【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの態様において、ロッドの形態で組み立てられた複数の要素を含むエアロゾル発生物品を提供する。複数の要素は、エアロゾル形成基材と、ロッド内でエアロゾル形成基材の下流に位置付けられたマウスピースフィルタとを含む。エアロゾル発生物品は、ロッド内でエアロゾル形成基材とマウスピースフィルタの間に配置された揮発性香味発生成分を含む。
【0009】
本明細書で用いる時に、エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基材が加熱された時に吸入可能なエアロゾルを発生するあらゆる物品である。この用語は、電気加熱要素のような外部熱源によって加熱されるエアロゾル形成基材を含む物品を含む。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基材が燃焼することなく揮発性化合物を放出する物品である不燃性エアロゾル発生物品とすることができる。エアロゾル発生物品は、燃焼するよりも加熱されるように意図したエアロゾル形成基材を含むエアロゾル発生物品である加熱式エアロゾル発生物品とすることができ、加熱によってエアロゾルを形成可能な揮発性化合物を放出する。この用語は、エアロゾル形成基材と、例えば、可燃熱源である一体熱源とを含む物品を含む。
【0010】
エアロゾル発生物品は、ユーザの口腔を通してユーザの肺の中へ直接吸入可能なエアロゾルを形成する喫煙物品とすることができる。エアロゾル発生物品は、シガレットのような従来の喫煙物品に類似する場合があり、かつタバコを含むことができる。エアロゾル発生物品は使い捨てにすることができる。これに代えて、エアロゾル発生物品は、部分的に再利用可能であり、補充可能又は交換可能なエアロゾル形成基材を含むことができる。
【0011】
本明細書で用いる時に、用語「エアロゾル形成基材」は、エアロゾルを形成可能な揮発性化合物を放出することができる基材に関する。そのような揮発性化合物は、エアロゾル形成基材の加熱によって放出することができる。エアロゾル形成基材は、担体又は支持体に吸収され、被覆され、含浸され、又はそうでなければ充填することができる。エアロゾル形成基材は、エアロゾル発生物品又は喫煙物品の一部とすることが便利である。
【0012】
エアロゾル形成基材は、ニコチンを含むことができる。エアロゾル形成基材は、タバコを含むことができ、例えば、揮発性タバコ香味化合物を含有するタバコ含有材料を含むことができ、揮発性タバコ香味化合物は、加熱によってエアロゾル形成基材から放出される。好ましい実施形態において、エアロゾル形成基材は、例えば、キャストリーフタバコのような均質なタバコ材料を含むことができる。
【0013】
本明細書で用いる時に、「エアロゾル発生デバイス」は、エアロゾル形成基材と相互作用してエアロゾルを発生するデバイスに関する。エアロゾル形成基材は、例えば、喫煙物品の一部であるエアロゾル発生物品の一部を形成することができる。エアロゾル発生デバイスは、電源からエアロゾル形成基材へエネルギを供給してエアロゾルを発生するのに使用する1つ又はそれよりも多くの構成要素を含むことができる。
【0014】
エアロゾル発生デバイスは、加熱器を含むエアロゾル発生デバイスである加熱式エアロゾル発生デバイスとして説明することができる。加熱器は、好ましくは、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基材を加熱してエアロゾルを発生させるのに使用する。
【0015】
エアロゾル発生デバイスは、電力によって作動する加熱器を含むエアロゾル発生デバイスである電気加熱式エアロゾル発生デバイスとすることができ、加熱器は、エアロゾルを発生させるためにエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基材を加熱する。エアロゾル発生デバイスは、ガス加熱式エアロゾル発生デバイスとすることができる。エアロゾル発生デバイスは、喫煙デバイスとすることができ、喫煙デバイスは、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基材と相互作用して、ユーザの口腔を通してユーザの肺に直接吸入可能なエアロゾルを形成する。
【0016】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生物品の形状は、実質的に円柱とすることができる。エアロゾル発生物品は、実質的に細長くすることができる。エアロゾル発生物品は、長さ及びこの長さと実質的に垂直な周囲を有することができる。エアロゾル発生物品の全長は、約30mmから約100mmとすることができる。エアロゾル発生物品の外径は、約5mmから約12mmとすることができる。
【0017】
エアロゾル形成基材の形状は、実質的に円柱とすることができる。エアロゾル形成基材は、実質的に細長くすることができる。また、エアロゾル形成基材は、長さ及びこの長さと実質的に垂直な周囲を有することができる。エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成基材の長さをエアロゾル発生デバイス内の空気流の方向と実質的に平行にするように、エアロゾル発生デバイスに受け入れることができる。
【0018】
エアロゾル形成基材は、固体エアロゾル形成基材とすることができる。代わりに、エアロゾル形成基材は、固体成分及び液体成分の両方を含むことができる。エアロゾル形成基材は、加熱によって基材から放出される揮発性タバコ香味化合物を含むタバコ含有材料を含むことが好ましい。代わりに、エアロゾル形成基材は非タバコ材料を含むことができる。更に、エアロゾル形成基材は、エアロゾルフォーマを含むことができる。エアロゾルフォーマの適切な例は、グリセリン及びプロピレングリコールである。
【0019】
エアロゾル形成基材が固体エアロゾル形成基材であれば、固体エアロゾル形成基材は、例えば、粉体、顆粒、ペレット、破片、スパゲティ、ストリップ、又はシートのうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができ、これらは、ハーブ葉、タバコ葉、タバコ茎の断片、再構成タバコ、均質化タバコ、押出しタバコ、及び膨張タバコのうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。固形エアロゾル形成基材は、容器に入っていない形態とするか、又は適切な容器又はカートリッジ内に提供することができる。例えば、エアロゾル形成基材のエアロゾル形成材料は、紙又は他のラッパーの内部に収容することができ、かつプラグの形態を有する。エアロゾル形成基材がプラグの形態である時に、何らかのラッパーを含むプラグ全体は、エアロゾル形成基材と考えられる。
【0020】
任意的に、固形エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成基材の加熱によって放出される追加のタバコ又は非タバコ揮発性香味化合物を含有することができる。また、固形エアロゾル形成基材は、例えば、追加のタバコ又は非タバコ揮発性香味化合物を含むカプセルを含むことができ、このカプセルは、固形エアロゾル形成基材の加熱時に融けることができる。
【0021】
任意的に、固形エアロゾル形成基材は、熱的に安定した担体上に設けるか又はそれに組み込むことができる。担体は、粉体、顆粒、ペレット、破片、スパゲティ、ストリップ、又はシートの形態とすることができる。固形エアロゾル形成基材は、例えば、シート、発泡体、ゲル、又はスラリの形態で担体表面に堆積させることができる。固形エアロゾル形成基材は、担体の全表面に堆積させるか、又はその代わりに使用中の香味送出を不均一にするように形成されたパターンで堆積させることができる。
【0022】
一実施形態において、エアロゾル発生物品の全長は、約45mmである。エアロゾル発生物品の外径は、約7mmとすることができる。更に、エアロゾル形成基材の長さは、約10mmとすることができる。代わりに、エアロゾル形成基材の長さは、約12mmとすることができる。更に、エアロゾル形成基材の直径は、約5mmから約12mmとすることができる。
【0023】
マウスピースフィルタは、喫煙物品の下流端に位置付けられる。フィルタは、セルロースアセテートフィルタプラグとすることができる。一実施形態において、フィルタの長さは、約7mmであるが、約5mmから約12mmの長さを有する場合がある。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基材の下流に位置付けられたスペーサ要素を含むことができる。
【0024】
本明細書で用いる時に、揮発性香味発生成分は、香味を与えるためにエアロゾル発生物品に追加されるあらゆる揮発性成分である。揮発性香味発生成分は、液体又は固体の形態とすることができる。揮発性香味発生化合物は、支持要素に結合されるか又はそうでなければこれに関連付けることができる。揮発性香味発生成分は、メントールとするか又はメントールを含有することができる。
【0025】
本明細書で用いる時に、用語「メントール」は、そのいずれの異性体であっても化合物2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノールを意味する。メントールは、固体形態又は液体形態で使用することができる。固体形態では、メントールは、粒子又は顆粒として与えることができる。用語「固体メントール粒子」は、少なくとも約80重量%のメントールを含むあらゆる粒状又は粒子状の固体材料を説明するために用いることができる。
【0026】
好ましくは、各エアロゾル発生物品には、1.5g又はそれよりも多くの揮発性香味発生成分が含まれる。
【0027】
本明細書で用いる時に、用語「ロッド」は、実質的に円形、長円形、又は楕円形断面のほぼ円筒形の要素を表示するのに使用される。
【0028】
本明細書で用いる時に、用語「縦方向」は、ロッドの円柱軸に沿って又はこれと平行に延びる方向を指すのに使用される。
【0029】
用語「上流」及び「下流」は、エアロゾル発生物品の各要素又は各構成要素の相対位置を説明するために用いることができる。単純化のために、本明細書で用いる時に、用語「上流」及び「下流」は、エアロゾルがロッドを通って吸い込まれる方向を基準としたエアロゾル発生物品のロッドに沿った相対位置を意味するのに使用される。
【0030】
一般的なエアロゾル発生物品におけるエアロゾル形成基材とマウスピースフィルタの間の間隔は、一般的に、マウスピースフィルタの長さよりも大きい。エアロゾル発生デバイスのこの中間部分は、一般的に自由空間の大きい割合を占め、自由空間内でエアロゾルが形成され、自由空間内に揮発性香味料が分散させることができる。この部分内に充填することができる香味発生成分の量は、フィルタ内に充填することができるそれよりも多いことが有利である。
【0031】
揮発性香味発生成分をエアロゾル形成基材とマウスピースフィルタの間に配置することにより、揮発性香味発生成分は、これら両方の構成要素へ同じ程度に浸透し、香味がフィルタ内に位置付けられる場合に考えられるよりも多くがエアロゾル形成基材に浸透する。物品の内部への香味料の充填可能性がより多いこと及びエアロゾル形成基材により近いことの組合せは、エアロゾル形成基材を浸透する香味料の合計量が、メントールをフィルタに充填した場合に考えられるよりも有利に多いことを意味する。有利な態様において、香味は、エアロゾル形成基材とマウスピースフィルタの間に位置付けられた物品の構成要素にも浸透することができる。
【0032】
消費中に、エアロゾル形成基材へ浸透した揮発性香味発生成分は、充填量が多いために長期間継続することができる。更に、ロッド内及びマウスピースフィルタへ浸透した揮発性香味発生成分が相対的に高いレベルで存在することにより、結果として香味は、ユーザが物品を完全に消費するまで存続することができる。
【0033】
揮発性香味発生成分は、繊維性支持要素に結合することができる。繊維性支持要素は、香味発生成分を位置付け、保持し、又は維持するためのあらゆる適切な基材又は支持体とすることができる。繊維性支持要素は、例えば、紙支持体とすることができる。そのような紙支持体に液体メントールのような液体成分を飽和させることができる。繊維性支持要素は、例えば、より糸又は編み糸とすることができる。そのようなより糸又は編み糸は、液体メントールのような液体成分を飽和することができる。代わりに、そのようなより糸又は編み糸は、固体香味発生成分に通すか又はそうでなければこれに結合することができる。例えば、メントールの固体粒子は、より糸に結合することができる。
【0034】
好ましくは、複数の要素は、ロッドを形成するためにラッパー内で組み立てられる。適切なラッパーは、当業者に公知である。好ましくは、揮発性香味発生成分は、より糸又は編み糸のような細長い繊維性支持要素によって支持される。好ましくは、揮発性香味発生成分は、ロッド内でラッパーの内面から半径方向内方に配置され、繊維性支持要素は、ロッドの縦軸線と実質的に平行に配置された縦方向寸法を有する。エアロゾル形成基材とマウスピースフィルタの間の中間部分がラッパー内に封入される場合に、この部分は、保ち得る香味発生成分を入れる空洞として有効である。香味発生成分は、物品から出るためにエアロゾル形成基材を通過するか又はマウスピースフィルタを通過するかのいずれかが必要である。これらの要素のいずれかを通過する時に、一部の香味が保たれる。従って、所定量の揮発性香味発生成分の有効性は、成分を物品内でエアロゾル形成基材とマウスピースフィルタの間に配置した時よりも大きくすることができる。
【0035】
エアロゾル発生物品が含む低抵抗支持要素は、マウスピースの上流かつエアロゾル形成要素の下流に位置付けることが有利な場合がある。低抵抗支持要素は、ロッド内で揮発性香味発生成分を位置付けるために少なくとも1つの縦方向延在チャネルを含む。消費される時に、ユーザは、マウスピースフィルタを吸引することによって物品から空気を吸い込む。物品内で発生したエアロゾルは、マウスピースを通過してユーザによって吸入される。エアロゾル形成基材とマウスピースフィルタとの間での空気及びエアロゾルの通過は、大きい抵抗を受けないことが望ましい。換言すれば、エアロゾル形成基材とマウスピースフィルタの間の圧力低下は小さいことが望ましい。従って、香味発生成分のための支持要素は、低抵抗支持要素と呼ぶことができ、そのように呼べるのは、揮発性香味発生成分のための支持要素がロッドの縦方向に沿った空気の通過に与える吸い込みに対する低抵抗と呼べる抵抗が低い時である。吸い込みに対する抵抗(RTD)は、22℃及び101kPa(760トル)での17.5ml/秒の流量の試験の下で物体の全長に空気を押し通すのに必要な圧力である。RTDは、一般的にmmH
2Oの単位で表され、ISO 6565:2011に従って測定される。
【0036】
揮発性香味発生成分が細長い繊維性支持体に結合され、細長い繊維性支持体は、チャネルによって低抵抗支持要素内に位置付けられることが有利である。場合によっては、細長い繊維性支持体を収容する低抵抗支持要素を形成し、次にこの支持要素をエアロゾル発生物品の構成要素として使用することができる。
【0037】
低抵抗支持要素は、複数の縦方向延在チャネルを含むことができる。低抵抗支持要素の多孔率は、縦方向で50%から90%とすることができる。
【0038】
低抵抗支持要素内の複数の縦方向延在チャネルは、シート材料を処理することによって形成することができる。処理には、チャネルを形成するためのしわ付け、ひだ付け、ギャザー付け、又は折り畳みから構成されるリストから選択した1つ又はそれよりも多くの処理が含まれる。
【0039】
複数の縦方向延在チャネルは、複数のチャネルを形成するためにしわ付け、ひだ付け、ギャザー付け、又は折り畳まれた単一のシートによって形成することができる。これに代えて、複数の縦方向延在チャネルは、複数のチャネルを形成するためにしわ付け、ひだ付け、ギャザー付け、又は折り畳まれた複数のシートによって形成することができる。複数の縦方向延在チャネルは、複数のチャネルを形成するためにひだ付け、ギャザー付け、又は折り畳まれた単一のシートによって形成することができる。また、シートは、しわ付けすることができる。
【0040】
本明細書で用いる時に、用語「シート」は積層要素を表し、その幅及び長さはその厚みよりも実質的に大きい。
【0041】
本明細書で用いる時に、用語「縦方向」は、ロッドの縦軸線に沿って又はこれと平行に延びる方向を指す。
【0042】
本明細書で用いる時に、用語「しわ付け」は、複数の実質的に平行な隆起又は波形を有するシートを表している。好ましくは、エアロゾル発生物品を組み立てた時に、実質的に平行な隆起又は波形は、ロッドに関して縦方向に延びる。
【0043】
本明細書で用いる時に、用語「ギャザー付け」、「ひだ付け」、又は「折り畳み」は、シート材料が、ロッドの実質的に縦軸線と交差して巻き込まれ、折り畳まれ、又はそうでなければ圧縮又は締め付けされることを表している。シートは、ギャザー付け、ひだ付け、又は折り畳む前にしわ付けすることができる。シートは、しわ付けせずにギャザー付け、ひだ付け、又は折り畳むことができる。
【0044】
低抵抗支持要素の全表面積は、mm長さ当たり300mm
2からmm長さ当たり1000mm
2である。低抵抗支持要素は、物品内部のエアロゾルを冷やす熱交換器として機能することができる。これに代えて、低抵抗支持要素は、エアロゾル冷却要素と呼ぶことができる。
【0045】
低抵抗支持要素を通る空気流は、隣接するチャネル間で実質的な程度に偏位しないことが好ましい。換言すれば、低抵抗支持要素を通る空気流は、実質的な半径方向の偏位がなく、縦方向チャネルに沿った縦方向であることが好ましい。一部の実施形態において、低抵抗支持要素は、縦方向延在チャネルを除いて多孔率が低く、又は実質的に孔を持たない材料から形成される。すなわち、例えば、しわ付き又はギャザー付きシートである縦方向延在チャネルを定めるか又は形成するのに使用する材料は、多孔率が低く又は実質的に孔を持たない。
【0046】
一部の実施形態において、低抵抗支持要素は、金属箔、ポリマーシート、及び実質的に孔なしの紙又は厚紙を含む群から選択されたシート材料を含むことができる。一部の実施形態において、低抵抗支持要素は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、セルロースアセテート(CA)、でんぷん系コポリエステル、及びアルミニウム箔から構成される群から選択されたシート材料を含むことができる。
【0047】
消費後に、エアロゾル発生物品は、典型的には廃棄される。喫煙物品を形成する要素は、生物分解性であることが有利である。従って、エアロゾル冷却要素は、生物分解性材料、例えば、孔なし紙、又はポリ乳酸のような生物分解性ポリマー、又はある等級のMater−Bi(登録商標)(市販のでんぷん系コポリエステルの族)から形成することが有利である。一部の実施形態において、エアロゾル発生物品全体が生物分解性又は堆肥化可能である。
【0048】
一部の実施形態において、低抵抗支持要素は、厚みが約5マイクロメートルから約500マイクロメートルの間、例えば、約10マイクロメートルから約250マイクロメートルの間である材料から形成することができる。一部の実施形態において、低抵抗支持要素の全表面積は、ミリメートル長さ当たり300平方ミリメートル(mm
2/mm)からミリメートル長さ当たり1000平方ミリメートル(mm
2/mm)である。換言すれば、縦方向の1ミリメートルに対して低抵抗支持要素は、表面積が約300平方ミリメートルから約1000平方ミリメートルである。好ましくは、全表面積は、mm当たり約500mm
2/mmである。
【0049】
低抵抗支持要素は、比表面積が、ミリグラム当たり10平方ミリメートル(mm
2/mg)からミリグラム当たり100平方ミリメートルである(mm
2/mg)である材料から形成することができる。一部の実施形態において、比表面積は、約35mm
2/mgとすることができる。
【0050】
比表面積は、既知の幅及び厚みを有する材料を考慮して決定することができる。例えば、材料は、平均厚みが50マイクロメートルであって変動が±2マイクロメートルであるPLA材料とすることができる。また、材料の幅が例えば約200ミリメートルから約250ミリメートルとして既知である時に、比表面積及び密度は、計算することができる。
【0051】
低抵抗支持要素は、揮発性香味発生成分と直接結合するか又はそれで飽和することができる。
【0052】
一部の実施形態において、フェノール化合物は、低抵抗支持要素を形成する材料との相互作用によって除去することができる。例えば、フェノール化合物(例えば、フェノール及びクレゾール)は、低抵抗支持要素を形成する元になる材料によって吸収することができる。
【0053】
上述したように、低抵抗支持要素は、ひだ付け、ギャザー付け、又は折り畳まれた適切な材料のシートから複数の縦方向延在チャネルを形成する要素へと形成することができる。そのような要素の断面プロフィールは、ランダムに向いたチャネルを示す場合がある。低抵抗支持要素は、他の手段によって形成することができる。例えば、低抵抗支持要素は、縦方向延在チューブの束から形成することができる。低抵抗支持要素は、適切な材料の押出し、成形、積層化、又は射出によって形成することができる。
【0054】
低抵抗支持要素は、縦方向延在チャネルを収容するか又は位置付ける外側チューブ又はラッパーを含むことができる。例えば、ひだ付け、ギャザー付け、又は折り畳まれたシート材料は、ラッパー材料、例えば、プラグラッパー内に包んでエアロゾル冷却要素を形成することができる。一部の実施形態において、低抵抗支持要素は、ロッド形状にギャザー付けされ、かつラッパー、例えば、濾紙のラッパーによって結び付けられたしわ付き材料のシートを含むことができる。好ましくは、揮発性香味発生成分は、低抵抗支持要素内に支持要素が形成される時に組み込まれる。例えば、香味発生成分と結合されるか又はこれで飽和されたより糸は、支持要素のチャネル内にチャネルが形成される時に堆積される。
【0055】
一部の実施形態において、低抵抗支持要素は、長さが約7ミリメートル(mm)から約28ミリメートル(mm)のロッド形状に形成することができる。例えば、低抵抗支持要素の長さは、約18mmとすることができる。一部の実施形態において、低抵抗支持要素は、断面が実質的に円形であり、直径が約5mmから約10mmとすることができる。例えば、低抵抗支持要素の直径は、約7mmすることができる。
【0056】
好ましくは、エアロゾル発生物品は、揮発性香味発生成分の上流かつエアロゾル形成基材の下流にスペーサ要素を含む。スペーサ要素は、エアロゾル形成基材を位置付けるのを助けることができる。スペーサ要素は、実質的に管状であって自由空間を与えることができ、自由空間の内部にエアロゾルを形成可能であり、自由空間内に揮発性香味料を浸透可能である。スペーサ要素には、香味が浸透され、物品の消費中にユーザの香味体験に寄与する。
【0057】
1つの態様において、低抵抗支持要素を設けることができる。低抵抗支持要素は、揮発性香味発生成分を含み、かつエアロゾル発生物品の構成要素として使用することができる。低抵抗支持要素は、エアロゾル発生物品に関連して上述した低抵抗支持要素のいずれかとすることができる。
【0058】
1つの態様において、低抵抗支持要素を製造する方法を提供する。本方法は、シート材料を複数の縦方向延在チャネルを有する要素へと形成する段階を含み、成形段階は、シート材料のしわ付け、ひだ付け、ギャザー付け、及び折り畳みから構成されるリストから選択された1つ又はそれよりも多くの処理を含む。本方法は、次に、要素を所望長さに切断する段階を含む。揮発性香味発生成分は、形成中に支持要素内に組み込まれる。好ましくは、揮発性香味発生成分に結合された細長い繊維性支持体は、シート材料の形成段階中に縦方向延在チャネルのうちの1つの内部に同時に堆積される。本方法は、エアロゾル発生物品に関連して上述したいずれかの方法とすることができる。
【0059】
ここで、特定の実施形態を図面を参照して以下に説明する。