導管100の内壁に付着された第1の長手方向の縁部200aおよび第2の長手方向の縁部200b、ならびに、随意に導管100の内壁に付着された(第1の縁部200aと第2の縁部200bの間の)材料のさらなるポイント200Cを有する1つの帯状の基板200を有する導管100を分割導管10が含む、本発明のさらなる実施形態を示す。さらなるポイント200Cは布地の長手方向の軸に沿って進む。1つの帯状の基板200を有する導管100は、3つの経路310、320、330を有する分割導管を形成する。
【0033】
分割導管を形成するための1つのプロセスは、すでに形成された独立型の帯状の基板200から始まる。このすでに形成された帯状の基板は、次いで導管の押出形成プロセスに導入され、そこでは帯状の基板200の第1の縁部200aおよび第2の縁部200bが、(導管のポリマーがまだそのガラス転移温度(Tg)より上にある間に)導管の押出成形の間または押出成形の直後に導管100の内面に付着されるか、または埋め込まれる。この実施形態では、帯状の基板の材料(テキスタイル用の織り糸または薄膜用のポリマー)は、好ましくは導管を形成するポリマーよりも高い溶融温度を有する。帯状の基板200の材料が溶融温度を有していない場合、好ましくは、帯状の基板は、物理的特性における顕著な損失もなく導管の形成(押出成形処理)状態に耐えることができるに違いない。導管が形成される押出成形プロセスの間、帯状の基板は、導管が依然少なくとも部分的に溶融し、たとえば、ローラーまたは可撓性のリブで溶融した導管の表面に圧入される間、形成中の導管内に導入される。これにより、帯状の基板の縁部が導管の材料に付着されるか、または埋め込まれることが可能になる。複数の帯状の基板を形成中の導管内に導入することができ、図2および図5に示されたような複数の経路をもたらす。
【0034】
一実施形態では、押出成形プロセス中に導入されて、図2に示されたような3つの経路310と、320と、330とを有する導管を形成する2つの帯状の基板が存在する。別の実施形態では、2つの縁部(第1の長手方向の縁部200aおよび第2の長手方向の縁部200b)、ならびにその長手方向の軸に沿って帯状の基板の別のセクションが導管の内壁に付着されるように、帯状の基板200が押出成形プロセス中に導入される。図3に示されたこの実施形態では、第1の長手方向の縁部200a、第2の長手方向の縁部200b、およびさらなるポイント200cが導管100のポリマーに付着されるか、または埋め込まれる。1つの帯状の基板200を用いて、3つの経路310、320、および330が作成される。
【0035】
別の実施形態では、導管は第1の溶融した熱可塑性物質と第2の溶融した熱可塑性物質とを同時に押出成形することから形成される。この第1のポリマーと第2のポリマーとの同時押出成形は、共押出成形からであり得る。第1の熱可塑性物質と第2の熱可塑性物質は、異なる組成物、溶融温度、および/または物理的特性を有する別個の異なるポリマーである。第1の熱可塑性物質は導管を形成し、第2の熱可塑性物質は導管内の帯状の薄膜を形成する。第1の熱可塑性物質は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、およびポリ塩化ビニルからなるグループから選択される。第2の熱可塑性物質は、ポリエステル、ポリオレフィン、およびポリアミドからなるグループから選択される。一実施形態では、第2の熱可塑性物質は、第1の熱可塑性物質の溶融温度よりも高い溶融温度を有する。別の実施形態では、第2の熱可塑性物質は第1の熱可塑性物質と同じポリマーであるが、わずかに薄く帯状の薄膜の屈曲が可能になる。別の実施形態では、帯状の薄膜は穿孔を有して経路間を空気が流れるのを可能にし、ロープまたはケーブルが導管から引き出されるとき帯状の薄膜が(導管の内面に向かって)じゃまにならない所に移動することを可能にし、こうしてより少ない摩擦とより容易な牽引をもたらす導管の横断面を増大させる。
【0036】
この実施形態では、第2の溶融した熱可塑性物質は、2つの経路を形成する導管の第1の熱可塑性物質に埋め込まれた第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する帯状の薄膜の形で、1つの帯状の基板を形成する。別の実施形態では、第2の溶融した熱可塑性物質は、3つの経路を形成する2つの帯状の基板を形成する。別の実施形態では、第2の溶融した熱可塑性物質は、各々が導管の第1の熱可塑性物質に埋め込まれた少なくとも1つの縁部を有する、少なくとも3つの帯状の基板を形成する。
【0037】
分割導管は、随意にプルラインまたはプルコードを含むことができる。これらは、分割導管の製造中、導管の形成後、または導管の配置後、少なくとも1つの経路内の導管の内側に配置することができる。通常、緊密に織られた比較的平らな細片の材料であるプルラインは、ケーブルを経路から引き出すために使用することができる。しかしながら、実質的に円形の横断面を有するプルコードは、より小さい直径のケーブルとともに首尾よく使用することができる。
【0038】
一実施形態では、プルラインは、約400ポンドと約3,000ポンドの間の引張強度を表す、緊密に織られたポリエステルの材料から形成される。代替の実施形態では、ねじれた円形ロープ(たとえば、多層コード)が使用され、そのようなプルコードはポリプロピレン、ポリエステルなどから作られる。
【0039】
分割導管は、ケーブルまたは他の細長い物体を収容するように設計される。これらは、分割導管の製造中、導管の形成後、または導管の配置後、少なくとも1つの経路内の導管の内側に配置することができる。
【0040】
このようにして引用された公報、特許出願、および特許などのすべての参考文献は、あたかも各参考文献が個別にかつ詳細に参照によって組み込まれていると示され、全体として本明細書に説明されたように、同じ範囲まで参照して本明細書によって組み込まれる。
【0041】
本発明を記載する文脈において(特に以下の特許請求の範囲の文脈において)、「a」および「an」および「the」という用語ならびに同様の指示対象の使用は、本明細書で特に断りのない限り、または文脈によって明確に否定されない限り、単数と複数の両方をカバーするものと解釈されるべきである。「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、または「含んでいる(containing)」という用語は、別段断りのない限り、オープンエンドな(すなわち、「含むが限定されない」を意味する)用語として解釈されるべきである。ここでの値の範囲の記載は、ここで別段断りのない限り、範囲内にある各個別の値を個々に参照することの省略方法として働くものであるにすぎず、各個別の値は、あたかも本明細書で個々に記載されたように指定内に組み込まれる。ここに記載されたすべての方法は、本明細書で別段断りのない限り、または文脈によって明確に否定されない限り、任意の適切な順序で実行することができる。本明細書で提供されたいかなる例または例示的な文言(たとえば、「など」)も、本発明をより良好に明らかにするものであるにすぎず、別段主張されない限り、本発明の範囲を限定しない。明細書内の文言は、本発明の実践に必須のいかなる特許請求されない要素も示していないものと解釈されるべきである。
【0042】
本発明を実施するための発明者に既知の最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態がここに記載された。それらの好ましい実施形態の変形形態は、上記の説明を読むと、当業者に明らかになり得る。発明者は、当業者がそのような変形形態を必要に応じて利用することを予想し、発明者は、本発明がここで詳細に記載された以外で実践されることを意図する。したがって、本発明は、適用可能な法律によって許容されたように、ここに添付された特許請求の範囲に記載された主題のすべての修正形態および均等物を含む。さらに、それらのすべての可能な変形形態における上述の要素のいかなる組合せも、ここで別段断りのない限り、または文脈によって明確に否定されない限り、本発明によって包含される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
内面と外面とを有する熱可塑性導管と、第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する少なくとも1つの帯状のテキスタイルとを備える分割導管であって、前記帯状のテキスタイルの前記第1の長手方向の縁部および第2の長手方向の縁部が前記導管の前記内面に付着され、ケーブルを包むための少なくとも2つの可撓性で長手方向の経路を形成する、分割導管。
[2]
前記帯状のテキスタイルの前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が、前記導管の前記内面に埋め込まれた、[1]に記載の分割導管。
[3]
前記分割導管が、各々が第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する少なくとも2つの帯状のテキスタイルを備え、前記帯状のテキスタイルの前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が前記導管の前記内面に付着され、ケーブルを包むための少なくとも3つの可撓性で長手方向の経路を形成する、[1]に記載の分割導管。
[4]
前記帯状のテキスタイルが、織布、不織布、およびニットからなるグループから選択された、[1]に記載の分割導管。
[5]
前記帯状のテキスタイルが、前記導管の前記熱可塑性物質の溶融温度よりも高い前記溶融温度を有する織り糸を備える、[1]に記載の分割導管。
[6]
熱可塑性導管と、第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する帯状の薄膜とを備える分割導管であって、前記帯状の薄膜が前記導管の前記熱可塑性ポリマーの溶融温度よりも高い前記溶融温度を有し、前記帯状の薄膜の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が前記導管の内面に付着され、ケーブルを包むための少なくとも2つの可撓性で長手方向の経路を形成する、分割導管。
[7]
前記帯状の薄膜の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が、前記導管の前記内面に埋め込まれた、[6]に記載の分割導管。
[8]
前記可撓性で長手方向の経路のうちの少なくとも1つがケーブルをさらに備える、[6]に記載の分割導管。
[9]
順番に、
第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有する帯状の基板を形成することと、
溶融した熱可塑性ポリマーを導管の形に押出成形し、導管形成の間または直後に前記押出成形された導管内に少なくとも1つの帯状の基板を配置することと
を備え、前記基板が帯状のテキスタイルおよび帯状の薄膜からなるグループから選択され、前記帯状の基板の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が前記導管の内面に付着する、分割導管を製作する方法。
[10]
前記帯状の基板の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が、前記導管の前記内面に埋め込まれる、[9]に記載の方法。
[11]
前記帯状の基板の前記第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部との間の距離が、前記導管の内径よりも大きい、[9]に記載の方法。
[12]
少なくとも2つの帯状の基板が、形成の間または直後に前記導管の内部に配置される、[9]に記載の方法。
[13]
前記帯状の基板が、織布の帯状のテキスタイル、不織布の帯状のテキスタイル、ニットの帯状のテキスタイル、および帯状の薄膜からなるグループから選択された帯状のテキスタイルである、[9]に記載の方法。
[14]
前記帯状の基板が、前記導管の前記熱可塑性ポリマーの溶融温度よりも高い前記溶融温度を有するポリマーを備える、[9]に記載の方法。
[15]
第1の溶融した熱可塑性物質を導管の形に、かつ第2の溶融した熱可塑性物質を前記導管内の帯状の薄膜に同時に押出成形することを備え、前記帯状の薄膜が第1の長手方向の縁部と第2の長手方向の縁部とを有し、前記帯状の薄膜の前記第1の長手方向の縁部および前記第2の長手方向の縁部が前記導管に埋め込まれ、前記第1の熱可塑性物質と前記第2の熱可塑性物質が異なるポリマーである、分割導管を製作する方法。
[16]
前記第1の熱可塑性物質が、前記第2の熱可塑性物質の溶融温度よりも低い前記溶融温度を有する、[15]に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5