特許第5771748号(P5771748)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5771748ネットワーク要素の電力消費状態によるネットワークのグリーニング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5771748
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】ネットワーク要素の電力消費状態によるネットワークのグリーニング
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/721 20130101AFI20150813BHJP
   H04L 12/717 20130101ALI20150813BHJP
【FI】
   H04L12/721 Z
   H04L12/717
【請求項の数】19
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-522963(P2014-522963)
(86)(22)【出願日】2012年7月25日
(65)【公表番号】特表2014-522173(P2014-522173A)
(43)【公表日】2014年8月28日
(86)【国際出願番号】US2012048109
(87)【国際公開番号】WO2013016408
(87)【国際公開日】20130131
【審査請求日】2014年3月5日
(31)【優先権主張番号】61/511,461
(32)【優先日】2011年7月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン,ミングィ
(72)【発明者】
【氏名】ドン,ジエ
(72)【発明者】
【氏名】アルドリン,サム ケー.
(72)【発明者】
【氏名】リー,ヤング
【審査官】 浦口 幸宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−077954(JP,A)
【文献】 特開2011−015343(JP,A)
【文献】 特開2006−237849(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00−12/26
12/50−12/955
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークにおける経路の使用に関連する費用データと、前記経路の使用に関連する電力消費データとを有するデータ記憶部と、
前記費用データ及び前記電力消費データに基づき前記経路に関してスコアを決定するよう構成される少なくとも1つのプロセッサと
を有し、
前記通信ネットワークは、複数のネットワーク要素を通る一以上のバックグラウンドデータフローを有し、前記経路の使用に関連する前記費用データは、夫々のバックグラウンドデータフローが通るネットワーク要素ごとの当該バックグラウンドデータフローに係るルーティング費用と、前記経路における夫々のネットワーク要素上の新たなデータフローのルーティング費用とを足し合わせることによって、決定される、
装置。
【請求項2】
前記経路の使用に関連する前記費用データに第1の定数を乗じ、前記経路の使用に関連する前記電力消費データに第2の定数を乗じ、それらの結果を足し合わせることによって、前記費用データ及び前記電力消費データに基づき前記経路に関してスコアを決定する、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の定数若しくは前記第2の定数又はそれら両方は、ユーザによって選択される、
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、経路選択要求を受信するよう構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記データ記憶部は、複数の経路に関して費用及び電力消費データを記憶するよう構成され、前記プロセッサは、該費用及び電力消費データに基づき夫々の経路に関してスコアを決定するよう構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、最も低いスコアを有する経路を選択するよう構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、所与の閾値を超えるスコアを有する全てのデータ経路を検討から外すよう構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記経路に沿った論理リンクのための前記費用データは、IGPを用いて決定され、該IGPは、OSPF又はIS−ISである、
請求項1に記載の装置。
【請求項9】
複数のネットワーク要素からデータを受信するよう構成される経路計算要素を有し、
前記データは、前記複数のネットワーク要素の間の経路を確立するための費用を含み、
前記データは、前記複数のネットワーク要素の間の前記経路を確立するための電力消費データを更に含み、
前記経路計算要素は、前記費用及び前記電力消費データに基づき前記経路に関してスコアを決定するよう構成され、
一以上のバックグラウンドデータフローが複数のネットワーク要素を通り、前記費用が、夫々のバックグラウンドデータフローが通るネットワーク要素ごとの当該バックグラウンドデータフローに係るルーティング費用と、前記経路における夫々のネットワーク要素上の新たなデータフローのルーティング費用とを足し合わせることによって、決定される、
装置。
【請求項10】
前記複数のネットワーク要素の間の前記経路を確立するための電力消費データは、前記複数のネットワーク要素のデータトラフィック負荷の容量の別個のパーセンテージ範囲に対するネットワーク要素の電力消費データを含む、
請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記複数のネットワーク要素の間の前記経路を確立するための電力消費データは、遊休状態モード及び休止状態モードにあるネットワーク要素の電力消費データを含む、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記データトラフィック負荷は、C−Stateとして表され、対応する電力消費データは、P−Stateとして表される、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記P−Stateは、前記ネットワーク要素が休止モードにあることを前記C−Stateが示す場合に約零であり、前記P−Stateは、前記ネットワーク要素が遊休モードにあることを前記C−Stateが示す場合に最大値の半分を超え、前記P−Stateは、複数のC−State範囲の夫々にわたっておおよそ一定であり、前記P−Stateは、最大のC−Stateのほぼ半分からほぼ最大のC−Stateまで延在するC−State範囲にわたってほぼ最大である、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
通信ネットワークにおける複数の経路に関して費用データを求めるステップと、
前記複数の経路に関して電力消費データを求めるステップと、
前記費用データ及び前記電力消費データに基づき前記複数の経路に関して1又はそれ以上のスコアを決定するステップと
を有し、
前記通信ネットワークは、複数のネットワーク要素を通る一以上のバックグラウンドデータフローを有し、前記費用データは、夫々のバックグラウンドデータフローが通るネットワーク要素ごとの当該バックグラウンドデータフローに係るルーティング費用と、前記経路における夫々のネットワーク要素上の新たなデータフローのルーティング費用とを足し合わせることによって、決定される、
方法。
【請求項15】
前記経路のスコアに基づき新たなデータトラフィックに関して経路を選択するステップ
を更に有する請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記費用データ及び前記電力消費データに基づき前記複数の経路に関してスコアを決定する前記ステップは、現在のネットワーク使用状態において既存のデータトラフィックのためのデータを用いて複数の経路に関して単一のスコアを決定するステップを有する、
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
現在のネットワーク使用状態のルートとは異なるルート中の複数の経路のうちのいずれかの経路をデータが通る状態である、代替のネットワーク使用状態に関してスコアを決定するステップ
を更に有する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
代替のネットワーク使用状態に関するスコアが現在のネットワーク使用状態に関するスコアよりも低い場合は既存のデータトラフィックをルーティングするステップ
を更に有する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
既存のデータトラフィックは、ネットワーク要素が休止状態モードに置かれることを可能にするようルーティングされる、
請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
大規模ネットワークは、通常は、相互接続されたネットワーク要素(Network Element;NE)の複層的なウェブへ接続された多くのクライアントマシンを有する。通常、複数の冗長なNEが、互いのためのバックアップシステムとして機能するよう存在する。いずれか1つのNEが適切に機能しなくなる場合に、冗長なNEは、失敗したNEデータトラフィックを即座に受け入れて、ネットワークが正常に機能し続けることができるようにする。
【0002】
クライアントマシン間のデータトラフィックは、通常は、もっぱら費用アルゴリズムに基づきネットワークをルーティングされる。費用アルゴリズムは、システム遅延及び信頼性を表すよう意図された様々なメトリックを含んでよい。典型的な費用アルゴリズムは、ネットワーク電力利用に関する如何なるメトリックも含まない。その結果、従来の費用のみのルーティングはエネルギ効率を無視し、著しくエネルギ効率が悪い態様で機能するようネットワークに求めることがある。例えば、2つのデータ経路は、たとえ1つのNEがそれら両方の経路を扱うことができ、他方のNEが休止状態モードに置かれることを可能にするとしても、2つのNEを通ってルーティングされることがある。増加の一途をたどるエネルギの費用と、増大する通信帯域幅に対するコンスタントな需要とに起因して、エネルギ効率のよいプロセスの採用は、電気通信サービスプロバイダを著しい金銭上の無駄から救うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存のプロセスは、一貫した且つ有用なフォーマットにおいて異なるネットワーク状態にあるネットワークに関して電力消費データを集めることができない。ネットワークに関する十分な電力消費データなしでは、増大するエネルギ効率のための理にかなったルーティング決定は行われ得ない。一貫したエネルギ効率メトリックなしでは、如何なるデータ経路もエネルギ費用を考慮せずに設定され、そして、既存のトラフィックは、システム要求が変化する場合に、より最適なデータ経路へ転送され得ない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態において、本開示は、通信ネットワークにおける経路の使用に関連する費用データを有するデータ記憶部を備える装置を含む。データ記憶部は、経路の使用に関連する電力消費データを更に有する。装置は、費用データ及び電力消費データに基づき経路に関してスコアを決定するよう構成される少なくとも1つのプロセッサを更に有する。
【0005】
実施形態においては、本開示は、複数のネットワーク要素(NE)からデータを受信するよう構成される経路計算要素(path computation element;PCE)を有する装置を含む。データは、複数のNEの間の経路を確立するための費用及び電力消費データを有する。PCEは、費用及び電力消費データに基づき経路に関してスコアを決定するよう構成される。
【0006】
実施形態において、本開示は、通信ネットワークにおける複数の経路に関して費用データを求めるステップと、前記複数の経路に関して電力消費データを求めるステップと、前記費用データ及び前記電力消費データに基づき前記複数の経路に関して1又はそれ以上のスコアを決定するステップとを有する方法を含む。
【0007】
これら及び他の特徴は、添付の図面及び特許請求の範囲に関連して読まれる以下の詳細な説明から、より明らかに理解されるであろう。
【0008】
本開示のより完全な理解のために、ここで、添付の図面及び詳細な説明に関連して読まれる以下の簡単な説明が参照される。なお、同じ参照符号は同じ部分を表す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ネットワークの実施形態の接続図である。
図2】ネットワークの実施形態の接続図である。
図3】NEの実施形態の概略図である。
図4】NEの実施形態の電力消費データの例の棒グラフである。
図5】表形式におけるNEの実施形態の電力消費データの例である。
図6】ネットワークサブセットの実施形態の概略図である。
図7】新規なルート選択方法の実施形態のフロー図である。
図8】ネットワークデータトラフィックの負荷最適化方法の実施形態のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1又はそれ以上の実施形態の例示的な実施態様が以下で与えられるが、開示されるシステム及び/又は方法は、現在知られていようと又は存在していようと、如何なる数の技術によっても実施されてよいことが、最初に理解されるべきである。本開示は、例示的な実施態様、図面、及び以下で例示される技術(ここで例示及び記載される例となる設計及び実施態様を含む。)に決して制限されるべきではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等の範囲内で変形されてよい。
【0011】
本願では、ネットワークの電力消費データを取得し、その電力消費データと従来の費用メトリックとに基づき理にかなったルーティング決定を行う装置及び方法が開示される。夫々のNEに関する電力消費データは、表形式において表される。NEに関する電力消費データは、そのNEを通る複数の別個のデータトラフィック負荷に関する表においてリストアップされる。NEに関する電力消費データはそのNEのP−Stateであり、電力消費データに対応するトラフィック負荷はそのNEのC−Stateである。データトラフィック負荷は、休止状態モードと、遊休状態と、NE容量のパーセンテージ範囲として夫々表されるNEに関する最大容量以下の負荷とを含んでよい。システムアーキテクチャに依存してNE又はPCEのいずれかであるルーティング要素は、考慮されるべき夫々のノード及び/又はリンクに関して電力消費データを収集及び/又は記憶する。ルーティング要素は、現在のネットワーク状態及び潜在的な代替のネットワーク状態を評価してよい。代替のネットワーク状態の夫々は、新たに要求されたルートを含んでよい。評価は式S=α×Cost+β×Consumptionを用いて行われてよい。なお、Sはスコアであり、Costはそのネットワーク状態の総計のルーティング費用であり、Consumptionはそのネットワーク状態の総計の電力消費量である。α及びβは、ルーティング費用又はエネルギ効率を支持して計算を重み付けするようネットワークオペレータ又は他のユーザによって選択され得る係数である。α及びβは関係α+β=1を保ってよい。評価が完了すると、ルーティング要素は、最低スコアを有する代替のネットワーク状態を選択し、然るべくルーティングしてよい。ネットワークはまた、現在のネットワーク状態のスコアを代替のネットワーク状態のスコアと比較することによって既存のトラフィックを最適化してよい。代替のネットワーク状態のいずれかがより低いスコアを有する場合は、ルーティング要素は、最低スコアを有する代替のネットワーク状態を選択し、然るべく既存の及び/又は新たなトラフィックを再ルーティングする。
【0012】
図1は、ネットワーク100の実施形態の接続図である。ネットワーク100は、複数のノードを介して接続された1又はそれ以上の経路計算クライアント(path computation client;PCC)110を有する。PCC110は、ノードを介して互いに情報を送ってよく、データ経路の源及び/又は送り先となることができる。ネットワーク100は、NE120を有することができる複数のノードを更に有し、NE120は、互い及び/又はPCC110の間でデータを送信してよい。ネットワーク100のノードは、1又はそれ以上の冗長なNE121を更に有してよい。冗長なNE121は、NE120が機能しなくなるか又は過負荷状態となる場合にデータトラフィックを受け入れるようネットワーク100において存在する。冗長なNE121は、所与の時点でデータを送信するのに必要とされないNE120である。ネットワークデータトラフィック負荷に応じて、冗長なNE121はNE120になることができ、NE120は冗長なNE121になることができる。夫々のNE120は、所与の時点でのネットワーク100におけるトラフィックの量であるネットワークデータトラフィック負荷の一部を管理する。ネットワーク100において、NE120、冗長なNE121、又はそれら両方はルーティング要素として動作してよい。ルーティング要素は、ネットワークルーティング決定を行うことに関与してよい。ルーティング要素はデータ記憶部を有してよく、データ記憶部は、通信ネットワークにおける1又はそれ以上のデータ経路の使用に関連する費用データを有してよい。データ記憶部は、データ経路の使用に関連する電力消費データ及び/又はネットワークにおけるルーティング決定を行うことに関する他のデータを更に有してよい。ルーティング要素は、後述されるように費用データ及び電力消費データに基づき経路に関してスコアを決定するよう構成される少なくとも1つのプロセッサを更に有してよい。ネットワーク100におけるルーティングは分散態様において行われてよい。
【0013】
NE120及び冗長なNE121は、動作するのに電力を消費することがある。NE120は、少数のデータ経路を管理するための大きな電力と、付加的なデータ経路を管理するための少量の追加の電力とを必要とすることがある。従来の費用のみのルーティングアルゴリズムは、そのような電力消費データを無視し、NE120及び冗長なNE121の両方を通してデータ経路をルーティングすることがある。そのような費用のみのルーティングアルゴリズムは、全てのネットワーク要素が常にアクティブであることを必要とし、これは準最適な電力消費につながる。ネットワーク100は、一部のNE120を通して可能な限り多くのデータ経路をルーティングし、それらのNE120に関する電力費用をわずかに増大させ、冗長なNE121から離れてデータ経路をルーティングすることによって、最適化され得、これにより、有意な電力節約のために冗長なNE121が休止状態に置かれることが可能となる。ネットワーク100の全体的な電力消費量はそれにより、冗長なNE121の低減した電力消費量とNE120の増大した電力消費量との間の差だけ削減される。図1の太線は、全ての冗長なNE121が休止状態に置かれることを可能にする最適化されたルーティングスキームを示す。
【0014】
図2は、ネットワーク200の実施形態の接続図である。ネットワーク200は、1又はそれ以上のPCE230がネットワーク100において見られるようなNE120及び121の代わりにルーティング要素として動作してよい点を除いて、ネットワーク100と実質的に同じである態様において動作する。PCE230は、Open Shortest Path First(OSPF)若しくはIntermediate System to Intermediate System(IS−IS)のようなInterior Gateway Protocol(IGP)、Simple Network Management Protocol(SNMP)、及び/又は同様のプロトコル若しくはアルゴリズムを用いて、複数のNE211からデータを受信するよう構成されてよい。データは、NE211の間の経路を確立するためのルーティング費用及び電力消費データを含んでよい。PCEはまた、後述されるように、ルーティング費用及び電力消費データに基づき経路に関してスコアを決定するよう構成されてよい。ネットワーク200は1又はそれ以上のPCC220を有してよく、PCC220はPCE230及び1又はそれ以上のNE211へ接続されてよい。NE211は、NE211の相互接続ネットワーク210の部分であってよい。
【0015】
図3は、NE300の実施形態の概略図であり、NE300は、ネットワーク100及び/又は200におけるノードとして機能してよい。当業者には当然に、用語「ネットワーク要素」又は「NE」は広範な装置を包含し、NE300はその単なる一例にすぎない。NE300は、説明を明確にするために含まれるが、決して本開示の適用を特定のNE実施形態又はNE実施形態の分類に制限するよう意図されない。本開示において記載される特徴/方法の少なくとも一部は、NE300のようなネットワーク装置又は要素において実施されてよい。例えば、本開示における特徴/方法は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアで実行されるようインストールされたソフトウェアを用いて実施されてよい。NE300は、例えば、スイッチ、ルータ、ブリッジ、サーバ等のような、ネットワークを介してフレームを運ぶ如何なる装置であってもよい。図3で示されるように、NE300は、他のノードからフレームを受信する複数の入口ポート320へ結合される受信機(Rx)310と、フレームを送信すべきノードを決定するよう受信機へ結合されるロジックユニット330と、ロジックユニット330へ及び他のノードにフレームを送信する複数の出口ポート350へ結合される送信機(Tx)340とを有してよい。ロジックユニット330は、1若しくはそれ以上のマルチコアプロセッサ及び/又はメモリ装置を有してよく、メモリ装置はデータ記憶部として機能してよい。入口ポート320及び/又は出口ポート350は、電気的及び/又は光学的な送信及び/又は受信要素を含んでよい。NE300は、ルーティング決定を行うルーティング要素であっても又はそうでなくてもよい。
【0016】
図4は、NE300のようなNEの実施形態の電力消費データ400の例の棒グラフである。電力消費データ400は説明のために用いられ、この記載に従って、例となる計算は例となるデータを有して始められてよい。グラフは、NEのデータトラフィック負荷容量の別個のパーセンテージ範囲に対する平均のNEの電力消費データ400を示す。データトラフィック負荷容量は、NEによって管理され且つ/あるいはNEを通ってルーティングされ得る接続及び/又はデータ経路の最大数であってよい。NEの電力消費データ400は、NEの製造者から入手可能であってよい。例となるデータは、NEが遊休状態の間に50ワットの電力を消費することを示す。これは、NEが、データ経路を管理しなくても動作時に50ワットの電力を消費することを意味する。NEは、その容量の1から10パーセントを管理する場合に平均70ワットの電力を消費する。NEは、10から20パーセントの間の容量で80ワット、20から30パーセントの容量で85ワット、30から40パーセントの容量で88ワット、40から50パーセントの容量で90ワット、及び50から100パーセントの容量で91ワットを消費する。当業者には当然に、電力消費データ400を有するNEは、データトラフィック負荷容量のより高いパーセンテージで動作する場合に単位電力あたりより多くのデータ経路を管理することができ、従って、NEのデータトラフィック負荷容量以下で漸進的により多いデータ経路を管理する場合に漸進的によりエネルギ効率がよくなる。
【0017】
図5は、表形式におけるNEの実施形態の電力消費データ500の例である。電力消費データ500は、それが表形式において表されている点を除いて、電力消費データ400と実質的に同じである。当業者には当然に、NEは、使用されない場合に休止状態モードに入るよう構成される。NEの休止状態モードに関するデータ500が表に加えられており、NEが休止状態モードにあるときは電力を消費しないことを示す。パーセンテージによるNEのデータトラフィック負荷容量はC−State列として表され、関連する電力使用量はP−State列として表される。
【0018】
図6は、ネットワークサブセット600の実施形態の概略図である。ネットワークサブセット600は、本願で提供される計算及び方法のための簡単な例を与える目的で開示される。ネットワークサブセット600は、ネットワーク100、ネットワーク200、及び/又は多くの他のネットワークアーキテクチャ若しくはトポロジのサブセットであってよい。ネットワークサブセット600は、ノードS610、ノードA620、ノードB630、及びノードT640を有してよい。それらのノードはNEを有してよい。ノードは、論理リンクによって局所的に接続又は結合されてよい。夫々のリンクは、OSPF若しくはIS−ISのようなIGP、SNMP、及び/又は同様のプロトコル若しくはアルゴリズムを用いて、従来のルーティング費用メトリックによって決定され得る関連するルーティング費用を有してよい。リンクSA653はノードS610とノードA620とを接続し、4のルーティング費用を有してよい。リンクSB651はノードS610とノードB630とを接続し、3のルーティング費用を有してよい。リンクBT652はノードB630とノードT640とを接続し、3のルーティング費用を有してよい。リンクAT654はノードA620とノードT640とを接続し、4のルーティング費用を有してよい。ネットワークサブセット600において、データは、第1のデータ経路661又は第2のデータ経路622に沿ってノードS610からノードT640へ送信されてよい。データ経路は、Shortest Path First(SPF)、Constrained Shortest Path First(CSPF)、Equal Cost Multi-Path(ECMP)ルーティング、[RFC 4915]によって定義されるmulti-topology(MP)、Resource Reservation Protocol − Traffic Engineering(RSVP−TE)、Label Distribution Protocol(LDP)、及び/又は他の一般的に用いられるルーティングプロトコル若しくはアルゴリズムのような様々なルーティングプロトコル/アルゴリズムによって決定されてよい。
【0019】
以下の式は、ネットワークサブセット600におけるデータ経路に沿った新しいデータフローのルーティング費用及び電力消費データの両方を考慮するために用いられてよい:
【0020】
【数1】
式1において、Sは、単一のデータ経路に沿った新しいデータフローに関するスコアであり、ルーティング決定のために使用されよく、Costは、式2によって決定されるデータ経路のネットワークルーティング費用であってよい。Consumptionは、電力消費データに基づくネットワークにおける全てのノード及び/又は論理リンクの電力消費量の和であってよい。α及びβは、より高いルーティング効率又はより高いエネルギ効率のために計算をバイアスするようシステムオペレータ又は他のユーザによって使用され得る係数であってよい。α及びβは、α+β=1の関係を維持してよい。式2において、fはi番目のデータフローであり、Pは、i番目のデータフローが横断する潜在的なデータ経路であり、Wは、特定のリンク及び/又はノードを用いるルーティング費用である。Costは、i番目のフロー及びバックグラウンドのデータフローを含む全てのデータフローに基づく総計のネットワークルーティング費用である。式1及び2は、全てのバックグラウンドフロー及び新しい潜在的なデータ経路に関するルーティング費用及び電力消費データに基づきネットワーク状態について合計スコアを決定するために使用されてよい。式1及び2は、i番目のフローを受け入れるよう代替の潜在的なデータ経路を選択することによって、繰り返し適用されてよい。その場合に、それらの結果は比較されてよく、最低の合計ネットワークスコアを有する潜在的なデータ経路が選択されてよい。式1及び/又は式2を用いることによって、ルーティング要素は、データ経路の使用に関連する費用データに第1の定数を乗じ、データ経路の使用に関連する電力消費データに第2の定数を乗じ、それらの結果を足し合わせることによって、費用データ及び電力消費データに基づきデータ経路に関してスコアを決定することができる。代替の実施形態では、式1及び式2によって具現される原理は、全体のネットワーク状態の電力消費量及びルーティング費用ではなく個々の経路の電力消費量及びルーティング費用のみを計算することによって、潜在的な経路のスコアを計算するために使用されてよい。
【0021】
式1及び2は、データネットワークサブセット600に基づく例となる評価計算の部分として使用される。計算の簡単のために、夫々のリンクは、図5で開示される電力消費データを有すると仮定され、夫々のノードは、電力を必要としないと仮定される。夫々のリンクは、毎秒10ギガビット(Gbps)のデータトラフィック負荷容量を有すると仮定される。第1のデータ経路661は、1Gbpsのバックグラウンドフローを有してよく、第2のデータ経路662は、2Gbpsのバックグラウンドフローを有してよい。アルファは0.6であり、βは0.4であると仮定される。夫々のリンクのルーティング費用は図6において挙げられている。現在のネットワーク状態のスコアは、次のように計算され得る:

=0.6×(2×8+1×6)+0.4×(80+80+70+70)
=133.2

ノードS610は、ノードT640へ追加の1Gbpsのデータトラフィックを転送すると決定してよい。ネットワークサブセット600において、第1のデータ経路661及び第2のデータ経路662は、そのような転送を達成するよう利用可能である。潜在的なデータ経路の1つを選択した後のネットワーク状態の潜在的なスコアは、次のように計算され得る:

=0.6×(2×8+2×6)+0.4×(80+80+80+80)
=144.8
=0.6×(3×8+1×6)+0.4×(85+85+70+70)
=142

なお、Sは、第1のデータ経路661を選択した後のネットワーク状態であり、Sは、第2のデータ経路662を選択した後のネットワーク状態である。ルーティング要素はNE120又はPCE230であってよく、第2のデータ経路662のスコアが第1のデータ経路661のスコアよりも低いので第2のデータ経路662に沿って新しいデータフローをルーティングしてよい。一方、従来の費用のみのルーティングシステムは、第1及び第2の両方のデータ経路を解析し、ルーティング費用6がルーティング費用8よりも低いので、電力消費の差に関わらず、逆の選択をするであろう。
【0022】
ネットワークサブセット600に置かれた必要条件に応じて、ルーティング要素はまた、バックグラウンドのデータトラフィックを再ルーティングすることによって、ネットワークサブセット600におけるデータトラフィック負荷を最適化することを考慮してよい。全てのデータトラフィックが第1のデータ経路661へ再ルーティングされる場合は、ノードA620、リンクSA653、及びリンクAT654は全て休止状態モードに置かれてよい。ネットワークサブセット600の状態のスコアは、次のように計算される:

=0.6×(4×6)+0.4×(88+88)=84.8

なお、Sは、全てのデータトラフィックが第1のデータ経路661に沿って再ルーティングされるネットワーク状態である。Sに関するスコアはS及びSのいずれに関するスコアよりも低いので、ルーティング要素はネットワーク状態Sを選択し、然るべくルーティング変更を行ってよい。
【0023】
図7は、新規なルート選択方法700の実施形態のフロー図である。ルート選択方法700は、wavelength switched optical networks(WSON)のような光ネットワーク、電気分野において動作するネットワーク、及び電力を消費するNEを有する他のネットワークにおいて使用されてよい。図7において、ステップ701で、ルーティング要素は、新しいデータ経路に沿って新しいデータフローをルーティングするための要求を受け取る。次いで、ステップ702で、費用データ及び電力消費データが、ネットワークにおける複数の潜在的なデータ経路に関して求められてよい。上記の式を用いると、ステップ703で、ルーティング要素は、異なる新しい潜在的なデータ経路を夫々含む複数の代替のネットワーク状態のスコアを決定してよい。代替案として、ルーティング要素は、ネットワーク状態のバックグラウンドのデータフローを考慮せずに、費用及び電力消費データに基づき夫々の新しいデータ経路を個別に評価してよい。次いで、ステップ704で、ルーティング要素は、最低のネットワーク状態又はデータ経路スコアをもたらす新しいデータトラフィックのための新しいデータ経路を選択してよい。効率の良さのために、ルーティング要素は、特定の基準に基づき明らかに次善のデータ経路を考慮から外してよい。例えば、ルーティング要素は、200を超えるスコア又は100ワットを超える電力消費データを有する全てのデータ経路を現在又は将来の考慮から外すよう構成されてよい。
【0024】
図8は、ネットワークデータトラフィック負荷の最適化方法800の実施形態のフロー図である。データトラフィック負荷の最適化方法800は、WSONのような光ネットワーク、電気分野において動作するネットワーク、及び電力を消費するNEを有する他のネットワークにおいて使用されてよい。ステップ801で、ルーティング要素は、最適化要求を受け取って、プログラミング又は入力に基づき最適化を開始するか、あるいは、別なふうに、ネットワークにおけるデータトラフィック負荷を最適化すると決定してよい。ステップ802で、ルーティング要素は、ネットワークにおける要素に関してルーティング費用及び電力消費データを求めてよい。次いで、ステップ803で、ルーティング要素は、上記の式を用いて、現在のネットワーク状態に関するスコアと、潜在的な代替の状態に関するスコアとを決定してよい。ステップ804で、代替の状態のスコアが現在の状態のスコアよりも低い場合は、ステップ805で、ルーティング要素は、最低スコアを有する代替のネットワーク状態に相反しない態様においてデータトラフィックを再ルーティングしてよい。既存のデータトラフィックのそのような再ルーティングは、1又はそれ以上のNEが休止状態モードに置かれることを可能にすることができる。現在のネットワーク状態が最低スコアを有する場合は、最適化は必要とされない。次いで、ステップ806で、ルーティング要素は、最適化を開始する要素へ適切な応答を送信してよい。
【0025】
複数の実施形態が開示され、当業者によってなされるそれらの実施形態及び/又は実施形態の特徴の変形、結合、及び/又は改良は本開示の適用範囲内にある。実施形態の特徴を組み合わせ、結合し、及び/又は削除することにより得られる代替の実施形態も本開示の適用範囲内にある。数値範囲又は制限が明示的に示される場合に、そのような明示された範囲又は正弦波、明示的に示されている範囲又は制限の範囲内にある同様の大きさの反復範囲又は制限を含むと理解されてよい(例えば、「約1から約10」は2、3、4等を含み、「0.10よりも大きい」は0.11、0.12、0.13等を含む、等)。例えば、下限Rl及び上限Ruを有する数値範囲が開示されているときはいつでも、その範囲内にある如何なる数も具体的に開示されている。特に、その範囲になる次の数が具体的に開示される。すなわち、R=Rl+k×(Ru−Rl)。ここで、kは、1パーセント刻みで増える1パーセントから100パーセントまでの変数である。すなわち、kは、1パーセント、2パーセント、3パーセント、4パーセント、5パーセント、・・・、50パーセント、51パーセント、52パーセント、・・・、95パーセント、96パーセント、97パーセント、98パーセント、99パーセント、又は100パーセントである。更に、上述されたように2つのRの数によって定義される如何なる数値範囲も具体的に開示される。請求項のいずれかの要素に関する語「任意に」の使用は、その要素が必要とされるか、あるいは代替的に、その要素が必要とされないことを意味し、いずれも請求項の適用範囲内にある。「有する」、「含む」、及び「備える」等の広い意味の用語の使用は、「〜から成る」、「本質的に〜から成る」、及び「実質的に〜から成る」等の狭い意味の用語をサポートすると理解されてよい。従って、保護の範囲は、上記に記載されている説明によって限定されず、以下の特許請求の範囲によって画定され、その範囲は、特許請求の範囲の主題のすべての均等物を含む。あらゆる特許請求項がさらなる開示として本明細書に組み込まれており、特許請求の範囲は本開示の実施形態(複数の場合もあり)である。本開示における引用文献、特に本願の優先日よりも後の刊行日を有する任意の引用文献の考察は、それが従来技術であることを認めるものではない。本開示において引用されているすべての特許、特許出願、および刊行物の開示は、それらが本開示を補助する例示的な、手続き上の、または他の詳細を提供する限りにおいて、参照によって本明細書に援用される。
【0026】
いくつかの実施形態が本開示において提供されてきたが、開示されているシステム及び方法は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく多くの他の特定の形態において具現化され得ることは理解されるべきである。本発明の実施例は例示とみなされるべきであり、限定ではなく、本明細書において与えられている詳細に限定されることは意図されていない。たとえば、さまざまな要素若しくは構成要素は組み合わされるか、又は別のシステムに統合されてもよく、あるいは、特定の特徴は省略されるか、又は実装されなくてもよい。
【0027】
加えて、さまざまな実施形態において個別又は別個のものとして説明及び例示されている技法、システム、サブシステム、及び方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のシステム、モジュール、技法、又は方法と組み合わされ、あるいは、統合されてもよい。互いに結合若しくは直接的に結合又は通信しているものとして図示又は説明されている他のアイテムは、それが電気的、機械的、又は他の様態であるかにかかわらず、何らかのインターフェース、デバイス、又は中間構成要素を通じて間接的に結合又は通信していてもよい。変更、置換、及び代替の他の例が当業者によって解明可能であり、本明細書に開示されている精神及び範囲から逸脱することなくなされ得る。
【0028】
[関連出願の相互参照]
本願は、“Greening the Network with the Power Consumption Statuses of Network Components”と題された、Zhang外による2011年7月25日付けで出願された米国特許仮出願第61/511461号に基づく優先権を主張するものであり、この特許出願は、その全文は参照により本願に援用される。
図1
図2
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図7
図8
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