(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5771817
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】マルチ計量スプーン
(51)【国際特許分類】
G01F 19/00 20060101AFI20150813BHJP
【FI】
G01F19/00 C
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-192062(P2014-192062)
(22)【出願日】2014年9月21日
【審査請求日】2015年3月16日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514059301
【氏名又は名称】株式会社アルファTKG
(74)【代理人】
【識別番号】100160060
【弁理士】
【氏名又は名称】湯口 文丸
(72)【発明者】
【氏名】高木 美紗
【審査官】
森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】
特公昭57−35774(JP,B2)
【文献】
特許第5196481(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 19/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量の異なる複数の計量スプーンが軸筒内部を移動可能に収容されたマルチ計量スプーン。
【請求項2】
後端にノック部材を備える、容量の異なる複数の計量スプーンが軸筒内部を移動可能に収容され、軸筒後端の窓孔から露出した前記ノック部材が備える指掛け突起を押し下げる操作により前記計量スプーンが軸筒先端の開口部から繰り出されるマルチ計量スプーン。
【請求項3】
前記ノック部材の指掛け突起と反対側に設けられた係止用突起の噛み合わせにより、計量スプーンの1つが軸筒先端の開口部から繰り出された状態で係止される請求項2のマルチ計量スプーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数の計量スプーンの収容する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
調味料等の計量に用いる計量スプーンは一箇所にまとめてキッチンに保管しておくことが好ましいところ、特許文献1によればスプーン本体とカバーよりなり、カバーをずらすことにより計量容量を変えることができる計量スプーン、いわゆるマルチ計量スプーンが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】意匠登録1095356号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようなマルチ計量スプーンは複数の計量スプーンを一箇所にまとめて保管しておく必要がなくなるため、一見すると便利であるが、その一方で下記のとおりの課題を有する。
【0005】
第一に、計量スプーンを調理に用いる場合、砂糖をテーブルスプーン1杯、塩ティースプーン1杯、のように複数の調味料を計量することが多々ある。特許文献1の計量スプーンでは調味料を計量するたびに、調味料が混ざらないように洗う必要があるため、調理しているその場において計量スプーンの大小を兼用できるわけではない。
【0006】
第二に、特許文献1の計量スプーンのカバーをスライドさせる機構は、ユーザーに玩具のような印象を与えるため、キッチンインテリアとしての美観を損ないやすい。
【0007】
本発明の課題は従来のマルチ計量スプーンが抱えている、機能的課題を解決しつつ、デザイン上の課題を併せて解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のマルチ計量スプーンは、
容量の異なる複数の計量スプーンが軸筒内部を移動可能に収容される構造とした。
【0009】
また、後端にノック部材を備える
、容量の異なる複数の計量スプーンが軸筒内部を移動可能に収容され、軸筒後端の窓孔から露出した前記ノック部材が備える指掛け突起を押し下げる操作により前記計量スプーンが軸筒先端の開口部から繰り出される構造とすることが好ましい。
【0010】
また、前記ノック部材の指掛け突起と反対側に設けられた係止用突起の噛み合わせにより、計量スプーンの1つが軸筒先端の開口部から繰り出された状態で係止されるものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、容量の異なる複数の計量スプーンを移動可能に容器に収容することにより、調理時に複数の調味料を計量スプーンを洗うことなく同時に計量できるマルチ計量スプーンを提供するとともに、シンプルな機構でキッチンインテリアとしても遜色のないマルチ計量スプーンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明のマルチ計量スプーンの構成を示す斜視図である。
【
図2】本発明のマルチ計量スプーンの使用状態を示す斜視図である。
【
図3】本発明のマルチ計量スプーンの使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明のマルチ計量スプーンの構成を示す斜視図である。
【0014】
マルチ計量スプーンの軸筒の前の部分を構成する先軸101は前端が計量スプーン301、計量スプーン302、計量スプーン303を繰り出せるよう開口部を有しており、後端が後軸201とネジ止めできるようにネジ部102を設けている。
【0015】
図示はしないが先軸101には滑り止めを設けてもよい。
【0016】
マルチ計量スプーンの軸筒の後ろの部分を構成する後軸201は前端のネジ部202が前軸のネジ部102とネジ止め可能である。
【0017】
ただし、他の実施形態として、前軸101と後軸201は他の手段により接続可能としてもよく、また先軸101と後軸202は一体なものとして設計してもよい。
【0018】
後軸201は後端近傍において円周方向の複数箇所に軸方向に長い窓孔203を設けている。
【0019】
窓孔203は後述するノック部材401、ノック部材402、ノック部材403がスライド自在に移動できるようガイドの溝が設けられている。
【0020】
また、後軸201の後端はマルチ計量スプーンを立て置くために先太りした台204を備えている。
後軸202はキッチンの壁などにかけておくためのリングまたはフックを設けている(図はリング501である)。
【0021】
先軸101および後軸201の内部は複数の計量スプーン301、計量スプーン302、計量スプーン303を移動自在に収容できるよう十分な空間を有している。
【0022】
複数の計量スプーンは凸部同士が向かい合って背中合わせになるように先軸101および後軸202の内部に収容される。計量スプーンを切り替える際に切り替える前の計量スプーンで計量した調味料により他の計量スプーンが汚れるのを防ぐためである。ただし、先軸101および後軸201を細くするためにスプーンの凹部同士が向かい合って収容するように設計してもよいものとする。
【0023】
先軸101および後軸201の内部に収容されるユニットについて説明する。
【0024】
ユニットは各計量スプーンと各ノック部材とが軸方向に接続されたものである。
【0025】
各計量スプーンは先軸101の前端に設けた開口部103から繰り出され、各ノック部材は後軸201の後端に設けた窓孔203からそれぞれ露出する。
【0026】
各ノック部材は、指を当てて前方へとノックさせる指掛け突起404が後軸201の径方向外側に設けられており、窓孔203に設けられたガイドの溝の案内により、後軸201の内部において軸方向にスライド自在である(図示はせず)。
【0027】
指掛け突起404は計量スプーン301、計量スプーン302、計量スプーン303においてそれぞれ異なった形状を有する。ユーザーが突起の形状により計量スプーンの容量を見分けられるようにするためである。
【0028】
指掛け突起404は形状を異ならせるほか、色彩を異ならせることにより計量スプーンの容量を見分けられるようにしてもよい。
【0029】
さらに、各ノック部材は、その前端に接続された各計量スプーン先端の計量部が先軸101前端の開口部103から繰り出された状態(繰り出された各計量スプーンにより計量が可能な状態)と、各計量スプーンの全体が先軸101および後軸201の内部に完全に収容された状態と、の2つの状態において係止可能である。
【0030】
各ノック部材の後端近傍には後軸201の径方向内側(指掛け突起404のある側とは反対側)に複数の係止用突起(図示はせず)が設けられている。
【0031】
ユーザーがノック部材の指掛け突起404に指を当てて、ユニットの1つを押し下げると、押し下げたユニットのノック部材に設けられた係止用突起と、他のユニットのノック部材に設けられた係止用突起が噛み合って、ユニット前端に接続された計量スプーン先端の計量部が先軸101前端の開口部103から繰り出された状態で係止される。
【0032】
また、後軸201の内部には後軸201の内部空間を先端側と後端側とに仕切る、仕切り601が設けられている。この仕切り601には各ノック部材が挿通する孔が、計量スプーンとノック部材とからなるユニットの数だけ設けられている。
図1ではユニットの数が3つのため、3つの孔が設けられている。
【0033】
なお、各計量スプーンはそれぞれ各ノック部材から取り外して洗浄することができる。
【0034】
計量スプーンの切り替えについて
図2、
図3により説明する。
【0035】
図2のように、1つユニットの計量スプーン(
図2では計量スプーン301)が繰り出された状態において、指掛け突起404に指を当てて他のユニット(
図2では計量スプーン303のユニット)を軽く押し下げると、繰り出されているユニットのノック部材に設けられた係止用突起と、他のユニットのノック部材に設けられた係止用突起の噛み合わせが解除され、仕切り601とノック部材との間で圧縮されていたバネ405の弾性力により繰り出されていたユニットのノック部材は元の位置に復帰する。
【0036】
そのまま他のユニットを窓孔203の一番下まで押し下げると、他のユニットのノック部材に設けられた係止用突起と、元々繰り出されていたユニットのノック部材に設けられた係止用突起とが噛み合うため、他のユニットの計量スプーン303が繰り出された状態でユニットが係止される(
図3の状態になる)。
【0037】
計量スプーンを2つの状態において係止する手段は、本発明で説明する方法の他に既知の方法および将来考案されるあらゆる適切な方法を用いることができる。
【0038】
例えば、先に説明した計量スプーンの切り替え方法は特開2010−76281号等に開示されている多色ボールペンにおけるリフィルの切り替え方法を応用したものであるが、ボタンを押すことによりバネ等の機構を利用して計量スプーンが飛び出し、使い終わった計量スプーンをユーザーの手により先軸101および後軸202に押し込んで収容する既知の仕組みにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は複数の調味料を同時に計量できるマルチ計量スプーンとしての産業上の利用可能性を有する。また、その用途は調理に限らず、何らかの粉末または液体を計量するために用いることができる。
【符号の説明】
【0040】
101 先軸
102 先軸ネジ部
201 後軸
202 後軸ネジ部
203 窓孔
204 台
301 計量スプーン
302 計量スプーン
303 計量スプーン
401 ノック部材
402 ノック部材
403 ノック部材
404 指掛け突起
405 バネ
501 リング
601 仕切り
【要約】
【課題】調理時に複数の調味料が混ざらないように、計量するたびに計量スプーンを洗うことなく同時に計量できるマルチ計量スプーンを提供するとともに、シンプルな機構でキッチンインテリアとしても遜色のないマルチ計量スプーンを提供する。
【解決手段】後端にノック部材を備える複数の計量スプーンが軸筒内部を移動可能に収容され、軸筒後端の窓孔から露出した前記ノック部材が備える指掛け突起を押し下げる操作により前記計量スプーンが軸筒先端の開口部から繰り出される構造とした。
【選択図】
図2