(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態の個人情報表示システムの構成例について
図1を用いて説明する。
【0012】
図1は、第1の実施の形態に係る個人情報表示システムの構成例を示す図である。なお、
図1(A)は、個人情報表示システム1と、テーブル4に配置した出席者A1〜A3,Hとの上面配置図、
図1(B)は、携帯端末3の機能を表す機能ブロック図をそれぞれ示している。
【0013】
個人情報表示システム1では、出席者の配置を表示すると共に、表示した出席者の配置ごとに出席者の個人情報を表示することができるものである。
このような個人情報表示システム1は、
図1(A)に示すように、室5内に、個人情報管理装置2及び携帯端末3を有している。なお、室5内には、テーブル4が設けられ、テーブル4の各位置には出席者A1〜A3,Hが配置しているものとする。
【0014】
個人情報管理装置2は、出席者の位置情報を算出する。例えば、
図1(A)に示すように、室5内には、RFID(Radio Frequency IDentification)タグを検知するRFIDタグ検知部のアンテナ2aが設置されている。個人情報管理装置2は、(携帯端末3に付された)RFIDタグ(後述)を有する出席者の配置位置を表す位置情報を当該RFIDタグに基づき特定する。さらに、個人情報管理装置2は、無線通信を行う無線通信部2bを備えており、特定した位置情報を携帯端末3(後述)に通知する。
【0015】
携帯端末3は、出席者A1〜A3,Hがそれぞれ所有している。出席者A1〜A3,Hは、携帯端末3を身に着けている場合、
図1(A)に示すように携帯端末3をテーブル4上に載置している場合等がある。第1〜第6の実施の形態では、いずれの場合でも、携帯端末3に付されたRFIDタグの位置を出席者A1〜A3,Hの位置とみなすこととしている。
【0016】
なお、出席者Hは、「本人」であって、第1〜第6の実施の形態では、特に断りが無い限り、「本人」の携帯端末3での処理等について説明する。
また、携帯端末3は、
図1(B)に示すように、個人情報保持部3aを有する。個人情報保持部3aは、出席者の個人情報(氏名、会社名、連絡先等)及びRFID識別情報を保持する。このような個人情報に、当該個人情報に対応する出席者の位置情報が対応付けられている。なお、個人情報保持部3aには、「本人」の個人情報等は事前に保持しておき、他の出席者の個人情報等及び位置情報は後に取得されて保持される。
【0017】
携帯端末3は、さらに、表示部3bと、入力検知部3c、表示制御部3d、情報通信部3e、RFIDタグ3fを備えている。
表示部3bは、画像を表示する、例えば、モニタである。
【0018】
入力検知部3cは、表示部3bに対する操作入力を検知する、例えば、表示部3bに設置されたタッチパネルである。
表示制御部3dは、個人情報保持部3aを参照して、表示部3bに、位置情報に基づき出席者の配置を表示させ、表示させた出席者の配置ごとに、当該配置の位置情報に対応する出席者の個人情報を表示させる。なお、表示制御部3dは、表示部3bが表示する出席者の配置を選択する操作入力を入力検知部3cが検知すると、選択された配置に対応する出席者の個人情報を表示部3bに表示させる。
【0019】
情報通信部3eは、名刺交換時に携帯端末3間の個人情報及びRFID識別情報の送受信を行って、取得したこれらの情報を個人情報保持部3aに保持させる。また、個人情報管理装置2と無線通信部2bを介して通信して個人情報管理装置2が算出した出席者の位置情報を取得し、個人情報保持部3aに各個人情報に対応付けて保持させる。
【0020】
RFIDタグ3fは、RFID識別情報を記録している。
次に、このような構成を有する個人情報表示システム1による個人情報表示方法について説明する。
【0021】
まず、名刺交換による個人情報の取得並びに格納、及び出席者の位置情報の算出について説明する。
室5内において、出席者A1〜A3,Hが携帯端末3の情報通信部3eにより個人情報及びRFID識別情報を相互通信して名刺交換を行う。出席者A1〜A3,Hの携帯端末3には、出席者A1〜A3,Hの個人情報及びRFID識別情報がそれぞれ格納される。この際、個人情報に出席者の顔写真が含まれていない場合には、携帯端末3が具備するカメラ(図示を省略)により顔写真を撮影して個人情報と共に格納することもできる。
【0022】
また、個人情報管理装置2は、RFIDタグ検知部でアンテナ2aを介して、出席者A1〜A3,Hが所有する携帯端末3に付されたRFIDタグ3fのRFID識別情報を検知する。そして、RFIDタグ検出部のアンテナ2aから各RFIDタグ3fまでの距離に基づき、各RFIDタグ3fに対応する出席者の配置位置を表す位置情報を算出する。算出した位置情報は、無線通信部2bを介して、出席者A1〜A3,Hの携帯端末3に通知され、携帯端末3の情報通信部3eから個人情報保持部3aにそれぞれ格納される。
【0023】
このようにして名刺交換に関する処理が完了する。
次いで、携帯端末3の配置図の表示例について
図2を用いて説明する。
図2は、第1の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末の配置図の表示例を示す図である。なお、
図2(A)は、テーブル4に対して配置した出席者A1〜A3,Hの配置図、
図2(B)は、表示部3bに対する出席者A3の個人情報の表示をそれぞれ表している。
【0024】
出席者Hの携帯端末3では、表示制御部3dが、個人情報保持部3aを参照して、表示部3bに、
図2(A)に示すように、位置情報に基づき出席者A1〜A3,Hの配置を表示する。
【0025】
この際に、例えば、出席者Hが出席者A3の個人情報を知りたい場合に、表示部3bに表示されている「出席者A3」をタッチして「出席者A3」を選択する操作入力を行う。携帯端末3の入力検知部3cが当該操作入力を検知すると、表示制御部3dは、個人情報保持部3aを参照し当該操作入力に対応する位置情報に基づき、
図2(B)に示すように、選択された出席者A3の個人情報が記載されたウィンドウ3b1を表示部3bに表示させる。携帯端末3は、このようにして表示部3bに所望の出席者A3の個人情報を即座に表示させることができる。
【0026】
上記の個人情報表示システム1では、携帯端末3は、出席者A1〜A3,Hの個人情報に、個人情報管理装置2が算出及び通知した出席者A1〜A3,Hの位置情報を対応付けて個人情報保持部3aに保持する。携帯端末3は、表示部3bに、位置情報に基づき出席者の配置を表示させる。そして、携帯端末3は、表示部3bが表示する出席者の配置のいずれかを選択する操作入力が行われると、選択された配置に対応する出席者の個人情報を表示部3bに表示させる。これにより、出席者Hは、所望の出席者A1〜A3の個人情報を即座に見ることができるようになる。
【0027】
なお、個人情報に対して、第1の実施の形態のように出席者A1〜A3,Hの位置情報を対応付けるだけに限らず、携帯端末3の傾斜角度を対応付けることもできる。この場合には、個人情報ごとに基準角度位置から当該個人情報に対応する出席者の配置までの携帯端末3の傾斜角度を表す角度情報を対応付ける。そして、携帯端末3が備える方位検知部(図示を省略)が携帯端末3の傾斜角度を検知すると、表示制御部3dは、当該傾斜角度に対応する出席者の個人情報を表示させることができる。
【0028】
また、個人情報に対して、出席者A1〜A3の音声情報を対応付けることもできる。この場合には、出席者の個人情報ごとに当該出席者の音声を表す音声情報(声紋情報)を対応付ける。そして、表示制御部3dが、出席者が備える集音部(図示を省略)が集音した出席者の音声情報(声紋情報)に対応する個人情報を表示部3bに表示させることができる。
【0029】
いずれの場合も、第1の実施の形態と同様に携帯端末3は、所望の出席者の個人情報を即座に表示することができるようになる。
上記の例について、以下の実施の形態でより詳細に説明する。
【0030】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、出席者の個人情報に対して位置情報を対応付けた場合について詳細に説明する。
【0031】
まず、個人情報表示システム及び個人情報表示システムの個人情報管理装置のハードウェア構成例について
図3を用いて説明する。
図3は、第2の実施の形態に係る個人情報表示システム及び個人情報表示システムの個人情報管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【0032】
個人情報表示システム100は、個人情報管理装置200及び携帯端末300を備える。
個人情報管理装置200は、制御ユニット210と、制御ユニット210によってそれぞれ制御される表示ユニット220、無線通信部230、RFID検知部240を有する。
【0033】
制御ユニット210は、CPU(Central Processing Unit)210aによって装置全体が制御されている。CPU210aには、バス210gを介してRAM(Random Access Memory)210b、HDD(Hard Disk Drive)210c、グラフィック処理部210d、通信制御部210e、入出力インタフェース210fがそれぞれ接続されている。
【0034】
RAM210bには、CPU210aに実行させるOS(Operating System)のプログラム及びアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM210bには、CPU210aによる処理に必要な各種情報及び処理の過程で生成される各種情報が格納される。
【0035】
HDD210cには、OSやアプリケーション及びアプリケーションが扱うデータが格納される。HDD210cには、CPU210aによる処理に必要な各種データが格納される。HDD210cは、個人情報等を格納して保持する。
【0036】
グラフィック処理部210dには、表示ユニット220の表示部221が接続されている。グラフィック処理部210dは、CPU210aからの命令に従って、画像を表示部221の画面に表示させる。
【0037】
通信制御部210eは、無線通信部230と接続されており、無線通信部230を介して、携帯端末300に対して情報の送受信を行う。
入出力インタフェース210fは、外部装置からのデータの入力を受け付けるインタフェースである。入出力インタフェース210fには、表示ユニット220の入力検知部222及びRFID検知部240が接続されている。入出力インタフェース210fは、入力検知部222及びRFID検知部240から送られてくる信号をCPU210aに出力する。
【0038】
表示ユニット220は、グラフィック処理部210d及び入出力インタフェース210fにそれぞれ接続されている表示部221と入力検知部222とを備える。
表示部221は、グラフィック処理部210dからの画面情報に基づいて画面を表示する。
【0039】
入力検知部222は、表示部221が表示する画面に対する出席者のタッチによる操作入力を検知する、例えば、タッチパネルである。なお、入力検知部222が検知した画面のタッチに応じて制御ユニット210のCPU210aで実行される。
【0040】
また、無線通信部230は、種々の情報を携帯端末300に対して通知する。
RFID検知部240は、携帯端末300に付されたRFIDタグ部(図示を省略)が記録するRFID識別情報を検知する。
【0041】
次いで、個人情報表示システム100の携帯端末300のハードウェア構成例について
図4を用いて説明する。
図4は、第2の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末のハードウェア構成例を示す図である。
【0042】
携帯端末300も、制御ユニット310と、制御ユニット310によってそれぞれ制御される表示ユニット320、無線通信部330を備える。
制御ユニット310は、CPU310aによって装置全体が制御されている。CPU310aには、バス310gを介してRAM310b、HDD310c、グラフィック処理部310d、通信制御部310e、入出力インタフェース310fがそれぞれ接続されている。HDD310cも、個人情報等を格納して保持する。携帯端末300の所有者本人の個人情報については事前に保持させるようにする。
【0043】
入出力インタフェース310fは、撮影するカメラ部340と、集音するマイク部350、携帯端末300の傾斜角度を検知する方位検知部360を備える。入出力インタフェース310fは、カメラ部340と、マイク部350、方位検知部360から送られてくる信号をCPU310aに出力する。
【0044】
表示ユニット320は、グラフィック処理部310dに接続されており、表示部321と入力検知部322とを備える。
無線通信部330は、様々な情報を個人情報管理装置200に対して通知する。また、無線通信部330は、携帯端末300間の情報の送受信を行う。
【0045】
また、携帯端末300には、RFIDタグ部370が付されており、RFIDタグ部370には、RFID識別情報が記録されている。
次に、このような個人情報表示システム100が配置された室500について
図5を用いて説明する。
【0046】
図5は、第2の実施の形態に係る個人情報表示システムが設置された配置図の一例を示す図である。なお、
図5は、室500の上面の配置図を模式的に示しており、出席者は丸で表している。また、図中横方向をX軸、縦方向をY軸、垂直方向をZ軸とする。
【0047】
室500内に設置されたテーブル410に対して、
図5に示すように、出席者A1〜A4,B1〜B4が配置されている。また、室500内の四隅にはRFID検知部240のアンテナ240a〜240dがそれぞれ設置され、また、無線通信部230が壁側に設定されている。
【0048】
次に、このような個人情報表示システム100を利用した個人情報表示方法について説明する。なお、第2〜第6の実施の形態では、特に断りが無い限り、出席者A2の携帯端末300の所有者本人について、当該「本人」の携帯端末300での処理等について説明する。
【0049】
まず、携帯端末300の個人情報保持部について
図6を用いて説明する。
図6は、第2の実施の形態に係る個人情報管理装置及び携帯端末の個人情報保持部の情報を示す図である。
【0050】
携帯端末300は、既述の通り、個人情報等を保持する個人情報保持部を有しており、初期状態では、携帯端末300の所有者本人の個人情報が格納されている。
例えば、出席者A2の場合であれば、携帯端末300の個人情報保持部311には、
図6に示すように、RFID識別情報、個人情報のみが格納されている。
【0051】
なお、個人情報は、例えば、「氏名」と、「会社名」、「役職」、「部署」、「電話」、「メール」、「画像(リンク先)」、「性別(「0」は男性を、「1」は女性をそれぞれ表す)」を含んでいる。
【0052】
また、個人情報管理装置200も、同様に、個人情報等を保持する個人情報保持部211を有している。なお、個人情報管理装置200の場合は、その初期状態では、個人情報保持部211内には何も保持されていない。
【0053】
次いで、出席者A1〜A4,B1〜B4同士の携帯端末300を利用した個人情報交換処理(名刺交換)について
図7を用いて説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末間の個人情報交換処理を実行するためのフローチャートである。
【0054】
携帯端末300は個人情報交換処理を実行すると、無線通信部330により、例えば、赤外線通信を開始する。
[ステップS11] 携帯端末300は無線通信部330により、他の携帯端末300に対してRFID識別情報、個人情報の送受信を行う。携帯端末300は他の携帯端末300のRFID識別情報、個人情報を取得する。
【0055】
[ステップS12] 携帯端末300は、他の携帯端末300の所有者の顔写真を撮影し、その画像情報を取得する。
なお、ステップS12の処理は任意(個人情報に「画像」が含まれていない場合等)に実行される。
【0056】
[ステップS13] 携帯端末300は、ステップS11,S12で取得したRFID識別情報、個人情報を個人情報保持部311に格納する。
[ステップS14] 携帯端末300は、全出席者との個人情報等の交換を完了したことの操作入力を受け付けるとステップS15の処理に進められる。
【0057】
全出席者との個人情報等の交換が完了していない場合には、再び、ステップS11の処理に進められて、別の携帯端末300と個人情報等の送受信を行う。
[ステップS15] 携帯端末300は、所有者本人のRFID識別情報、個人情報を個人情報管理装置200に通知する。
【0058】
このような処理が完了すると、携帯端末300の個人情報保持部311には、
図6に示すように、出席者A1〜A4,B1〜B4のRFID識別情報及び個人情報が格納される。
【0059】
次に、個人情報管理装置200における個人情報取得処理及び位置情報算出処理について
図8を用いて説明する。
図8は、第2の実施の形態に係る個人情報表示システムの個人情報管理装置の個人情報取得処理及び位置情報算出処理を実行するためのフローチャートである。なお、
図8(A)は、個人情報管理装置200の個人情報取得処理、
図8(B)は、個人情報管理装置200の位置情報算出処理のフローチャートをそれぞれ表している。
【0060】
個人情報管理装置200は、
図7のステップS15の処理に基づき、各携帯端末300から通知された個人情報等を受信すると、
図8(A)の処理を以下のように実行する。
[ステップS21] 個人情報管理装置200は、携帯端末300から受信した個人情報等を取得する。
【0061】
[ステップS22] 個人情報管理装置200は、ステップS21で取得した個人情報等を個人情報保持部211に格納する。
[ステップS23] 個人情報管理装置200は、他の携帯端末300から個人情報等を受信した場合には、ステップS21の処理に進められて、再び、個人情報等を取得する。受信しない場合には、個人情報取得処理が終了する。
【0062】
このような処理が完了すると、個人情報管理装置200の個人情報保持部211には、携帯端末300と同様、
図6に示すように、出席者A1〜A4,B1〜B4のRFID識別情報及び個人情報が格納される。
【0063】
また、個人情報管理装置200は、RFID検知部240により、室500(
図5)内の携帯端末300に付されているRFIDタグ部370の検知を開始して、
図8(B)の処理を以下のように実行する。
【0064】
[ステップS31] 個人情報管理装置200は、検知したRFIDタグ部370のRFID識別情報を取得する。
[ステップS32] 個人情報管理装置200は、アンテナ240a〜240dからRFIDタグ部370までのそれぞれの距離を算出し、当該距離に基づき、RFIDタグ部370の位置を算出する。
【0065】
個人情報管理装置200は、このようにして算出したRFIDタグ部370の位置情報を、個人情報保持部211のステップS31で取得したRFID識別情報に対応する位置情報(
図6参照)に格納する。
【0066】
[ステップS33] 個人情報管理装置200は、個人情報保持部211を参照して、既に格納してある個人情報等に対して位置情報が全て格納されているか否かを判定する。位置情報が全て格納されていない場合にはステップS31の処理に再び進められ、全て格納されている場合には位置情報算出処理を終了する。
【0067】
なお、個人情報管理装置200は、RFID検知部240によるRFIDタグ部370の検知を常に実行するようにしておき、出席者A1〜A4,B1〜B4の配置が変更しても変更後の位置情報を算出する。
【0068】
次いで、このようにして位置情報が格納された個人情報管理装置200の個人情報保持部211について
図9を用いて説明する。
図9は、第2の実施の形態に係る個人情報管理装置及び携帯端末の個人情報保持部の情報を示す図である。
【0069】
個人情報管理装置200の個人情報保持部211には、
図8(B)の処理が完了すると、
図9に示すように、出席者A1〜A4,B1〜B4の携帯端末300のRFIDタグ部370の位置情報がそれぞれ格納される。
【0070】
このようにして個人情報管理装置200の個人情報保持部211に対する情報の格納が完了すると、携帯端末300では、個人情報表示処理を実行することができる。
次に、携帯端末300による配置図表示処理及び個人情報表示処理について
図10及び
図11を用いて説明する。
【0071】
図10は、第2の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末の配置図表示処理及び個人情報表示処理を実行するためのフローチャートである。なお、
図10(A)は、携帯端末300の配置図表示処理、
図10(B)は個人情報表示処理のフローチャートをそれぞれ表している。
【0072】
図11は、第2の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末が表示する配置図及び個人情報を模式的に示す図である。なお、
図11(A)は、出席者A1〜A4,B1〜B4の配置図、
図11(B)は、個人情報が表示部321にそれぞれ表示された場合を示している。
【0073】
出席者A2からの携帯端末300に対する処理開始の操作入力に基づき、携帯端末300は、
図10(A)の処理を以下のように実行する。
[ステップS41] 携帯端末300は、個人情報管理装置200に対して、位置情報等の送信要求を行い、個人情報管理装置200から、出席者A1〜A4,B1〜B4に対応する位置情報及び当該位置情報に対応するRFID識別情報を取得する。
【0074】
[ステップS42] 携帯端末300は、ステップS41で取得した位置情報をRFID識別情報に対応する個人情報保持部311の位置情報にそれぞれ格納する。
なお、ステップS42の処理により、携帯端末300の個人情報保持部311には、
図9に示すように、出席者A1〜A4,B1〜B4の携帯端末300のRFIDタグ部370の位置情報がそれぞれ格納される。
【0075】
[ステップS43] 携帯端末300は、個人情報保持部311に格納した位置情報に基づき出席者A1〜A4,B1〜B4の配置図を表示部321に表示する。
例えば、携帯端末300の表示部321に、
図11(A)に示すように、出席者A1〜A4,B1〜B4の配置が表示される。なお、出席者A2の携帯端末300では、出席者A2に星印が表示される。表示部321の右下に表示されているクローズボタン321aがタッチされると、配置図の表示が終了する。また、表示部321の左上に表示されているリロードボタン321bがタッチされると、配置図表示処理が再びステップS41から開始され、出席者A1〜A4,B1〜B4の位置情報等の再読み込みが実行される。
【0076】
[ステップS44] 携帯端末300は、表示部321のクローズボタン321aに対するタッチを受け付けたか否かを判定する。携帯端末300は、クローズボタン321aのタッチを受け付けるとステップS45の処理を実行する。
【0077】
[ステップS45] 携帯端末300は、表示部321に対する配置図の表示を終了する。
また、携帯端末300は、表示部321に配置図を表示している間に、表示部321の出席者の配置に対するタッチを受け付けると、
図10(B)の処理を以下のように実行する。
【0078】
[ステップS51] 携帯端末300は、個人情報保持部311を参照して、表示部321に表示するタッチを受け付けた配置図の位置情報に対応する出席者の個人情報を取得する。
【0079】
例えば、携帯端末300は、
図11(A)に示す、出席者B2に対するタッチを受け付けると、位置情報(b22)に対応する個人情報(b23〜b29,0)(
図9参照)を取得する。
【0080】
[ステップS52] 携帯端末300は、ステップS51で取得した個人情報を表示部321に表示する。
例えば、携帯端末300は、
図11(B)に示すように、出席者B2の個人情報が記載されたウィンドウ321cを表示部321に表示する。なお、携帯端末300は、ウィンドウ321cの右上に表示されているクローズボタン321c1がタッチされると、個人情報を表示するウィンドウ321cの表示を終了する。
【0081】
[ステップS53] 携帯端末300は、ウィンドウ321cのクローズボタン321c1に対するタッチを受け付けたか否かを判定する。携帯端末300は、クローズボタン321c1のタッチを受け付けるとステップS54の処理を実行する。
【0082】
[ステップS54] 携帯端末300は、配置図に対するウィンドウ321cの表示を終了する。
例えば、携帯端末300は、ウィンドウ321cの表示を終了すると、再び、
図11(A)に示すように、表示部321には配置図のみが表示される。
【0083】
このように、個人情報表示システム100では、携帯端末300が、出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報に、個人情報管理装置200が算出及び通知した出席者A1〜A4,B1〜B4の位置情報を対応付けて保持する。携帯端末300は、表示部321に、位置情報に基づき出席者の配置を表示させる。そして、携帯端末300は、表示部321が表示する出席者の配置を選択する操作入力を受け付けると、選択された配置に対応する出席者の個人情報が記載されたウィンドウ321cを表示部321に表示させる。これにより、出席者A2は、所望の出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報を即座に見ることができるようになる。
【0084】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、第2の実施の形態の個人情報に対して、さらに、携帯端末300の出席者の位置に応じた傾斜角度を対応付けた場合を例に挙げて説明する。
【0085】
なお、第3の実施の形態でも、個人情報表示システム100の個人情報管理装置200(
図3)及び携帯端末300(
図4)を用いる。
まず、個人情報表示システム100が配置された室500について
図12を用いて説明する。
【0086】
図12は、第3の実施の形態に係る個人情報表示システムが設置された配置図の一例を示す図である。なお、
図12は、
図5と同様に図中横方向をX軸、縦方向をY軸、垂直方向をZ軸とする。
【0087】
第3の実施の形態でも、第2の実施の形態の室500と同様に個人情報表示システム100が設置されている。
一方、第3の実施の形態では、例えば、出席者A2の携帯端末300をその短手方向が
図12中のようにテーブル410の長手方向に対して垂直(短手方向が線aと平行になるよう)に載置した場合には出席者B2の個人情報を表示する。また、携帯端末300の短手方向を傾斜して線b,c,dに略平行に載置した場合には出席者B3,B4,B1の個人情報をそれぞれ表示部321に表示することができるものである。
【0088】
次に、個人情報表示システム100を利用したこのような個人情報表示方法について説明する。
また、第3の実施の形態でも、第2の実施の形態と同様に、
図7及び
図8(A)の処理により、個人情報が携帯端末300の個人情報保持部311及び個人情報管理装置200の個人情報保持部212(後述)に格納される。
【0089】
次いで、出席者の個人情報に、携帯端末300の傾斜角度を対応させる処理について説明する。
まず、携帯端末300による基準角度設定処理について
図13を用いて説明する。
【0090】
図13は、第3の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末の基準角度設定処理を実行するためのフローチャートである。
[ステップS61] 携帯端末300は、出席者A2により任意の位置に傾斜させられると、方位検知部360により、当該傾斜角度を検知する。
【0091】
例えば、
図12に示したように、携帯端末300が、その短手方向がテーブル410の長手方向に対して垂直(線aと平行)になるような位置に傾斜させられて、方位検知部360がこの位置を検知する。
【0092】
[ステップS62] 携帯端末300は、ステップS61での傾斜角度の設定の操作入力を出席者A2により受け付けると、検知した傾斜角度を基準角度位置に設定する。
例えば、
図12に示す携帯端末300の短手方向がテーブル410の長手方向に対して垂直(線aと平行)になる傾斜位置で、出席者A2から基準角度位置の設定の操作入力を受け付けると、携帯端末300は、当該傾斜角度を基準角度位置に設定する。
【0093】
[ステップS63] 携帯端末300は、ステップS62で設定された基準角度位置を個人情報管理装置200に通知する。
次いで、個人情報管理装置200の位置・角度情報算出処理について
図14を用いて説明する。
【0094】
図14は、第3の実施の形態に係る個人情報表示システムの個人情報管理装置の位置・角度情報算出処理を実行するためのフローチャートである。
[ステップS71〜S73] 個人情報管理装置200は、ステップS31〜S33(
図8(B))と同様の処理を実行して、位置情報を個人情報保持部212(後述)に格納する。
【0095】
[ステップS74] 個人情報管理装置200は、ステップS63で携帯端末300から通知された基準角度位置とステップS72で格納した位置情報とを用いて、出席者A2と他の出席者との角度を算出し、個人情報保持部212に格納する。
【0096】
[ステップS75] 個人情報管理装置200は、全出席者との角度を算出した場合に位置・角度算出処理を終了し、全出席者との角度を算出していない場合には、ステップS74の処理を再び実行する。
【0097】
このような処理により、個人情報管理装置200の個人情報保持部212に格納された情報について
図15を用いて説明する。
図15は、第3の実施の形態に係る個人情報管理装置及び携帯端末の個人情報保持部の情報を示す図である。
【0098】
個人情報保持部212には、
図9で説明したRFID識別情報、位置情報、個人情報に加えて、角度情報が追加される。なお、基準マークは、設定(「1」が入力)されている出席者を基準としていることを表している。
【0099】
次に、携帯端末300による個人情報表示処理、個人情報管理装置200による角度情報照会処理について
図16及び
図17を用いて説明する。
図16は、第3の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末の個人情報表示処理及び個人情報管理装置の角度情報照会処理を実行するためのフローチャートである。
【0100】
図17は、第3の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末が表示する配置図及び個人情報を模式的に示す図である。なお、
図17(A)は、出席者A1〜A4,B1〜B4の配置図、
図17(B)は、個人情報が表示部321にそれぞれ表示された場合を示している。
【0101】
出席者A2は、所望の出席者(出席者B3)の個人情報を携帯端末300に表示させるために、携帯端末300を当該出席者に向けて傾斜させると、携帯端末300は以下の処理を実行する。
【0102】
[ステップS81] 携帯端末300は、出席者A2により所望の出席者に対応する角度まで傾斜されると、方位検知部360は、傾斜角度を検知する。
[ステップS82] 携帯端末300は、ステップS81で検知した傾斜角度を、基準角度位置を基準とした角度に補正し、当該角度情報を個人情報管理装置200に通知する。
【0103】
例えば、携帯端末300は表示部321に配置図を表示する際に、
図17(A)に示すように、基準角度位置を表す基準補助線321f1を表示する。また、携帯端末300が傾斜されると、方位検知部360によって検知された傾斜角度が反映されて、携帯端末300の傾斜を表す傾斜補助線321f2と共に「携帯端末300」も傾斜して表示部321に表示する。
【0104】
出席者A2は、基準補助線321f1に対する傾斜補助線321f2を視認しながら携帯端末300を傾斜する。そして、傾斜補助線321f2が、例えば、出席者B3の位置になるとその位置で携帯端末300の傾斜を停止する。すると、携帯端末300から基準補助線321f1から傾斜補助線321f2までの角度情報が個人情報管理装置200に通知される。
【0105】
[ステップS91] 個人情報管理装置200は、携帯端末300から角度情報の通知を待ち受ける。当該角度情報が通知されると、ステップS92の処理を開始する。
[ステップS92] 個人情報管理装置200は、個人情報保持部212を参照して、携帯端末300から通知された角度情報を照会する。
【0106】
[ステップS93] 個人情報管理装置200は、個人情報保持部212内に、通知された角度情報の有無を判定する。
通知された角度情報がある場合にはステップS94の処理に進められ、ない場合にはステップS91の処理に進められ再び角度情報が通知されるのを待ち受ける。
【0107】
[ステップS94] 個人情報管理装置200は、個人情報保持部212を参照して、通知された角度情報に対応するRFID識別情報を携帯端末300に通知する。
[ステップS83] 携帯端末300は、RFID識別情報の通知を待ち受けて、RFID識別情報が通知されると、ステップS84の処理を実行する。
【0108】
[ステップS84] 携帯端末300は、個人情報保持部311を参照して、通知されたRFID識別情報に対応する個人情報を表示部321に表示する。
例えば、携帯端末300は、
図17(B)に示すように、出席者B3の個人情報が記載されたウィンドウ321cを表示部321に表示する。
【0109】
[ステップS85] 携帯端末300は、ウィンドウ321cのクローズボタン321c1のタッチを受け付けたか否かを判定する。クローズボタン321c1のタッチを受け付けるとステップS86の処理を実行する。
【0110】
[ステップS86] 携帯端末300は、配置図に対するウィンドウ321cの表示を終了する。
例えば、携帯端末300は、ウィンドウ321cの表示を終了すると、表示部321には配置図のみが表示される。
【0111】
このように、個人情報表示システム100では、携帯端末300が、出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報に、出席者A1〜A4,B1〜B4に対応する携帯端末300の傾斜角度を対応付けて保持する。携帯端末300は、方位検知部360が自身の傾斜角度を検知して、検知した傾斜角度に対応付けた個人情報を表示部321に表示させる。これにより、出席者A2は、所望の出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報を即座に見ることができるようになる。
【0112】
なお、第3の実施の形態では、携帯端末300の傾斜角度だけでなく、第2の実施の形態と同様にして、表示部321に表示する配置図をタッチして個人情報を表示することも可能である。
【0113】
また、例えば、
図12において、出席者A3,A4に対する携帯端末300を傾斜角度はいずれも同じ角度なる。このように1つの傾斜角度に対応付けられた個人情報が複数ある場合には、全てを表示するようにしても構わない。
【0114】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態では、携帯端末300側に第3の実施の形態の角度情報を格納する場合を例に挙げて説明する。
【0115】
この場合、個人情報管理装置200は、
図14の位置・角度情報算出処理の終了後、RFID識別情報及び角度情報を携帯端末300に通知する。
携帯端末300は、個人情報管理装置200から、個人情報保持部212の各RFID識別情報及び位置情報を取得する。取得した角度情報をRFID識別情報に対応する個人情報保持部312の角度情報にそれぞれ格納する。
【0116】
なお、携帯端末300の個人情報保持部312には、
図15に示すように、角度情報がそれぞれ格納される。
このようにして角度情報を格納した携帯端末300による個人情報表示処理について
図18(及び
図17)を用いて説明する。
【0117】
図18は、第4の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末の個人情報表示処理を実行するためのフローチャートである。
出席者A2は、所望の出席者(出席者B3)の個人情報を携帯端末300に表示させるために、携帯端末300を当該出席者に向けて傾斜させると、携帯端末300は以下の処理を実行する。
【0118】
[ステップS101] 携帯端末300は、ステップS81と同様に、傾斜角度を検知する。
[ステップS102] 携帯端末300は、ステップS101で検知した傾斜角度を基準角度に基づき補正し、個人情報保持部312を参照して、補正した角度情報を照会する。
【0119】
[ステップS103] 携帯端末300は、個人情報保持部312内に、補正した角度情報の有無を判定する。
角度情報がある場合にはステップS104の処理を実行し、ない場合にはステップS101に進められ再び傾斜角度の検知を行う。
【0120】
[ステップS104] 携帯端末300は、ステップS103で照会した角度情報に対応する個人情報を表示部321に表示する。
例えば、ステップS84(
図16)の場合と同様に、携帯端末300は、
図17(B)に示すように、出席者B3の個人情報が記載されたウィンドウ321cを表示部321に表示する。
【0121】
[ステップS105] 携帯端末300は、ウィンドウ321cのクローズボタン321c1のタッチを受け付けたか否かを判定する。クローズボタン321c1のタッチを受け付けるとステップS106の処理に進められる。
【0122】
[ステップS106] 携帯端末300は、配置図に対するウィンドウ321cの表示を終了する。
このようにしても、第3の実施の形態と同様に、個人情報表示システム100では、携帯端末300が、出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報に、出席者A1〜A4,B1〜B4に対応する携帯端末300の傾斜角度を対応付けて保持する。携帯端末300は、方位検知部360が自身の傾斜角度を検知して、検知した傾斜角度に対応付けた個人情報を表示部321に表示させる。これにより、出席者A2は、所望の出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報を即座に見ることができるようになる。
【0123】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態は、出席者の個人情報に、当該出席者の音声情報を対応付けた場合を例に挙げて説明する。
【0124】
なお、第5の実施の形態では、個人情報表示システム100の個人情報管理装置200(
図3)及び携帯端末300(
図4)を用いる。但し、第5の実施の形態では、RFIDタグ部を利用しないため、携帯端末300には、RFIDタグ部370は付されていないものとする。
【0125】
まず、出席者A1〜A4,B1〜B4同士の携帯端末300を利用した個人情報交換処理(名刺交換)について
図19を用いて説明する。
図19は、第5の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末間の個人情報交換処理を実行するためのフローチャートである。
【0126】
なお、携帯端末300の個人情報保持部313(後述)には、識別情報と、所有者本人の個人情報とが予め格納されている。
携帯端末300は個人情報交換処理を実行すると、無線通信部330により、例えば、赤外線通信を開始する。
【0127】
[ステップS111] 携帯端末300は、初期設定として、マイク部350により、当該携帯端末300の所有者本人の声(自音声)を受け付けて録音する。
これにより、個人情報保持部313(後述)には、音声情報が格納される。
【0128】
[ステップS112] 携帯端末300は無線通信部330により、他の携帯端末300に対して識別情報、個人情報の送受信を行う。携帯端末300は他の携帯端末300の識別情報、個人情報を取得する。
【0129】
[ステップS113] 携帯端末300は、他の携帯端末300の所有者の顔写真を撮影し、その画像情報を取得する。
なお、ステップS113の処理は任意(個人情報に「画像」が含まれていない場合等)に実行される。
【0130】
[ステップS114] 携帯端末300は、ステップS112,S113で取得した他の携帯端末300からの識別情報、個人情報を個人情報保持部313(後述)に格納する。
【0131】
[ステップS115] 携帯端末300は、全出席者との個人情報等の交換を完了したことの操作入力を受け付けるとステップS116の処理を実行する。
全出席者との個人情報等の交換が完了していない場合には、再び、ステップS112の処理に進められて、他の携帯端末300と個人情報等の送受信を行う。
【0132】
[ステップS116] 携帯端末300は、所有者本人の識別情報、個人情報、音声情報を個人情報管理装置200に通知する。
このような処理が完了すると、携帯端末300の個人情報保持部313(後述)には、出席者A1〜A4,B1〜B4の識別情報及び個人情報が格納される。
【0133】
次に、個人情報管理装置200の個人情報取得処理について
図20を用いて説明する。
図20は、第5の実施の形態に係る個人情報表示システムの個人情報管理装置の個人情報取得処理を実行するためのフローチャートである。
【0134】
個人情報管理装置200は、
図19のステップS116の処理に基づき、各携帯端末300から通知された個人情報等を受信すると、
図20の処理を以下のように実行する。
[ステップS121] 個人情報管理装置200は、各携帯端末300から受信した個人情報等(識別情報、個人情報、音声情報)を取得する。
【0135】
[ステップS122] 個人情報管理装置200は、ステップS121で取得した音声情報を声紋情報に変換する。
[ステップS123] 個人情報管理装置200は、識別情報、個人情報及びステップS122で変換した声紋情報を個人情報保持部213(後述)に格納する。
【0136】
[ステップS124] 個人情報管理装置200は、新たに、他の携帯端末300から個人情報等を受信した場合には、ステップS121の処理を実行し、再び、個人情報等を取得する。受信しない場合には、個人情報取得処理を終了する。
【0137】
このような処理が完了した個人情報管理装置200の個人情報保持部213について
図21を用いて説明する。
図21は、第5の実施の形態に係る個人情報管理装置及び携帯端末の個人情報保持部の情報を示す図である。
【0138】
個人情報管理装置200は、
図20の処理が終了すると、個人情報保持部213に、出席者A1〜A4,B1〜B4に関する、音声情報と声紋情報とを含む発話情報と、識別情報、個人情報が格納される。
【0139】
次に、携帯端末300による個人情報表示処理、個人情報管理装置200による音声照会処理について
図22及び
図23を用いて説明する。
図22は、第5の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末の個人情報表示処理及び個人情報管理装置の音声照会処理を実行するためのフローチャートである。
【0140】
図23は、第5の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末が表示する個人情報を模式的に示す図である。なお、
図23(A)は、出席者A1〜A4,B1〜B4の誰も発話していない場合の表示例、
図23(B)は、個人情報の表示例をそれぞれを示している。
【0141】
[ステップS131] 携帯端末300は、例えば、出席者A2の手前のテーブル410上に載置されており、発話した出席者の声をマイク部350で集音して、音声情報を取得する。
【0142】
なお、携帯端末300は、出席者の声の集音前の未集音状態では、表示部221に、単に、室500内に在席する、例えば、
図23(A)に示すように、出席者A1〜A4,B1〜B4を表すアイコンのみを表示する。
【0143】
[ステップS132] 携帯端末300は、ステップS131で取得した音声情報に関する音声照会要求を個人情報管理装置200に通知する。
[ステップS141] 個人情報管理装置200は、携帯端末300からの音声照会要求の通知を待ち受ける。当該音声照会要求が通知されると、ステップS142の処理を実行する。
【0144】
[ステップS142] 個人情報管理装置200は、携帯端末300から通知された音声情報を声紋情報に変換し、個人情報保持部213を参照して、当該声紋情報を照会する。
【0145】
[ステップS143] 個人情報管理装置200は、個人情報保持部213内に、声紋情報の有無を判定する。
声紋情報がある場合にはステップS144の処理に進められ、ない場合にはステップS141の処理に進められ再び音声照会要求が通知されるのを待ち受ける。
【0146】
[ステップS144] 個人情報管理装置200は、個人情報保持部213を参照して、声紋情報に対応する識別情報を携帯端末300に通知する。
[ステップS133] 携帯端末300は、識別情報の通知を待ち受けて、個人情報管理装置200から識別情報が通知されると、ステップS134の処理を実行する。
【0147】
[ステップS134] 携帯端末300は、個人情報保持部313を参照して、通知された識別情報に対応する個人情報を表示部321に表示する。
例えば、携帯端末300は、
図23(B)に示すように、出席者B2の個人情報が記載されたウィンドウ321cを表示部321に表示する。
【0148】
[ステップS135] 携帯端末300は、表示部321に表示するウィンドウ321cのクローズボタン321c1のタッチを受け付けたか否かを判定する。クローズボタン321c1のタッチを受け付けるとステップS136の処理を実行する。
【0149】
[ステップS136] 携帯端末300は、表示部321のウィンドウ321cの表示を終了する。
例えば、携帯端末300は、ウィンドウ321cの表示を終了すると、表示部321に
図23(A)に示すように再び表示される。
【0150】
このように、個人情報表示システム100では、携帯端末300が、出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報に、出席者A1〜A4,B1〜B4の音声情報(声紋情報)を対応付けて保持する。携帯端末300は、マイク部350が発話した出席者の音声情報(声紋情報)を取得して、取得した音声情報(声紋情報)に対応付けた個人情報を表示部321に表示させる。これにより、出席者A2は、所望の出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報を即座に見ることができるようになる。
【0151】
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態では、携帯端末300側に第5の実施の形態の音声情報(声紋情報)を格納する場合を例に挙げて説明する。
【0152】
なお、第6の実施の形態でも、個人情報表示システム100の個人情報管理装置200(
図3)及び携帯端末300(
図4)を用いる。但し、第5の実施の形態では、RFIDタグ部を利用しないため、携帯端末300には、RFIDタグ部370は付されていないものとする。
【0153】
この場合、個人情報管理装置200は、
図20の個人情報取得処理の終了後、識別情報及び音声情報(声紋情報)を携帯端末300に通知する。
携帯端末300は、個人情報管理装置200から、個人情報保持部213の各識別情報及び音声情報(声紋情報)を取得する。取得した音声情報(声紋情報)を識別情報に対応する個人情報保持部313の音声情報(声紋情報)にそれぞれ格納する。
【0154】
なお、携帯端末300の個人情報保持部313には、
図21に示すように、音声情報(声紋情報)がそれぞれ格納される。
このようにして音声情報を格納した携帯端末300による個人情報表示処理について
図24を用いて説明する。
【0155】
図24は、第6の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末の個人情報表示処理を実行するためのフローチャートである。
[ステップS151] 携帯端末300は、例えば、出席者A2の手前のテーブル410上に載置されており、発話した出席者の声をマイク部350で集音して、音声情報を取得する。
【0156】
[ステップS152] 携帯端末300は、通知された音声情報を声紋情報に変換し、個人情報保持部313を参照して、当該声紋情報を照会する。
[ステップS153] 携帯端末300は、個人情報保持部313内に、声紋情報の有無を判定する。
【0157】
声紋情報がある場合にはステップS154の処理を実行し、ない場合にはステップS151の処理を実行して再び音声情報の取得を行う。
[ステップS154] 携帯端末300は、個人情報保持部313を参照して、通知された識別情報に対応する個人情報(が記載されたウィンドウ321c)を表示部321に表示する。
【0158】
[ステップS155] 携帯端末300は、表示部321に表示するウィンドウ321cのクローズボタン321c1のタッチを受け付けたか否かを判定する。クローズボタン321c1のタッチを受け付けるとステップS156の処理を実行する。
【0159】
[ステップS156] 携帯端末300は、表示部321のウィンドウ321cの表示を終了する。
このようにして、個人情報表示システム100では、携帯端末300が、出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報に、出席者A1〜A4,B1〜B4の音声情報を対応付けて保持する。携帯端末300は、マイク部350が発話した出席者の音声情報を取得して、取得した音声情報に対応付けた個人情報を表示部321に表示させる。これにより、出席者A2は、所望の出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報を即座に見ることができるようになる。
【0160】
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態では、個人情報に対して、第5,6の実施の形態の音声情報(声紋情報)だけではなく、位置情報を対応付けた場合を例に挙げて説明する。
【0161】
なお、第7の実施の形態では、個人情報表示システム100の個人情報管理装置200(
図3)及び携帯端末300(
図4)を用いる(RFIDタグ部370を利用する)。
まず、携帯端末300は、
図7のフローチャートに従って、出席者A1〜A4,B1〜B4同士の個人情報を取得して、個人情報保持部314(後述)に保持する。但し、予め、携帯端末300は、初期設定として、マイク部350により、当該携帯端末300の所有者本人の声(自音声)を受け付けて録音しておく。そして、携帯端末300は、自身に関する個人情報と、RFID識別情報、音声情報を個人情報管理装置200に通知する。
【0162】
次いで、個人情報管理装置200は、
図8(A)のフローチャートに従って、出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報と、RFID識別情報、音声情報を取得して、個人情報保持部214(後述)に保持する。但し、個人情報管理装置200は、音声情報を声紋情報に変換して個人情報保持部214に保持させる。
【0163】
さらに、個人情報管理装置200は、
図8(B)のフローチャートに従って、各携帯端末300のRFIDタグ部370のRFID識別情報を取得して、RFIDタグ部370の位置情報を算出し、個人情報保持部214に格納する。
【0164】
このようにして個人情報管理装置200が個人情報保持部214に格納した情報について
図25を用いて説明する。
図25は、第7の実施の形態に係る個人情報管理装置及び携帯端末が保持する個人情報を示す図である。
【0165】
個人情報管理装置200の個人情報保持部214には、RFID識別情報と、位置情報、音声情報(声紋情報)、個人情報が格納される。
次に、携帯端末300による配置図表示処理及び個人情報表示処理について
図10、
図24及び
図26を用いて説明する。
【0166】
図26は、第7の実施の形態に係る個人情報表示システムの携帯端末が表示する配置図及び個人情報を模式的に示す図である。なお、
図26(A)は、出席者A1〜A4,B1〜B4の配置図、
図26(B)は、個人情報が表示部321にそれぞれ表示された場合を示している。
【0167】
携帯端末300は、
図10(A)のフローチャートに従った配置図表示処理を実行する。すると、
図26(A)に示すように配置図を表示部321に表示し、また、クローズボタン321aに対するタッチを検知すると、配置図の表示を終了する。
【0168】
なお、ステップS41にて、携帯端末300は、個人情報管理装置200から位置情報、RFID識別情報を取得するが、この際、これらの情報と共に音声情報(声紋情報)も取得するようにする。これにより、携帯端末300も、
図25に示すような情報を個人情報保持部314に保持させる。
【0169】
また、携帯端末300は、表示部321に配置図を表示している間に、発話した出席者の音声をマイク部350が集音すると、
図24のフローチャートに従った個人情報表示処理を実行する。すると、
図26(B)に示すように、表示部321に発話した出席者の個人情報が記載されたウィンドウ321cを表示し、また、クローズボタン321c1がタッチされると、ウィンドウ321cの表示を終了する。
【0170】
このように、個人情報表示システム100では、携帯端末300が、出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報に、出席者A1〜A4,B1〜B4の位置情報及び出席者A1〜A4,B1〜B4の音声情報を対応付けて保持する。携帯端末300は、マイク部350が発話した出席者の音声を集音して、集音した音声情報に対応付けた個人情報を表示部321に表示させる。これにより、出席者A2は、所望の出席者A1〜A4,B1〜B4の個人情報を即座に見ることができるようになる。
【0171】
なお、第7の実施の形態では、携帯端末300の音声情報(声紋情報)だけではなく、第2の実施の形態と同様にして、表示部321に表示する配置図をタッチして個人情報を表示することも可能である。
【0172】
なお、上記の処理は、コンピュータに所定のプログラムを実行させることで実現できる。その場合、実現すべき処理内容を記述したプログラムが提供される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶しておくことができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、CD−R(Recordable)、CD−RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
【0173】
プログラムを流通させる場合、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにプログラムを転送することもできる。
【0174】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。