(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内側部分の前記頂面と前記外側部分の前記頂面との間で前記第2組のトレースを接続する第2組のビアをさらに備え、前記内側部分の前記頂面が前記外側部分の前記頂面と同一平面上になく、かつ前記内側部分の前記頂面が前記外側部分の前記頂面と前記底面との間の略中間に位置する、請求項1に記載の多チャネルRFフィードスルー。
前記多チャネルRFフィードスルーが前記外側部分の前記頂面と前記底面との間に位置する接地シールドをさらに含み、前記接地シールドが前記第1組および第2組のトレース
の接地トレースに電気的に接地されている、請求項7に記載のOSA。
前記多チャネルRFフィードスルーが前記内側部分の前記頂面と前記外側部分の前記頂面との間で前記第2組のトレースを接続する第2組のビアをさらに含み、前記一組のビアおよび前記第2組のビアが均衡配分を有する、請求項10に記載のOSA。
前記多チャネルRFフィードスルーが前記外側部分の前記頂面と前記底面との間に位置する接地シールドをさらに含み、前記接地シールドが前記第1組、第2組、第3組、および第4組のトレースの接地トレースに電気的に接地されている、請求項15に記載の光電子モジュール。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、本開示の一部を構成する添付の図面を参照する。図面において、文脈上矛盾しない限り、同様の符号は一般的に同様の構成要素を識別する。詳細な説明、図面、および請求の範囲に記載する例証的実施形態は、限定を意図するものではない。本明細書に記載する主題の思想または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変形を行うことができる。本明細書に一般的に記載し、かつ図面に示す本開示の態様が、全て本明細書で明示的に企図される多種多様な構成に調整し、置換し、組み合わせ、分離し、かつ設計することができることは容易に理解され得る。
【0009】
本明細書に記載する一部の実施形態は概して、光電子モジュールの光サブアセンブリに関し、しかしそれに限らず、種々の用途に使用することのできる多チャネルRFフィードスルーに関する。さらに詳しくは、本明細書にて開示する例示的多チャネルRFフィードスルーは、光電子送信、受信、または送受信モジュールの1つ以上の光サブアセンブリに使用することができる。本明細書に開示する通り、各多チャネルRFフィードスルーは概して、多チャネルRFフィードスルーの外側部分のトレースに対し、頂面および底面の両面アクセス性を含む。片面アクセス性しか持たない多チャネルRFフィードスルーと比較して、本明細書にて開示する各例示的多チャネルRFフィードスルーの両面アクセス性により、同一チャネル容量を維持しながら、多チャネルRFフィードスルーの外側部分の幅を半分ほど低減することができる。
【0010】
図1A〜1Dは、例示的光電子モジュール100の様々な図を示す。特に、
図1Aは例示的光電子モジュール100の上部正面斜視図であり、
図1Bは底部後面斜視図であり、
図1Cは上部後面分解組立図であり、
図1Dは底部後面分解組立図である。概して、モジュール100は、対応する電気データ信号の通信に使用されるホスト装置(図示せず)に関連して、光データ信号の通信に使用することができる。
【0011】
モジュール100は、1.25Gbps、2.125Gbps、2.5Gbps、4.25Gbps、8.5Gbps、10.3Gbps、10.5Gbps、11.3Gbps、14.025Gbps、40Gbps、または100Gbps以上をはじめ、しかしそれらに限らず、種々のデータレートの光データ信号の送信および受信用に構成することができる。さらに、モジュール100は、850nm、1310nm、1470nm、1490nm、1510nm、1530nm、1550nm、1570nm、1590nm、または1610nmをはじめ、しかしそれらに限らず、種々の波長の光データ信号の送信および受信用に構成することができる。また、モジュール100は、光高速イーサネット(登録商標)、光ギガビットイーサネット(登録商標)、10ギガビットイーサネット(登録商標)、ならびに1×、2×、4×、8×、および16×ファイバチャネルをはじめ、しかしそれらに限らず、種々の通信プロトコルをサポートするように構成することができる。加えて、モジュール100の1つの実施例はQSFP+MSAに実質的に準拠するフォームファクタを有するように構成されるが、モジュール100は代替的に、CFP_MSA、CFP2_MSA、CFP4_MSA、またはQSFP_MSAをはじめ、しかしそれらに限らず、他のMSAに実質的に準拠する種々の異なるフォームファクタで構成することができる。最後に、モジュール100はプラガブル(pluggable)光電子送受信モジュールであるが、本明細書にて開示する例示的多チャネルRFフィードスルーは代替的に、例えばプラガブルもしくは非プラガブル光電子送信もしくは受信モジュール、または非プラガブル光電子送受信モジュールに関連して使用することができる。
【0012】
図1Aおよび
図1Bに示すように、例示的モジュール100は、頂部シェル104および底部シェル106を含むシェル102を含む。シェル102の底部シェル106は開口を含み、少なくとも部分的にシェル102内に位置するプリント回路基板(PCB)108がその開口を介して底部シェル106の後部から延出可能である。例示的モジュール100はまた送信ポート110を含み、この送信ポート110を介して光データ信号は、送信ポート110に接続された第1光ファイバ(図示せず)を用いて例示的モジュール100から送信される。例示的モジュール100はさらに受信ポート112を含み、この受信ポート112を介して光データ信号は、受信ポート112に接続された第2光ファイバ(図示せず)を用いて例示的モジュール100によって受信される。ポート110,112は、モジュール100を光ファイバおよび対応する光ファイバコネクタ、例えばLCまたはSCコネクタ(図示せず)と接続するように構成される。
【0013】
図1Cおよび
図1Dに示すように、例示的モジュール100はまた、1対のサブアセンブリ(OSA)、すなわち、送信光サブアセンブリ(TOSA)114および受信光サブアセンブリ(ROSA)116を含む。TOSA114は、筐体118と、筐体118内に画定された光ポート120とを含む。同様に、ROSA116は、筐体122と、筐体122内に画定された光ポート124とを含む。PCB108は、TOSA114の筐体118に画定された第1の多チャネルRFフィードスルー200および可撓性電気インタフェース126を介して、TOSA114と電気的に連通する。PCB108はまた、ROSA116の筐体122に画定された第2の多チャネルRFフィードスルー200および可撓性電気インタフェース128を介して、ROSA116とも電気的に連通する。
【0014】
可撓性電気インタフェース126,128は、多チャネルRFフィードスルー200の幅を低減するために、多チャネルRFフィードスルー200の頂面(
図1Cに示す)および底面(
図1Dに示す)の両方に接続するように構成される。多チャネルRFフィードスルー200の幅のこの低減は、TOSA筐体118およびROSA筐体122の全体の幅を低減するのに役立ち、その結果、それに対応して底部シェル106全体の幅を低減することが可能になる。
【0015】
PCB108は、底部シェル106の外側に延びるエッジコネクタ130を含み、このエッジコネクタ130は、モジュール100がホスト装置(図示せず)のホストケージ(図示せず)に一旦差し込まれると、ホストコネクタ(図示せず)に電気的に結合されるように構成されている。TOSA114はさらに、筐体118内に位置する1つ以上の光送信器、例えばレーザ(図示せず)を含む。同様に、ROSA116はさらに、筐体122内に位置する1つ以上の光受信器(図示せず)を含む。
【0016】
動作中、ホスト装置(図示せず)からの電気データ信号は、PCB108のエッジコネクタ130、PCB108上の種々の回路、可撓性電気インタフェース126、および第1の多チャネルRFフィードスルー200を介して筐体118内に、かつ、筐体118内に位置する1つ以上の送信器(図示せず)に進む。各光送信器は、電気データ信号を対応する光データ信号に変換し、かつ光データ信号を筐体118から光ポート120および送信ポート110を介して、送信ポート110に接続された第1光ファイバ(図示せず)に送信するように構成される。同様に、受信ポート112に接続された第2光ファイバ(図示せず)からの光データ信号は、受信ポート112および光ポート124を介して筐体122内に、かつ、筐体122内に位置する1つ以上の光受信器(図示せず)に進む。各光受信器は光データ信号を対応する電気データ信号に変換し、電気データ信号は、第2の多チャネルRFフィードスルー200を介して筐体122の外側に、かつ可撓性電気インタフェース128、PCB108の種々の回路、およびエッジコネクタ130を介してホスト装置(図示せず)に中継される。各送信器および受信器は、光データ信号と電気データ信号との間で変換を行うように構成され、各送信器および受信器は光トランスデューサである。
【0017】
図1A〜
図1Dに関して特定の環境を記載したが、この特定の環境が、本発明の例示的実施形態を使用することのできる無数のアーキテクチャの1つにすぎないことが理解される。本発明の範囲はいかなる特定の環境にも限定されるものではない。
【0018】
図2A〜
図2Cは、
図1Cおよび
図1Dの例示的多チャネルRFフィードスルー200の1つについての様々な図を示す。特に、
図2Aは例示的多チャネルRFフィードスルー200の斜視図であり、
図2Bは上面図であり、
図2Cは底面図である。
【0019】
図2Aおよび
図2Bに示すように、フィードスルー200は内側部分202および外側部分204を含む。内側部分202は対応する装置の筐体(例えば
図1CのTOSA筐体118)の内側に存在することができ、外側部分204は対応する装置の筐体の外側に存在することができる。内側部分202は、第1組、第2組、第3組、および第4組のトレース208,210,212,214が形成される頂面206を含む。各組のトレース208,210,212,214は、電気データ信号を搬送する電気通信チャネルとして構成することができる。電気通信チャネルを区別するために、第1組、第2組、第3組、および第4組のトレース208,210,212,214をここでは、それぞれ「チャネル1」、「チャネル2」、「チャネル3」、および「チャネル4」と指定する。
【0020】
図2A〜
図2Cに示すように、外側部分204は、第2組および第3組のトレース210,212が形成される頂面216と、第1組および第4組のトレース208,214が形成される底面218とを含む。したがって、外側部分204は、
図2Bに示すようにチャネル2,3のためのトレースを頂面216に、かつ
図2Cに示すようにチャネル1,4のためのトレースを底面218に含む。
【0021】
外側部分204の頂面216におけるチャネル2,3、ならびに底面218におけるチャネル1,4のアクセス性は、これらの4つのチャネルのパッケージング幅を低減することができる。特に、外側部分204の頂面216および底面218におけるトレースは、対応する可撓性電気インタフェース(例えば
図1Cおよび
図1Dの可撓性電気インタフェース126)に適切に接続するために、約0.6mm〜約1mmの範囲のピッチを要求することができる。対照的に、内側部分202の頂面206におけるトレースは、光トランスデューサ(図示せず)の対応する電気インタフェースに適切に接続するために、約0.1mm〜約0.25mmのずっと狭い範囲のピッチを持つことができる。こうして、外側部分204の頂面216および底面218では、それぞれの組のトレースにおけるトレース間の間隔を、内側部分202の頂面206よりもずっと大きくすることができる。したがって、例示的多チャネルRFフィードスルー200の外側部分204の頂面216および底面218の両方における間隔の幅がより広いトレースに対する両面アクセス性により、同数のチャネルに対し、パッケージングの幅を半分ほど低減することができる。
【0022】
図3A〜
図3Iは、例示的多チャネルRFフィードスルー200内の種々の層およびビアの一連の斜視図である。
図3Aは、第1組および第4組のトレース208,214(
図3B参照)を伝わる電気データ信号からOSA筐体(例えば
図1Cおよび
図1DのTOSA筐体118)の底部を遮蔽するように機能する第1接地シールド220を示す。
図3Aおよび
図3Bに示すように、第1接地シールド220は、接地トレース222と接続する複数のビアを用いて電気的に接地される。
図3Bに示すように、接地トレース222は第1組および第4組のトレース208,214の一部分を形成する。
図3Cおよび
図3Dに示すように、接地トレース222は、第2接地シールド224と接続する複数のビアを用いて電気的に接地される。第2接地シールド224は外側部分204の頂面216と底面218(
図2A参照)との間に位置し、第1組および第4組のトレース208,214(
図3B参照)を第2組および第3組のトレース210,212(
図3F参照)から遮蔽するように機能する。
図3Eおよび
図3Fに示すように、第2接地シールド224は、接地トレース226と接続する複数のビアを用いて電気的に接地される。
図3Fに示すように、接地トレース226は第2組および第3組のトレース210,212の一部分を形成する。
【0023】
図3Eおよび
図3Fに示すように、例示的多チャネルRFフィードスルーは、内側部分202の頂面206と外側部分204の底面218(
図2A参照)との間で第1組および第4組のトレースをそれぞれ接続する第1組および第2組のビア228,230を含む。
【0024】
図3Gおよび
図3Hに示すように、接地トレース226は、第3接地シールド232と接続する複数のビアを用いて電気的に接地される。第3接地シールド232は、
図1Cおよび
図1Dに示したTOSA筐体118またはROSA筐体122のようなOSA筐体の頂部を、第2組および第3組のトレース210,212を伝わる電気データ信号から遮蔽するように機能する。
図3Iは、例示的多チャネルRFフィードスルー200のトレース、接地シールド、およびビアの周りに形成された絶縁構造234の輪郭を示す。
【0025】
図4は例示的多チャネルRFフィードスルー200の略側面図である。
図4に示すように、内側部分202の頂面206における第1組、第2組、第3組、および第4組のトレース208,210,212,214の配置、ならびに外側部分204の頂面216における第2組および第3組のトレース210,212と、底面218における第1組および第4組のトレース208,214との分割配置は、ビア228,230を必要とする。こうして、電気データ信号は、ビア228,230を用いて、内側部分202の頂面206から外側部分204の底面218まで非同一平面上経路で第1組および第4組のトレース208,214(本明細書ではチャネル1,4ともいう)を伝わることができる。対照的に、電気データ信号は、内側部分202の頂面206から外側部分204の頂面216まで同一平面上経路で第2組および第3組のトレース210,212(本明細書ではチャネル2,3ともいう)を伝わることができる。
【0026】
外側部分204の頂面216および底面218のトレース間の距離にも対応するビア228,230の高さH1は、設計パラメータに応じて変えることができる。例えば、少なくとも幾つかの例示的実施形態では、高さH1は約1mmとすることができる。
【0027】
図5は、例示的多チャネルRFフィードスルー200のシミュレーションによる種々の性能特性を示すグラフ500である。
図5のシミュレーションによる性能のグラフ500に示すように、グラフの下半分における破線は、チャネル1およびチャネル2を形成するトレース208およびトレース210の内縁から見た反射(Sdd11)であり、実線はトレース208およびトレース210の外縁から見た反射(Sdd22)である。
図5のシミュレーションによる性能のグラフ500は、チャネル1の非同一平面上経路に沿って伝わる電気データ信号が低い周波数では良好に働くが、高い周波数ではビアの実効インダクタンスのため性能の悪化を経験することを明らかにしている。特に、
図5に示すシミュレーション結果は、チャネル2と比較して、チャネル1の反射が約5GHzから悪化し始めることを明らかにしている。約15GHzの後に、反射レベルは−15dBの基準を超える。例示的多チャネルRFフィードスルー200におけるチャネル間のこの性能ギャップは、例示的多チャネルRFフィードスルー200の低速(例えば1チャネル当たり約10Gbpsないし約15Gbps以下)多チャネル用途に対する適性を高めることができる。
【0028】
次に
図6A〜
図9を参照すると、第2の例示的多チャネルRFフィードスルー600が示されている。例示的多チャネルRFフィードスルー600は、
図1Cおよび
図1Dに示したTOSA114および/またはROSA118をはじめ、しかしそれらに限らず、種々の用途に使用することができる。例示的多チャネルRFフィードスルー600は多くの点で例示的多チャネルRFフィードスルー200に類似している。したがって、例示的多チャネルRFフィードスルー600についての本明細書における説明は概して、例示的多チャネルRFフィードスルー600と例示的多チャネルRFフィードスルー200との間の相違点に限定する。例示的多チャネルRFフィードスルー600は、均質な性能を持つチャネルを形成するように均衡配分されたビアを有する。
【0029】
図6A〜
図6Cは、第2例示的多チャネルRFフィードスルー600の様々な図を示す。特に、
図6Aは例示的多チャネルRFフィードスルー600の斜視図であり、
図6Bは上面図であり、
図6Cは底面図である。
図6A〜
図6Cに示すように、例示的多チャネルRFフィードスルー600は、頂面606を持つ内側部分602と、頂面616および底面618を持つ外側部分604と、第1組、第2組、第3組、および第4組のトレース608,610,612,614(本明細書ではそれぞれ「チャネル1」、「チャネル2」、「チャネル3」、および「チャネル4」ともいう)とを含む。しかし、
図2Aの頂面202,216とは異なり、頂面606,616は同一平面上にない。
【0030】
図7A〜
図7Iは、例示的多チャネルRFフィードスルー600内の種々の層およびビアの一連の斜視図である。
図7A〜
図7Iに示すように、例示的多チャネルRFフィードスルー600は、第1組および第4組のトレース608,614を伝わる電気信号から対応する装置の筐体(図示せず)の底部を遮蔽するように機能する第1接地シールド620と、第1組および第4組のトレース608,614の一部分を形成する接地トレース622と、内側部分602の頂面606と接地トレース622との間に位置し、第1組および第4組のトレース608,614を内側部分602の第2組および第3組のトレース610,612から遮蔽するように機能する第2接地シールド624と、を含む。
【0031】
例示的多チャネルRFフィードスルー600はまた、第1組、第2組、第3組、および第4組のトレース608,610,612,614の一部分を形成しかつ第1組および第4組のトレース608,614を外側部分604の第2組および第3組のトレース610,612から遮蔽するように機能する、接地トレースおよび接地シールド626を含む。例示的多チャネルRFフィードスルー600はまた、第2組および第3組のトレース610,612の一部分を形成する接地トレース632を含む。接地シールドおよび接地トレースの各々は電気的に接地され、複数のビアを用いて相互接続される。
【0032】
図7D〜
図7Fおよび
図7Iに示すように、例示的多チャネルRFフィードスルー600はまた、内側部分602の頂面606と外側部分604の底面618との間で第1組および第4組のトレース608,614をそれぞれ接続する第1組および第2組のビア628,630を含む。同様に、
図7G〜
図7Iに示すように、例示的多チャネルRFフィードスルー600はまた、内側部分602の頂面606と外側部分604の頂面616との間で第2組および第3組のトレース610,612をそれぞれ接続する第3組および第4組のビア636,638を含む。
図7Iはまた、例示的多チャネルRFフィードスルー600のトレース、接地シールド、およびビアの周りに形成された絶縁構造634の輪郭をも示す。
【0033】
図8は、例示的多チャネルRFフィードスルー600の略側面図である。
図8に示すように、内側部分602の頂面606は、外側部分604の頂面616および底面618の平面間の略中間に位置する平面内に存在する。これらの表面のこの非同一平面上配置は、ビア636,638のみならずビア628,630を必要とする。こうして、電気データ信号は、ビア628,630を用いて、内側部分602の頂面606から外側部分604の底面618まで非同一平面上経路で第1組および第4組のトレース608,614(本明細書ではチャネル1,4ともいう)を伝わることができる。同様に、電気データ信号は、ビア636,638を用いて、内側部分602の頂面606から外側部分604の頂面616まで非同一平面上経路で第2組および第3組のトレース610,612(本書ではチャネル2,3ともいう)を伝わることができる。
【0034】
内側部分602の頂面606および外側部分604の底面618のトレース間の距離にも対応するビア628,630の高さH2は、設計パラメータに応じて変えることができる。同様に、内側部分602の頂面606および外側部分604の頂面616のトレース間の距離にも対応するビア636,638の高さH3もまた、設計パラメータに応じて変えることができる。少なくとも一部の例示的実施形態では、高さH2,H3は略等しくすることができる。例えば、少なくとも一部の例示的実施形態では、高さH2,H3は各々約0.5mmとすることができ、その結果、ビアが均衡配分される。これらの例示的実施形態では、外側部分604の頂面616および底面618のトレース間の距離D1は約1mmである。
【0035】
例示的多チャネルRFフィードスルー600で使用されるビアの均衡配分は結果的に、外側部分604の頂面616のチャネル2,3と底面618のチャネル1,4との間の均質なRF性能をもたらすことができる。例示的多チャネルRFフィードスルー600における頂面チャネルと底面チャネルとの間の性能ギャップを低減することにより、例示的多チャネルRFフィードスルー600は、高データレート用途向けの均質な多チャネル相互配線をもたらすことができる。
【0036】
図9は、例示的多チャネルRFフィードスルー600のシミュレーションによる種々の性能特性を示すグラフ900である。
図9のシミュレーションによる性能のグラフ900に示すように、例示的多チャネルRFフィードスルー600のチャネル1およびチャネル2の非同一平面上経路に沿って伝わる電気データ信号は、高い周波数で良好に働く。特に、
図9に示すシミュレーションによる性能は、例示的多チャネルRFフィードスルー600がデータレートを40Gbps(4×10Gbps)から100Gbps(4×25Gbps)に延長することを示している。
図9は、チャネル1およびチャネル2の伝搬および反射の比較を示す。チャネル1の反射レベルは約5〜約10dB改善され、25GHzの帯域幅を超えて−15dBの要件を満たしている。これらのチャネル間で、例示的多チャネルRFフィードスルー600におけるRF性能は、例示的多チャネルRFフィードスルー200の場合より均質である。
【0037】
本明細書にて開示した例示的多チャネルRFフィードスルーは、接地−信号−信号−接地(GSSG)構成を有するトレースの組だけを含むが、他の例示的多チャネルRFフィードスルーは、接地−信号−接地(GSG)または接地−信号−接地−信号−接地(GSGSG)のような他の構成を有するトレースの組を有することもできる。さらに、本明細書にて開示した例示的多チャネルRFフィードスルーは各々4つの電気通信チャネル(チャネル1〜4)を含むが、他の例示的多チャネルRFフィードスルーは、2つ以上の電気通信チャネル、例えば2つ、3つ、5つ、6つ、7つ、8つ、またはそれ以上の電気通信チャネルを含むことができる。多チャネルRFフィードスルーに偶数個の電気通信チャネルが存在する場合、外側部分の幅を最小化するために、電気通信チャネルの半数を外側部分の頂面に、半数を底面に形成することができる。奇数個の電気通信チャネルが存在する場合、電気通信チャネルは、外側部分の幅を最小化するために、外側部分の頂面と底面との間でできるだけ公平に分割することができる(例えば7つの電気通信チャネルが存在する場合、3つを頂面に形成し、4つを底面に形成することができ、あるいはその逆にすることができる)。
【0038】
本明細書にて開示した例示的実施形態は、他の特定の形で実施することもできる。したがって、本明細書にて開示した例示的実施形態は、あらゆる点において単なる例証であって、限定ではない。