特許第5771175号(P5771175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 道路工業株式会社の特許一覧

特許5771175アスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置
<>
  • 特許5771175-アスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置 図000002
  • 特許5771175-アスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置 図000003
  • 特許5771175-アスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置 図000004
  • 特許5771175-アスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置 図000005
  • 特許5771175-アスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置 図000006
  • 特許5771175-アスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5771175
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】アスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20150806BHJP
【FI】
   E01C19/48 A
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-227625(P2012-227625)
(22)【出願日】2012年10月15日
(65)【公開番号】特開2014-80741(P2014-80741A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2014年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】502118513
【氏名又は名称】道路工業株式会社
(74)【復代理人】
【識別番号】100069176
【弁理士】
【氏名又は名称】川成 靖夫
(74)【代理人】
【識別番号】100095267
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 高城郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124176
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 典子
(74)【代理人】
【識別番号】100146950
【弁理士】
【氏名又は名称】南 俊宏
(72)【発明者】
【氏名】中村 和弘
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 和夫
(72)【発明者】
【氏名】小石 尚也
(72)【発明者】
【氏名】角矢 和浩
(72)【発明者】
【氏名】岩澤 伸哉
【審査官】 越柴 洋哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−328315(JP,A)
【文献】 特開昭55−155802(JP,A)
【文献】 特開昭63−114704(JP,A)
【文献】 米国特許第05857804(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/00−19/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスファルトフィニッシャー(20)の車体側壁(26)から左右方向に突出するサイドスクリード(24b)の先端位置から前方に延在するエンドプレート(25)に取り付けられるサイドスクリュー装置(1)であって、
前記エンドプレート(25)の内面(25a)の近傍にて前後方向に延在しかつ合材を前方に移送するべく回転駆動されるねじ羽根(6a,6b)を備え
前記ねじ羽根(6a,6b)は、前記エンドプレート(25)に取り付けられた支持部材により支持されることにより所定の位置に設置され、かつ、
前記支持部材は、前記ねじ羽根(6a,6b)の上下方向の位置を調節する手段を有することを特徴とするサイドスクリュー装置。
【請求項2】
前記支持部材は、前記ねじ羽根(6a,6b)の前後方向の位置を調節する手段を有することを特徴とする請求項に記載のサイドスクリュー装置。
【請求項3】
前記支持部材は、
前記エンドプレート(25)の内面(25a)上にて前後方向に延在して該エンドプレート(25)に固定されるレール受け部材(2)と、
前記レール受け部材(2)に沿って延在し該レール受け部材(2)に固定されるレール部材(3)と、
前記レール部材(3)に上端が固定される懸架部材(4a,4b)と、
前記懸架部材(4a,4b)の下端に固定されかつ前記ねじ羽根(6a,6b)の軸であるスクリュー軸(7)を回転自在に支持するスクリュー軸受部材(5a,5b)と、を有することを特徴とする
請求項1又は2に記載のサイドスクリュー装置。
【請求項4】
前記レール受け部材(2)を前記エンドプレート(25)に固定する位置を上下方向に調整可能であることを特徴とする請求項に記載のサイドスクリュー装置。
【請求項5】
前記レール部材(3)を前記レール受け部材(2)に固定する位置を前後方向に調整可能であることを特徴とする請求項又はに記載のサイドスクリュー装置。
【請求項6】
請求項1〜のいずれかに記載のサイドスクリュー装置(1)を備えたことを特徴とするアスファルトフィニッシャー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舗装用建設機械であるアスファルトフィニッシャー及びそれに取り付けられるサイドスクリュー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アスファルトフィニッシャーは、道路等のアスファルト舗装のためにアスファルト混合材(以下「合材」と称する)を所定の厚さと幅員で敷き均すための舗装用建設機械である。
【0003】
図6は、従来の一般的な形態のアスファルトフィニッシャー100を概略的に示した平面図である。矢印はアスファルトフィニッシャー100の前後方向を示す。アスファルトフィニッシャー100は、原動機と車輪又はクローラ等の走行手段(図示せず)を備えている。アスファルト舗装の施工を行う際には、前方を進行方向として自走する。アスファルトフィニッシャー100は、概略的に、前方部のホッパ21及びコンベア22と、中央部の運転台27及び駆動機構(図示せず)と、後方部のスクリード本体24とから構成されている。アスファルトフィニッシャー100の主要部の構成は、基本的に左右対称であるので、同じ構成要素については同じ符号で示している。
【0004】
施工時には、運転台27上の運転操作席における作業員の操作により駆動機構が駆動される。ダンプカー等からホッパ21に投下された合材は、コンベア22により、運転台27の床面下を後方に移送され(白抜矢印参照)、スクリード本体24の手前で施工対象面上に投下される。施工対象面上に投下された合材の一部は、左右移送用ねじ羽根23により左右方向にそれぞれ移送され(白抜矢印参照)、合材が施工対象面の幅員全体に亘るように拡げられる。スクリード本体24は、中央スクリード24aと、アスファルトフィニッシャー100の車体側壁26から左右方向にそれぞれ突出したサイドスクリード24bとから構成されている。合材の左右方向への移送は、サイドスクリード24bの左右の各端に設けられたエンドプレート25により制限される。
【0005】
合材は、ストレートアスファルトと骨材(砂、砂利、砕石等)とを160℃程度で混合したものである。合材敷き均しによる舗装完成体の品質は、敷き均し時の合材の温度、粒度、密度に依存する。敷き均し時の合材の温度、粒度、密度のムラを無くし、均一な敷き均し面を施工することが求められる。
従来のアスファルトフィニッシャーの例として特許文献1、2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−217314号公報
【特許文献2】2004−84345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の従来のアスファルトフィニッシャーには、以下のような問題点がある。
図6に示した従来のアスファルトフィニッシャーでは、左右移送用ねじ羽根23によって移送された合材は、サイドスクリード24bの前面に沿って移動し、エンドプレート25によってそれ以上の左右方向への移動を阻止される。このため、一定量の余剰合材Mが、常にエンドプレート25とサイドスクリード24bで形成される隅部に留まってしまう。この隅部に留まった余剰合材Mは、順次送り込まれるフレッシュな合材によって持ち上げられ、時間経過とともに温度低下を起こし、不良合材となる。
【0008】
不良合材への対応手段として、作業員が、エンドプレート25の隅部に滞留した余剰合材Mを崩してフレッシュな合材と入れ替えたり、不良合材となったものは除去したりしていた。しかし、人力作業に頼る方法では、合材の温度ムラ、粒度の片寄りは避けられず、これらにより密度ムラを生じていた。この結果、舗装完成体の品質確保が難しかった。
【0009】
人力作業以外の対応手段として特許文献1、2では、エンドプレートをガスバーナー等で加熱する加熱手段を設けて、温度低下を防止している。しかし、温度を維持できたとしても、合材が隅部に滞留するという問題は解消されておらず、依然として密度ムラを生じることになる。また、加熱手段の設置が必要である。
【0010】
本発明の目的は、アスファルトフィニッシャーにおいて舗装完成体の良好な品質を確保するために、合材をエンドプレートの隅部に滞留させず施工対象面の幅員全体に亘って均一に敷き拡げることを、人力作業に頼ることなく実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するべく、本発明は以下の構成を提供する。なお、括弧内の数字は、後述する実施形態の例を示した図面中の符号であり、参考のために付している。
【0012】
本発明の一態様は、アスファルトフィニッシャー(20)の車体側壁(26)から左右方向に突出するサイドスクリード(24b)の先端位置から前方に延在するエンドプレート(25)に取り付けられるサイドスクリュー装置(1)であって、前記エンドプレート(25)の内面(25a)の近傍にて前後方向に延在しかつ合材を前方に移送するべく回転駆動されるねじ羽根(6a,6b)を備え、前記ねじ羽根(6a,6b)は、前記エンドプレート(25)に取り付けられた支持部材により支持されることにより所定の位置に設置され、かつ、前記支持部材は、前記ねじ羽根(6a,6b)の上下方向の位置を調節する手段を有することを特徴とする。
【0015】
上記態様において、前記支持部材は、前記ねじ羽根(6a,6b)の前後方向の位置を調節する手段を有することが、好適である。
【0016】
上記態様において、前記支持部材は、前記エンドプレート(25)の内面(25a)上にて前後方向に延在して該エンドプレート(25)に固定されるレール受け部材(2)と、前記レール受け部材(2)に沿って延在し該レール受け部材(2)に固定されるレール部材(3)と、前記レール部材(3)に上端が固定される懸架部材(4a,4b)と、前記懸架部材(4a,4b)の下端に固定されかつ前記ねじ羽根(6a,6b)の軸であるスクリュー軸(7)を回転自在に支持するスクリュー軸受部材(5a,5b)と、を有することが、好適である。
【0017】
上記態様において、前記レール受け部材(2)を前記エンドプレート(25)に固定する位置を上下方向に調整可能であることが、好適である。
【0018】
上記態様において、前記レール部材(3)を前記レール受け部材(2)に固定する位置を前後方向に調整可能であることが、好適である。
【0019】
本発明の別の態様は、上記サイドスクリュー装置を備えたことを特徴とするアスファルトフィニッシャーである。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るサイドスクリュー装置により、アスファルトフィニッシャーのスクリード本体のサイドスクリードに沿って左右方向に移送されエンドプレートに到達した合材が、前後方向に延在するねじ羽根の回転によって、エンドプレートに押し付けられつつ前方に移送される。この結果、エンドプレートの隅部においては、常時フレッシュな合材が供給されることとなり、古い合材が滞留しない。よって、施工対象面の幅員全体に亘って合材を均一に敷き拡げることができる。また、回転するねじ羽根によって合材が攪拌されかつ圧密化されることによっても、温度、粒度及び密度のムラを解消し、合材の均一な敷き均しを実現することができる。本発明により、人力作業に頼ることなく、舗装完成体の良好な品質を確保することが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明を適用したアスファルトフィニッシャーを概略的に示した平面図である。
図2図2は、図1に示したサイドスクリュー装置をエンドプレートとともに示した概略側面図である。
図3図3は、図2に対応する概略平面図である。
図4図4(a)(b)(c)はそれぞれ、図2におけるX矢視図、Y矢視図及びZ矢視図である。
図5図5は、取り付け工程の概略図である。
図6図6は、従来の一般的な形態のアスファルトフィニッシャーを概略的に示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明を適用したアスファルトフィニッシャー及びそれに取り付けたサイドスクリュー装置の実施形態について説明する。なお、図示したアスファルトフィニッシャー及びサイドスクリュー装置の実施形態は一例であり、本発明の各構成要素の具体的形状及び個数等は、本発明の原理に従う限りにおいて図示の例に限定されるものではない。
【0023】
図1は、本発明を適用したアスファルトフィニッシャー20を概略的に示した平面図である。なお、図6に示した一般的なアスファルトフィニッシャー100と共通する構成要素については同じ符号で示している。なお、アスファルトフィニッシャー20の構成のうち、一般的な構成部分については、公知の多様な形態に置き換えてもよく、また、公知の多様な構成要素を付加してもよい。矢印は、アスファルトフィニッシャー20の前後方向を示している。前後方向に対して垂直な方向を左右方向と称することとする。
【0024】
アスファルトフィニッシャー20は、原動機と車輪又はクローラ等の走行手段(図示せず)を備えている。アスファルト舗装の施工を行う際には、前方を進行方向として自走する。アスファルトフィニッシャー20は、概略的に、前方部のホッパ21及びコンベア22と、中央部の運転台27及び駆動機構(図示せず)と、後方部のスクリード本体24とから構成されている。アスファルトフィニッシャー20の主要部の構成は、基本的に左右対称であるので、同じ構成要素については同じ符号で示している。
【0025】
施工時には、運転台27上の運転操作席における作業員の操作により駆動機構が駆動される。駆動機構としては、図示しないが、アスファルトフィニッシャーを走行させるための走行駆動部と、合材の移送、敷き均し及び締め固めを行うための油圧駆動部とがある。ダンプカー等からホッパ21に投下された合材は、コンベア22により、運転台27の床面下を後方に移送され(白抜矢印参照)、スクリード本体24の手前で施工対象面上に投下される。施工対象面上に投下された合材の一部は、左右移送用ねじ羽根23により左右方向にそれぞれ移送され(白抜矢印参照)、合材が施工対象面の幅員全体に亘るように拡げられる。
【0026】
スクリード本体24は、例えば、アスファルトフィニッシャー20の車体とほぼ同じ幅の中央部分(以下「中央スクリード」と称し符号24aで示す)と、車体側壁26から左右方向にそれぞれ突出した突出部分(以下「サイドスクリード」と称し符号24bで示す)とから構成されている。中央スクリード24a及びサイドスクリード24bは、合材を敷き均して締め固める役割を果たす。
【0027】
合材の左右方向への移動は、エンドプレート25により制限される。エンドプレート25は、サイドスクリード24bの先端位置から前方に向かって所定の長さをもって延在する。また、エンドプレート25は、施工対象面の直上から所定の高さを有し、施工対象面に対して垂直となるようにサイドスクリード24bに取り付けられている。ここで、エンドプレート25において、車体側壁26に対向する面を内面とし、反対側の面を外面と称することとする。合材は、エンドプレート25の内面に当たることで、それ以上の左右方向への移動を阻止される。
【0028】
エンドプレート25の左右方向における位置は、施工対象面の幅員に合わせて設定される。サイドスクリード24bの車体側壁26からの突出長さを変更することにより、エンドプレート25の位置を変更することができる。サイドスクリード24bの突出長さの変更手段は公知であるので、ここでは説明しない。
【0029】
合材は、ストレートアスファルトと骨材(砂、砂利、砕石等)とを160℃程度で混合したものである。
【0030】
本発明を適用したアスファルトフィニッシャー20においては、サイドスクリュー装置1を備えたことを特徴とする。サイドスクリュー装置1は、エンドプレート25の内面の近傍にて前後方向に延在するように設置されたねじ羽根を備えている。このねじ羽根は、合材を前方に移送するように回転駆動される。従って、左右方向用ねじ羽根23によりエンドプレート25まで到達した合材は、白抜き矢印で示されるように、前方に方向転換して移送されるようになる。
【0031】
図1に示した油圧コントローラ11から延びる油圧ホース10は、サイドスクリュー装置1に連結され、サイドスクリュー装置1のねじ羽根を油圧により回転駆動する。油圧コントローラ11は、アスファルトフィニッシャー20の駆動機構における油圧駆動部(図示せず)に接続され、作動油を供給される。なお、図1では、油圧ホース10を1本の線で示しているが、実際は給油路と排油路の2本のホースから構成される。
【0032】
図2は、図1に示したサイドスクリュー装置1をエンドプレート25とともに示した概略側面図であり、エンドプレート25の内面25a側から見た図である。図3は、図2に対応する概略平面図である。図4(a)(b)(c)はそれぞれ、図2におけるX矢視図、Y矢視図及びZ矢視図である。これらの図を参照して、サイドスクリュー装置1について説明する。
【0033】
ねじ羽根6aは、回転駆動軸であるスクリュー軸7の周囲に螺旋状に設けられた羽根からなる。ねじ羽根6aは、エンドプレート25に取り付けられた適宜の支持部材により、エンドプレート25の内面25aの近傍に設置される。スクリュー軸7は前後方向に沿って配置される。ねじ羽根6aは、左右方向においては、エンドプレート25の内面25aに対して衝突しないように所定の間隔を空け、前後方向においては所定の位置に設置される。また、ねじ羽根6aは、上下方向においては施工対称面から所定の高さとなる位置に設置される。
【0034】
スクリュー軸7は、ねじ羽根6aの両端位置にてスクリュー軸受部材5a、5bにより回転自在に支持されている。スクリュー軸7は、後方側のスクリュー軸受部材5aよりもさらに後方に延びており、この部分には補助ねじ羽根6bが設けられている。補助ねじ羽根6bの位置は、図1の平面図にてエンドプレート25とサイドスクリード24bにより形成される直角の隅部の位置にほぼ相当する。スクリュー軸7が回転することにより、補助ねじ羽根6bが隅部に位置する合材を前方に移送し、ねじ羽根6aが合材をさらに前方に移送する。ねじ羽根6aと補助ねじ羽根6bは、同じ直径とピッチを備えており、これらをまとめて「ねじ羽根」と称する場合がある。ねじ羽根6a及び補助ねじ羽根6bからなるねじ羽根の左右、前後及び上下の各方向における位置は、この合材の前方移送を効率的に行えるように決定される。同様に、ねじ羽根の直径及びピッチも適切に選択する。
【0035】
スクリュー軸7は、前方側のスクリュー軸受部材5bよりもさらに前方に延在しており、軸上の先端には油圧モータ9が取り付けられている。油圧モータ9によりスクリュー軸7が回転駆動される。油圧モータ9の軸とスクリュー軸7の間には、カップリング8が介在している。カップリング8は、一般的にモータ軸と被駆動軸とを連結するために用いられる周知の部材である。図2には示さないが、油圧モータ9には、図1に示した油圧ホース10(給油路と排油路の2本からなる)の一端が接続されている。
【0036】
スクリュー軸7の回転は、図示のねじ羽根の巻き方向の場合、後方側から見て左回転(矢印参照)とすることにより、合材が前方に移送される。ねじ羽根の巻き方向が逆の場合には、後方側から見て右回転とするように油圧モータ9に対する油圧ホースの接続を反転させればよい。また、図1に示した油圧コントローラ11による制御により、ねじ羽根の回転の始動及び停止、並びに、回転速度の変更を行うことが可能である。
【0037】
ねじ羽根6a及び補助ねじ羽根6bからなるねじ羽根を支持するための支持部材は、スクリュー軸受部材5a、5bと、スクリュー軸受部材5a、5bをその下端に固定し上下方向に延在する棒状の懸架部材4a、4bとを有する。懸架部材4bを前方側から見た図は、図4(a)に示されている。支持部材はさらに、懸架部材4a、4bの上端を固定したレール部材3と、レール部材3を固定したレール受け部材2とを有する。
【0038】
また、前方側のスクリュー軸受部材5bとカップリング8の間に取り付けられ、カップリング8を支持固定するカップリング支持板4cの上端も、レール部材3に固定される。カップリング支持板4cを前方から見た図は、図4(b)に示されている。
【0039】
さらに、カップリング部材8と油圧モータ9の間に取り付けられ、モータ9を支持固定するモータ支持板4dの上端もレール部材3に固定される。モータ支持板4dを前方から見た図は、図4(c)に示されている。
【0040】
本発明における構成部材は、典型的には鋼材により作製されており、構成部材同士の固定は、ボルトナット締め又は溶接等の適宜の手段を用いて行う。例えば、恒久的に固定する構成部材同士の固定は溶接又はボルトナット締めにより行い、また、互いに着脱可能であって相対的に位置調整可能な構成部材同士の固定はボルトナット締めにて行う。なお、一部の固定手段については図示を省略している。
【0041】
レール受け部材2は、エンドプレート25の内面25aに固定される。レール受け部材2は、図4に例示するようにコ字状の断面を有し、図2及び図3に示すように前後方向に延在している。レール受け部材2のコ字状断面の閉じた側面の外面がエンドプレート25の内面25aに当接する。また、レール受け部材2のコ字状断面の開いた側面からレール部材3が取り付けられる。
【0042】
レール受け部材2のエンドプレート25に対する固定は、上下方向に延びる一対のアジャストボルト12a、12bにより行われる。レール受け部材2の上面には、アジャストボルト12a、12bの下端が固定されている。アジャストボルト12a、12bは、その軸方向の適宜の中間位置において、固定ナット12c、12dと螺合しかつ貫通している。固定ナット12c、12dは、エンドプレート25の内面25aに固定されている。アジャストボルト12a、12bには、固定ナット12c、12dより上方において調整ナット12e、12fが螺合している。調整ナット12e、12fを回動することにより、アジャストボルト12a、12bは、上下方向に移動することができる。これによりレール受け部材2の上下方向の位置を調整できる。レール受け部材2の上下方向における位置により、ねじ羽根6a及び補助ねじ羽根6bの上下方向の位置が決定される。
【0043】
さらに、レール受け部材2の上面には、前後方向に対して垂直な方向に一対のガイド棒13a、13bが固定されている。これらのガイド棒13a、13bは、エンドプレート25に穿設された一対のガイド孔25c、25d内にそれぞれ挿通されている。ガイド孔25c、25dは、上下方向に延在するスリットとして形成されている。ガイド棒13a、13bがガイド孔25c、25dに沿って動くことにより、レール受け部材2が正確に上下方向に動くことになる。
【0044】
レール部材3は、図4に例示するようにH字状断面を有し、図2及び図3に示すように前後方向に延在している。レール部材3のH字状断面の一方の平坦面と、レール受け部材2のコ字状断面の閉じた側面の内面とはほぼ同じ幅であり、互いに当接し固定される。レール部材3のレール受け部材2に対する前後方向の位置は、調節することができる。このために、レール受け部材2には、上下一対の突条からなるレールガイド2a、2bが設けられている(図2図4(a)参照)。レール部材3は、レールガイド2a、2bにより形成される溝に沿って前後方向に移動可能である。レール部材3の前後方向における位置を適切に決定した後に、レール部材3をレール受け部材2及びエンドプレート25に対して固定する。この固定は、レール固定ボルト3a、3b及びレール固定ナット3cにより行う(図2図4(a)参照)。レール部材3の前後方向における位置により、ねじ羽根6a及び補助ねじ羽根6bの前後方向の位置が決定される。
【0045】
上記のようにして、ねじ羽根6a及び補助ねじ羽根6bの前後方向及び上下方向のそれぞれにおける位置を、合材を効率的に移送できるように調整することができる。
【0046】
なお、ねじ羽根を支持する支持部材の構成は、図示の例に限られず多様な形態が考えられる。また、ねじ羽根の上下方向及び前後方向の位置調整の構成についても、スクリュー軸7の位置を調整可能とする構成であればよいので、図示の例に限られず態様な形態が考えられる。
【0047】
図5は、サイドスクリュー装置1をエンドプレート25に取り付ける際の取り付け工程の概略図であり、前方側から見た図である。
【0048】
サイドスクリュー装置1の取り付けは、エンドプレート25をサイドスクリードに取り付ける前に行う。先ず、レール受け部材2をエンドプレート25に取り付ける。レール受け部材2のアジャストボルト12bが、エンドプレート25の固定ナット12dに螺合した状態とする。次に、調整ナット12fを回動させ(もう一方の調整ナットも均等に回動させる)てアジャストボルト12bの上下方向の位置を適切に調整する。これにより、レール受け部材2の上下方向の位置が決定する。
【0049】
一方、レール受け部材2以外の構成要素(ねじ羽根、補助ねじ羽根、カップリング、油圧モータ、スクリュー軸、スクリュー軸受部材、懸架部材、カップリング支持板及びモータ支持板)を組み立て、レール部材3に取り付け固定する。
【0050】
レール受け部材2のレールガイド2a、2bにより形成される溝に嵌め込むように、レール部材3を一端から挿入する。次に、レール受け部材2に対してレール部材3の前後方向の位置を適切に調整した後、レール固定ボルト3b及びレール固定ナット3cを用いてレール部材3をレール受け部材2及びエンドプレート25に固定する。
【0051】
その後、エンドプレート25をサイドスクリードに取り付ける。さらに、油圧ホースを油圧モータ9に接続する。
【符号の説明】
【0052】
1 サイドスクリュー装置
2 レール受け部材
2a、2b レールガイド
3 レール部材
3a、3b レール固定ボルト
3c レール固定ナット
4a、4b 懸架部材
4c カップリング支持板
4d モータ支持板
5a、5b スクリュー軸受部材
6a ねじ羽根
6b 補助ねじ羽根
7 スクリュー軸
8 カップリング
9 油圧モータ
10 油圧ホース
11 油圧コントローラ
12a、12b アジャストボルト
12c、12d 固定ナット
12e、12f 調整ナット
13a、13b ガイド棒
20 アスファルトフィニッシャー
21 ホッパ
22 コンベア
23 左右移送用ねじ羽根
24 スクリード本体
24a 中央スクリード
24b サイドスクリード
25 エンドプレート
25a エンドプレート内面
25b エンドプレート外面
25c、25d ガイド孔
26 車体側壁
27 運転台
100 アスファルトフィニッシャー
図1
図2
図3
図4
図5
図6