特許第5770860号(P5770860)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5770860GSMシステムとLTEシステムが周波数スペクトルを共有する方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770860
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】GSMシステムとLTEシステムが周波数スペクトルを共有する方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/14 20090101AFI20150806BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20150806BHJP
【FI】
   H04W16/14
   H04W72/04 132
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-550737(P2013-550737)
(86)(22)【出願日】2011年9月20日
(65)【公表番号】特表2014-509123(P2014-509123A)
(43)【公表日】2014年4月10日
(86)【国際出願番号】CN2011079887
(87)【国際公開番号】WO2012100548
(87)【国際公開日】20120802
【審査請求日】2013年7月29日
(31)【優先権主張番号】201110031601.5
(32)【優先日】2011年1月28日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511207729
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジアン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ユー クワンホイ
(72)【発明者】
【氏名】フ リュウチュン
(72)【発明者】
【氏名】チェン シージュン
(72)【発明者】
【氏名】ウー ヤンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】フー チャオカン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ シェンミン
(72)【発明者】
【氏名】シェ ダーシェン
【審査官】 深津 始
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第101578898(CN,A)
【文献】 国際公開第2005/65198(WO,A2)
【文献】 特表平11−512267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 −H04B 7/26
H04W 4/00 −H04W 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
GSMシステムがLTEシステムに割り当てられた周波数スペクトル全体の中の一部を使用するようにGSMシステムとLTEシステムがLTEシステムに割り当てられた周波数スペクトル全体を共有する方法であって
LTEシステムの固定チャネルに対して、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントを割り当てる時、当セルLTEシステムの固定チャネルを回避するステップと、
LTEシステム物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHと物理アップリンク共有チャネルPUSCHが指示した、ユーザーに割り当てられた周波数ドメインリソースに対して、その周波数ドメイン位置を、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントと、違うように周波数リソースに割り当てるステップと、
LTEシステム物理制御フォーマット指示チャネルPCFICHと物理ハイブリッド自動再送指示チャネルに対して、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントを割り当てる時、LTEシステムの上記の2つのチャネルを回避し、または、LTEシステムが適切なCellIDを割り当てして当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントを回避するステップとを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記方法は、さらに、LTEシステムの物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHに対して、LTEシステムがPDCCHチャネルのリソースを増やして補いまたは適切なPDCCHリソースをスケジューリングして干渉を避けるステップとを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
LTEシステムの固定チャネルに対して、GSMシステムはLTEシステムの1つのリソースブロックRBまたは複数のRBを単位としてLTEシステムの固定チャネルを回避する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
LTEシステム固定チャネルに対して、GSMシステムは、LTEシステムの固定チャネルが利用する周波数ドメイン位置に、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSM周波数ポイントを割り当てない
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
LTEシステムPDSCHチャネルとPUSCHチャネルに対して、LTEシステムの1つのRBまたは複数のRBを単位としてGSMシステムを回避する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
LTEシステムのPCFICHチャネルとPHICHチャネルに対して、LTEシステムがGSMシステムを回避しまたはGSMシステムをLTEシステムを回避することは共に、LTEシステムの1つまたは複数のリソースユニットグループREGを単位として回避する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
GSMシステムがホッピングする時、GSMシステムは当セル及び当セルに干渉した隣接セルのホッピング方式をLTEシステムに知らせることで、LTEシステムに対する干渉を避ける
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
干渉を回避する時、適切なガードバンドを取っておく
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記LTEシステムの固定チャネルは、物理放送チャネルPBCH、主同期チャネルPSCH/副同期チャネルSSCH、主情報ブロックMIBが利用する物理ダウンリンク共有チャネルPDSCH、物理アップリンク制御チャネルPUCCH、物理ランダムアクセスチャネルPRACH、うちの少なくとも1つのチャネルを含む
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかの1項に記載の方法。
【請求項10】
GSMシステムとLTEシステムを含み、GSMシステムがLTEシステムに割り当てられた周波数スペクトル全体の中の一部を使用するようにGSMシステムとLTEシステムがLTEシステムに割り当てられた周波数スペクトル全体を共有する周波数スペクトル共有システムであって
当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントを、LTEシステムの固定チャネルと違う周波数リソースに割り当てることで、LTEシステムの固定チャネルの干渉を避けることに用いられ、
LTEシステムの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)が指示した、LTEシステムユーザーに割り当てられた周波数ドメインリソースを、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントと違うように周波数リソースに割り当てることで、LTEシステムユーザーに対する干渉を避けることに用いられ、
LTEシステムの物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH)と物理ハイブリッド自動再送指示チャネル(PHICH)を、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントと違うように周波数リソースに割り当てることで、LTEシステムのこの2つのチャネルに対する干渉を避けることに用いられる
協調装置を備えることを特徴とするシステム。
【請求項11】
前記協調装置は、さらに、LTEシステムに対して、PDCCHのリソースを割り当てるのを増やして補い、または、適切なPDCCHリソースをスケジューリングして干渉を避けることに用いられる
ことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は周波数スペクトル共有技術に関し、特に、GSMシステムとLTEシステムが周波数スペクトルを共有する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
グローバルモバイル通信システム(GSM:Global System for Mobile Communications)は、ナローバンド通信システムであり、その帯域幅は、約200KHzの帯域幅を有するである。GSMシステムを利用してセルラーネットワークを構成する場合、同一チャネル干渉を克服するために、干渉可能な隣接セルの間で、違う周波数ポイントを使ってよい。具体的な方法は、GSMネットワーク構成の時、共に若干の連続的な周波数ポイント(例えば、当該若干の連続的な周波数ポイントが10MHz帯域幅を占める)を使ってよいが、各セルがその中の1つまたは幾つの周波数ポイントを使い、同時に、干渉可能な隣接セルが使用する周波数ポイントが当セルの使用するセルと一致しないように保証することができることで、同一チャネル干渉を低減する。長期発展型(LTE:Long Term Evolution)システムは、ブロードバンド通信システムであり、その帯域幅は割り当てられることができ、1つのキャリアの帯域幅は、最小の1.4MHzから最大の20MHzまでに割り当てられることができる。
【0003】
以上の記述からわかるように、GSMシステムにおける各セルが1つまたは幾のみの周波数ポイントを占め、それが利用する帯域幅は総帯域幅より非常に低い(例えば、1つのセルに対して1つのGSM周波数ポイントが配置され、且つ利用可能な総帯域幅が10MHzであることにとし、周波数スペクトルの利用率はただ0.2%である)。
【0004】
一方、如何にGSMシステムが占めた周波数スペクトルをスムーズにLTEシステムに移行させることも考えなければならない問題である。現在に、GSMユーザー数の減少に伴い、かなりな連続的な周波数スペクトル(少なくとも1.4MHz)が空いており、空いた連続的な周波数スペクトルをLTEシステムに配置することを解決方法としているが、この方法は、周波数スペクトルに対する利用率が高くなく、平滑性が悪い。
【0005】
そのため、如何にGSMシステムとLTEシステムに同周波数スペクトルを共有させ、周波数スペクトルの利用率を高めるとともに、GSMシステムをスムーズにLTEシステムに移行させることは現在の1つの注目点となった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、周波数スペクトルの利用率を高めるとともに、GSMシステムをスムーズにLTEシステムに移行させるように、GSMシステムとLTEシステムが周波数スペクトルを共有する方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術問題を解決するために、本発明に係る、GSMシステムがLTEシステムに割り当てられた周波数スペクトル全体の中の一部を使用するようにGSMシステムとLTEシステムがLTEシステムに割り当てられた周波数スペクトル全体を共有する方法は、
LTEシステムの固定チャネルに対して、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステムの周波数ポイントを割り当てる時、当セルのLTEシステムの固定チャネルを回避するステップと、
LTEシステムの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)が指示した、ユーザーに割り当てられた周波数ドメインリソースに対して、その周波数ドメイン位置を、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステムの周波数ポイントと、違うように周波数リソースに割り当てるステップと、
LTEシステム物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH)と物理ハイブリッド自動再送指示チャネルに対して、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステムの周波数ポイントを割り当てる時、LTEシステムの前記2つのチャネルを回避し、または、LTEシステムが適切なCellIDを割り当てして当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステムの周波数ポイントを回避するステップと、
LTEシステム物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)に対して、リソース回避措置を取らず、または、LTEシステムがPDCCHチャネルのリソースを増やして補いまたは適切なPDCCHリソースをスケジューリングして干渉を避けるステップとを含む。
【0008】
その中、前記LTEシステムの固定チャネルは、物理放送チャネル(PBCH)、主同期チャネル(PSCH)/副同期チャネル(SSCH)、主情報ブロック(MIB)が利用する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を含む。
【0009】
その中、LTEシステムの固定チャネルに対して、GSMシステムはLTEシステムの1つのリソースブロック(RB)または複数のRBを単位としてLTEシステムの固定チャネルを回避する。
【0010】
その中、LTEシステムの固定チャネルに対して、GSMシステムは、LTEシステムの固定チャネルが利用する周波数ドメイン位置に、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントを割り当てない。
【0011】
その中、LTEシステムのPDSCHチャネルとPUSCHチャネルに対して、LTEシステムの1つのRBまたは複数のRBを単位としてGSMシステムを回避する。
【0012】
その中、LTEシステムのPCFICHチャネルとPHICHチャネルに対して、LTEシステムがGSMシステムを回避しまたはGSMシステムをLTEシステムを回避するのは、LTEシステムの1つまたは複数のリソースユニットグループ(REG)を単位として回避する。
【0013】
その中、GSMシステムがホッピングする場合、GSMシステムは、LTEシステムに干渉しないように、当セル及び当セルに干渉する隣接セルのホッピング方式をLTEシステムに知らせる。
【0014】
その中、干渉を回避する時、適切なガードバンドを取っておく。
【0015】
また、本発明は、GSMシステム、LTEシステム、1つの協調装置をさらに含み、GSMシステムがLTEシステムに割り当てられた周波数スペクトル全体の中の一部を使用するようにGSMシステムとLTEシステムがLTEシステムに割り当てられた周波数スペクトル全体を共有する周波数スペクトル共有システムを提供することにある。
【0016】
前記協調装置は、
当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントを、LTEシステムの固定チャネルと違う周波数リソースに割り当てることで、LTEシステムの固定チャネルの干渉を避けることに用いられ、
LTEシステムの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の指示した、LTEシステムユーザーに割り当てられた周波数ドメインリソースを、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントと違うように周波数リソースに割り当てることで、LTEシステムユーザーに対する干渉を避けることに用いられ、
LTEシステムの物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH)と物理ハイブリッド自動再送指示チャネル(PHICH)を、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム周波数ポイントと違うように周波数リソースに割り当てることで、LTEシステムのこの2つのチャネルに対する干渉を避けることに用いられ、
LTEシステムの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)チャネルに、如何なるリソース回避措置を行わず、または、LTEシステムに対して、PDCCHのリソースを割り当てるのを増やして補い、または、適切なPDCCHリソースをスケジューリングして干渉を避けることに用いられる。
【発明の効果】
【0017】
従来技術に比べて、本発明の方法及びシステムを採用すれば、GSMシステムとLTEシステムに同周波数スペクトルを共有でき、相互干渉を完全に制御でき、ひいては、干渉がなくなるようにさせることができる。同時に、ネットワークにおけるGSMシステムユーザーが徐々に減少する場合、GSMシステムが占める周波数ポイントも徐々に減少し、LTEシステムに対する制約も徐々に減らし、このように、GSMシステムからLTEシステムにスムーズに移行させることを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る実施例が提供するGSMシステムとLTEシステムのダウンリンク周波数スペクトル共有を示す図である。
図2】本発明に係る実施例が提供するGSMシステムとLTEシステムのアップリンク周波数スペクトル共有を示す図である。
図3】本発明に係る実施例が提供する周波数スペクトル共有システムの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで記載する図面は本発明を更に説明する用であり、本発明の一部を構成し、示した実施の形態とその説明は本発明を解釈する用であり、本発明に対する不当限定ではない。
【0020】
本発明が解決しようとする技術問題、技術案及び有益な効果をもっと明瞭になるために、以下、付図と実施例を結合しながら本発明をさらに詳しく説明する。なお、ここで記載する具体的な実施例は本発明を解釈するだけであり、本発明を限定するものではない。
【0021】
GSMシステムとLTEシステムが同周波数スペクトルを共有することを実現するために、本発明の技術案は以下のように記述される。
【0022】
GSMシステムの信号パワー周波数スペクトル密度(例えば1つの周波数ポイント200KHzで20Wのパワーを送信する)がLTEシステムの信号パワー周波数スペクトル密度(例えば、10MHz帯域幅で20Wのパワーを送信する)よりはるかに大きいため、LTEシステムがGSMシステムに対する干渉は、考慮に入れなくても良いが、逆に、GSMシステムがLTEシステムに対する干渉はとても強いである。この干渉を低下させるために、本発明は違ったチャネルに対して異なる方法で処理する。具体的な方法は、以下通りである。
【0023】
(1)LTEシステムの固定チャネルに対して、例えば、物理放送チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、主同期チャネル(PSCH:Primary Synchronization Channel)/副同期チャネル(SSCH:Second Synchronization Channel)、主情報ブロック(MIB:Master Information Block)が利用する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Share Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel:物理アップリンク制御チャネル)及び物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)等は、GSMシステムより干渉されず、このように、当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSMシステムの周波数ポイントを割り当てる時、LTEシステムの上記の固定チャネルを回避することで実現する。
【0024】
特に、GSMシステムはLTEシステムの上記の固定チャネルを回避する時、LTEシステムの1つのリソースブロック(RB:Resource Block)または複数のRBを単位として回避してもよい。
【0025】
特に、GSMシステムはずっと、LTEシステムの上記のチャネルが利用する周波数ドメイン位置に、当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSM周波数ドメインを、割り当てなくてもよい。
【0026】
(2)LTEシステムのPDSCHと物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Share Channel)が指示した、ユーザーに割り当てられた周波数ドメインリソース位置に対して、LTEシステムが当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSMシステムを占めた周波数ポイントの情況に基づいてスケジューリングを行うことで、前記LTEシステムのPDSCHとPUSCHが指示した、ユーザーに割り当てられた周波数ドメインリソースが、当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSMシステム周波数ドメインと違うように周波数に位置するようにさせて干渉を避ける。
【0027】
特別に、LTEシステムのPDSCHチャネルとPUSCHチャネルがGSMシステムを回避する時、LTEシステムの1つのRBまたは複数のRBを単位として回避してもよい。
【0028】
(3)LTEシステム物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH:Physical Control Format Indicator Channel)と物理ハイブリッド自動再送指示チャネル(PHICH:Physical Hybrid ARQ Indicator Channel)に対して、GSMシステムが当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSMシステムの周波数ポイントを割り当てることで、LTEシステムのPCFICHとPHICHチャネルを回避できる。特別に、GSMシステムはLTEシステムの1つまたは複数のリソースユニットグループ(REG:Resource element Group)を単位とし、または1つか複数のRBを単位として回避でき、
または、LTEシステムが適切なCellIDを割り当てることで、当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSMシステムの周波数ポイントを回避できて干渉を避ける。特別に、LTEシステムのPCFICHとPHICHがGSMシステムを回避する時、LTEシステムの1つまたは複数のREGを単位として、または、1つまたは複数のRBを単位として回避してもよい。
【0029】
(4)LTEシステムの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)に対して、如何なるリソースの回避措置をとらなくても良く、この時、GSMシステムの干渉があっても、LTEシステムの各PDCCHが占めたリソースが可変であるのを考えるので、小さい一部のリソースがGSMシステムに干渉され、しかし、充分なリソースが割り当てられると、受信側が正確に当該PDCCHを解析できるのを保証でき、または、
LTEシステムは、PDCCHが占めた周波数リソースに基づいて、当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSMシステムが占めた周波数リソースと重なったかどうかを判断し、及び重合度の程度によって別のPDCCHを選ぶかどうかまたは当該ユーザーをスケジューリングするかどうかを決定する。例えば、PDCCHが割り当てられたリソースを増やして補い、または、適切なPDCCHリソースをスケジューリングすることで、干渉を避ける。
【0030】
(5)干渉を回避する時、適切なガードバンドを取っておいてよい。
【0031】
さらに、以上の方法はGSMがホッピングする時にも適用し、この時、GSMシステムが当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのホッピング方式を当セルのLTEシステムに知らせればよい。
【0032】
さらに、以上の方法は、LTE−Aシステムのいずれか1つの分量キャリア(CC:Component Carrier)にも適用する。
【0033】
本発明を深刻に理解するために、以下は付図1と付図2を結合しながら、本発明に係るGSMシステムとLTEシステムの周波数スペクトル共有を含む具体的な実施例を開示する。
【0034】
図1図2に示すように、GSMシステムとLTEシステムの周波数スペクトル共有帯域幅が10MHzとして、ベースバンドが−5MHz〜5MHzであり、LTEシステムのパラメータに従って、番号がそれぞれ−25、−24、・・・、−1、1、2、・・・、25である共に50個のRBがある。
【0035】
本発明の技術案によれば、当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSM周波数ポイントはLTEシステムの固定チャネル、例えば、PBCH、PSCH/SSCH、MIB所在のPDSCH、PUCCH及びPRACH、に配置されることができず、これらのチャネルの位置(PUCCHを除く)は周波数ドメインにおける6個のRBに固定され、即ち通し番号が−3,−2,−1,1,2,3であるRB(PUCCH位置がLTEシステム帯域幅の両側に位置し、本実施例において通し番号が−25と25であるRBに位置する)。従って、当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSMシステムの周波数ポイントはこの8個のRBに配置されることができない。更に保護するために、通り番号が−4,4,−24,24である若干のRBをガードバンドとして取っておいてよく、即ちRB共に12個のRBにGSM周波数ポイントを配置することができず、図1図2を参照する。
【0036】
LTEシステムPDSCHとPUSCHが指示した、ユーザーに割り当てられた周波数ドメインリソース位置は、当セル及び当セルに干渉する可能な隣接セルのGSM周波数ポイントを回避すべき、図1図2を参照する。
【0037】
LTEシステムのPCFICHとPHICHは、適切なCellIDを割り当てることで、当セル及び当セルに干渉をする可能な隣接セルのGSM周波数ポイントを回避でき、図1を参照する。
【0038】
LTEシステムのPDCCHが当セル及び当セルに干渉をする可能な隣接セルのGSM周波数ポイントと衝突する可能があって、干渉になり、図1に示すように、干渉されたパワーがそんなに大きくなく、PDCCHが割り当てられたリソースを増して補い、または、適切なPDCCHリソースをスケジューリングすることで干渉を避けることができる。
【0039】
図3に示すように、本発明に係る実施例が提供する周波数スペクトル共有システム構造を示す図である。当該共有スペクトルシステム100は、LTEシステム10、GSMシステム20と協調装置30を含み、前記協調装置30は、
当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム20周波数ポイントを、LTEシステム10固定チャネルと違う周波数リソースに割り当てることで、LTEシステム10の固定チャネルの干渉を避けることに用いられ、
LTEシステム10物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)と物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)が指示した、LTEシステム10ユーザーに割り当てられた周波数ドメインリソースを、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム20周波数ポイントと違うように周波数リソースに割り当てることで、LTEシステム10ユーザーに対する干渉を避けることに用いられ、
LTEシステム10物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH)と物理ハイブリッド自動再送指示チャネル(PHICH)を、当セル及び当セルに干渉した隣接セルのGSMシステム20周波数ポイントと違うように周波数リソースに割り当てることで、LTEシステム10のこの2つのチャネルに対する干渉を避けることに用いられ、
LTEシステム10物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)チャネルに、如何なるリソース回避装置を取らず、または、LTEシステム10に対して、PDCCHのリソースを割り当てるのを増やして補い、または、適切なPDCCHリソースをスケジューリングして干渉を避けることに用いられる。
【0040】
以上の説明が本発明の最適的な実施例に過ぎず、前述のように、本発明が本文に開示された形式に限られず、他の実施例を排除することと見なされてはいけず、他の各種の組み合わせ、補正及び環境に適応することができ、本発明に記載される構造範囲内に上記の教示または関連な技術または知識によって改修することができることは理解であろう。当業者が行った改修と変化は本発明の精神および範囲から逸脱しないと、本発明に係るクレームの保護範囲内に属するべきである。
図1
図2
図3