(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した硬膜外電極はシリコーン等の比較的固い基板を用いているため、正確にCTスキャン等を用いて脳の形状に厳密に合わせて作製する必要がある。しかしながら、例えば、実験用のネズミなどのげっ歯類の小動物の場合、脳自体が小さいため、厳密に脳の形状に合わせて電極を作製する必要があり、同時に電極面積を小さくする必要もある。また、開頭し、脳に直接電極を設置するため、侵襲を伴う。即ち、健康体の動物を測定するためには、開頭面積はできる限り小さくする必要がある。
【0006】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、げっ歯類等の小動物の頭蓋内の様な小さな空間でも設置可能でかつ、脳の形状に左右されない生体装着用電極を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するために、導き出された請求項1に記載の発明は、少なくとも一部分を頭蓋内に設置する生体装着用電極において、頭蓋内に流れる微弱な電気による信号を受信し及び/又は頭蓋内に微弱な電気による信号を発信する電極部と、外部装置と電気的に接続可能なコネクター部と、前記電極部とコネクター部とを電気的に接続する伝達部とを有し、電極部には、複数の電極端子が平面的広がりをもって分布すると共に各電極端子に接続された電極配線があり、電極部の先端側に配された電極端子に接続している電極配線は、後列の幅方向に隣接する電極端子同士の間を通過しており、電極部は可撓性を有して
おり、前記電極配線は可撓性を有する基板上に配されており、且つ、基板の表面及び裏面に配されており、前記電極端子は、基板の表裏に電極端子層を設け、基板の表面側の電極端子層と基板の裏面側の電極端子層が連通して形成されており、電極端子の裏面側の面は、絶縁層によって覆われていることを特徴とする生体装着用電極である。
すなわち、請求項1に記載の発明は、少なくとも一部分を頭蓋内に設置する生体装着用電極において、頭蓋内に流れる微弱な電気による信号を受信し及び/又は頭蓋内に微弱な電気による信号を発信する電極部と、外部装置と電気的に接続可能なコネクター部と、前記電極部とコネクター部とを電気的に接続する伝達部とを有し、電極部には、複数の電極端子が平面的広がりをもって分布すると共に各電極端子に接続された電極配線があり、電極部の先端側に配された電極端子に接続している電極配線は、後列の幅方向に隣接する電極端子同士の間を通過しており、電極部は可撓性を有していることを特徴とする。
【0008】
ここでいう「平面的広がりをもって分布する」とは、2個の電極端子が並んでいるものも含む。
【0009】
かかる構成によれば、電極部の先端側に配された電極端子に接続している電極配線は、後列の幅方向に隣接する電極端子同士の間を通過しているため、電極の挿入方向に対して、電極配線のスペースを省略できる。電極部は可撓性を有していて湾曲したり折れ曲げたりできるため、脳の形状に合わせて設置することが可能であり、厳密な設計が必要ない。
【0010】
請求項2に記載の発明は、電極部の先端側に配された電極端子よりも伝達部側に電極配線が配されていることを特徴とする請求項1に記載の生体装着用電極である。
【0011】
かかる構成によれば、電極部の先端側に配された電極端子よりも伝達部側に電極配線が配されているため、例え頭蓋骨と接触しても、断線しにくい。また、挿入方向先端に電極配線が配されていないため、挿入方向先端に余分なスペースが生じない。
【0012】
上記した請求項
1に記載の発明は、前記電極配線は可撓性を有する基板上に配されており、且つ、基板の表面及び裏面に配されていることを特徴とす
る。
【0013】
かかる構成によれば、前記電極配線は可撓性を有する基板上に配されているため、基板を折り曲げて、脳内での電極の位置決めが可能である。また、基板の表面及び裏面に配されているため、電極配線を設置するのに必要なスペースを省略できる。
請求項3に記載の発明は、前記電極配線は、前記基板の両面に設けられており、基板の表面側の一の電極配線と基板の裏面側の一の電極配線は、厚み方向に重なっており、前記基板の表面側の一の電極配線は、前記基板の裏面側の一の電極配線と異なる電極端子に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体装着用電極である。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記電極端子は円形であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の生体装着用電極である。
【0015】
かかる構成によれば、前記電極端子は円形であるため、面積規定が容易となり、解析が容易である。
【0016】
請求項5に記載の発明は、電極配線の上面には、絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の生体装着用電極である。
【0017】
かかる構成によれば、電極配線の上面には、絶縁層が設けられているため、ノイズを検知しにくい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、電極部の先端側に配された電極端子に接続している電極配線は、後列の幅方向に隣接する電極端子同士の間を通過しているため、電極の挿入方向に対して、電極配線のスペースを省略できる。電極部は可撓性を有していて湾曲したり折れ曲げたりできるため、脳の形状に合わせて設置することが可能であり、厳密な設計が必要ない。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の生体装着用電極は、具体的には硬膜外電極1であり、ラット等の動物の頭蓋内に屈曲させて挿入するものである。硬膜外電極1は、平面視すると、
図1のように外形がダンベル形状をしている。即ち、両端部の面積が大きくて、中間部が細い。硬膜外電極1は、頭蓋内に流れる微弱な電気による信号を受信し及び/又は頭蓋内に微弱な電気による信号を発信する電極端子10を備えた電極領域20と、前記微弱な電気による信号を頭蓋外部に伝達する電極配線12を備えた伝達領域21と、外部装置(図示しない)と電気的に接続可能なコネクト端子11を備えたコネクター領域22を有している。
【0021】
説明の都合上、本実施形態の硬膜外電極1の特徴的構成に先立ち、硬膜外電極1の全体の層構成について説明する。
以下の説明において、実際に脳や神経に接触させ、微弱電流を測定する測定面(表面)と、測定には寄与しない保護面(裏面)とを区別する。測定面及び保護面は、基本的な積層構造は同一であるが、形状や配置が少し異なる。また、図面において、基板2よりも表面側に位置する電極配線12aは実線で表し、基板2よりも裏面側に位置する電極配線12bは破線で表す。
【0022】
本発明の硬膜外電極1の層構成は、いずれの領域も概略同一である。硬膜外電極1は、中心に可撓性を有する基板2があり、
図3、4、5のように、その両面に電極配線層3が設けられている。そして、電極配線層3又はコネクト端子層7が積層し、さらに外側に絶縁層5が設けられている。
便宜上、
図4のように電極配線層3の内、表面側(図面上方側)を電極配線層3aと称し、裏面側(図面下方側)を電極配線層3bと称することとする。同様に、表面側を電極端子層6a、コネクト端子層7a、絶縁層5a、裏面側を電極端子層6b、コネクト端子層7b、絶縁層5bと称することとする。
表面側の電極配線層3aは、線群によって構成され、基板2の一方の面に分布しており、約半数の電極端子層6aと、約半数のコネクト端子層7aを接続している。また、裏面側の電極配線層3bは、線群によって構成され、基板2の他方の面に分布しており、残る約半数の電極端子層6bと、残る約半数のコネクト端子層7bを接続している。
【0023】
以下、それぞれの部位構成について説明する。
【0024】
基板2は、ポリイミド樹脂やパリレン樹脂、シリコーン樹脂などの可撓性があって柔軟性を有し、折れ曲がり自在の材料からなる。基板2の厚みは、5μmから100μmであることが好ましく、12μmから50μmであることが特に好ましい。
基板2は、電極領域20と伝達領域21とコネクター領域22の3領域全ての領域で、折れ曲がり自在となっている。
【0025】
電極配線層3は、金、銀、白金、銅等の高導電率物質を主材料とした金属で形成された層である。ここでいう「主材料」とは、含有成分の95%以上を占める状態を表す。
電極配線層3の厚みは、5μmから30μmであることが好ましい。10μmから25μmであることがさらに好ましく、15μmから20μmであることが特に好ましい。
測定面(表面)の電極配線層3aは、原則的に、
図6の様に保護面(裏面)の電極配線層3bと基板2を挟んで互いに対応する位置に設けられている。即ち、原則的に、電極配線層3aの上方に電極配線層3bが存在している。
【0026】
絶縁層5a,5bは、カプトン等の当業者間でカバーレイと呼ばれる薄膜層であり、電流を通さない。絶縁層5a,5bは、基板2の屈曲に合わせて折れ曲がり自在となっている。
絶縁層5は、
図3〜5のように測定面(表面)では、電極端子層6aとコネクト端子層7を避けて、電極配線層3と基板2を覆う様に設けられている。保護面(裏面)では、電極配線層3a、電極端子層6a、コネクト端子層7a、基板2の露出面を覆っている。即ち、測定面では、電極端子層6aが露出しており、電極端子10は絶縁層5が覆っていない。一方、保護面では、全面に絶縁層5を覆っている。それ故に、保護面側からのノイズが電気信号にのることを防止できる。
また、絶縁層5の厚みは、5μmから30μmであることが好ましい。7.5μmから20μmであることがさらに好ましい。10μmから15μmであることが特に好ましい。
【0027】
電極端子10は、高導電率を有する材料によって形成されている。例えば、金や白金や銅等を主材料として形成されている。特に生体適合性の観点から、金を主材料としていることが好ましい。
電極端子10の厚みは、10μmから60μmであることが好ましい。20μmから50μmであることがさらに好ましい。30μmから40μmであることが特に好ましい。
本実施形態では、電極端子10は、基板2の表裏に電極端子層6a,6bを設け、両者を接合して形成されている。即ち、測定面の電極端子層6aは、
図3、4のように保護面の電極端子層6bと基板2を挟んで互いに対応する位置に設けられている。即ち、電極端子層6aの上方に電極端子層6bが存在している。
そして、測定面の電極端子層6aと保護面の電極端子層6bは一部連通している。本実施形態では、貫通孔15に沿って連通している。
【0028】
コネクト端子層7は、金、銀、白金、銅等の高導電率を主材料とした金属で形成された層である。コネクト端子層7の厚みは、5μmから50μmであることが好ましい。10μmから30μmであることがさらに好ましい。15μmから20μmであることが特に好ましい。
測定面のコネクト端子層7aは、
図5のように保護面のコネクト端子層7bと基板2を挟んで互いに対応する位置に設けられている。即ち、コネクト端子層7aの上方にコネクト端子層7bが存在している。
【0029】
また、電極配線層3a,3b、電極端子層6a,6b、コネクト端子層7a,7bはそれぞれプリント印刷法や真空蒸着法、スパッタ法など公知の方法によって形成される。
【0030】
続いて、本実施形態の硬膜外電極1の構成について、各領域に分けて説明する。
【0031】
まず、電極領域20について説明する。
電極領域20は、外形が略長方形状をしており、
図1、2のように複数の電極端子10と、複数の電極配線12を有している。電極配線12は、電極端子10と、コネクター領域22のコネクト端子11とを接続するものであり、上述した電極配線層3が積層された部分である。
電極領域20は、
図1、2のように基端(伝達領域21側)から先端に向かうにつれて、幅方向の長さが減少している。そして、電極領域20の外形は、大外に位置する電極端子10の外周面に沿った形状をしている。
電極端子10は、上述した電極端子層6a,6bが積層された部分であり、表面及び
裏面の電極端子層6a,6bが接続されて形成されている。即ち、測定面の電極端子10は、表面が絶縁層5から露出しており、保護面の電極端子10は、表面に絶縁層5が覆っている。
電極端子10の形状は、円形であり、その中央には、測定面から保護面にかけて貫通した貫通孔15が設けられている。電極端子10の直径は、コネクト端子11の直径よりも小さい。具体的には、電極端子10の直径は、10μmから600μmであることが好ましく、30μmから300μmであることがより好ましい。50μmから100μmであることが特に好ましい。また、貫通孔15は、内部に脳の深層部に差し込み可能な脳深層部電極(図示しない)の一部を挿入可能となっている。貫通孔15の内径は、5μmから300μmであることが好ましく、20μmから200μmであることがより好ましい。50μmから100μmであることが特に好ましい。
【0032】
電極端子10は、電極領域20に複数あり、平面的広がりをもって分布している。本実施形態では、電極端子10は、
図2のように電極領域20先端から伝達領域21に向けて並列されている。そして、隣接する電極端子10に対して、所定の間隔を空けて等間隔で配されている。列方向に隣接する電極端子10の中心間の距離Lは、
図7のように電極配線12の幅方向(左右)の長さlよりも長い。即ち、隣接する電極端子10間に電極配線12を敷設可能になっている。また、本実施形態では隣接する電極端子10の中心間の距離は行方向及び列方向いずれにおいても等しい。即ち、いずれの電極端子10も、互いに等間隔に配されている。
隣接する電極端子10の中心同士の距離Lは、電極配線12の幅方向の長さl以上であれば、特に限定されないが、例えば、げっ歯類等の小動物を測定する場合には0.1mmから10mmであることが好ましく、0.2mmから5mmであることがより好ましい。0.5mmから1.5mmであることが特に好ましい。
【0033】
また、電極端子10の数は、
図1のようにコネクト端子11の数と等しい。電極端子10の行数は、コネクト端子11の行数と等しいか多い。また、電極端子10の数は、電極領域20先端(上方)から電極領域20基端(下方)に向けて、電極端子10の数が減少している。具体的には、電極端子10は、等間隔に3行に並列されており、最前行の電極端子10は3個、第2行の電極端子10は4個、第3行の電極端子10は5個配されている。即ち、基端から先端に向かって5個、4個、3個の順に電極端子10の数が減少している。
【0034】
電極端子10のいずれかを参照電極として用いる場合には、電極領域20の大外に位置する電極端子10を用いることが好ましい。言い換えると、電極領域20の端に位置する電極端子10の内いずれかを参照電極として用いることが好ましい。ここでいう「端」とは、外郭近傍のことを表す。
【0035】
ここで、電極領域20における電極端子10と電極配線12の位置関係について、主に
図2、
図4を用いて説明する。
電極配線12は、電極端子10間を這って設けられている。
図2のように電極端子10の中で行方向の最先端(上方向)に位置する電極端子10よりも先端側には、電極配線12が無い。即ち、電極領域20の先端側には電極配線12は存在せず、当該部位には
図3、
図4のように基板2と絶縁層5のみが存在する。
電極領域20の最先端に位置する電極端子10に接続している電極配線12は、後の行に位置し、幅方向に隣接する電極端子10同士の間を通過している。具体的には、電極配線12は、後の行の列方向に隣接した電極端子10間の中点を通っている。最前行に位置する電極端子10の内いずれか1つは、測定面の電極配線12aと接続され、最前行に位置する電極端子10の内いずれか1つは、保護面の電極配線12bが接続されている。
また、電極配線12は、
図1のように電極領域20と、伝達領域21と、コネクター領域22の3領域に亘って設けられている。電極配線12の一方の端部には電極端子10が接続されており、他方の端部にはコネクト端子11が接続されている。電極端子10と電極配線12は互いに溶着されている。コネクト端子11と電極配線12は互いに溶着されている。
基板2の測定面の電極配線12aの本数と基板2の保護面の電極配線12bの本数と等しい。
そして、測定面側の電極配線層3aと測定面側の電極配線3bは、
図4のように伝達領域21側端部付近で厚み方向に重なっている。即ち、
図2のように電極領域20の大部分で、折れ曲がっている測定面側の電極配線12aと保護面側の電極配線12bは、伝達領域21側端部付近で同一投影面上に重なっている。
【0036】
続いて、伝達領域21について説明する。
伝達領域21は、長辺が長手方向に向いた略長方形状になっており、長尺状となっている。そして、伝達領域21には、
図1のように電極配線12が複数配設されており、その電極配線12は長手方向を向いている。その各々の電極配線12は、
図6のように互いに長手方向に平行に配されており、それぞれ等間隔に位置している。電極配線12の本数は、電極端子10の個数と等しい。また、測定面の電極配線12aの本数と保護面の電極配線12bの本数は等しい。電極配線12の間隔は、特に限定されないが、伝達領域21を柔軟に屈曲自在にするためには、1μmから1mmであることが好ましく、5μmから0.5mmであることがさらに好ましく、0.01mmから0.2mmであることが特に好ましい。伝達領域21を柔軟に屈曲自在であるため、電極配線12の引き回しが容易であり、頭蓋骨に小さな穴を空けることで複数の電極を脳内に留置することが可能となる。
【0037】
測定面側の電極配線層3aと保護面側の電極配線3bは、
図6のように伝達領域21全体で厚み方向に重なっている。測定面側の電極配線12aと保護面側の電極配線12bは、伝達領域21全体で同一投影面上に重なっている。
【0038】
続いて、コネクター領域22について説明する。
コネクター領域22は、長辺が幅方向に向いた略長方形状となっている。コネクター領域22は、伝達領域21側からコネクター領域22の後方にかけて幅方向に広がっている。
コネクター領域22には、
図1のように複数のコネクト端子11が配設されている。コネクト端子11は、コネクト端子層7が積層された部分である。隣接するコネクト端子11は、互いに等間隔に配されている。コネクト端子11は行方向に平行に配されており、列方向にも平行に配されている。
コネクト端子11の数は、電極領域20の電極端子10の個数と等しい。具体的には、コネクト端子11は、2行5列に配されており、それぞれが電極配線12と接続されている。また、コネクト端子11は、中央に外部装置の端子と接続可能な接続孔16が設けられており、図示しない外部装置と接続可能となっている。また、コネクター領域22に占める基板面積は、電極領域20に占める基板面積よりも大きい。
【0039】
ここで、コネクター領域22におけるコネクト端子11と電極配線12の位置関係について主に
図1と
図5を用いて説明する。
コネクター領域22は、電極領域20と略同一の構成となっている。
即ち、電極配線12は、コネクト端子11間を這って設けられている。最後行のコネクト端子11よりも後端側には電極配線12が無い。電極配線12はコネクト端子11の形状に沿って屈曲している。電極配線12は、列方向に隣接したコネクト端子11間の中点を通っている。列方向のコネクト端子11群のいずれかに1つ以上に表面と裏面の両方に電極配線12が配されている。
そして、測定面側のコネクト端子11と測定面側のコネクト端子11は、電極領域20での電極端子10と同様、伝達領域21側端部付近で厚み方向に重なっている。即ち、コネクター領域22の大部分で、折れ曲がっている測定面側の電極配線12aと保護面側の電極配線12bは、伝達領域21側端部付近で同一投影面上に重なっている。
【0040】
本実施形態の硬膜外電極1を用いれば、電極領域20の先端側に配された電極端子10に接続している電極配線12は、後列の幅方向に隣接する電極端子10同士の間を通過しているため、電極の挿入方向に対して、電極配線12のスペースを省略できる。電極領域20は折れ曲がり自在であるため、脳の形状に合わせて折れ曲げることが可能であり、厳密な設計が必要ない。また、電極端子10は、脳深層部電極の一部を挿入可能な貫通孔15を有するため、電極端子10と脳深層部電極を併用し測定することで、脳表面と脳深層部の両方を同時に計測することができる。
【0041】
上記した実施形態では、電極端子10の数を12個のものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、行数や列数、個数に限定されない。例えば、
図8のように、電極領域20先端(上方)から電極領域20基端(下方)に向けて、3個、4個、5個、6個のように、第1実施形態に比べて行数が増加していてもよい(第2実施形態)。
【0042】
上記した実施形態では、基板2の両面に電極配線層3又は電極端子層6又はコネクト端子層7を積層したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
図9のように基板2の片面のみに積層していてもよい(第3実施形態)。
【0043】
上記した実施形態では、電極領域20の前面に電極端子10を均等に分布していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、
図10のように、電極領域20の略中央に脳深層部電極を集中的に挿入可能な挿入孔100を設けてもよい(第4実施形態)。
【0044】
上記した実施形態では、電極配線層3を、基板2を挟んで対応する位置に設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電極配線層3を幅方向にずらしてもよい。ずらすことによって、電極配線の断線を防ぐことができる。
【0045】
上記した実施形態では、電極端子10の中央に貫通孔15を設けたが本発明はこれに限定されるものではなく、貫通孔15を設けなくてもよい。
【0046】
また、電極配線層3又は電極端子層6又はコネクト端子層7を複数層積層してもよい。即ち、電極配線層3又は電極端子層6又はコネクト端子層7を複数層積層した後に絶縁層5を積層してもよい。
【0047】
上記した実施形態では、生体装着用電極の具体例として硬膜外電極について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも一部分を頭蓋内に設置する電極であればよい。例えば、硬膜下電極などでも良い。