【実施例】
【0023】
本発明の液状糊塗布具の実施例を図面を用いて説明する。実施例として、ノック加圧式の液状糊塗布具として説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
図1〜
図3に示す液状糊塗布具1は、ノック式筆記具と同様の構造で、前軸2aと後軸2bを螺着して軸筒2を構成してある。軸筒2内には、筆記体に代って、液状糊3を収容した容器本体4が収容してあり、該容器本体4の後方には、筆記具において従来から知られているノック式の繰出機構が配してある。
【0024】
ノック式の繰出機構について簡単に説明すると、
図5に示すように、ノック体5を前軸2aの先端開口部6方向に押圧すると、ノック体6の外壁に形成した係止突部7が、クリップ8の先端部8aに設けた、衣服(図示せず)等のポケットに挿着した際にポケットの布地を軸筒2とで挟持する突起部9(玉部とも言われている。)に形成した被係止突部10に係止して、容器本体4が前進した状態を維持し、クリップ8の後端部8bを押圧して、係止突部7の被係止突部10への係止を解除すると、ノック体5が後退することで、容器本体4が後退する構造のものである。
【0025】
本実施例におけるクリップ8の後端部8bにはコイルばね11が装着してあり、常にクリップ8の突起部9が軸筒2側に押圧された状態にするとともに、クリップ8の後端部8bを押圧することにより、クリップ8と後軸2bとの連結部Rを支点とし、クリップ8の突起部9を後軸2bの外壁面から離間可能としてある。
【0026】
また、容器本体4の後方には、筆記具において従来から知られているノック式の加圧機構が配してある。ノック式の加圧機構について簡単に説明すると、液状糊3を収容した容器本体4の後端部には、
図3に示すようなピストン12を着脱自在に挿入してあり、第1コイルばね15により、容器本体4およびピストン12を後方(
図1において右側方向)に付勢してある。容器本体4とピストン12は、容器本体4内が加圧される際にピストン12に対して移動しない程度の圧入状態で嵌合してある。なお、ピストン12にはガイド部13を設けてあるが、これはノック体5を後方へ付勢するためのばねを配した際に、ばねが軸径方向に変位しないようにするためのものである。側面には、内外を連通する連通孔14を対向した2カ所に設けてある。
【0027】
図4に示すような前後を開口し外側に係止突部16を設けたシリンダー17を、ピストン12を覆うように、ピストン12に対して前後動可能に、かつピストン12に形成した連通孔14を塞ぐことのないように配してある。また、シリンダー17は、ノック体5により被覆され、ノック体5に形成した前記係止突部16の軸心方向の長さより長い距離を有する係止孔18(
図2を参照)に、前記係止突部16を係止して、ノック体5に対して前後に移動可能に遊嵌してある。
【0028】
ピストン12には、パッキン19をシリンダー17の内壁面に当接して装着してあり、第1密閉部20としてある。シリンダー17の後端部の後方には、第2の弾性リング21をシリンダー17より離間して設けてある。ピストン12とノック体5との間には第2コイルばね22を張架し、ノック体5を常時、後軸2bの後端方向に付勢している。
【0029】
加圧機構における動作について簡単に説明すると、容器本体4を後方へ付勢するための第1コイルばね15における取付荷重と、ノック体5を後方へ付勢する第2コイルばね22における取付荷重との大小関係によって動作は変わるが、例えば、
第1コイルばね15における取付荷重>第2コイルばね22における取付荷重
の場合について説明すると、ノック体5へのノック操作により、先ず、ノック体5のみが前進し、ノック体5に設けた第2の弾性リング21がシリンダー17の後端部に当接して、第2密閉部23(
図5を参照)を形成し、これにより、シリンダー17内を、第1密閉部20および第2密閉部23により形成された密封空間部を形成する。
【0030】
さらにノック体5が前進すると、シリンダー17が第2の弾性リング21により押圧されてピストン12に対して前進し、前記密封空間部の容積を減少することで密封空間部を加圧するとともに容器本体4内を加圧する。この時は、ノック体5の係止突部7はクリップ8の突起部9に形成した被係止突部10に係止していない。
【0031】
さらに、ノック体5が前進すると、ピストン12および容器本体4はシリンダー17に押圧されて前進し、ピストン12の先端が前軸2aの後端部に当接するとともに、ノック体5の係止突部7がクリップ8の突起部9に形成した被係止突部10に係止して、
図5に示すように容器本体4が前進した状態を維持する。
【0032】
クリップ8の後端部8bを押圧して、クリップ8の被係止突部10に係止したノック体5の係止突部7を解除すると、第1コイルばね15の付勢力により容器本体4、ピストン12、シリンダー17および
ノック体5が連動して後退するために、前記密封空間部の容積を増加することがなく、さらに、第2コイルばね22の付勢力によりノック体5が後退し、第2の弾性リング21がシリンダー17の後端部から離間し、第2密閉部23を開放する。さらなる
ノック体5の後退により、シリンダー17が、該シリンダー17の係止突部16がノック体5の係止孔18を構成する前方の縁部に当接して押圧されて後退し、容器本体4は前軸2aの先端開口部6内に没入し、元の位置に戻る。
【0033】
本発明の特徴である容器本体の実施例としては、
図6に示すように、パイプ状の容器本体4の内部には市販されている一般的な液状糊3が収容してあり、前端(
図6において左側方向)の開口端部24には、アルミナで形成した前後に貫通した微小径の多数の細孔25を有した塗布部材26を、先端部を容器本体4の開口端部24より突出させて螺着により固定して塗布口27としてある。容器本体4内の塗布口27と反対側の液状糊3の後方には、液状糊3より高粘度のグリース状の液栓28を設けてあり、さらにその後方に、繊維束からなる逆流防止栓29を挿入してある。
【0034】
前記容器本体4を、前記した軸筒2内に、ノック体5へのノック操作により容器本体4が前進して容器本体4の塗布口27を軸筒2の先端開口部6より突出するように収容して、液状糊塗布具1を構成してある。