(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5771568
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】グリル
(51)【国際特許分類】
A47J 37/06 20060101AFI20150813BHJP
F24C 3/10 20060101ALI20150813BHJP
【FI】
A47J37/06 366
F24C3/10 F
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-140807(P2012-140807)
(22)【出願日】2012年6月22日
(65)【公開番号】特開2014-4081(P2014-4081A)
(43)【公開日】2014年1月16日
【審査請求日】2013年10月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111257
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 栄二
(74)【代理人】
【識別番号】100110504
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】立石 優美子
(72)【発明者】
【氏名】矢野 宏治
【審査官】
宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−223312(JP,A)
【文献】
米国特許第04941817(US,A)
【文献】
特開2008−237570(JP,A)
【文献】
特開昭55−038499(JP,A)
【文献】
実開昭60−130304(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2001/0035099(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/06
F24C 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被調理物の出し入れ口である正面開口部を有するグリル庫と、グリル庫の奥側から正面開口部側へ向かって延設され、グリル庫内に収容された被調理物を加熱するグリルバーナと、グリルバーナの炎孔付近へ火花放電する点火電極とを備え、前記点火電極の電極部がグリル庫内に突出して設けられたグリルにおいて、
前記電極部と正面開口部との間に防護前板が立設され、
前記グリルバーナのグリル庫中央側の面に沿って防護側板が設けられ、
前記防護側板のグリルバーナ側に前記電極部が配設され、
防護側板における前記電極部との対向位置の上縁高さが前記炎孔より低位置に設定された、グリル。
【請求項2】
被調理物の出し入れ口である正面開口部を有するグリル庫と、グリル庫の奥側から正面開口部側へ向かって延設され、グリル庫内に収容された被調理物を加熱するグリルバーナと、グリルバーナの炎孔付近へ火花放電する点火電極とを備え、前記点火電極の電極部がグリル庫内に突出して設けられたグリルにおいて、
前記電極部と正面開口部との間に防護前板が立設され、
前記グリルバーナのグリル庫中央側の面に沿って防護側板が設けられ、
前記防護側板のグリルバーナ側に前記電極部が配設され、
防護側板における前記電極部との対向位置に空気の通路となる切欠部が設けられた、グリル。
【請求項3】
請求項1または2に記載のグリルにおいて、
前記グリルバーナを支持するバーナ支持部材に前記防護前板および防護側板が設けられ、
前記バーナ支持部材の底板に通孔が設けられた、グリル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリル、特に、グリルバーナを点火させるための点火電極がグリル庫内に突出して設けられたグリルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のグリルにおいて、グリル庫内に設けられたグリルバーナの炎孔近傍に点火電極の電極部が突出して設けられ、この電極部からグリルバーナの炎孔付近へ火花放電させることによりグリルバーナの点火を行うように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1から3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−68217号公報
【特許文献2】特開平10−314045号公報
【特許文献3】特開2000−23859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のグリルでは、点火電極の電極部がグリル庫の内部へ突出しているため、被調理物をグリル庫内へ収容する際、その被調理物が電極部に接触し易い。そして、その被調理物の一部(食材やアルミホイル等)が電極部と被放電部との間に引っ掛かって残留すれば、放電異常を引き起こし、グリルバーナの点火不良を招く虞がある。
【0005】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、グリル庫内に点火電極の電極部が突出して設けられたグリルにおいて、その電極部への被調理物の接触を起因とするグリルバーナの点火不良を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、被調理物の出し入れ口である正面開口部を有するグリル庫と、
グリル庫の奥側から正面開口部側へ向かって延設され、グリル庫内に収容された被調理物を加熱するグリルバーナと、グリルバーナの炎孔付近へ火花放電する点火電極とを備え、前記点火電極の電極部がグリル庫内に突出して設けられたグリルにおいて、前記電極部と正面開口部との間に防護前板が立設され
、前記グリルバーナのグリル庫中央側の面に沿って防護側板が設けられ、前記防護側板のグリルバーナ側に前記電極部が配設され、防護側板における前記電極部との対向位置の上縁高さが前記炎孔より低位置に設定されたものである。
【0007】
上記グリルでは、グリル庫の正面開口部と点火電極の電極部との間に防護前板が設けられているから、被調理物がグリル庫内へ収容される際に、その被調理物が正面開口部側から電極部へ接触するのを防止できる。
【0009】
また、このものでは、グリル庫の奥側から正面開口部側へ向かって延設されたグリルバーナのグリル庫中央側の面に沿って防護側板が設けられており、その防護側板のグリルバーナ側に点火電極の電極部が設けられているから、被調理物がグリル庫内に対して出し入れされる際に、その被調理物がグリル庫の中央側から電極部へ接触するのを防止できる。
特に、点火電極近傍の炎孔の外側に壁が立設されている場合、その壁がガスの円滑な噴出の妨げとなって、グリルバーナの点火不良や赤火等の不具合を引き起こす虞があるが、このものでは、防護側板における電極部との対向位置の上縁高さが、炎孔より低位置に設定されているから、点火電極近傍の炎孔からガスを円滑に噴出させることができる。
【0010】
また、本発明は、被調理物の出し入れ口である正面開口部を有するグリル庫と、グリル庫の奥側から正面開口部側へ向かって延設され、グリル庫内に収容された被調理物を加熱するグリルバーナと、グリルバーナの炎孔付近へ火花放電する点火電極とを備え、前記点火電極の電極部がグリル庫内に突出して設けられたグリルにおいて、
前記電極部と正面開口部との間に防護前板が立設され、前記グリルバーナのグリル庫中央側の面に沿って防護側板が設けられ、前記防護側板のグリルバーナ側に前記電極部が配設され、防護側板における前記電極部との対向位置に空気の通路となる切欠部が設けられたものであ
る。
【0011】
点火電極の周辺に壁が立設されている場合、その点火電極近傍の炎孔周辺で二次空気が不足し、グリルバーナの点火不良や赤火等の不具合を引き起こす虞がある。しかしながら、このものでは、防護側板における電極部との対向位置に切欠部が設けられているから、その切欠部から点火電極近傍の炎孔周辺へ燃焼用の二次空気を確実に供給することができる。
【0012】
上記グリルにおいて、前記グリルバーナを支持するバーナ支持部材に前記防護前板および防護側板が設けられ、前記バーナ支持部材の底板に通孔が設けら
れたものであるのが望ましい。
【0014】
このものでは、グリルバーナを支持するバーナ支持部材の底板に通孔が設けられているから、ドラフト効果によってその通孔から点火電極近傍の炎孔周辺へ燃焼用の二次空気をより確実に供給することができるし、また、その二次空気によって防護側板が過熱状態になるのも抑制できる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、被調理物の電極部への接触を防止することができるから、電極部と被放電部との間に食材等の異物が付着し難い。よって、グリルバーナの点火不良を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係るグリルを備えたガスコンロの側面視概略縦断面図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施の形態に係るグリルの内部構造を示す平面視概略横断面図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施の形態に係るグリルのバーナ支持部材の概略斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の
前提技術に係るグリルのバーナ支持部材
の概略斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施の形態に係るグリルのバーナ支持部材の第
1の変形例を示す概略斜視図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施の形態に係るグリルのバーナ支持部材の第
2の変形例を示す概略斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施の形態に係るグリルのバーナ支持部材の第
3の変形例を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、上記した本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳述する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るグリル2は、天板11の上部に複数或いは単数のコンロバーナ12を有するガスコンロ1に組み込まれており、食材やダッチオーブン等の被調理物Fを収容するグリル庫20と、そのグリル庫20内に収容された被調理物Fを加熱するグリルバーナ21と、グリル庫20内で発生した油煙や臭気成分等をコンロ筐体10の外部へ導く排気筒22とを備えている。
【0018】
グリル庫20の正面側には、被調理物Fを出し入れするための正面開口部200が設けられている。この正面開口部200は、コンロ筐体10の正面側に設けられたグリル扉13によって被蓋されている。
【0019】
グリル扉13の裏面には、グリル庫20内の奥部へ向かって延びる枠体130が設けられており、さらにその枠体130の上部には、被調理物Fの焼き汁やふきこぼれを受けるグリルパン14が載置されている。従って、グリル扉13を開けば、その開動作に追動してグリルパン14が正面開口部200からグリル庫20の外部へ引き出され、グリル扉13を閉じれば、その閉動作に追動してグリルパン14がグリル庫20の内部へ押し戻される。被調理物Fは、このグリルパン14上に載置され、正面開口部200からグリル庫20内へ収容される。
【0020】
グリルバーナ21は、絞り加工等によって片面側に凹部を形成した二つの金属板をそれら凹部相互が対向するように上下に重ね合わせ、さらにその外周縁相互を接合させて形成された筒体であり、グリル庫20内の上部に略水平に配設されている。
【0021】
図2に示すように、グリルバーナ21は、一端にガス取込口210を有し、他端に平面視略U字状のバーナ部211を有している。上記ガス取込口210は、図示しないガス供給装置のガス噴射ノズルに対峙して開口しており、そのガス噴射ノズルから噴出されたガスは、ガス取込口210周辺の空気と共にバーナ部211の内部空間へ導かれる。
【0022】
バーナ部211には、その内側面(グリル庫20の中央側の面)に沿って複数の炎孔212が並設されており、バーナ部211の内部空間へ導かれたガスと空気の混合ガスは、この炎孔212からグリル庫20内へ向けて噴出される。
【0023】
バーナ部211の左右端の両直管部213,214は、それぞれグリル庫20の内側壁201,202と略平行に、グリル庫20の奥側から正面開口部200側へ向かって延設されている。この両直管部213,214の先端は、それぞれ上記内側壁201,202からその対面側へ向かって略水平に張り出したバーナ支持部材23に支持固定されている。
【0024】
グリル庫20内には、炎孔212に炎が形成されたか否かを検知する熱電対24が設けられている、この熱電対24は、グリル庫20の右内側壁201に固定されており、バーナ部211の右直管部213に設けられた炎孔212へ向かって突出している。
【0025】
さらに、グリル庫20内には、所定電圧を印加することによって炎孔212付近へ火花放電する点火電極25が設けられている。この点火電極25は、グリル庫20の左内側壁202からバーナ部211の左直管部214の先端側に配設された炎孔212へ向かって突出しており、バーナ支持部材23の上部に設けられた電極固定台26の上面に支持固定されている(
図3参照)。
【0026】
図1から
図3に示すように、点火電極25の先端の電極部250は、上記左直管部214の炎孔形成面よりグリル庫20の中央側へ突出して設けられている。また、電極固定台26のグリル庫中央側で且つ電極部250の先端下方には、板状の被放電部260が所定の距離をもって立設されており、点火電極25は、これら電極部250と被放電部260との間で火花放電させ、その周辺の炎孔212から噴出される混合ガスを着火させる。
【0027】
左直管部214の先端側(正面開口部200側)には、電極部250および被放電部260を正面開口部200側から覆い隠す横長平板状の防護前板27が立設されている。この防護前板27は、バーナ支持部材23の底板231の前縁部に一体形成されており、電極部250の正面開口部200側に所定の距離をもって立設されている。従って、被調理物Fをグリル庫20内へ収容する際、たとえその被調理物Fが電極部250へ向かって移動してきたとしても、その被調理物Fは、電極部250へ到達する前に防護前板27と接触する。
【0028】
左直管部214の内側面側(グリル庫20の中央側)には、その内側面に沿って横長平板状の防護側板28が立設されている。この防護側板28は、バーナ支持部材23の底板231の右側縁部に一体形成されており、上記炎孔形成面から所定の距離をもって立設されている。点火電極25の電極部250は、この防護側板28の左直管部214側に配設されている。従って、被調理物Fをグリル庫20内へ収容する際、たとえその被調理物Fが防護前板27に接触した後、再び電極部250側へ回り込む動きをしたとしても、その被調理物Fは、電極部250へ到達する前に防護側板28と接触する。また、被調理物Fをグリル庫20内から引き出す際にも、その被調理物Fは、電極部250に接触することなく、そのまま防護側板28に沿って正面開口部200側へ導かれる。
【0029】
防護側板28における電極部250との対向位置には、切欠部280が形成されている。従って、グリルバーナ21を点火する際、この切欠部280から電極部250近傍の炎孔212周辺へ燃焼用の二次空気が導かれる。
【0030】
防護側板28における炎孔212との対向部の上縁高さは、その炎孔212より低位置に設定されている。従って、グリルバーナ21を点火する際には、この防護側板28の対向位置に配設された炎孔212からグリル庫20内へ向けて円滑に混合ガスが噴出される。
【0031】
バーナ支持部材23の底板231には、防護側板28の下端部に沿って横長矩形状の通孔230が開設されており、グリルバーナ21が点火された際、ドラフト効果によってこの通孔230から電極部250近傍の炎孔212周辺へ燃焼用の二次空気が導かれる。
【0032】
このものでは、上述したように、グリル庫20の正面開口部200と点火電極25の電極部250との間に立設された防護前板27によって、被調理物Fの電極部250への接触を防止することができるから、電極部250と被放電部260との間に食材の一部やアルミホイル等の異物が付着し難い。よって、グリルバーナ21の点火不良を防止できる。
【0033】
また、ダッチオーブン等の調理容器を用いて調理を行う場合、そのような重量のある被調理物Fが電極部250に接触してその電極部250に過剰な負荷が加われば、放電距離のズレや点火電極25に不具合が生じて放電異常を引き起こし、グリルバーナ21の点火不良を招く虞があるが、このものでは、上記防護前板27によって被調理物Fの電極部250への接触を防止することができるから、その接触に伴う放電距離のズレや点火電極25の不具合が生じ難い。よって、グリルバーナ21の点火不良を確実に防止できる。
【0034】
さらに、このものでは、上述したように、点火電極25の電極部250のグリル庫中央側で且つ左直管部214の延長方向に沿って立設された防護側板28によって、被調理物Fの電極部250への接触をより確実に防止することができるから、電極部250と被放電部260との間に異物が付着し難いし、その接触に伴う放電距離のズレや点火電極25の不具合も生じ難い。よって、グリルバーナ21の点火不良をより確実に防止できる。
【0035】
また、防護側板28における電極部250との対向位置に切欠部280が設けられているから、グリルバーナ21を点火する際、その切欠部280から電極部250近傍の炎孔212周辺へ燃焼用の二次空気が確実に供給される。これにより、グリルバーナ21の点火不良や赤火等の不具合を防止できる。
【0036】
また、防護側板28における炎孔212との対向部の上縁高さが、その炎孔212より低位置に設定されているから、グリルバーナ21を点火する際、この防護側板28の対向位置に配設された炎孔212からグリル庫20内へ向けて円滑に混合ガスが噴出される。これにより、グリルバーナ21の点火不良や赤火等の不具合をより確実に防止できる。
【0037】
さらに、防護側板28における炎孔212との対向部の上縁高さをその炎孔212より低位置に設定したことで、その炎孔212から噴出される混合ガスの燃焼炎によって防護側板28が過熱状態になるのも抑制できる。
【0038】
また、このものでは、バーナ支持部材23の底板231に通孔230が開設されているから、グリルバーナ21が点火された際、ドラフト効果によってこの通孔230から電極部250近傍の炎孔212周辺へ燃焼用の二次空気が導かれる。これにより、グリルバーナ21の点火不良や赤火等の不具合をより確実に防止できるし、また、その二次空気によって防護側板28や点火電極25の周辺(点火電極25に繋がる導電コード、点火電極25と導電コードとの接続部を被覆する防浸チューブ等)が過熱状態になるのを抑制できる。
【0039】
ところで、天板11の上面に流れ落ちた煮こぼれや油がグリル庫20内へ浸入し、さらにバーナ支持部材23の底板231の上面に流下し残留すると、グリルバーナ21の燃焼炎によってその残留汚れの発火を招く虞がある。しかしながら、このものでは、たとえそのバーナ支持部材23の底板231の上面に煮こぼれや油が流下したとしても、それら煮こぼれや油は速やかに通孔230からその下方へ排出されるから、その底板231の上面に煮こぼれや油等の汚れが残留し難い。従って、その残留汚れの発火を防止できる。
【0040】
尚
、図4に示すように、バーナ支持部材23の底板231が平面視略L字状に形成され、この底板231の前縁部に防護前板27が立設されたもの
とすれば、電極部250周辺の炎孔212の右側方に壁が設けられていないから、グリルバーナ21を点火する際、その炎孔212周辺へ燃焼用の二次空気が確実に供給されるし、また、混合ガスも炎孔212からグリル庫20内へ向けて円滑に噴出される。従って、グリルバーナ21の点火不良や赤火等の不具合を防止できる。
しかしながら、本発明は、防護側板28における電極部250との対向位置の上縁高さが、電極部250近傍の炎孔212より低位置に設定されているため、グリルバーナ21を点火する際、電極部250近傍の炎孔212からグリル庫20内へ向けて円滑に混合ガスが噴出される。よって、グリルバーナ21の点火不良や赤火等の不具合を防止できる。
【0041】
本発明は、上記実施の形態に限定されず、
図5に示すように、防護側板28が、側面視略横長矩形状に形成されたものであってもよい。このものでは、被調理物Fをグリル庫20内へ出し入れする際、防護側板28に接触した被調理物Fが、その防護側板28に沿って円滑にグリル庫20の正面側や奥側へ導かれるから、電極部250への接触を防止する効果が高い。従って、グリルバーナ21の点火不良をより確実に防止することができる。
【0042】
また、
図6に示すように、防護側板28が、グリル庫20の中央側へ膨出する平面視略円弧状に形成されたものであってもよい。このものでは、被調理物Fをグリル庫20内へ出し入れする際、防護側板28に接触した被調理物Fが、その防護側板28の膨出方向、即ち、電極部250から離反する方向へ導かれるから、被調理物Fの電極部250への接触をより確実に防止することができる。
【0043】
また、
図7に示すように、防護前板27のグリル庫中央側の端部270が、グリル庫20の奥側へ向かって折曲しているものであってもよい。このものでは、被調理物Fをグリル庫20内へ収容する際、防護前板27に接触した被調理物Fがその端部29に沿ってグリル庫中央側、即ち、電極部250から離反する方向へ導かれるから、被調理物Fの電極部250への接触をより確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0044】
2 グリル
20 グリル庫
200 正面開口部
21 グリルバーナ
210 炎孔
23 バーナ支持部材
230 通孔
231 底板
25 点火電極
250 電極部
27 防護前板
28 防護側板
280 切欠部
F 被調理物