(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5771740
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】前後方向に調節可能な車両シート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/08 20060101AFI20150813BHJP
【FI】
B60N2/08
【請求項の数】13
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-511768(P2014-511768)
(86)(22)【出願日】2012年5月23日
(65)【公表番号】特表2014-515328(P2014-515328A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】EP2012002190
(87)【国際公開番号】WO2012175166
(87)【国際公開日】20121227
【審査請求日】2013年11月26日
(31)【優先権主張番号】202011102248.3
(32)【優先日】2011年6月21日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】511007886
【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ コンポーネンツ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(72)【発明者】
【氏名】ルイス、 ゲオルク
(72)【発明者】
【氏名】ウッジンガー、 カール
【審査官】
佐々木 一浩
(56)【参考文献】
【文献】
仏国特許出願公開第02885561(FR,A1)
【文献】
独国特許発明第102006021884(DE,B3)
【文献】
特開2010−6242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に調節可能な車両シートであって、シートに固定された第1シートレール(2)と、前記第1シートレールをガイドし且つ車両構造体に固定された第2シートレール(3)と、前記第1シートレール(2)を前記第2シートレール(3)内に固定することによってシートの前後位置を解除可能にロックするためのロック装置(4)と、旋回軸(S)を中心に旋回させることができ且つ前記ロック装置(4)と相互作用する2つ作動端(6)を有するレバー(5)とを両側部に有し、前記作動端(6)の少なくとも一方に多機能部品(8)の部分領域がまたがり、前記多機能部品(8)がステップガードを形成すると共に前記作動部(6)の上方への移動を制限し、その結果、前記レバーの誤操作(5)に対する安全装置を形成し、
前記作動端(6)にまたがる前記部分領域が前記多機能部品(8)のV字状屈曲領域(8b)によって形成され、
前記屈曲領域(8b)の角領域が前記第1シートレール(2)を越えて横方向に突出し、
前記作動部(6)の上方への移動を制限するために、前記レバー(5)の前記作動端(6)への湾曲遷移領域が、前記屈曲領域(8b)の前記角領域に衝突する、車両シート。
【請求項2】
前記レバー(5)が前記多機能部品(8)によって形成される軸受ブッシュ(7)内に旋回可能に装着されるか又は前記ブッシュ内に直接収容される、請求項1に記載の車両シート。
【請求項3】
前記レバー(5)の一部が横管であり、前記横管の端部が前記軸受ブッシュ(7)内に収容される、請求項2に記載の車両シート。
【請求項4】
前記軸受ブッシュ(7)が前記多機能部品(8)とは別体に形成され、且つ前記多機能部品(8)に形成されたベアリング開口部(8i)内に確実に収容され、前記ブッシュが車両シート中央縦断面の側から前記ベアリング開口部(8i)に導入される、請求項1から3のいずれか1項に記載の車両シート。
【請求項5】
前記多機能部品(8)が実質的にz方向(z)に延びる基体(8a)を有し、前記基体(8a)が、前記屈曲領域(8b)と、前記屈曲領域(8b)から延びる2つの領域(8c,8d)とを有し、前記2つの領域(8c,8d)が車両シート前後方向(x)に延びる、請求項1から4のいずれか1項に記載の車両シート。
【請求項6】
前記2つの領域(8c,8d)が互いに整列される、請求項5に記載の車両シート。
【請求項7】
前記多機能部品(8)が下側横方向ラグ(8j)を有する基体(8a)を有し、前記下側横方向ラグが前記基体(8a)から垂直に、xy平面に延在する、請求項1から6のいずれか1項に記載の車両シート。
【請求項8】
前記多機能部品(8)が上側横方向ラグ(8k)を有する基体(8a)を有し、前記上側横方向ラグが前記基体(8a)から垂直に、xy平面に延在する、請求項1から7のいずれか1項に記載の車両シート。
【請求項9】
前記多機能部品(8)が前記屈曲領域(8b)を備える基体(8a)を有し、前記屈曲領域(8b)を越えて延び、前記基体(8a)から垂直に、xy平面に延在する下側横方向ラグ(8j)が設けられ、前記下側ラグ(8j)が前記屈曲領域(8b)の一部に中断部を有し、前記中断部がz方向に前記基体(8a)内に延び、前記レバー(5)の作動端(6)がこの中断部を通って突出し、前記中断部によって形成される前記基体(8a)の側面が前記作動端(6)の上方への移動を制限する止め具を形成する、請求項1から8のいずれか1項に記載の車両シート。
【請求項10】
前記中断部がz方向に前記基体(8a)の中心まで延びる、請求項9に記載の車両シート。
【請求項11】
前記多機能部品(8)が前記屈曲領域(8b)を備えた基体(8a)を有し、前記屈曲領域の2つの脚部が最大で90°の角度を形成する、請求項1から10のいずれか1項に記載の車両シート。
【請求項12】
前記多機能部品(8)が前記屈曲領域(8b)においてブリッジ(8g)を形成し、前記ブリッジが前記レバー(5)の前記作動端(6)への湾曲遷移領域にまたがる、請求項1から11のいずれか1項に記載の車両シート。
【請求項13】
接触領域において前記レバー(5)の前記作動端(6)への湾曲遷移領域の上側に又は前記ブリッジ(8g)の下側に減衰要素(9)が配置される、請求項12に記載の車両シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前後方向に調節可能な車両シートであって、シートに固定された第1シートレールと、前記第1レールをガイドし且つ車両構造体に固定された第2シートレールと、第1シートレールを第2レール内に固定することによってシートの前後位置を解除可能にロックするロック装置と、旋回軸を中心に旋回させることができ且つロック装置と相互作用する2つの作動端を有するレバーとを両側部に有する車両シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シートレール対の上方に配置された作動端と共に、旋回軸を中心に旋回させることができるレバーを用いて、シートレールロック機構をロック解除することができる、前後方向に調節可能な車両シートが開示されている。これらの作動端は、車両シートの下のシート前側に配置されたハンドルを持ち上げることによって起こるレバーの作動中に、旋回軸を中心とする上からの旋回運動の結果として、シートレールロック機構の対応する作動要素に作用する。
【0003】
作動端の踏み付けの結果としてシートレールロック機構が意図せずに解除されるのを防ぐために、距離を置いて作動端にまたがり、上からの荷重からそれを保護するステップガードを設けることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許発明第102006021884号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が基づく目的は、冒頭に述べたタイプの車両シートを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明に従って、請求項1の特徴を有する前後方向に調節可能な車両シートによって達成される。個別に又は互いに組み合わせて使用することができる有利な改良点が、従属請求項の主題を形成する。
【0007】
本発明によれば、前後方向に調節可能な車両シートは、シートに固定された第1シートレールと、前記第1シートレールをガイドし且つ車両構造体に固定された第2シートレールと、第1シートレールを第2シートレール内に固定することによってシートの前後位置を解除可能にロックするロック装置と、旋回軸を中心に旋回させることができ且つロック装置と相互作用する2つの作動端を有するレバーとを両側部に有し、作動端の少なくとも一方に多機能部品の部分領域がまたがり、多機能部品が、ステップガードを形成すると共に上方への作動端の動きを制限し、その結果レバーの誤操作に対する安全装置を形成する。
【0008】
ステップガードが作動端を保護すると共に作動端の上方への動きを制限し、その結果レバーの誤操作に対する安全装置を形成することによって、車両シートの使用者の安全性を高めることができる。特に乗車容易機能を有する3ドア車両では、作動端の上方向への移動制限は、例えば、独国特許発明第102009022979号明細書又は独国特許発明第102005044778号明細書に開示されるような、記憶装置用の作動装置が損傷を受けないために適切である。もちろん、ステップガードは5ドア車などの他の車両で使用することもできる。
【0009】
ステップガードの重量は、部分領域が屈曲領域によって形成される結果として、低く抑えることができる。
【0010】
特に好ましくは、レバーは、多機能部品によって形成されている軸受ブッシュ内に旋回可能に装着されるか、又は前記ブッシュ内に直接収容される。その結果、部品の数を減らすことができ、全体の重量を低減することができる。また、必要とされる第1シートレールへの接続がより少なくなる。
【0011】
特に好ましくは、横管がレバーの一部であり、横管の端部が軸受ブッシュ内に収納される。
【0012】
軸受ブッシュが多機能部品とは別体に形成され、多機能部品に形成されたベアリング開口部内に確実に収容される場合、ブッシュは、好ましくは、車両シートの中央縦断面側からベアリング開口部に導入される。この設置方向は、それが正しく設置され且つ軸受開口部内に保持されることを保証する。
【0013】
多機能部品は、好ましくは実質的にz方向に延びる基体を有し、基体は、前記屈曲領域と、屈曲領域から延びる2つの領域とを有し、2つの領域は、車両シート前後方向に延び、特に好ましくは互いに整列される。
【0014】
多機能部品は、有利には横方向に延びる前端部領域を有する基体を有する。同様に、多機能部品は、有利には横方向に延びる後端部領域を有する基体を有する。
【0015】
前端部領域及び/又は後端部領域は、有利には、第1シートレールの平坦面の外側端の所まで延びている。
【0016】
多機能部品は、好ましくは、基体から垂直にxy平面内に延びる下側横方向ラグを備えた基体を有する。特に好ましくは、屈曲領域の一部に中断部が設けられ、中断部が基体内に延び、レバーの作動端がこの中断部を通って突出し、中断部によって形成される基体の側面が上向きの作動端の動きを制限する止め具を形成する。中断部は、好ましくは基体内に、特にその中心の所まで延びる。
【0017】
多機能部品は、好ましくは上側横方向ラグを備えた基体を有し、上側横方向ラグは、基体から垂直にxy平面内に延びる。このラグは、一種の段差面を形成し、レバーの作動領域と従ってシートレールロック機構が意図せず解放されるのを防ぐ。
【0018】
屈曲領域の2つの脚部は、好ましくはそれらの間に最大で90°の角度を形成する。角度は、特に好ましくは約60度である。
【0019】
屈曲領域の角領域は、特に好ましくは第1シートレールを越えて横方向に突出する。
【0020】
詳細には、屈曲領域は、平面図において、中央領域にあるレバーの作動端への湾曲遷移領域を横切る。これにより比較的小さいねじり力がレバーに作用することが可能になり、レバーアームは、レバーの先端を下方に押す力に対抗するために可能な限り大きい。
【0021】
多機能部品は、有利には屈曲領域にブリッジを形成し、ブリッジはレバーの作動端への湾曲遷移領域にまたがる。ここで、ブリッジは、有利にはxy平面に延在する平坦面を有する。
【0022】
減衰要素が、特に有利には、接触領域においてレバーの作動端への湾曲遷移領域の上側に及び/又はブリッジの下側に配置される。
【0023】
図面に示される有利な例示的実施形態を参照しながら、本発明を以下でより詳細に説明する。しかしながら、本発明は、この例示的実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】ロックされたシートレール対に取り付けられた多機能部品の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
3ドア自動車のフロントシート列の車両シート1が例示的実施形態で設けられ、車両シート1の自動車内への配置及びその通常の進行方向が以下で用いられる方向の特定を定める。シート前後(縦)方向xは、進行方向に概ね平行に延びる。また、横方向は以下でy方向とし、垂直方向はz方向とする。
【0026】
車両シート1は、両側部の各々に、シートに固定された第1シートレール2と、車両構造体に固定された第2シートレール3とを有し、これらのレールは、その開示が本明細書に明示的に組み込まれている独国特許発明第102006021884号明細書に従って、2つのシートレール対を形成する。シートレール対は各々、さらに詳細には説明しないロック装置4を有し、ロック装置4は、本例においては前述の独国特許発明第102006021884号明細書又は独国特許出願公開第10050959号明細書に従って形成されるが、原則として別のデザインを有することができる。
【0027】
シートを前後方向に調節する目的で、ロック装置4を手でロック解除するために、ハンドルを備えたレバー5が設けられている。レバー5は、例えば、独国特許発明第102006021884号明細書又はその後に公開された独国特許出願公開第102010014394号明細書に記載されるように設計することができる。ここで、レバー5は、2つのシートレール対より上の領域に取り付けられた横管によって形成される旋回軸Sと、2つの折り曲げて拡大された作動端6とを有し、作動端6は、第1シートレール2を越えて突出し且つロック装置4と相互作用し、レバー5を作動させると、シートレールロック機構を解除する。ここで、本例では、ハンドルは、図面に示すように、2つの作動端6の一方で連続的に形成される。
【0028】
しかしながら、シートレール2,3のロックはまた、ロックを解除するために、旋回軸Sを中心に旋回させることができ且つ少なくとも部分領域においてシートレール対より上に延びる少なくとも1つの作動端を有するレバーが設けられる、別の方法で行うことができる。
【0029】
ハンドルに接続される部分の配置は別として、旋回軸Sを形成する横管へのレバー5のシートレール対・レバー配置全体の構成は、車両シート1の車両シート中央縦断面x−yに対して鏡面対称をなすので、片側のみを以下でより詳細に説明する。
【0030】
横管は、両側においてその端部領域が、第1シートレール2上に配置された曲げ加工板金部品に収容される軸受ブッシュ7内に装着されており、曲げ加工板金部品を、以下で多機能部品8と称する。材料の適切な設計及び組み合わせを前提として、軸受機能もまた多機能部品8で直接行うことができる。
【0031】
本発明の本質を形成する多機能部品8を以下でより詳細に説明する。多機能部品8は、その2つの脚部が90°よりやや小さい角度を形成するV字状屈曲領域8bと、前後方向に延びる2つの整列された領域8c,8dと、横方向yに延びる2つの端領域部8e,8fとを備えた、実質的にz方向zに延びる基体8aを有し、端部領域8e,8fは、外側へ、すなわちシートの外側の方向に延びる。屈曲領域8bは、その角領域が、第1シートレールを超えて外側に向かって横方向に突出する。
【0032】
後端部領域8fには、シート前後方向xと反対に折り曲げられ且つ開口部を有するラグ8hが設けられ、開口部にはネジが差し込まれ、第1シートレール2に接続されている。多機能部品8の前方領域8cには、多機能部品8の金属薄板(シートメタル)からベアリング開口部8iが打ち抜かれ、今は軸受ブッシュ7が確実に収容されている。ここで、軸受ブッシュ7は、ベアリング開口部8iの中に横管側から挿入される。
【0033】
下側横方向ラグ8jが領域8c内にベアリング開口部8iに隣接して設けられ、ラグは90°曲げられ、従ってxy平面内に延在し、その結果、第1シートレール2との大面積軸受接触をもたらす。下側横方向ラグ8jは屈曲領域8bの形状に従い、前記ラグは第1シートレール2を越えて横方向に突出する領域で中断され、中断部はz方向において基体8aのほぼ中央まで延び、(
図1参照)、後端部領域8fに隣接する領域8dに達する。ここで、下側横方向ラグ8jの(基体8aに垂直な)幅は、屈曲領域8bよりも領域8c,8dにおいてかなり大きい。下側横方向ラグ部8jは、本例では、同様に、第2シートレールに固定するために機能する開口部を有し、この開口部及び前端部領域8eはそれらの間に軸受ブッシュ7をほぼ中央に収容する。
【0034】
上側横方向ラグ8kが屈曲領域8bにさらに設けられ、このラグの幅はこの領域にある下側横方向ラグ8jに対応するが、このラグは連続的に形成される(
図3参照)。下部に設けられた中断部により、上側横方向ラグ8kは、基体8aの残りの部分と共にブリッジ8gを形成し、ブリッジの上側は、本例では湾曲していないが、全長にわたってxy平面に延在するように配置される。
【0035】
補強の目的を有するスロット状のビード8lが、前方領域8cと屈曲領域8bとの間、及びまた後方領域8dと屈曲領域8bとの間の遷移領域に、いずれの場合にも基体8aの中央に設けられる。また、製造に関連する理由で、応力緩和ノッチ8mが、上側横方向ラグ8kの前端及び後端に設けられる。
【0036】
多機能部品8は、横管のための軸受機能に加えて、さらに2つの機能を有する。従って、屈曲領域8bはレバー5の作動端6を保護し、横管の下部を通って案内されるハンドルの延長部分として示される側にあるこの作動端は、外側に曲げられ、そのオフセットの後、多機能部品の屈曲領域8bの下に直接延び、第1シートレール2の外側で終端する。レバー5の作動端6が屈曲領域8bの下に延びるということは、それが保護されること、すなわち、屈曲領域8bが作動端6のためのステップガードを形成することを意味する。
【0037】
また、屈曲領域8bは、下側ラグ8jの中断部の領域に止め具を形成し、この止め具は作動端6の上方への移動を制限し、すなわち、ハンドルは任意の所望の程度まで下方に押されることができず、動きが多機能部品8によって制限され、その結果、レバー5は誤操作から保護される。ここで、上方向への移動制限のために、作動端6への湾曲遷移領域が、多機能部品8の屈曲領域8bの突出した角領域に衝突する(
図3参照)。発生し得る衝撃を減衰させるために、減衰要素9、例えば、ゴム緩衝器又は発泡体が、作動端6への遷移領域でレバー5に取り付けられる。原則として、減衰要素は、ブリッジ8gの下側に配置することができる。発生し得る比較的大きな力を支持することができるようにするために、第1シートレール2の平坦面の端まで到達する2つの端部領域8e,8fが設けられ(
図3参照)、その結果、全レール幅が使用される。
【0038】
多機能部品8を曲げ加工板金部品として説明したが、多機能部品8を製造する別の方法、特に射出成形も可能である。
【0039】
また、本例では、多機能部品8は、2つのネジによって第1シートレール2に取り付けられる。しかしながら、これもまた、溶接によって、又は他の何らかの適切な方法で行うことができる。
【0040】
上記明細書、特許請求の範囲及び図面で開示された特徴は、本発明をその様々な構成で実施するために、個々に及び組み合わせでの両方において重要であり得る。
【符号の説明】
【0041】
1 車両シート
2 第1シートレール
3 第2シートレール
4 ロック装置
5 レバー
6 作動端
7 軸受ブッシュ
8 多機能部品
8a 基体
8b 屈曲領域
8c 領域
8d 領域
8e 前端部領域
8f 後端部領域
8g ブリッジ
8h ラグ
8i 軸受開口部
8j 下側横方向ラグ
8k 上側横方向ラグ
8l スロット状ビード
8m 応力緩和ノッチ
9 減衰要素
S 旋回軸
x シート前後方向
y 横方向
z ロック方向