(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プローブ側係合部は、前記プローブ本体における前記長軸方向と平行な前記側面において、前記長軸方向に沿って等間隔に複数配設される係合凹部または係合凸部であり、
前記アタッチメント側係合部は、前記穿刺ガイド用アタッチメントにおける前記複数のアーム部の内面において、前記プローブ側係合部の配設間隔と同じ間隔かつ前記長軸方向に沿って複数配設される係合凸部または係合凹部である
ことを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
前記穿刺ガイド用アタッチメントを前記長軸方向にスライドさせて前記複数のアーム部による挟み込み量を調整し、前記複数のプローブ側係合部に対する前記アタッチメント側係合部の係合位置を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波プローブ。
請求項2乃至5のいずれか1項に記載の超音波プローブが装着され、前記被検体の横断面を示す第1断層画像と、前記横断面と直交する縦断面を示す第2断層画像とを同時に表示可能な画像表示部を備えた超音波画像表示装置であって、
前記第1断層画像上に、前記穿刺針の進む方向を示すガイドラインを表示するとともに、前記第2断層画像上に、前記アタッチメント側係合部の現時点の係合位置に応じた前記穿刺針の挿入角度での進路を示すガイドラインを表示するガイドライン表示手段を備えた
ことを特徴とする超音波画像表示装置。
前記ガイドライン表示手段は、前記アタッチメント側係合部の現時点の係合位置に応じた前記穿刺針の挿入角度での進路を示すガイドラインに加え、他の挿入角度での進路を示す角度調整用ガイドラインを前記第2断層画像上に表示することを特徴とする請求項6に記載の超音波画像表示装置。
前記第1断層画像及び前記第2断層画像において、時間的変化のある部分を時間的変化のない部分に対して色または輝度を変えて識別表示する識別表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の超音波画像表示装置。
複数の超音波振動子が直線的に配列され、被検体の断層画像を取得すべく超音波を走査する超音波プローブのプローブ本体の外面に着脱可能に固定され、前記断層画像上に沿って穿刺針を予め設定された所定の角度で前記被検体に挿入するよう前記穿刺針を案内する穿刺ガイド用アタッチメントであって、
前記プローブ本体において前記複数の超音波振動子が設置された振動子設置面から前記プローブ本体の後面側に離間した位置にて突出した状態で設けられ、前記振動子設置面側からの投影視にて超音波振動子列の延長線上に沿って延びるように形成されたガイド溝を有する穿刺針ガイド部と、
前記プローブ本体を挟み込んで固定する複数のアーム部が前記穿刺針ガイド部の反対側に延びるように設けられ、前記外面に接触する前記複数のアーム部に、前記プローブ本体に設けられた複数のプローブ側係合部に対して選択的に係合する複数のアタッチメント側係合部が形成された挟持固定部と
を備え、
前記ガイド溝には、前記穿刺針を導入するための開口と、導入した前記穿刺針を当接させるための底部とが設けられ、
前記底部と前記プローブ本体に設けられた位置決め凹部との組み合わせにより前記穿刺針の挿入角度が決定され、
前記複数のプローブ側係合部に対する前記複数のアタッチメント側係合部の係合位置の変更によって前記底部の位置が変わることにより、前記穿刺針の挿入角度が多段階的に調整可能である
ことを特徴とする穿刺ガイド用アタッチメント。
前記挟持固定部には、前記プローブ本体において前記超音波振動子列の配列方向と平行な2つの前記側面に接触することにより前記プローブ本体を挟み込んで固定する一対のアーム部が、前記複数のアーム部として設けられていることを特徴とする請求項10に記載の穿刺ガイド用アタッチメント。
前記複数のアタッチメント側係合部は、前記一対のアーム部において対向する内面に突設された係合凸部であることを特徴とする請求項11に記載の穿刺ガイド用アタッチメント。
前記一対のアーム部は、自身の延びる方向に沿って等間隔に配設された前記係合凸部を複数ずつ備えていることを特徴とする請求項12に記載の穿刺ガイド用アタッチメント。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明を超音波画像表示装置としての血管撮影装置に具体化した一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の血管撮影装置1を示す正面図であり、
図2は、その血管撮影装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【0037】
図1及び
図2に示されるように、血管撮影装置1は、装置本体2と、その装置本体2に接続される超音波プローブ3とを備えている。本実施の形態の血管撮影装置1は、例えば生体組織4(被検体)内の静脈5にカテーテルなどの穿刺針6を挿入する際に使用される装置であり、静脈5の横断面を示す第1断層画像8(短軸像)と静脈5の縦断面を示す第2断層画像9(長軸像)とを同時に表示する(
図3参照)。
【0038】
超音波プローブ3は、信号ケーブル11と、信号ケーブル11の先端に接続されるプローブ本体12と、プローブ本体12に対して着脱可能に固定される穿刺ガイド用アタッチメント14と、信号ケーブル11の基端に設けられるプローブ側コネクタ15とを備える。装置本体2にはコネクタ16が設けられ、そのコネクタ16に超音波プローブ3のプローブ側コネクタ15が接続されている。
【0039】
超音波プローブ3は、リニア式電子走査を行うためのリニアプローブであり、例えば、5MHzの超音波を直線的に走査する。
図4及び
図5に示されるように、超音波プローブ3のプローブ本体12は、生体組織4に接触して超音波を送受信する振動子設置面20、振動子設置面20の反対側にある後面21及び振動子設置面20と後面21との間にある複数の側面22を外面として有している。プローブ本体12の振動子設置面20上には、配列方向が相互に直交して略T字状となるように複数の超音波振動子24が配列している。より詳しくは、プローブ本体12において、複数の超音波振動子24が、横断面に対応した短軸方向Y、及び縦断面に対応した長軸方向Xに沿ってそれぞれ直線的に配列されている。長軸方向Xの超音波振動子列25は、振動子設置面20におけるプローブ本体12の中心線L0上に沿って配置されている。つまり、本実施の形態では、振動子設置面20において長軸方向Xの超音波振動子列25の延長線L0とプローブ本体12の中心線L0とが一致する。さらに、長軸方向Xの超音波振動子列25の始端が短軸方向Yの超音波振動子列26のほぼ中央に位置するように配列している。
【0040】
本実施の形態の超音波プローブ3において、略T字状の超音波振動子列25,26における超音波の走査は、例えば、短軸方向Yの超音波振動子列26の一端(例えば
図2の右端となる始端)の超音波振動子24から開始される。そして、短軸方向Yの超音波振動子列26の他端(例えば
図2の左端となる終端)の超音波振動子24に向けて1素子ずつ順番に行われる。その後、短軸方向Yの超音波振動子列26のほぼ中央に位置する長軸方向Xの超音波振動子列25の一端(
図2では下端となる始端)の超音波振動子24から他端(
図2では上端となる終端)の超音波振動子24に向けて1素子ずつ順番に超音波の走査が行われる。
【0041】
本実施の形態の超音波プローブ3では、プローブ本体12において底面に位置する振動子設置面20が生体組織4との接触面であり、超音波の送受信を行うための送受信面となる。この振動子設置面20において、略T字状に超音波振動子列25,26が配置される部分には、図示しない音響整合層を介して略T字状の音響レンズ27が配設されている。
【0042】
プローブ本体12において、長軸方向Xと平行な一対の側面22には、穿刺ガイド用アタッチメント14が固定可能な複数(本実施の形態では10個)のプローブ側係合部28が設けられている。プローブ側係合部28は、プローブ本体12の各側面22において、振動子設置面20から後方に離間した後面21側の位置であって長軸方向Xに沿って等間隔に複数配設されている。プローブ側係合部28は、長方形状をなす係合凹部であり、長軸方向Xに短辺を有するように形成されている。
【0043】
プローブ本体12において、長軸方向Xの超音波振動子列25の延長線(振動子設置面20におけるプローブ本体12の中心線L0)上かつ振動子設置面20の端縁部20a(
図4及び
図5では左側の端縁部)には、位置決め凹部30が設けられている。位置決め凹部30は、穿刺針6の先端側が当接して生体組織4に対する穿刺針6の挿入位置を決めるための凹部である。さらに、生体組織4が接触するプローブ本体12の振動子設置面20において、短軸方向Yの両端部には、生体組織4の観察部位の圧迫を回避するための凸条部31が長軸方向Xに沿って設けられている。プローブ本体12の振動子設置面20にて一対の凸条部31を離間して設けることで、振動子設置面20側における一対の凸条部31間の領域があまり強く圧迫されなくなる。よって、観察部位にある静脈5が押し潰されることが防止され、静脈5への穿刺を確実に行うことが可能となる。
【0044】
図4及び
図6に示されるように、穿刺ガイド用アタッチメント14は、穿刺針6を案内するためのガイド溝33が形成された穿刺針ガイド部34と、プローブ本体12の側面22を挟み込んで固定する一対のアーム部35が設けられた挟持固定部36とを備える。穿刺ガイド用アタッチメント14は、第1断層画像8が示す横断面の中央部に穿刺針6が位置するとともに、第2断層画像9が示す縦断面に沿って穿刺針6を所定の角度で生体組織4に挿入するよう穿刺針6を案内する。本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14は、可撓性を有する樹脂材料を用いて形成された樹脂成型部品であり、使い捨てタイプのアタッチメントとして使用される。
【0045】
挟持固定部36の各アーム部35は、穿刺針ガイド部34の反対側に延びるように設けられている。アーム部35は、自身の伸びる方向(プローブ本体12の長軸方向X)に沿って等間隔に配設されたアタッチメント側係合部37を複数ずつ備えている。具体的には、各アーム部35において、互いに対向する内面38がプローブ本体12の側面22に接触する接触面となる。そして、それらアーム部35の内面38に、複数のプローブ側係合部28に対して選択的に係合する複数のアタッチメント側係合部37が配設されている。アタッチメント側係合部37は、平面視で長方形状をなす係合凸部であり、長軸方向Xの超音波振動子列25の配列方向に短辺を有する。また、アタッチメント側係合部37は、各アーム部35の内面38において、プローブ側係合部28の配設間隔と同じ間隔かつ長軸方向Xに沿って配設される。挟持固定部36の各アーム部35は比較的薄く板状に形成されており、その弾性力によってプローブ本体12の側面22を挟み込む力が働くようになっている。
【0046】
穿刺針ガイド部34は、振動子設置面20から後面21側に離間した位置にて突出している。穿刺針ガイド部34のガイド溝33は、振動子設置面20からの投影視にて超音波振動子列25の延長線L0上に沿って延びるように形成されている。穿刺針ガイド部34は、長軸方向Xの超音波振動子列25の配列方向と平行な方向に延設されかつ基端部が互いに連結された2本の棒状部材40により構成され、上方から見た形状が略U字状となるよう形成されている。そして、穿刺針ガイド部34において2本の棒状部材40間に設けられた隙間がガイド溝33となる。穿刺ガイド用アタッチメント14において、穿刺針ガイド部34は、挟持固定部36よりも高い位置に設けられている(
図7等参照)。
【0047】
穿刺ガイド用アタッチメント14をプローブ本体12に装着した状態では、プローブ本体12の中心線L0上にガイド溝33が配置される。ガイド溝33には、穿刺針6を導入するための開口41と、導入した穿刺針6を当接させる底部42とが設けられている。さらに、穿刺針ガイド部34のガイド溝33には、開口41の側に行くに従って徐々に溝幅が広くなるよう形成された穿刺針導入部43が設けられている。
【0048】
そして、
図7に示されるように、ガイド溝33の底部42とプローブ本体12の位置決め凹部30との組み合わせにより穿刺針6の挿入角度が決定される。つまり、プローブ本体12の位置決め凹部30に穿刺針6の針先を当接させるとともに、ガイド溝33の底部42に穿刺針6の側面を当接させることによって、生体組織4に対する穿刺針6の挿入角度が決定される。また、本実施の形態では、
図8に示されるように、穿刺ガイド用アタッチメント14をプローブ本体12の長軸方向Xにスライドさせて一対のアーム部35における挟み込み量を調整し、複数のプローブ側係合部28に対する複数のアタッチメント側係合部37の係合位置を変更する。このアタッチメント側係合部37の係合位置変更に基づき、ガイド溝33の底部42の位置を変更することにより、底部42と位置決め凹部30とにより決定される穿刺針6の挿入角度が多段階に調整されるようになっている。なお、本実施の形態では、複数のプローブ側係合部28のうちの半分以上(10個中の5個以上)の係合部に複数のアタッチメント側係合部37を係合させた状態で、穿刺針6の穿刺を行う。このようにすると、プローブ本体12に穿刺ガイド用アタッチメント14を確実に装着することができる。この結果、穿刺の際に穿刺針6から外力が加わっても、穿刺ガイド用アタッチメント14はどの方向にも移動することなくガイド溝33の底部42が所定の位置に固定されるため、係合位置に応じた挿入角度で穿刺針6の穿刺を確実に行うことが可能となる。
【0049】
次に、血管撮影装置1における電気的な構成について詳述する。
【0050】
図2に示されるように、血管撮影装置1の装置本体2は、コントローラ50、パルス発生回路51、送信回路52、受信回路53、信号処理回路54、画像処理回路55、メモリ56、記憶装置57、入力装置58、表示装置59(画像表示部)等を備える。コントローラ50は、周知の中央処理装置(CPU)を含んで構成されており、メモリ56を利用して制御プログラムを実行し、装置全体を統括的に制御する。
【0051】
パルス発生回路51は、コントローラ50からの制御信号に応答して動作し、所定周期のパルス信号を生成して出力する。送信回路52は、超音波プローブ3における超音波振動子24の素子数に対応した複数の遅延回路(図示略)を含み、パルス発生回路51から出力されるパルス信号に基づいて、各超音波振動子24に応じて遅延させた駆動パルスを出力する。各駆動パルスの遅延時間は、超音波プローブ3から出力される超音波が所定の照射点で焦点を結ぶように設定されている。
【0052】
受信回路53は、図示しない信号増幅回路、遅延回路、整相加算回路を含む。この受信回路53では、超音波プローブ3における各超音波振動子24で受信された各反射波信号(エコー信号)が増幅されるとともに、受信指向性を考慮した遅延時間が各反射波信号に付加された後、整相加算される。この加算によって、各超音波振動子24の受信信号の位相差が調整される。
【0053】
信号処理回路54は、図示しない対数変換回路、包絡線検波回路、A/D変換回路などから構成されている。信号処理回路54における対数変換回路は反射波信号を対数変換し、包絡線検波回路は対数変換回路の出力信号の包絡線を検波する。また、A/D変換回路は、包絡線検波回路から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0054】
画像処理回路55は、信号処理回路54から出力される反射波信号に基づいて、画像処理を行いBモードの超音波画像(断層画像)の画像データを生成する。具体的には、画像処理回路55は、反射波信号の振幅(信号強度)に応じた輝度の画像データを生成する。画像処理回路55で生成された画像データは逐次メモリ56に記憶される。なおここでは、生体組織4の横断面を示す第1断層画像8及び生体組織4の縦断面を示す第2断層画像9の画像データが生成され、メモリ56に記憶される。そして、メモリ56に記憶された1フレーム分の画像データに基づいて、生体組織4の第1断層画像8及び第2断層画像9が白黒の濃淡で表示装置59に表示される。また、本実施の形態では、第1断層画像8及び第2断層画像9において、時間的変化のある部分が時間的変化のない部分(白黒の表示部分)に対して色を変えて例えば赤色で識別表示されるようになっている。
【0055】
入力装置58は、キーボード61やトラックボール62などで構成されており、ユーザからの要求や指示等の入力に用いられる。表示装置59は、例えば、LCDやCRTなどのディスプレイであり、生体組織4の第1断層画像8及び第2断層画像9(
図3参照)や、各種設定の入力画面を表示するために用いられる。
【0056】
本実施の形態の表示装置59の表示画面には、
図3に示すように、第1断層画像8及び第2断層画像9が左右に並べて表示される。また、第1断層画像8上に、穿刺針6の進む方向を示すガイドライン65が表示されるとともに、第2断層画像9上に、穿刺針6の挿入角度での進路を示すガイドライン66が表示される。第1断層画像8上及び第2断層画像9上のガイドライン65,66は、同じ線種(具体的には破線)及び線色(具体的には黄色)で表示される。さらに、第2断層画像9上には、穿刺針6の挿入角度での進路を示すガイドライン66に加え、他の挿入角度での進路を示す角度調整用ガイドライン67が表示される。なお、角度調整用ガイドライン67は、ガイドライン66よりも薄く表示される。
【0057】
記憶装置57は、磁気ディスク装置や光ディスク装置などであり、その記憶装置57には制御プログラム及び各種のデータが記憶されている。コントローラ50は、入力装置58による指示に従い、プログラムやデータを記憶装置57からメモリ56へ転送し、それを逐次実行する。なお、コントローラ50が実行するプログラムとしては、メモリカード、フレキシブルディスク、光ディスクなどの記憶媒体に記憶されたプログラムや、通信媒体を介してダウンロードしたプログラムでもよく、その実行時には記憶装置57にインストールして利用する。
【0058】
次に、本実施の形態の血管撮影装置1を用いてカテーテルの穿刺針6を生体組織4の静脈5に挿入する際の操作例について以下に説明する。
【0059】
ここでは、先ず、医者などの作業者は、患者の処置部に適した穿刺針6の挿入角度を判断する。そして、作業者は、その挿入角度となるようにプローブ本体12における複数のプローブ側係合部28に対して複数のアタッチメント側係合部37を係合させ、プローブ本体12に穿刺ガイド用アタッチメント14を装着する。その後、作業者は、位置情報入力手段としての入力装置58のキーボード61を操作し、複数のプローブ側係合部28に対するアタッチメント側係合部37の係合位置に応じた位置情報を入力する。このとき、コントローラ50は、その位置情報をメモリ56に一旦記憶する。
【0060】
さらに、作業者は、処置部となる生体組織4の表面に、音響媒体(無菌ゲルや滅菌ゲル)を塗った後、その音響媒体を介してプローブ本体12の振動子設置面20を接触させる。この後、作業者は、入力装置58に設けられている走査開始ボタン(図示略)を操作する。すると、コントローラ50は、そのボタン操作を判断し、生体組織4の断層画像8,9を表示するための処理を開始する。
【0061】
この処理において、コントローラ50は、パルス発生回路51を動作させ、超音波プローブ3による超音波の送受信を開始させる。具体的には、コントローラ50から出力される制御信号に応答してパルス発生回路51が動作し、所定周期のパルス信号が送信回路52に供給される。そして、送信回路52では、パルス信号に基づいて、各超音波振動子24に対応した遅延時間を有する駆動パルスが生成され、超音波プローブ3に供給される。これにより、超音波プローブ3の各超音波振動子24が振動して超音波が生体組織4に向けて照射される。生体組織4内を伝搬する超音波の一部は、生体組織4における組織境界面(例えば血管壁)などで反射して超音波プローブ3で受信される。このとき、超音波プローブ3の各超音波振動子24によって反射波が電気信号(反射波信号)に変換される。そして、その反射波信号は、受信回路53で増幅等された後、信号処理回路54に入力される。
【0062】
信号処理回路54では、対数変換、包絡線検波、A/D変換といった信号処理が行われ、デジタル信号に変換された反射波信号が画像処理回路55に供給される。画像処理回路55では、その反射波信号に基づいて、断層画像8,9の画像データを生成するための画像処理が行われる。そして、コントローラ50は、画像処理回路55で生成された各画像データをメモリ56に一旦記憶する。
【0063】
コントローラ50は、メモリ56に記憶された各画像データを読み出し、第1断層画像8及び第2断層画像9の1フレーム分のデータを生成する。さらに、ガイドライン表示手段としてのコントローラ50は、メモリ56に記憶された位置情報を読み出し、その位置情報に基づいて穿刺針6の挿入角度を判断するとともに、その挿入角度に応じたガイドライン65,66及び角度調整用ガイドライン67の表示データを生成する。その後、コントローラ50は、生成した断層画像8,9のデータ及びガイドライン65〜67の表示データを表示装置59に出力する。この結果、
図9に示されるように、表示装置59の表示画面に第1断層画像8及び第2断層画像9が左右に並べて同時に表示されるとともに、各断層画像8,9上にガイドライン65〜67が重ね合わせて表示される。また、本実施の形態では、所定時間毎に超音波の走査が繰り返し行われ、その都度、第1断層画像8及び第2断層画像9の画像データが生成され、メモリ56のデータが更新される。このとき、識別表示手段としてのコントローラ50は、更新前の画像データと更新後の画像データに基づいて、時間的変化のある部分を判定する。そして、コントローラ50は、第1断層画像8及び第2断層画像9のデータにおいて、時間的変化のある部分を時間的変化のない部分(白黒の表示部分)に対して色を変えた画像データを生成して表示装置59に出力する。この結果、第1断層画像8及び第2断層画像9において、動脈の血管壁70などのように脈動によって時間的変化のある部分が赤色で識別表示される。
【0064】
作業者は、表示装置59に表示された第1断層画像8及び第2断層画像9を確認し、超音波プローブ3の位置を調整する。具体的には、作業者は、
図9に示されるように、第1断層画像8(短軸像)上に静脈5の横断面が撮影されるとともに第1断層画像8上のガイドライン65が静脈5の中心に位置するように超音波プローブ3を移動する。さらに、第2断層画像9(長軸像)上に沿って静脈5の縦断面が撮影されるように、超音波プローブ3を移動して、静脈5が延びる方向(軸方向)とプローブ本体12の長軸方向Xとを一致させる。
【0065】
その後、作業者は、第2断層画像9上のガイドライン66が示す穿刺針6の挿入角度が静脈5への穿刺に適した角度か否かを判定する。ここで穿刺針6の挿入角度に問題がある場合には、角度調整用ガイドライン67の位置を確認した後、プローブ本体12にて穿刺ガイド用アタッチメント14をスライド移動し、適した挿入角度となるように複数のプローブ側係合部28に対する複数のアタッチメント側係合部37の係合位置を変更する。またここで、穿刺針6の挿入角度での進路を示すガイドライン65,66上に赤色で表示された部分(動脈の血管壁70等)がある場合には、作業者は、その動脈を避けるように超音波プローブ3の位置を移動させる。
【0066】
その後、作業者は、穿刺ガイド用アタッチメント14の穿刺針ガイド部34において、ガイド溝33の開口41からカテーテルの穿刺針6を導入する。そして、作業者は、プローブ本体12の位置決め凹部30の位置に穿刺針6の針先を当接させるとともに、ガイド溝33の底部42に穿刺針6の側面を当接させた後、生体組織4に対して穿刺針6を挿入していく。すると、
図3に示されるように、第1断層画像8及び第2断層画像9に穿刺針6が表示され、第2断層画像9においては、穿刺針6の針先71が時間的変化のある部分として赤色で識別表示される。また、作業者は、赤色で表示された穿刺針6の針先71に基づいて、穿刺針6の挿入位置を確認しつつ、穿刺針6を挿入していく。
【0067】
そして、穿刺針6の針先71が静脈5の血管壁に達すると、針先71が血管壁を貫通せずに血管壁がテント状に凹んでいく(テンティング)。この際には、穿刺針6の針先71に加えて、血管壁において凹む部分が時間的変化のある部分として赤色で識別表示される。作業者は、血管壁の凹みに対応した赤色の表示部分に基づいて、テンティングが十分に進行した旨を判定したとき、穿刺針6の後端側をガイド溝33に沿って開口41の側に移動させる。これにより、静脈5の方向に対して穿刺針6を沿わせるように穿刺針6の挿入角度が変更されるため、静脈5の血管壁を針先71が容易に貫通し、針先71が血管内に挿入される。作業者は、第2断層画像9に基づいて、穿刺針6の針先71が静脈5内に達したことを確認し、穿刺針6の穿刺動作を止める。その後、作業者は、入力装置58に設けられている走査終了ボタン(図示略)を操作する。コントローラ50は、そのボタン操作を判断し、生体組織4の断層画像8,9を表示するための処理を終了する。
【0068】
さらに、作業者は、穿刺針6の穿刺状態を維持したまま(穿刺ルートを残したまま)、ガイド溝33に沿ってプローブ本体12を移動させる。そして、作業者は、ガイド溝33の開口41を通して超音波プローブ3(穿刺ガイド用アタッチメント14及びプローブ本体12)を穿刺針6から取り外す。この後、作業者は、カテーテル操作を行い、静脈5内にカテーテルを挿入して所定の治療を行う。
【0069】
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
【0070】
(1)本実施の形態の超音波プローブ3において、プローブ本体12の位置決め凹部30は、超音波振動子列25の延長線L0上かつ振動子設置面20の端縁部20aに設けられるとともに、穿刺ガイド用アタッチメント14のガイド溝33は、超音波振動子列25の延長線L0上に沿って形成されている。従って、ガイド溝33に穿刺針6を導入してその先端を位置決め凹部30に当接させることで、断層画像9が示す縦断面に沿って穿刺針6を確実に案内することができる。また、プローブ本体12の位置決め凹部30に穿刺針6の先端を当接させた状態で穿刺針6を穿刺針ガイド部34におけるガイド溝33の底部42に当接させることで、穿刺針6の挿入角度が決定される。ここで、穿刺針ガイド部34は、振動子設置面20から後面21側に離間した位置に設けられているため、位置決め凹部30と底部42との距離を十分に確保することができるため、穿刺針6の挿入角度を正確に決定することができる。また、本実施の形態の超音波プローブ3では、プローブ本体12の側面22には複数のプローブ側係合部28が設けられており、それらプローブ側係合部28に、穿刺ガイド用アタッチメント14に形成された複数のアタッチメント側係合部37が選択的に係合する。この結果、プローブ本体12の側面22に穿刺ガイド用アタッチメント14が着脱可能に固定される。さらに、複数のプローブ側係合部28に対する複数のアタッチメント側係合部37の係合位置を変更すると、プローブ本体12の位置決め凹部30に対してガイド溝33の底部42の位置が変わる。従って、アタッチメント側係合部37の係合位置の変更によって底部42の位置が変わることにより、穿刺針6の挿入角度を多段階的に調整することが可能となる。また、ガイド溝33は、超音波振動子列25の延長線L0上に沿って形成されているため、第2断層画像9が示す断面に沿ってその断面から外れることなく穿刺針6を確実に挿入することができる。
【0071】
(2)本実施の形態の超音波プローブ3では、穿刺針6をガイド溝33に沿って開口41の側に移動させることで、穿刺針6の角度を変えることができる。このため、穿刺針6のテンティング操作後、静脈5の方法に対して穿刺針6を沿わせるように角度を変更することにより、針先71を血管壁に安全かつ確実に貫通させることができる。また、本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14を用いると、穿刺針6の穿刺状態を維持したまま(穿刺ルートを残したまま)、穿刺ガイド用アタッチメント14(超音波プローブ3)を穿刺針6から取り外すことができる。従って、超音波プローブ3が邪魔になることなくカテーテルを用いた治療を容易かつ迅速に行うことができる。さらに、本発明の穿刺ガイド用アタッチメント14は、プローブ本体12から取り外すことができるため、穿刺ガイド用アタッチメント14を使い捨てタイプのアタッチメントとすることができる。また、穿刺ガイド用アタッチメント14を再使用する場合でも、そのアタッチメント14の滅菌処理を容易に行うことができる。従って、本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14を用いると、清潔性を保った状態で衛生的に施術を行うことができる。
【0072】
(3)本実施の形態の超音波プローブ3では、プローブ本体12において、短軸方向Yに配列した複数の超音波振動子24を用い、その短軸方向Yに超音波を走査することで静脈5の横断面を示す第1断層画像8の画像データが取得され、表示装置59に第1断層画像8が表示される。また、プローブ本体12において、長軸方向Xに配列した複数の超音波振動子24を用い、その長軸方向Xに超音波を走査することで、静脈5の縦断面を示す第2断層画像9のデータが取得され、表示装置59に第2断層画像9が表示される。そして、穿刺ガイド用アタッチメント14の穿刺針ガイド部34によって、縦断面に沿って穿刺針6が案内される。このようにすると、第1断層画像8及び第2断層画像9によって生体組織4における穿刺針6の位置を容易に確認することができ、処置部周辺の神経や動脈などを傷つけることなく、穿刺針6を確実に穿刺することができる。
【0073】
(4)本実施の形態の超音波プローブ3では、プローブ本体12に対して穿刺ガイド用アタッチメント14を長軸方向Xにスライドさせることで、複数のアーム部35における挟み込み量が調整される。これにより、複数のプローブ側係合部28に対する複数のアタッチメント側係合部37の係合位置が変更され、ガイド溝33の底部42の位置を長軸方向Xに移動させることができる。このため、長軸方向Xの第2断層画像9が示す縦断面から穿刺針6が外れることなく、穿刺針6の挿入角度を確実に変更することができる。
【0074】
(5)本実施の形態の超音波プローブ3において、プローブ側係合部28及びアタッチメント側係合部37は、アタッチメント14のスライド方向となる長軸方向Xに短辺を有する長方形状である。この場合、プローブ本体12により多くのプローブ側係合部28を設けることが可能となるため、プローブ本体12に対して穿刺ガイド用アタッチメント14を確実に固定することができる。また、各係合部28,37が長方形状であるため、穿刺ガイド用アタッチメント14の直線移動や回転移動を確実に防止することができる。
【0075】
(6)本実施の形態の血管撮影装置1において、静脈5の横断面を示す第1断層画像8上に穿刺針6の進む方向を示すガイドライン65が表示されるとともに、静脈5の縦断面を示す第2断層画像9上には、アタッチメント側係合部37の現時点の係合位置に応じた穿刺針6の挿入角度でのガイドライン66が表示される。従って、各ガイドライン65,66によって、生体組織4内における穿刺針6の進路や穿刺針6の挿入角度を確認しつつ、静脈5に対して穿刺針6の穿刺を確実に行うことができる。
【0076】
(7)本実施の形態の血管撮影装置1において、第2断層画像9上には、穿刺針6の挿入角度での進路を示すガイドライン66に加え、他の挿入角度での進路を示す角度調整用ガイドライン67が表示されるので、静脈5に適した挿入角度を確認することができる。そして、挿入角度の変更が必要な場合には、プローブ本体12に対して穿刺ガイド用アタッチメント14を移動させてアタッチメント側係合部37の係合位置を変更することにより、静脈5に適した挿入角度に容易に調整することができる。
【0077】
(8)本実施の形態の血管撮影装置1では、第1断層画像8及び第2断層画像9において、拍動がある血管壁70の部分、穿刺針6の針先71の移動部分、穿刺針6のテンティングによる血管壁の変形部分等が、変形のない周辺部分とは異なる色によって表示される。このようにすると、動脈を避けて穿刺針6を確実に挿入することができる。特に、穿刺針6は非常に細いため、第2断層画像9では穿刺針6の移動が確認しにくいが、穿刺の際に最も重要な部位である針先71が異なる色で強調されて表示されるため、針先71の移動を正確に把握することができる。従って、テンティングの操作を適切に行うことができ、穿刺針6の針先71を血管壁に安全かつ確実に貫通させることができる。また、血管など血流のある部分を色分けして白黒の断層画像の上に血流を表示する手法としてカラードプラ法が実用化されている。このカラードプラ法を採用する場合、高速フーリエ変換等の複雑な処理が必要となり、処理負荷が増すため、超音波走査による画像のフレームレートが遅くなってしまう。これに対して、本実施の形態では、更新前後の画像データを比較するといった簡単な処理で血管壁70や針先71を識別表示することができるため、第1断層画像8及び第2断層画像9のフレームレートを速くすることができる。従って、各断層画像8,9のリアルタイム表示が可能となり、針先71の動きを正確に確認することができる。
【0078】
(9)本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14において、挟持固定部36には、プローブ本体12において超音波振動子列25の配列方向と平行な2つの側面22に接触することによりプローブ本体12を挟み込んで固定する一対のアーム部35が設けられている。プローブ本体12において、超音波振動子列25の配列方向と平行な2つの側面22は、その配列方向に十分な長さを有する。このため、一対のアーム部35によってプローブ本体12の各側面22を挟み込むことで側面22との接触面積を十分に確保することができ、プローブ本体12に穿刺ガイド用アタッチメント14を確実に固定することができる。
【0079】
(10)本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14において、複数のアタッチメント側係合部37は、一対のアーム部35において対向する内面38に突設された係合凸部であるので、係合凹部を形成する場合と比較して各アーム部35の強度を維持しやすい構造とすることができる。
【0080】
(11)本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14において、一対のアーム部35は、自身の延びる方向に沿って等間隔に配設された係合凸部37を複数ずつ備えている。そして、それら係合凸部37がプローブ本体12の側面22に配設された複数の係合凹部28に係合される。この場合、アーム部35の延びる方向に幅を持った状態で穿刺ガイド用アタッチメント14を確実に固定することができるため、プローブ本体12に対する穿刺ガイド用アタッチメント14の移動を確実に防止することができる。
【0081】
(12)本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14では、ガイド溝33において開口41の側に設けられた穿刺針導入部43の溝幅が広くなっているので、穿刺針導入部43からガイド溝33内に穿刺針6を容易に導入することができる。
【0082】
(13)本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14において、穿刺針ガイド部34が2本の棒状部材40により構成されるため、穿刺ガイド用アタッチメント14をコンパクトに形成することができる。従って、本実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14を用いると、超音波プローブ3が扱い易くなり、作業性が向上する。具体的には、穿刺針ガイド部34の表面積が小さくなるため、プローブ本体12の位置決め凹部30が穿刺針ガイド部34によって隠れて確認しにくくなるといった問題を回避することができる。
【0083】
(14)本実施の形態の超音波プローブ3では、プローブ本体12の振動子設置面20において短軸方向Yの両端部には、一対の凸条部31が長軸方向Xに沿って設けられている。このように凸条部31を設けることにより、プローブ本体12の振動子設置面20を生体組織4の表面に押し付けた場合でも、観察部位の圧迫を回避することができる。従って、静脈5が押し潰されることがなく、穿刺針6の穿刺を確実に行うことができる。
【0084】
(15)本実施の形態の血管撮影装置1では、表示装置59の表示画面において、第1断層画像8と第2断層画像9とが左右に並べて表示される。また、第1断層画像8と第2断層画像9とにおいて、ガイドライン65,66が同じ線種及び線色で表示される。このようにすると、静脈5の位置や穿刺針6の位置を容易に確認することができるため、穿刺針6の穿刺を迅速に行うことができる。
【0085】
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
【0086】
・上記実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14において、穿刺針ガイド部34は、長さの等しい2本の棒状部材40によって形成されていたが、これに限定されるものではない。
図10に示される穿刺ガイド用アタッチメント14Aのように、穿刺針ガイド部34Aを構成する2本の棒状部材40A,40Bは長さが異なり、相対的に長いほうの棒状部材40Aの先端部が、相対的に短いほうの棒状部材40Bの先端部から突出するように形成してもよい。このように穿刺針ガイド部34Aを形成すると、突出した棒状部材40Aの先端部に穿刺針6を当てることでガイド溝33内に穿刺針6を容易に導くことができる。つまり、相対的に長いほうの棒状部材40Aの先端部を穿刺針導入部43Aとして機能させることができる。
【0087】
・上記実施の形態の超音波プローブ3では、プローブ側係合部28が係合凹部であり、アタッチメント側係合部37が係合凸部であったが、これとは逆に、プローブ側係合部が係合凸部であり、アタッチメント側係合部が係合凹部であってもよい。また、
図11に示される超音波プローブ3Aのように、プローブ本体12の側面22に係合凸部であるプローブ側係合部28Aを形成する場合、アタッチメント側係合部37Aとして貫通孔を形成し、貫通孔のアタッチメント側係合部37Aをプローブ側係合部28Aに嵌め込むことで穿刺ガイド用アタッチメント14Bをプローブ本体12に固定してもよい。
【0088】
・上記実施の形態の超音波プローブ3では、プローブ側係合部28,28A及びアタッチメント側係合部37,37Aは長方形状であたったがこれに限定されるものではない。例えば、
図12に示される超音波プローブ3Bのように、プローブ本体12Bに十字形状のプローブ側係合部28B(係合凹部)を形成し、穿刺ガイド用アタッチメント14Cに十字形状のアタッチメント側係合部37B(係合凸部)を形成してもよい。さらに、T字形状やL字形状のプローブ側係合部及びアタッチメント側係合部を形成してもよいし、円形状や楕円形状のプローブ側係合部及びアタッチメント側係合部を形成してもよい。
【0089】
・上記実施の形態の超音波プローブ3,3A,3Bでは、プローブ本体12,12A,12Bに対して長軸方向Xに穿刺ガイド用アタッチメント14をスライドし、アタッチメント側係合部37の係合位置を変更するものであったが、これに限定されるものではない。具体的には、
図13に示される超音波プローブ3Cのように、厚みのあるプローブ本体12Cを用いる場合、プローブ本体12Cの側面22Aにおいて、長軸方向Xに加えて高さ方向Zにも複数のプローブ側係合部28を形成する。そして、プローブ本体12Cの高さ方向Zに穿刺ガイド用アタッチメント14をスライドし、アタッチメント側係合部37の係合位置を変更する。このようにしても、ガイド溝33の底部42の位置が変更されるため、穿刺針6の挿入角度を多段階的に調整することができる。
【0090】
・上記実施の形態の穿刺ガイド用アタッチメント14,14A〜14Cでは、2本の棒状部材40,40A,40Bによって穿刺針ガイド部34,34Aを構成するものであったが、これに限定されるものではなく、平板状部材によって穿刺針ガイド部を構成してもよい。なお、平板状の穿刺針ガイド部でも、挟持固定部36の反対側が開口するようにガイド溝が形成される。この場合、平板状の穿刺針ガイド部はその表面積が大きくなるため、透明な樹脂材料を用いて穿刺針ガイド部を形成する。このようにすると、平板状の穿刺針ガイド部を透かしてプローブ本体12の位置決め凹部30を容易に確認することができるため、穿刺針6を生体組織4に迅速に挿入することができる。
【0091】
・上記実施の形態の超音波プローブ3において、穿刺ガイド用アタッチメント14における挟持固定部36は、2本のアーム部35によってプローブ本体12の側面22を挟み込んで固定するものであったが、これに限定されるものではない。挟持固定部として3本以上の複数のアーム部を設け、各アーム部によってプローブ本体12に固定するものであってもよい。また、各アーム部35は、プローブ本体12の側面22を挟み込むものであったが、これ以外に、振動子設置面20や後面21などの外面を挟み込んで固定するように各アーム部を構成してもよい。但し、振動子設置面20を利用して固定する場合には、超音波振動子24が配置している部位を避けた外縁側を挟み込むように各アーム部を構成する。
【0092】
・上記実施の形態の血管撮影装置1では、キーボード61を操作して入力した位置情報に基づいて穿刺針6の挿入角度での進路を示すガイドライン66を表示するものであったが、これに限定されるものではない。具体的には、例えば、複数のプローブ側係合部28において、アタッチメント側係合部37の係合位置を検出するための位置検出手段(センサやスイッチ)をプローブ本体12に設ける。そして、コントローラ50は、位置検出手段により検出された係合位置に応じて穿刺針6の挿入角度を判断し、その挿入角度での進路を示すガイドライン66を第2断層画像9上に表示するよう構成してもよい。このようにすると、アタッチメント側係合部37の係合位置に応じた穿刺針6の挿入角を自動で判定することができるため、穿刺針6の穿刺を迅速に行うことができる。
【0093】
・上記実施の形態の血管撮影装置1では、静脈5の断層画像8,9を表示してカテーテルを用いた治療を行うものであったが、採血などの他の処置を行う場合に血管撮影装置1を用いてもよい。また、血管撮影装置1に限定されるものではなく、血管以外に神経などの断層画像を表示して神経ブロック注射などの他の処置を行う超音波画像表示装置に本発明を具体化してもよい。
【0094】
・上記実施の形態では、プローブ本体12,12A〜12Cにおいて略T字状となるように複数の超音波振動子14が配列した超音波プローブ3,3A,3Bに具体化したが、これに限定されるものではない。プローブ本体において直線的に配列した複数の超音波振動子を有する一般的なリニア走査型の超音波プローブに本発明を具体化してもよい。
【0095】
・上記実施の形態では、あらかじめ所定形状のプローブ側係合部28を形成した専用のプローブ本体12,12A〜12Cを用いたが、これに限定されず、例えば、汎用のプローブ本体の外面にある既存の凹部などを複数のプローブ側係合部として利用してもよい。
【0096】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項2において、前記プローブ本体には、配列方向が相互に直交して略T字状となるように複数の超音波振動子が配列していることを特徴とする超音波プローブ。
【0097】
(2)請求項2において、前記穿刺ガイド用アタッチメントは、前記第1断層画像が示す横断面の中央部に前記穿刺針が位置するように前記穿刺針を案内することを特徴とする超音波プローブ。
【0098】
(3)請求項2において、前記プローブ本体の前記振動子設置面において、前記短軸方向の両端部には、前記被検体の観察部位の圧迫を回避するための凸条部が前記長軸方向に沿って設けられていることを特徴とする超音波プローブ。
【0099】
(4)請求項5において、前記プローブ側係合部及び前記アタッチメント側係合部は、前記超音波振動子列の配列方向に短辺を有する長方形状であることを特徴とする超音波プローブ。
【0100】
(5)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記複数のアタッチメント側係合部は、前記複数のプローブ側係合部のうちの半分以上の係合部に係合することを特徴とする超音波プローブ。
【0101】
(6)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記穿刺ガイド用アタッチメントは、樹脂成型部品であることを特徴とする超音波プローブ。
【0102】
(7)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記プローブ本体における中心線上に、前記超音波振動子列が設けられるとともに前記位置決め凹部が設けられていることを特徴とする超音波プローブ。
【0103】
(8)請求項6または7において、前記プローブ本体に設けられ、前記複数のプローブ側係合部に対する前記アタッチメント側係合部の係合位置を検出するための位置検出手段をさらに備え、前記ガイドライン表示手段は、前記位置検出手段により検出された前記係合位置に応じて前記穿刺針の挿入角度を判断し、その挿入角度での進路を示す前記ガイドラインを前記第2断層画像上に表示することを特徴とする超音波画像表示装置。
【0104】
(9)請求項6乃至9のいずれか1項において、前記第1断層画像と前記第2断層画像とにおいて、前記ガイドラインを同じ線種及び線色で表示することを特徴とする超音波画像表示装置。
【0105】
(10)請求項6乃至9のいずれか1項において、前記画像表示部において、前記第1断層画像及び前記第2断層画像を左右に並べて表示することを特徴とする超音波画像表示装置。
【0106】
(11)請求項10乃至13のいずれか1項において、前記ガイド溝には、前記開口の側に行くに従って徐々に溝幅が広くなるよう形成された穿刺針導入部が設けられていることを特徴とする穿刺ガイド用アタッチメント。
【0107】
(12)請求項10乃至13のいずれか1項において、前記穿刺針ガイド部は、前記超音波振動子列の配列方向と平行な方向に延設されかつ基端部が互いに連結された2本の棒状部材により構成され、前記ガイド溝は、前記2本の棒状部材間に設けられた隙間であることを特徴とする穿刺ガイド用アタッチメント。
【0108】
(13)技術的思想(12)において、前記穿刺針ガイド部を構成する前記2本の棒状部材は長さが異なり、相対的に長いほうの棒状部材の先端部は、相対的に短いほうの棒状部材の先端部から突出するとともに前記穿刺針導入部として機能することを特徴とする穿刺ガイド用アタッチメント。
【0109】
(14)請求項10乃至13のいずれか1項において、前記挟持固定部は、可撓性を有する材料を用いて形成されることを特徴とする穿刺ガイド用アタッチメント。
【0110】
(15)請求項10乃至13のいずれか1項において、前記穿刺針ガイド部は平板状のガイド部であり、その穿刺針ガイド部において前記挟持固定部の反対側が開口するように前記ガイド溝が形成されることを特徴とする穿刺ガイド用アタッチメント。
【0111】
(16)技術的思想(15)において、前記穿刺針ガイド部は、透明な樹脂材料を用いて形成されることを特徴とする穿刺ガイド用アタッチメント。
超音波プローブ3のプローブ本体12において、超音波振動子列25の延長線L0上かつ振動子設置面20の端縁部20aに、位置決め凹部30が設けられる。側面22には、穿刺ガイド用アタッチメント14が固定可能な複数のプローブ側係合部28が設けられる。アタッチメント14の穿刺針ガイド部34には、穿刺針を導入する開口41と穿刺針を当接させる底部42とが形成されたガイド溝33が設けられる。アタッチメント14の挟持固定部36には、複数のアタッチメント側係合部37が形成された複数のアーム部35が設けられる。アタッチメント側係合部37の係合位置の変更によって底部42の位置が変わることで、穿刺針の挿入角度が多段階的に調整される。