(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770843
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】バナジウム‐クロム‐鉄合金及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
C22C 1/02 20060101AFI20150806BHJP
C22B 5/04 20060101ALI20150806BHJP
C22B 34/22 20060101ALI20150806BHJP
C22C 27/02 20060101ALN20150806BHJP
【FI】
C22C1/02 503D
C22B5/04
C22B34/22
C22C1/02 501C
!C22C27/02 101Z
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-518931(P2013-518931)
(86)(22)【出願日】2010年9月30日
(65)【公表番号】特表2013-537582(P2013-537582A)
(43)【公表日】2013年10月3日
(86)【国際出願番号】CN2010077527
(87)【国際公開番号】WO2012003669
(87)【国際公開日】20120112
【審査請求日】2013年4月2日
(31)【優先権主張番号】201010223018.X
(32)【優先日】2010年7月9日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513007251
【氏名又は名称】攀枝▲花▼学院
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】方民▲憲▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼向琴
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼冬▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼雪峰
(72)【発明者】
【氏名】彭再立
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼生▲華▼
【審査官】
高木 康晴
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−104941(JP,A)
【文献】
特開2009−019251(JP,A)
【文献】
特開昭60−036632(JP,A)
【文献】
Chen Dongli,電炉熱法制備V-Cr-Al合金,scientific consult,中国,2010年,vol.4,p.81-82
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22C 1/00
C22C 1/02
C22C 27/00
C22C 27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法であって、
a.V2O5、Cr2O3、Fe、CaO及びAlを31.4〜32.1:8.8〜9.0:1.00〜1.05:18.4〜18.8:20.3〜20.7の重量配合比で均一に混合するステップと、
b.点火剤を用いて自己還元反応を誘発させるステップと、
c.自己還元反応した後、加熱し、溶融状態を4.0〜5.0分間維持するステップと、
d.冷却して、バナジウム‐クロム‐鉄合金とスラグを得ると共に、それらを分離し、バナジウム‐クロム‐鉄合金を得るステップと、
を備えることを特徴とするバナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法。
【請求項2】
前記aステップに記載された、前記V2O5は95.00〜99.99wt%の五酸化バナジウム粉末、前記Cr2O3は99.0〜99.9wt%の三酸化クロム粉末、前記Feは、TFe(全鉄)≧95.0wt%で且つMFe(金属鉄)≧89.0wt%の鉄粉、前記Alは99.00〜99.99wt%のアルミニウム粉末、前記CaOはCaOの含有量が66.45〜90.00wt%の生石灰又は消石灰であることを特徴とする請求項1記載のバナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法。
【請求項3】
前記五酸化バナジウム粉末の粒度は0.040〜7.000mm、前記三酸化クロム粉末の粒度は0.040〜0.250mm、前記アルミニウム粉末の粒度は0.063〜0.250mm、前記鉄粉の粒度は0.090〜0.250mm、前記生石灰又は消石灰の粒度は0.09〜10.00mmであることを特徴とする請求項2記載のバナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法。
【請求項4】
前記bステップに記載された、前記点火剤は重量比が2.5〜3.0:1である過酸化バリウムとアルミニウム粉末との混合物であることを特徴とする請求項1記載のバナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バナジウム‐クロム‐鉄合金及びその製造方法に関するものであり、冶金分野に属する。
【背景技術】
【0002】
現在、世界の石油資源は日増しに枯渇し、エネルギー危機は既に本世紀、世界が注目する焦点となっているが、現在使用されている従来の化石燃料は環境汚染や温暖化問題をもたらすため、無汚染で、再生可能な新エネルギー代替品を探求する必要がある。クリーン且つ高燃焼である水素の利用はエネルギー問題や環境汚染問題の解決、更には低二酸化炭素の経済を発展させる有効な手段の一つである。水素エネルギーの利用は先進国が競って研究開発している重点項目であり、高効率で、安全な水素貯蔵は水素利用の要となる技術の一つであることから、固体水素貯蔵は水素貯蔵問題を解決する、適切で実行可能な方法である。水素貯蔵合金の性質を利用することで、各種不安定な自然エネルギー(例えば、風力エネルギー、潮汐エネルギー)を水素エネルギーに変換して貯蔵しておき、使用時に化学エネルギーや電気エネルギーに容易に変換することができる。バナジウムをベースとした水素貯蔵合金は、水素貯蔵の媒質として、水素貯蔵量が大きく、循環寿命が長く、反応性が良いという特徴を有し、水素自動車や水素燃料電池に用いられる見込みがあり、これは国家や地域の発展にとって、強い戦略的意味合い及び高い経済価値を有している。
【0003】
バナジウムをベースとした水素貯蔵合金の主成分は、VとCrであり、現在、作製は主に実験室内に限られ、金属V、金属Crに、Fe、Tiなどを加え、真空炉内において高真空及び高温下でバナジウムをベースとした水素貯蔵合金を合成する。金属Vと金属Crの市場価格は非常に高いため、このような方法は実験室での基礎理論研究にのみ適し、工業生産に用いるには、原料コストが高すぎるという難点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】(なし)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の解決しようとする技術課題は、バナジウムをベースとした水素貯蔵合金を製造する基礎材料となる、製造コストが低いバナジウム‐クロム‐鉄合金を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のバナジウム‐クロム‐鉄合金は、58.53〜71.21wt%のV、24.76〜36.49wt%のCr、5.02〜8.27wt%のFeという重量配合比の組成分からなり、残量は不可避の不純物となる。
【0007】
本発明の解決しようとする第二技術課題は、コストが低いバナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法を提供することである。
【0008】
本発明のバナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法は、
a.V
2O
5、Cr
2O
3、Fe、CaO及びAlを31.4〜32.1:8.8〜9.0:1.00〜1.05:18.4〜18.8:20.3〜20.7の重量配合比で均一に混合するステップと、
b.点火剤を用いて自己還元反応を誘発させるステップと、
c.自己還元反応した後、加熱し、溶融状態を4.0〜5.0min(分)維持するステップと、
d.冷却し、バナジウム‐クロム‐鉄合金とスラグが得られ、それらを分離し、バナジウム‐クロム‐鉄合金を得るステップとを備える。
【0009】
さらに、コストを節約するため、上記aステップのCaOは、CaOの含有量が66.45〜90.00wt%の生石灰又は消石灰で代替してもよい。
【0010】
さらに、より品質の良いバナジウム‐クロム‐鉄合金を製造するためには、上記aステップに使用される原料は、純度が高い原料が好ましく、例えば、V
2O
5の含有量が95.00〜99.99wt%の五酸化バナジウム粉末、Cr
2O
3の含有量が99.0〜99.9wt%の三酸化クロム粉末、Fe粉末の含有量がTFe≧95.0wt%、MFe≧89.0wt%、Alの含有量が99.00〜99.99wt%のアルミニウム粉末が好ましい。
(訳注:TFeとは、Total Ironの略記号であり、「全鉄」を意味する。MFeとは、Metallic Ironの略記号であり、「金属鉄」を意味する。)
【0011】
さらに、原料の粒度(粒サイズ)が大きすぎると、還元反応速度が影響を受け、反応時間が延長し、反応が不十分になる恐れもあり、反応の動力学条件が低下する。原料の粒度(粒サイズ)が小さすぎると、製錬過程において原料粉末が飛びやすく、粉砕コストも増加する。従って、上記五酸化バナジウム粉末の粒度は、0.040〜7.000mmであり、上記三酸化クロム粉末の粒度は、0.040〜0.250mmであり、上記アルミニウム粉末の粒度は、0.063〜0.250mmであり、上記鉄粉の粒度は、0.090〜0.250
mm、上記生石灰又は消石灰の粒度は、0.09〜10.00mmが好ましい。
【0012】
さらに、上記bステップに記載された点火剤は、好ましい重量比が2.5〜3.0:1である過酸化バリウムとアルミニウム粉末との混合物である。過酸化バリウムとアルミニウム粉末を点火剤として用い、過酸化バリウムは自ら酸素を放出し、空気中の酸素に頼らず、酸化発熱量が高く、反応速度は速く、形成された少量の反応生成物、即ち酸化バリウムと酸化アルミニウムは、スラグ相構造を悪化させることなく、逆にスラグ塩基度を高めることに役立ち、製錬過程を反応生成の方へ促進する。点火剤の用量は原料の自己還元反応を誘発できればよく、一般的に20g以上である。
【0013】
自己還元反応終了後も、電気加熱して、溶融状態を4.0〜5.0min維持する必要がある。これは自己還元反応終了後、溶体は急速に冷却し、溶体中にまだ一部分の金属相中に沈殿されていない金属状態のバナジウム、クロム、鉄が存在し、この一部分の金属状態のバナジウム、クロム、鉄がスラグの中に残留し、合金の収率を低下させるからである。また、もう一部分の還元が終わっていない金属酸化物はスラグの中に保持され、引き続き電気加熱し、溶融状態を一定時間維持し、既に還元された金属状態のバナジウム、クロム、鉄を金属相の中に沈殿させ、還元が終わっていない一部分の金属酸化物を引き続き還元した後に、金属相の中に沈殿させる。
【0014】
本発明の方法を用いた、バナジウム‐クロム‐鉄合金の製造は通常の電気炉の中で行うことができる。例えば、単相アーク炉、三相アーク炉など。
【0015】
本発明の方法により製造されたバナジウム‐クロム‐鉄合金中のV、Cr、Feの重量パーセント含有量は、それぞれ58.53〜71.21wt%、24.76〜36.49wt%、5.02〜8.27wt%であり、また、アルミニウム不純物も含有し、アルミニウムの重量パーセント含有量<1wt%である。
【発明の効果】
【0016】
本発明のバナジウム‐クロム‐鉄合金は、原料に純クロム及び純バナジウムを用いて製造する必要はなく、製造コストは比較的低く、工業生産の需要を満たすことができる。本発明は、バナジウム‐クロム‐鉄合金の製造に一つの新しい方法を提供し、広い応用の見込みがある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、実施例形式の具体的な実施方式を通して、本発明の上記内容について更なる詳細な説明を行う。但し、本発明の上記主題の範囲が以下の実施例に限られると理解してはならず、本発明の上記内容に基づいて実現された技術は、すべて本発明の範囲に属する。
【0018】
本発明のバナジウム‐クロム‐鉄合金は、58.53〜71.21wt%のV、24.76〜36.49wt%のCr、5.02〜8.27wt%のFeという重量配合比の組成分からなり、残量は不可避の不純物となる。
【0019】
本発明の解決しようとする第二技術課題は、コストが低いバナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法を提供することである。
【0020】
本発明のバナジウム‐クロム‐鉄合金の製造方法は、
a.V
2O
5、Cr
2O
3、Fe、CaO及びAlを31.4〜32.1:8.8〜9.0:1.00〜1.05:18.4〜18.8:20.3〜20.7の重量配合比で均一に混合するステップと、
b.点火剤を用いて自己還元反応を誘発させるステップと、
c.自己還元反応した後、加熱し、溶融状態を4.0〜5.0min維持するステップと、
d.冷却し、バナジウム‐クロム‐鉄合金とスラグが得られ、それらを分離し、バナジウム‐クロム‐鉄合金を得るステップとを備える。
【0021】
さらに、コストを節約するため、上記aステップのCaOは、CaOの含有量が66.45〜90.00wt%の生石灰又は消石灰で代替してもよい。
【0022】
さらに、より品質の良いバナジウム‐クロム‐鉄合金を製造するため、上記aステップに使用される原料は、純度が高い原料が好ましく、例えば、V
2O
5の含有量が95.00〜99.99wt%の五酸化バナジウム粉末、Cr
2O
3の含有量が99.0〜99.9wt%の三酸化クロム粉末、Fe粉末の含有量はTFe≧95.0wt%、MFe≧89.0wt%、Alの含有量は99.00〜99.99wt%のアルミニウム粉末が好ましい。
【0023】
さらに、原料の粒度(粒サイズ)が大きすぎると、還元反応の速度が影響を受け、反応時間が延長し、反応が不十分になる恐れもあり、反応の動力学条件が低下する。原料の粒度(粒サイズ)が小さすぎると、製錬過程において原料粉末が飛びやすく、粉砕コストも増加する。従って、上記五酸化バナジウム粉末の粒度は、0.040〜7.000mmであり、上記三酸化クロム粉末の粒度は、0.040〜0.250mmであり、上記アルミニウム粉末の粒度は、0.063〜0.250mmであり、上記鉄粉の粒度は、0.090〜0.250
mm、上記生石灰又は消石灰の粒度は、0.09〜10.00mmが好ましい。
【0024】
さらに、上記bステップに記載された点火剤は、好ましい重量比が2.5〜3.0:1である過酸化バリウムとアルミニウム粉末との混合物である。過酸化バリウムとアルミニウム粉末を点火剤として用い、過酸化バリウムは自ら酸素を放出し、空気中の酸素に頼らず、酸化発熱量が高く、反応速度は速く、形成された少量の反応生成物、即ち酸化バリウムと酸化アルミニウムは、スラグ相構造を悪化させることなく、逆にスラグ塩基度を高めることに役立ち、製錬過程を反応生成の方へ促進する。点火剤の用量は原料の自己還元反応を誘発できればよく、一般的には20g以上である。
【0025】
自己還元反応終了後も、電気加熱して、溶融状態を4.0〜5.0min維持する必要がある。これは自己還元反応終了後、溶体は急速に冷却し、溶体中にまだ一部分の金属相中に沈殿されていない金属状態のバナジウム、クロム、鉄が存在し、この一部分の金属状態のバナジウム、クロム、鉄がスラグの中に残留し、合金の収率を低下させるからである。また、もう一部分の還元が終わっていない金属酸化物はスラグの中に保持され、引き続き電気加熱し、溶融状態を一定時間維持し、既に還元された金属状態のバナジウム、クロム、鉄を金属相の中に沈殿させ、還元が終わっていない一部分の金属酸化物を引き続き還元した後に、金属相の中に沈殿させる。
【0026】
本発明の方法を用いた、バナジウム‐クロム‐鉄合金の製造は、通常の電気炉の中で行うことができる。例えば、単相アーク炉、三相アーク炉など。
【0027】
本発明の方法により製造されたバナジウム‐クロム‐鉄合金中のV、Cr、Feの重量パーセント含有量は、それぞれ58.53〜71.21wt%、24.76〜36.49wt%、5.02〜8.27wt%であり、また、アルミニウム不純物も含有し、アルミニウムの重量パーセント含有量<1wt%である。
【0028】
次に、具体的な実施例について述べる。
【実施例1】
【0029】
本発明の方法を用いてバナジウム‐クロム‐鉄合金を製造する
【0030】
五酸化バナジウム(V
2O
5=95.18wt%、粒度は0.075〜2.000mm)612.2g、三酸化クロム(Cr
2O
3=99.0wt%、粒度は0.050〜0.180mm)165.4g、鉄粉(TFe=96.12wt%、MFe=89.02wt%)18.9g、アルミニウム粉末(Al=99.70wt%、粒度は0.075〜0.200mm)377.6g、石灰(CaO=66.45wt%、粒度は1.00〜5.15mm)513.2gを計量して、それらを均一に混合させた後、単相アーク炉の中に投入し、点火剤(過酸化バリウムとアルミニウム粉末との比率は3:1で混合)20gで還元反応を誘発させる。反応が完了した後、通電して4.0分間保温し、炉を冷却した後に取り出した。得られたバナジウム‐クロム‐鉄合金の中にV、Cr、Feの重量パーセント含有量は、それぞれ59.56wt%、34.19wt%及び5.95wt%であり、不純物Alの重量パーセント含有量は0.3wt%である。
【実施例2】
【0031】
本発明の方法を用いてバナジウム‐クロム‐鉄合金を製造する
【0032】
五酸化バナジウム(V
2O
5=95.18wt%、粒度は0.075〜2.000mm)612.2g、三酸化クロム(Cr
2O
3=99.0wt%、粒度は0.050〜0.180mm)165.4g、鉄粉(TFe=98.50wt%、MFe=95.39wt%)19.3g、アルミニウム粉末(Al=99.70wt%、粒度は0.075〜0.200mm)377.6g、石灰(CaO=66.45wt%、粒度は1.00〜5.15mm)513.2gを計量して、それらを均一に混合させた後、単相アーク炉の中に投入し、点火剤(過酸化バリウムとアルミニウム粉末との比率は3:1で混合)20gで還元反応を誘発させる。反応が完了した後、通電して4.5分間保温し、炉を冷却した後に取り出した。得られたバナジウム‐クロム‐鉄合金の中にV、Cr、Feの重量パーセント含有量は、それぞれ59.87wt%、33.60wt%及び6.46wt%であり、不純物Alの重量パーセント含有量は0.07wt%である。
【実施例3】
【0033】
本発明の方法を用いてバナジウム‐クロム‐鉄合金を製造する
【0034】
五酸化バナジウム(V
2O
5=95.18wt%、粒度は0.075〜2.000mm)1934.3g、三酸化クロム(Cr
2O
3=99.0wt%、粒度は0.050〜0.180mm)522.6g、鉄粉(TFe=97.45wt%、MFe=90.00wt%)61.0g、アルミニウム粉末(Al=99.70wt%、粒度は0.075〜0.200mm)1193.0g、石灰(CaO=66.45wt%、粒度は1.00〜5.15mm)1621.5gを計量して、それらを均一に混合させた後、単相アーク炉の中に投入し、点火剤(過酸化バリウムとアルミニウム粉末との比率は3:1で混合)20gで還元反応を誘発させる。反応が完了した後、通電して4.5分間保温し、炉を冷却した後に取り出した。得られたバナジウム‐クロム‐鉄合金の中にV、Cr、Feの重量パーセント含有量は、それぞれ70.22wt%、24.75wt%及び5.02wt%であり、不純物Alの重量パーセント含有量は0.01wt%である。