(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通信手段は、取得されたアドレスに係るオブジェクトの有する通信部に対し伝達すべき伝達情報を送信し、当該オブジェクトは、受信した伝達情報に基づいて反応現象を発現させる少なくとも1つの反応現象出力部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の情報通信システム。
導出された通信先識別情報、前記接触検出部から出力された複数の接触位置、当該複数の接触位置の並進の度合い、当該複数の接触位置の回転の度合い、及び当該複数の接触位置から算出される当該オブジェクトの間の距離若しくは位置関係又は向き関係のうちの少なくとも1つに基づき、取得された通信先となるアドレスに対応付けて当該伝達情報を決定する伝達情報決定手段を更に有し、
前記通信手段は、決定された伝達情報を、当該伝達情報に対応するアドレスを宛先として送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報通信システム。
前記アドレス取得手段は、前記接触検出部から出力された複数の接触位置に基づいて導出した通信先識別情報から取得したアドレスと、当該複数の接触位置から算出される当該オブジェクトの前記接触検出面上での所在位置とを刻々対応付けた動的テーブルを生成し、
前記伝達情報決定手段は、当該伝達情報を送信する対象となる所在位置に対応するアドレスに、当該伝達情報を対応付けて決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報通信システム。
導出された通信先識別情報、前記接触検出部から出力された複数の接触位置、当該複数の接触位置の並進の度合い、当該複数の接触位置の回転の度合い、及び当該複数の接触位置から算出される当該オブジェクトの間の距離若しくは位置関係又は向き関係のうちの少なくとも1つに基づいて、又は当該伝達情報に基づいて、前記接触検出面に接触又は近接したオブジェクトに係る応答情報を決定する応答情報決定手段と、
決定された応答情報を出力する少なくとも1つの応答情報出力部と
を更に有することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の情報通信システム。
前記通信手段は、取得されたアドレスに係るオブジェクトの有する通信部に対し伝達すべき伝達情報を送信し、当該オブジェクトは、受信した伝達情報に基づいて反応現象を発現させる少なくとも1つの反応現象出力部を更に有し、
当該応答情報出力部の1つは、前記接触検出面と重畳する又は一致する画面を有し、該画面に画像を表示可能な画像表示部であり、
前記アドレス取得手段は、前記接触検出部から出力された複数の接触位置の並進及び/又は回転の度合いに基づいて、当該オブジェクトの前記接触検出面内における位置の移動及び/又は向きの転換に係る情報を算出し、
前記応答情報決定手段は、当該オブジェクトを発信源とする現象を表す応答情報としての現象画像情報を決定し、算出された該オブジェクトの位置の移動及び/又は向きの転換に係る情報に基づいて決定された前記画面上の位置に、決定した現象画像情報を、発信源が該オブジェクトである形で表示させ、
前記反応現象出力部は、当該複数の接触位置に基づく点で当該現象画像情報と関連する反応現象を発現させる
ことを特徴とする請求項5に記載の情報通信システム。
前記通信手段は、取得されたアドレスに基づいて、当該取得されたアドレスに係るオブジェクトの有する通信部との間で通信接続を確立することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報通信システム。
当該アドレスは、当該通信先識別情報によって特定されるオブジェクトの有する通信部に対応付けられた物理アドレス、又は当該通信先識別情報によって特定されるオブジェクトに付与された通信ネットワーク上のアドレスであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の情報通信システム。
前記アドレス取得手段は、当該通信先識別情報とアドレスとを対応付けた、予め生成されたテーブルを用いて、導出した通信先識別情報から、当該通信先となるアドレスを取得することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の情報通信システム。
接触検出面における複数の接触位置を同時に検出可能な接触検出部を有し、取得されたアドレスに係る対象と通信可能なユーザインタフェース装置に搭載されたコンピュータを機能させる情報通信プログラムであって、
前記ユーザインタフェース装置と通信可能な通信部を有するオブジェクトであって、前記接触検出面に接触又は近接させることによって前記接触検出部に接触位置を検出させる複数の接触付与部分を、前記ユーザインタフェース装置にとっての通信先を識別するための通信先識別情報に予め対応付けられた位置関係をもって配置した少なくともオブジェクトが、前記接触検出面に接触又は近接した際、前記接触検出部から出力された複数の接触位置に係る情報に基づいて、当該通信先識別情報を導出して通信先となるアドレスを取得するアドレス取得手段と、
取得されたアドレスに基づいて当該アドレスに係るオブジェクトと通信する通信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする情報通信プログラム。
接触検出面における複数の接触位置を同時に検出可能な接触検出部を有し、取得されたアドレスに係る対象と通信可能なユーザインタフェース装置における情報通信方法であって、
前記ユーザインタフェース装置と通信可能な通信部を有するオブジェクトであって、前記接触検出面に接触又は近接させることによって前記接触検出部に接触位置を検出させる複数の接触付与部分を、前記ユーザインタフェース装置にとっての通信先を識別するための通信先識別情報に予め対応付けられた位置関係をもって配置したオブジェクトが、前記接触検出面に接触又は近接した際、前記接触検出部から出力された複数の接触位置に係る情報に基づいて、当該通信先識別情報を導出して通信先となるアドレスを取得するステップと、
取得されたアドレスに基づいて当該アドレスに係るオブジェクトと通信するステップと
を有することを特徴とする情報通信方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0028】
[情報伝達システム]
図1は、本発明による情報通信システムの一実施形態を示す模式図である。
【0029】
図1によれば、本実施形態の情報通信システムは、
(a)タッチパネル・ディスプレイ101と、装置通信部113(
図3参照)とを備えたユーザインタフェース装置としてのタブレット型コンピュータ(タブレット)1と、
(b)オブジェクトとしてのキャラクタ表現体2及び2’と
を備えている。ここで、上記(a)のユーザインタフェース装置は、本実施形態のタブレット1に限定されるものではなく、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、デジタルサイネージ、各種券売機やキャッシュディスペンサ等、接触検出(タッチパネル)機能を備えた情報機器ならば種々の形態のものが採用可能である。
【0030】
タッチパネル・ディスプレイ101は、接触検出面における複数の接触位置を同時に検出可能な(マルチタッチ機能を有する)接触検出部と、接触検出面と重畳する又は一致する画面を有し、この画面に画像を表示可能な画像表示部とを含む。尚、上記の「同時に検出可能」とは、同時点で発生している複数の接触現象について、いずれの接触現象に係る接触位置をも検出することができる意である。このタッチパネル・ディスプレイ101として、このような機能部が備えられていれば、外付け型、オン・セル型、イン・セル型等、種々の構造のものが採用可能である。また、以下の説明において「画像」には、静止画像のみならず動画像(映像)も含まれる。
【0031】
さらに、タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部は、本実施形態において投影型静電容量方式による接触検出を行う。変更態様として、デジタルマトリックス抵抗膜方式を用いた接触検出部であってもよい。また、マルチタッチ機能を発揮できるようにした他の抵抗膜方式、表面型静電容量方式、超音波表面弾性波方式、又は赤外線走査方式等を採用することも可能である。
【0032】
タブレット1の有する装置通信部113は、後述するようにタッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部を介して取得されたアドレスに係る対象と無線通信可能な通信手段である。この通信対象としては、オブジェクトとしてのキャラクタ表現体2及び2’を採用することが好ましい。しかしながら、例えばタッチパネル・ディスプレイ101に接触又は近接することのない通信デバイスを通信対象とすることも可能である。
【0033】
キャラクタ表現体2(2’)は、装置通信部113との間で無線通信可能なオブジェクト通信部211(
図3参照)を有する。具体的には、後に
図3に示すように、装置通信部113は装置通信インタフェース102を介して、一方、オブジェクト通信部211はオブジェクト通信部インタフェース201を介して互いに無線通信を実施する。ここで、両者間の通信としては、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)通信、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)等の近距離無線通信、又はFelica(登録商標)を含むNFC(Near Field Communication)に代表されるISO/IEC規格で規定された近距離無線通信等を採用することが可能である。または、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)、又は3G(3rd Generation)等の事業者通信網を介した通信とすることも可能である。さらに、両通信部の間に外部のサーバを介したデータ通信とすることもできる。さらには、アドレス又はアドレスに該当する識別子を使用して通信先を特定する方式であるならば、赤外線通信や可視光通信等の光無線通信を採用することも可能である。
【0034】
キャラクタ表現体2(2’)は、さらに、接触付与面21(21’)に複数の接触付与部分(
図2参照)を有し、これらの接触付与部分を、装置通信部113にとっての通信先を識別するための「通信先識別情報」に予め対応付けられた位置関係をもって接触付与面21(21’)に配置している。ここで、各接触付与部分は、後に
図2を用いて説明するように、接触検出面に接触又は近接することによって、タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部に接触位置を検出させる作用を及ぼす。
【0035】
ここで、「通信先識別情報」は、装置通信部113が通信先を指定するのに使用する通信先のアドレス、例えばMAC(Media Access Control)アドレスやBD(Bluetooth Device)アドレスといった物理アドレスそのもの、または、IP(Internet Protocol)アドレスといった通信ネットワーク上のアドレスそのものの情報であってもよい。または、「通信先識別情報」は、通信先識別情報とアドレスとを対応付けたアドレステーブル103aを用いることによって通信先となる「アドレス」を決定可能なアドレス識別子であってもよい。さらに、Bluetooth(登録商標)のピコネット(piconet)における、マスタがスレーブを識別するための論理アドレス(Logical Transport Address)といったような通信先識別子に相当するアドレスとすることも可能である。
【0036】
また、ここで取得される「アドレス」は、
(a)「通信先識別情報」によって特定されるオブジェクト通信部211に対応付けられた上記の物理アドレス、
(b)「通信先識別情報」によって特定されるオブジェクトに付与された、上記の通信ネットワーク上のアドレス、又は
(c)上記の通信先識別子相当のアドレス
とすることができる。
【0037】
尚、以下に説明する実施形態では、特に断りのない限り、1つのオブジェクトの有する「通信先識別情報」は、このオブジェクト自身の有するオブジェクト通信部211を指定するアドレスに係る情報となっている。しかしながら、「通信先識別情報」が、他の通信手段、例えばタッチパネル・ディスプレイ101に接触又は近接した他の(キャラクタ表現体2等の)オブジェクトの有する通信部を指定するアドレスに係る情報であるような実施形態も可能である。
【0038】
また、1つのオブジェクトの有する「通信先識別情報」は、このオブジェクトを識別するオブジェクト識別子(ID)と捉えることも可能である。
【0039】
同じく
図1に示すように、ユーザは、キャラクタ表現体2を、例えば指で挟んで、タブレット1におけるタッチパネル・ディスプレイ101の接触検出面に置く。ここで、キャラクタ表現体2は、接触付与面21が接触検出面と接する又は対向するように置かれる。
【0040】
これにより、タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部は、複数の接触付与部分の接触検出面に対する接触又は近接を検出し、対応する「複数の接触位置」を出力する。ここで、複数の接触付与部分は、互いに所定の位置関係を保つようにキャラクタ表現体2において固定されている。従って、出力される「複数の接触位置」は、複数の指を用いた接触操作での接触位置と比較しても、各段に高い確実性・再現性をもって「通信先識別情報」を反映したものとなる。
【0041】
さらに、タブレット1は、後に
図3を用いて説明するようにアドレス取得部111を有する。アドレス取得部111は、キャラクタ表現体2が接触検出面に接触又は近接した際、タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部から出力された複数の接触位置に係る情報に基づいて、「通信先識別情報」を導出して通信先となる「アドレス」を取得する。このように、本情報通信システムでは、キャラクタ表現体2を接触検出面に置くだけという非常に簡便な操作によって「通信先識別情報」がタブレット1に確実に伝達可能となっている。
【0042】
ここで、タブレット1の装置通信部113は、伝達された「通信先識別情報」から取得された「アドレス」に基づいて、この「アドレス」に係るオブジェクト通信部211との間で通信接続を確立することも好ましい。この詳細については、後に
図6を用いて説明する。
図1に示した実施形態では、装置通信部113は、タッチパネル・ディスプレイ101に載せ置かれたキャラクタ表現体2及び2’から伝達された「通信先識別情報」から、それぞれキャラクタ表現体2及び2’のオブジェクト通信部を指定する物理アドレスを取得する。次いで、これらの物理アドレスを用いてキャラクタ表現体2及び2’のオブジェクト通信部のそれぞれと通信接続を確立する。このように、本実施形態においては、通信接続確立のための物理アドレスの通知を、接触検出部に対する簡便且つ確実な接触又は近接動作で済ますことができるのである。
【0043】
尚、他の実施形態として、予め装置通信部113がキャラクタ表現体2及び2’のオブジェクト通信部との間で通信接続しており、その上で、タッチパネル・ディスプレイ101に載せ置かれたキャラクタ表現体2及び2’から伝達された「通信先識別情報」から「アドレス」を取得することも可能である。この場合、キャラクタ表現体2及び2’のタッチパネル・ディスプレイ101(の接触検出面)上での所在位置毎に、取得した「アドレス」を対応付けることができる。ここで、キャラクタ表現体2及び2’の所在位置は、それぞれの特徴的な「複数の接触位置」に基づいて、又は導出した「通信先伝達情報」に基づいて、いずれの所在位置であるかを特定可能である。これにより、例えば、所定の位置範囲内に所在位置を有するキャラクタ表現体を指定して通信を行うこともできる。また、キャラクタ表現体2及び2’を区別して所望の相手に適宜通信することも可能となる。このような実施形態についての詳細は、後に
図7を用いて説明される。
【0044】
また、接触検出面に載せ置かれるキャラクタ表現体の数は、
図1では2つであるが、1つであってもよく、3つ以上可能であるとの設定であってもよい。複数のキャラクタ表現体が載せ置かれた場合でも、タブレット1は、置かれた各キャラクタ表現体を、各々の特徴的な「複数の接触位置」に基づいて、又は導出した各々固有の「通信先伝達情報」に基づいて識別し、個別に通信先を指定して通信することができる。
【0045】
さらに、タブレット1の装置通信部113は、取得された「アドレス」に係るオブジェクトの通信部211に対し伝達すべき「伝達情報」を送信し、このオブジェクトは、受信した「伝達情報」に基づいて「反応現象」を発現させることも好ましい。
図1に示した実施形態では、載せ置かれたキャラクタ表現体2は、攻撃波発射相当の反応を指示する「伝達情報」を受信し、これに基づいてキャラクタ頭部の発光、発射の際の発声、及び腕の上下の駆動3を実施する。また、同じく載せ置かれたキャラクタ表現体2’は、攻撃波によるダメージ相当の反応を指示する「伝達情報」を受信し、これに基づいて転倒、及びダメージを受けた際の発声3’を実施する。尚、この場合、オブジェクトの載せ置き動作は、オブジェクト自身での反応発動に対する一種の「鍵」又は「トリガ」して捉えることも可能である。
【0046】
以上説明したように、本情報通信システムによれば、タッチパネルを介して情報を装置に伝達するオブジェクトを通信先として通信することができる。ここで、オブジェクトから伝達された「通信先伝達情報」に基づいて通信先となるアドレスを特定することができるので、所望のオブジェクトに対し又は個々のオブジェクトに対し、所望の「伝達情報」を適宜送信することも可能となる。また、「伝達情報」に基づく「反応現象」を出力する手段をオブジェクトに設けることによって、オブジェクト毎に特有の又は互いに関連した「反応現象」を発現させることもできる。
【0047】
さらに、タブレット1は、導出された「通信先識別情報」又は決定された「伝達情報」に基づいて決定された「応答情報」を出力することも好ましい。この「応答情報」は、変更態様として、タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部から出力された複数の接触位置、これら複数の接触位置の並進の度合い、これら複数の接触位置の回転の度合い、及びこれら複数の接触位置から算出されるオブジェクトの間の距離若しくは位置関係又は向き関係のうちの少なくとも1つに基づいて決定されてもよい。
図1に示した実施形態では、載せ置かれたキャラクタ表現体2に係る「通信先識別情報」又は複数の接触位置に基づいて決定された「応答情報」(現象画像情報)である攻撃波画像4が、キャラクタ表現体2を発信源とする形で、タッチパネル・ディスプレイ101の画像表示部に表示される。さらに、同じく「応答情報」として攻撃波発声音が出力されてもよい。ここで、攻撃波画像4及び攻撃波発生音は、キャラクタ表現体2に応じて発生すると予め設定された現象である攻撃波を表現した画像及び音である。尚、この場合、オブジェクトの載せ置き動作は、当該装置による応答発動に対する一種の「鍵」又は「トリガ」して捉えることも可能である。
【0048】
このように、「通信先識別情報」や「伝達情報」等に対応した「応答情報」を出力することによって、特定のオブジェクトをユーザインタフェース装置に載せ置くことに対応した種々の出力をユーザに提供し、例えば様々な演出をユーザに享受させることも可能となる。
【0049】
また、以上に説明した実施形態は、アニメキャラクタの対戦ゲームや、力士キャラクタの相撲試合を装置上で実現する「次世代紙相撲」、さらにはロールプレイングゲーム(RPG)といったアプリケーションにおける入出力システムに適用することもできる。さらに、情報提供元のサーバのアドレスに係る「通信先識別情報」を含むオブジェクト(デジタルハンコ)を使用し、タッチパネル・ディスプレイを備えたデジタルサイネージをインタフェースとして、当該サーバから所望の情報を入手したりすることも可能となる。
【0050】
さらにまた、以上に説明した実施形態は、オブジェクトを接触検出面に載せ置くと直ちに「通信先識別情報」が読み込まれ、置いた位置も直ちに特定される。その結果、例えばオブジェクトを置いた瞬間に、さらには動かした瞬間に、オブジェクトの種別、位置や向き等に応じた臨場感のある様々な映像・音声演出を装置やオブジェクト上で実施することも可能となる。
【0051】
[オブジェクトの構造]
図2は、本発明のオブジェクトにおけるいくつかの実施形態を示す模式図である。尚、ここでは、オブジェクトの有する通信機能等の表示及び説明は省略し、接触付与部分に係る構造を説明する。
【0052】
図2(A)によれば、オブジェクトの一実施形態であるキャラクタ表現体2には、接触付与面21に、複数の(同図では4つの)接触付与体(接触付与部分)221が設けられている。ここで、キャラクタ表現体2を置く対象であるタッチパネル・ディスプレイ101は、例えば投影型静電容量方式で接触を検出するものとする。
【0053】
接触付与体221は、導電性を有する例えばシリコン系等のラバー又はカーボン系素材製であり、従来のタッチペンのペン先を利用して形成することも可能である。
図2(B)に示すように、キャラクタ表現体2の筐体(本体)の内部では、複数の接触付与体221が、接触付与面21において「通信先識別情報」に予め対応付けられた位置関係となるように導電固定プレート23に固定されている。また、接触付与体221の一端は、接触付与面21をなす筐体部分の内側に接触している。ここで、この筐体部分は、投影型静電容量方式タッチパネルを保護するシート(フィルム)と同様の素材で形成されており、且つ同様の厚みを有することも好ましい。
【0054】
さらに、接触付与体221は、導電固定プレート231及びアース線241を介して接地可能となっていることも好ましい。例えば、接触付与体221と、導電固定プレート231と、アース線241とが電気的に接続されていて、アース線241が、例えばキャラクタ表現体2の筐体の導電部分(であって指の接触する部分)に電気的に接続されていることも好ましい。この場合、例えば、ユーザがキャラクタ表現体2のこの導電部分を指で挟んだまま、キャラクタ表現体2をタブレット1(
図1)の接触検出面に置くことによって、タッチパネル・ディスプレイ101(
図1)からユーザ人体への電気回路が形成され、タッチパネル・ディスプレイ101での接触検出が容易に可能となる。
【0055】
また、変更態様として、
図2(C)に示すように、接触付与体221に代えて接触付与部分222を設けることも好ましい。この構成は、例えば、キャラクタ表現体2の筐体における接触付与面21部分の一部を、接触付与体221と同様の素材で形成された接触付与部分222で置き換えることによって形成される。または、当該筐体の接触付与面21部分を、光(レーザ光)を照射されることで導電性を発現又は向上させる導電性高分子等の素材を含む材料で形成し、所定の位置関係にある複数個所に光を照射して接触付与部分222を形成することも可能である。ここで、接触付与部分222も、上述した接触付与体221と同様に、導電プレート232及びアース線242を介して接地可能となっていることも好ましい。
【0056】
さらに、
図2(B)及び
図2(C)に示したいずれの実施形態においても、複数の接触付与部分(接触付与体)は、接触検出面に接触又は近接したキャラクタ表現体2に対し指が接触している場合にのみタッチパネル・ディスプレイ101に接触位置を検出されるように、キャラクタ表現体2の筐体(本体)に電気的に接続されていることも好ましい。
【0057】
即ち、接触付与部分(接触付与体)がキャラクタ表現体2の筐体に電気的に接続されている場合、
(a)ユーザがキャラクタ表現体2を指で挟んだままタブレット1の接触検出面に置いたり、
(b)接触検出面に置かれたタブレット1に指等で触れたり、
(c)置かれたタブレット1を指で挟んで接触検出面上で移動させたり
したときのみ、タッチパネル・ディスプレイ101が接触位置を検出するように調整されていてもよい。この場合、例えばゲーム・アプリケーション等で、ユーザがキャラクタ表現体2に触っているか否かを検知し、それに応じた動作、例えば触っている場合にのみゲームの状況に応じた効果音や音楽を出力する動作を実行させることも可能となる。
【0058】
さらに、
図2(B)及び
図2(C)に示したいずれの実施形態においても、接触付与面21上において、接触付与部分(接触付与体)の配置が視認されないことも好ましい。また、さらに触感でも感知されないことも好ましい。即ち、キャラクタ表現体2を外側から観察しても、接触付与部分(接触付与体)の位置が分からないように接触付与面21を形成することも好ましい。
図2(C)の実施形態では、この場合、例えば接触付与面21における接触付与部分もそうでない部分も、同じ色彩且つ同じ質感で仕上げてもよい。
【0059】
これにより、オブジェクトの有する「通信先識別情報」を容易に解読されたりコピーされたりする事態を回避することができる。例えばキャラクタ表現体(フィギュア)を販売するビジネスモデルにおいて、無断で容易に複製体を作製される不正行為を抑制することが可能となる。
【0060】
また、複数の接触付与部分(接触付与体)の配置は、当該接触付与部分(接触付与体)の移動によって変更可能となっていることも好ましい。さらに、
(a)当該接触付与部分(接触付与体)の消去若しくは無効化、及び
(b)当該接触付与部分(接触付与体)の新たな位置での生成若しくは有効化
のいずれか一方又は両方によって変更可能となっていることも好ましい。
【0061】
この場合、例えば、
図2(B)に示した実施形態において、キャラクタ表現体2の筐体を開け、内部の接触付与体221を、導電固定プレート231における異なる位置に移動させて再び固定してもよい。また、筐体の接触付与面21部分に接触した接触付与体221を当該部分から引き離して無効化したり、当該部分から離隔した接触付与体221を当該部分に接触させて有効化したりしてもよい。
【0062】
さらに、例えば、
図2(C)に示した実施形態において、キャラクタ表現体2の筐体の接触付与面21部分を、光照射によって導電性を発現又は向上させる材料で形成し、当該筐体の外側から光(レーザ)を所定の接触付与面21部分に照射して接触付与部分222を新たに生成してもよい。さらに、接触付与部分222をレーザ光等で加熱して所定の高温環境下に置き、導電性を劣化させて接触付与機能を無効化してもよい。
【0063】
これにより、オブジェクトに「通信先識別情報」を付与したり、保持した「通信先識別情報」を変更・更新したりすることができる。例えば、ゲームに用いるキャラクタ表現体(フィギュア)を販売するビジネスモデルにおいて、1つのキャラクタ表現体を装置に置くと他の特定のキャラクタ表現体に「伝達情報」が送信されるように、「通信先識別情報」を変更するサービスも提供可能となる。
【0064】
さらに、変更態様として、
図2(D)に示すように、接触付与面21上に、複数の(同図では4つの)接触付与突起(接触付与部分)223が設けられていることも好ましい。この場合、キャラクタ表現体2を置く対象であるタッチパネル・ディスプレイ101は、例えばデジタルマトリックス抵抗膜方式、超音波表面弾性波方式、又は赤外線走査方式等で接触を検出するものとする。
【0065】
接触付与突起223は、キャラクタ表現体2をタッチパネル・ディスプレイ101の接触検出面に置いた際、この接触検出面に所定の接触圧を与えることができるものならば種々の材料で形成可能である。接触付与突起223は、例えば、接触検出面に接触する突起部分とは反対側の端面を、キャラクタ表現体2の筐体(本体)に貼り合わせて固定されていてもよい。
【0066】
このように、接触付与部分として接触付与突起223を採用する場合、接触付与部分の導電性や接地の具合等を調整する必要はない。従って、接触付与突起223は、より簡単な構造をもって「通信先識別情報」に相当する配置に固定可能となる。
【0067】
[ユーザインタフェース装置及びオブジェクトの機能構成]
図3は、本発明に係るユーザインタフェース装置及びオブジェクトの一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
【0068】
図3によれば、ユーザインタフェース装置であるタブレット1は、タッチパネル・ディスプレイ101と、装置通信インタフェース102と、アドレス情報保存部103と、スピーカ104と、振動機構部105と、プロセッサ・メモリとを有する。ここで、プロセッサ・メモリは、タブレット1に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって、通信先識別情報、伝達情報及び応答情報の処理機能を実現させる。
【0069】
さらに、プロセッサ・メモリは、機能構成部として、アドレス取得部111と、伝達情報決定部112と、通信部113と、応答情報決定部114と、アプリケーション処理部115とを有する。このうち、アドレス取得部111は、接触位置間距離解析部111aと、位置・向き解析部111bとを含むことも好ましい。また、応答情報決定部114は、出力制御部114aを含むことも好ましい。尚、
図3において、タブレット1の各機能構成部を矢印で接続した処理の流れは、本発明による情報通信方法の一実施形態の一部として理解される。
【0070】
同じく
図3によれば、オブジェクトであるキャラクタ表現体2は、オブジェクト通信インタフェース201と、アプリ情報記憶部202と、スピーカ203と、発光部204と、腕206及び突出棒207を駆動させる駆動部205と、接触付与部分221と、プロセッサ・メモリとを有する。ここで、プロセッサ・メモリは、キャラクタ表現体2に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって、伝達情報及び反応現象情報の処理機能を実現させる。
【0071】
さらに、プロセッサ・メモリは、機能構成部として、通信部211と、反応現象制御部212と、アプリ情報制御部213とを有する。尚、
図3において、キャラクタ表現体2の各機能構成部を矢印で接続した処理の流れも、本発明による情報通信方法の一実施形態の一部として理解される。
【0072】
タッチパネル・ディスプレイ101は、オブジェクトを置く面である接触検出面と、この接触検出面と重畳する又は一致する画面を有し、
(a)接触検出面における複数の接触位置を同時に検出可能な接触検出部と、
(b)画面に画像を表示可能な応答情報出力部としての画像表示部と
を有している。
【0073】
アドレス情報保存部103は、装置通信部113にとって宛先となるアドレスを保存・管理する。ここで、対戦ゲームのアイテムとなるキャラクタ表現体2の宛先となる物理アドレスを扱う場合を説明する。この場合、この対戦ゲームのアプリケーションにおいて取扱い可能なキャラクタ表現体の個体毎に物理アドレスが決定されており、これらの物理アドレスデータがアドレス情報保存部103に保存・管理される。アドレス情報保存部103は、この対戦ゲームの中で通信の必要となるキャラクタ表現体の物理アドレスを、アプリケーション処理部115との間でやり取りしてもよい。
【0074】
また、1つの実施形態として、アドレス情報保存部103は、オブジェクトから伝達される通信先識別情報とアドレスとを対応付けたアドレステーブル103aを予め生成して保存していることも好ましい。
【0075】
アドレス取得部111は、キャラクタ表現体2が接触検出面に接触又は近接した際、接触検出部から出力された複数の接触位置に係る情報に基づいて、通信先識別情報を導出して通信先となるアドレスを取得する。この際、アドレス取得部111は、オブジェクトにおける複数の接触付与部分(複数の接触位置)の位置関係に係る情報と、通信先識別情報との対応関係を示す対応情報を用いて、このオブジェクトに係る通信先識別情報を取得することも好ましい。尚、対応情報は、例えば、アドレス取得部111自身が保持していてもよく、アドレス情報保存部103に記憶されていてもよく、後述するアプリケーション処理部113が指示してもよい。また、導出された通信先識別情報が通信先となるアドレスそのものであってもよい。または、導出した通信先識別情報をアドレス情報保存部103に通知し、上述したアドレステーブル103aを用いて、通信先となるアドレスをアドレス情報保存部103から取得することも好ましい。取得されたアドレスは、通信先情報として装置通信部113に出力される。
【0076】
ここで、通信先識別情報を取得する基となる「複数の接触位置」に係る情報について説明する。1つの実施形態として、1つのオブジェクトの有する複数の接触付与部分は、
(a)互いの位置間の距離、若しくは当該距離に係る情報、又は
(b)当該距離の組、若しくは当該距離に係る情報の組
が通信先識別情報を特定するような位置関係をもって配置されている。アドレス取得部111の接触位置間距離解析部111aは、入力された「複数の接触位置」から、このような接触位置間の距離に係る情報(a)又は(b)を算出・決定する。
【0077】
図4は、接触位置間距離解析部111aの機能についての一実施形態を説明するための模式図である。
【0078】
図4には、1つのオブジェクトにおいて2つ、3つ、4つ及び5つの接触付与部分が配置されており、その結果、それぞれ2つ、3つ、4つ及び5つの接触位置が検出された場合が示されている。接触位置(接触付与部分)が2つの場合、接触位置間距離解析部111aは、タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出面に設定された例えばXY座標系を利用して、これら2つの接触位置の座標値(Xa,Ya)及び(Xb,Yb)を求め、これらの座標値から、例えば次式
(1) d
1=((Xa−Xb)
2+(Ya−Yb)
2)
0.5
を用いて2つの接触位置間の距離d
1を算出する。このように、接触付与部分(接触位置)が2つの場合、接触位置間距離解析部111aは、1つのスカラー値としての距離d
1を、通信先識別情報を特定する情報として決定することができる。
【0079】
次に、接触位置(接触付与部分)が3つの場合、接触位置間距離解析部111aは、3つの接触位置のうちから2つを取り出して当該2つの間の距離を算出する。この場合、算出される距離は組み合わせの数
3C
2=3だけ存在する。従って、接触位置間距離解析部111aは、3つの距離d
1、d
2及びd
3を算出し、距離の組{d
1,d
2,d
3}を決定することができる。ここで、この距離の組は、要素の順番を情報とせずに(要素の順番の違いを区別せずに)並べた組み合わせとなっている。
【0080】
同様に、接触位置(接触付与部分)が4つの場合、接触位置間距離解析部111aは、算出可能な距離が組み合わせの数
4C
2=6だけ存在するので、6つの距離d
1、d
2、d
3、d
4、d
5及びd
6を算出し、距離の組{d
1,d
2,d
3,d
4,d
5,d
6}を決定することができる。さらに、接触位置が5つ以上の場合、10(=
5C
2)個の距離d
1、d
2、d
3、d
4、d
5、d
6、d
7、d
8、d
9及びd
10を算出し、距離の組{d
1,d
2,d
3,d
4,d
5,d
6,d
7,d
8,d
9,d
10}を決定することができる。
【0081】
さらに、接触位置が6つ以上の場合も、同様に距離の組を算出することができる。但し、タッチパネル・ディスプレイ101の構造上又は接触位置出力の処理上の制限によって、同時に検出可能な接触位置の数の上限が通常設定されていることも多い。例えば、この上限数が10の場合であって、タッチパネル・ディスプレイ101が投影型静電容量方式で駆動しており、2人のユーザが各々指でオブジェクトをつまみながら接触検出面上を動かして対戦ゲームに興じる場合、1体当たりの接触付与部分(接触位置)の数は5つが上限となる。また一方で、この場合、ユーザの指がオブジェクトに接触している際にのみ接触位置が検出されるので、オブジェクトが指から離れて接触検出面上に置かれている状況もゲーム進行上であり得るならば、1体当たりの接触付与部分(接触位置)の数は最大10個まで許容される。
【0082】
次いで、アドレス取得部111(
図3)は、接触位置間距離解析部111aで決定された距離又は距離の組のデータを用いて通信先識別情報を導出する。例えば、接触位置(接触付与部分)が2つであって接触位置間距離解析部111aが1つのスカラー値としての距離d
1を決定する場合、例えば通信先識別情報として、
(a)d
1<D
th1ならば、d
1に記号、文字又は数字“X
1”を対応付け、
(b)D
th1≦d
1<D
th2ならば、d
1に記号、文字又は数字“X
2”を対応付け、
・・・・・
といったように、距離の区間毎に所定の記号、文字又は数字を予め割り当てておき、当該区間に含まれる距離d
1に、割り当てられた記号、文字又は数字を対応付け、通信先識別情報とすることも好ましい。
【0083】
実際には、上記(a),(b),・・・のような対応情報を予め設定した上で、通信先識別情報として例えば記号、文字又は数字X
iを決定し、2つの接触付与部分の間の距離を、この記号、文字又は数字X
iを対応付けられた距離区間内の値に設定することになる。
【0084】
この場合、1つの距離d
1によって区別可能な記号、文字又は数字X
iの数、即ち距離d
1の情報量は、区間の設定幅を狭くするほど大きくなる。従って、接触位置の解像度のより高いタッチパネル・ディスプレイ101を使用するほど、オブジェクトにより大きな情報量の通信先識別情報を付与することが可能となる。
【0085】
また、接触位置(接触付与部分)が3つ以上であって接触位置間距離解析部111aが複数のスカラー値の組として距離の組{d
1,d
2,d
3,・・・}を決定する場合、例えば「対応情報」として、各距離値に、上記の対応情報(a),(b),・・・を当てはめて各距離値に記号、文字又は数字を対応付けてもよい。この場合、距離の組{d
1,d
2,d
3,・・・}に、複数の記号、文字又は数字の組{X
1,X
2,X
3,・・・}が対応付けられる。
【0086】
実際には、このような「対応情報」を予め設定した上で、通信先識別情報として例えば記号、文字又は数字の組{X
1,X
2,X
3,・・・}を決定し、記号、文字又は数字の数だけの接触付与部分を、そのうちの2つの間の距離の組が{d
1,d
2,d
3,・・・}となるように配置してもよい。これにより、複数の記号、文字又は数字の組によって表現されるより大きな情報量の通信先識別情報を、オブジェクトに付与することが可能となる。
【0087】
また、他の実施形態として、例えば要素の順番の違いを区別する記号、文字又は数字列X
1,X
2,X
3,・・・を通信先識別情報とし、接触位置間の距離のうち、最も大きな値の距離d
m1が、記号、文字又は数字X
1を対応付けた区間内の値となり、2番目に大きな値の距離d
m2が、記号、文字又は数字X
2を対応付けた区間内の値となり、3番目に大きな値の距離d
m3が、記号、文字又は数字X
3を対応付けた区間内の値となる、といったように、3つ又はそれ以上の接触付与部分を配置することも好ましい。この場合、アドレス取得部111(
図3)は、接触位置間距離解析部111aで決定された距離の組{d
1,d
2,d
3,・・・}から、要素の順番の違いを区別する距離の列dm
1,dm
2,dm
3,・・・を生成し、対応付けられた記号、文字又は数字列X
1,X
2,X
3,・・・を通信先識別情報として決定する。
【0088】
例えば、接触位置(接触付与部分)が5つの場合に決定される大きい順に並べた10個の距離の組{d
1,d
2,d
3,d
4,d
5,d
6,d
7,d
8,d
9,d
10}を用いて、MACアドレスとしての通信先識別情報を導出することができる。MACアドレスは一般に、6つのオクテットで表現され、最初の3オクテットがベンダID、次の1オクテットが機種ID、最後の2オクテットがシリアルIDとなっている。そこで、ベンダIDは前提として決まっているものとして、{d
1,d
2,d
3,d
4}でシリアルIDの第1オクテットを表現しており、{d
5,d
6,d
7,d
8}でシリアルIDの第2オクテットを表現しており、{d
9,d
10}で機種IDを表現するものとしてもよい。この場合、シリアルIDを表現する距離d
1、d
2、d
3、d
4、d
5、d
6、d
7及びd
8は各々2ビット、即ち0、1、2及び3の4値をとるものとすることができる。
【0089】
さらに、例えば、接触位置(接触付与部分)が3つの場合に決定される大きい順に並べた3つの距離の組{d
1,d
2,d
3}を用い、距離d
1、d
2及びd
3が各々2ビットであるとして、64個(6ビット)の通信先識別子としての通信先識別情報を導出することもできる。この場合、64個の通信先識別子(通信先識別情報)の各々にMACアドレス(物理アドレス)を対応付けたアドレステーブル103aを用いて、通信先となるMACアドレスが取得されることも好ましい。
【0090】
このように、通信先識別情報を接触付与部分の配置に置き換える方法、及び接触位置間の距離に係る情報から通信先識別情報を決定する(解読する)方法は、上述のものに限定されるものではなく、種々の変更態様が実施可能である。いずれにしても、接触位置間の距離に焦点を当て、この距離に係る情報と、伝達すべき通信先識別情報とを対応付けることによって、オブジェクトを置く位置に依らずに、言い換えるとオブジェクトを接触又は近接させる接触検出面上での絶対位置(座標)に依存することなく、オブジェクトの保持する通信先識別情報を確実に伝達することができるのである。
【0091】
尚、接触位置間の距離に係る情報は、距離そのものに限定されるものではなく、例えば、2つの接触位置を結ぶ線分が横切るピクセルの数等とすることも可能である。また、「複数の接触位置」に係る情報として、複数の接触位置の点集合の中で最も外側にある点を直線で結んでできる線分の集合である凸包の面積、又は凸包である多角形の内角(外角)とすることも可能である。さらに、凸包内での接触位置の配置や接触位置間の距離も情報として取り出すことができる。しかしながら、距離ならば、2つの接触位置からでも算出することができ、また、計算処理が比較的容易であって情報量も十分に大きく設定することができる。
【0092】
図3に戻って、アドレス取得部111の位置・向き解析部111bは、取得した複数の接触位置から当該複数の接触位置の並進の度合い及び/又は当該複数の接触位置の回転の度合いを決定する。次いで、さらに、当該複数の接触位置の並進及び/又は回転の度合いに基づいて、オブジェクトの接触検出面内における「位置の移動及び/又は向きの転換に係る情報」を算出する。
【0093】
伝達情報決定部112は、
(a)導出された通信先識別情報、
(b)タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部から出力された複数の接触位置、
(c)これら複数の接触位置の並進の度合い、
(d)これら複数の接触位置の回転の度合い、及び
(e)これら複数の接触位置から算出されるオブジェクトの間の接触検出面上での距離若しくは位置関係又は向き関係
のうちの少なくとも1つに基づき、取得された通信先となるアドレスに対応付けて伝達情報を決定する。因みに、上記(c)の並進の度合いは、例えば複数の接触位置によって形成される凸包(多角形)の重心位置の移動分によって決定することができる。また、上記(d)の回転の度合いは、例えば当該凸包(多角形)の1つの辺の向きの変化分によって決定可能である。
【0094】
例えば、物理アドレスA1に係る通信先識別情報を伝達してきた第1のオブジェクトにおける複数の接触位置が、表示されたゲームステージ画像の位置範囲内となっており、さらに当該複数の接触位置の並進が0.5mm以上であって、物理アドレスA2に係る通信先識別情報を伝達してきた第2のオブジェクトとの接触検出面上での距離が50mm以下となった際、次のような伝達情報を決定することも好ましい。即ち、第1のオブジェクトの物理アドレスA1に対応付けて、攻撃波を発生させる旨の伝達情報を決定し、一方、第2のオブジェクトの物理アドレスA2に対応付けて、攻撃波によるダメージを被る旨の伝達情報を決定する。ここで、第2のオブジェクトの通信先識別情報(物理アドレスA2)が、第1のオブジェクトからの攻撃波によるダメージを被ってしまうオブジェクト種別の識別情報群(物理アドレス群)に含まれている場合にのみ、攻撃波によるダメージを被る旨の伝達情報を決定し、それ以外の場合、攻撃波を受けても全く平気である旨の伝達情報を物理アドレスA2に対応付けて決定することも可能となる。
【0095】
さらに、伝達情報決定の他の実施形態として、アドレス取得部111が
(a)接触検出部から出力された複数の接触位置に基づいて導出した通信先識別情報から取得したアドレスと、
(b)これら複数の接触位置から算出されるオブジェクトの接触検出面上での所在位置と
を刻々対応付けた「動的テーブル」を生成し、伝達情報決定部112は、この動的テーブルを用いて、伝達情報を送信する対象となる所在位置に対応するアドレスに、当該伝達情報を対応付けて決定することも好ましい。
【0096】
例えば、物理アドレスA3に係る通信先識別情報を伝達してきた第3のオブジェクトの所在位置が、ゲーム上の危険地帯に対応する位置範囲内に入った際、危険を感じた反応を発動する旨の伝達情報を物理アドレスA3に対応付けて決定することも可能となる。
【0097】
装置通信部113は、取得されたアドレスに係る対象と通信可能な通信手段である。具体的に、装置通信部113は、装置通信インタフェース102を介し、
(a)取得されたアドレスに基づいて、このアドレスに係るオブジェクトの有するオブジェクト通信部211との間で通信接続を確立することも好ましい。また、
(b)取得されたアドレスに係るオブジェクトの有するオブジェクト通信部211に対し決定された伝達情報を送信することも好ましい。
【0098】
また、装置通信部113は、接触又は近接しているオブジェクト、即ち「複数の接触位置」(通信先識別情報)が導出されたオブジェクトとだけ通信接続する又は通信することも好ましい。さらに、タッチパネル・ディスプレイ101から離隔したオブジェクトとの通信を切断することも好ましい。この場合、例えば、タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出面に載せ置かれてゲームに参加しているオブジェクトとのみ通信することになり、多数のオブジェクトをゲーム用に準備している場合であっても通信リソースを無駄に消費することが回避される。
【0099】
さらに、装置通信部113は、通信インタフェース102を介し、装置外部から、アドレス情報、アドレスを取得するための対応情報、伝達情報や、後述する対応情報等を受信し、アドレス情報保存部103等に出力して保存させてもよい。
【0100】
応答情報決定部114は、
(a)導出された通信先識別情報、
(b)タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部から出力された複数の接触位置、
(c)これら複数の接触位置の並進の度合い、
(d)これら複数の接触位置の回転の度合い、及び
(e)これら複数の接触位置から算出されるオブジェクトの間の距離若しくは位置関係又は向き関係
のうちの少なくとも1つに基づいて、又は伝達情報決定部112で決定された伝達情報に基づいて、接触検出面に接触又は近接したオブジェクトに係る応答情報を決定する。
【0101】
例えば、物理アドレスA1に係る通信先識別情報を伝達してきた第1のオブジェクトにおける複数の接触位置に基づいて決定されたディスプレイ画面上の位置に、通信先識別情報(物理アドレスA1)に対応付けて予め設定された攻撃波相当の画像を表示し、且つ同時に攻撃波発生音及び衝撃(振動)を発生させる旨の応答情報を決定することもできる。さらに、アドレス取得部111(位置・向き解析部111b)から第1のオブジェクトの接触検出面内における「位置の移動及び/又は向きの転換に係る情報」を入力した際、決定された応答情報としての攻撃波画像を、当該「位置の移動及び/又は向きの転換に係る情報」に基づいて、例えば移動及び/又は回転した第1のオブジェクトの前方となる位置に表示させることも可能となる。例えば
図1に示すように、キャラクタ表現体2における顔側である前方に、発信源がキャラクタ表現体2であるような形で攻撃波画像4が表示される。
【0102】
また、応答情報決定部114の出力制御部114aは、決定された応答情報を、その出力形態に応じて、例えばタッチパネル・ディスプレイ101、スピーカ104及び振動機構部105のうちの1つ又は複数に出力する。この場合、タッチパネル・ディスプレイ101の画像表示部、スピーカ104及び振動機構部105はそれぞれ、視覚情報、聴覚情報及び触覚情報としての応答情報を出力する応答情報出力部として機能する。尚、振動機構部105は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系等の圧電材料を用いて形成された圧電アクチュエータを含む機構部とすることができる。または偏心部材を取り付けたモータとしてもよい。
【0103】
アプリケーション処理部115は、起動している対戦ゲーム等のアプリケーションからの指示や当該アプリケーションでの設定情報(例えば対応情報等)を、アドレス取得部111、伝達情報決定部112、装置通信部113及び応答情報決定部114に出力する。また、アドレス取得部111、伝達情報決定部112、装置通信部113及び応答情報決定部114で取得・決定された情報を入力し、例えば、ある通信先識別情報(キャラクタID)を有するキャラクタ表現体2が設置された旨の情報や、特定のアドレス宛に特定の伝達情報が送信された旨の情報等をアプリケーションに返す。これにより、本実施形態の情報通信システムは、起動中のアプリケーションの入出力機能を果たすことも可能となる。さらに、例えば起動しているゲーム・アプリケーションにおける得点・勝敗等のゲーム結果に係る情報を装置通信部113へ出力し、通信インタフェース102を介してキャラクタ表現体2に送信させることも好ましい。
【0104】
同じく
図3において、キャラクタ表現体2のオブジェクト通信部211は、オブジェクト通信インタフェース201を介して、装置通信部113と通信可能な通信手段である。尚、オブジェクト通信部211は、接触付与部分221と接続されて接触付与部分221における帯電量又は当該帯電量の変化若しくは電荷の移動量を検出することができることも好ましい。オブジェクト通信部211は、この検出結果に基づいて、キャラクタ表現体2がタッチパネル・ディスプレイ101上に載せ置かれているか否かを判定することができる。これにより、例えば、キャラクタ表現体2がタッチパネル・ディスプレイ101から離隔したと判定した際に、装置通信部113との通信を切断することも可能となる。
【0105】
反応現象制御部212は、受信した伝達情報に基づいて、対応する反応現象を発動させるための反応現象指示情報を生成し、スピーカ203、発光部204及び駆動部205といった反応現象を引き起こす反応現象出力部に、生成した反応現象指示情報を出力する。例えば、攻撃波を発生させる旨の伝達情報を受信した際、
(a)攻撃波発射相当の反応としてのキャラクタ頭部の発光現象の指示情報を生成し、発光部204へ出力して、発光部204にキャラクタ頭部の発光3(
図1参照)を実施させ、
(b)攻撃波発射の際の反応としてのキャラクタの発声の指示情報を生成し、スピーカ203へ出力して、スピーカ203に発声3(
図1参照)を実施させ、さらに、
(c)攻撃波発射の際の反応としてのキャラクタにおける腕の駆動の指示情報を生成し、駆動部205へ出力して、駆動部205に腕206の駆動3(
図1参照)を実施させる。
【0106】
尚、反応現象出力部としての駆動部205は、突出棒207を接触検出面に向けて突出させることによってキャラクタの転倒という反応現象を実施することも可能である。ここで当然に、反応現象出力部は、以上に説明した形態のものに限定されるものではない。実際、伝達情報に基づいて反応として引き起こされる現象ならば種々のものが採用可能である。例えば、オブジェクト通信インタフェース201(オブジェクト通信部211)を反応現象現象出力部として機能させ、所定の外部機器にコマンドを送信し発光させる旨の伝達情報に基づいて、当該外部機器に発光動作を指示するコマンドを送信するという反応現象を出力してもよい。
【0107】
アプリ情報制御部213は、タブレット1から受信した、例えばゲーム・アプリケーションにおける得点・勝敗等のゲーム結果に係る情報を処理し、キャラクタ表現体2自身のゲーム結果情報を生成して、ゲーム情報記憶部202に保存する。これにより、ユーザは、所有するキャラクタ表現体2にそれ自体のゲーム結果を格納しながらこのキャラクタ表現体2を持ち運び、例えば他のタブレットで同種のゲームを行ったりして、キャラクタ表現体2自体のゲーム実績を積み上げる面白さを享受することもできる。尚、記憶されたゲーム結果は例えば、キャラクタ表現体2に設置された(図示していない)表示部に表示されてもよい。また、このキャラクタ表現体2をタブレット1に載せ置く毎に、タブレット1に通信をもって伝達され、タッチパネル・ディスプレイ101に表示されるように設定することも可能である。
【0108】
図5は、位置・向き解析部111b、伝達情報決定部112及び応答情報決定部114の機能についての一実施形態を説明するための模式図である。
【0109】
図5によれば、最初に、第1のユーザが、キャラクタ表現体2を指で挟んで、タブレット1の接触検出面(且つ画面)に載せ置く。また、対戦相手の第2のユーザが、キャラクタ表現体2’を指で挟んで、同じくタブレット1の接触検出面(且つ画面)に載せ置く。ここで、タブレット1の応答情報決定部114(
図3)は、キャラクタ表現体2から取得された複数の接触位置に係る情報(又は通信先識別情報)に基づいて、「置かれたキャラクタ表現体2の所在位置の前方に、第1の攻撃波画像41を表示する」旨の応答情報を決定する。次いで、この決定された情報に基づいて、タブレット1の画面(且つ接触検出面)におけるキャラクタ表現体2の所在位置の前方に、第1の攻撃波画像41が表示される。これにより、キャラクタ表現体2がまさに、第1の攻撃波を放射したように表現することができる。
【0110】
一方、タブレット1の伝達情報決定部112(
図3)は、キャラクタ表現体2及び2’のそれぞれに係る複数の接触位置から両者の所在位置間の距離及び向き関係を算出し、ここでは例えば「当該距離が所定閾値未満であって且つキャラクタ表現体2の向きの所定角度範囲内にキャラクタ表現体2’の所在位置が含まれる」との条件Aが満たされないことから、キャラクタ表現体2’に送信すべき伝達情報を決定しない。因みに、キャラクタ表現体2(2’)の画面(接触検出面)上での所在位置は、例えば、キャラクタ表現体2(2’)に係る複数の接触位置によって形成される凸包(多角形)の重心位置とすることができる。
【0111】
次に、第1のユーザは、キャラクタ表現体2を指で挟みつつ接触検出面上で移動及び向き転換を行い、キャラクタ表現体2をキャラクタ表現体2’に接近させる。ここで、タブレット1の応答情報決定部114は、キャラクタ表現体2から取得された複数の接触位置の並進及び/又は回転の度合いに基づいて、キャラクタ表現体2の接触検出面内における「位置の移動及び/又は向きの転換に係る情報」を算出する。次いで、算出したこの情報に基づいて、キャラクタ表現体2の所在位置の前方の位置を導出し、「置かれたキャラクタ表現体2の所在位置の前方に、第2の攻撃波画像42を表示する」旨の応答情報を決定する。次いで、この決定された情報に基づいて、タブレット1の画面(且つ接触検出面)におけるキャラクタ表現体2の所在位置の前方に、第2の攻撃波画像42が表示される。これにより、キャラクタ表現体2がまさに、第2の攻撃波を放射したように表現することができる。
【0112】
一方、タブレット1の伝達情報決定部112(
図3)は、再度キャラクタ表現体2及び2’のそれぞれに係る複数の接触位置から両者の所在位置間の距離及び向き関係を算出し、ここでは「当該距離が所定閾値未満であって且つキャラクタ表現体2の向きの所定角度範囲内にキャラクタ表現体2’の所在位置が含まれる」との条件Aが満たされることから、キャラクタ表現体2’に送信する「衝撃波を受けて転倒する」旨の伝達情報を決定する。次いで、この伝達情報を受信したキャラクタ表現体2’は、この伝達情報に基づく反応現象としての転倒31’を実施する。これにより、キャラクタ表現体2’がまさに、第2の攻撃波を被ってダメージを受けたことを表現することができる。即ち、キャラクタ表現体2’の反応現象出力部(駆動部)は、キャラクタ表現体2及び2’に係る複数の接触位置に基づく点で第2の攻撃波画像(応答情報)と関連する反応現象(転倒)を発現させることが可能となっている。
【0113】
尚、以上に示した実施形態において、タッチパネル・ディスプレイ101が投影型静電容量方式で駆動しており、ユーザの指がキャラクタ表現体2に接触している際にのみ接触位置が検出される場合でも、キャラクタ表現体2を指で挟んで移動させたり向きを変えたりしているので、その間、複数の接触位置が確実に検出される。
【0114】
同じく
図5に示すように、応答情報決定部114(
図3)は、キャラクタ表現体2が接触検出面に置かれた際、このキャラクタ表現体2に係る応答情報(画像情報)として、第1の入力アイコン画像(入力受付画像)情報と、第2の入力アイコン画像情報と、キャラクタ属性表示画像情報とを決定し、第1の入力アイコン51と、第2の入力アイコン52と、キャラクタ属性表示画像6とを画面上の所定の位置に表示させることも好ましい。
【0115】
第1の入力アイコン51及び第2の入力アイコン52は、例えば指で接触又はタップされることによって、キャラクタ表現体2に、それぞれ異なる所定の種類の攻撃動作を実行させる設定となっている。またこれに対応して、第1の入力アイコン51及び第2の入力アイコン52を例えば指で接触又はタップすることにより、それぞれ異なる伝達情報がキャラクタ表現体2に送信され、キャラクタ表現体2にそれぞれ異なる反応現象を発動させることもできる。
【0116】
ここで、タッチパネル・ディスプレイ101における同時に検出可能な接触位置の数の上限が例えば10であって、且つ4つの接触付与部分を有するキャラクタ表現体2を2体まで接触検出面に設置可能なように設定されているとする。この場合、2つ(=10−4×2)の接触位置が更に同時に検出可能であるので、第1の入力アイコン51及び第2の入力アイコン52を同時にタップして、両方の種類の攻撃動作を実行させることもできる。または、例えば、2つの入力アイコンをそれぞれ、互いに対戦するキャラクタ表現体2及び2’での攻撃動作の発動用としてもよい。
【0117】
尚、タッチパネル・ディスプレイ101が投影型静電容量方式で駆動しており、ユーザの指がキャラクタ表現体2に接触している際にのみ接触位置が検出される場合、キャラクタ表現体2及び2’が指から離れて接触検出面上に置かれている状況ならば、上記のような入力アイコンは、最大10個まで設定することができる。さらに、キャラクタ表現体2及び2’が入力の際に同時に指で挟まれる状況を考えなくてよいのであれば、例えば、キャラクタ表現体2及び2’の各々における接触付与部分の数は最大10個とすることも可能である。言い換えると、オブジェクトにおける複数の接触付与部分は、オブジェクトについて合計した場合に入力アイコンの数を含めると同時検出可能な接触位置の上限数を超えることとなる数だけ設けることも可能となるのである。
【0118】
このように、同時に使用し得るオブジェクトの各々における接触付与部分を、より多くの数又は十分な数だけ設定することができ、さらに、その上で、ユーザの指示に応じて現象画像情報を表示させ、さらにオブジェクトに反応現象を発動させるための入力受付画像(入力アイコン画像)をも設けることができる。ここで、オブジェクトの接触付与部分の数を十分に多くすることによって、オブジェクト毎に付与される伝達情報の種類を多数準備することが可能もなる。例えば、100を超える数の通信先識別情報(キャラクタID)を予め設定し、同じ数だけの互いに異なる通信先識別情報を備えたキャラクタ表現体(フィギュア)を準備して、ユーザに多数の中から好みのキャラクタを選択する面白さを提供し、ユーザがキャラクタ特有の様々な現象画像情報及び反応現象を享受することができるゲームを実現することも可能となる。
【0119】
例えば、
図5に示した実施形態において、
(a)キャラクタ表現体2(2’)の接触付与部分は、接触検出面に接触又は近接したキャラクタ表現体2(2’)に対し指が接触している場合にのみ接触検出部が接触位置を検出するように、キャラクタ表現体2(2’)における指の接触する箇所に電気的に接続されており、
(b)アドレス取得部111(
図3)は、キャラクタ表現体2(2’)が指でもって動かされている際に取得した複数の接触位置の並進及び/又は回転の度合いに基づいて、キャラクタ表現体2(2’)の接触検出面内における位置の移動及び/又は向きの転換に係る情報を算出し、
(c)伝達情報決定部112(
図3)は、キャラクタ表現体2(2’)が指でもって動かされている際に取得された複数の接触位置の並進及び/又は回転の度合いに基づき決定した伝達情報をキャラクタ表現体2(2’)に送信して、対応する反応現象を発動させ、
(d)応答情報決定部114(
図3)は、キャラクタ表現体2(2’)の通信先識別情報に対応しておりキャラクタ表現体2(2’)を発信源とする現象を表す現象画像情報(応答情報)を決定し、指で挟んだまま又は指を接触させたままキャラクタ表現体2(2’)を接触検出面に接触又は近接させている間にのみ算出されたキャラクタ表現体2(2’)の位置の移動及び/又は向きの転換に係る情報に基づいて決定された画面上の位置に、決定した現象画像情報を、発信源がキャラクタ表現体2(2’)である形で表示させる
ことも好ましい。
【0120】
さらに、変更態様として、タブレット1が(図示していないが)マイクを備えており、ユーザによる音声を入力情報且つトリガとし、応答情報として、例えば特定のキャラクタ表現体2について表示される攻撃波等の画像情報を表示させることも好ましい。例えば、ユーザが「キャラクタNo.18、第2の攻撃波だ!」との音声を入力すると、該当するキャラクタ表現体2が第2の攻撃波を発したように表示されてもよい。
【0121】
[情報通信方法]
図6は、本発明による情報通信方法の一実施形態を示すシーケンス図である。本実施形態では、キャラクタ表現体2’(2’)をタブレット1に載せ置くことによって両者の間に通信接続が確立される。
【0122】
(S601)キャラクタ表現体2’がタブレット1に載せ置かれ、接触検出面に接触する。これにより、キャラクタ表現体2’の(物理)アドレス識別子がタブレット1へ伝達される。
(S602)タブレット1は、伝達された(物理)アドレス識別子に基づいて、キャラクタ表現体2’の(物理)アドレスを取得する。ここで、取得される(物理)アドレスは、例えばWi−Fi(登録商標)ならばMACアドレスであり、Bluetooth(登録商標)ならばBDアドレスとすることができる。
(S603)タブレット1は、ネットワーク(NW)識別子又はタブレット1自体の物理アドレス等の識別子を含むレスポンスをキャラクタ表現体2’へ送信する。ここで、このレスポンスは、例えばWi−Fi(登録商標)ならば、ESSID(Extended Service Set IDentifier)やBSSID(Basic Service Set IDentifier)を含むプローブレスポンスに相当する。
【0123】
尚、ステップS603は、キャラクタ表現体2’のオブジェクト通信部が、NW識別子又はタブレット1の物理アドレスといったレスポンスに含まれるべき情報を予め記憶している場合、不要なステップとして省略することもできる。
【0124】
(S604)タブレット1とキャラクタ表現体2’との間で通信接続が確立される。この際、認証処理や、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によるIPアドレス等の割り当てが実施されることも好ましい。IPアドレスを割り当てる際、リース先となるキャラクタ表現体2’のMACアドレスと、リースされたIPアドレスとの対応テーブルが生成される。この場合、上記ステップS601のキャラクタ表現体2’の接触動作を、DHCPDISCOVERに相当するものと捉えることもできる。
【0125】
(S605〜S608)キャラクタ表現体2についても、キャラクタ表現体2’についてのステップS601〜S604と同様にして、タブレット1との通信接続を確立する。
【0126】
(S609)タブレット1は、タッチパネル・ディスプレイ101の接触検出部から出力される複数の接触位置に係る情報に基づいて、キャラクタ表現体2及び2’の接触検出面(画面)上での所在位置、移動速度及び向き等を認識する。
(S610)タブレット1は、ステップS602及びS606で取得したアドレス、及びステップS609で認識した所在位置等に基づき、キャラクタ表現体2から発射される攻撃波画像の表示及びその表示の位置等を決定し、例えばユーザによる入力アイコン等を介した入力に応じて、又はステップS609で認識した所在位置等に応じて、又はキャラクタ表現体2及び2’の置かれたタイミングに応じて、キャラクタ表現体2からの攻撃波画像を表示し、攻撃波発生音を出力する。
【0127】
(S611)タブレット1は、ステップS606で取得したアドレス、又はステップS609で認識した所在位置等に基づいて生成した、攻撃波を発生させる指示である伝達情報を、キャラクタ表現体2に送信する。
(S612)キャラクタ表現体2は、受信した伝達情報に基づいて、攻撃波の発生に相当する反応現象を出力する。
【0128】
(S613)タブレット1は、ステップS602で取得したアドレス、又はステップS609で認識した所在位置等に基づいて生成した、攻撃波を被ってダメージを受ける指示である伝達情報を、キャラクタ表現体2’に送信する。
(S614)キャラクタ表現体2’は、受信した伝達情報に基づいて、攻撃波によるダメージに相当する反応現象を出力する。
【0129】
図7は、本発明による情報通信方法の他の実施形態を示すシーケンス図である。
【0130】
(S701、S702)タブレット1とキャラクタ表現体2及び2’との間で通信接続が確立される。ここでは、通信接続のための信号のやり取りは全て無線で実施される。
【0131】
(S703)キャラクタ表現体2’がタブレット1に載せ置かれ、接触検出面に接触する。これにより、キャラクタ表現体2’の(物理)アドレス識別子がタブレット1へ接触検出部を介して伝達される。
(S704)タブレット1は、伝達された(物理)アドレス識別子に基づいて、キャラクタ表現体2’の(物理)アドレスを取得する。ここで、取得される(物理)アドレスは、例えばWi−Fi(登録商標)ならばMACアドレスであり、Bluetooth(登録商標)ならばBDアドレスとすることができる。
【0132】
(S705)キャラクタ表現体2がタブレット1に載せ置かれ、接触検出面に接触する。これにより、キャラクタ表現体2の(物理)アドレス識別子がタブレット1へ接触検出部を介して伝達される。
(S706)タブレット1は、伝達された(物理)アドレス識別子に基づいて、キャラクタ表現体2の(物理)アドレスを取得する。ここで、取得される(物理)アドレスは、例えばWi−Fi(登録商標)ならばMACアドレスであり、Bluetooth(登録商標)ならばBDアドレスとすることができる。
【0133】
(S707)タブレット1は、取得されたキャラクタ表現体2及び2’の(物理)アドレスに、それぞれキャラクタ表現体2及び2’の複数の接触位置から算出される刻々の所在位置を対応付けた動的テーブルを生成する。
【0134】
(S708)タブレット1は、キャラクタ表現体2に対し攻撃波の発射に相当する反応現象を出力するように指示する旨の伝達情報を、キャラクタ表現体2の(物理)アドレス宛に送信する。
(S709)キャラクタ表現体2は、受信した伝達情報に基づいて、攻撃波の発射に相当する反応現象を出力する。
【0135】
(S710)タブレット1は、生成された動的テーブルを用いて、攻撃波によるダメージを受ける旨の伝達情報を送信する対象となる所在位置に対応する(物理)アドレス、本実施形態ではキャラクタ表現体2’の(物理)アドレスを決定し、このアドレス宛てに、当該伝達情報を送信する。
(S711)キャラクタ表現体2’は、受信した伝達情報に基づいて、攻撃波によるダメージに相当する反応現象を出力する。
【0136】
以上、詳細に説明したように、本発明の情報通信システム、プログラム及び方法によれば、タッチパネルを介して情報を装置に伝達するオブジェクトを通信先として通信することができる。ここで、オブジェクトから伝達された通信先伝達情報に基づいて通信先となるアドレスを特定することができるので、例えば、所望のオブジェクトに対し又は個々のオブジェクトに対し、所望の伝達情報を適宜送信することも可能となる。また、それ故に、このような装置を使用し得る環境ならば、本発明は、ゲーム・アプリケーションのみならず、様々な分野での情報通信/入出力手段として応用されることも可能となる。
【0137】
また、実施形態によっては、Bluetooth(登録商標)やWi−Fi(登録商標)といった接続設定が煩雑な通信種別においても、通信接続を容易に確立することができる。即ち、通信接続のためのアドレスの通知を、接触検出部に対する簡便且つ確実な接触又は近接動作で済ますことが可能となる。
【0138】
以上に述べた本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲内での種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。上述の説明はあくまで例であって、本発明を何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【解決手段】本情報通信システムは、接触検出面における複数の接触位置を同時に検出可能な接触検出部と、取得されたアドレスに係る対象と通信可能な通信手段と、この通信手段と通信可能な通信部を有しており、通信手段にとっての通信先を識別するための通信先識別情報に予め対応付けられた位置関係をもって複数の接触付与部分を配置した少なくとも1つのオブジェクトと、当該オブジェクトが接触検出面に接触又は近接した際、接触検出部から出力された複数の接触位置に係る情報に基づいて、当該通信先識別情報を導出してアドレスを取得するアドレス取得手段とを有する。ここで、通信手段は、取得されたアドレス宛てに伝達情報を送信し、当該オブジェクトは、受信した伝達情報に基づいて反応現象を発現させることも好ましい。