【文献】
ZTE,Power Headroom Reporting for Carrier Aggregation in LTE-Advanced,3GPP TSG-RAN WG1#60b, R1-101814,2010年 4月16日
【文献】
Research In Motion, UK Limited,Discussion on Per UE PHR ,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #62 R1-104917,2010年 8月17日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_62/Docs/R1-104917.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記禁止パワーヘッドルームレポーティングタイマー及び前記あらかじめ定められた値は、前記基地局からRRC(radio resource control)メッセージを通じて伝送される、請求項6に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのもので、本発明が実施されうる唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者には、本発明がこのような具体的な細部事項なしにも実施可能であるということがわかる。例えば、以下の詳細な説明は、移動通信システムが3GPP LTEシステムである場合を取って具体的に説明するが、3GPP LTE特有の事項を除いては、他の任意の移動通信システムにも適用可能である。
【0028】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されてもよい。なお、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
【0029】
なお、以下の説明において、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、AMS(Advanced Mobile Station)などを含む、移動または固定型のユーザー端の機器を総称するとする。また、基地局は、Node B、eNode B、BS(Base Station)、AP(Access Point)などを含む、端末と通信するネットワーク端の任意のノードを総称するとする。本明細書では、3GPP LTE、LTE−Aシステムに基づいて説明するが、本発明の内容は各種の他の通信システムにも適用可能である。
【0030】
移動通信システムにおいて、端末(User Equipment)は基地局から下りリンク(Downlink)を通じて情報を受信し、上りリンク(Uplink)を通じて情報を伝送することができる。端末が伝送または受信する情報には、データ及び様々な制御情報があり、端末が伝送または受信する情報の種類用途によって様々な物理チャネルが存在する。
【0031】
まず、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムのフレーム構造について、図面を参照して説明する。
【0032】
図2は、LTEシステムで用いられる無線フレームの構造を示す図である。
【0033】
図2を参照すると、1無線フレーム(radio frame)は10ms(327200T
s)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe)で構成されている。それぞれのサブフレームは1msの長さを有し、2個のスロット(slot)で構成されている。それぞれのスロットは、0.5ms(15360T
s)の長さを有する。ここで、T
sは、サンプリング時間を表し、T
s=1/(15kHz×2048)=3.2552×10
−8(約33ns)で表示される。スロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルを含み、周波数領域で複数のリソースブロック(Resource Block)を含む。
【0034】
LTEシステムで1リソースブロック(Resource Block、RB)は、12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルまたはSC−FDMA(Single Carrier−Frequency Division Multiple Access)シンボルを含む。データの伝送される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は、一つ以上のサブフレーム単位に定めることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、またはスロットに含まれるOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルの数は様々に変更可能である。
【0035】
図3(a)は、LTEシステムの下りリンクサブフレーム構造を示す図であり、
図3(b)は、上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0036】
図3(a)を参照すると、一つの下りリンクサブフレームは、時間領域で2個のスロットを含む。下りリンクサブフレーム内の第1のスロットにおける先頭の最大3 OFDMシンボルが、制御チャネルが割り当てられる制御領域(control region)に相当し、残りのOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域に相当する。
【0037】
3GPP LTEシステムなどで用いられる下りリンク制御チャネルには、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)などがある。サブフレームの第1のOFDMシンボルで伝送されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの伝送に用いられるOFDMシンボルの数(すなわち、制御領域のサイズ)に関する情報を運ぶ。PDCCHを通じて伝送される制御情報を下りリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)という。DCIは、上りリンクリソース割当情報、下りリンクリソース割当情報、及び任意の端末グループに対する上りリンク伝送パワー制御命令などを指示する。PHICHは、上りリンクHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)に対するACK(Acknowledgement)/NACK(Negative Acknowledgement)信号を運ぶ。すなわち、端末の伝送した上りリンクデータに対するACK/NACK信号がPHICH上で伝送される。
【0038】
次に、下りリンク物理チャネルであるPDCCHについて説明する。
【0039】
基地局は、PDCCHを通じてPDSCHのリソース割当及び伝送フォーマット(これを、「DL grant」ともいう。)、物理上りリンク共用チャネル(Physical uplink shared channel、PUSCH)のリソース割当情報(これを、「UL grant」ともいう。)、任意の端末グループ内の個別端末に対する伝送パワー制御命令の集合、及びVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化などを伝送することができる。複数のPDCCHが制御領域内で伝送されることがあり、端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、一つまたは複数の連続したCCE(Control Channel Elements)の集合(aggregation)で構成される。一つまたは複数の連続したCCEの集合で構成されたPDCCHは、サブブロックインターリービング(subblock interleaving)後に制御領域を通じて伝送されるとよい。CCEは、無線チャネルの状態に応じた符号化率をPDCCHに提供するために用いられる論理的割当単位である。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group)に対応する。CCEの数及びCCEにより提供される符号化率の関連関係によってPDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0040】
PDCCHを通じて伝送される制御情報を、下りリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。下記の表1は、DCIフォーマットによるDCIを表すものである。
【0041】
【表1】
DCIフォーマット0は、上りリンクリソース割当情報を指示し、DCIフォーマット1〜2は、下りリンクリソース割当情報を指示し、DCIフォーマット3、3Aは、任意の端末グループに対する上りリンクTPC(transmit power control)命令を指示する。
【0042】
DCIフォーマット3/3Aは、複数の端末に対するTPC命令を含む。DCIフォーマット3/3Aでは、基地局はCRCにTPC−IDをマスキングする。TPC−IDは、端末が、TPC命令(command)を運ぶPDCCHをモニタリングするためにデマスキングする識別子である。TPC−IDは、PDCCH上でTPC命令が伝送されるか否かを確認するために端末がPDCCHのデコーディングに用いる識別子ということができる。TPC−IDは、既存の識別子であるC−RNTI(Radio Network Temporary Identifier)、PI−RNTI、SC−RNTI、RA−RNTIを再使用して定義してもよく、新しい識別子で定義してもよい。TPC−IDは、セル内の特定集合の端末のための識別子である点で、特定端末のための識別子であるC−RNTIと異なり、また、セル内の全端末のための識別子であるPI−RNTI、SC−RNTI及びRA−RNTIとも異なる。DCIがN個の端末のためのTPC命令を含む場合に、これらN個の端末のみがTPC命令を受信すればいいわけである。もし、DCIにセル内の全端末に対するTPC命令が含まれると、TPC−IDはセル内の全端末のための識別子となる。
【0043】
端末はサブフレーム内の検索空間(search space)でPDCCH候補(candidate)の集合をモニタリングしてTPC−IDを探す。このとき、TPC−IDは、共用検索空間で探すこともあり、端末特定(UE sepcific)検索空間で探すこともある。共用検索空間は、セル内の全ての端末が検索する検索空間であり、端末特定検索空間は、特定端末が検索する検索空間のことをいう。もし、該当するPDCCH候補からTPC−IDをデマスキングしてCRCエラーが検出されないと、端末はPDCCH上のTPC命令を受信することができる。
【0044】
複数のTPC命令のみを運ぶPDCCHのための識別子、TPC−IDを定義する。端末は、TPC−IDが検出されると、該当するPDCCH上のTPC命令を受信する。該TPC命令は上りリンクチャネルの伝送パワーを調節するのに用いられる。したがって、誤ったパワー制御による基地局への伝送失敗や他の端末への干渉を防止することができる。
【0045】
LTEシステムで基地局がPDCCHを伝送するためにリソースをマッピングする方案について簡略に説明する。
【0046】
一般に、基地局は、PDCCHを通じてスケジューリング割当情報及び他の制御情報を伝送することができる。物理制御チャネルは、一つの集合(aggregation)または複数個の連続した制御チャネル要素(CCE:Control Channel Element)で伝送することができる。一つのCCEは、9個のリソース要素グループ(Resource Element Group、REG)を含む。PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)またはPHICH(Physical Hybrid Automatic Repeat Request Indicator Channel)に割り当てられなかったREGの個数は、N
REGである。システムで利用可能なCCEは、0〜N
CCE−1である(ここで、
【0047】
【化1】
である)。PDCCHは、下記の表2に示すように、多重フォーマットを支援する。n個の連続CCEで構成された一つのPDCCHは、i mod n=0を行うCCEから始まる(ここで、iはCCE番号である)。多重PDCCHを一つのサブフレームで伝送することができる。
【0048】
【表2】
表2を参照すると、基地局は、制御情報などを送る領域の数に基づいてPDCCHフォーマットを決定することができる。端末は、CCE単位に制御情報などを読むことでオーバーヘッドを減らすことができる。
【0049】
図3(b)を参照すると、上りリンクサブフレームは、周波数領域において制御領域とデータ領域とに区別可能である。制御領域は、上りリンク制御情報を運ぶPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)に割り当てられる。データ領域は、ユーザーデータを運ぶためのPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)に割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCH及びPUSCHを同時に伝送しない。一つの端末のためのPUCCHは、一つのサブフレームでRB対として割り当てられる。RB対に属するRBは、各2個のスロットで異なる副搬送波を占めている。PUCCHに割り当てられたRB対は、スロット境界(slot boundary)で周波数ホッピングする。
【0050】
図4は、3GPP LTEシステムで下りリンクの時間−周波数リソース格子構造(resource grid structure)を示す図である。
【0051】
各スロットで伝送される下りリンク信号は、
【0052】
【化2】
の副搬送波(subcarrier)と
【0053】
【化3】
のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルで構成されるリソース格子(resource grid)構造を用いる。ここで、
【0054】
【化4】
は、下りリンクでのリソースブロック(RB:Resource Block)の個数を示し、
【0055】
【化5】
は、一つのRBを構成する副搬送波の個数を示し、
【0056】
【化6】
は、一つの下りリンクスロットにおけるOFDMシンボルの個数を示す。
【0057】
【化7】
のサイズは、セル内で構成された下りリンク伝送帯域幅によって異なり、
【0058】
【化8】
を満たさなければならない。ここで、
【0059】
【化9】
は、無線通信システムが支援する最小の下りリンク帯域幅であり、
【0060】
【化10】
は、無線通信システムが支援する最大の下りリンク帯域幅である。
【0061】
【化11】
でよいが、これに限定されるものではない。一つのスロット内に含まれたOFDMシンボルの個数は、巡回プレフィックス(CP:Cyclic Prefix)の長さ及び副搬送波の間隔によって異なることがある。多重アンテナ伝送の場合に、一つのアンテナポート当たりに一つのリソース格子を定義することができる。
【0062】
各アンテナポートに対するリソース格子内の各要素は、リソース要素(RE:Resource Element)と呼ばれ、スロット内のインデックス対(k,l)により唯一に識別される。ここで、kは、周波数領域でのインデックスであり、lは、時間領域でのインデックスであり、kは、
【0063】
【化12】
のいずれか一つの値を有し、lは、
【0064】
【化13】
のいずれか一つの値を有する。
【0065】
図4に示すリソースブロックは、ある物理チャネルとリソース要素間のマッピング(mapping)関係を記述するために用いられる。RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)と仮想リソースブロック(VRB:Virtual Resource Block)とに区別される。一つのPRBは、時間領域の
【0066】
【化14】
の連続したOFDMシンボルと周波数領域の
【0067】
【化15】
の連続した副搬送波とで定義される。ここで、
【0068】
【化16】
は、あらかじめ決定された値でよい。例えば、
【0069】
【化17】
は、下記の表1のように与えることができる。そのため、一つのPRBは、
【0070】
【化18】
のリソース要素で構成される。一つのPRBは、時間領域では一つのスロットに対応し、周波数領域では180kHzに対応するが、これに限定されるものではない。
【0072】
【化19】
の値を有する。周波数領域におけるPRBナンバー(number)n
PRBと一つのスロット内におけるリソース要素(k,l)との関係は
【0074】
VRBのサイズはPRBのサイズと同一である。VRBは、ローカル型VRB(Localized VRB、LVRB)と分散型VRB(Distributed VRB、DVRB)とに分類可能である。各タイプのVRBについて、一つのサブフレーム内の2つのスロットにおける1対のVRBは、単一のVRBナンバーn
VRBが共に割り当てられる。
【0075】
VRBはPRBと同じサイズを有することができる。2タイプのVRBが定義されるが、第一のタイプはローカル型VRB(Localized VRB、LVRB)であり、第二のタイプは分散型VRB(Distributed VRB、DVRB)である。各タイプのVRBについて、一対(pair)のVRBが単一のVRBインデックス(以下、VRBナンバー(number)と呼ぶこともできる。)で1サブフレームの2個のスロットにわたって割り当てられる。言い換えると、一つのサブフレームを構成する2個のスロットのうち、第1のスロットに属する
【0077】
【化22】
のいずれか一つのインデックス(Index)を割り当てられ、2個のスロットのうちの第2のスロットに属する
【0078】
【化23】
のVRBも同様、それぞれ、
【0079】
【化24】
のいずれか一つのインデックスを割り当てられる。
【0080】
以下、LTEシステムで基地局が端末にPDCCHを送る過程について説明する。
【0081】
基地局は端末に送るDCI(Downlink Control Information)に基づいてPDCCHフォーマットを決定し、制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)を付加する。CRCには、PDCCHの所有者(owner)や用途によって固有の識別子(これをRNTI(Radio Network Temporary Identifier)という。)がマスキングされる。特定端末のためのPDCCHについては、端末の固有識別子、例えば、C−RNTI(cell−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。または、ページングメッセージ(paging message)のためのPDCCHについては、ページング指示識別子、例えば、P−RNTI(Paging−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。システム情報のためのPDCCHについては、システム情報識別子、SI−RNTI(system information−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。端末のランダムアクセスプリアンブルの伝送に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するために、RA−RNTI(random access−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。下記の表4には、PDCCHにマスキングされる識別子の例を示す。
【0082】
【表4】
C−RNTIが用いられると、PDCCHはそれぞれ、該当する特定端末のための制御情報を運び、他のRNTIが用いられると、PDCCHはそれぞれ、セル内の全てのまたは複数の端末が受信する共用制御情報を運ぶ。基地局は、CRCの付加されたDCIにチャネルコーディングを行って、符号化したデータ(coded data)を生成する。そして、基地局は、PDCCHフォーマットに割り当てられたCCEの数に基づくレートマッチング(rate mathching)を行う。その後、基地局は、符号化したデータを変調して変調シンボルを生成する。そして、基地局は変調シンボルを物理的なリソース要素にマッピングする。
【0083】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、LTEシステムの次世代無線通信システムをLTE−A(Long Term Evolution−Advanced)システムと呼び、未来指向的なサービス要求を満たしている。LTE−Aシステムは、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)技術を採用して、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier、CC)を束ねて用いることによって、端末の伝送帯域幅を向上させ、且つ周波数の使用効率を増大させる。LTE−Aシステムは、キャリアアグリゲーションを用いて100MHzまで帯域幅を拡張させることができる。換言すると、既存のLTE rel8/9で最大20MHzまで定義された搬送波をコンポーネントキャリアと再定義し、キャリアアグリゲーション技術を用いて最大5個のコンポーネントキャリアを一つの端末が使用できるようにした。
【0084】
現在のキャリアアグリゲーション技術の主な特徴は、次の通りである。連続したコンポーネントキャリアのアグリゲーション及び不連続のコンポーネントキャリアのアグリゲーションを支援する。上りリンクと下りリンクの束ねられるキャリアの個数は異なることがあるが、以前システムとの互換のためには、上りリンクと下りリンクは同じ個数のコンポーネントキャリアで構成されなければならない。端末に対して、それぞれのコンポーネントキャリアは一つの伝送ブロック(transport block)を独自で伝送し、独立したハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)メカニズムを有する。
【0085】
一つのコンポーネントキャリアを用いる既存のLTEシステムとは違い、複数のコンポーネントキャリアを用いるキャリアアグリゲーションでは、コンポーネントキャリアを効率的に管理する方法が必要である。コンポーネントキャリアを效率的に管理するために、コンポーネントキャリアを役割と特徴によって分類することができる。コンポーネントキャリアは、プライマリコンポーネントキャリア(Primary Component Carrier、PCC)とセカンダリコンポーネントキャリア(Secondary Component Carrier、SCC))とに分類することができる。プライマリコンポーネントキャリアは、複数のコンポーネントキャリアを用いるときに、コンポーネントキャリアの管理の中心となるコンポーネントキャリアで、各端末に対して一つずつ定義される。
【0086】
そして、一つのプライマリコンポーネントキャリア以外の他のコンポーネントキャリアをセカンダリコンポーネントキャリアと定義する。プライマリコンポーネントキャリアは、束ねられた全体コンポーネントキャリアを管理する核心キャリアの役割を担当し、残りのセカンダリコンポーネントキャリアは、高い伝送率を提供するための追加的な周波数リソース提供の役割を担当することができる。
【0087】
プライマリコンポーネントキャリアはプライマリセル(Primary Cell)と呼ぶこともでき、セカンダリコンポーネントキャリアはセカンダリセル(Secondary Cell)と呼ぶこともできる。プライマリセルは、端末が初期接続設定または接続再設定過程で用いたプライマリ周波数で動作するセルのことを意味し、セカンダリセルは、追加の無線リソースを提供するために用いられたセカンダリ周波数で動作するセルのことを意味する。そして、プライマリセルと全てのセカンダリセルをサービングセルという。
【0088】
基地局は、複数のコンポーネントキャリアのうち、活性コンポーネントキャリア(Activated Component Carrier、ACC)を端末に割り当てることができる。端末は、自身に割り当てられた活性コンポーネントキャリア(ACC)を知っている。そして、本発明の実施例で、端末は、自身に割り当てられた一つ以上の活性コンポーネントキャリア(ACC)のそれぞれに対するパワーヘッドルーム(Power Headroom、PH)を基地局に報告する。
【0089】
次に、本発明の実施例に係るパワーヘッドルームレポート伝送方法について、図面を参照して説明する。
【0090】
図5は、キャリアアグリゲーションが適用される場合に端末の電力割当を示す図である。
【0091】
図5で、P
CMAXは、端末の最大電力を表し、P
CMAX,1は、コンポーネントキャリア1を通じて端末が伝送できる最大電力を表し、P
CMAX,2は、コンポーネントキャリア2を通じて端末が伝送できる最大電力を表す。P1は、コンポーネントキャリア1に割り当てられた電力を表し、P2は、コンポーネントキャリア2に割り当てられた電力を表し、PHR
1は、コンポーネントキャリア1に対するパワーヘッドルームを表し、PHR
2は、コンポーネントキャリア2に対するパワーヘッドルームを表す。PMR(Maximum Power Reduction)は、変調及びチャネル帯域幅による最大電力減少を表し、A−MPR(Additional Maximum Power Reduction)は、領域及び帯域による追加的な最大電力減少を意味する。そして、PHR
UEは、端末の残余電力量を意味する。P
CMAX,cは、MPR、A−MPRなどを考慮して一定の範囲で端末が選択し、PHR
cは、P
CMAX,cによって計算される。
【0092】
図5で、P
CMAX=23dBm、P
CMAX,1=P
CMAX,2=22dBm、PHR
1=PHR
2=2dBmとすると、P
1=P
2=20dBmであり、PHR
UE=0dBmになる。しかし、端末が基地局にPHR
1及びPHR
2のみを伝送すると、基地局はPHR
UEがわからず、端末にコンポーネントキャリア1及びコンポーネントキャリア2の電力を2dBmずつ上げるように指示することがある。こうなると、端末にとってはサービス品質(Quality of Service、QoS)が減少する問題点が発生する。
【0093】
このような問題点を解決するために、本発明の実施例では、端末が基地局にP
CMAX,cを伝送する。すると、基地局はPHR
c及びP
CMAX,cを用いてP
cを計算し、P
cを用いてPHR
UEを計算することができる。
【0094】
図6は、本発明の実施例に係るパワーヘッドルームレポート伝送方法を示すフローチャートである。
【0095】
図6に示すように、端末は、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対するパワーヘッドルームを計算する(S610)。
【0096】
2タイプのパワーヘッドルームが定義される。第1タイプのパワーヘッドルームは、PUSCH電力を用いて計算され、第2タイプのパワーヘッドルームは、PUSCH電力及びPUCCH電力を用いて計算される。
【0097】
端末がサブフレームiでサービングセルcにPUSCHを伝送する場合には、第1タイプのパワーヘッドルームが式1のように定義され、端末がサブフレームiでサービングセルcにPUSCHを伝送しない場合には、第1タイプのパワーヘッドルームが式2のように定義される。
【0099】
【数2】
ここで、PH
type1,c(i)は、サブフレームiでサービングセルcに対する第1タイプのパワーヘッドルームを表し、P
CMAX,c(i)は、サブフレームiでサービングセルcに対する端末の最大伝送パワーを表す。
【0100】
M
PUSCH,c(i)は、有効なリソースブロック数で表現されたサブフレームiでサービングセルcに対するPUSCHリソース割当の帯域幅を表し、基地局が端末に割り当てる値である。P
O_PUSCH,c(j)は、上位レイヤから提供されたセル−特定ノミナルコンポーネント(nominal component)であるP
O_NOMINAL_PUSCH,c(j)と、上位レイヤから提供された端末−特定コンポーネントであるP
O_UE_PUSCH,c(j)との和で構成されたパラメータであり、基地局が端末に知らせる値である。α(j)は、上位層から提供されて、基地局が3ビットで伝送するセル−特定パラメータであり、j=0または1のときに、α∈{0,0.4,0.5,0.6,0.7,0.8,0.9,1}であり、j=2のときに、α(j)=1である。α(j)は、基地局が端末に知らせる値である。
【0101】
PL
cは、端末がdB単位で計算した下りリンク経路損失推定値であり、PL=referenceSignalPower−higher layer filteredRSRPで表現される。f
c(i)は、現在のPUSCHパワー制御調整状態を表す値であり、現在の絶対値または蓄積された値で表現することができる。
【0102】
端末がサブフレームiでプライマリセルにPUCCH及びPUSCHを同時に伝送する場合には、第2タイプのパワーヘッドルームが式3のように定義され、端末がサブフレームiでプライマリセルにPUCCHは伝送せずにPUSCHのみを伝送する場合には、第2タイプのパワーヘッドルームが式4のように定義され、端末がサブフレームiでプライマリセルにPUSCHは伝送せずにPUCCHのみを伝送する場合には、第2タイプのパワーヘッドルームが式5のように定義され、端末がサブフレームiでプライマリセルにPUSCH及びPUCCHの両方を伝送しない場合には、第2タイプのパワーヘッドルームが式6のように定義される。
【0106】
【数6】
ここで、P
O_PUCCHは、上位レイヤから提供されたノミナルコンポーネント(nominal component)であるP
O_NOMINAL_PUCCHと上位レイヤから提供された端末−特定コンポーネントであるP
O_UE_PUCCHとの和で構成されたパラメータであり、基地局が端末に知らせる値である。
【0107】
Δ
F_PUCCH(F)及びΔ
TxD(F)は上位レイヤから提供される値であり、g
c(i)は、現在のPUCCHパワー制御調整状態を表す値である。
【0108】
式1乃至式6に示すように、端末は、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワー(P
CMAX,c)を用いて、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対するパワーヘッドルームを計算する。ところが、以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーは、端末が一定の範囲内で選択した値であり、端末が基地局に知らせない限り、基地局はわからない値である。
【0109】
再び
図6を参照すると、端末は、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワー、及び一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対するパワーヘッドルームを含むパワーヘッドルームレポートを基地局に伝送する(S620)。
【0110】
上述したように、一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーが基地局にはわからないし、一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーは互いに異なることがある。そのため、基地局は、一つ以上のサービングセルのそれぞれに対するパワーヘッドルームのみでは端末の総パワーレベルが予測し難い。
【0111】
そこで、本発明の実施例では、端末が基地局に一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを知らせる。端末は、一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを、RRCのような上位層シグナリング(higher layer signaling)を用いて伝送することもでき、物理チャネルを通じて伝送することもできる。一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーは、線形値(linear value)で表現してもよく、既存のPHR情報構成を再使用して表現してもよい。
【0112】
端末は、一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを、パワーヘッドルームレポートトリガリング(triggering)が発生した時に、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対するパワーヘッドルームと共にパワーヘッドルームレポートを用いて伝送することもでき、または、一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーが変わる度に伝送することもできる。
【0113】
図7は、パワーヘッドルームレポートの伝送時点を示す図である。
【0114】
端末は、周期的パワーヘッドルームレポーティングタイマー(periodicPHR−Timer)、禁止パワーヘッドルームレポーティングタイマー(prohibitPHR−Timer)及び下りリンクパスロス変更レベルに対してdB単位であらかじめ定められた値(dl−PathlossChange)を用いて、パワーヘッドルームレポートを発生させることができる。すなわち、端末は、周期的パワーヘッドルームレポーティングタイマーが満了する度にパワーヘッドルームレポートを発生させることができる。そして、端末は、禁止パワーヘッドルームレポーティングタイマーが満了し、パスロスがあらかじめ定められた値(dl−PathlossChange)以上と変更した場合にパワーヘッドルームレポートを発生させることもできる。
【0115】
パワーヘッドルームレポーティングタイマー、禁止パワーヘッドルームレポーティングタイマー及びあらかじめ定められた値(dl−PathlossChange)は、基地局からRRC(radio resource control)メッセージを通じて端末に伝送することができる。
【0116】
そして、端末は、パワーヘッドルームレポートを発生させた後、新しい伝送のために割り当てられた上りリンクリソースがあると、物理層から獲得したパワーヘッドルーム値に基づいてパワーヘッドルームレポート制御要素(PHR control element)を生成して伝送し、周期的パワーヘッドルームレポーティングタイマー及び禁止パワーヘッドルームレポーティングタイマーを再始動する。
【0117】
図7で、端末は、新しい伝送(New transmission)をした後、周期的パワーヘッドルームレポーティングタイマー及び禁止パワーヘッドルームレポーティングタイマーを始動する。以降、禁止パワーヘッドルームレポーティングタイマーが満了し、パスロス変更があらかじめ定められた値以上と変更した後に、新しい伝送の際にパワーヘッドルームレポートを伝送する。そして、周期的パワーヘッドルームレポーティングタイマー及び禁止パワーヘッドルームレポーティングタイマーを再始動する。
【0118】
端末の上位層は、物理層から、活性化したサービングセルのそれぞれに対する第1タイプのパワーヘッドルーム及び活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを獲得する。そして、PUCCH及びPUSCHを同時に伝送する場合には、端末の上位層は物理層から、プライマリセルに対する第2タイプのパワーヘッドルーム及びプライマリセルに対する端末の最大伝送パワーを獲得する。
【0119】
そして、端末は、物理層から報告された値に基づいてPHR MAC制御要素(PHR MAC control element)を生成して伝送する。
【0120】
図8は、PHR MAC制御要素(PHR MAC control element)の一例を示す図である。
図8(a)には、プライマリセルに第1タイプのパワーヘッドルームのみ伝送される場合におけるPHR MAC制御要素を示し、
図8(b)には、プライマリセルに第1タイプのパワーヘッドルーム及び第2タイプのパワーヘッドルームが伝送される場合におけるPHR MAC制御要素を示す。
【0121】
図8で、C
iフィールドは、セルインデックスがiであるセカンダリセルの活性化状態を表す。すなわち、C
iフィールドが1に設定されると、セルインデックスがiであるセカンダリセルのパワーヘッドルームが報告され、C
iフィールドが0に設定されると、セルインデックスがiであるセカンダリセルのパワーヘッドルームが報告されない。
【0122】
Rは、予約されたビットを意味し、0に設定される。
【0123】
Vは、パワーヘッドルームが実際伝送に基づく値であるか否かを表す。すなわち、第1タイプのパワーヘッドルームに対してVが0に設定されると、PUSCHを通じて実際伝送がなされたことを意味し、第2タイプのパワーヘッドルームに対してVが0に設定されれると、PUCCHを通じて実際伝送がなされたことを意味する。
【0124】
PHフィールドは、パワーヘッドルームを表し、6ビットである。。P
CMAX、Cは、直前のPHフィールドに示したパワーヘッドルームを計算するのに用いられたサービングセルcに対する端末の最大伝送パワーを表す。
【0125】
図8に示すように、プライマリセルに対するパワーヘッドルームの次にプライマリセルに対する端末の最大伝送パワーが続き、セカンダリセルに対するパワーヘッドルーム及び最大伝送パワーがセルインデックスの昇順で後続することができる。
【0126】
図9は、PHR MAC制御要素(PHR MAC control element)の他の例を示す図である。
【0127】
図9(a)は、Rel 8/9のPHR情報構成を再使用しながらマルチキャリアに拡張する方法である。
図9(a)に示すように、情報構成は6ビットであり、PHR MAC制御要素は、プライマリセルに対する第1タイプのパワーヘッドルーム、第2タイプのパワーヘッドルーム及び端末の最大伝送パワーを含み、また、セカンダリセルに対する第2タイプのパワーヘッドルーム及び端末の最大伝送パワーを含む。
図9(a)で、Rは、予約されたビットを表す。一つのMAC CEに暗示的に定められた順序でPHが割り当てられる場合には、セルの識別子(indication)を使用しなくてもよいが、場合によっては、予約されたビットをセルの識別子フィールドに用いたり、PHのタイプや種類の識別子として用いてもよい。例えば、00は第1タイプのパワーヘッドルームを表し、01は第2タイプのパワーヘッドルームを表し、10は最大伝送パワーを表すことができる。
【0128】
図9(b)は、
図9(a)の変形された形態であり、まず、パワーヘッドルーム情報を構成した後に、端末の最大伝送パワーを構成する方法である。順序に関する情報は、暗示的または明示的に構成すればよい。
【0129】
図10は、PHR MAC制御要素(PHR MAC control element)の他の例を示す図である。
図10は、活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーのみを伝送するためのMAC制御要素のフォーマットである。
【0130】
図10(a)は、複数の活性化したサービングセルに対する端末の最大伝送パワーを共に伝送する場合を示す。この場合、順序に関する情報は暗示的または明示的に構成することができる。そして、
図10(a)のMAC CEは、パワーヘッドルームレポートがトリガリングされる時にパワーヘッドルームレポートと共に伝送されてもよく、複数の活性化したサービングセルに対する端末の最大伝送パワーが変更される時に伝送されてもよい。
図10(a)のMAC CEのみを別途に伝送することによって、オーバーヘッドを減らすことができる。
【0131】
図10(b)及び(c)は、複数の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを別途のMAC CEとして生成する場合を示している。
図10(b)及び(c)に示すように、MAC CEは、セルインデックスと最大伝送パワーを含む。
【0132】
図10(c)は、最大伝送パワーフィールドを5ビットに変更した例である。最大伝送パワーは、MPR、A−MPRなどを考慮しても0dBm以下にはならないはずである。0〜23dBm(最大25dBm)または1dBステップを考慮しても、26レベルで最大伝送パワーを表現することができる。したがって、5ビットで32レベルを表現できるため、5ビットだけで最大伝送パワーを十分に表現することができる。もちろん、最大伝送パワーフィールドを6ビットに設定し、セルインデックスを2ビットに設定することもできる。
【0133】
さらに、端末が基地局に一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを知らせる方法以外の方法を提案する。
【0134】
端末は、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対するパワーヘッドルームと共に端末のパワーヘッドルームを伝送することもできる。端末のパワーヘッドルームは、端末の最大電力から、スケジュールされた全てのサービングセルの伝送電力の和を引いた値である。この時、既存の第2タイプのパワーヘッドルームに代えて端末のパワーヘッドルームを送るようにすることもできる。すなわち、第1タイプのパワーヘッドルームと第2タイプのパワーヘッドルームを伝送する場合に、第2タイプのパワーヘッドルームに代えて端末のパワーヘッドルームを伝送することもできる。
【0135】
または、端末が、MPR値、または一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを決定する値のうち、基地局にはわからない値を基地局に伝送してもよい。端末がMPRを基地局に伝送する場合には、変調次数(modulation order)または割り当てられたリソースブロックのサイズの変更によってMPRが変更される時にMPRを伝送すればよい。または、MPR値または一つ以上のサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを決定する値のうち、基地局にはわからない値を、基地局と端末が互いに知っている固定した値に設定することもできる。
【0136】
または、端末が、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを、一つの固定した値に設定して用いることもできる。この時、端末は、MPR、AMPRなどを考慮した上、下限の範囲内で、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを選択することができる。例えば、端末がMPRをMPRの最大値と仮定して一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを計算することができる。
【0137】
再び
図6を参照すると、端末は、基地局からパワーヘッドルームレポートに含まれた情報に基づいて決定されたリソースを割り当てられる(S630)。
【0138】
図11は、本発明の他の実施例であって、上述した本発明の実施例が具現されうる移動端末及び基地局の構成を示す図である。
【0139】
移動端末(AMS)及び基地局(ABS)は、情報、データ、信号及び/またはメッセージなどを送受信できるアンテナ500,510、アンテナを制御してメッセージを伝送する送信モジュール(Tx module)540,550、アンテナを制御してメッセージを受信する受信モジュール(Rx module)560,570、基地局との通信に関連した情報を記憶するメモリー580,590、及び送信モジュール、受信モジュール及びメモリーを制御するプロセッサ520、530をそれぞれ備えている。ここで、基地局は、フェムト基地局またはマクロ基地局でよい。
【0140】
アンテナ500,510は、伝送モジュール540,550で生成された信号を外部に伝送したり、外部から無線信号を受信して受信モジュール560,570に伝達する役割を果たす。多重アンテナ(MIMO)機能が支援される場合には2個以上のアンテナが備えられるとよい。
【0141】
プロセッサ520,530は、通常、移動端末または基地局の動作全般を制御する。特に、プロセッサは、上述した本発明の実施例を実行するための制御機能、サービス特性及び伝播環境に応じたMAC(Medium Access Control)フレーム可変制御機能、ハンドオーバー(HandOver)機能、認証及び暗号化機能などを行うことができる。また、プロセッサ520,530は、様々なメッセージの暗号化を制御できる暗号化モジュール及び様々なメッセージの送受信を制御するタイマーモジュールをそれぞれさらに備えることができる。
【0142】
端末のプロセッサ530は、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送パワーを用いて、該一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対するパワーヘッドルームを計算する。
【0143】
伝送モジュール540,550は、プロセッサでスケジューリングされて外部に伝送される信号及び/またはデータに所定の符号化(coding)及び変調(modulation)を行った後にアンテナ500,510に伝達することができる。
【0144】
端末の伝送モジュール550は、一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対するパワーヘッドルーム、及び該一つ以上の活性化したサービングセルのそれぞれに対する端末の最大伝送可能なパワーを含むパワーヘッドルームレポートを基地局に伝送する。
【0145】
受信モジュール560,570は、外部からアンテナ500,510を介して受信した無線信号に復号(decoding)及び復調(demodulation)を行って原本データの形態に復元し、それをプロセッサ520,530に伝達することができる。
【0146】
メモリー580,590は、プロセッサの処理及び制御のためのプログラムを格納することができ、入/出力されるデータ(移動局の場合、基地局から割り当てられた上りリンクグラント(UL grant)、システム情報、ステーション識別子(STID)、フロー識別子(FID)、動作時間(Action Time)、領域割当情報及びフレームオフセット情報など)を臨時格納する機能を有することができる。
【0147】
また、メモリーは、フラッシュメモリータイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリー(例えば、SDまたはXDメモリーなど)、RAM(Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read−Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、PROM(Programmable Read−Only Memory)、磁気メモリー、磁気ディスク、光ディスクのうち、少なくとも一つのタイプの記憶媒体を用いることができる。
【0148】
以上開示された本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者には、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更できるということが理解されるであろう。例えば、当業者は、以上の実施例に記載された各構成を互いに組み合わせて用いることもできる。
【0149】
したがって、本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。