(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770410
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】キサントフモールを含む天然抽出物、およびその製造方法およびそれから製造される製品
(51)【国際特許分類】
A61K 31/121 20060101AFI20150806BHJP
A23L 2/38 20060101ALI20150806BHJP
A61P 11/14 20060101ALI20150806BHJP
C12C 7/00 20060101ALI20150806BHJP
【FI】
A61K31/121
A23L2/38 C
A61P11/14
C12C9/02
【請求項の数】12
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2007-547374(P2007-547374)
(86)(22)【出願日】2005年12月22日
(65)【公表番号】特表2008-524299(P2008-524299A)
(43)【公表日】2008年7月10日
(86)【国際出願番号】EP2005013916
(87)【国際公開番号】WO2006066941
(87)【国際公開日】20060629
【審査請求日】2008年10月3日
【審判番号】不服2012-14529(P2012-14529/J1)
【審判請求日】2012年7月27日
(31)【優先権主張番号】102004063125.5
(32)【優先日】2004年12月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507045203
【氏名又は名称】テーアー−クサン アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100156122
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 剛
(72)【発明者】
【氏名】バック, ヴェルネア
(72)【発明者】
【氏名】ツルヒェアー, アチム
(72)【発明者】
【氏名】ヴンデルリッヒ, サシャ
【合議体】
【審判長】
蔵野 雅昭
【審判官】
穴吹 智子
【審判官】
村上 騎見高
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第10320250号明細書
【文献】
独国特許出願公開第10256166号明細書
【文献】
国際公開第03/06037号
【文献】
特開2002−345433号公報
【文献】
Brauwelt,2003年,143,50,1709−1712
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K31/00-33/44
A61K36/00-36/9068
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
焙煎抽出物と、XNを含むホップ抽出物とから調製される、医薬組成物又は食品の製造に使用されるキサントフモール(XN)を含む焙煎抽出物であって、該XNを含む焙煎抽出物が10mg/kg〜2g/kgの範囲のXN含有量を有する焙煎抽出物。
【請求項2】
焙煎抽出物が、粗く粉砕した、または粉砕していない焙煎モルト、穀類、コーヒーまたはカカオの低温抽出物もしくは高温抽出物を含むことを特徴とする、請求項1に記載のXNを含む焙煎抽出物。
【請求項3】
XNを含む焙煎抽出物が50mg/kg〜1320mg/kgの範囲のXN含有量を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のXNを含む焙煎抽出物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のXNを含む焙煎抽出物を含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項5】
咳止めシロップであることを特徴とする、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のXNを含む焙煎抽出物を含むことを特徴とする、食品。
【請求項7】
食品がアルコール飲料、低アルコール飲料および非アルコール飲料であることを特徴とする、請求項6に記載の食品。
【請求項8】
アルコール飲料または低アルコール飲料が、蒸留酒、ハーブ系蒸留酒、ハーブ系リキュール、ビタービール、ワインおよびビールまたはビールを含む混合飲料よりなる群から選択される飲料を含むことを特徴とする、請求項7に記載の食品。
【請求項9】
非アルコール飲料が、ソフトドリンク、コーヒー飲料、コーヒー代用品、麦芽飲料およびアイスティーよりなる群から選択される飲料、またはそれを製造するための基本材料を含むことを特徴とする、請求項7に記載の食品。
【請求項10】
食品がベーカリー製品、パフェ、乳製品、菓子、ソースおよび肉製品を含む、請求項6に記載の食品。
【請求項11】
食品中のXN含有量が10mg/l〜400mg/lである、請求項7〜9のいずれか一項に記載の食品。
【請求項12】
200mg/kgを超えるXN含有量を有するキサントフモールを含む焙煎抽出物。
【発明の詳細な説明】
【0001】
<技術分野>
本発明は、キサントフモール(XN)を含む穀類、穀類モルトまたはコーヒーからの焙煎抽出物およびキサントフモールを含むホップ抽出物の製造方法、ならびに飲料および/または食品の製造におけるその使用に関する。
【0002】
<背景技術>
ホップは、ビールの製造において原料として用いられている。ホップは、ビールに苦い印象を与えるが、さらにその抗菌作用により貯蔵期間を長くする。
【0003】
ホップ中に含まれている最も重要な化合物としては、苦味酸(例えばα酸)の他に、精油、タンニンおよびポリフェノールがある。
【0004】
キサントフモールは、ホップ球果のルプリン腺に生じるホップのプレニルフラボノイド(ポリフェノール)であって、多数の効能を有する。抗ウイルス作用および抗エストロゲン作用および抗炎症作用の他に、XNの化学発癌抑制作用についても報告されている(この作用については、現在、動物実験で調査中である)。ホップ中のキサントフモール含有量は、ホップ品種によって0.1〜1%の間で変動する。キサントフモールが高含有量のホップ品種は、通常、苦味物質を高い比率で含む。
【0005】
ホップ製品は、未加工ホップ、ホップペレットおよびホップ抽出物に分けることができる。キサントフモールはホップ球果のルプリン腺にのみ生じることから、ホップペレットは、α酸の蓄積に対応する高含有量のXNを示す。ホップ抽出物は、CO
2および/またはエタノールで抽出することによって得ることができる。CO
2抽出物はキサントフモールをほとんど含まないが、エタノール抽出ではXNがほぼ完全に抽出される。最近、XN強化製品が両抽出法の組合せによって製造されている。この製造方法によって、8〜99%のXN含有量が達成されている。例えば、独国特許第19939350号明細書(DE 19939350)、独国特許第10256031号明細書(DE 10256031)、独国特許第10240065号明細書(DE 10240065)および欧州特許第1431385号明細書(EP 1431385)の特許には、XNが強化されたホップ抽出物およびXN含有飲料の製造が記載されている。
【0006】
醸造過程では、キサントフモールは比較的不安定であり、その溶解性に限界があることから、それは主に濾過および安定処理によりトルーブ、酵母を介して沈殿する。さらに、キサントフモールはイソキサントフモールに異性化されるが、しかしこれはまた、キサントフモールに比べると、その効能はかなり程度の低いものである。慣用の方法を用いると、ほとんどの場合、最終ビール中のXNは1L当たり0.2mg未満となる。一部のスタウトまたはポータータイプの黒ビールでは、XN含有量が1L当たり1.2mg以下のXNであることが確認されている(Walkerら、Brauwelt 2003)。ビール麦汁へのホップ添加を遅くし、麦汁を急速冷却する特殊な醸造法では、非濾過ペールビール中のXN含有量を1〜10mg/lまで増量させることができる(独国特許第10256166号明細書(DE 10256166))。
【0007】
本発明の利点は、醸造法の改善により、キサントフモールのイソキサントフモールへの異性化が大幅に抑制されることである。したがって、例えば、ビールを不快な苦味にすることなく、XNの用量を増加させることができる。さらに、通常はXN含有量の減少に関連性のある安定剤を添加することができる。
【0008】
本発明の目的は、穀類、穀類モルト、コーヒーまたはカカオの焙煎製品、およびXNを含むホップ抽出物からのXNを含む焙煎抽出物の製造方法である。このXNを含むホップ抽出物は、特に高含有量のキサントフモールを特徴とする。その含有量は10mg〜2g/kgの範囲、好ましくは200mg〜850mg/kgの範囲である。この焙煎抽出物を使用することにより、先行技術に比べて有意に増加したXN含有量を持つビールを、例えば、ドイツ純粋法に従って得ることができる。
【0009】
本明細書では、「XNを含む焙煎抽出物」とは、穀類、穀類モルト、コーヒーまたはカカオの焙煎製品からの焙煎抽出物から、およびXNを含むホップ抽出物から得ることができる抽出物を意味する。「焙煎抽出物」とは、粗く粉砕した、または粉砕していない焙煎モルトまたは穀類からの低温抽出物または高温抽出物を意味し、これには、コーヒーまたはカカオからの高温抽出物または低温抽出物が含まれている。「穀類モルト」とは、人為的にまたは管理可能に発芽させた穀類を意味し、「XNを含むホップ抽出物」とは、溶媒を用いて得られる、XN含有量が増加した、ホップからの抽出物を意味する。「基本材料」という用語は、天然起源であっても合成起源であってもよい、単独または組合せの物質に関する集合的用語である。これらは、さらなる食品の製造において親材料として用いられる。本発明では、基本材料とは、例えばXNで強化され得る抽出物、ならびに、例えば本発明の実施形態によるコーラ用の基本材料を示す。
【0010】
XNを含む焙煎抽出物の製造においては、例えば、オオムギ、コムギ、ライムギ、ならびに当該モルト、コーヒー豆またはカカオ豆の粉砕焙煎製品の熱水抽出物を調製する。加熱期間の開始時に、XNを含むホップ抽出物をそれに加える。この焙煎製品の抽出においてキサントフモールを抽出すると、一般的な水溶液中のXNの溶解限度に比べて有意に高いXN含有量が得られる。これによって、23℃の水温で1.3mg/lのXNになり、8℃の水温で1.1mg/lのXNになる。
【0011】
これは恐らく、XNに吸着または結合し、その結果、溶液中でXNを維持するに違いない可溶性焙煎材料が抽出物中の高収量のキサントフモールに関与しているのであろう。この抽出物は、XNを有意に減少させることなく、発酵、濃縮、精製することができる。本発明の一実施形態によれば、XNを含む焙煎モルト麦汁を濃縮した後、約1320mg/kgの含有量のキサントフモールが抽出物中に得られた。
【0012】
このXNを含む焙煎モルト麦汁は、醸造産業および飲料産業などの食品産業で、ならびに食材産業で用いることができる。したがって、XNを含む焙煎モルト麦汁を使用した場合、簡単、安全かつ経済的な方法で、蒸留酒、ハーブ系蒸留酒、ハーブ系リキュールワイン、ビール、ビールを含む混合酒、ビタービール、およびまた麦芽飲料、コーヒー、コーヒー代用品、カカオ、アイスティーまたはソフトドリンクのような非アルコール飲料もしくは低アルコール含有量の飲料、ならびにかかる製品を製造するための基本材料中のキサントフモールを強化することができる。特有の利点は、本方法に従って調製した、XNが強化された焙煎モルトビールは、純粋法によるビール製造の任意の時点で、すなわち乳化剤または別の化学添加剤を用いることなく、従来通りに製造されたビールに添加することができるという点である。
【0013】
食品、例えば、ベーカリー製品、バッキングキット、パフェ、乳製品(例えば、ヨーグルト、凝乳チーズ、およびミルク入りのミックスドリンク)デザート、アイスクリーム、肉製品、ソースおよびハーブキャンディーなどのキサントフモールによる強化、ならびに、咳止めシロップなどの医薬品のキサントフモールによる強化もまた可能である。
【0014】
穀類、穀類モルト、コーヒーまたはカカオの焙煎製品からのXNを含む水性抽出物の調製方法は、以下の方法ステップ:
【0015】
a)XNを含むホップ製品を、それぞれ、焙煎モルトもしくは着色モルト、または焙煎オオムギから主に、または完全に製造される抽出物へ添加するステップであって;この場合、この添加ホップ製品は、この製造に用いる質量に関して、この製造で用いるホップの少なくとも5倍の質量のXN含有量を有しており;キサントフモールを含むホップ製品を水性焙煎抽出物へ添加した後、水溶液中では本来溶解性が低いにもかかわらず、XNの溶解、場合によっては十分な溶解が達成される、前記ステップと;
【0016】
b)XNを含むホップ製品をエタノールに予備溶解させることによってXNを溶解させるステップと;
【0017】
c)撹拌、混合、振盪、超音波処理、Ultraturax処理または別の機械力によりXNを溶解させるステップと;
【0018】
d)焙煎抽出物を加熱することによりXNを溶解させるステップと;
【0019】
e)交流を用いることによりXNを溶解させるステップと;
を含み、
【0020】
f)ここで、XNを含むホップ製品の添加量が、1リットル当たり少なくとも50mgXNである
方法である。
【0021】
以下の実施例から理解されるように、本方法を実施する場合、上述の方法ステップのすべてを実施する必要はない。これらの方法ステップのb)〜h)は任意である。
【0022】
下記には、本発明による方法の実施例と、それにより製造される飲料を記載している。
【0023】
実施例1
焙煎オオムギモルト1.9kg(Carafa(商標)、タイプ2、Fa.Weyermann、Bamberg)およびピルゼンタイプモルト0.1kgを含む特別モルトの混合物からのビール麦汁の調製。学会法によるマッシュとマッシュ分離を行った後、煮沸釜での麦汁濃度が11%w/w(重量/重量パーセント)であり、麦汁色調が1650EBC(European Brewing Convention)である焙煎モルト麦汁の沸騰中に、XNを強化したホップ抽出物25g/lを加えた(XanthoExtrakt、Simon H.Steiner Hopfen GmbH、XN 2.0%)。加熱トルーブの分離および珪藻土による分離を行った後、XNを含む焙煎モルト芽汁を真空で(200mbar、約55℃)抽出物含量約50%w/wまで濃縮した。シロップ状の抽出物(「密度1.25」kg/l)は、色調が約7500EBCであり、キサントフモール含有量は約1320mg/kgであった。
【0024】
実施例2
ピルゼンタイプモルト0.05kgおよび焙煎オオムギモルト(Carafa(商標)、Weyermann)0.95kgを含む特別混合物からのビール麦汁の調製。学会法によるマッシュとマッシュ分離を行った後、麦汁を2時間沸騰させた。煮沸開始時に5000mg/lのXNを麦汁に加えた。これには、80%の珪藻土と20%のホップ抽出物(XanthoExtrakt、Hopsteiner、XN 1.7%)を含む、XNを含むホップ抽出物を用いた。この抽出物は、XNの他に、α酸および硬質樹脂(これらはフレーバーに影響を及ぼす)も含む。濃度11.7%w/wの製造麦汁は、下面発酵醸造酵母によって2日以内に発酵し、5日間保存の後、遠心分離にかけた。得られた焙煎モルトビール(RMB)は色調が1850EBCであり、XN含有量が390mg/lであった。
【0025】
実施例3
実施例1によるXNを含む焙煎モルト抽出物の調製方法であるが、麦汁はビール酵母で発酵させ、濃縮前に遠心分離にかけ珪藻土で濾過した。このように製造し、オリジナル抽出物を12%含み、色調が約1700EBCである焙煎モルトビールは、XN含有量が246mg/lであった。
【0026】
実施例4
実施例3によるXNを含む焙煎モルトビールの調製方法であるが、RMBは、抽出物含有量が約48%になるまで真空(200mbar、約55℃)で濾過した後、濃縮した。シロップ状のXNを含む焙煎モルトビールの密度は、約1.2kg/lであり、その色調は6900EBC、XN含有量は846mg/kgであった。
【0027】
実施例5
実施例1によるXNを含む焙煎モルト抽出物の調製方法であるが、麦汁(11%w/w焙煎モルト抽出物)1リットル当たり約100mgの量のXNを投入した。さらに実施例3および4に記載の処理を行うことにより、抽出物含有量が47%w/w、密度1.2kg/lであって、色調が7200EBC、XN含有量が341mg/lの焙煎モルトビールが得られた。
【0028】
実施例6
粉砕焙煎コーヒー40gおよび温水1リットルからのコーヒー抽出物の調製。コーヒー粕を分離した後、XNを含むホップ抽出物(XN含有量80%)100mgをホットコーヒー抽出物に加えた。ホップ抽出物を60℃以上の温度で十分に混合し、これをさらに8℃で24時間溶解させた。XNを含むコーヒー飲料を襞付濾紙を用いて濾過した後、このコーヒー飲料はXN含有量が12mg/l超であった。
【0029】
実施例7
実施例6によるXNを含むコーヒー飲料の調製方法であるが、濾過したコーヒー飲料は、水分含量が10%未満になるまで凍結乾燥機で乾燥させた。このXNを含む可溶性コーヒー飲料は、XN含有量が1042mg/kgであった。
【0030】
実施例8
実施例7に記載のXNを含む可溶性コーヒー飲料約1.8gを、熱水150mlと混合した。この混合コーヒー飲料のXN含有量は約10mg/lであった。
【0031】
実施例9
非濾過のペールラガービール(XN含有量0.1mg/l)に、実施例4に記載のXNを含む焙煎モルトビール2g/lを加えた。対照ビールと比較した場合、この清澄ビールでは、色調が15EBCまで増し、XNが1.8mg/lまで強化されていることが検出された。
【0032】
実施例10
非濾過のペールラガービール(XN含有量0.1mg/l)に、実施例4に記載のXNを含む焙煎モルトビール20g/lを加えた。濾過したビールは、色調が120EBCであり、XN含有量は13mg/lであった。
【0033】
実施例11
濾過したペールラガービール(XN含有量0.05mg/l)に、実施例4に記載のXNを含む焙煎モルトビール20g/lを加えた。この混合した濾過ビールは、色調が125EBCであり、XN含有量は15mg/lであった。
【0034】
実施例12
2つの成分(すなわち、1つの成分としてのコーラ抽出物、カラメル色素およびカフェイン、他の成分としてのリン酸)からなるコーラ用の典型的な基本材料に対し、実施例1に記載のXNを含む焙煎モルトビール880g(濃度1320mgXN/kg)を3.05kgの基本コーラ原料に加え、均質化した。強化した基本材料を処理水(3:1000)、二酸化炭素(6.2g/l)および糖(110g/l)と混合した後、この即席飲料中に1.1mg/lのキサントフモール含有量が測定された。
【0035】
実施例13
プロバイオティクスヨーグルト1キログラムに、実施例1に記載のXNを含む焙煎モルト抽出物2.29gを加え、均質化する。この低温殺菌した製品では、0.3mg/100gのキサントフモール含有量が検出可能であった。
【0036】
実施例14
薬品(この場合、咳止めシロップ1リットル)に、実施例1に記載のXNを含む焙煎モルト抽出物(7.6g)を加えた。得られた製品は、約1.0mgXN/100mlを含んでいた。