(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
窓枠等の固定面(12)に固定される上部固定支持部材(16a)と、上部可動支持部材(22a)と、上部可動支持部材(22a)に上端が支持されるとともに昼光(94)を反射可能な遮蔽面(36a)を構成することが可能な遮蔽材(18)と、下部可動支持部材(22b)と、上部可動支持部材(22a)に上端を連結され、下部可動支持部材(22b)に下端を接続される一対の側部可動支持部材(22c)と、上部可動支持部材(22a)と下部可動支持部材(22b)と一対の側部可動支持部材(22c)とによって形成される枠体である可動支持枠(22)の下端を回動可能に支持する下部固定支持部材(16b)と、を備え、上部固定支持部材(16a)と上部可動支持部材(22a)とが、互いの相対的な位置関係が変更可能となるように開閉部材(88)によって連結されており、開閉部材(88)を操作することにより、可動支持枠(22)がその下端を支点として傾動し、遮蔽材(18)の遮蔽面(36a)の傾動角度が変化することで、遮蔽面で反射する昼光の角度を可変にし、遮蔽材(18)は、上部可動支持部材(22a)と側部可動支持部材(22c)と下部可動支持部材(22b)とにより画成された領域を開閉可能に遮蔽し、上部可動支持部材(22a)と下部可動支持部材(22b)との間に遮蔽材の前後方向の移動を規制するガイドワイヤ(42)が張設され、下部固定支持部材(16b)から垂下され、昼光(94)を反射可能な遮蔽面(66a)を構成することが可能であり、前記遮蔽材(18)の遮蔽面(36a)と第2遮蔽材(20)の遮蔽面(66a)とを合わせて遮蔽面を形成可能である第2遮蔽材(20)を更に備えることを特徴とする昼光利用ブラインド。
上部可動支持部材(22a)には、遮蔽材(18)を開閉可能な駆動機構(50)が設けられることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の昼光利用ブラインド。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されたようなライトシェルフは構造上、建物の設計段階において検討される製品であり、居住者の要望に応じて後から取付けることは容易ではないという問題がある。
【0007】
また、ライトシェルフは固定的に設置されるため、例えば、冬場の暖房効率を上げるために直達日射を室内に積極的に採り込みたい場合であっても、直達日射が室外に設置されたライトシェルフによって遮られてしまうため、室内に採り込むことができる日射エネルギーが減少してしまうという不具合がある。また、ライトシェルフが水平に固定されているため、天井面に反射させる太陽光の反射量を太陽高度に応じて調整することができないという不具合もある。このように、固定的なライトシェルフでは、昼光の利用の自由度が低いという問題がある。
【0008】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、昼光を室内に採り込んで照明等として利用可能にすると共に、昼光利用の自由度がより高い昼光利用ブラインドを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するために、
本発明は、窓枠等の固定面に固定される上部固定支持部材と、上部可動支持部材と、上部可動支持部材に上端が支持されるとともに昼光を反射可能な遮蔽面を構成することが可能な遮蔽材と、上部可動支持部材に上端を連結される一対の側部可動支持部材と、一対の側部可動支持部材の下端を回動可能に支持する下部支持部材と、を備え、上部固定支持部材と上部可動支持部材とが、互いの相対的な位置関係が変更可能となるように開閉部材によって連結されており、開閉部材を操作することにより、側部可動支持部材がその下端を支点として傾動し、遮蔽材の遮蔽面の傾動角度が変化することで、遮蔽面で反射する昼光の角度を可変にすることを特徴とする。
【0010】
さらに、上部固定支持部材には開閉部材を操作可能な操作部が設けられることを特徴とする。
【0011】
さらに、上部固定支持部材に上部可動支持部材が接近したときには遮蔽材はほぼ垂直な角度で保持され、上部固定支持部材から上部可動支持部材が離間したときには遮蔽材はほぼ水平な角度で保持されるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
さらに、上部可動支持部材には、遮蔽材を開閉可能な駆動機構が設けられることを特徴とする。
【0013】
さらに、下部支持部材の下方に昼光を反射可能な遮蔽面を構成することが可能な第2遮蔽材を設け、前記遮蔽材の遮蔽面と第2遮蔽材の遮蔽面とを合わせて遮蔽面を形成可能であることを特徴とする。
【0014】
さらに、遮蔽材は回転可能な複数のスラットであり、スラットの角度を調節可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、一般的なブラインドと同様に窓枠等の固定面に上部固定支持部材を固定することにより設置することができるため、建築工事の竣工後であっても後付けが可能である。また、遮蔽材を傾動させることができるため、遮蔽材の遮蔽面で昼光を反射させて室内の天井面に照射することができ、昼光を利用して省エネルギーに貢献する既存のライトシェルフと同等の効果を得ることができる。
【0016】
また、昼光利用が不要なときには遮蔽材を垂直な角度に保持することで、昼光利用の自由度を高めることができる。例えば、遮蔽材を開ければ日射を積極的に採り込むことができ、遮蔽材を閉じれば日射を完全に遮蔽することができる。
【0017】
さらに、操作部の操作によって上部固定支持部材に対する上部可動支持部材の相対位置を調節可能であるため、遮蔽材の傾動角度が調節でき、太陽高度に応じた遮蔽面による室内への昼光の反射量を調節することができる。
【0018】
また、駆動機構を操作することによって遮蔽材を開閉することができるため、昼光の反射量のより一層調節を行うことができ、遮蔽材の傾動角度を調整し、さらに遮蔽材としてのスラットの角度を調整することによって、最適な日射遮蔽と昼光導入の調整が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施形態の昼光利用ブラインドの正面図である。
【0021】
昼光利用ブラインド10は、大略、窓枠等の固定面12に固定される固定支持枠16と、固定支持枠16内に配置された可動支持枠22と、可動支持枠22内に配置された第1遮蔽材18と、固定支持枠16の下方に配置された第2遮蔽材20と、を有する。
【0022】
固定支持枠16は、上枠に対応する上部固定支持部材16aと、下枠に対応する下部固定支持部材16bと、上部固定支持部材16aと下部固定支持部材16bとの間を上下方向に延設された一対の側部固定支持部材16c、16c、とを備える。そして、上部固定支持部材16aがブラケット14によって固定面12に取り付けられることで、固定支持枠16は固定される。但し、これらの上部固定支持部材16aと下部固定支持部材16bとは、固定支持枠として一体に構成される代わりに、それぞれ分離した部材として個別に固定面に固定されることも可能である。
【0023】
可動支持枠22は、上枠に対応する上部可動支持部材22aと、下枠に対応する下部可動支持部材22bと、上部可動支持部材22aと下部可動支持部材22bとの間を上下方向に延設された一対の側部可動支持部材22c、22c、とを備える。
【0024】
下部可動支持部材22bが前記固定支持枠16の下部固定支持部材16bに対してヒンジ17によって連結されており、これによって、可動支持枠22は固定支持枠16のヒンジの部分を支点として、傾動可能となっている。尚、ここで、下部可動支持部材22bを省略して、側部可動支持部材22cの下端を直接、下部固定支持部材16bに連結してもよい。
【0025】
第1遮蔽材18は、上部可動支持部材22aから垂下されるラダーコード34によって回転可能に整列支持された多数段のスラット36によって構成される。多数段のスラット36は昼光を反射可能な遮蔽面36aを構成する。
【0026】
最下段のスラット36の下方にはボトムレール40が配置されており、ラダーコード34の下端がボトムレール40に連結される。ボトムレール40はこれが最下降位置まで下降した際に、下端部が下部可動支持部材22b内に挿入されるようになっている。
【0027】
また、ボトムレール40には昇降コード38の下端も連結されており、昇降コード38は多数段のスラット36を挿通している。
【0028】
可動支持枠22内には、第1遮蔽材18の開閉を行うための第1遮蔽材駆動機構50が設けられる。第1遮蔽材18の開閉とは、この例の場合、スラット36の回転と昇降がある。第1遮蔽材駆動機構50は、上部可動支持部材22aの
図1中右側端部から垂下する操作ロッド52と、操作ロッド52によって回転駆動され上部可動支持部材22a内を長手方向全長にわたって配設される回転軸54と、上部可動支持部材22a内に配置されるストッパ53と、上部可能支持部材22a内の長手方向に離間して複数配設され回転軸54が一体回転可能に貫通する駆動ドラム55と、を有する。
【0029】
駆動ドラム55にはラダーコード34の上端が巻取り及び巻解き可能に連結される。操作ロッド52を回転して回転軸54を回転駆動し、駆動ドラム55を回転させて、ラダーコード34を傾動させることにより、スラット36が回転可能である。
【0030】
昇降コード38は、上部可動支持部材22a内に挿入された後、上部可動支持部材22aの長手方向に沿って配回され、ストッパ53を介して操作ロッド52内を垂下して操作ロッド52の下端から導出され、操作部56に連結される。操作部56を昇降させて昇降コード38を介してボトムレール40を昇降させていくことにより、スラット36が昇降可能である。
【0031】
また、上部可動支持部材22aと下部可動支持部材22bとの間には多数段のスラット36を挿通してガイドワイヤ42が張設されており、ガイドワイヤ42の上端は上部可動支持部材22a内の下面に固着部材58によって固着され、ガイドワイヤ42の下端は下部可動支持部材22b内の下面に固着部材60によって固着される。ガイドワイヤ42は第1遮蔽材18の前後方向の移動を規制するため、可動支持枠22が傾動した際もスラット36の整列を維持することができるようになっている。
【0032】
以上の第1遮蔽材18と第1遮蔽材駆動機構50とによって第1ブラインド要素が構成される。第1遮蔽材駆動機構50は、主として可動支持枠22に設けられているが、これに限るものではなく、可動支持枠22とは別のヘッドボックス部材を可動支持枠22に取り付けてヘッドボックス部材内に第1遮蔽材駆動機構50を配置することも可能である。
【0033】
第2遮蔽材20は、下部固定支持部材16bから垂下されるラダーコード64によって回転可能に整列支持された多数段のスラット66によって構成される。多数段のスラット66は昼光を反射可能な遮蔽面66aを構成する。
【0034】
最下段のスラット66の下方にはボトムレール68が配置されており、ラダーコード64の下端がボトムレール68に連結される。また、ボトムレール68には昇降コード62の下端も連結されており、昇降コード62は多数段のスラット66を挿通している。
【0035】
固定支持枠16の下部固定支持部材16bには、第2遮蔽材20の開閉を行うための第2遮蔽材駆動機構70が設けられる。
【0036】
第2遮蔽材駆動機構70の構成は、第1遮蔽材駆動機構50の構成と同様であるため、その詳細説明は省略するが、下部固定支持部材16bの
図1中右側端部からはスラット66を回転させるための操作ロッド72が垂下しており、また、操作ロッド72内を昇降コード62が通過し、操作ロッド72の下端から導出され、操作部74に連結される。操作ロッド72を回転して、ラダーコード64を傾動させることにより、スラット66を回転可能であり、また、操作部74を昇降させて昇降コード62を介してボトムレール68を昇降させていくことにより、スラット66が昇降可能である。
【0037】
以上の第2遮蔽材20と第2遮蔽材駆動機構70とによって第2ブラインド要素が構成される。第2遮蔽材駆動機構70は、主として固定枠16の下部固定支持部材16bに設けられているが、これに限るものではなく、下部固定支持部材16bとは別のヘッドボックス部材を固定枠16の下部に取り付けてヘッドボックス部材内に第2遮蔽材駆動機構70を配置することも可能である。
【0038】
なお、第2ブラインド要素は第1ブラインド要素とは相違し、ガイドワイヤ42、固着部材58、60は設けられていない。
【0039】
固定支持枠16の上部固定支持部材16aの
図1中右端部からは、操作コード80が垂下しており、操作コード80は上部固定支持部材16a内に配設される操作部82を回転操作可能となっている。操作部82は、上部固定支持部材16aの長手方向全長にわたって配設される回転軸84と、上部固定支持部材16a内の長手方向に離間して複数配設され、回転軸84が一体回転可能に貫通する回転ドラム86と、回転軸84を操作コード80による操作によってのみ回転するように規制する図示しない一方向クラッチを備える。回転ドラム86にはコード状の開閉部材88の一端が巻取り及び巻解き可能に連結されている。
【0040】
開閉部材88の他端は上部固定支持部材16aから導出されて、可動支持枠22の上部可動支持部材22aに連結される。こうして、開閉部材88によって、上部可動支持部材22aは上部固定支持部材16aに対して相対的な位置関係が変更可能となるように連結されている。
【0041】
第1遮蔽材18は、上部固定支持部材16aに上部可動支持部材22aが接近したときにはほぼ垂直な角度で保持され、上部固定支持部材16aから上部可動支持部材22aが最も離間したときにはほぼ水平な角度で保持される。
【0042】
次に、昼光利用ブラインド10の作用について説明する。
【0043】
昼光を積極的に照明として利用する必要のない場合には、昼光利用ブラインド10は、通常のブラインドとして動作させることができる。この場合には、上部固定支持部材16aに上部可動支持部材22aが最も接近した状態にあり、第1遮蔽材18が垂直に保持された状態にある(
図8(a))。
【0044】
この状態において、
図1及び
図6(a)に示すように、第1遮蔽材18及び第2遮蔽材20ともにスラット36及び66が垂直に回転した状態のときには、窓92を通過した昼光94はスラット36及び66によって室内96への侵入が遮られ、夏場等の冷房負荷を軽減させることができる(
図8(a)参照)。
【0045】
また、
図1に示すブラインド10の状態から操作ロッド52を回転させてスラット36を回転させることにより、上部にある第1遮蔽材18のみから採光可能な状態とすることができる。
図2及び
図6(b)に示すように、スラット36を水平になるまで、あるいはスラット36を室内96側にやや傾斜するように回転させると、第1遮蔽材18であるスラット36が下降している状態において採光できる状態となる。
【0046】
一方、
図1に示すブラインド10の状態から操作ロッド72を回転させてスラット66を回転させることにより、下部にある第2遮蔽材20のみから採光可能な状態となる。そして、
図6(c)に示すように、スラット66を水平になるまで、あるいはスラット36を室内96側にやや傾斜するように回転させると、第2遮蔽材20であるスラット66が下降している状態において採光できる状態となる。また、太陽高度に応じてスラット66の角度を適宜調整することによって、第2遮蔽材20からの採光を可能としながら、直射日光を遮蔽しつつ不快グレアを防止することも可能となる。
【0047】
また、
図3に示すように、第1遮蔽材18のスラット36及び第2遮蔽材20のスラット66の両方を水平になるまで、あるいはスラット36を室内96側にやや傾斜するように回転させると、第1及び第2遮蔽材18及び20のスラット36及び66が共に下降した状態において採光できる状態となる。これにより、窓92を通過した昼光94は各スラット36及び66の間を通って室内96へ侵入し、ブラインド全体として採光可能な状態となる(
図8(c))。よって、直達日射を室内に大量に採り込むことができるため、日射エネルギーを最大限に利用することができ、冬場等に暖房効率を上げるのに供することができる。また、太陽高度に応じて第1遮蔽材18のスラット36及び第2遮蔽材20のスラット66の角度を適宜調整することによって、ブラインド全体からの採光を可能としながら、直射日光を遮蔽しつつ不快グレアを防止することも可能となる。
【0048】
また、
図1に示すブラインド10の状態から操作部56を引き下げ、
図4及び
図6(d)に示すように、スラット36を上昇させて第1遮蔽材18を完全に上昇させることができる。または、ボトムレール40が任意の高さにあるときに、昇降コード38の上昇操作を止めると、ストッパ53が昇降コード38の移動を拘束し、スラット36を任意の高さに停止させることができる。
【0049】
一方、
図6(e)に示すように、
図1に示すブラインド10の状態から操作部74を引き下げ、
図6(e)に示すように、スラット66を上昇させて第2遮蔽材20を完全に上昇させることができる。または、ボトムレール68が任意の高さにあるときに、昇降コード62の上昇操作を止めると、図示しないストッパが昇降コード62の移動を拘束し、スラット66を任意の高さに停止させることができる。
【0050】
または、
図6(f)に示すように、第1遮蔽材18のスラット36及び第2遮蔽材20のスラット66の両方を完全に上昇させることで、窓92を完全に開放することもできる。よって、直達日射を室内に大量に採り込むことができるため、日射エネルギーを最大限に利用することができ、冬場等に暖房効率を上げるのに供することができる。
【0051】
次に、太陽を積極的に照明として利用したい場合には、操作コード80を操作して操作部82を操作することにより回転軸84を回転駆動させ、これと一体に回転する回転ドラム86を開閉部材88を巻解く方向に回転させる。これにより、
図7(a)に示すように、巻解かれた開閉部材88の長さ分だけ上部固定支持部材16aと上部可動支持部材22aとの間隔が離間していき、ヒンジ17を支点として可動支持枠22及び第1遮蔽材18が室内96側に傾動していくことができる。
【0052】
引き続き、開閉部材88の巻解き操作を続けると、
図5及び
図7(b)に示すように、第1遮蔽材18が水平な角度になるまで傾動することができる。
【0053】
操作コード80の操作量を適宜、調整することで、第1遮蔽材18が垂直な状態から水平な状態の間の任意の傾動角度に第1遮蔽材18を保持することができる。
【0054】
このように、第1遮蔽材18を傾動させると、
図8(b)に示すように、窓92を通過した昼光94は、その上部については、第1遮蔽材18の遮蔽面36aに反射して天井面98に照射され、下部については、第2遮蔽材20の遮蔽面66aによって室内96への侵入が遮られる。
【0055】
天井面98に照射された昼光94は、さらに天井面98で反射することにより、室内96における間接照明として利用することができる。こうして、室内照明の電力負荷軽減に貢献することができる。
【0056】
操作コード80を操作して、第1遮蔽材18及び可動支持枠22の傾動角度を前記水平ではなく他の角度とすることにより、遮蔽面36aでの昼光94の反射角度を変化させ、採光量を調節することもできる。特に太陽高度が低い場合には、第1遮蔽材18及び可動支持枠22の傾動角度を水平よりも立ち上がった角度とすることによって、効率的に昼光を反射させることができる。また、傾動させた第1遮蔽材18のスラット36を回転させることにより、昼光94の反射角度を変化させるとともにスラット36間を侵入する昼光94を調節し、室内96への採光量を調節することもできる。
【0057】
また任意には、太陽高度が下がり、スラット36間に形成される隙間から室内に直射日光が入射してしまうような場合には、第1遮蔽材18及び可動支持枠22の傾動角度を調節し、さらにスラット36を回転することにより直射日光の入射を防止することもできる。また、第1遮蔽材18の状態に加え、第2遮蔽材20のスラット66の傾斜角度を変更することにより、室内96への採光量を更に調節することができる。さらに、太陽高度に応じて第1遮蔽材18のスラット36及び/または第2遮蔽材20のスラット66の角度を適宜調整することによって、室内96への採光量を調整可能としながら、直射日光を遮蔽しつつ不快グレアを防止することも可能となる。
【0058】
このように、太陽高度に応じて第1遮蔽材18及び可動支持枠22の傾動角度を変更する、あるいは第1遮蔽材18のスラット36の角度を調整することによって、最適な日射遮蔽と昼光導入の調整を行うことができる。
【0059】
以上の昼光利用ブラインド10は、窓枠12の固定面に取り付けることで、昼光を利用したい希望の窓に後付けすることができる。また、昼光を照明として利用せずに、単に室内96への採光量を調整したい場合には、第1遮蔽材18を垂直に保持された状態とすることで、通常と同様のブラインドとして使用することができ、昼光利用の自由度を高めることができる。さらに、第2遮蔽材20を下部に設けた場合には、上述のように様々な各遮蔽材18、20の様々な状態を組み合わせることにより、様々に採光することが可能である。尚、以上の状態は例示であり、それ以外の状態の組み合わせとすることも勿論可能である。
【0060】
さらには、以上の実施形態では、操作は全て手動で行うものであったが、これに限るものではなく、少なくとも一部の操作を電動で行うようにしてもよく、そのためには例えば、回転軸84を回転させる電動アクチュエータを設けるようにすればよい。電動アクチュエータの制御は、コンピュータシステムからの信号または手動で行うことができる。
【0061】
また、以上の実施形態では、遮蔽材は、多数段のスラットで構成されていたが、これに限るものではなく、任意のスクリーン、例えば平坦なまたは規則的若しくは不規則な襞が形成されたスクリーンで構成することも可能である。
【0062】
また、以上の実施形態では、昼光利用ブラインドが第1遮蔽材と第2遮蔽材とを有していたが、これに限るものではなく、第1遮蔽材だけを有するようにすることも可能である。
【0063】
さらには、以上の実施形態では、第1遮蔽材を支持する下部支持部材としての下部固定支持部材16bは固定であったが、これに限るものではなく、下部支持部材自身の高さを調整可能にすることもできる。この場合には、太陽の高度に合わせて反射するのに適した高さに下部支持部材を設けるようにしてもよい。また、下部支持部材の移動に合わせて遮蔽材18は伸縮可能に構成すると好ましい。