【実施例】
【0104】
実験例1(比較例) 側鎖液晶ポリシロキサン(SCLCP)とネマチック混合物
側鎖液晶ポリマー(成分(d))の分散混合物は、アルキルシアノビフェニルメソゲン部位のヒドロシリル化によって形成することができる。ヒドロシリル化剤は、例えば下記化学式のポリメチル水素シロキサンであるDow Corning(登録商標)1107などのシロキサンなどである。
【化7】
【0105】
この場合、一連のポリマーは、Dow Corning(登録商標)1107(ここで、上記の式でのnは平均値が20である)と、4−シアノ−4′−n−プロプ−l−エニルオキシビフェニルとの間でのヒドロシリル化反応を生ずることによって形成し、これにより、側鎖型液晶性ポリシロキサン(SCLCP)を生成した。組成物は、50%のSCLCP(上記化合物としての成分(d))と、33%の5CB,17%12CB(成分(C))とからなり、ここに0.01%のセチルトリアンモニウムブロミド(成分(b))および0.5%の4−ジメチルアミノ−4−ニトロスチルベン赤/オレンジ染料を添加した。
【0106】
本発明の組成物と比較して、この組成物は成分(a)を含まず、特許文献2[EP0529597(suimitomo)]の教示に従う。
【0107】
この組成物を、7.5μmだけ離間したインジウムスズ酸化物電極を備える1対のガラス板を有する試験用セルに入れた。100Vのピーク電圧での交流電流を用いて、30℃での最良の応答時間は下記の通りである。
・高周波数、透明化信号(すなわち組成物を透明(光透過性)にする電場信号)印加では1kHz適用周波数で0.6(±0.05)秒かかった。
・低周波数散乱信号(すなわち組成物を散乱する電場信号)印加では0.05kHz適用周波数で12(±3)秒かかった。
同様の結果は、他の別の20DP側鎖LCPに関して得られた。これは、
49%のSCLCP(成分(d))、
47%の5CBと、3%の12CBと、1%の9CB(成分(c))と共に、
0.01%のセチルトリアンモニウムブロミド(成分(b))と、
0.5%の4 −ジメチルアミノ−4 −ニトロスチルベンの赤/橙の染料であった。
【0108】
また、この例では、イオンの安定性問題、とくに、応答時間内での順次の切替え効果が強調された。5回の切替えで10秒、すなわち30回の切替えで60秒という、応答時間の甚大な増加が極めて明確な傾向として観察された。さらなる試験方法の詳細は、「MSc Thesis. M.J. Coles. Dept of Physics and Astronomy, University of Manchester, 1995」を参照されたい。
【0109】
これらの結果の分析により、このようなSCLCPは、十分に高速ではなく、他の特性も本明細書に記載の用途には適切でないことが示された。
【0110】
このような配合は、本明細書が考慮する用途には全く不十分であるとみなされ、高速スイッチング、広い動作温度範囲、安定して長寿命であるパラメータ(相対的な用途要求)を有する使用可能な配合を得るための、洗練された実験設計およびより深い理解の必要性を示すものである。
【0111】
実験例2(比較例) 短シロキサン誘導体化メソゲンとネマチック混合物
ペンチル−シアノビフェニル基を有するアルキルオキシ−シアノビフェニルに置換された、ペンタメチルジシロキサン基ベースのメソゲンに基づく材料の配合を形成することができる。(例えばColes氏らの参照文献「J.Phys. D: Appl. Phys. 39(2006) 4948-4955」を参照)
【0112】
これらは、IPファイリング(米国特許第5,547,604号(Coles)および国際公開第2009/111919号(Halation)を参照)と、公開刊行物との主題である。ペンタメチル−ジシロキサン−アルキル添加のシアノビフェニルの低温結晶化は解決が困難な問題であることが、我々の経験であった。相の温度抑制になる高装荷時での、可塑剤としてネマチック(成分(c))の添加によっては、この問題を解決せず、それゆえ本明細書で議論するような用途では使用できない。同様に単純なネマチックとシロキサン誘導体化スメクチックの配合は、グレースケール用途に望ましい完全多重安定性を示すものではない。しかしながら、本発明の組成物は、シロキサン成分(a)の結晶化なしに、広い動作温度範囲を有することが分かった。
【0113】
代表的な混合物での応答時間(室温および比較試験で使用したのと同じ電場で行った)も期待はずれであり、分散までの時間は1.2秒であり、透明化するまでの時間は大幅に変動し、一般的には最大0.12秒であり、4秒と同様に低かった。このことは、このような混合物の挙動パターンで有り、他の添加剤なしに、散乱および透明化速度の強い非対称性が、このような材料の用途メリットを制限する。さらに、冷結晶化はいくつかの混合物における永遠の課題であり、上にも下にも乏しい温度範囲であった。同様に、グレースケール用途に関しては、「休止状態」が十分安定していなかったという証左があった。
【0114】
実験例3 短シロキサン誘導体化メソゲンと、ネマチック混合物と、側鎖液晶ポリシロキサン(SCLCPolysiloxanes)を用いた相変性
上記例における制限は、本発明者らに、完全な配合は、階層化、可塑化および若干のメカニズムの相補的な貢献を必要とし、これらメカニズムにより、相の温度範囲、導電異方性およぶ散乱テクスチャを制御しなければならないことを教示した。以下の例は、いかにしてそのことを達成するかを示し、本発明の主題である配合を例示する。
【0115】
側鎖液晶ポリシロキサンの研究により、これらが複雑であることが示された。側鎖系の合成において、メソゲンの注意深い選択を必要とする。メソゲンが(側基であっても)長すぎる場合は、深刻な切替え特性の緩慢さを生じた。しかし、極めて短く垂下する種を使用する場合、この合成に関するチャレンジは系の収率および安定性に劇的な影響を与えた。さらなる複雑さが増すことになるが、SCLCポリシロキサンは多様なデバイス形式の製造に適したスメクチックA材料に直接配合できるのは、適正平均重合度(DP)を使用した場合にのみである、ことは明らかであった。
【0116】
メソゲン側鎖長の上下限界値間にモデルとなる系を選択することにより、適切なテストケースとしては、40CBダウン(下方)選択を生ずる。不当に粘度を増加させることなく配合の透明化温度を改善するために、実験的なテストの後にSCLCポリシロキサンの平均DPを選択した。このことは、Si2−8OCB(これ自体は、良好な特性と許容できるコストおよび収率の理由から選択した)のような種との配合に基づいて行った。ネマチックを選択するための実験設計は、用途の仕様および成分の利用可能性に基づく。特に、有用な温度範囲および複屈折性は重要な選択理由であった(下記参照)。配合研究は、下方選択種のパレットから選択し、また選択基準のための証拠を再帰的に検討した。
【0117】
重要な発見および選択基準の一つは、比較的低濃度で存在している間に生ずるべき液晶配合の透明化ポイントを可能にするSCLCポリシロキサンの能力である。この挙動が、有用な温度範囲が最も適度な装荷度で達成される、最適な設計ポイントを有することを発見した。さらに発見したことは、本発明による配合は、慎重な熱的履歴プロファイリングで観察できるSi8OCBの冷結晶化を排除することであり、この排除ができなければ、任意の純粋オリゴシロキサンメソゲンまたは単純な混合物の性能および用途を深刻に制限する。さらに、これら配合における側鎖液晶ポリシロキサンの使用により、ドメインサイズ設定と、イオン導電性および異方性の制御との双方を行うことを発見した。従って、このような配合剤は、これらの用途における材料の用途メリットを生ずる上で重要であることが判明した。
【0118】
テスト用ネマチック種(成分(c))の選択を、極めてよく特徴付けされた混合物(例えばMerck/BDH BL003とE7)の性能に基づいて行い、オリゴシロキサンでテンプレート化したスメクチックA相内で行った、ネマチックディスプレイ用途に市販混合物を使用できるようにするには、いかに複雑であるかを、E7に沿って探求した。これら市販の共融混合物と、自社で独自に調製した比較的単純なネマチック配合との間での比較により、スメクチックA散乱ディスプレイの用途要求を等しく満足する、簡素化された有機ネマチック混合物の解明に導いた。
【0119】
複合Si2−8OCB/SCLCポリシロキサン系は、ネマチック有機種の高濃度範囲を許容することができる。さらに、ネマチックの予配合により、シロキサン配合物に好ましい特性プロファイル(複屈折性、粘度、温度範囲)を付与するように容易に設計できることが示された。例えば、複屈折性は、4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、および同様の、それ自体スメクチック相を示さない成分(c)の種を用いて下方に調整でき、このことは、シアノビフェニル部分を含むシロキサンホスト系および同様の成分(c)の種と適合性があることを示し、これは、相分離スメクチック副層構造に適合する。
【0120】
実施例4
図6および
図7に示す示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムは、本発明の最終配合物の性質に対するシロキサン液晶(成分(a))の影響を示す。
・Si2−8OCB用の冷却および加熱データ(10℃/分)単独で、このメソゲンがスメクチック層状構造テンプレートを生ずることができる優れたホストをなすが、純粋な状態で使用するには、好適な液晶ではないことを示す。−10℃より低温で冷却したとき、メソゲンはさらなる秩序化した相を形成し、また再加熱したときには、低温結晶化を生じ、その後40℃で溶融してSmA相を再形成する。したがって、液晶相は40℃より下で準安定であり、また実際試料がSmA相に冷却し、その後室温に保持されると、緩慢に結晶化する。このことから、成分(a)の単独使用に基づく従来の提案、例えば米国特許第5,547,604号(Coles)および国際公開第2009/111919号(Halation)では、商業的に容認できる組成物は得られないことを示す。
・Si2−8OCBの液体SmA相は、個別ネマチックメソゲン、またはBL003(Merckから市販されている組成物)などの共融ネマチック混合物(成分(c))のいずれかを添加することによって、大幅に改善することができる。Si2−8OCB/BL003混合物のDSCデータによると、SI2−8OCBの望ましくない低温相挙動を抑えることができ、これにより、SmA相が−40℃より下でも存在できることが明らかになり、−40℃の温度はデバイスの運用に必要な保存温度範囲の下限を表す温度である。この混合物は良好な相範囲を有するが、等方性状態に遷移するための上限温度が低すぎる。さらに、このような混合物は、乏しい双安定または多重安定性により悩まされる、すなわち、切替え後の平衡状態に弛緩する傾向にあることが分かった。
・側鎖液晶ポリシロキサンのDSCにより、SmA相は、−3℃(材料をガラス状(層状相)にする温度)まで下げることができることを明らかにする。このことから、成分(c)および(d)なしで、成分(a)を使用することに基づく提案(米国特許第5,547,604号(Coles)および国際公開第2009/111919号(Halation)など)では、商業的に容認できる組成物が得られないことを示す。
・Si2−8OCB、ネマチックBL003、および側鎖液晶ポリシロキサンを含む配合(すなわち、本発明による配合であるが、イオンドーパントを含まない)は、−50℃より下でのガラス転移、および65℃超の透明化温度である、極めて広範囲のSmA相を示す。この配合は、意図した用途で容認される、広範囲のSmA、多重安定性および応答時間を示す。
【0121】
最終配合の複屈折性を調整できるよう有機ネマチックメソゲンが選択されるこのような配合のさらなる例を、本明細書末の表6および表8に示す。
【0122】
代表的な結果物として得られる混合物の切替え速度は、本明細書に記載の用途と一致することが本明細書に示されており、集計数値を以下の表に記載する。
【0123】
比較例
【表1】
参照文献A:”Electro-optic effects in novel siloxane containing oligomeric liquid crystal: Semectic A materials” Proceedings of SPIE (1995), Volume 2408, Pages 14-21
参照文献B:”Electro-optic studies of polymer liquid crystals and their implicutions for devieces”, M.J. Coles. MSc, Thesis Dept. of Physics & Astronomy, University of Manchester.
【0124】
本用途に含まれる実施例
【表2】
【0125】
したがって、透明状態および散乱状態双方に対する、本発明による反応時間は300m秒未満とすることができるように思われ、またその値は200m秒よりも短くすることができ、さらに、2m秒(透明化)および20ms(散乱)にさえすることもできた。
【0126】
本発明による組成物を、表6および表8にさらに記載する。
【0127】
Si28OCBの抱合せ選択は、このような種に関する従来の研究で、既に部分的にはなされた。一連のSi2−mOCB同族シリーズにおける他の要素(ここで、mは、シロキサンおよび芳香族部分を結合する炭化水素鎖中の「−CH2−」の単位数である)も好適である。
【0128】
図8および
図9は、純粋なシロキサンメソゲンならびに有機ネマチックホストおよびオリゴマーの配合に対しても同様の小角度X線散乱データを示す。
【0129】
図8では、(8−(4−シアノビフェニル−4−オキシ)オクチル)ペンタメチルジシロキサン、Si2−8OCBについて観察した強力な層の形成を示す。「+xy」は(℃)で行った実験温度を定義することに留意されたい。
【0130】
図9は、配合材料(組成物MM22066−58A)の層状化を示し、材料の50%は、正式な有機性のネマトゲンであり、さらに10%は、高分子性添加剤である。「+xy」は(℃)で行った実験温度を定義することに留意されたい。
【0131】
Si2−8OCBについての
図8における急峻なピークにより、
図1に関連して説明した副層状化は左右対称層内に明確に存在することが示される。副層状化が存在しない場合、ピークはもっと拡散するであろう。本発明による組成物に関して
図9からは、本発明の組成物中での副層状化が依然として存在しているのが分かる。副層構造は100℃の温度まで残っていることにも注目すべきである。このことから、必要な全ての設計属性を備える材料を提供する、本発明による組成物の能力をはっきりと示す。さらにまた、公開された特許文献および非特許文献から教示される境界外にある組成物の能力も示す。
【0132】
実施例5 好適なイオンドーパントでドープされたシリコン増補SmA相、
伝導性と導電異方性
導電異方性は、SDSプロセスを制御するのに重要である(例えば上述の方程式2)。高導電性は電極反応を不可逆的にし、それゆえデバイス寿命を脅かしがちであるため、導電性の大きさは重要である。
【0133】
上述のドーパント分類の導電性が、有利にも(あるドーパント濃度で)低下し得ることが観察され、また、これらの材料において、非シリコン増補SmA相と比べて、より低い導電性溶液ではその優れた散乱が長期間観察された。
【0134】
シロキサン誘導体化分子Si28OCB:(8−(4−シアノビフェニル−4−オキシ)オクチル)ペンタメチルジシロキサンと、8CB(4−シアノ−4′−n−オクチルビフェニル)との純粋な試料のイオン導電異方性は、
図10に示す実験データで対比され、8CBの導電異方性(一番上の点線)、純粋Si28OCB(最下行の点線)および本発明による配合試験試料(真ん中の点線、以下でさらに説明)の比較を示す。
【0135】
好適なドーパントSSD1でドープした8CB、セチルトリメチルアンモニウム過塩素酸塩(一番上の点線)、はシリコン増補材料と比較して、最も適度な導電異方性を示す。Si28OCBの値が著しく高い。この極端な挙動は、単独成分のシロキサンメソゲンで生ずることが観察されており、また複雑な混合物を含む配合では、まだ見受けられない。
【0136】
一般的には、例えば100〜200ppmの濃度での散乱を誘発する適切なイオン材料でドープしたシリコン増補SmA相は、低導電性および高い導電異方性を有する傾向にあることを観察した。前者の特性は電気的に切り替わるデバイスの寿命を延ばすのに役立ち、これは、電流導通時における電極反応の可逆性に関する潜在的な問題およびドーパントの劣化に起因する問題を最小限に抑えるからである。高い導電異方性は、
図1で説明したミクロ相分離に由来する別の結果である、すなわち、これらの材料にスメクチック層状構造を強制的に形成することによると考えられる。方程式3に示唆されるように、高い値は、電気的散乱の閾値を低下させる。
【0137】
シリコン増補スメクチックA相における誘電異方性
スメクチック動的散乱(SDS)デバイスの性能は、良好な誘電異方性(およびスメクチックA相の分子長軸に平行な、誘電率の高い絶対値)を得ることを推定させる。
【0138】
より分極したコア分子を選択することにより、シリコン誘導体分子で高い誘電異方性を得ることが可能となる。しかし、このような手法を採用する場合には、なされるべき重大な考慮事項がある。
図1につき上述した階層化プロセスに固有なのは、相分割を生じ、また強い導電異方性になることである。しかし、この利得(ゲイン)に反して、シロキサンは比較的弱く分極し、誘電率の大きさを希釈する作用がある。シリコンメソゲンの長年の研究から、本発明者らおよび他の研究者は、いわゆるAB分子、および関連するABAオリゴシロキサン液晶ハイブリッド系(ここで、Bはオリゴシロキサンであり、Aはメソゲンである)における部分相互間でのバランスをとる役割を研究してきた。これらの研究の核心に触れる結論は、分子充填(パッキング)が、相分割および良好な液晶特性を維持するのに重要であり、事実上分子パッキングは問題である。(例えば以下を参照されたい:Coles H.J. et al and Tchierske C.、参照文献10)
【0139】
長手方向に高い誘電率を示すシロキサン変性分子を合成する能力は、かなり容易に得ることができるが、液晶特性に対するこの利得(ゲイン)は制約される。分子分極の性質とは、拡張された芳香族鎖における改善された電子の非局在化に対応し、またそのような分子系における電荷移動特性にも対応する。しかし、それは、分子に強い色をもたらすものでもある(染料材料を参照)。もう一つの因子は信頼性であり、極めて強く分極する種は、酸化メカニズムおよび化学的相互作用により、極めて化学劣化を受け易い。合成上の観点から、反応収率および合成の複雑さのため、シロキサン変性した、極めて高い分極性を有する、純粋な分子SmA材料の開発が、本明細書が提案する用途では商業的に実行できないことを示唆する。しかし、本発明による配合の手法を用いれば、「極端な」化学物質を使用せずに、特性を大きく向上させることができる。
【0140】
散乱強度
明るい反射散乱テクスチャ(または代替的な半透明散乱テクスチャ)のいずれかに必要な散乱テクスチャを得るために必要なメトリクス(評価指標)は、
1.メソゲン配合の屈折率および異方性、および
2.選択した駆動方式によって駆動される、イオン散乱下で展開されたテクスチャにおける長さの規模および分布、
である。
【0141】
図11は、図示の直径(ミクロン単位で、ラムダ(λ)=波長である)の球体として扱った、異なる寸法の粒子における理論的な散乱効率を示す。プロットは以下の寸法を有する粒子に対するもので、ラムダ0.4での値によって識別され、また上から順に、2.0μm、1.0μm、10.0μm(波線)、5.0μm、0.5μm、0.2μmである。
【0142】
図12は、散乱状態と透明状態における、本発明による組成物の配合したスメクチックA散乱テクスチャを示し、均一テクスチャおよび数ミクロンから0.5ミクロンより下の範囲までダウンしたスケールを示す。この図は、極めて平坦で、無着色な白色散乱を与える。
【0143】
この散乱テクスチャは、層状メソゲンに対するイオン化した電気流体力学的渦効果の成果である。この場合、一部には、有効な弾性テンソルおよび導電異方性による相互作用に起因する、極めて微細なテクスチャ展開を促進し、構造が破壊される前に、極めて短い範囲でのイオン経路を生ずる。展開した微細構造は、
図12の写真から明らかである。しかし、
図13は、この結果がどのようにして紙状散乱を生ずるかを示し、この紙状散乱のメトリクスは、他の既存の反射型ディスプレイ(電子インクなど)のそれよりも優れている。
【0144】
図13では、組成物MM22066−58A(表6を参照)と同等な、本発明による組成物を有するM21948−7Aの配合によって保証されたディスプレイ基準を実現が見て取れる。
図13は、パウダー状電気泳動材料、白紙、および配合したスメクチックA液晶(本発明に従う)のそれぞれについての散乱テクスチャ測定および同一光学系で測定した直接比較輝度を示し、すなわち、これら配合の利点は、非シロキサンベース材料(例えば典型的な有機メソゲン)で見られるものよりも微細な散乱テクスチャを備えて、効率的に散乱することである。
【0145】
従来技術の電子インク、および本発明による組成物DC−HBFにおける、明るさおよびコントラストの比較は、以下のとおりである。
【表3】
【0146】
デバイスの均一性
上述した本発明のシリコン増補SmA電解質は、少なくともより反応性のある表面吸着部位へのアクセスを防ぐことにより、液晶セルにおけるガラス内面/インジウムスズ酸化物表面を変性するという特性を有する。
【0147】
SDSデバイスの製造において好適なドーパント(例えば、ミリスチルまたはセチルトリメチルアンモニウム過塩素酸)を用いた液晶配合でセルを充填するとき、このことは劇的なまでに明らかとなる。従来のSmAホストでは、アパーチャを充填することにより、液晶配合がセル内に流入し、その後、セルギャップを埋めるよう拡散するとき、ドーパントはセルの清浄な内側表面に吸着される傾向にある(このプロセスは、クロマトグラフィで発生するのと類似する)。充填ホール近傍で、ドーパントはガラスに吸着される(この部分でホメオトロピック整列および透明状態を促進する)。充填アパーチャから離れる部分では、ドーパント濃度は大幅に減少しているので、初期的には散乱できない場合もある。
【0148】
これらの問題は、SDSデバイスの製作および製造において重要な問題となっている。この問題は、初期「通電テスト」プロセスを用いることで克服することができ、この場合、セルは交互に散乱および透明化を生ずるよう設計された電気的波形を使用して連続動作させる。そのうち、均一性を確立できる(例えば、A4サイズにまで達するディスプレイセルにおいて)。しかし、これは製造上かなり不便であり、余分なコストがかかる。
【0149】
従来の有機SmA相とは対照的に、シリコン増補SmA相を使用するとき、この不都合は劇的に削減される。10×10cmのサイズにおいて、本発明の組成物を用いて作製された最新のデバイスは、極めて均一であり、充填後通電テストをすることなく即座に動作する。
【0150】
向上した寿命
強力な導電異方性を導く安定した層化の必要性と、優れたスイッチング特性の維持との間での暗黙の相剋は、イオン散乱およびメソゲン系双方の相補的な策定が不可欠であることが示唆される。文献によると、イオン分解が動的散乱状態デバイスにおける主な欠陥姿態の一つであることは、よく知られている。
【0151】
SDSデバイスの電気的アドレス処理において、通常、ミリ秒または数十ミリ秒の間にわたり、散乱を生ずる低周波波形をディスプレイパネル全体に印加する。これにより、「空白ページ」をセットアップし、そこに高周波数波形を用いた誘電性再配向により、情報を(行単位で)書き込むことができる。
【0152】
秩序(透明)状態および無秩序(散乱)状態における、本発明の組成物の双(または多重)安定性の結果として、情報が書き込む間に、電気的波形のみ加えるだけで済むため、消費電力は極めて低い。
【0153】
一般に、寿命は散乱条件の変化に左右される。短時間の散乱パルスが流れる間の電流が重要な要素となる。
【0154】
このような動作間で、デバイスは任意の時間で安定するため、散乱回数およびデバイスが維持できる透明動作の観点から寿命を測定することができる。このようなサイクル数は、ディスプレイ上に表示できる情報ページ数、またはウインドウパネルを切替えることができる回数として考慮することができる。
【0155】
ここで、好適なドーパントであるミリスチルまたはセチルトリメチルアンモニウム過塩素酸塩を用いることを仮定すると、(一般的に使用される臭化物イオンとは違って)酸化されないアニオン、および効率的に散乱するカチオン(例えば、ミリスチルまたはセチルトリメチルアンモニウム)を有することになる。さらに、不要な電解劣化を避けるために、慎重なDCバランス波形でデバイスを適正に駆動することを仮定する。このことは、散乱波形および透明化波形は、ほとんどDC成分を持たない交流波形であり、低周波散乱波形は、常にゼロでスタートし、またゼロで終了することを意味する。
【0156】
このような状況下で、SDSデバイスの欠陥姿態は通常、イオンドーパント(特に散乱カチオン)の欠乏に続いて、均一に散乱できなくなることである。このことは、部分的な散乱および均一性の欠如をもたらす。このプロセスに対する重大な貢献の一つは、電極での不可逆的な反応を生じることであり、もう一つは、本発明による配合が含まれる液晶セルの内面へのイオン吸着である。
【0157】
実際の散乱に使用されるピーク電圧の3分の1で散乱(例えば2〜10kHz方形波)を透明にするために用いる波形を連続的に加えるのに耐えない場合、この散乱も不適切であると考えられる。これは、透明化波形で一度に列単位の大規模な画素アレイにおける電気的なアドレス処理で、この誤差電圧が、ページがアドレス処理される全期間にわたり、全ての画素上に現れる。
【0158】
シリコン増補SmA相は、(情報が切替えられるページ数に対応する透明化動作から散乱切替え動作の回数によって測定した)寿命を観察した結果、これまでに有機SmA材料で観察された最高の数字よりも長いオーダーの大きさに近づけることができる。この理由は、以下の通りであると考えられる。
a)SDSデバイスの内面に散乱カチオン(陽イオン)吸着が、シロキサン部分によって表面上の活性部位をブロッキングすることにより、ほぼ確実に最小限となる。
b)活性部位のブロッキングは、表面反応の可逆性を確実にする上で十分補助をする。
c)これらのスメクチック相の平均導電性は、有機スメクチック相と比較して低い傾向にある。さらに、低電流で良好な散乱を生ずる。
【0159】
さらなる劣化の疑問に対して、300ppmのヘキサデシルトリメチルアンモニウム過塩素酸塩でドープしたシリコン増補SmA配合M22066−58B(組成は表6を参照)の、切替え動作数に対する散乱パルス発生中の若干の電流測定値を、
図14に示す。
【0160】
初期電流は、混合物中の疑似不純物イオン(電流通過によって即座に除去される)の存在に起因して高く(>1mA/cm
2)なっている。初期な低下後に電流は安定し、また徐々に低下していくことが分かる。3.5×10
6回の動作後での同一セルの測定では、電流密度が278μA/cm
2に下落していることを示した。140V(実効値)でもまだ極めて均一に散乱および透明化していた。
【0161】
この型のセルは20×10
6回の動作に近づいても良好で均一な散乱を示した。180マイクロアンペア/平方cm未満の電流密度で均一に散乱し続け、また20×10
6回の動作に近い寿命を示した。不純物や汚染物質のイオンを電解除去した後、散乱電流は2000万回の動作で200マイクロアンペア/平方cmのままであり、また散乱の閾値および均一性も良好なままである。
【0162】
同等の条件下では、有機スメクチックA相(例えば8CBと8OCBの混合物)全体は、初期的により高い電流密度(数ミリアンペア/cm
2)を示し、またより急速に低下する。さらに、大電流では均一に散乱しなくなる。同一ドーパントで慎重に(典型的な有機材料を)配合した混合物は、液晶の酸化還元保護、および2×10
6回の動作の寿命時間を得る他の方策を必要とする。これらはまた、初期設定および数千回動作をセットアップし、また均一散乱の確保のために通電テストが必要であり、このことは、有機メソゲン混合物全体(すなわち本発明組成物の成分(c))および同一イオン種(ヘキサデシルトリメチルアンモニウム過塩素酸塩)に対する、通電テストおよびイオン電流初期減衰を示す。
【0163】
最近の文献では、セチルメチルアンモニウムブロミドが配合に用いられており(Coles H.J.ら、参照文献7)、低AC場での散乱における信頼性の高い動作は「不可能」であることが述べられている。本発明者らの試験では、このドーパントは、臭化物イオンが臭素に酸化することに起因して、10
4回の動作よりも少ない回数でダメになる。過塩素酸アニオン(およびミリスチルまたはヘキサデシル(セチルとしても知られる)トリメチルアンモニウムカチオンのいずれかを用いて)でこれを置換した結果、シリコン増補SmA相では寿命は格別(10
7回動作以上)であった。
【0164】
有機およびシリコン含有ホスト相間の明確な差もまた、寿命試験において、散乱および透明化動作の回数を変化させた後に、デバイスに対して三角波形(140Vまたは−140V)を印加することによって、以下に示される。
【0165】
図15および
図16は、イオンドープしたスメクチックA材料の加速エージング曲線の比較を示し、3つの実験例において、本発明によるシロキサン増補スメクチックA系の配合を、(極めてよく類似するメソゲン部位がある)有機8OCBと比較している。従来既知の8OCB系に対して、本発明の組成物の寿命が延びていること(
図15)が示される。
【0166】
図15は、100万サイクルを超える動作にわたって一貫性のある動作を示すSmA配合(本発明のように)の加速エージングでの、周期的な場アドレス処理の(ボルタンメトリーな)描写を示す。これとは対照的に、
図16においては、有機スメクチックである8OCB(Si28OCBに密接に関連しており、
図15の配合で使用したのと同じイオンドーパントを使用している)の周期的ボルタンメトリー描写は、電解による分解の古典的な特徴を示す。2つの曲線を比較すると、イオン種のシロキサンベースの配合は、ピークイオンの広がりが無く、劣化を示すベースラインの傾きがシフトしない傾向にあることが分かる。このことから、8OCB単独よりも、本発明の配合における電極反応の優れた可逆性があることを示唆する。さらに、過塩素酸塩アニオンおよび第四級アンモニウムイオンの使用により、対応する臭化物アニオンよりも寿命を大きく延ばすことが示される。
【0167】
積層した液晶カラーセルの配合
これら配合の開発により、減法着色されたディスプレイモードが積層液晶セル構造を介して実現することができる。本発明では、屈折率コントラスト(複屈折性)を低減する能力を使用して、破壊状態での散乱を低下させ、したがって、材料は、部分的な散乱状態での半透明を維持し、また下層の色を、減法混色により伝送されたビームに混合することができる。このことから、三層積層要素の各層での配合において、多色性染料を使用することができる。積層を動作させるように着色することで、全色域への到達を可能とする補色を使用することができる。ブラック(K)の添加は、ある用途では望ましい。染料を用いる着色は、着色した背面板および当業者に既知である他のプラクティスはとの組合せで行うことができ、着色された反射型ディスプレイまたは(その代替案として)照明ディスプレイに多様な用途に必要な性能を与えることができる。例えば、標準的な補色であるシアン、マゼンタ、イエローの層を、必要に応じて黒色層でも使用でき、良好な輝度を得ることができる。
【0168】
図17は、この原理の実証を可能にするために、屈折率を大幅に低減した本発明配合の単純な例を示すグラフである。この図では、セル厚が12μmであり、等方性のM22066−142C(組成は表6を参照)を充填したスメクチック液晶の透過率であって、等方性状態(一番上のライン)、透明(上から2番目のライン)、散乱(下から2番目のライン)状態における透過率が示されている。この組成物MM22066−142Cの等方性状態を基準とした。低複屈折性の組成物MM22268−30A(組成は、表8を参照)を充填した同様のセルの散乱状態での透過率相当(一番下のライン)も示されている。低複屈折性組成物(一番下のライン)と、より高い複屈折性配合(下から2番目のライン)とのコントラストは、はっきりしている。新しい分子系を開発する必要なしに、用途の必要性の範囲で配合したこの能力は、製造上の観点からも、極めて魅力的である。
【0169】
請求項1に記載のような、本発明組成物は、成分(a)〜(d)を含み、さらに随意的に以下を含む。すなわち、
2色性染料または発光染料(成分(e):請求項8を参照)、
粘度調整溶媒または希釈剤(成分(f)):請求項9を参照)、
少なくとも1つの分子(例えば、円盤形状分子)であって、液晶ではないが、配合に組み入れることができ、スメクチックA相の質または組成物(成分(g):請求項10参照)の構造を劣化させることがない、該分子、および
50重量%以下の複屈折変更用添加剤(成分(h):請求項12を参照)
を含む。
【0170】
低複屈折性の組成物を表8に示す。
【0171】
本発明による組成物中の成分の範囲
重量%で、これら成分の量における広い範囲は、特許請求の範囲および下記表に記載し、この表は、狭い範囲も付記し、任意の成分における各範囲の限界を、同一成分における任意の他の範囲における限界に組合せることができ、また下記に列挙する組成物における任意の成分の範囲は、他の成分の量とは、特記しない限り、無関係である。
【表4】
【0172】
本発明はまた、一般化学式IV(請求項29参照)の第四級アンモニウム塩の形式である新規なドーパントを備える組成物を提供する。請求項29の組成物におけるドーパントの量は、0.001〜1重量%(例えば0.01〜0.5重量%または0.05〜0.1重量%)である。
【0173】
本発明の組成物を形成するのに使用する化合物の製造は、液晶分野の文献で周知である。例えば、以下のとおりである。
【0174】
オリゴシロキサン(成分(a)):基本的な合成が、文献の材料として例示されており、例えば本発明者らの文献「J. Materials Chemistry, 1994, 4(6), 869-874」を参照。
【0175】
SCLCPs(成分(d)):合成方法は、文献に記載されており、文献を参照することで当業者には明らかであろう。下記文献も参照。
「Investigations on liquid crystalline polysiloxanes, 1. Synthesis and characterization of linear polymers. Finkelmann. Heino; Rehage, Guenther. Phys.-Chem. Inst., Tech. Univ.」、「Clausthal, Clausthal-Zellerfeld, Fed. Rep. Ger. Makromolekulare Chemie, Rapid Communications (1980), 1(1), 31-4」、「Preparation of liquid-crystalline polysiloxanes with terminal cyano groups in the side chains. Gray, George W.; Laccy, David; Nestor, Gary; White, Michael S. Makromolekulare Chemie, Rapid Communications (1986), 7(2), 71-6」。
【0176】
有機イオンドーパント(成分(b)):市販品で入手可能である。
【0177】
シロキサン変性イオンドーパント(成分(b)):これらの合成は、熟練LC(液晶)化学者にとっては容易である。
【0178】
有機液晶(成分(c)):市販品で入手可能であり、また、文献に記載されている。
【0179】
2色性染料:市販品で入手可能である。
【0180】
同様に、本発明の組成物を含むディスプレイを駆動するのに必要な電極および電気回路の配置は、ディスプレイの分野でよく知られているものと同じであり、ここではさらに詳細に説明する必要もないであろう。
【0181】
参照特許文献リスト(参照により内容は本明細書に組み込まれるものとする)
参照文献1「‘Electrically Induced Scattering Textures in Smectic A Phases and their Electrical Reversal’ 1, W.A. Crossland, D. Coates, J. H. Morrissey, B. Needham ,Annales de Physique, Vol. 3, No. 2-4, pp 325. 1978」
参照文献2「‘Electrically Induced Scattering Textures in Smectic A Phases and tlieir Electrical Reversal’, D. Coates, W.A. Crossland, J. H. Morrissey, B. Needham, J.Phys: D (Applied Phys), Vol. 11, pl, 1978 」
参照文献3「‘An evaluation of smectic dynamic scattering for high complexity displays with on-screen memory’ W.A Crossland, P.J. Ayliffe, Proc. SID, 23, (1), 1982 」
参照文献4「‘Dielectric and Conductivity Studies of Smectic A Materials towards improved Dynamic Scattering Display Characteristics’, D. Coates, A B Davey and C. J. Walker, Proceedings of Eurodisplay, pp96-99, 1987」
参照文献5「‘A novel approach to flat screen displays: An electrically addressed smectic storage device’ W.A. Crossland, S. Cantor , Proc.SID Int. Symp, Orlando Florida, Digest of Technical Papers, 124- 127, 1985, ‘Electrically addressed Smectic storage device for large flat panel displays’ W.A. Crossland, S. Cantor , Electrical communications, 60, (1), 87*93, 1986 ,‘Large panel displays using smectic memory LCDs’, W.A. Crossland, S. Cantor , Electrical engineering 35, Aug 1985」
参照文献6「A variable tilt SmA electro-optic effect giving stored colours’, D. Coates, W.A. Crossland, J.H., Morrissey, B. Needham, Mol. Cryst & Liq. Cryst., Vol. 41 (Letters), pp 11-154, 1978」
参照文献7「Coles H.J. et al.;J. Phys D.,Appl. Phys.,40, 977-, 2007」
参照文献8「J.A. Geurst and W. J. A. Goosens, Phys. Lett., 41 a, 369, 1972」
参照文献9「‘The Physics of Liquid Crystals’, P G de Gennes, Clarenon Pres. 1974., ‘Liquid Crystal Devcices’, Blinov and Chigrinov」
参照文献10「Coles H J et al; 869, J. Mat. Chem., 4, 869, 1994」、
参照文献11「Coles M., Electro-optic studies of polymer liquid crystal systems and their implications for devices’ MSc Thesis. M. J. Coles. Dept of Physics and Astronomy, University of Manchester, 1995」、
参照文献12「Tschierske C,, J. Mat. Chem., 8, 1485, 1998」、
参照文献13「Dias, Felix B. et alia. ‘Ionic conduction of lithium and magnesium salts within laminar arrays in a smectic liquid - crystal polymer electrolyte’, Journal of the Chemical Society. Faraday Transactions, 92(1), 2599-2606, 1996. 」、
参照文献14「L. Brunsveld et alia, ‘The Influence of Lithium Perchlorate on Discotic Liquid Crystals and the Ion Conduction of their Mixtures’, Molecular Crystals Liquid Crystals, Vol . 33 1. pp. 449-456, 1999」
参照文献15「Blinov L. M. and Chrinov V. G.; ‘Electro-Optic Effects in Liquid Crystal Materials’; Springer Verlag; 1994」
【0182】
参照特許文献リスト(参照により内容は本明細書に組み込まれるものとする)
参照文献P1「‘Method for Preparing and Operating a Smectic Liquid Crystal display Cell having Infinite Storage Properties’, W.A. Crossland et al., 米国特許第4, 139,273号、1976年出願」
参照文献P2「‘Co-ordinate Addressing of Smectic Display cells’, W.A. Crossland et al., 米国特許第4、419,664号、1980年出願」
参照文献P3「‘Addressing Smectic Displays’,P.J. Ayliffe,米国特許第4,703,304号、1985年出願」
参照文献P4「‘Liquid crystal Display Incorporating Positive and Negative Smectic Material’, W.A. Crossland, J.H. Morrissey, D. Coates, 米国特許第4, 291,948号、1978年出願」
参照文献P5「‘Smectic A Colour Displays
1, W A Crossland, A B Davey, Gang Sun, C Dixon, PCT/GB 2005/003705(国際公開第2006/035213号、優先日2004年9月28日)」
参照文献P6「国際公開第2006/035213号(Crossland et al)」
参照文献P7「Coles, Hannington et al., 米国特許第5,455,697号公報 and 米国特許第5,547,604号公報」
参照文献P8「‘Liquid Crystal Dopants, Netland, K. et al., 欧州特許第1,537,190号」
【0183】
表5 高複屈折性ネマチック予配合(成分(c))
【表5】
【0184】
表6 高複屈折性スメクチックA配合
【表6】
【0185】
表7 低複屈折性ネマチック予配合(成分(c))
【表7】
【0186】
表8 低複屈折性配合
【表8】
【0187】
表9 省略形
【表9】