(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5771198
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】半導体発光デバイス上に誘電体層を形成する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/38 20100101AFI20150806BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20150806BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20150806BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20150806BHJP
【FI】
H01L33/00 210
H01L33/00 440
H01L21/90 D
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-513705(P2012-513705)
(86)(22)【出願日】2010年5月27日
(65)【公表番号】特表2012-529172(P2012-529172A)
(43)【公表日】2012年11月15日
(86)【国際出願番号】IB2010052372
(87)【国際公開番号】WO2010140091
(87)【国際公開日】20101209
【審査請求日】2013年5月24日
【審判番号】不服2014-21325(P2014-21325/J1)
【審判請求日】2014年10月22日
(31)【優先権主張番号】12/477,222
(32)【優先日】2009年6月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/766,221
(32)【優先日】2010年4月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】フィリップス ルミレッズ ライティング カンパニー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】アルダス,ラファエル イ
(72)【発明者】
【氏名】ネフ,ジェイムズ ジー
【合議体】
【審判長】
恩田 春香
【審判官】
吉野 公夫
【審判官】
山口 裕之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−007929(JP,A)
【文献】
特開2002−231765(JP,A)
【文献】
特開2006−173605(JP,A)
【文献】
特開2008−160158(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/020365(WO,A2)
【文献】
特開平08−298344(JP,A)
【文献】
特開2007−081417(JP,A)
【文献】
特開2000−244012(JP,A)
【文献】
特開2002−064112(JP,A)
【文献】
特開2002−261325(JP,A)
【文献】
特開2003−282957(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/003442(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
H01L 23/28-23/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
n型領域とp型領域との間に配置された発光層を有する半導体構造を形成する工程;
前記n型領域の一部上の第1のメタルコンタクト、及び前記p型領域の一部上の第2のメタルコンタクトを形成する工程であり、前記第1及び第2のメタルコンタクトは前記半導体構造の同一面上に形成される、工程;
前記第1のメタルコンタクトと前記第2のメタルコンタクトとの間の単層の誘電体材料を配置する工程であり、前記誘電体材料は、前記半導体構造の一部、前記第1のメタルコンタクトの一部、及び前記第2のメタルコンタクトの一部と直接的に接触する、工程;
前記第1のメタルコンタクトの表面と、前記第2のメタルコンタクトの表面と、前記誘電体材料の表面とを含む平坦面を形成する工程;及び
前記平坦面を形成する工程の後に、前記第1のメタルコンタクトと前記第2のメタルコンタクトとの間の前記誘電体材料の一部をエッチング除去する工程;
を有する方法。
【請求項2】
前記第1のメタルコンタクト及び前記第2のメタルコンタクトを形成する工程は、前記第1のメタルコンタクトと前記第2のメタルコンタクトとの間の前記誘電体材料を配置する工程の前に行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記誘電体材料を配置する工程は、前記第1のメタルコンタクト及び前記第2のメタルコンタクトを形成する工程の前に行われ、
前記誘電体材料を配置する工程は:
前記半導体構造上に誘電体材料を形成する工程;及び
前記第1及び第2のメタルコンタクトが上に配置される前記n型領域及び前記p型領域の部分を露出させるように、前記誘電体材料の一部を除去する工程;
を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記誘電体材料の前記一部をエッチング除去する工程の後、前記誘電体材料の頂面は、前記第2のメタルコンタクトの頂面より、500nmより小さい距離だけ下にある、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記誘電体材料は、ポリマー、ポリイミド、及びベンゾシクロブテンベースの材料、のうちの1つであり、前記誘電体材料を配置する工程は、スピンオンコーティングによって前記誘電体材料を配置する工程を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記誘電体材料は、無機材料、二酸化シリコン及び窒化シリコンのうちの1つであり、前記誘電体材料を配置する工程は、化学気相成長、プラズマ化学気相成長及び真空堆積技術のうちの1つによって前記誘電体材料を配置する工程を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記平坦面を形成する工程は、化学機械研磨によって材料を除去する工程を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記平坦面を形成する工程の後に、前記第1のメタルコンタクト及び前記第2のメタルコンタクトの上に誘電体材料が配置され、当該方法は更に:
前記第1のメタルコンタクトの一部を露出させるように、該誘電体材料内に第1の開口を形成する工程;
前記第2のメタルコンタクトの一部を露出させるように、該誘電体材料内に第2の開口を形成する工程;
前記第1及び第2の開口内に金属を配置する工程;
前記第1の開口内の前記金属と直接的に接触する第3のメタルコンタクトを形成する工程;及び
前記第2の開口内の前記金属と直接的に接触する第4のメタルコンタクトを形成する工程;
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記半導体構造を形成する工程は、成長基板上に前記半導体構造を成長させる工程を有し、当該方法は更に:
前記第1及び第2のメタルコンタクトをマウントに接続する工程;及び
前記成長基板を除去する工程;
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記半導体構造とマウントとの間のコンプライアントボンディング構造を配置する工程;及び
前記半導体構造を前記マウントに接合する工程であり、該接合は、前記コンプライアントボンディング構造が前記半導体構造を前記マウントに電気的且つ機械的に接続するように、前記コンプライアントボンディング構造をつぶさせ、且つ該接合中に前記コンプライアントボンディング構造は固相のままである、工程;
を更に有する請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記コンプライアントボンディング構造は複数の金属バンプを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記バンプは金である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
n型領域とp型領域との間に配置された発光層を有する半導体構造;
前記n型領域の一部上に配置された第1のメタルコンタクト、及び前記p型領域の一部上に配置された第2のメタルコンタクトであり、当該第1及び第2のメタルコンタクトは前記半導体構造の同一面上に形成されている、第1及び第2のメタルコンタクト;及び
前記第1のメタルコンタクトと前記第2のメタルコンタクトとの間に配置された単層の誘電体材料であり、当該誘電体材料は、前記半導体構造の一部、前記第1のメタルコンタクトの一部、及び前記第2のメタルコンタクトの一部と直接的に接触している、誘電体材料;
を有するデバイスであって、
前記第1のメタルコンタクトの表面と、前記第2のメタルコンタクトの表面と、前記誘電体材料の表面とを含む当該デバイスの頂面が、成長基板の除去中に前記半導体構造を支持するのに十分な平坦性を有し、
前記誘電体材料の頂面は、前記第1及び第2のメタルコンタクトの頂面より500nmより小さい距離だけ下にある、
デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して半導体デバイスに関し、より具体的には、フリップチップ半導体発光デバイスを支持し且つnコンタクトとpコンタクトとを電気的に分離するために誘電体層を使用することに関する。
【0002】
本願は、2009年6月3日に出願された米国特許出願第12/477222号の継続出願であり、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0003】
現在利用可能な最も効率的な光源の中に、例えば発光ダイオード(LED)などの半導体発光デバイスがある。可視スペクトルで動作可能な高輝度LEDの製造において現在関心ある材料系には、III−V族半導体、特に、III族窒化物材料とも呼ばれる、ガリウム、アルミニウム、インジウム、及び窒素の二元、三元及び四元合金と、ガリウム、アルミニウム、インジウム、砒素、及びリンの二元、三元及び四元合金とが含まれる。有機金属化学気相成長法(MOCVD)、分子線エピタキシー(MBE)又はその他のエピタキシャル技術により、III族窒化物デバイスは、サファイア、炭化シリコン(シリコンカーバイド)又はIII族窒化物基板の上にエピタキシャル成長され、III族リン化物デバイスはガリウム砒素上にエピタキシャル成長されることが多い。しばしば、基板上にn型領域が堆積され、n型領域上に発光領域又は活性領域が堆積され、そして、活性領域上にp型領域が堆積される。これらの層の順序は、p型領域が基板に隣接するよう、逆にされることもある。
【0004】
図1は、特許文献1に詳細に記載されている半導体デバイス30を示している。なお、特許文献1の内容をここに援用する。デバイス30はエピタキシャル構造32を含んでいる。エピタキシャル構造32は、基板34上に成長されたn型領域36を含んでいる。エピタキシャル構造32は更に、n型領域36上に成長された発光領域38と、発光領域38上に成長されたp型領域40とを含んでいる。一般的に、n型領域36、p型領域40、及び発光領域38は各々、異なる組成及びドーパント濃度の複数の層を含む。処理後に基板34を除去することが望まれる一形態において、n型領域36は、エピタキシャル構造32から基板を取り除くことを容易にするため、当該n型領域と基板との間に位置付けられたリリース(剥離)層(図示せず)を含み得る。
【0005】
一般的に高反射性の金属を有するpメタル層44が、p型領域40と電気的に接触するように形成される。必要に応じてのガード層46がpメタル層44上に堆積され得る。ガード層46は、例えば、pメタル層44が銀を有するときに使用されることができ、その場合、銀がエピタキシャル構造32のその他の部分に移動(マイグレート)することを阻止するためにガード層が含められる。ガード層46はpメタル層44と電気的に接触している。1つ以上のp電極メタル層48が、ガード層46上にそれと電気的に接触するように堆積され得る。誘電体のガード層の場合には、p電極メタル層48とpメタル層44との間の接触を容易にするよう、該ガード層を貫通するビアホールがエッチングされ得る。
【0006】
エピタキシャル構造32は更に、1つ以上の窪み50を含んでいる。窪み50は、n型領域36への電気接続を容易にする。ガードメタル層46と窪み50の側壁面との上に誘電体層52が堆積される。エピタキシャル構造32はまた、誘電体層52と窪み50の底面との上に堆積されたn電極メタル層56を含んでいる。窪み50の底部のn電極層56は、n型領域36と電気的に接触しており、それへの電気接続を提供する。誘電体層52は、n電極56を、p電極48、ガードメタル層46及びp型領域40から電気的に絶縁する。
【0007】
窪み50は更に、p電極48をn電極56から電気的に絶縁するように機能する溝(トレンチ)を含み得る。窪み50は半導体構造30を弱体化し、マウント及び/又は動作中のダメージの影響を受けやすい構造にする。窪み50は支持材110で実質的に充たされる。支持材110は、マウント及び/又は動作中に半導体構造30を支持するように十分に固められる。一形態において、支持材110は、光を生成するよう動作しているときに半導体構造を支持するのに十分な剛性を有したままであるように、半導体発光構造30の動作温度より高いガラス転移温度を有する。
【0008】
図示した形態において、支持材110は窪み50を過充填し、エピタキシャル構造32の上面112の少なくとも一部を覆っている。支持材110は、複数の半導体構造30を含んだウエハ(図示せず)にスピンコーティングすることによって堆積され得る。スピンコーティングは、十分量を超える流体支持材料110を置き、ウエハを回転させて、ウエハを覆う薄い塗膜を該流体に形成させることを含む。回転は、例えば、溶媒の気化によって塗膜が十分にキュアされるまで続けられる。支持材110は、半導体構造30を支持するのに十分なだけ当該支持材を固めるために、オーブンでウエハをベークして当該支持材の硬化温度を超えるまで温度を上昇させることによって更にキュアされ得る。
【0009】
図2を参照するに、このプロセスは、ウエハを平坦化することによって続けられる。平坦化は、例えば余分な支持材110を削り取るようにウエハを研磨(ラッピング)するなどの機械的な処理工程を含み得る。一形態において、ラッピングは、n電極層56及びp電極48の一部を除去して、実質的に平坦なマウント面を実現し得る。機械ラッピングが化学エッチングと組み合わされることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0081397号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の1つの目的は、デバイスの窪みを充填し且つpコンタクトとnコンタクトとを電気的に分離する誘電体層を有する半導体発光デバイスを形成し、nコンタクトとpコンタクトとの間の別個の非平面的な誘電体の必要性を排除することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態において、n型領域とp型領域との間に配置された発光層を有する半導体構造が形成される。n型領域の一部上に第1のメタルコンタクトが形成され、p型領域の一部上に第2のメタルコンタクトが形成される。第1及び第2のメタルコンタクトは半導体構造の同一面上に形成される。第1のメタルコンタクトと第2のメタルコンタクトとの間の誘電体材料が配置される。該誘電体材料は、半導体構造の一部、第1のメタルコンタクトの一部、及び第2のメタルコンタクトの一部と直接的に接触する。第1のメタルコンタクトの表面と、第2のメタルコンタクトの表面と、該誘電体材料の表面とを含む平坦面が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】デバイスの窪みを充填する支持材を有するIII族窒化物発光デバイスを示す図である。
【
図2】支持材を平坦化してn電極及びp電極を露出させた後の
図1のデバイスを示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に従った発光デバイスを示す平面図である。
【
図6】
図3に示したデバイスが上に搭載され得るマウントを示す平面図である。
【
図8】本発明の実施形態に従った再配線された電気コンタクトを有する発光デバイスを示す断面図である。
【
図9】
図3に示したデバイスが上に搭載され得る他のマウントを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1及び2に示したデバイスは、埋め込まれたインターメタル(メタル間)誘電体層52を必要とする。埋込誘電体層52の堆積前に存在する、あるいは該堆積中に生成されるパーティクル又は窪み(ボイド)はデバイスショート(短絡)を生じさせ得る。このような誘電体層52の使用は、高い製造歩留りを達成するために、厳しい汚染管理及びウエハ清浄度を必要とする。
【0015】
本発明の実施形態においては、ダイを支持するように堆積される誘電体材料が、nメタルコンタクトとpメタルコンタクトとを電気的に分離するようにも作用し、
図1及び2に示したような埋込誘電体層52を不要にする。
【0016】
図3は、デバイスの実施形態に従ったLEDの平面図である。
図4及び5は、
図3に示す線に沿う断面図である。このLEDは、n型領域とp型領域との間に挟まれた1つ以上の発光層を含んだ半導体構造を含む。一部の実施形態において、半導体構造はIII族窒化物構造であり、発光層は青色光を発するように構成されるが、例えばIII−P及びIII−Asの構造を含むIII−V族構造など、如何なる好適な半導体構造が用いられてもよい。III族窒化物構造は典型的に、サファイア又はSiCの成長基板60上に、n型領域、次いで発光領域、次いでp型領域を成長させることによって成長される。成長基板は、成長後の半導体構造から除去されることもある。
【0017】
n型領域62は、異なる組成及びドーパント濃度の複数の層を含み得る。該複数の層は、例えば、n型あるいは意図的にはドープされないものとし得るバッファ層若しくは核生成層などのプリパレーション層と、後の成長基板の除去(リリース)若しくは基板除去後の半導体構造の薄化を容易にするように設計されるリリース層と、発光領域が効率的に光を放射するのに望ましい特定の光学特性若しくは電気特性に合わせて設計されるn型若しくはp型のデバイス層とを含む。
【0018】
発光領域64はn型領域62上に成長される。好適な発光領域の例には、単一の厚い、あるいは薄い発光層や、バリア層によって分離された複数の薄い、あるいは厚い量子井戸発光層を含んだマルチ量子井戸発光領域が含まれる。例えば、マルチ量子井戸発光領域は、GaN又はInGaNのバリアによって分離された複数のInGaN発光層を含み得る。デバイス内の1つ以上の発光層は例えばSiでドープされていてもよいし、あるいは意図的にはドープされていなくてもよい。
【0019】
p型領域66は発光領域64上に成長される。n型領域と同様に、p型領域は、異なる組成、厚さ及びドーパント濃度の複数の層を含むことができ、意図的にはドープされていない層又はn型層を含んでいてもよい。
【0020】
p型領域と発光領域との一部がエッチング除去され、上にn電気コンタクトが形成されるn型領域の表面が露出される。n型領域62の露出部上にnコンタクト68が形成され、p型領域66の残存部上にpコンタクト70が形成される。
図3−5に示すデバイスにおいて、nコンタクト68は、デバイスを取り囲んでおり、且つデバイスの中央部の方に延在する複数のフィンガー(指状部)を含んでいる。一部の実施形態において、nコンタクト上の二点間の最短距離は、n型領域62内での電流拡散距離の2倍以下にされる。一部の実施形態において、nコンタクト68は、nコンタクトの頂部とpコンタクトの頂部とが概して同じ高さにあるように、あるいはnコンタクトの頂部がpコンタクトの頂部より高くなるように、pコンタクト70より厚くされる。
【0021】
誘電体材料74が、nコンタクト68とpコンタクト70とを電気的に分離している。誘電体材料74は、例えば、ポリイミド若しくはベンゾシクロブテン(BCB)ベースのポリマーなどのポリマー、又は二酸化シリコン若しくは窒化シリコンなどの無機材料とし得る。誘電体材料74は、デバイスの如何なる窪みをも充填するように堆積され得る。
【0022】
図3−5に示したLEDは、成長基板上に半導体構造を成長させ、その後、nコンタクトが上に形成されるn型領域の部分を露出させるように半導体構造をパターニングすることによって形成される。一部の実施形態において、その後、1つ以上の金属層が成長且つパターニングされて、nコンタクト及びpコンタクトが形成される。nコンタクト及びpコンタクトを包み込み且つそれらの間の如何なる窪みをも充填するように、厚い誘電体材料の層が表面上に堆積される。誘電体材料74は、例えば、スピンオンされたポリイミド、プラズマ化学気相成長法、化学気相成長法又は好適な真空堆積技術によって形成された窒化シリコンとし得る。その後、nコンタクト及びpコンタクトを覆う誘電体材料を除去して平坦な表面を形成するように、デバイスの頂面が例えば化学機械研磨(CMP)によって平坦化される。一部の実施形態において、nコンタクトとpコンタクトとの間の誘電体材料は、n及びpコンタクトをマウントに接合することを当該誘電体材料が妨げることを防止するために、nコンタクト及びpコンタクトの頂面より僅かに下までエッチングされる。エッチングされる厚さは100nmから500nmの程度にされることができ、湿式化学エッチング又はプラズマエッチングによって行われることができる。
【0023】
一部の実施形態において、nコンタクトが上に形成されるn型領域の部分を露出させるように半導体構造をパターニングした後、先ず、厚い誘電体層が堆積される。この誘電体内にnコンタクト及びpコンタクトのための開口がパターニングされ、その後、例えば電気めっき、蒸着又はその他の好適技術によって、該開口内にnコンタクト及びpコンタクトが形成される。この誘電体としてBCBが用いられる場合、開口はキュア前にリソグラフィで形成されることができる。その後、余分なコンタクトメタルを除去してコンタクト間の誘電体材料の頂面を露出させるように、デバイスの頂面が例えばCMPによって平坦化される。その後、誘電体材料は上述のようにエッチングされてもよい。
【0024】
メタルコンタクト層の堆積及びアニールは、pコンタクトの場合に、半導体構造のパターニングの前に行われてもよく、あるいは、nコンタクト及び/又はpコンタクトの何れの場合にも、誘電体材料74の堆積の前に行われてもよい。これらの場合において、誘電体材料内の開口は、下に位置する薄いコンタクト層を露出させる。そして、上述のように、これらの開口が金属で充填された後、平坦化が行われる。当業者に理解されるように、上述の処理工程は、具体的なコンタクト形成の要求を満たすように柔軟に順序変更され得る。そのような変更は本発明の範囲内である。
【0025】
一部の実施形態において、pコンタクト及びnコンタクトのうちの一方又は双方の平坦化された表面上に、コンプライアント(compliant)ボンディング構造が形成される。コンプライアントボンディング構造は、例えば、大面積の金属表面の接合を容易にする1:2以上のアスペクト比を有する金属バンプ群とし得る。一部の実施形態において、これらのバンプは1μmと10μmとの間の直径及び高さを有し得る。3μm高さより低いバンプは、例えば、蒸着・リフトオフ技術によって形成され、より高いバンプは、例えば、電気めっきによって形成され得る。接合中に液化する半田と異なり、コンプライアントボンディング構造は、マウントへのデバイスの接合中に固相でつぶれる。コンプライアントボンディング構造は、半導体構造をマウントに電気的且つ機械的に接続する。コンプライアントボンディング構造は、「Method of Bonding a Semiconductor Device Using a Compliant Bonding Structure」なるタイトルの米国特許出願第12/397367号に更に詳細に記載されている。なお、その内容をここに援用する。
【0026】
図6は、
図3−5に示したデバイスが上に搭載され得る構造の平面図である。
図7は、
図6に指し示した線に沿った、マウントの断面図である。このマウントは、LED上のpコンタクト70及びnコンタクト68を映した関係にあるpコンタクト78及びnコンタクト76を含んでいる。マウント上のpコンタクトとnコンタクトとは、絶縁材料80によって電気的に分離されている。LEDを例えば電源などの別の構造体に電気的に接続するためのnコンタクトパッド82及びpコンタクトパッド84が、マウント上に形成されている。一部の実施形態において、LED上で、p型領域を囲むnコンタクトの一部は除去あるいは省略される。そのスペースは厚い誘電体層で充たされる。この誘電体材料はコンタクト“ブリッジ”72を形成する。コンタクトブリッジ72は、これがなければnコンタクト68で囲まれることになるLEDのpコンタクト70に対して、マウント上のpコンタクトパッド84への配線が、nコンタクト68と短絡することなく、電気的に接続されることを可能にする。
【0027】
図9は、
図3−5に示したデバイスが上に搭載され得る代替的なマウントの平面図である。
図10は、
図9に指し示した線に沿った、マウントの断面図である。
図6においてのように、このマウントは、LED上のpコンタクト70及びnコンタクト68を映した関係にあるpコンタクト78及びnコンタクト76を含んでいる。マウント上のpコンタクトとnコンタクトとは、絶縁材料80によって電気的に分離されている。LEDを例えば電源などの別の構造体に電気的に接続するためのnコンタクトパッド82及びpコンタクトパッド84が、マウント上に形成されている。n及びpコンタクトパッド82及び84を、マウントの底面に形成されたコンタクトパッド87及び88に接続するよう、1つ以上のビア86が絶縁材料80を貫通して形成され得る。
図10に示すビアは、pコンタクトパッド84をマウントの底面のpコンタクトパッド87に接続している。
【0028】
LEDはマウントに、例えば、はんだ、熱圧着、相互拡散接合、又は超音波溶接により接合されるAuスタッドバンプアレイによって接続され得る。成長基板60は、LEDをマウントに搭載した後に、例えばレーザ溶融又はエッチングなど、その成長基板に適したプロセスによって除去され得る。半導体構造は、成長基板の除去後に、例えば、光電気化学エッチングにより薄化され、且つ/或いは、例えば粗い表面若しくはフォトニック結晶を用いて、粗面加工あるいはパターニングされ得る。例えば1つ以上の蛍光体などの波長変換材料、及び/又は例えば干渉フィルタ、偏光子、レンズ又はその他の光学デバイスなどのその他の既知の構造が、半導体構造の上に配置され得る。
【0029】
一部の実施形態において、誘電体は、
図8に例示するように、n及びpコンタクトを再配線するために使用され得る。
図8のデバイスにおいては、
図3−5を参照して上述したように、半導体構造が成長されて、n型領域62の複数の部分を露出させるようにパターニングされ、nコンタクト68及びpコンタクト70が形成され、その後、厚い誘電体材料74が構造上に配設されている。誘電体材料74は、場合により、nコンタクト68及びpコンタクト70の頂面を露出させることなく平坦化されてもよい。
図8に示したデバイスの左側には、nコンタクト68と位置整合した開口90が誘電体材料74内に形成されている。
図8に示したデバイスの右側には、pコンタクト70と位置整合した開口91が誘電体材料74内に形成されている。これらの開口は、典型的に金属である導電材料で充填される。デバイスの左側に大面積のnコンタクト92が形成され、デバイスの右側に大面積のpコンタクト93が形成される。そして、絶縁材料95が、大面積のnコンタクト92及びpコンタクト93の上に堆積され、これらを電気的に分離する。その構造が平坦化され、コンタクト92及び93が露出される。
図8に示したような大面積コンタクトを有するデバイスは、マウントの設計を単純化し得る。
【0030】
本発明の実施形態は幾つかの利点を有し得る。デバイスの全ての窪みを充填するプロセスによって誘電体材料が形成されるので、半導体構造は基板の除去中及び除去後において十分に支持され、それにより、基板の除去中の半導体のクラッキングの頻度が低減され得る。デバイス構造は、追加のアンダーフィル材料を含む必要がない。
図1及び2を参照して上述した、クラッキングやパーティクル及び/又は窪みによって発生する欠陥の影響を受けやすいインターメタル誘電体が排除され、それにより、インターメタル誘電体内の欠陥によって生じる問題が排除されることによって、デバイスの熱性能及び歩留りが向上され得る。
【0031】
デバイスはウエハの形態で平坦化され、それにより、フリップチップボンディングにおける非平坦性に伴う問題が排除され得る。また、マウントへの接合を妨げ得る非平坦性を解決するために厚くて高価なめっきメタルコンタクトが必要とされることはない。
【0032】
本発明を詳細に説明してきたが、当業者に認識されるように、この開示により、本発明への変更が、ここで説明した発明概念の精神を逸脱することなく為され得る。故に、本発明の範囲は、図示して説明した特定の実施形態に限定されるものではない。